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2019年11月21日 (木)

偽物

俺の前で女が胸元に軟膏のようなものを塗っていた。
うっすらと筋が浮かび上がる。
女はその筋に爪を掛けると、ビリビリと音をたててソレを引き剥がした。

剥がれたのは女の胸…乳房だった。
双つの肉塊が床に落ちる。
女は軟膏を下腹部に塗り込んだ。
同じように筋が浮かび、ビリビリと剥がされる。
その下からは女には存在する筈のない…ペニスが飛び出してきた。

女だった者は、今度は髪の毛に手を掛け、亜麻色のロングヘアを剥ぎ取っていった。
ウィッグ?の下には刈上げられた男のような髪型が現れる。
タオルで顔に塗られた化粧が拭き取られると、そこに居たのは「男」以外の何者でもなかった。

「さてと、今度はあんたの番だな♪」
野太い男の声が降り注いだ。
俺は手足を縛られて身動きが取れなかった。
口にもタオルが噛まされ声を出すこともできない。
そんな俺の頭に、奴の頭にあったウィッグが被せられた。
鏡がある訳ではないので、今の自分の姿かどうなっているかは想像するしかない。

「動くなよ♪」
と言われても、何か抵抗しないではいられない。
「怪我はさせたくないんだ。」
眉毛を整えようとしたのか一度手にしたハサミを置くと、奴は注射器に持ち替えた。
動かし様のない俺の腕にチクリと注射器の針が差し込まれた。
薬液が押し込まれる。
薬液はまたたくまに全身に広がっていった。
「では続けましょうか♪」
奴は俺に噛ませていたタオルを外した。

(口が使える?)
俺は何か言ってやろうとしたが、満足に舌を動かすことができなかった。
口だけではない。
手足の拘束が解かれたとしても、今の俺には指一本動かすことができなかった。
奴は悠々と俺の顔に化粧を施していった。

化粧をされ、どのような顔になったかわからないまま、今度は服を脱がされた。
拘束されたままなので、脱ぐと言うよりは、服が切り刻まれて剥き取られた。
パンツを残して裸にされた。
男は床に転がっていた偽乳房を取り上げた。
その裏面にまんべんなくクリームを塗り付けた。
「これは特別な接着剤でね、専用の剥離剤がないと外せないんだ♪」
さっき男が胸に塗り込んでいた軟膏のようなものがそれなのだろう。
男が俺の胸に乳房を貼り付けた。
皺を伸ばすようにすると、さっきの逆で筋が消えてゆき、偽乳房は本物のように俺の胸に鎮座していた。


下着まで取られて全裸となっていた。
その胸にブラジャーが当てられた。
「コレを着けている間は必需品だからな♪」
そしてその上にキャミソールを被せられた。
その間、男の手が俺の胸…乳房に触れる度にそこから触れられる感触が届いてくる。
(偽物なんだろう?)
と単なる思い違いと、あえて無視していた…

「嗚呼、こんな可愛い娘にいつまで男物のパンツを穿かせてるんだ。そうそう、ここにブラとお揃いのパンティがあるじゃないか♪」
と、男は俺が身に付けていた俺自身の最後の一枚を切り裂いた。
「その前にコレが必要だったな♪」
男はその身から剥がした残りの一枚を手にした。
そこには女性器…お○こ…が立体的に造られていた。
偽乳房と同様に接着剤を裏面に塗ると、俺の股間に貼り付けた。

(?!)
しっかりと貼り付けられた女性器は偽乳房と同様に男の指がその周囲を這い廻る感触を、襞ひだの凹凸を確かめるように動くのを…
そして、男はその中心に指を突き立てた。
本物の女性であればそこには膣口があり、男の指はその中に沈んでゆく…
そして、俺の股間もまた男の指を咥え込んでいった!!

「どうだ♪感じるか?」
確かに俺の胎内で男の指が蠢いているのがわかった。
が、射たれた薬の所為で俺は何の反応も返すことができない。
「そうか、感じているか♪わかるか?お前のま○こが涎を垂らしてるぞ♪」
確かに膣口から滴り落ちる雫の存在が感じられた。
だが、それは決して俺が感じているからではない。単なる生理現象なのだ…

と、意識的に否定はしていたが、その経験したことのない感覚がオンナの快感であることはほぼ間違いはないのだろう。
「んぁ…ぁぁん…」
しばらくすると女の喘ぎ声のようなものが聞こえてきた。
それが「俺」の口から漏れているのだ。
「場所を変えよう♪」
男は俺を女を抱くように持ち上げ、ベッドに移動した。

既に拘束を解かれていて、薬の効果も徐々に弱まってきているようだが、まだ指先を震わすくらいしかできない。
俺は男の為すがままである。
ブラのカップがずらされ、露出された乳首が弄られる。
「んあ…ああん…」
しっかりとした喘ぎ声が溢れてゆく。
快感に堪えられず、俺自身が喘いでいるのだ。
クチャクチャと愛液が股間で音をたてている。
「そろそろ良いようだな♪」
男は俺の脚を押し広げると、その股間に身体を割り込ませた。
男の股間に屹立しているペニスの先端がそれを収める場所を探している。
そして…


俺のナカに収まったペニスは容赦なく俺に女の快感を刷り込んでいった。
俺は女のように喘ぎ、嬌声をあげていた。
幾度となく昇り詰め、頭の中を白く染め上げていた。
俺は自ら腰を振り、快感を追い求めていた。
言われるがまま、男のペニスを口に咥え、刺激を与える。
吐き出された男の精を自ら呑み込んでいた…


気が付くとそこには誰もいなかった。
床には切り裂かれた「俺」の服の残骸が散らばっている。
机の上には化粧と小さな鏡が置かれていた。
鏡を覗くとそこには「女」の顔があった。

胸に手を置くと、暖かで弾力のある存在があり、胸からは触れられる感触があった。
筋は隠れ、完全に同化している。
男が塗っていた軟膏のチューブはどこにも見当たらない。

ブラを戻し、揃いのショーツを穿いた。
壁にはワンピースが掛けられていた。
着ることのできるものはこれしかないようだ。
着て見ると女性的な肉体のラインが強調される。
再び鏡に向かい、お化粧を直した。
鏡と化粧品を脇にあったバッグに詰め込んだ。
ここがどういう部屋なのかは知らないが、散らばったゴミを片付ける義理はないはず…と、ドアの所にあったパンプスを履いて、その部屋を後にした。


お腹が空いてきた。
勿論、手元にお金がある訳ではない。
のんびりと道を歩いている金持ちそうな男に近づく…
「時間があったら一緒にごはんしません?勿論、食後の運動も込みでね♪」

 

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