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2018年11月 4日 (日)

寝取られ

「お客さん。終点ですよ。」
車掌に声を掛けられた。
ハッとして目覚めた。

(?!)
向い側の窓ガラスが鏡のように車内を映していたが、そこに「俺」の姿はなかった。
代わりに映っていたのは若いOLの姿だった。
「えっ?」
と発した俺の声もまた、この姿に相応しい甲高いものだった。
「嗚呼、貴女も寝取られたクチですか。」
車掌がそう言った。
「寝取られ?」
俺がそう聞き返すと
「最近流行ってるんですよ。寝ている間に黙って肉体を交換してゆくんです。まあ、貴女のような若い肉体が残されるっていうのは稀なケースですがね♪」
車掌に促されて立ち上がった。
「すみませんが、調書を作らなければなりませんので、事務室の方までお越し願えないでしょうか?」

そ、それは不味い。根掘り葉堀り聞かれては!!
「いえ、寝取られとかとは違います。この肉体は元々あたしのものです!!」
俺は車掌の腕を掻い潜ってホームに降りると、改札を抜けて外に出ていった。

ヤバイヤバイ。
俺とした事が逆に寝取られるとは…
今日は女子高生の肉体で遊園地で遊びまわり過ぎてしまった。
疲れ果ててうっかり寝てしまうとは…
それでも注意して若い女の隣に座っていたのだ。
まさかこの女が寝取りをするとは誰が想像できただろうか?

まあ、若いと言っても20台後半だろう。
高校生くらいに戻りたいと思うのも、この肉体になった今では理解できる。
まあ、しばらくはこの女の代わりをやってやるか♪

俺は彼女の記憶にアクセスしてみた。
(うへ…このハゲおやじ、セクハラの塊じゃないか!!)
記憶は直前までこの肉体を寝取っていた奴のものだった。
俺は不快な記憶には蓋をして、昨夜の自慰の感覚を思い出す。
熟れたお○○こは痛みもなく、快感だけを溢れさせてくれるようだ。

さあ、早く家に帰って実践しようではないか♪

告白

僕は頭の中がまっ白なまま…気が付くと神社の階段を上っていた。
自分の中の滓のような勇気を掻き集めて、ようやくの事、片思いの女の子、乃亞さんに告白した結果…
「あんたキモいから絶対に付きまとわないで頂戴!!」
との冷たいお言葉。

僕は頭の中がまっ白になって…
気が付くと神社の階段を上っていた。
当然の事ながら足下は覚束無い。
あと数段という所で踏み外し、一気に転げ落ちていった…
 
 
 
 
目覚めたのは病院のベッドの上のようだった。
あれだけの高さを転げ落ちたにも関わらず、身体に痛みはなかった。
が、何か違和感があった。
ぐるりと胸の下側を締めつけられていた。
腰の回りのベルトも高めに絞められている?
否、どうやらズボンは穿いていないようだ。
何がどうなっているか…今の僕は動けない訳ではない。
なら、この目で確認するのに越したことはない♪

掛かっていた毛布を剥いで、上半身を起こした。
(?!)
先ず目に入ったのは、紺色の幾つかの折り目の付いた布地が脚を被っている。
連想するのは「スカート」…
まるで女子の制服のような…
と、僕は胸元に目を向けた。
白い生地だが、ワイシャツより滑らかで光沢があるようだ。
確か、女子の制服のブラウスがこんな感じだった。
そして、女子はこの下にブラジャーをしておっぱいを固定している…

僕が感じていた胸を締めつけていたのがブラジャーであれば…
はたして、僕の胸は僅かではあるが膨らんでいた。
胸に手を宛て、掴んでみた。
ブラジャーのカップ越しに指先が肉塊に沈んでゆく。
と、同時に僕の胸では(揉まれている)という感覚があった。

鏡はないのか?
部屋の中を見ると入り口脇に洗面台があり、鏡もあるようだ。
僕はベッドを降り、鏡の前に立った。
(…乃亞さん?)
鏡に映っているのは、僕が告白した想い人その人だった。
(何で僕が乃亞さんになってるんだ?!)

そこに女性の声がした。
「乃亞、もう起きて大丈夫なの?」
彼女の母親だった。
「っあ、うん。大丈夫。」
ここで変な事を言って騒ぎになるのも嫌なので、僕はそう答えていた。
当然だが、そう答えた僕の声もまた乃亞さんの声になっていた。
「クルマを回してくるから、ここで待っててね。」
と病院の入り口まで僕を連れてくると、母親は駐車場に向かった。

(?)
受付のカウンターの上に今日の日付けが掲げられていた。
その日付けは僕の知る今日の日付けと違っていた。
(今日は昨日?)
確か乃亞さんは昨日、気分が悪くて早退したと聞いていた。
病院に寄っていたのか…
このままでいけば、僕は明日僕自身に告白される事になる。
もし、僕が僕の告白を受入たらどうなるのだろうか?

それ以前に、僕という存在が同時に二人いることになる。
そんな事があり得るのだろうか?

などと考えているうちにクルマは乃亞さんの家についていた。
「振り返すといけないからベッドで寝てなさい。」
と乃亞さんの母親に言われ、僕は乃亞さんの部屋で制服からパジャマに着替え、乃亞さんのベッドの上に横になった…
 
 
 
気が付くともう次の日の朝だった。
あわただしく学校に向かう仕度をした。
下着を換え、制服を着て、髪をとかす。
朝食のトーストと目玉焼きを食べ、歯を磨き、リップを塗った。
「行ってきます。」
と、いつものように家を出た…

(いつものよう?)

これは乃亞さんの日常であって、僕自身のものではない。
何故か僕は乃亞さんがするように朝の仕度をしてしまっていた。
(肉体が覚えている…ということなのだろうか?)
友達に声を掛けられ、
「おはよう♪」
と返していた。
勿論、僕の友達ではなく乃亞の友達の女の子だ。
僕が意識しない所では肉体が勝手に反応してくれているようだ。
教室に入り、乃亞さんの席に座った。
見ると教室の片隅で「僕」が頻繁に僕=乃亞さんを窺っていた。
(大丈夫。君の告白にはちゃんと応えてあげるから♪)

とは思ってはいたが、本当に僕にあの時の乃亞さんと異なる言動ができるのだろうか?
放課後が近づくにつれ、そんな不安がどんどん大きくなってきた。

授業は何事もなく終わっていった。
「乃亞、帰りに寄って行かない?」
千鶴に声を掛けられた。
このまま「僕」と会わずに帰ってしまうこともできるのだ。
が、それでは乃亞さんに振られたことと同じで「僕」は神社の階段を転げ落ちてゆくことになるのだろう。
「ゴメン。ちょっと用事があるんだ。」
そう言って僕は乃亞さんの鞄を持ってあの場所に向かった。

そこでは「僕」が待っていた。
「あんたキモいから…」
気を抜くとあの台詞が口を吐いて出そうになるのを押さえ込み、
「そうね、それも良いかも。」
と何とかそう答えていた。
「じゃあ、一緒に帰ろうか♪」
と「僕」が満面の笑みを僕=乃亞さんに向けた。
僕は断り切れずに彼に手を引かれ、歩き始めた。

やがて、あの神社の前にきた。
「ねえ、記念にお参りして行かない?」
と、彼が階段を上ろうとする。
「ダメっ!!」
俺は叫ぶように止めた。
「今日一日は階段は使わないで…」
「何で?」
と言いつつも彼は神社に上る階段の前を通り過ぎてくれた。
これで「僕」が階段を転げ落ちることはなくなった。

(過去が変わった?)

僕は乃亞さんに振られて、神社の階段を上り、そこから転げ落ち、僕は乃亞さんになった。
この「僕」はもう過去に戻り乃亞さんになることはない。
「僕」は「僕」のまま、未来を歩き始めていた。

なら、この僕は何者なのだろうか?
確かに肉体は「僕」の想い人の乃亞さんだが、その中身は僕なのだ。
そんな僕=乃亞さんを「僕」は愛し切れるのだろうか?
それ以前に、僕が「僕」自身を受け入れられるのだろうか?
「ねぇ♪」
僕…あたしは「彼」を呼び止めた。
「なに?」
立ち止まり、振り返った彼にあたしは抱き付いた。
彼を見上げる。
「ねぇ、キスしてくれる?」
あたしはそのまま瞼を閉じた。
恐る恐るといった感じで彼の唇があたしの唇に触れた。
彼を抱くあたしの腕に力が籠もる。
舌を伸ばして、彼の舌に絡めた。
彼は拒絶することはなかった。
彼もまた、しっかとあたしを抱きしめた…

(大丈夫。あたしはちゃんと乃亞としてやっていけるわ。)

あたしは彼の抱擁に身を委ねていた…

パフパフ

「何で胸が膨らんだり、サラサラのロングヘアーになったりしないんだ?」
「それはお前、フィクションやファンタジーの読み過ぎなんだよ。一気に変化させると、肉体への負荷がバカにならないんだ。」
「しかし、これじゃあちょっと見何も変わって無いじゃないか!!」

奴が俺に投与したのは、所謂「性転換剤」だ。
効果は一週間ということなので、TSファンの俺としては試してみない手はなかった。

「先ずは男性器の消失、続いて女性器の生成。外見は変わらないがちゃんと男とのSEXは可能だよ。」
「って、見た目はガチホモSEXじゃないか!!」
奴は俺のコメントをあっさりと無視した。
「続いて骨格が変化する。骨盤が広がって女性らしい体型になり始める。もっとも綺麗なクビレにするにはシェイプアッフ等の努力が必要だがね♪」
「む…胸はどうなるんだよ?」
「内性器が活動を始めれば自然と膨らんでくるさ。個人差はあるがこれはしょうがない。」

俺は、即にでも自分の胸をモミモミ出来るとの期待を打ち砕かれたようだ。
更に奴が続ける。
「勿論、身長は変わらないし、体重を落とすにはそれなりの運動は必要だ。が、今回は一週間分の効果しかないので骨格も変わらないで終わりになるね。」
「じゃあ、どのくらいやれば胸を膨らませられるんだ?」
「最低半年かな?2~3ヶ月で生理が始まると、微かな膨らみが出来る。サプリと併用すればそこら数ヵ月で立派に育つようだ。」
「そ、そんなに掛かるのか?」
「ああ。それに生理が始まるようになると薬の効果は持続的になる。つまり、男に戻れなくなるんだ。」
「そんなの意味ないじゃん。男に戻れるからこそ、自分の胸でパフパフしてみたいんじゃないか!!」

「そろそろ出来上がったんじゃないか♪」
「話を反らすなっ!!」
「お前も興味はあるんだろう?さあ、出来上がりを見せてくれ♪」
と、俺が何も出来ないうちにズボンを下ろされていた。
「綺麗な割れ目が出来上がってるね。お前も見たいだろ?」
とキャスター付きの姿見を引き寄せた。
「ほら、正真正銘のオトメ(処女)のま○こだ♪」
と奴が指で押し開いてゆく…

「さあ、オンナの快感を…」
と、そのままベッドに横たえられた。
脚が広げられる。
「ま、待て。まだ心の準備が…」
俺の事など意に介さずに奴がのし掛かってくる。
「ほら♪もう濡れ始めているぞ。」
奴の指が俺の股間を撫で上げる。その指先にテラテラと輝くものが付いていた。
「んぁっ!!」
俺の敏感なところに触れられ、思わず変な声をあげてしまった。
「気持ち良いだろう?でも、まだまだこれからだ♪」

「んぁ…ダメっ!!」
俺は女の子がするように拒絶していた。
勿論、奴には聞く耳などない。
自分も裸になり、俺に被さってくる。
股間に割り込み屹立した逸物の先端で刺激を加えてくる。
「そろそろ良いかな?」
とそのまま腰を落とす。
(あっ!!!!)
俺は声にならない悲鳴をあげた。
ズンッと腹のなかに異物が侵入してきた。
ど同時に、さまざまな性感帯が一気に刺激された。
「んあん!!あああんっ!!」
自分でも何と叫んでいるか判らない。
強烈な快感に意識を飛ばされてしまっていた。
 
 
俺の股間からたらりと滴っているのは奴のザーメンだった。
「どうだった?」
と聞かれ
「別に悪くはない…」
と答えていたが、それは俺には忘れようのない快感だった。
病みつきになりそう…
もう後戻りできない…男に戻りたくないと思ってしまいそうだった。

俺は知ってしまった快感に溺れていた。
どうせ一週間後には元に戻るのだ…と、時間の許す限りとSEXをしまくっていた。

明日が最後の一日となった日、俺は胸が少し膨らんでいるように思えた。
ヤり続けた事で、俺の女性器から出ていった女性ホルモンが俺の肉体にも影響を与えたに違いない。
ヤりながら刺激を与えると僅かづつではあるが膨らみを増している?
夜が明ける頃にははっきりと乳房と言える程になっていた。

「ちょっとコレは異常だぞ。少し調べさせてくれ。」
と血を取ったり、エコーを掛けたりしていた。
「お前も避妊なんか考えてなかったよな?」
奴の言葉の裏を取れば…
「俺…妊娠してるのか?」
奴は否定しなかった。
そして…
「たぶん…と言うか、確実にお前はもう男には戻れない。」
 
 
 
俺は自分の胸をパフパフしてみた。
もうブラジャーをしないと収まりがつかない程に育っていた。
お腹の児も順調に育っている。
俺の肉体は骨格も変化して、完全に女になっていた。
「安産型だね♪」
と夫が俺の尻を撫でてくる。
「んもう、エッチなんだから♪」
と言う俺の声も女らしくなっていた。

「責任を取らしてくれ!!」
と奴は半ば強引に俺と結婚してしまった。
勿論、俺が花嫁だった。
ウェディングドレスを着させられ、教会の十字架の前で誓いのキスをさせらせた。
俺は奴の妻となり、奴は俺の夫となった。

そして毎夜のように夫婦の営みが催される。
別に嫌じゃないけど、子供が生まれたらしばらくお預けになるのが寂しい。

パフパフした俺の胸に夫が吸い付いてきた。
「ダメよ。コレは赤ちゃんの為に取っておくの♪」
そう言って夫の頭を押し退ける。
「なら、こっちは問題ないね♪」
と、俺の股間に吸い付いてきた。
「んあん!!ああ~ん♪」
俺は快感に悶えるしかなかった…

親友

「ハクっ♪」
と声を掛けてきたのは親友の大樹だった。
彼以外に俺のことをハクと呼ぶ奴はいない。
俺の名前、志村博史の「博」を読み替えて愛称にしていたのだ。
尤も「今」の俺の名前は浩美だから、どこからこの愛称が生まれたかを説明するのには時間が掛かる。

そう、今の俺は博史ではなく浩美…つまり女になっているのだ。
スカートを穿いて髪を伸ばし、今日はお化粧だってしている♪
勿論、表面的なもの…単なる女装ではない。
三年前の事故で俺の肉体は正真正銘の「女」になってしまったのだ。
 
 
高校三年の夏休みに原付の免許を取り、ツーリングに出掛けた。
山道を走っていた時、当然の豪雨に遭遇した。
たまたまそこにあった小屋の前にバイクを停め、軒下で雨宿りをさせてもらっていた。
滝のような雨が降るなか、雨音を圧して、ゴゴゴッと遠くで地鳴りの音がした。
土砂崩れ?
心配はしたが、地鳴りの音は近づくことはなく、再び雨音だけになった。

ホッとした直後、今度はドンッ!!という爆発音…
そして猛烈な風が巻き起こり、あっという間にバイクは吹き飛ばされ、小屋にしがみついていた俺も、小屋ごと宙を舞っていた。

気が付いたのは病院のベッドの上だった。
意外とどこにも痛みはなかった…というのも、あれから一ヶ月が過ぎていたのだ。
聞くところでは、俺は幸いにもかすり傷程度で済んだらしい。
ただ、傷とは別の重大な問題があった。
あの山の中にはとある化学工場があり、その一部が土砂崩れで破壊されたばかりでなく、備蓄されていた薬品と雨水が反応して爆発したのだ。
その際に、特殊なガスが合成され、俺はしばらくの間そのガスに晒されてしまった。
その結果、俺の肉体は完全に女性化してしまったということらしい。

検査とリハビリのため更に三ヶ月入院させられた。
学校は春からもう一度三年生をやり直すことになった。
少しでも好奇の目に晒されないようにと学校も変わることになったが…
俺は高校最期の一年を女子校の女生徒として通うことになったのだ。
春までに女の子として最低限の知識を教え込まれたが、その後の一年で女の子に磨きがかけられた。

その間も暇があれば気分転換に大樹とは今まで通りに遊んでいた。
余談だが、女になって初めての正月に大樹と初詣に行くことになった時、両親から「どうしても!!」と振袖を着させられることになった。
その後も、この先「女」としてやっていかなければならないので、大樹と遊ぶ時も女の格好をしていた。
夏にプールに行った時も当然、女の水着になるのだが、こっちはスクール水着のつもりが、その前の週に学校の友達と一緒に買ったセパレートの水着姿を大樹に見せることになってしまった。

俺は大樹と同じ大学に進学した。
大樹もそうだったが、俺も大学進学を機に一人暮らしを始めた。
「女のたしなみ」だと言われ、家事一般を叩き込まれていたので、自炊そのものに不便はなかった。
大樹はこの一年、外食とカップ麺で過ごしていたようで、大樹の部屋で遊ぶ時には俺が二人分の食事を作っている。
「ハク♪どうせなら毎日作ってくれないか?」
などとふざけた事を言う。

俺は今「女」だ。
だが、大樹とは男同士の気分でずっと付き合ってきた。
これからもそのつもり…なのだが…
 
 
 
今日は大樹と遊びに出るのだが、何故か俺は朝早く目覚めてしまっていた。
いつもより念入りに化粧をした。
いつもより念入りに髪を梳かしていた。
ブラとショーツは今日の為に選び抜いたものを着ている。
そう…俺は今日「女」になるのだ!!
 
 
いつもの待ち合わせの場所に佇んでいると、
「ハクっ♪」
と大樹が声を掛けてきた。
(?)と大樹の視線が俺の顔に止まる。
「どうかした?」
と聞くと
「なんかいつもと雰囲気が違うような…って、気のせいだよ♪」
俺は心の中で(気のせいなんかじゃ無いよっ!!)と叫んでいたが、
「じゃあ行こうか♪」
と大樹の腕を取った。
これもいつもとは違う行動だが、大樹は受け入れてくれたようだ。

映画を観て、食事をして、ゲームをして、カラオケに行って…
夕食の後で陽の落ちた公園を散歩する。
木々の向う側にチラチラと電飾が瞬いている…
「なあ、あそこに行ってみないか?」
と俺が言うと、大樹が固まるのがわかった。
「俺もそろそろ覚悟を決めたいんだ。」
「…お、俺なんかでいいのか?」
「大樹とならな♪ 行こっ!!」

変身…

「おい!!どうなってるんだよ、コレは!!!!」
気が付いた俺は、乳白色の空間に浮かんでいた。
それだけではなく、俺の肉体は俺本来のものではなく全くの別物…女の身体になっていた。

「こうすることでしか、貴方の命を救うことが出来なかったのです。」
まさか応えがあるとは思ってもなかったので、一瞬思考が停止してしまった。
「わたしの命と貴方の命を混ぜ合わせました。貴方の世界で一年ほどすれば命を分離できるくらいには回復します。」

「俺は…死んだのか?」
ようやく頭が回り始めた。
「それはこちらの手違いなんです。事故に巻き込まれて貴方の肉体は消失してしまいました。そのままでは貴方の命も失われてしまうので、一時的にわたしの内に取り込ませていただきました。」
「で、一年経てば俺は元に戻れる…ということなんだな?」
「正確にはもと通りという訳ではありません。わたしにはスペアの肉体があります。命の分離が可能になり次第、わたしはスペアの方に移ります。その後はこの肉体は自由に使っていただいて構いません。」
「とはいえ、この肉体はどう見ても『女』じゃないか。俺はこの先、女として生きていかなければならないのだろう?」
「それは問題ありません。貴方の元の姿に変えることができます。」
すると、俺の廻りに輝く粒子が舞い始め、俺を覆ってゆく。
そして、輝きが消えると、そこには『俺』の肉体があった。
「ひとつだけ注意してください。最低でも一週間に一度、3分程度は『わたし』の姿に戻ってください。それが出来ないと貴方の姿を維持することができなくなります。」
「それだけか?」
「はい。」
そんなやりとりの後で、俺は再び意識を失っていた。
 
  
俺は、何事もなかったかのように普段通りの生活を続けていた。
ただ、言われた通り、毎週土曜日の夜に3分ほど女の姿になっては元の姿に戻っていた。
自分が本当に女の姿になるのか半信半疑の最初の変身は確認のためもあり洗面台の前でやってみたが、部屋の中が輝く粒子に満たされてしまった。
その光が漏れて、この事が他人にばれるのを危惧して、以降は布団にくるまって変身することにした。

変身して3分で元に戻っていたが、ある晩変身したまま寝落ちしてしまった。
朝目覚めた時、自分が女の姿のままであることに気付き、慌てて元に戻った。
その時、ふと気付いた。
(律儀に3分で戻る事もないのでは♪)
試しに次の日曜日はまる一日女の姿で過ごしてみた。
が、月曜の朝には問題なく元の姿に戻れた。
当然ではあるが、日曜日一日は裸のままでは寒いので、自分の…男物の服を着ていた。
しかし、体型の違いには悩まされることが多々あった。
(次にまる一日女の姿でいる時には女物の服が必要になるな…)

勿論、俺には『女装』の趣味はない。
が、女の身体には女物の服が必要な事には間違いなかった。
俺は通販を使って女物の服を揃えた。
そして次の日曜日の朝、俺は初めて女物の服を身につけた。
(なんかクセになりそう♪)
姿見の前でスカートを靡かせて悦に入っていた。
(お化粧すれば外にも出れるわよね♪)
その場で通販で化粧品を一式注文していた。
月曜の夜には宅配ボックスに届いていたので、一週間を待たずに変身するとお化粧にチャレンジしてみた。
…が、結果は散々だった。
小さい頃から遊び感覚でお化粧に親しんできた訳ではない。
色んな技を友達や母親から伝授された事もない。
ネットで女子中学生向けのお化粧入門書を探して、その週の終わりにはやっと見られる形になってきた。

次の日曜日、俺は意を決して外に出た。
所謂『女装』ではない。
女の身体に女物の服を着ているのだ。
何も恥ずかしがることはない。
ちゃんとお化粧もしている。
ただ、馴れないハイヒールにふらついてしまう。
そして、ついつい『男』の仕草が出てしまうのに注意しなければならなかった。

これまで足を踏み入れたことのなかった婦人服売場に入っていった。
咎められるどころか、店員が盛んにお勧めのものをもってくる。
確かに、今着ているワンピース以外にも服が必要だとは感じていた。
「試着してみませんか?」
そう言われて、彼女が選んできた服と一緒に試着室に送り込まれた。
「素敵です。凄く似合ってるわ♪」
おだてでもない。鏡に映った俺…あたしはワンランク女度が上がった感じがした。
「次はコレなんかどうですか?」
あたしは時間を忘れて試着室のファッションショーに興じていた。
 
 
 
月曜日の朝、気持ちよく目覚めたあたしは真新しいネグリジェを脱ぎ、昨日買ってきたブラジャーを着けると、鏡の前でお化粧を始めていた。
(今日は何を着ようかしら♪)
とコーディネートを考え…
「!!」
…俺は今、何をしている?!
平日の朝だというのに、元の姿にも戻らずに、化粧なんか始めている。
化粧して、女の服を着て、どこに行こうとしていたんだ?
俺は慌てて元の姿に戻り、化粧を落とし、男の服を着込んだのだった。

外にでてしばらくした時、妙に胸が苦しくなっているのに気が付いた。
ぐるりと胸の廻りを縛ってるものがある?
…ブラジャーだ…
外さずに男物の服を着てしまったのだ。
肩には紐が掛かっている。
今はジャケットを着ているから隠していられる。
ジャケットを脱げばブラジャーの存在は容易に見分けられる。
今日はジャケットを脱ぐことはできないorz…
 
 
夜になり、家に戻るとフウとため息を吐いた。
今日一日は本当に気が気ではなかった。
服を脱いで下着姿になる。
男の胸にブラジャーが巻かれていた。
女の身体に戻ると、カップが満たされてゆき、心も落ち着いてゆく。
(このままで過ごせたら楽なのに…)
あたしはブラジャーを外して裸になると、湯槽に身を沈めた…
 
 
 
何だか『女』でいる時間が長くなっていた。
休日をまるまる女でいることが増えてゆく。
前の晩から月曜日の朝までになり、平日も女の姿で寝るのが常になった。
そして、平日に外に出ている時以外はほとんど女の姿で過ごしていた。

10日ほど連続した休みとなった時、俺は女の姿で旅行に出た。
温泉宿で浴衣を着せてもらい河原を散策した。
何も気にせずに女の姿を晒して歩く。
「お姉さん♪独りで傷心旅行?」
若い男に声を掛けられた。
誘われるままにお茶を飲んだ。
髪飾りをプレゼントしてもらった。
その日はそのまま別れたが、次の日にもう一度彼と出会った。
旅先の開放感のままに、あたしは彼に抱かれていた。
初めての女としてのセックス…
あたしは快感に満たされていた♪

彼とは旅先だけの関係だったが、それ以降、夜には毎晩のように自分の女性自身を慰めるようになっていた。
あたしは日中も女物の下着を着けたまま過ごすようになった。
服もユニセックス…そして、全くの女物も厭わなくなった。
ついには男に戻ることもなくなっていた。

そして、あの日から一年が過ぎた。
あたしは再び乳白色の空間に浮かんでいた。
「もう一年が経ったの?」
「はい。スペアの肉体に移ることができるようになりました。この肉体はあなたの自由にできます。」
「元の…男の姿に戻ってしまうの?」
「どうしますか?」
「どう…って?」
「変身の能力はわたし固有のものです。わたしが去ったらもう変身はできなくなりますが最期に一度だけ。つまり、このままか元に戻るかの選択になります。が…」
彼女は言葉を詰まらせた。
「どのくらいの期間変身せずにいたのですか?既に変身の能力が消えてしまってます!! も、元の姿に戻すことが…」
「こ、このままで良いです!!」
あたしは即答していた♪
 
 
 
いつものように目覚めた朝…
あたしは真っ先に鏡を覗いた。
いつもの『あたし』がそこにいた。
試しに「元の姿に戻れ」と念じてみたけど、この姿が変わることはなかった。
調べてみると『俺』の存在はうやむやになり、あの事故もなかったことになっていた。
あたしの部屋にももう『俺』だった痕跡は何も残っていなかった。
クローゼットの服も、チェストの下着もみんな『あたし』のものばかりになっていた。
誰もがあたしが生まれた時から女だったと疑うこともない。
あたし自身の記憶もあやふやになってゆく。

あたしから消えてしまった記憶がなんだったのか…などと考えることもなくなっていた。
あたしは彼に抱かれ悦びの声をあげる。
この幸せはもう手放したくはない。

幼馴染

「やあ、久しぶり♪」
と唐突に声を掛けてきた女の子。
(誰?)
僕の記憶には彼女に一致する女の子は居なかった。
「判らなくて当然よね♪あたし…勇治だよ♪」

確かに勇治という幼馴染はいた。が、彼は男の子だった。それは間違いない!!
だが、勇治を名乗る目の前の女の子には、彼の面影を見ることができた。
「信じてない?二人であんなことやこんなことしてたじゃない♪」
それは僕と勇治しか知らない筈…
「それを勇治が君に話したのか?」
「これはあたしとコーちゃんだけの秘密でしょ?誰にも言ってはいないわよ。」
「??」
「だから、あたしが勇治なんだってば♪」
僕の頭は理解できずに幼い勇治の顔と彼女の顔が頭の中でぐるぐる回っていた。

 
「おーい!!」
勇治が僕に呼掛けてくる。
僕の頭がループった時にはいつもそう言って僕を現実世界に戻してくれていた。
「…勇治?」
「ようやくあたしのことを判ってくれた?」
僕の頭の中で二人の顔がひとつになった。
「…でも、勇治は男の子だった…」
「そうよ。あたし、性転換して女になったの♪」

「…なったの♪って、簡単に言うけど、それって大変な事じゃないのか?」
「ううん。それが簡単に出来ちゃうのよ♪だからコーちゃんもやってみない?」
「ちょっと待てよ。僕は女になんかなりたくないよ!!」
「な・ん・か?」
「…」
「そういう台詞が出るんなら、尚更女になって考え直した方が良いわね。」
「そ…それは言葉のあやだ。本心でそう思ってる訳じゃないよ!!」
「口ではどうとでも言えるけど、無意識の発言には何も隠す事はできないのよ。」
僕は何も反論することができず、そのまま勇治に連れられていった。

 
「どお?」
「どお…って聞かれても、何と言ったら良いのか…」
鏡に映っているのは二人の女の子…ひとりは勇治でもうひとりは…
確かに僕の面影は残っているが、どこから見ても僕好みの可愛い女の子だ。
「これが…僕?」
そう発した声も愛らしい女の子のものだった。

双子コーデというのか、勇治とは色違いの服を着せられ、お化粧もさせられていた。
「コーちゃんにはもっと女の子を教えてあげるね♪」
と勇治改め優羽が僕を引っ張っていった。
僕が何も出来ないでいる間に、僕達はラブホテルの一室に入っていた。
「な…何をするつもりなんだよ?」
「ここがどういう場所か知ってるでしょう?ならヤることはひとつ♪さあ、脱いじゃって。」
と優羽はとっとと裸になってしまった。
「自分で脱げないなら…」
と棒立ちの僕の服を脱がしてゆく。
そして、彼女と同じ女の子の裸体がそこに現れていた。
「じゃあ、シよ♪」
とベッドに倒された。
その上に優羽が折り重なる。
彼女の手が何もない股間に触れた…

クチュ…
彼女の指先が割れ目を刺激していると、淫らな音と共に滲み出てきた。
「気持ち良いでしょ?」
耳元で囁かれる優羽の言葉に僕は反論することができなかった。
「駄目だよ…男同士がこんなコト…」
それが返せた精々だった。が、
「どこが男同士なの?」
優羽の指が僕のナカに深々と突き入れられた。
「うっ、はう…!!」
僕は喘ぎ声をあげるしかなかった。

「コーちゃんも自分が女の子だって判った?」
僕はコクリと頷いていた。
「じゃあ、今度はオンナにしてあげるね♪」
オンナと女の子の違いって何だろう…と思ってる間に、優羽は彼女の腰に何かを巻き付けていた。
「そう♪コレでヤってあげるわね。」
彼女の股間には見覚えのある形状が生まれていた。
僕や勇治が持っていた…男性器がそこにあった。
「緊張すると痛いっていうから、リラックスしていてね♪」
そう言って、僕の脚を抱えてソレを股間に押し付けてきた。

指よりも太いモノが僕のナカに挿ってくる…僕は「男」に犯されていた。
(僕は男なのに女として男に犯されている…)
男としての嫌悪感は、あつという間に女の快感に塗り潰されていった。
「ああん!!いい~っ♪」
僕は嬌声をあげながら、女の快感の頂に昇っていった…

 
「今度は正人を仲間にしようか♪」
僕達は街に出て、正人を見つけると声を掛けた。
「「やあ、久しぶり♪」」

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