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2017年2月14日 (火)

お嫁さんに…

地方の弱小豪族は、自身の力を強めるため、中央の貴族と姻戚関係を結ぶのに必死であった。
その為には娘達を厳しく躾、美しく着飾らせる事に余念がなかった。
否。娘達だけではない。男子が生まれても長男以外は皆女の子として育てられていた。
勿論、男女の別なく、長じれば「娘」達は皆貴族の元に嫁がされていった。
貴族の側でも事情は熟知しており…中には男の嫁の方が良いという嗜好の者もいて…
この慣例は廃れる事がなかった。

 

「お前もそろそろ嫁ぎ先を決めないとな♪」
そう父上に言われ、姉上達の美しい花嫁姿を思い出していた。
(あたしもいよいよ、綺麗に着飾れるんだ♪)
そんな薔薇色の未来を夢見ていたあたしに、父上がとんでもない事を言った。
「しかし、お前の場合は嫁ぎ先が難しいな。お前は他の姉妹と違い、中身は男だからな。」
「男?」
あたしは今まで、他の姉妹と同じ女の子だと思っていたし、女の子だと言われ続けてきた。
今更、自分が男だと言われ、どう反応すれば良いか解らなかった。

「お前は自分が他の姉妹と違う事に気付かなかったのか?」
もしかすると、姉妹達はあたしが「男」だという事を知っていたかも知れない。
しかし、あたしの股間には絵図にあるような太くて長いペニスはなかった。
女が股間をさらけ出すのは「はしたない事」として、記憶にある限り姉妹達の股間を見たこともなかったし、あたしも他人に見せる事はなかった。
胸が育たないのは単なる個人差に過ぎないし、姉妹の中で一番背が高いのも単なる個人差だと思っていた。
一時期、喉が荒れて声が出せなくなっていたけど、今では姉妹達と同じように高い声を出せるようになっていた。
姉妹達のように安定してはいないが月のモノもちゃんとある…紅くはないけど、白い滓物で股間を汚すことがある。
そんなあたしが「男」だと言うの?

「あ…あたしは、今の今まで、自分が女ないなんて考えたこともありませんでした。」
「ああっ!!」
と父上は天を仰ぎ見ました。
「お前も絵図で男女の情事くらい見ていただろう?」
「あたし、絵図を見て、姉上から借りた張形を受け入れられるか試してみました。気持ち良いとは言えませんでしたが、ちゃんと受け入れる事はできました♪」
「それは穴が違…」

「ですから、あたしが男だと言うのは何かの間違いです。お医者様にもう一度ちゃんと調べてもらいましょう。」
「調べるまでもないのだよ…」
「父上?」
父上はふうと大きなため息を吐いた。
「医者には相談してみる。お前は…花嫁修行に励んでなさい。」

父上は医者と相談した後、丸薬の入った壷を寄越した。
毎日一粒づつ飲めとのこと。
苦い丸薬を飲んで三日が経つと、あれだけ発育不全だったあたしの胸も人並みに膨らんできた。
(これなら姉上達のような胸元の開いたドレスも着れるね♪)
あたしは今まで遠慮していたデザインの服を取っ替え引っ替え着ては楽しんでいた。

 

「お前の嫁ぎ先が決まったよ。」
それ程には名は知れてないが、それでも中央に居る貴族の御曹司と言うことだった。
早速、輿入れの準備が始まった。
姉上達に勝るとも劣らない衣装が仕立てられた。
先方の使者を迎えて、あたしの旅立ちの晩餐が開かれた。

翌朝、仕立てられた素晴らしいドレスに身を包み、あたしは馬車に乗り込んだ。
早馬で三日の行程も、ぞろぞろと進む隊列は一ヶ月をかけて都に向かった。
ただでさえ歩みの遅い隊列であるが、輿入れという事で両家の知り合いという豪族や貴族に歓待される事が度々あったのだ。

 

ようやく輿入れ先の貴族の屋敷に辿り着いた。
迎えてくれたのは、あたしの旦那様になる方だった。
まさしく「王子様」の気品と美しさを備えていた。
「乙女」のあたしは一目で恋に落ちていた。
「君のような愛らしい姫を待っていたんだよ♪」
彼の言葉にあたしはもうメロメロだった。
(でも…喜んでばかりもいられない。あたしは「普通」の女の子ではないのだから…)

 
「こんなあたしでも良いのですか?あたしの身体は身籠ることができないとお医者様に言われています。」
これだけは言わないと…と、何とか彼に告げる事ができた。
「問題ないよ♪否、そんな君だからボクのパートナーになれるんだ♪」
と、そのままベッドに誘われた。
あたしは全裸にされ、背後から貫かれた。
張形ではない。
彼の愛情とともにあたしは満たされ…初めてイク事ができた。

「じゃあ、今度は君の番だ♪」
かちゃかちゃと何かを外す音がして、彼があたしから離れた。
でも…彼のモノはまだあたしのナカにある?
「ボク達の子供はボクが産むよ。だから、君は何も考えなくて良い♪」
(彼が産む?)

彼はあたしの前に裸体を晒した。
そこにあったのは「女」の肉体だった。
「これがボクが普通に結婚できない理由だよ。この秘密を知る者は限られてるけどね♪」
彼=彼女の姿に、あたしの股間の矮小なモノが激しく勃起していた。
(こんな事なかったのに。あたしは女の子の筈なのに…)

今度は仰向けのあたしの上に彼が跨がってきた。
彼が腰を下ろすと、あたしのモノが暖かい肉壁に包まれていた。
「あぁ…気持ちイイっ♪」
思わずあたしは漏らしていた。
「じゃあ動くよ♪」
彼の肉襞があたしのモノを刺激する。
「んあん…何か…何か出ちゃう♪」
「射して良いんだよ。それでボクを妊娠させるんだ♪」
「ああ…イク…イッちゃう~~!!」
あたしはもう一つの絶頂に達していた…

 

都の片隅に仲の良い貴族の夫婦が住んでいた。
子宝にも恵まれ、3男3女の賑やかな家庭が営まれていた。
しかし、その夫婦の肉体の性別が互いに逆転している事は、ごく一部の者しか知らなかった。

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