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2021年6月 6日 (日)

パーティー

「うああ~~~~~!!」
延々と落ち続けてゆく。
俺の叫びが途切れてもなお俺の体は落下し続ける。
人は死ぬ前に一生を走馬灯のように思い出すとも言われるが、もし走馬灯が回っていたとしてもとっくに回りきってしまている時間は経っていると思う。
だから、俺はまだ死ぬことはないのだろう♪
根拠のない楽観視、意味のない感想を思い浮かべても、落下はまだ続いている。
そして…
突然に眠気が襲ってきた。
死ぬかもしれない時に、眠るなんて…
だが、眠気に抵抗する間もなく俺は意識を失っていた。


「おおい、生きてるか?」
男の声に俺は意識を取り戻しつつあった。
「こ…ここは?」
薄暗がりのなか、声の方を見た。
そこにいたのは…
(「俺」??)

「お前で5人目だ。これでパーティーが組める♪」
「…って、お前ら?」
そこに並んでいた4人は装備こそ違え、皆「俺」だった。
「俺が最初の転移者で「勇者」だ。」
「転移…者?」
「アニメとかでよくあったろう?異世界転移というやつさ♪」
二番目の「俺」がそう言った。
「俺は「賢者」だ。このパーティーの軍師の位置づけだな♪」
「俺は「剣士」だ。剣技に関しては「勇者」より上だ。」
それが三人目。
「そして俺は「導師」。いわゆる魔法使いだ。」
と代わる代わる自己紹介が進んだ。
「最初に転移した「勇者」が色々と情報を集めてくれていた。」
「賢者」がこれまでの経緯を要約してくれた。

5人の転移者でパーティーを組み、魔王を打ち倒す事ができれば俺達は元の世界に戻れるという事らしい。
最初にまだ5人が揃わずに魔王討伐に向かったところ、早々に返り討ちにあってしまったという。
その際、「剣士」が死んでしまった。
が、途方に暮れている所に新たな転移者がやって来た。
彼は「剣士」だった。
つまり、メンバは常に補充されるらしい。
「賢者」の進言により、魔王討伐は5人が揃うまで待とうということになり…
俺が転生してきた ということだ。
そして、俺が転生してくるまでの間に彼等は自身のスキルを十分に向上させていた。
「では、即に魔王討伐に向かおう♪」と勇者。
他の「俺」達もノリノリで勇者に同意してゆく。

「チ…チョット待てよ。俺はまだ転生したばかりでスキルも磨けていない。そもそも俺のスキルって何なんだよ?」
「大丈夫だ。君はこのパーティーに居るだけで良いんだ。なにせ君は「姫」だからね♪魔王討伐の暁に「俺達」のものになってくれればそれで良いんだ♪」
「「姫」?? だって、俺は男で…」
「君のその姿のどこが「男」なんだい?」
そう言われて俺は自分自身を確認した。
鏡はないので顔は見えないが、白い長手袋に包まれた腕や指は折れそうに細い…
着ている服はピンク色のドレスだ。
胸元は大きく開き、乳房の上端が露わになっている。
掌を胸に当てる。指先に力を入れるとその柔肉にめり込むよう…
そしてその指の刺激が俺の胸からも伝わってきている!!
俺は慌ててドレスのスカートの上から掌を股間に押し当てた。
「??!!」
本来あるべき感触はそこにはなかった。
「俺…女になってるのか?」
よく聞くと俺の声は既に俺自身のものではなく、甲高い女の声だった。
「そう。あんたは「姫」だ。俺達の理想の女性像が忠実に再現されている。」
「ちゃんと美人になっているぜ♪」
「感度も申し分ない筈だよ♪」

「…な、なんだよ。その「感度」って?」

「今はそれ以上突っ込まない方が良い。全ては魔王を倒してからだ♪」
「賢者」の言葉になにかをうやむやにされたような気がしたまま、俺達のパーティーは魔王討伐に出発した。


(続きはご想像にお任せします)

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コメント

勇者「パーティーのリーダーたる俺が姫の相手だ!」
賢者「僕が知恵を絞ったから魔王討伐できた。頭の良い僕が姫の相手だ。」
剣士「(キザっぽく)確かに止めを刺したのは勇者だが、優れた剣技剣術で攻守ともに頑張ったのは俺さ。だから姫は貰うぜ」
導師「僕が居なければ怪我の治癒や状態異常に苦しめられてたよね?だから姫は僕の物さ」
まあ魔王倒したらこうなるのでしょうね~
姫「俺は男でお前らと同じだ~」と叫べど無視されるけどね(苦笑)

紀子さん
毎度、コメントありがとうございます。

まあ、ヨコシマな考えを持っている勇者達が魔王に勝てるとは思えませんが…

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