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2017年6月10日 (土)

代役

「双葉美香さん?」
ホテルのラウンジで待っていると、見せられていた写真と同じ顔…3割ほど軽薄さがUPした…男が声を掛けてきた。
「っあ…はい。」と応えると
「三崎裕です。」と精悍な笑顔を見せた。
僕が本物の女の子だったら、それだけでのぼせてしまっていたに違いない。
実際、僕も多少ではあるがクラクラして…ほんの一瞬だけど…(抱かれても良いかも♪)などと思ってしまっていた。
…って、何を僕は言ってるんだ?

僕は破格のバイト料と引き換えに、姉さんの代わりに、この「お見合い」の席に来ているのだ!!
==「破談」にしてもらうこと==
それが僕に課せられた使命だった。
間違っても、向こうがその気になってしまってはいけないが、変な噂が立つのも駄目なのだ。
つまり、ここでは下手なことはできないのだ。

「貴女も代役なんでしょ?」いきなり彼がそんなことを言ってきた。
「も…って?」
「そういうことですよ♪」と片目をつぶった。
「ここでは何ですから、場所を変えませんか?」と、僕を立たせようと誘った。
確かに、こんな場所に若い男女がそれなりの格好でいては、「お見合いです」とプラカードをぶら下げているようなものだ。
僕は誘われるままに立ち上っていた。

 
「勿論、お断りさせていただくごとになりますが、今このひとときだけでも楽しみませんか?」
「楽しむ?」
「軍資金は確保できてます。何ならもう少し動き易い服に変えるところからでも♪」
「そ…そんな、悪いです…」
確かに、彼は金に糸目を付けることはないのだろうが…もし、ここで服を買ってもらったとしても、その後どうすればよい?
姉さんが引き取ることなどあり得ない。とは言っても、そのまま僕がもらっても…
「そうだね♪君も僕もこの姿は本来のものじゃなかったね。じゃあ、最初は腹ごしらえとしますか♪」
タクシーを拾い、高級そうなレストランに連れて行かれた。
美味しい料理とワインのアルコールに酔いしれ、気が付くとそこはホテルのベッドの上だった。
「お互い大人なんだから問題ないよね♪」

キスをされた。
彼の舌が僕の口の中を蹂躙する。
互の唾液が混ざり合う…
僕はこれから「男」に抱かれるんだ…
しかし、不思議と嫌悪感はなかった。

姉さんに成りきるため、「皮」を着ている。だから、彼に抱かれても僕が男だと気付かれることはない、
実際、この肉体は彼に抱かれることを期待しているかのように、股間を潤ませていた。
「ぁん♪」
胸を揉まれて、僕は艶かしく喘いでいた。

あっという間に服を脱がされ、ベッドに転がされていた。
彼も服を脱いでいて、股間には立派なモノが屹立していた。
「もしかしてハジメテなのかい?」
あの姉さんに男性経験がないはずはない。…が、僕自身にとってはハジメテの経験である。

「「皮」越しはノーカウントだから、気を楽にして僕に任せてれば良いよ♪」
と、彼が体を重ねてきた。
ぬ"ッ…と、僕の股間に彼が侵入してきた。
痛みはなかった。
満たされる快感に支配される。
「んあっ…ああん♪」
吐いて出る喘ぎ声を止めることはできなかった。

更に、僕のナカでペニスが動き回ると、次から次へと新たな快感が押し寄せて来る。
「あん♪ああ~ん!!」
喘ぎ声は嬌声に変わり、その先に快感の頂きが見え隠れしてきた。
これって、イクってこと?
僕はハジメテのオンナの快感に戸惑いつつも…
「ぁあ、イク。イッちゃう…あ、ああ~~~!!」
彼の精液が僕の腟のなかに放たれると同時に、僕は強烈な快感に叫び声をあげ、意識を失っていた…

 

 

頭を撫でられていた。
「気が付いた?」彼の優しい笑顔がそこにあった。
「勇二のイキ顔…可愛いかったわよ♪」
??…何で彼が僕の名前を知っているんだ?
「誰なの?」と僕が聞くと…
「そうよね♪皮を被ってちゃ判らないわよね♪」彼がメリメリと頭の皮を剥ぐと、その下から見覚えのある女の顔が…
「姉さん?!」
「ハジメテでも十分感じられたでしょ?あたしの肉体は知り尽くしてるからね♪」
「な…何で?」
「あたし自身のイクところを一度見て見たかったんだ♪…それより、もう一度シない?もう、下半身が痛くて♪」
姉さんの瞳が妖しく輝いていた。
「だ…駄目だよ。姉弟でこんなことしちゃ!!」
「皮を着てれば問題ないのよ♪」と、姉さんの肉棒が僕を貫く。
「あ、あ~~~ん!!」僕は快感に淫声をあげるしかない。
快感は更に高まり、もう何も考えられなくなってしまう。
再び快感の高みに放り上げられてあた…

「ねえ、またシよう♪」姉さんにそう言われ、あの快感を思い出して、ふっとその気になりかけたが…
「もう二度としないから!!」と、断った。
「そんなこと言わないでよ♪」と、恨めしそうに僕を見る。
「姉さんの言うことを聞いてくれる人を見つけきたら?」と、言うと
「中身があんただから良いんじゃない♪」と、あくまでも僕にやらせようとする。
「あんたの好きな娘とレズのも良いんじゃない?」僕の頭に女の子の顔が浮かんだ。が…
「でも、中身は姉さんなんだろう?それに僕はレズりたい訳じゃない!!」

 
その夜、姉さんは一旦引き下がった。 が、次の朝…
「姉さん、いつまで寝てるつもり?」と、聞いたことのある声…
見ると、そこに「僕」がいた。

僕は姉さんの部屋のベッドで寝ていた。
あの僕の中身は姉さんに違いない。
そして、僕は姉さんの皮を被せられているのだろう。
ネグリジェの下には姉さんの乳房が見えていた。
「いつまでも見とれてないで、さっさと着替える!!」と、姉さんが選んだ服と下着を寄越してきた。
それは、いつもの姉さんであれば決して着ないような可愛らしいものだった。
お尻にクマのプリントが付いたショーツ、ピンクのブラ、ワンピースは昭和のアイドルが着ていたようなフリフリの超ミニ!!
「コレを着なくちゃ駄目なの?」聞かなくても答えは決まっていた。

「じゃあ、出かけようか♪」と、朝食も取らずに連れ出される。
ハイヒールのサンダルに足を取られ、後をついて歩くので精一杯…姉さんが何を考えているかなどに頭が回る余裕もない!!
さすがに、この格好は人目を引く。
殊に男達の卑しい視線が、胸元や剥出しの太腿に突き刺さる。
「どお?快感を感じない♪」
「か…快感って?」
「男どもに注目されてるのよ♪素敵じゃない?」
「男」としての僕は不快感しか感じられないが、この肉体が「女」として反応していた。
乳首が勃ち、股間が濡れ始めている。
「みんな貴女を犯したくて堪らなくなってるのね♪」
「…犯すって…」
「貴女の腟に自らのペニスを突っ込んで、至高の快楽を得たがっているってこと♪」
僕は視線を向けてくる男達を一瞥した。
犯される? …僕の背筋を冷たいものが流れ落ちた。
しかし、同時に下腹部の奥が熱く煮えたぎるのも感じていた。

 
「じゃあ、ちょっと待ってて♪」結局僕らはホテルの一室に入っていた。
姉さんは何かを持って風呂場に消えた。
「どお?」しばらくして、バスタオルを巻いただけの姉さん(?)が現れた。
「約束したわよね?」その姿は、僕の好きな娘…沙織さん…の姿だった。
「この娘の服までは用意できなかったけど、どうせヤるんだから、良いでしょう♪」と、僕に迫ってくる。
「ま、待ってよ…心の準備が…」確かに、沙織さんとエッチができるのは嬉しいのだけれど、
今の僕は姉さんの姿で…
つまり、女の子同士…レズることになる。
当然、主導権は姉さんにあるのだ。
僕は沙織さんを抱きたいんであって、抱かれたいなんて思っても…
などと躊躇っている間に、僕は服を脱がされ、ベッドに押し倒されていた。
ハラリと姉さんの巻いたバスタオルが落ちた。
(?!)
その股間には勃起したペニスが…
「良いでしょう?ここだけ皮を切り取ったの♪」僕は何も言えず、
そのショックで凍りついている間に沙織さんのペニスに貫かれていた…

「美香の言っていた通りね。本当に可愛いわ♪」
沙織さんの中身は姉さんじゃなかったの?
しかし、沙織さんの姿をした人物は、的確にこの肉体の感じるところを責めたててくるっ!!
「美香とは何年もレズりあってるからね♪でも、こんな愛らしい反応は新鮮だわ!!」そのまま三度ほどイかされた後…
「今度はアタシの皮を着て♪」と、沙織さんの皮を脱ぐと僕に手渡した。
「アタシ」ってことは、彼女は沙織さん本人?
「っあ、美香の皮はそのままで。股間を細工してるから、ソコは美香のを使ってね♪」と、僕の姿の沙織さん(?)が言う。
「うん。これならいけるかも♪」

それから夜が明けるまで、僕は僕の姿の沙織さんにイかされ続けたのだった…

 

 

「野山沙織。貴女は生涯この者を夫とし、愛し合うことを約束しますか?」神父の言葉に僕は…
「はい。」と答えていた。
今、僕は「沙織さん」としてウェディングドレスを着て、この場所に立っていた。
そして、その隣には「僕」がいた。中身は沙織さんだ。
僕達は入れ替わった状態で結婚式に臨んでいた…

 
全ては姉さんの計画した事だった。
レズ友の沙織さんとは四六時中一緒にいたい。
都合の良いことに、弟の勇二が沙織さんに気がある。
ならば、結婚させてしまえば良い♪
だが、沙織には「男性恐怖症」があった。

姉さんの目論見は潰えたかに見えた。
そこに現れたのが「皮」だった。
沙織と弟を入れ替えれば、沙織とはいつまでも一緒にいられる♪
ついでに結婚させてしまえば、二人とも自分のモノにできる!!
計画が発動した。

沙織さんの男性恐怖症も、彼女の「皮」を着た僕とであれば発症することはなかった。
男性恐怖症が克服できた沙織さんも姉さんの計画に合意した。
そして、不本意なシチュエーションではあるが、僕も沙織さんと結婚できるのだ!!

全てが丸く治まるのだ。

 
「誓いの接吻を…」
促された沙織さんが僕の顔を被うベールをあげた。
僕の目の前に、僕の姿をした沙織さんの顔が迫ってきた…
唇が重なる♪
もう「代役」ではない。
僕はこの人の「妻」になったのだ。
嬉しさに、僕の瞳が涙に輝いていた♪

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