« 妻の愛人 | トップページ | そして、少年少女は女人になる… »

2017年9月 9日 (土)

不死身の肉体(カラダ)

茜色に染まった空の下、行くあてもなく彷徨っていた。

不老不死の肉体を手に入れた俺は、寝る必要もない。
疲れることを知らない肉体は、昼夜を問わず動き回ることができる。
勿論、食事を採ることも水分を補給することもない。
更に言えば、服など着ていなくとも、寒さに凍えたり、風邪をひいたりすることもない。
薮の中を歩いても草葉に皮膚を切られることもないし、毒虫に刺されても身体に毒が廻ることもない。

無敵の肉体を手に入れたが、そのことに俺は大きな代償を支払っていた。

そう…今の俺の姿…どう見える?
この姿が俺本来の姿とは天地程もかけ離れていると信じてもらえるだろうか?
俺が自分のことを言う一人称が「俺」であることに大きな違和感を感じていることだと思う。

俺のこの不老不死の肉体は、自らの肉体と交換することで手に入れたものなのだ。
そして「俺」本来の肉体は、この肉体の元の所有者の魂とともに、この手で消滅させた。
だから、元の肉体に戻ることはできないのだ。
則ち、この肉体を…「女」の肉体を受け入れるしかない…

しかし、この肉体はただの「女」ではない。
魔王がその趣向を凝らして造り上げた極上品である。
更に、濃厚なフェロモンを撒き散らすので、一ヵ所に留まっていると瞬く間に飢えた男達に襲われてしまう。
本来の俺であれば簡単に蹴散らせる雑魚どもであっても、今の細腕では奴らから逃れることなど…

これまで、幾度となく襲われ、組み敷かれ、奴らの肉棒を突っ込まれたことか。
そして、この肉体は嬉々としてそれを迎え入れ、俺に途方もない快感を押し付けてくるのだ。
女体の美味を堪能し、男達が虚脱した隙を点いてでしか俺は男達から逃れることができなかった。

本来のこの肉体の持ち主であれば、魔力を自在に扱えるのでこんな苦労などしなかったであろう。
魔力のない俺は群がる野郎どもにフェロモンを辿られないよう、人気のない荒野をこうやって彷徨っているのだ。
それでも、この肉体に備わった宿命なのだろうか、数日でも放っておくと下腹部の奥からジリジリとした疼きが広がってくる。
俺の意思を無視するかのように、「男」を欲するようになる。
無意識の内に男達のいる街に向かおうとする肉体を抑え、俺は洞穴の奥に身を潜める。
フェロモンが拡散しないことを確認して、俺は服を脱ぐ。
艶かしい女体が現れる。
俺は「女」を床の上に転がすと、荷物の奥から取り出した滑らかな棒を彼女の股間に突っ込んでやった。
「あ、あ~~~ん♪」
女が歓喜の淫声をあげる。

それが俺自身が発したものであると落ち込むより先に、俺は女の快感に我を忘れていた。

« 妻の愛人 | トップページ | そして、少年少女は女人になる… »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 不死身の肉体(カラダ):

« 妻の愛人 | トップページ | そして、少年少女は女人になる… »

無料ブログはココログ