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2021年6月 6日 (日)

鏡の前で…

鏡は全てを逆さに映す…
右を左に、左を右に…

そして
男を女に、女を男に…


俺は鏡に映る自分自身に見入っていた。
そこに映っているのは「俺」ではなかった。
…否…それは俺自身に間違いはない。
右手を上げれば、鏡の中の左手が同じように上がる。
左右が入れ替わってはいるが、俺と同じ動きをする。
シャツのボタンに手を掛ける。
左右のあわせが逆になっているが、そこは問題ではない。
鏡に映る俺のシャツの胸はボタンがはち切れんばかりに膨らんでいた。
そのボタンを外すとその下の下着が露わになる。
その下着はレースに縁取られていた。
着ていたのはティーシャツだった筈だ。
が、その下着はティーシャツではない。
肩が剥き出し…紐で吊下げられている…キャミソールと言われるものだ。
肩にはもう一本の紐が掛けられている。
その紐の先には凹面の装具があり、俺の胸を包み込み、その下部が胸の下側を締め付けている。
そう…鏡の中の「俺」の胸は女のように膨らんでおり…
女物の下着で包まれているのだ。

立ち上がり下半身を映し出す。
鏡の中の「俺」はズボンではなく、スカートを穿いていた。
そのスカートをたくし上げてゆくと、パンツが見える。
のっぺりとした股間を覆う下着もまたレースに縁取られていた。
「ショーツ…」
そう。女性用のパンツだ。
その薄布の下には「男」の膨らみはなく…
深い谷間が刻まれている?
俺は薄布の上に指を這わせた。
ゆっくりと圧しつけると、その分だけ沈み込んでゆく。
確かにソコには「男」にはない谷間が存在する。
ソコもまた本当に「女」になっているのだろうか?

掌をショーツの中に滑り込ませる。
指先が茂みの奥に熱を感じる。
少し湿り気を帯びた肌が触れ合っている。
挟まれた指をその奥に送り込んでゆく。
(?!)
「俺」の股間が異物の侵入を伝えてきた。
それが俺自身の指であることを確認すると、ジワリと汗のようなものが滲んできた。
指先がその体液に包まれる。
潤滑油が差されたかのように抵抗がなくなる。
指は更に奥へと入っていった。

「穴」の中だった。
女性であれば、それは「膣」という場所であろう。
そこは女性が男性器を受け入れる場所だ。
そして、性行為の裔に受胎し、その奥にある子宮で胎児を育て…
臨月を迎え…そこを産道として赤子を産み落とす…

俺が今俺自身の股間に指を差し込んでいる場所が「膣」である。
俺の膣は俺の指を受け入れ、更に奥へと咥え込んでゆく。
「んぁ…」
俺の指が敏感な所に触れた。
これまで経験したことのない「快感」がそこから発せられた。
快感は膣を潤す体液を誘導する。
俺の股間がその体液=愛液にクチュクチュと音をたて始める。

「ぁはあん♪」
俺の空いていた方の掌がいつの間にかブラの内側に潜り込んでいた。
その指が乳首を摘まむと更なる快感が沸き起こり、俺は女のように喘ぎ声をあげていた。
(な…何なんだ、コレは?)
胸と股間を刺激し…刺激されている…
俺は女のように…否…俺は「女」として快感に翻弄されている…
鏡の中には乱れた「女」が映っている…
それは「俺」…「アタシ」…

「あ…あ、ああン♪」
アタシはハジメテの快感に、軽くイッてしまっていた…

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