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2020年6月13日 (土)

女体化実習

体育の時間…
女子が水泳でプールに行っている間、残った男子達が教室に集められた。
全員に一錠づつ錠剤が渡される。
一斉に飲み込んで暫くすると皆に変化が現れた。
「胸が痒い。」
「膨らんでる?」
その変化には個人差があったが、こちらの変化は皆一様だった。
「「ないっ!!」」

「これから12時間、君たちは女の体を経験する事になる。」
先生が皆を静まらせた。
「まずはこの時間の間はこれから配るスカートを穿いて過ごすんだ。
 スカートはフリーサイスだから選ぶ必要はない。
 もちろん、スカートを穿いたら今穿いているズボンは脱ぐんだ。
 この時間が終わればスカートを脱いでズボンを穿いても良い。
 また、今日はスカートを穿いたまま帰宅しても構わない。
 保護者の方にはもう説明してあるから、何も問題ない。
 ただ、これだけは注意してくれ。
 いくら女の子の身体になっているとはいえ、女子トイレや女風呂には絶対に入るな。
 それは犯罪行為となる。
 そう、トイレは男子用…それも個室を使うことになる。
 間違えても立ったままおしっこをしようとしないように。
 悲惨な事になるからな♪」
クククッと生徒達の間に笑い声が漏れた。
「注意事項はさっき配ったプリントに書いてあるから、帰りまでにもう一度目を通しておくように。」

「では、次に移ろう。スカートと一緒に配られたものがあるだろう?
 いわゆるスポーツブラだ。
 ホックがないから君たちでも簡単に付けられる。
 それなりに育った娘はもちろんだが、そうでなくても敏感になっている。
 なにも着けないでいると乳首が擦れて大変な事になる。
 できれば、今日は寝るまでは着けているように。
 スカートで帰った者は明日スカートを回収するが、こっちは回収することはしない。
 記念に取っておくと良い。」
生徒からはわずかながらブーイングの声が聞こえた。
「では、さっそく着けてみよう。
 シャツを脱いで上から被るように…」
うわっ、本物だ!!など様々な声が上がる。
「確認するのは家に帰ってからにしなさい。
 ブラを着けたらすぐにシャツを着る。
 端下ない姿を晒すんじゃない。
 次はスカートだ。
 ズボンを脱ぐのはスカートを穿いてからだ!!」

一通り着替え終わる。
薬の効果は12時間である。
それ程強力なものではないので、顔もそのまま…
ましてや一気に髪が伸びたり、背丈が変わったりするものではない。
男の子の首の下もこれまで着ていたシャツのままである。
スポーツブラの肩バンドが透けて見えるのと、個人差のある胸の膨らみが女の身体になっていることを示しているだけだ。
「座った時、極力膝を閉じるように。
 邪魔なモノがない分、閉じ易い筈だ。」
普段なら「邪魔なモノ」の所を突っ込む輩がいるのだが、慣れない身体に戸惑っている所為か皆おとなしい。
「脇も締めるようにした方が良い。
 特に胸の大きい娘は揺れを抑える事ができるので楽になる筈だ。
 お前達はこの12時間を我慢すれば良いが、女の子達は一生をその身体で過ごさなければならないんだ。」
教室の中が更に静かになった。
「それだけではない。
 女の子は大人になれば、妊娠・出産…
 子育ては最近は男も分担するようにはなっているが
 母乳を与えられるのは女性だけだ。」
生徒の中には自分のお腹に手を当てて、その奥にある子宮を感じている者もいる。
そこに命が芽生え、育っていく様を想像しているのだろう。


一人、気分の悪そうな生徒がいた。
「米山、顔色がわるいぞ。山本、米山を保健室に連れていってやれ。」
米山は「大丈夫です…」と言うが
「今はいつもとは違うんだ。保険医の先生の言う事に従うように。先生にはこちらから連絡しておく。」
山本が米山を促し、教室を出て行く間に先生は保険医にショートメールを送った。
『米山が女の子の日に当たったようです。対応よろしくお願いします。』
大変珍しいことではあるが、女体化薬の摂取と使用者のホルモンバランスの関係から「生理」になってしまう場合がある。
本来の女の子であれば初潮前に予め知識を与えられている。
それでもいざその日を迎えると気が動転する娘はいる。
男子は話には聞いていても自分の事して考えた事などない筈である。
更に薬による女体化の直後で前兆を感じる事もない。
その事を理解させるには、専門知識を持った大人の女性に任せるのが一番である。
残った生徒達には「女体の仕組み」についてのビデオを見させる。
その中では「生理」にも言及する。
ようやく米山の事象を理解した彼等は、同じ事が自分にも起きた可能性に思い至る。
そして、クラスの残り半分の女生徒達は毎月のようにコレが訪れていることを理解するのだ。

授業の最後に付け加える。
「スカートのまま帰宅しても良いし、ズボンに戻しても良い。
 脱いだスカートはここで回収する。
 くれぐれも、スカートを脱いでからズボンを穿くな♪」
終了のチャイムが鳴るまでの間に半数以上の生徒はズボンに穿き替えていた。
中には一旦ズボンに変えたものの、もう一度スカートに戻した娘もいた。
チャイムが鳴ると水泳の授業から戻って来た女生徒達が合流した。
「ああっ、変わってる!!」
「ねえ、触って良い?」
そう言ってはしゃぐ女生徒達に元男子達は狼狽えるしかなかった。

放課後になった。
僕は急いで部室に向かった。
スカートが脚にまとわり付くので思った程早くはなかったが、それでも部室には一番乗りで到着した。
引き出しから鏡を出して机の上に立てる。
校内なので本格的なお化粧をすることはできない。
それでも、まつ毛を整えてシールで二重にするだけで目元がぱっちりとする。
淡いピンク色のグロスを唇に塗る。
それだけで僕は…あたしは「女の子」に変わる。
今日はそれだけではない。
あたしの身体は今、本物の「女の子」になっているのだ…

ガラガラと音がして部室のドアが開いた。
「もう来ていたのか♪」
先輩の声がした。
「どお?」
あたしが聞くと
「いつもと同じく可愛いよ♪」
「それだけ?」
「そうだね。今日は特別な日だったね♪いつも以上に可愛いよ♪」
「なんか取って付けたよう!!」
先輩はなだめるようにあたしの頭を撫でてくれた。
「今日は外に出よう。でも、そのスカートだと実習中なのがバレバレだね。」
と先輩はカバンの中から紙袋を取り出してあたしに手渡した。
中に入っていたのは可愛らしいワンピースだった。
初めて着るワンピースにドキドキする♪
(とはいえ、背中のファスナーは先輩に上げてもらった…)
靴も先輩が用意してくれたサンダルに履き替えて街に出ていった。

今日は先輩と一緒に歩いていても他人の視線が気になることはない。
つないだ手の指を絡める。
(良いでしょ?今日だけは♪)
だって、今のあたしは本物の「女の子」なのだから♪
一生に一度だけ…
今日、この日だけがあたしが先輩にあたしの「女の子」を捧げることができる。
そして先輩は迷わずにホテルに連れてきてくれた。
「どの部屋にする?」
そう聞かれても…
(どれでも良いから早く!!)という声と
(せっかくなのだから素敵な部屋が良いな♪)という声があたしの中でせめぎあっている。
「これで良い?」
先輩が選んでくれたのはその「素敵な部屋」のひとつだった。
あたしは素直に「うん♪」と返事をした。

シャワーを浴びる。
自分自身で女の子の身体を確認する時間を惜しむくらいに急いで出てくると、既に先輩はベッドの上で待っていた。
「おいで♪」
誘われるようにベッドに近づく…
「きゃっ!!」
腕を引かれ、先輩の胸に転がり込んでしまった。
身体に巻いたバスタオルが反動で解け落ちる…
「良いんだね?」
先輩の最終確認なのだろう。
あたしは先輩の口に吸い付いた。
先輩も濃厚なキッスで応えてくれた。

先輩があたしの上に重なる。
あたしの股間が開かれて、先輩の硬いモノがソコに触れている。
あたしのソコはもうグショグショに濡れていた。
「いくよ♪」
そう言って先輩が挿入してきた。
本来は…数時間前までは存在しなかった場所に、先輩のモノが填ってくる。
その数時間前まではあたしの股間にもついていたもの…とはいえ、先輩のはもっと大きい♪
先端が呑み込まれ、更に奥へと入ってきた。
その奥に…あたしのそこにある女性器…子宮の存在が感じられる。
(あたしは「女の子」になっているんだ)
感涙が零れ落ちる…

「痛いのか?」
先輩が心配して聞いてきた。
あたしは首を左右に振る。
「ううん。これは嬉し涙だから心配しないで♪」
それを聞いて先輩は安心したようだ。
「君のナカ…凄く気持ち良い♪動かして良いかい?」
あたしは小さく頷いた。
直後に先輩が動き出す。
快感…オンナの快感があたしを埋め尽くしてゆく…
「ぁあん…、もうだめ。イク…イッちゃう!!」
限界に達していた。
「ああ、俺も…」
「い、一緒に♪」
先輩があたしのナカに射すと同時にあたしも限界を飛び越えてしまっていた。


快感に気を失っていたようだ。
先輩はずっとあたしの事を見守っていたみたい♪
「お目覚めかな?遅くなるといけない。シャワー、浴びれるかな?」
あたしはすぐには動けそうもなかった。
「先に浴びてきて。」
そう言うと先輩はベッドを抜け出してシャワールームに入った。
先輩がシャワーを浴びている間に少しは動けるようにしないと…
あたしは上半身を起こした。
改めて自分の胸を見る。
そこには乳房があった♪
先輩に弄られて、何度も卑猥な喘ぎ声を漏らしてしまったのを思い出す。

先輩に続いてシャワーを浴びたが、遅くならないようにと、ここでの女体探索は諦めた。
再びワンピースを…先輩にファスナーを上げてもらい…着ていった。
さっきまであたしの股間に埋もれていた先輩の感触はまだまだ残っている。
そのままショーツを穿いているが、膣の奥に残っている先輩の滾りが漏れ出てきそう…
無意識のうちに小股でしか歩けなくなっていた。


朝…
12時間はとうに過ぎている。
目覚めた時には男に戻ってしまっているのだ。
昨日、一日だけの女の子…
先輩に捧げられた…というだけで僕は満足だった。
(本当に?)
否。
今日も、明日も…僕はずっと先輩に愛されていたかった。
(もう一度あの薬を飲めば…)
とはいえ、薬は厳格に管理されているのだ。
諦めるしかない!!

僕は眠い目を擦りながら布団を剥いでベッドから降りた。
最初はその違和感には気付かなかった。
そう、昨日半日だけではあったが、僕はその感覚に慣れてしまっていた。
(!?)
洗面台の前でパジャマを脱いで確かめる。
鏡に映る僕の胸は…確かに膨らんだままだった。
ズボンの中に手を入れる。
割れ目が…先輩を受け入れた割れ目がそのまま残っていた。
(戻っていない?)

今日も学校はある。
行かなければならない…
僕は昨日のスポーツブラをもう一度身に着けた。
胸の膨らみはしっかりとホールドされている。
ボトムは…
僕はズボンではなく、スカートを穿いて学校に向かった。

「今年も出たか…」
と先生が呟いた。
「連絡しておくから、保健室でレクチャーを受けてきてくれ。
 それから、今日からお前はトイレは女子用を使うように!!」
(レクチャーってなんだろう?)
と考えながら保健室に向かった。
そこには保険医の先生が待っていて、最初に服を着替えるように言われた。
渡されたのは女子の制服のスカートだった。
「これからの君の制服はこれになるからね。」
「先生からはレクチャーを受けるようにと言われて来たんですが?」
「ここでの会話は外部に漏れることはないの。だから正直に答えてね。」
「はい…」
「君は昨日、エッチした?それも男性を相手に…相手が誰かは詮索しないから。」
「…はい…」

女体化実習の後、元に戻らない事がたまにあるらしい。
その全ての事例で女体化している間に男性との性交渉があったという。
「一歩間違えれば君は妊娠していたんだ。
 転換直後で女性器が安定していなかっただけなんだからね。」
本来なら妊娠するような行為が行われた際に女体化が固定化されてしまうと聞かされた。
「君はこれからは女性として生きていく事になるの。
 だから妊娠/避妊については常に意識していること。
 昨日と同じ事を行えば、今度は確実に妊娠してしまうわ。
 特に昨日の相手の事を愛しているのであれば、彼の将来も考えて行動しなければならないの。
 例えば、既に結婚している人なら、その家族関係を崩壊させ兼ねない。
 同級生など学生の場合は、収入のない状態で子供を養わなければならなくなる。
 明日…いえ、今日からその事を心に刻み込んでおきなさいね。」

僕が教室に戻ると、前に立たせられた。
「今日からは女生徒として扱う事になる。
 女子は君たちの一員としていろいろ支援してあげてくれ。
 男子は不用意な接触やセクハラ的な言動に注意すること。
 昨日の実習で少しは女の子の立場も分かったと思う。
 実習の成果が現れることを期待している。」
僕は「よろしく」と頭を下げ、自分の席に戻っていった。

僕が保健室に行っている間に、僕の席は女子の列に移されていた。

あいまいな記憶…

急に雨が降り出した。
彼は傘を持たずに出ている筈だった。
今頃はまだ、帰りの電車に揺られている時間だ。
今から駅に向かえば、傘を手渡す事ができる♪
 
あたしはレインコートを羽織り、長靴に足を突っ込んだ。
あたしの傘と彼の傘を持って外に出る。
あたしはあたしの傘を差して降りしきる雨の中を歩きだした。
 
駅までの道…
これまでに何度も歩いていた筈なのに、いつもと違って見える。
(雨…だから?)
違う!!
ちょっとした角度の違いで、これまで見えていたものが見えなかったり
見えていたものが見えていたり…
角度…って?
そう、あたしはもっと高い視点で見ていたと思う。
あたしの身長が縮んだってこと?
身長ってそんなに急に変わるものかしら?
 
…あたしの身長っていくつだったけ?
173cm…なんてある筈ないでしょう?
どこからそんな数字が出てきたの?
確かにそんな位の視点から見た景色なら…って…
 
何かあたしの記憶…おかしい…
でも…
あたしは自分の身長もスリーサイズも覚えていない?
そもそも、あたしって「誰」?
自分の名前も覚えていないの?
 
 
「おいっ!!」
突然、男の人に声を掛けられた。
顔を上げるとそこに彼がいた。
「どうしたんだ?ボーっとして…って、傘持ってきてくれたんだ♪}
「ぁ、はい♪」
あたしは彼に持ってきた傘を渡した。
「そっちも♪」
とあたしの手からも傘を奪った。
あたしの傘を差した彼がグイとあたしの肩を引き寄せる。
「差さないの?」
「一緒に入ろう♪」
(恥ずかしいよ)
とは言えずに、あたしは彼の差す傘の下に入った。
 
「雨もまた良いね♪」
と彼は言う。
「あの…」
あたしは彼に声を掛けた。
でも…何と言おう?
あたしが自分の名前も思い出せないなんて言っても信じてもらえないかも…
「どうした?」
「ううん…何でもない。」
「何か思い出したの?」
「え?」
あたしは足を止め彼を見上げた。
あたしに記憶がないのを知っているの?
「まだ、その身体に慣れてないものね。記憶もまだ安定していないからね♪」
「この身体?」
「まだ、そこまでは思い出していないんだ…」
 
 
部屋に戻った。
「濡れてしまったね。冷えるといけないから、先にシャワーを浴びてくると良い♪」
そう言われ、服を脱いだ。
洗面台の鏡に「あたし」が映る。
(あたし…よね?)
彼の言った「この身体に慣れてない」という言葉が引っ掛かっている。
下着も脱いでシャワーの下に立った。
暖かな湯滴がこの身体を温めてゆく。
(?)
ドアの外に彼の気配があった。
「俺も一緒に良いよね♪」
と全裸の彼が入ってきた。
狭い風呂場では、当然の事ながらふたりの身体は触れ合わざるをえない。
 
「どお、この身体?」
背後から抱きしめられる。
彼の手があたしの乳房を揉みあげる。
「この身体?」
「そうだね。まだ思い出していないんだったよね♪」
「どういうこと?…っあ…」
彼の指に弄られていた乳首から、思いもよらない刺激が届いた。
お尻には彼の硬くなった逸物が当たっている。
「ダメッ!!」
「何が?」
何が…って、何がダメなんだろう?
反射的にダメって言っていた…
 
肩を掴まれ、身体を半回転させられた。
目の前には彼の胸がある。
しっかりと腰に回された腕であたしの身体が持ち上げられた。
密着するふたりの間には彼のモノがあった。
持ち上げられるにつれて、ソレが下に降りてゆく。
そして、ソレはあたしの股間に挟まった。
「ダメッ!!」
とあたしが言うと同時くらいに、スルリとソレはあたしのナカに割り込んできた。
「ぁあんっ!!」
衝撃があたしを貫いていった。
ソレはあたしのナカにしっかりと填り込んでいた。
 
 
 
「どうだい?君自身の感じは?」
(??)
「まだ思い出せないかい?」
彼がバスタブの縁に腰掛ける。
あたしは彼の腰を跨ぐように、その上に座っている。
あたしを貫いている彼のペニスはあたしのナカで脈打っていた。
「今、君は君自身に貫かれているのだよ♪」
「あ…あたし、自身?」
「コレの事は男性自身とも言うよね?だからコレは君自身だ♪」
(??)
不意に彼があたしにキスをした。
「もう思い出せるだろう?」
 
彼がそう言うと同時に…
俺は思い出した!!
 
彼…それは「俺」自身だ。
俺は魂を抜かれ…この肉体に…
(!!!!)
では、この「俺」は誰だ?!
 
「お、お前は……っあ、あああんっ!!」
問いただそうとした途端、俺のナカでそいつが身動ぎをする。
オンナの快感が俺を呑み込み、俺は女のように喘いでしまう。
「思い出したかな?で、どうだい?君自身の味は♪」
「や…やめろ!!」
「まだ足りないかな?」
「ヒッ!!」
更なる快感が与えられる。
奴の指がアナルに突き立てられていた。
「ダ…ダメ…」
俺の抵抗は押し寄せる快感の前に脆くも崩壊してゆく…
「ぁあん…あ、ああ~~~ん!!」
俺は快感の中で意識を失っていた…
 
 
 
あたしはベッドに寝かされていた。
そこは彼の部屋だった。
(「彼」?)
「彼」って誰だっけ?
ここは「あたし」の部屋の筈…
 
起き上がり、部屋の中を見渡す。
そこが自分の部屋であることは間違いはない。
唯一、違和感があるのは机の上に畳まれた一揃いの衣服…
それは「女の子」の服…あたしのものである筈がない…
 
あたしは鏡のある洗面台に向かっていた。
 
鏡には「あたし」が映っていた。
あたし…って、こんな顔だったっけ?
「あたし」…
記憶を紐解いてゆく。
 
あたし…否…「俺」は男だった筈だ。
俺は肉体を奪われてしまった…
 
奪われた肉体の代わりに与えられたのがこれ…と、いうことなのだろう。
元の身体に戻るには「彼」という元の肉体を取り戻し、
「彼」から、どのようにこの身体と入れ替えたかを聞き出す必要がある。
しかし「彼」はもうここにはいない。
消えてしまった「彼」を見つけ出すことなどできるのだろうか?
それが出来なければ、俺はこの先もこの姿で生き続けなければならない…
 
そう…
本来の「男」ではなく「女」として…
俺は何もない股間に手を延ばした。
「何もない」のではない。
そこには女の…女性器がある。
俺はソコに「俺自身」を挿れられ…
快感に喘いでいたのだ。
 
俺はもう「女」だ…
 
俺は…あたしは股間に伸ばした指先を曲げ…
そのナカに滑り込ませていた。
 

「穴」

僕は、そこに開いていた「穴」に気付いた。
もし僕が普通の「男」で女の子を抱くことしか考えていなかったのならば、絶対に見過ごしていた筈だ。
だが、僕は「普通」の男ではなかった。
でも、「ホモ」とかそういうものではない。
ただ、自分が「女の子」だったら男性に抱かれて…
「イク」っていう感覚がどんなものなのか知りたかった。
 
「入れ替わり」とか「憑依」とかで自分が女の子の肉体を自由にする…
っていうのは本来の肉体の持ち主に大きな負担を掛ける。
とは言え、自分の肉体を改造してまで「女」になる…という事までは考えられない。
ただ、女の子の「イク」っていう感覚さえ味わうことができれば良いのだ。
 
そんな性癖を持っていたので、自らの股間がどのようになっているのかに興味があった。
(本物の女の子ならここが男性を受け入れる場所なのだ…)
と玉袋の裏側を擦り続けていた。
その指先が、ある日何か引っ掛かる感じを伝えてきた。
(何だコレ?)
その場所を確認するように、指先を股間を這いまわらせた。
いつもはそこには何もなかったのだ。
そこは…窪んでいた。
その窪みの中心に指を立てる。
指はその中に潜り込んでいった。
 
それは「穴」だった。
位置から言えば、女性器の存在する場所である。
つまり…
僕の股間に「膣」が開いたのだ♪
 
指は根元まで填っていた。
一本しか入らない訳ではないようだ。
もう一本の指もちゃんと咥え込む。
(これなら…)
 
これなら本物も受け入れることができるのでは?
それができるかどうかを確認したい。
最初に考えたのは大人のオモチャ…ディルドゥだった。
とは言え、そんなものが手元にある筈もない。
それは後で通販で買うとして…
 
次に思い付いたのは携帯用の制汗スプレーだった。
少し太すぎるかな?とも思ったが、今はコレしかないのだ。
僕はそれを床の上に立て、ゆっくりと股間をその上に下していった。
 
「ぁん、んあん、ああん…」
僕は今「女の子」だった。
実際に声を出すと「違う」ので、声は頭の中だけで響かせてゆく。
甲高く、甘い、女の子の喘ぎ声が響き渡る。
僕…あたしは今、男のひとを受け入れているのだ♪
膣を充たす男性自身を感じている。
「っあ、そこ…」
先端が感じる場所に届く。
「いい…ぁああ…ああ~ん♪」
 
もっと、もっと…とあたしは快感を求めた。
シャツを脱ぎ、下着を脱ぎ捨て、胸をはだける。
まだ発育していない胸の上にポチリと乳首が勃っていた。
空いた手の指先でそれを摘まむ。
「っっっっっ♪」
新たな快感があたしを震わす。
 
「射して♪あたしのナカに!!」
何度も何度もあたしはお願いする。
が、一向にそのような気配はない、
硬い逸物が執拗にあたしに快感を与え続ける。
「も…もう、ダメ…あたし…耐えられない…」
 
 
 
それが「イった」というものだったかは判断ができなかった。
僕が意識を取り戻した時、僕の股間は汗のようなもので濡れていた。
お尻の下には制汗スプレーが転がっていた。
その場所に指を這わせた…
が、もうそこに「穴」はなかった。
 

新しい身体

目覚めは唐突にやってきた。
瞼を開く前に光が眼底を照らす…
否、瞼は既に開かれていたようだ。
スイッチを入れたように俺の意識が光を感知し始めたようだ。
 
それだけではない。
俺は今、直立していた。
無意識の内に倒れないようにバランスを取っている。
踵の下に障害物があり、つま先立ちに近い状態になっている。
脚に纏わり付く布地…
胸が締め付けられている。
その締め付けているものの中に水袋のような重しが詰められている。
それらに比べれば大きな障害ではないが…
耳に何かぶら下げられているものがある。
唇に何かが塗られている。
まつ毛が重たい…
 
「さて、意識は戻っているね?」
声のする方を確認しようとするが、金縛りにあったように身動きが取れない。
「だ、誰だ?」
声だけは出せた、
(?)
だが、これは「俺」の声か?
それは甲高い女のような…
「親に向かって誰だとは心外だね♪」
「親?いや、俺の親は二人とも死んでいる。」
「その肉体を造ったのだから、私は君の親と言えるだろう♪」
「肉体を…造った?」
「では、見せてあげよう。ほら、鏡だよ♪」
ガラガラと音がして、姿見が視界に入ってきた。
 
が、そこに「俺」の姿はなかった。
ファッション誌から切り取ってきたかのような美女がそこにいた。
踵の高いショートブーツを履き、ボリュームのあるスカート…
薄手のセーターの胸は魅惑的な膨らみが揺れている。
ストレートのロングヘアに見え隠れするように、大きなリングのイヤリング…
しっかりと化粧され、見開かれた瞳に長いまつ毛が揺れている。
唇には真っ赤な口紅が塗られている。
俺が舌を伸ばすと、鏡の中の美女の唇を割って舌が覗いてきた。
と同時に、舌に口紅が触れるのを感じた…
 
「制約を解除するから倒れないように注意するように。」
その声と同時に身体を動かせるようになった。
腕を曲げる…
鏡の美女も同じように…
首を曲げ胸元を見ると、鏡の美女の着ていたセーターと同じ色・柄が確認できた。
それ以上に大きく膨らんだ胸があることがわかる。
下から掌を当てて持ち上げる。
その質量を掌が感じると同時に、胸に触れられる感触を感じた。
「これが俺?」
「理解できたかね?」
俺は声のする方を見た。
 
操作卓の前に立っている男…
「パパ♪」
不意に俺は思いもよらない言葉を口にしていた。
そして知らない筈の記憶が俺の脳内に押し寄せてきた。
それは俺が小さな女の子だった時の記憶…
動物園、水族館、遊園地でパパと遊んだ記憶…
振袖を着てお参りした近くの神社…
仲良しの女友達…
好きになった男の子…
浴衣を着て二人でいった花火大会…
「こ…これは?」
「思い出したかい?自分の名前を言えるか?」
「思い出す?名前?あたしは…」
俺は何と答えようとしている?
頭に浮かんできたのはどうみても女の子の名前だ。
それは「俺」の名前ではない!!
それに、自分の事を「あたし」って…
 
「良いよ。無理に思い出さなくても良い。」
操作卓から離れてきたパパがあたしを優しく抱きしめてくれた。
「大丈夫。時間は十分にあるんだ。ここまでこれたのだ。焦ることはない♪」
「良いの?」
「ああ♪こうしてお前が戻ってきたのだ。今はそれだけで十分だよ♪」
 
ちょっと待て!!何がどうなっているんだ?
この男に抱きしめられていると、変な快楽物質が出て正常な思考を妨げる。
 
「は、放せ!!」
俺は強引にその腕を振り解いた、
「せ、説明を要求する。お前は何者で、何で俺はこんな姿になっているんだ?」
「あ、ああ…まだ安定化できていなかったか…」
「説明しろ!!」
俺はたたみ掛けた。
「わかった。そっちに椅子があるから、座って話そう。」
俺は不安定な靴に倒れないように注意しながら、奴の示した椅子に向かい腰を下ろした。
 
 
 
「その身体は三年前に死んだ私の娘を模したものだ。」
と奴は言った、
この肉体はこの男によって造られたものだということだった。
そして彼の娘を模しただけでなく、彼女の記憶さえも全て取り込まれているという。
だが「魂」だけはどうにもならなかったようだ。
肉体は娘そのものであったが、「魂」が無いためにその肉体が蘇生することはなかった。
そう「魂」だ。
奴は造り上げた肉体に「魂」を納めようと躍起になった。
「魂」を可視化し、捕らえ、この肉体に納める…
その執念で「魂」を扱う技術を確立した。
が、最初に試した動物の「魂」では「娘」の蘇生までには至らなかった。
やはり「人間」の「魂」でなければだめなのか?
そして墓場に浮遊していた「魂」、事故現場に地縛されている「魂」等試した。
が、「魂」そのものにある程度の活力がないと肉体に留めておくことが出来ず消失してしまう。
奴は「魂」の活力を計る装置も作り上げた。
そして最初に捕らえられた「魂」が「俺」だった。
 
「俺…はどうして魂だけになっていたんだ?」
「覚えてはいないか?」
「俺はもう死でいるのか?」
「死んではいない。君の身体はちゃんと保管している。生命維持装置を付けているから大丈夫だ。」
「なら、すぐに元に戻せ!!」
「わかった。ただ、一つだけ実験に付き合ってもらいたい。」
「実験?」
「君の魂がどこまでその身体に定着できたのかを確認しておきたいのだ。」
「その実験にはどれだけ掛かる?一年とかは無しだぜ。」
「大丈夫だ。明日には元に戻してあげられる。」
「一晩だけなんだな?」
「約束する。」
 
実験を始める前に腹ごしらえをしよう。と男は言った。
支度をしている間に…と入浴を奨められた。
「わかったわ♪」
と席を立ち、風呂場に向かった。
(?)
俺はどこに風呂場があるのか知っているのか?
それが「肉体」に刷り込まれた「彼女」の記憶であると判った。
洗面台で化粧を落とし、複雑な女物の衣服を難なく脱ぎ去り、全裸で風呂に入る…
慣れた手つきで女のデリケートな肉体を綺麗に洗い…
湯舟に身を沈めていた。
「ふぅ…」
溜息を吐いたのは「俺」だった。
湯に浸かることで心身ともにリラックスしていた。
そして…
俺はまじまじと、この身体を「見る」ことになった。
それは「女」の肉体だった。
胸が膨らんでいる。
乳房を持つ…という感覚を堪能する。
掌が腹から下腹部に這い進む。
股間にあったものがない…
そこには割れ目があり、その内側には女性器が存在するのだ。
そこはさっき入念に洗った場所ではある…が、自分の意志でそこに触れるとなると、また感じが違ってくる…
 
 
 
風呂から上がるとバスタオルを身体に巻く。
女性がするように、胸元で留める。
濡れた髪にもタオルを巻いて、寝室に向かった。
チェストから新しい下着を取り、身に付ける。
ゆったりとした部屋着もあったのでそれを着て食卓についた。
「美味しいか?」
「うん♪」
久しぶりのパパの料理の味だった…
(!!)
気を抜くと彼女の記憶に支配されてしまうようだ。
「それで、実験はいつ始めるんだ?」
「今は食事を味わってくれ。まだ夜は長い♪」
 
美味しい食事だったが、少し食べただけで満腹になってしまった。
「俺」としてはまだまだ食べたかったが「‎あたし」にはいつもの分量なのだと彼女の記憶が告げる。
「後片付けはあたしがやるわ♪」
と俺は食べ終えた食器を厨房に運んでいった。
カチャカチャと食器を洗う。
いつものように軽い鼻歌を歌いながら…
って、俺はそんな事をするような人間ではない!!
 
「では、実験を始めよう。」
と寝室に連れていかれた。
「ベッドに横になって。」
実験室ではなく、なぜ寝室で?
疑惑を確認するより先に、俺はベッドに上がっていた。
部屋着が脱がされていた。
「っんぁ…」
乳首が弄られ、あたしは軽く喘ぎ声を漏らした。
「これから何をするか判るね?」
そう聞かれ、あたしは首を縦に振った…
何をするかって「俺」は知らないぞ!!
俺は腰を上げ、ショーツが脱がされるのを助けていた。
俺は全裸になっていた。
(いつもの事だから♪)
彼女の記憶が教えてくれる。
 
奴もまたベッドの上がっていた。
奴も全裸となっている…そして、その股間はしっかりと勃起している?!
何をしようとしている?
状況からすればスルことは想像が付く…
父娘ではないのか?
それに「俺」は男だ!!
(だいじょうぶよ♪)
彼女の記憶に誘われる。
奴が俺の乳首を口に含み、刺激が与えられる。
乳首の先端から全身に快感が広がってゆく。
(いつもと同じでしょ?)
彼女の記憶が押し寄せてくる。
記憶にあるように、パパの手があたしの股間に触れてくる。
クチュクチュと愛液を汲み上げてゆく。
陰核を刺激しながら膣口を揉み解す。
「ぁあ、ああん♪」
快感に媚声を漏らす。
指がナカに差し込まれる。
膣壁が刺激される。
肉襞が蠢いている。
「あたし」がソレを欲している…
 
「キテ♪」
俺が呟くと奴は「ああ」と応えた。
脚を間に奴の腰が割り込んでくる。
俺の股間が広げられ、その中心にソレが触れていた。
ソレ…ペニスだ。
愛液に濡れた俺の膣に奴のペニスが侵入してきた。
「あ…ああっ!!」
俺のナカに根元まで突き入れられた。
「俺」が奴に満たされてゆく。
奴が動くと快感に貫かれる。
「あん、ああ~ん♪」
俺は快感に喘ぎ続けた。
何度も何度も快感の頂に突き上げられる。
そして…
「いくよ♪」
その言葉と同時に、俺の中に奴の滾りが打ち付けられる。
俺はもう何も考えられなくなっていた。
 
 
 
朝日が寝室に漏れ込んでいた。
あたしはパパの腕の中で目覚めていた。
「起きたかい?」
既にパパは起きていたようだ。
「ん…おはよう、パパ♪」
あたしがパパの胸にキスすると、パパもあたしの額にお返しをしてくれた。
「さぁ、どうするね?」
「どうする?」
「君の身体に戻るか?ということだ。」
「あたし…の身体?」
「どうする?」
あたし…俺はもうどうでも良くなっていた。
「この身体があたしの身体でしょ?」
あたしはパパの腕の中から抜け出した。
「朝ごはん、作ってくるわね♪」
あたしは寝室のカーテンを開け、新しい朝日を身体に浴びせた♪
 


新しい一日の始まり♪

僕の隣でトシアキが寝ている。
気持ちよさそうな寝息をたてている。
そっと身を寄せるとトシアキの体温が感じられる。
そう…
僕たちは二人とも全裸で寝ていた。
昨夜の営みのままに…


思い出すと、僕のお腹の奥の熾火が再び燃え上がりそうになる。
僕の股間には、まだトシアキに貫かれた感触がアリアリと残っていた。
僕の失われたペニスの跡にできた割れ目にトシアキのペニスが宛がわれ…
そのまま、僕の膣に侵入してきたのだ。
「嫌」とは思わなかった。
それがトシアキの物だったから…
単なる「親友」から「女」として僕を見てくれているのが解っていた。
僕は嬉々としてそれを受け入れていた。

僕はトシアキを受け入れた。
グショグショに濡れている膣がトシアキに満たされる。
「あん、ああ~ん♪」
僕の喘ぎ声は、オンナが快楽に洩らす喘ぎ声そのものだった。
トシアキが僕の感じる所を次々と責めたて、僕はその度に快感の淫声をあげていた。
遂に快感は僕の限界を脅かす…
「あぁ、イク…」
無意識に艶声が洩れる。
その度に、頭の中が白く染めあげられる。
そして…
僕は嬌声とともに意思を手放してしまう。
と同時に僕のナカにトシアキの精が送り込まれていたのを感じていた。


僕はトシアキに触れていた手をその先へと伸ばしていった。
そこには僕を貫いていたモノがしなだれていた。
が、僕が触れた時にピクリと反応した。
僕がソレを握るとちゃんと反応を返してくれる。
だが、それはまだ萎えたまま…昨夜のように硬く起立していたものと同じものとは思えなかった。
否、それが同じものであることは同じものを持っていた僕が知らない筈もない。
それがどうすれば復活するのかも…知っている。

僕は半身を起こしてソレに頭を近づけていった。
僕は躊躇うことなく、ソレを咥えていた。
ソレが僕にもあったもの…というよりも、僕を貫いて快感を与えてくれたものという思いの方が強かった。
愛しさしかなかった。
吸い上げ、舌と口蓋で刺激を与える。
僕の唾液にまみれながら、ソレは太さと硬さを取り戻していった♪

既に僕の股間も充分に濡れてきていた。
僕はトシアキの上に跨がっていった。
その先端が僕の股間に触れている。
腰を揺らしてその場所に誘導する。
そして…
僕がゆっくりと腰を降ろすと、それは再び僕のナカに…僕の膣を満たしていった。
(そう…コレが良い♪)
僕は自分が「女」となった事を確かに受け止め、その事に幸せを感じていた。

「ん?」
トシアキが目覚めた。
「おはよう、ダーリン♪」
「お、お前…」
彼が僕に何を言おうとしたかは解っている。
男は抱いてしまった女には「ごめん」と言う。
でも、僕は彼にそんな言葉を発してもらいたくはなかった。
これはあくまでも「僕」の意志が関与していた事を忘れて欲しくなかった。

「これは僕の…あたしの意志なの。トシアキが負い目を感じることはないんだから♪」
僕は敢えて「女」に成りきる。
「あたしはトシアキだから許したの。大好きなトシアキ…愛してるわ♪」
僕はそのまま身体を倒し、トシアキの胸に自分の胸を重ね…そして、唇を重ねた♪
僕の行為にトシアキも応じてくれた。
僕の唇を割って、彼の舌が侵入してきた。
僕も彼の舌に自分の舌を絡めた。
それは息ができずに苦しくなるまで続けられた。

唇が離れると、抱かれたまま転がされる。
二人の上下が逆転する。
「もっと奥まで♪」
僕はそう言って更に股間を拡げた。
「そこまで言うか?」
トシアキはそう言うと、更に密着度を上げてくる。
「ぁあっ…」
その先端が僕の膣の奥にある子宮の入口に触れるのを感じた。
そう…僕の内には子宮も存在している。
女性としての全てがちゃんと揃っている筈なのだ。
だから、この子宮の中で僕の卵子とトシアキの精子が結び付けば、僕は妊娠することだってできるのだ♪
「ああ、トシアキ…きて♪」
僕は膣を締め、トシアキの射精を誘う。
「い、行くよ…」
トシアキも限界に達していた。
「うん♪ぼ…あたしを…孕ませて♪」
トシアキのペニスが膨れ、精液が放出されるその時
「あっ!!」
僕の膣から強引にトシアキのペニスが引き抜かれていた。
一部は膣の中に…そして、その殆どが僕の腹の上に撒かれていた。

「まだ、それはダメだよ。」
トシアキが僕から離れる。
「シャワーを浴びてくるんだ!!」
と僕を促す。
「いずれは…でも、今はまだ早い。お前が女になった事さえ誰も知らないんだ。お前がちゃんと女として認められ、俺と…結婚できるようになるまでは…な?」
今、結婚って言った?
僕をお嫁さんにしてくれるってこと?
トシアキの…♪

「は、早くシャワー浴びてこい!!」
トシアキに追い立てられた。
僕はぼーっとしたまま、シャワーの下に立った。
冷たい水に打たれ
「ひゃんっ!!」
と叫び声を上げ、ようやく正気に戻る。
シャワーの温度をあげてお腹の汚れを落とす。
このお腹の下に僕はトシアキを受け入れたのだと感慨に耽る。
シャワーの湯滴は僕の股間に残る汚れも洗い流していった。

「服は用意してきたんだろう?」
トシアキに言われ、慌てて昨日着てきた男物の衣服から手を離した。
カバンの中には予め用意してきた女物の衣服を取り出した。
先ずは下着…ブラジャーにショーツ。
初めての女物の下着を戸惑いつつも身に着けた。
キャミソールを着て、ワンピースと格闘している所にトシアキが戻ってきた。
「背中のチャックはやってやるよ。こっちに向けろ。」
トシアキに背中を向けると、簡単にファスナーが上げられ、首の後ろのホックも止めてくれた。
「化粧は練習してからの方が良いんじゃないか?」
と鏡の前に座った僕に声を掛けてくる。
「おかしくないか?」
「お前なら素っぴんでも可愛からな♪あとはアクセサリーだけで充分だよ。」
とヘアピンを付けてくれた♪


ホテルに入った時は男同士だったのに、出る時は男と女…でも、そんな事に気が付く人などいるだろうか?
僕は…あたしはトシアキの腕に絡み付くように身体を寄せ、今日のデートに思いを馳せていた♪
 

生簀の中

その生簀で飼われていたのは人魚だった。
それも、本物の人魚である。
ジュゴンなどの海棲哺乳類の類いではない。
下半身は黄金色に輝く鱗に覆われた魚類の下半身。
上半身はヒトそのもの…それも美しい女性の姿をしている。
勿論、人間とは異なる生物であるので人魚に人権などはない。
また、学会で認められた種ではないので、保護対象生物の扱いもない。
捕獲しようが殺そうが、なんの咎めもないのだ。


彼は生簀から一体の人魚を引き上げた。
ピチピチと尾ヒレを跳ねて抵抗するが、錐のようなもので首筋を突くと人魚はおとなしくなっていた。
「蘇生するまで30分…」
男は独り言のように呟く。
ベッドのようなまな板の上に寝かせると、手にした包丁を下腹部に突き刺した。
真っ赤な体液が迸る。
構わずに尾の先に向けて切り裂いた。
腰から下は普通の大型魚類と同じである。
適当に切り取って寿司ネタ状に並べて置く。
重要なのは下腹部の内臓だ。
他の臓器を傷付けないように、子宮と卵巣だけを切離す。
新鮮なうちに液体窒素の容器に入れる。
人魚の方は切り口を閉じておけば自然に塞がり、蘇生する。
不死の生命力の成せるものなのだろう。
生簀に戻して1ヶ月もすれば、子宮も卵巣も再生されている。

人魚の肉を食うと不死になる
その様な話は様々な地方で語り継がれていた。
その真偽は「人魚」そのものの存在からして不確かなものであった。
しかし、この生簀には人魚が飼われており、その肉が刺身のネタ様に切り取られている。
実際、その肉は市中に流されていた。
特に美味いという訳ではなかった。
ましてや「食せば不死」などいう事もないので、その肉の出所を調べようとする者など出てくることはなかった。

ただ、液体窒素で凍らされた子宮と卵巣だけは趣きが違った。
これこそが「不死」の噂の元であった。
しかし、未だ確実に不死となる術が見つかってはいなかった。
殆どの事例は「変化なし」あっても「食あたり」程度である。
中には劇的な変化を迎える者もあった。
ただ、百に一例程度で人間の姿を留められる者がいた。
とはいえ、本来のものとは異なる姿となることは避けようもなかった。


この男もまたそんな犠牲者の一人だった。
家族で訪れた旅先の食堂で出された刺身の中に人魚の肉が混ざっていた。
そして不幸にもその中に子宮の一部が混入していたのだ。
彼の両親は食した直後にどろどろの肉塊と化していた。
彼自身は幸にもヒトの姿を保っていたが、その身体は一気に大きくなり、彼の父親と変わらない位に…
そして、その見た目は父親よりも10歳以上も老け込んだ様相となっていた。
それ以上に彼の兄の変化は劇的だった。

肉体の成長はあったが彼程の大きさまでにはならず、母親と同じ位で止まった。
が、その直後に両足が融合してゆく。
その表面に鱗が浮き上がってきた。
それだけではない。
胸が膨らみ、母親のものより大きく張りのある乳房となっていた。
その先端には鮮やかなピンク色の乳首が飛び出ている…
髪の毛も長くなり、顔も愛らしい女の子の造りに変わっていた。

「兄ちゃん?」
彼が確認すると、人魚と化した兄は大きく頷いた。
「とにかく、ここから離れよう。」
「父さん達は?」
「僕らには何もできない。それよりもお前は父さんの服を着ろ。裸のままはまずい。」
「…」
「それしかないんだ。僕には母さんの服を取ってくれ。」
兄は慣れない女の服に戸惑いながらもなんとか身に着けた。
「今のお前なら僕を抱えることができるだろう?車まで連れていってくれ。」
兄は弟に車を動かせた。
地図を確認し指示を出す。
勿論、行き先は海岸だった。

男は度々、その海岸に訪れていた。
自分が「不死」であることは早い段階で気付いていた。
何も食わないでも死ぬことはなかった。
耐えきれず自殺しようとしても死ねなかった。
そして兄が変化した「人魚」について調べ、自分が人魚の肉を食べたことで不死となったと理解した。
そして兄のことが気になった。
自分はまだ「ヒト」の姿を保っている。
が、兄はヒトでさえない。
世間に姿を晒すことはできないと一人海に姿を隠したのだ。
兄のことを知るのは自分しかいないのだ。

二度目に海岸に戻った時、彼は自分の名を呼ぶ微かな声を聞いた。
声は海の中から聞こえた。
「兄ちゃん?」
男はずぶずぶと海に入ってゆく。
ザバッと目の前に飛び出てきた…
頭…
長い髪に縁取られた、母にも似た…
「兄ちゃん!!」
力強く抱き締めた。
「く、苦しいよ。もう少し手加減してくれない?」
「ご…ごめん…」
久々の再会に様々な感情が入り乱れる。
波の飛沫が彼らの涙を隠してくれた。
「僕はこんな姿だ。誰かに見付かるとまずい。日が暮れたら、そこの岩場に来てくれないか?」
兄であった人魚はそう言うと波間に姿を消していった。


男はその海岸に来ると、毎回日が沈むのを待って岩場に向かう。
誰にも見られていないのを確認して兄を呼ぶ。
波間に兄だった者が現れると、抱き上げて岩の間の砂地に運ぶ。
「兄ちゃん…」
今度は優しく抱き締める。
それは恋人を抱くような加減で…
否、男は人魚が恋人であるかのように、唇同士を触れ合わせる。
「溜まってるんじゃない?」
唇が離れると人魚はそう言って男の股間に手を伸ばした。
ズボンのチャックを下ろして、中のものを咥える。
「あ、あぁ…」
男は呻くと濃厚な精液を彼女の口の中に放った。
彼にとり、人魚はもう「兄」ではなかった。
一人の「女」として愛してしまっていた。
「良いよ♪」
と人魚が仰向けに転がる。
男は下半身を脱ぎ去り、その上に股がった。
自らの逸物を彼女の膣に挿入する。
「んあ、ああ~ん♪」
彼女が悶える。
男は何度も、あるだけの精液を彼女に注ぎ込むのだった。


「この娘をお願いね♪」
別れ際に彼女は人魚の稚魚を男に渡した。
それは、彼女が産んだ男との間にできた命だった。
人魚はある程度成長しないと不死とはならない。
男はこれまでの経験で人魚の生態が少しではあるが解ってきた。
「じゃあまた。」
男は住み処に戻ると、隠していた生簀に稚魚を放った。
そこには成長途中の人魚の女の子がいる。
まだ不死ではないので何も食べなければ餓死してしまう。
瞬く間に稚魚は人魚の子の腹の中に消えていった。
この子はあと何匹の妹達を食べれば成人するだろうか?
たとえ成人したとしても、他の生簀の人魚達と同様に定期的に身を切られながら永遠の時を過ごすことになるのだ。

「いつ迄こんな事を続けるのだろう?」
男は自問する
が、答えは決まっていた。
「多分、死ぬ迄だろうな…」
男は生簀を一瞥すると、ベッドに潜り込んだ。

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