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2018年12月12日 (水)

皮交換

僕の目の前にあったのは、見知らぬ女の子の皮だった。
最近、好きな男の子に自分の皮を渡すのが流行っているらしい。
何でそんな皮が僕の所に来たのか?
皮をもらった男の子は本当にその皮を着込んだりするのか?
もし、間違いで送られてきた皮を僕が着てしまったら…
一度着てしまった皮はその後、どうなるのだろうか?
 
女の子の裸など見たこともない童貞男子に、皮とは言え目の前にこんなものがあって、間違いが起きないことなどある訳もない。
僕はファスナーを広げ、皮の中に素足を入れていた…
 
ファスナーは自動的に閉まっていった。
皮が収縮してゆく。
体型が補正され、女の子らしいラインが生まれていた。
胸に集まった肉はそれなりの重さがあり、勝手に揺れるとバランスが取れない。
(ブラジャーは必需品だよね)
などと思っていると、締めつけが股間に集中する。
当然であるが女の子の股間にはぶらぶらしたものを納めておく場所などない。
皮は強引に体型を補正してゆく。
メリメリと余計なモノは体内に押し込まれる。
更に割れ目まで造り、その奥も女の子にしようとする勢いだ。
大事なものが潰される痛みに意識が薄れてゆく。
僕は胎児のように身体を丸めて床の上に転がっていた…
 
 
「終わってる?」
「大丈夫みたい♪」
女の子達の声がした。
「本当に着ちゃうなんてね♪」
「童貞君なら当然よ。」
「ほら、起きない!!」
と背中が蹴られた。
「いつまで裸でいるつもり?」
ぽんと何かが投げ落とされた。
女物の衣服だった。
パンツを穿き、ブラジャーを付け、キャミソール、ブラウスと付けていった。
左右が逆のボタンには手間取ったが、なんとか着ることができた。
スカートを穿くと上部を折り込まれ、ミニ丈に調整された。
「靴下は?」
そう言った僕の声は女の子のように甲高くなっていた。
「綺麗なんだから生足が良いのよ♪さあ出かけるわよ!!」
と、そのまま用意された茶色のローファーを履かされた。
 
 
街を歩く…何でもない事なのだけれど、素足に触れる空気を感じる。
風が吹けば捲れてしまうスカートが気にかかる。
そして何より男の自分が女の子の格好をしていることに気付かれないか心配たった。
 
道路脇のお店のガラス窓に自分達の姿が映っている。
同じ格好の女の子達がごく普通に街を歩いているようにしか見えない。
「どこまで行くの?」
と聞くと
「もうすぐだから。」
と行き先は知らされなかったが、僕達は一軒のファミレスになだれ込んでいた。
 
「ちょっとトイレ…」
そう言って席を立った僕に
「間違えるなよ。」
と声が掛かった。
その意味はトイレの前でようやく理解できた。
僕は躊躇いつつも女性マークの方の扉を開いた。
スカートを捲り、パンツを下ろして便座に座った。
男が便座に座るのと大差はない…と思っていたが、股間から迸るしぶきに慌ててしまった。
(女の子はした後にペーパーで拭くらしい)
そんなことを聞いたことを思い出した。
そして思い出しついでに余計な事も思い出していた。
 
そう…僕は女の子の皮を着ていたのだ。
着たままオシッコなどして大丈夫かなど考えてもいなかった。
実際、ちゃんと股間から出てきたので問題はなかったが、どういう仕組みになっているのだろうか?
この分では飲食も問題ないとは思われるが…
 
「大丈夫?」
扉の外から女の子の声がした。
心配して見にきたようだ。
「大丈夫。」
そう答えてペーパーで股間を拭いて立ち上がった。
 
「逃げなかったんだね?」
そう言われて、僕は絶好のチャンスを逃してしまったと知った。
再び席に着いた。
彼女達はフライドポテトなどを食べながら、勝手な事を喋りあっていた。
僕は目の前のジュースにも口を付けず、黙ってじっとしていた。
 
「あっ、来たみたい♪」
誰が言うと、皆の視線が入口に注がれた。
(男のようだけど誰だろう?)
男はこちらの席に近づいてきた。
どこかで見たことがあるようだが思い出せなかった。
「やっぱ、中身が違うとここまで変わるものなのねぇ♪」
「とは言え、ここまでが限界だよ。」
その男の声にも聞覚えがあるような気がする。
「じゃあ、連れていくね♪」
「良いわよ。あと、会計も済ませておいてね♪」
と僕は押し出され、彼の隣に立たされた。
「行こうか♪」
と手を引かれる。
パッパと会計を済ませると僕を連れて外に出ていた。
 
「貴方も頑張ればこの位になれるのだから、こんどやってみると良いわよ♪」
(…わよ?)
さっきより喋り方が女の子っぽくなってないか?
「まだわからない?あたしは貴方よ♪」
(彼が…僕?)
「貴方って、良いもの持ってるのに根暗にしてるから勿体ないって思ってたの。」
(…??)
「だからね♪悪いとは思ったけど、皮交換させてもらったの。」
「皮交換?」
「あまり知られていなかったわね。」
彼=彼女がいうのには、普通は自分から剥ぎ取った皮を着てもらうだけのものだけだけど、交換用に作った皮は皮を着た方の肉体データを元の皮の所有者に転送する機能があるそうだ。
事前に互いに皮を作って交換すればよいとは思うのだが、そこまで言えない相手(僕のような?)の場合に使われるらしい。
だから、僕が皮を着たと同時に彼女は僕の姿になったということらしい。
 
 
そして、彼=彼女は僕をラブホテルに連れ込んでいった。
「女の子側の視点から自分を見ていてごらんなさい♪」
彼=彼女が服を抜いてゆくと、そこには見慣れた(と思われる)僕の裸体が現れた。
鏡でしか見れない筈の自分の裸体だった。
鏡に切り取られ、決められた角度でしか見れないものが、こうやって直接に見れてしまっている…
(っ!!)
何でソコを勃起させてるんだよ!!
何故か僕はそこから視線が離せなくなっていた。
「そうなの♪女の子なら誰もが惹かれてしまう…そんな素晴らしいモノを貴方は持っているのよ♪」
何も出来ないでいる僕の身体から、彼=彼女が服を脱ぎとっていた。
気が付くと、僕も彼=彼女も全裸となっていた。
僕は彼=彼女に誘われるがまま、ベッドの上に組み敷かれていた。
 
ソレが僕のナカに入ってきた。
僕は女の子としてソレを受け入れ、快感に喘ぎ、悶えるしかなかった。

やがて僕は快感を求めて、貪るように彼に身体を開いていた。
「あぁん。イイっ!!」
僕は女の声で叫んでいた。
「そ、ソコ…もっと奥まで♪」
彼は僕の要求に応じてくれる。
「あ…あたし、、イク…イっちゃう~!!」
そう叫んで、僕は女の子の絶頂に達したが、それで終わりではなかった。
更に彼が与えてくる快感が打ち寄せる波のように絶頂が重なりあい、更なる高みに僕を放り上げていった…
 
 
 
「さあ、元に戻ろうか?」
彼に肩を揺すられ、あたしは微睡みから覚めていった。
「元に?」
「君は自分が誰だかわかってるかな?」
「っえ?あたし?」
彼が何を言ってるのか、あたしには理解出来なかった。
「あたしはあたしでしょう?」
「なら、僕のことはわかるかな?」
「貴方はあたしの大切なひと!!」
あたしは即答していた。
「じゃあ、この身体は僕がもらっても良いかな?」
「貴方は貴方でしょ?」
「よい娘だ♪」
そう言って頭を撫でられているだけで、あたしは幸せに包まれてゆく。
「じゃあ、僕は用事があるから先に行くね。君はもう少しゆっくりしていけば良い♪」
バイバイ♪とあたしは手を振って彼を送り出した。
 
それが彼を見た最期だった。
彼?
時間とともに頭が回り出す。
彼=彼女は僕と皮交換した女の子だった。
今の僕の姿が彼=彼女本来の姿である。
(元に戻らなくちゃ!!)
しかし、僕はこの皮の脱ぎかたを知らなかった。
(家に戻れば…)
ベッドから起き上がる。
自分が裸なのを思い出した。
シャワーを浴び、汚れを洗い流してから服を着た。
彼女達に着させられた服をもう一度着てゆく。
姿見に自分を映してみる。
(ちょっと不自然?)
スカートを折り込んでミニ丈にしてみると、可愛い自分がそこに映っていた。
茶色のローファーを履いて外に出ていった。
 
 
 
「ただいま…」
と玄関の扉を開け、そのまま自分部屋に入った。
ベッドの上のぬいぐるみが(夕べはどこに行ってたの?)と怒った顔をしていた。
「内緒っ♪」
と言って、あたしはぬいぐるみを抱いてベッドに転がった。
 
(あたし?)
僕はまた自分の事を「あたし」と言っていた?!
それより、ここはどこなんだ?
自分の家に戻ったつもりが、ここはまったくの「女の子の部屋」じゃないか!!
僕の意識が皮に引きずられている?
皮の記憶が僕を浸食している?
 
僕は誰だ?
 
 
 
 
あたしの目から涙が零れていた。
何で泣いていたのか、今ではもえ思い出せない。
 
「ご飯どうするの?」
階下からママの声がした。
「今行くぅ!!」
あたしはぬいぐるみをベッドに戻し、階下に降りていった。
 

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