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2018年6月23日 (土)

ソレに気づいたのは、もう何年前のことだっただろう。
コレは俺の肉体の一部であることに間違いはなく、今の俺はもうコレなしではいられなかった。

夜…俺はベッドの上にバスタオルを敷くと、全裸でその上に仰向けになる。
枕元に置いた品々を確認すると、俺は脚を開き股間に指を這わせた。
ぺニスの裏側の先にある肉襞を確認した。
排便に供される肛門はまだこの先にある…

俺は肉襞の中央で指先を曲げた。
そのまま押し込んでゆくと、俺の股間からは異物が侵入してくることを伝えてきた。
しばらくは先端だけを挿入し、入り口を揉みほぐす。
そうしていると、孔の奥からジワジワと透明な体液が染みだしてくる。
そう、これは俺の「愛液」だ♪
十分にほぐれたところで枕元に置いていたディルドウを手にする。

以前は携帯用のスプレー缶にスキンを被せて使っていたが、やがて物足りなくなって、通販でコレわを買ってしまった♪
亀頭が孔の中に入り込む。
十分にほぐれ、十分に濡れているので傷みは感じない。
ディルドウを根元まで押し込むと、胎の中にソレがあるのが外からでも判るようだ。
モーターのスイッチを入れる…

「ぁ…」
思わず声が漏れる。
慌てて気を引き締める。
俺はソコの一点以外は全くの「男」なのだ。
胸が膨らんでいるわけでもなく
腰が括れているわけでもなく
股間には逸物が存在し
顔の造りも髪の長さもそのままである。
当然、声もそのままであるから、感じている快感と聴こえてくる声のギャップで興ざめも甚だしい。

だから俺は脳内でのみ声をあげる。
それは当然♪艶かしいオンナの喘ぎ声だ。
(んあん♪ソコ…  もっと激しくぅ~!!)
俺はオンナの声に応じてソレを激しく突き動かす。
俺の内を快感が突き抜けてゆく。
(ああ、イク…イッちゃう~♪)
俺はオンナの快感に身を委ねるのだった…

その日は朝から気分が優れなかった。
下腹部に鈍痛が籠っている。
カレンダーを見て更に憂鬱になる。
(生理か…)
俺はタンポンを取りだしてトイレに向かった。

どうやら孔の奥には女性器の一式が揃っているらしく、毎月律儀にも生理が訪れるのだ。
ソコ以外は至った「男」の肉体であるので、ナプキンを使う事は早々に諦めざるを得なかった。
孔の中にタンポンを挿入に、トランクスを上げ、ズボンを穿いた。
(生理なんか無ければ良いのに…)
とは思うが、来るべきモノが来ないとなると、それはそれで心配になる。
生理があるということは、俺の内にある女性器が正常に機能しているということで…すなわち、妊娠が可能であるということだ。
生まれながらの女性であれば子供を産み育てることは当然と思うだろうし、それを望むのが母性本能というものだろう。

だが…俺が子供を産む?!

俺が男に抱かれ、股間にチンポを突っ込まれ、精液を送り込まれる…
想像したくない!!
(………)

ふと、俺の頭の中を一人の男の顔が過った。
(誰々?)
その顔は俺の記憶にはなかった。
が…
(カレになら抱かれたい♪)
温かな感情がどこからともなくふつふつと沸いてきた。
彼の…男の人の逞しい腕に抱かれていた。
彼に貫かれ、あたしは幸福の絶頂にあった。
あたしのナカが彼の精子に満たされてゆく…

思いもよらない既視感に捕らわれた。
(何だ、これは?)
自分の事を「あたし」と言っていた…まるで女みたいに…
そのイメージの中では、俺は完全に「女」だった。
膨らんだ胸、華奢で綺麗な手足、首に纏い着く長い髪…
(誰だ?この女は!!)

誰…って、あたしは自分の顔も判らなくなったのかしら?
あたしはあたしでしょ?
凄く長い間眠っていたような気がするけど…
「う~ん♪」
あたしは大きく伸びをした。
ヤダ、あたしったら裸のままで寝ていたみたい。
あたしは起き上がると洗面台に向かった。
鏡の中に「あたし」が写っている。
ブラシを取ってボサボサの髪の毛を鋤いていった。

(俺は何をしている?)
鏡に写っているのは誰だ?
俺は!!
俺は…
……

この世界にはあの人はいないようだ…
探し疲れたあたしは部屋に戻るとベッドに横たわった。
彼を想い、あたしは股間に指を這わせた。
愛しい彼の代わりに、あたしは自らの指を孔に挿れた…
「んあんっ♪」
艶かしい声があたしの喉から漏れだしていた…

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