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2016年10月30日 (日)

女の子の日

とうとう俺にも「女の子の日」がやってきた。

 

少子化対策の一環として20代で未婚の成人男性に年一回、一週間の女性化の義務が課せられていた。
女性化している間は学生なら出席日数の自動付与、働いている場合は有給扱いで学業や仕事から解放され、自由に遊んで構わないとされている。
勿論、ただ遊ぶだけではない。可能な限り「男性」と付き合い、良いと思えばそのまま女性として結婚・出産する事が望まれているのだ。

 
俺の所にも一週間前にピンクの紙…召集令状が届いた。
20才になって初めての「女の子の日」を迎えるのだ。
大学の事務局には今日から一週間、休みになる旨を伝えてある。
俺は朝飯を済ませると指定された女性化センターに向かった。
「初めてですね?」
差し出した召集令状を確認した受け付けの女性が次に俺の向かう場所を指示した。
初めての人向けに講習会が用意されていた。
中学の保健の時間に見たような図が掲げられ、授業のような退屈な時間をうつらうつらして過ごした。
次に処置室に案内された。
ここで男から女に変わるのだ。
「ちょっと目眩があるかもしれませんが、手摺りに掴まって進んでいってください。」
そう言われ、全裸になると装置の入り口から入っていった。
シャワーを浴び、温風で乾かす…
真っ暗な通路でこれが三回繰り返されると出口に到達した。
俺の身体はしっかり「女」になっていた。
用意されていた標準服を着るとセンターから放り出される。
「戻る時には男性の衣服を忘れないように。また次回からは標準服の支給はありませんので、各自で用意してきてください。」
と着てきた服が紙袋に入って渡された。
用意の良い娘はちゃんと持ち帰り用の鞄を持ってきているし、標準服ではない自前の服に着替えていた。
まあ、標準服の娘は「初めて女の子の日」だというのが明らかであり、男達もそれを前提に声を掛けてくるようだ。
ちなみに、標準服は毎年デザインが変わるので、コレクションにするような輩もいるらしい。

俺はまだ右も左も判らないので、取り合えず大学に向かった。
出席日数に影響はないといっても、遊んでばかりいては授業から取り残されてしまう可能性があるからだ。
既に授業は始まっていた。教室の後ろの扉からそっと入り、空いている席に座った。

「ねぇ君♪見かけない顔だけどどうしたの?」
工学部のクラスである。もともと女の子は数える程しかいない。
全員の顔は覚えられているので、見知らぬ女の子が居れば途端にチェックが入るのは当然であった。
「博也か?」
見知らぬ女の子に名前を呼ばれ、親友の武藤博也は固まっていた。
「俺だよ。敦♪信楽敦。今日から一週間、女の子の日だ。」
「あ…敦…なのか?」
「そう言ってるだろう?」
「し…信じられない…」
「信じるも信じないも、これが事実だ♪」

「こほんっ!!」
と教壇から咳払いの音がした。
私語は慎め!!の警告だ。
博也は慌てて席を正した。

授業が終わると、机を飛び越えるようにして博也が俺の隣に陣取ってきた。
「お前、もう女の子の日の対象なのか?」
「もう…って、二十歳過ぎれば誰でもやる事だろう?」
「成人…男性はな♪」
「何だよ、その〈成人〉に力を入れるのは?」
「成人でない者…童貞は対象外なんだよ。つまり、お前は女性経験があったという事だ。今迄何人落としたんだ?」
「ち、ちょっと待て。童貞には召集令状は来ないって本当か?」
「だから、女の子の日をやってない奴は自分が童貞だって事を公言してるようなものだよ♪」
「そ、そう言うお前はどうなんだよ!!」
「僕は…そうだな♪お前で童貞を卒業させてもらおうか?」
「な、何バカな事言ってるんだよ!!義務だからって女の子になってるのに、童貞のまま男に犯られるなんて…」
「えっ?」
「俺、センターに確認に行って来る。」
「そうか?独りじゃ心細いだろ。僕も付いていってやるよ♪」

 

何故、俺は博也の申し出を受け入れてしまったのだろうか?
確かに彼がいてくれた事でセンターでつれない対応をされても何とか自分を保つ事ができた。
「手違いで条件外の方にも送付される場合がありますが、処置前なら意義は受けられましたよ。」
「今からキャンセルは…」
「講習会でも周知しているように、一旦処置を行うと一週間は元に戻れません。」
とその場で追い返されてしまった。

呆然としていた俺に
「僕がサポートしてやるよ。たった一週間だ。なんとかなるよ♪」
と博也が声を掛けてくれた。
彼がこんなに優しいと思った事はなかった。
(ズキッ!!)
俺の心に痛みが走った。
何かが突き刺さったような痛みだった。

しかし、痛みは博也の行動で即に薄れた。
「取り合えず何か服を買おう。標準服のままじゃイカニモって感じじゃん♪」
と近くのショッピングモールに連れて行かれた。
色とりどりの服を見ているだけで気分が落ち着いてきた。
鏡の中の女の子が「俺」だと思わないでいれば、次々と彼女を着せ替えてゆくのは結構楽しい事だと知った。

「これなんか良いんじゃないか?」
博也が髪飾りを持ってきた。
鏡の中の彼女の着ているピンクのワンピースに似合う、赤い水玉のリボンだ。
「何か手慣れてない?」
俺がそう言うと
「モデルさんが良いからイマジネーションが沸いて来るんだ♪」
(彼の言うモデルって「俺」の事か?)
何故か頬が上気するのを感じた。

「お腹空いてないか?」
と聞かれ、昼飯を食べていないのを思い出した。
処置をするので朝ご飯も抜いていたのだ。
意識した途端、
「くう~っ」
とお腹が鳴っていた。
「そこのドーナツ屋で良いか?」
博也とは喫茶店などには行っていたが、ドーナツ屋などは選択肢になかった筈だった。
(甘いものなんか…)
とは思っていたが、いざショーケースの中を見ると、どれもが美味しそうで選ぶのに迷ってしまった。
博也のアドバイスに従い、お店のお薦めセットを注文した。
飲み物はコーヒーではなくカフェオレだった。
「美味しい♪」
一口食べただけで頬っぺたが落ちそうだ。
(女になった事で甘いものを好むようになったのだろうか?)
実際、コーヒーだと苦くてダメだったかもしれない。
砂糖を沢山入れた甘いカフェオレに心が落ち着く♪

 

「なあ、さっき言ってたこと覚えてるか?」
と、博也が突然真顔になって聞いてきた。
「さっきのって?」
「童貞を卒業するならお前だって。」
「ぶっ!!」
俺は驚いて吹き出してしまった。
口の中に何か入ってたら惨事になるところだ。
「僕が女の子の日を迎えたら、お前にハジメテをやるからさ。」
「お前、真顔でそう言う?」
「おちゃらけた顔で頼むもんじゃないだろ。」
彼の真剣さに俺の心の奥が揺らいでゆく。
(俺は博也に抱かれたいと思ってるのか?)
「女の子の日」自体、男女の結婚・子作りの機会を増やす制度である。
女の間は極力男性と付き合う事を求められている。
後日、女になった博也を俺が抱けるかは別として、博也なら抱かれてやっても良いかも…
「ま、まあ…今日はいろいろ付き合ってもらったから…お礼と言ったら何だけど…」
「オーケー♪じゃあ気が変わらない内に!!」
と腕を引かれ、席を立った。

この近くにも何件かラブホテルがあるのは知っていた。
そのうちの一軒に迷わず突っ込んでゆく。
勿論、俺も入るのは初めてだ。
博也は機械を操作し、ルームキーを手にすると、俺を引っ張ってエレベーターに乘った。

扉が開くと、そこはもう部屋の中だった。
可愛らしいファンタジー系の装飾が施されていた。
「何か遊園地に来たみたいだね。」
俺が部屋の中を見ている間にも、博也は自分の服を脱いでいた。
「デリカシーがないのか?即物主義がっ!!」
「どうとでも言ってくれ♪これからの事を考えただけでココがビンビンになってるんだ♪」
「だから童貞男は…」
「お前だって童貞だろうが?」
「これから卒業できるお前と、卒業させてやる俺では立場が違うよ!!」
「何でも良いから早くシようぜ♪」
俺は博也の勢いに圧されてベッドに倒れ込んだ。
片手で服の上から乳房を揉みあげ、もう一方の手をスカートの中に入れて来る。

「ちょっと待て。服が皺苦茶になっちゃうじゃないか!!」
と一旦身体を離れさす。
ワンピースを脱ぎ、畳んでサイドテーブルに置いた。
下着も脱いでその上に重ねる。
「イイよ♪」
と俺が言うと、博也は突進してきた。
再びベッドの上に組み敷かれる。
服がないので、直に彼の温もりを感じる。
「あんっ♪」
俺が何もできないうちに、股間に割り込むと憤り勃ったペニスが俺のナカに突っ込まれていた。

痛みは無かった。

俺は内側から満たされる幸福感に染められてゆく。
「ああん♪」
と女のように喘ぐと快感が増してゆく。
その喘ぎ声に彼の勢いも増す。
「あん、あん、あん♪」
彼の動きに合わせて喘ぎ続ける。
「ああ、もう我慢できないっ!!」
膣の中でペニスが一瞬膨らんだと思うと、膣の奥に向かって何かが放たれた。

「ああ…良かったよ♪」
と彼が身体を離す。
ずるっとペニスが抜け落ちてゆく…
(ま、待てよ。俺も確かに快感は感じたが〈イク〉っていう感じじゃなかったぞ!!)
満足げに俺の横に転がった博也を見る。
彼は天井を見ていた。
(まだ終わりじゃないぞ!!)
俺は彼の股間に手を伸ばした。
ピクリ
とそれが反応した。
俺は身体を起こし、ソレを刺激することに集中した。
ゆっくりと鎌首を持ち上げてゆく。
(最も効率的な方法は?)
俺の脳裏に過去の映像情報が浮かんだ。
多くの女優達がやってきた行為だ。
躊躇いはあったが、俺は彼のペニスを口に咥えた。

効果はてきめんだった。
ペニスは一気に硬さを取り戻した。
俺は彼の上に跨がると、その上に股間を降ろしてゆく。
ペニスが再び俺のナカに入ってきた。
「博也は動かなくても良いぜ。俺が自分で快感を感じたいんだ♪」
いろいろと角度を変えてゆくと、
「ああんっ!!」
物凄く感じるポイントがあった。
集中してソコを責めたててゆく。
「ああん♪あんっ!!」
快感がどんどん増してゆく。
「そ、それ以上はダメだよ。射ちゃう!!」
「もう少しでイけそうなの♪我慢して!!」
あたしは更に激しく腰を動かす。
その先に快感の頂が見えてきた。
「ああ…イクの?イッちゃうの?」
「も…もうダメだよ…」
「っあ!!そこっ!!」
彼が再び精液を放つと同時に、あたしも快感の頂に達していた。
「あんっ!!イクッ!!ああ~~っ!!」
あたしの意識は白い靄に包まれ、彼の胸の上に身体を預けていた…

 

「妊娠の兆候が見られます。」
一週間が経過し、男に戻ろうと女性化センターに行くと、最初に検査があり、その結果が言い渡された。
「はあ…」
博也との交渉の結果であるのは間違いない。
「一ヶ月後に経過を確認します。今日はこのままお帰りください。」
「えっ?男に戻るのは?」
「妊娠している人を男に戻してどうするんですか。これは少子化対策なんですよ。一ヶ月後に妊娠の兆候が無くなっていれば元に戻せます。」

結局、一ヶ月後には俺の…あたしの妊娠は確実なものとなった。
出産を終えれば男に戻る事はできるということだけど、そうなるとあたし達の子供は奪われ不妊の夫婦に引き取られてしまう…
勿論、後になって母子関係を蒸し返すことなどできないようになっているのだ。

「僕もちゃんと責任を取るよ。」
と再検査に付き添ってくれた博也が言った。
「えっ?責任って?」
「僕が女の子の日を迎えたら、お前の道程を卒業させてやるって約束は反故になるけどね♪」
あたしは博也を見返した。
「女の子の日」が免除されるのは「童貞」の他に「既婚者」というのがある。
彼が約束を反故にするって事は…

「結婚しよう。産まれて来る子供のためだけじゃなく、僕はお前自身を女として本当に愛してしまったんだ。」
「あ…あたしなんかで良いの?」
「なんか…じゃない。お前だからだよ♪」
博也に抱き締められたあたしの目からは嬉し涙が止まることはなかった♪

僕の妻と

「僕の妻と結婚してくれないか?」
僕が頭ん下げたのは、親友の大悟だった。
奴とは大学時代、妻を取り合ったライバルでもあった。
「な、何なんだよ突然?」
「余命6ヶ月…」
「癌か?」
「いや、死ぬ訳じゃない。僕という男が存在しなくなるだけだ…」
「TS病か?早織さんは何て?」
「妻にはまだ何も言っていない。だが、女になってしまった僕は彼女と結婚生活を続けられない…」
「だから俺に?だめだ。先ずは早織さんに話すべきだ!!」
「彼女はきっと〈大丈夫よ〉って言う筈だ。どんなに自分が苦しくても、決して表にはださないんだ。」
「それでも…だ!!」
「なら、お前も一緒にいてくれるか?」
「お前らの問題だろ?俺なんかがいたら却ってややこしくなるぞ。」
「それでも…頼む。」

 
…一年後…

「早織さんの事も俺が責任を取って面倒見ます。だから、こいつの事は責めないでやってください。」
僕の隣で大悟が僕の妻に頭を下げていた。

ほんの一刻の気の迷いだったんだ。
彼と身体を合わせて…僕はオンナの快感にうち震えていた…
その結果が…

それが「つわり」だとは「女」初心者の僕にはなかなか認識できなかった。
早織の方がその辺はふんだんに情報を持っている。
早織に連れられていった産婦人科で僕の妊娠が確認された。
僕があたふたしているうちに大悟が呼ばれた。
そう…父親が大悟であることは疑いようもなかったのだ。

「早織さんの事も俺が責任を取って面倒見ます。だから、こいつの事は責めないでやってください。」
僕の隣で大悟が僕の妻に頭を下げた。
「結局、こうなるんじゃないかと思って、このヒトに勧められてた大悟さんとの結婚を断ってたのよ♪」
当然の事ながら、僕は頭を上げられなかった。
「あたしの事は大丈夫だから♪お幸せになってね。」

女性化した男が、妊娠をきっかけに男と結婚することは良くある事らしい。
妻との離婚も簡単に認められてしまった。
あれよあれよと言う間に僕は教会の大きな扉の前に立っていた。
隣に立っているのは黒留袖の早織だ。
真っ白なウェディングドレスを着せられた僕は、開かれた扉を進んでゆく。
その先には大悟がいる。
「この娘を頼みますね♪」
と早織が僕の手を大悟に差し出した。

「さあ、誓いの口付けを…」
ベールが上がり、彼の唇が僕の唇に重なる…
僕は今、大悟の「妻」となった♪

…の恋人

娘の恋人

娘に恋人ができたようだ。
今度連れて来るというが、話しを聞いていると何か奇怪しい。
ペアルックで色違いのスカートを買った?

「お前の恋人って、女なのか?」
「そうよ♪それが何か?」
俺は頭の中が混乱した。
(女の恋人?娘はレズビアンになってしまったのか?少女が一時的に陥る病気みたいなものじゃないのか?)
一方で
(TS病に罹かった娘は、女の格好をしていても男性なのだ。異性として女を恋人にしておかしい事はあるのか?)

もし、娘が男を連れてきたら俺はどんな反応をしていただろう?
「あんたホモなの?」
と罵倒し
「オンナを知らないんじゃないの?今から大人のオンナの味を堪能させてあげるわ♪」
と娘の前で押し倒して逆レイプしてたかも…
そんな事を考えていると、TS病で俺の股間にできた女陰が疼きだすのだった♪

 

 

息子の恋人

息子に恋人ができたようだ。
今度連れて来るというが、話しを聞いていると何か奇怪しい。
ペアルックで色違いのスカートを買った?

「お前の恋人って、女なのか?」
「そうよ♪それが何か?」
俺は頭の中が混乱した。
(TS病に罹かった息子は、女の格好をしていても意識は男のままなのだ。異性として女を恋人にしておかしい事はあるのか?)
一方で
(TS病に罹かった息子は、肉体的には女性なのだ。女を恋人なんかにして…息子はレズビアンになってしまったのか?)

もし、息子が男を連れてきたら俺はどんな反応をしていただろう?
「あんたホモなの?」
と罵倒し、イイ男なら…
「息子とはもうヤってるの?今から大人のオンナと比較してみない?」
と息子の前で押し倒して逆レイプしてたかも…
そんな事を考えていると、TS病で俺の股間にできた女陰が疼きだすのだった♪

 

 

父の恋人

父に恋人ができたようだ。
父とは言っても見た目は俺よりも若い。
TS病に年齢遡行症を併発した為だ。
俺の「妹」と言ってもよい風貌をしている。
その父が、今度恋人を連れて来るというのだが、話しを聞いていると何か奇怪しい。
ペアルックで色違いのスカートを買った?

「父さんの恋人って、女の人なのか?」
「そうよ♪それが何か?」
俺は頭の中が混乱した。
(TS病に罹かった父は、女の格好をして女である事を謳歌していた。が、男であった記憶が男を恋人にするのを躊躇っているのか?)
一方で
(女同士の愛は若い女の子が一時的に罹る病気みたいなものだよな?そこまで父の少女化が進行してしまってたのか?)

もし、父が男を連れてきたら俺はどんな反応をしていただろう?
「あんたホモなの?」
と罵倒し、イイ男なら…
「父さんとはもうヤってるの?あたしとどっちがイイオンナか比較してみない?」
と父の前で押し倒して逆レイプしてたかも…
そんな事を考えていると、TS病で俺の股間にできた女陰が疼きだすのだった♪

 

 

母の恋人

母に恋人ができたようだ。
母とは言っても見た目は俺よりも若い。
年齢遡行症を発症した為だ。
俺の「妹」と言ってもよい風貌をしている。

その母が、恋人を連れて来た。
ペアルックよ♪と色違いのスカートを穿いていた。
なかなかラブラブである。
「母さんの恋人って、女の人だったの?」
「そうよ♪問題ないでしょ♪」
他人には奇怪しく聞こえるが、母は年齢遡行症と供にTS病も発症してるので肉体的には男なのだ。
だから、女性を恋人としても何の問題もない。
(父からすれば複雑な所だろうが、他の男と関係を持つ訳ではないので目を瞑るしかないのだろう…)

見た目はレズカップルの母と母の恋人がひとしきり家の中を騒がして出てゆくと、残されたのは父と俺の二人だけだった。
父は、若く可愛くなった母を見て新婚当時を思い出したろうか?
しかし、父はホモではない。「男」となった母とは何もできないのだろう…
父の硬くなった股間を見ると、同情にも似た気持ちが湧いてくる。
「パパ♪あたしじゃダメ?」
俺がシナを造り父に寄り添うと、父は一気に俺を押し倒してきた…

俺の股間では、TS病でできた女陰が疼きを発していた♪

赤と青

「ねえ♪もっとハイになってみない?」
と言う彼女の掌には赤と青の二つのキャンディーのような玉があった。
「アブナイ薬とかじゃないよな?」
「多分ね♪」
「多分って…」
「ヤクザとかそんなアブナイ所は絡んでないし、法外な対価も要求されないわ。」
「対価…って?」
「良心的なものよ。何を作るのにも原材料費は掛かるって研究所な人も言ってたけど、最初だからタダで良いわよ♪」
「研究所って、何かの研究機関?」
「詳しいことは知らないけど、真っ当な所よ♪」
「なら…」
と僕は青い方の玉を…
「そっちは後で使うから、最初は赤い方♪」
(なら一緒に出すなよ)
と思いつつも赤い方を摘まみ、口の中へ…
「あっ!!」
それを口に入れた途端、ワタ飴を食べたように一気に溶けて消えてしまった。
「何なのよコレは?…っえ?!」
僕は思わず自分の喉に手を当てた。
(そう。今の声…僕の声じゃない?)
更に喉に当てた手は異変を伝えてきた。
(首が細い?喉仏がない?)
「どういう事なの?」
あたしが彼女を見ると、ニヤニヤと笑みを浮かべていた。
「鏡を見て♪」
と渡された手鏡を覗き込むと、そこに「あたし」の顔があった。
「これってあたしの顔…あたしって誰?」

混乱しているあたしを見ているのも、鏡に写ったあたしと同じ顔をしていた…
「あの薬ね、あたしの遺伝子とかを貴方に上書きしたの。青い方で相殺すれば元に戻れるから安心して♪」
「遺伝子の上書き?」
「そう。今は一卵性双生児のようにあたしと同じ遺伝子になってるのよ。あたしと同じように貴女も感じる事ができるわ♪」
「感じる…って?」
「こういうコト♪」
「キャッ」
あたしは軽く悲鳴をあげていた。
彼女があたしのおっぱいをいきなり掴んだのだ。
今まで経験した事のない感覚にあたしは驚いてしまっていた。
(経験がない?)
あたしは「自分」の記憶を確かめてみた。
あたし…僕は「男」なのだ。
男にはこんな立派なおっぱいはないし、股間には女を悦ばせる…
(ないっ!!)
僕の股間にある筈の「男の徴」は消え失せ、そこは女のように割れ目が刻まれていた。

「貴女の探しものはコレかしら?」
と彼女が股間を広げると、そこからにょっきとペニスが勃起してきた。
「えっ?何で?」
「ちょっと遺伝子を細工してもらったの。出たり引っ込んだり自由自在♪勿論感度も良いのよ♪」
僕は何故か「それが欲しい♪」と思ってしまった。
「じゃあ、さっきの続き♪もっとハイになろっ!!」
と彼女が僕を押し倒した。
股間が広げられ、その真ん中に彼女のペニスが突っ込まれた。
「ああっ!!ああああ~~~ん♪」
僕は女のように嬌声をあげていた。
「おお♪なかなか絞まりが良い。俺も即にイかされそうだ♪」
いつの間にか彼女の一人称が「俺」になっている。
僕は「男」に犯られているように錯覚した。
(男同士?)
否っ!!
今のあたしは「女」なのだ。
男に貫かれて快感に翻弄されている「オンナ」なのだ♪
「ああん♪イイ…あたしもイッちゃいそうっ!!」
「なら、一緒にイッちゃおうぜ♪」
彼の動きが激しくなり、あたしは絶頂に向かってどんどん昇っていった。
「あ、あっ、ああ!!…」

 

 
「大丈夫」
彼女が優しくあたしの頭を撫でてくれていた。
どうやら、あたしは失神してしまっていたようだ。
「…何か…凄かった。何と表現して良いか…」
「言葉になんてしなくて良いのよ♪もう一度この快感を味わいたいと思ってもらえればそれで良いの♪」
「もう一度…だけ?」
「大丈夫♪青い方を使わなければね。それに、夜はまだ始まったばかりだし♪」
「良いの?」
と聞くと、彼女は首を縦に振った。
あたしは彼女の開いた股間に顔を埋め、小さくなったベニスを咥えると必死になって刺激を与えた。
やがて、ピクリとペニスが反応する。
あたしは満面に笑みを浮かべ、彼女を見上げた…

 

彼女

TS病を発症して一ヶ月で、俺の身体は完全に女の子の体型になってしまった。
彼女の美穂は、ペアルックしよう♪と俺を連れ出すとお揃いのワンピースを買い、俺に着せた。
フリルのたくさんついたワンピースが美穂に似合うのは当然だが、鏡に写った俺もそれなりに可愛かった♪
「ほら、写真撮るよ♪」
と二人並んだ所をレンズが捉える。
「ほら、笑う!!」
と美穂に言われ、口元を緩めた。
カシャ
とシャッターが切られる。
「良い感じじゃない♪」
ディスプレイに写っていたのは、どこから見ても仲の良い女友達だった。

「俺と美穂は恋人同士なんだよな?」
俺がそう言うと、美穂は少し悩んだようだ。
「確認してみる?」
と俺達は病気になる前によく使ってたラブホテルに入った。

二人の裸体が重なる。
いつものように美穂を下にして、俺が全身を舐めあげるように前技を始める。
が、俺の股間が硬くなる事はなかった。
そこにはもう、ペニスは存在していないのだ。
「ねえ、あたしが調べてきたのを試して良い?」
と美穂が上下を入れ替えてきた。
「女同士のやり方っていうのがあるのよ♪」
と自らの指を唾液で濡らし、俺の股間を責め始めた。
快感に喘ぎ声が止められない。
次第に俺自身の愛液で股間が濡れていった。
「次はこう♪」
既に美穂の股間も濡れ始めていた。
松葉を組み合わせるように互いの脚を絡ませると、ビタリと膣口が合わさっていた。
美穂が腰を動かすと、チュパチュパとそこから卑猥な水音が聞こえてきた。
擦れ合う肉襞から、新たな快感が沸き起こる。
その快感を堪能しきる前に、美穂は次の体位へと移っていった。

「やはり、女の子同士ならコレを試したいわよね♪」
彼女が取り出したのは双頭のディルドウだった。
先ずは彼女が装着し、次にもう一方を俺に挿入してくる。
「あっ!!ああああーーっ♪」
快感に淫声をあげたのは俺の方だった。
俺の下で美穂が悶えていたように、今は俺が美穂の下で悶えさせられている。
立場が逆転してしまったみたいだが、快感に翻弄され続けている俺には、それを気にする余裕はなかった…

 
「凄い乱れようだったわね♪そんなに良かった?」
俺はイき過ぎて失神してしまっていたようだ。
気が付くと、俺は美穂に頭を撫でられていた。
いつもは俺が美穂にしていた行為だ。
別に、そうされているのが嫌という訳ではない。逆に、してもらっているのを嬉しく感じている。
「乱れ…てたか?」
「あたしでも、あんな風になったコトないわね♪元オトコには刺激強過ぎたかしら?」
俺はどう答えて良いかわからなかった。

 

再びお揃いのワンピースを着てホテルを出た。
まだ股間がじんじんして、膣の中にディルドウの感覚が残っている。
「もうちょっとゆっくり歩いてくれないか?」
と美穂に言うと
「は~ん♪あそこにまだ挟まってるように感じてるんでしょ?」
したり顔で応える。
「ち、違う!!こんな踵の高い靴なんて履いたことないから…」
と女物のサンダルの所為にしておく。
「可愛いんだから♪」
と一蹴されてしまった。

「夕食はいつもの所で良い?」
夜も大分遅くなっていた。
俺としては一刻も早く家に戻りたかったが、お腹が空いているのも事実だった。
「いつもの店」は隠れ家的なイタリアンのお店で結構遅くまで開いている。
「こんばんわ♪」
と美穂が扉を開けるとマスターがこちらを見た。
「今日は随分可愛い娘を連れてるね♪」
「良いでしょ。あたしの彼女なの♪」
「そっちに走っちゃったのかい?彼氏が可哀想だね。」
「実はね…」
と美穂が俺の正体を明かそうとするのを、俺は彼女の腕を引いて止めた。
今の自分の姿で「俺」であることを知られるのは、かなり恥ずかしいのだ。
「その話しはまた今度ね♪」
と美穂は奥のテーブルに向かった。

テーブルの上にはいつもと同じくらいの料理が並んだが、女になった事で胃も小さくなったのか、かなりを残してしまった。
それ以上に、ワインの回りが早い。
病気の事もあって、この一ヶ月の間アルコールを絶っていたとはいえ、想像以上に弱くなっていた。
「イチから肉体が造り直されたようなものだからね♪あたしも最初は戸惑ったものだわ♪」
「…あたしも…って?」
「言葉通りよ。TS病になる前は、あたしも男だったのよ♪」
「美穂が…男?」
「昔の話よ。でも、今日は久しぶりに男に戻った気分だったわ♪」

すっかりワインの回った俺には、美穂の言っている事がほとんど理解できていなかった。
「今日はあたしん家泊まる?イロイロと愉しいモノを揃えてあるのよ♪」
俺は何か判断できる状態ではなかった。

 

「ほら♪こんな可愛い女の子のアソコなんか見て、もうビンビンじゃない?」
鏡に写されているのが自分自身だとは到底思えなかった。
一ヶ月前であれば美穂が言うように、俺の股間は抑えきれなかったに違いない。
「ああ、ゴメンね。貴方のペニス、無くなっちゃったのよね♪」
と美穂は鏡に写る女の子の股間を更に広げた。
「貴女の股間は、今や濡れ濡れのオマンコちゃんになっちゃったのよね♪」
美穂は手にしたバイブを彼女の股間に近付ける。
「ほら。コレが欲しくてヒクヒクしてるわ♪」
バイブの先端を膣口に触れるか触れないかの位置まで近付ける。
「ねえ、どんなのが欲しい?真珠が埋め込まれたイボイボのやつ?黒光りする硬くて長いやつ?挿れるだけで膣口が張り裂けちゃうくらい太いやつがイイ?」

「お…俺は…」
「そっか♪女の子に成りたてだものね。いきなりこんなんじゃハード過ぎたわね♪じゃあ、スタンダードなコレで犯りましょうね?」
と最初に手にしていたバイブをぐいと俺の膣に挿入した。
「コレね、専用のベルトが付いているの♪これを腰に巻いてしまえば、あたしの両手が空くの♪空いた手で貴女のオッパイを責めたててあげるわね♪」
ベルトが締められた。
スイッチが入れられると、バイブは俺の膣の中で複雑な動きを始めていた。
「ああん…」
俺の口から出てゆくのはオンナの喘ぎ声ばかりだった。
美穂の手が胸を責め始めた。
俺は一気に快感の高みに放り上げられる。
「まだまだ、こんなもんじゃないぜ♪」
男に戻ったような声…美穂は「男」に戻っていた。
俺は「女」として美穂に組み敷かれ、喘ぎ悶える。
「ああん!!イクゥ♪イッちゃう~っ!!」
何度も昇天させられる。
「ほらイけ、やれイけ!!」
美穂は段々と凶悪なバイブに装換を繰り返す。
「これ以上は壊れちゃうわ!!」
あたしが悲鳴を上げる。
「オンナノコはそう簡単には壊れないよ。なんせ、そこから赤ん坊を産み落とすんだからね♪」
「でも…」
「壊れるなら精神の方が先だよ♪大丈夫。即に俺なしではいられない身体にしてやるから♪」
と丸太のようなバイブがあたしに突っ込まれた。
それだけであたしは快感に意識を手放してしまう…

 
美穂の中の「男」が復活した。
都市伝説にTS病を伝すと元に戻るような話があったが、実際、美穂の股間にはペニスが復活していた。
あたしも誰かにTS病を伝すと元に戻る…
ううん。あたしは今のこの状態が一番良いの♪
美穂の「彼女」として、美穂に抱かれるのがイイ!!
なんたって、美穂は「男」なのにオンナの感じるトコロを知り尽くしているものね♪♪♪

「なっ!!…何で?」

偶然にも、近衛隊の宿舎で相部屋となったアーサーの裸体を目にした俺は、そのまま硬直してしまっていた。
「きゃっ!!」
と可愛い悲鳴をあげて前を隠したが、アーサーの胸にあったものと、股間にあるべきものが無かったことははっきりと目に焼き付いていた。

バタリと俺の前でユニットバスの扉が閉められた。
その向こう側では、アーサーがその女体に残った湯滴を拭き取っている…
しばらくして扉が開き、タオルで身体を巻いたアーサーが俺の脇を通り過ぎていった。
俺はまだ身体を動かせないでいた。
衣擦れの音がした。
アーサーが下着を付け、衣服を身に着けていってるのだろう…

 
今日は何故か気分が乘らず、通常訓練の後の自主訓練を切り上げて部屋に戻ってきた。
貧弱で体力に余裕のないアーサーはいつも先に部屋に戻っている。
が、戻ってきた部屋の中にはアーサーの気配がなかった。
(どこかに出掛けているのか?)
と俺は無意識にユニットバスの扉を開けようとした。
その一瞬前に、シャワーを終えたアーサーが独りのつもりで扉を開けてしまったのだ。

男同士であれば、そんなに大きな問題ではなかった。
しかし、アーサーは「女」だった…

「もう良いよ。こっちを向いても♪」
振り向くと、そこにはいつものアーサーがそこにいた。
「僕の本来の名前はアナスタシアと言うんだ。」
「アナスタシア?図らずも俺たちが警護する王女と同じ名前だな?」
「図らずも…どころか、僕がそのアナ姫自身なんだよ♪」
「何で?それに、俺達が警護しているアナ姫は?」
「彼女は僕の侍女の一人だ。身代わりをしてもらっている。」

目の前にいるアーサーはいつものアーサーなのだが、どうにも、さっき見た女体が重なって見えてしまう。
「おい。何卑しい目で僕を見てるんだ?あんたになら僕の秘密を知ってもらっても良いかなと思ってたのに!!」
「いや、済まん。さっきの光景があまりにもショッキングだったんだ。」
「そう…なの?」
「考えてもみろ。厳しい規律の中、女っ気なしで過ごしていたんだ。男しかいない筈の宿舎に突然…」
「こればっかりは慣れてもらうしかないか…」
「慣れろって言われても、それが〈男〉ってもんだろ?」
「僕がそれを理解できてると思ってる?」
「っま、まあ…それはそうだが…」

「で、何で僕が身代わりを立ててまでこんな所にいるか?だったよね。」
「そ、そうだ…」
「僕は自分が守られる立場にいるのが嫌だったんだ。兄達は皆兵役に出て手柄をたててきている。僕だけ城の中でのうのうとしているのが耐えられないんだ。」
「とんだお転婆姫だな。だが、お前のその体格そのものがハンデだろ。実際、よくついてこれてると思うよ。」
「確かに、僕も限界を感じてきてはいる。魔法力で補っているのもバレそうだしね。」
「魔法?さっき動けなくなったのもそうか?」
「うん。無意識に使ってしまう事もある。だからバレないようにするのも難しいんだ。」
「魔法って事は王妃の血か…」
「そう。この国には母以外に魔法が使える者はいない事になっているよね♪」

「で、俺に秘密を明かすのは何故だ?」
「僕の身代わりをしてくれている侍女が田舎に戻らなくてはならなくなったんだ。代わりの侍女を探しても良いんだけど、僕が〈アーサー〉でいるのも限界かな?って思うようになったんだ。」
「アナ姫に戻るのか?」
「否。僕は守られてるのは嫌なんだ。まだここにいたい。が、君が言うようにこの体格ではそう長くは保たないだろう…」
「だからって、俺に何かできるのか?」
「僕に君の身体を貸して欲しい。そして僕に代わってアナを演じてもらいたいんだ。」
「身体を貸すって?」
「こういう事だよ♪」

 
一瞬、部屋の中が光に包まれた。
そして目が慣れてきた時…

目の前に「俺」がいた。

「魔法?」
俺の声はアーサーの声になっているのだろうか?かなり甲高くなっていた。
「そう。身体を入れ替えた。今は君がアーサー…アナスタシアだ。」
「ちょっと待ってよ。あたしはまだ承諾してないわ…って、〈あたし〉?」
俺は自分の事を「俺」と言っているつもりなのだが声に出たのは「あたし」だった。
「その身体に相応しいしゃべり方になるように魔法を掛けてある。ついでに言えば筋力は魔法のサポートがないので普通の女の子と変わらなくなってるよ♪」
「そ、そんな…」
「君にはこれから君自身が女の子である事を理解してもらった上でアナ姫として城に戻ってもらう。」
「ち、ちょっと待ってよ。あたしは別に…」
「無理だよ。元に戻る事は不可能だ。魔法は母の血に由来するものだ。今の僕にその血は流れてない。」
「そ、そんな…」
「まあ、君が努力して魔法を使えるようになれば別だけどね♪」
「あたし…が、魔法を?」
「その身体には母の血が流れてるからね。尤も、君は即にも元に戻りたくなくなる筈だけどね♪」
「どういう事?」
「これから僕が君に〈オンナの快感〉を教えてあげるからだよ。この快感を知ってしまったら…♪」

「アーサー、待って!!」
「僕はもうアーサーじゃないよ♪僕はガイ・イルマン。そして君はアナ姫…アナスタシアだよ♪」
彼の手が伸びてきて、俺が着ている服を脱がしにかかった。
「イヤッ!!」
俺は女がするように彼を拒んだ。が、力で彼に敵う筈もない。
またたく間に服を脱がされ、下着までも外されてしまった。
「どうだい?君はもう女の裸体を見ても興奮する事はないだろう?」
確かに俺の目にはアナスタシアの裸体が写っていたが、それ以上のものを感じることはなかった。
「けど、僕は大いに興奮しているよ♪さっきまでの自分自身だというのにね?」
見ると彼の股間は興奮している事を如実に表現していた。
「さあ、君に〈オンナの快感〉を教えてあげるよ♪」
彼もまた服を脱ぎ捨てると、俺の上に伸し掛かってきた。
脚が広げられ、彼の前に股間が晒される。
そこには俺に本来在るべきものはなく、それは「彼」のものとなっていた。
俺が目にしているソレは本来の俺自身のものとま思えない程禍々しく…逞しかった。
今の俺には、ソレを受け入れる為の器官が存在している。
股間にあるその器官にソレが侵入してきた…

 

「姫様。お時間です。」
侍女に声を掛けられ、俺は立ち上がった。
俺が着ているのは清楚なドレスだ。
アナ姫には良く似合っている。

その「アナ姫」が今の自分自身である事にもようやく慣れてきた。
扉を開けると近衛の兵士達が俺を待っていた。
先頭にいるのはガイ・イルマン…元の俺であり本来のアナ姫だ。
彼はあっという間に部隊長に昇進していた。
「姫」である俺と話しをしても咎められる事はない。
彼はスッと俺に近づくと
「今夜、行くから♪」
と耳元に囁いた。

 
俺が「アナ姫」として城に戻った数日後にはもう、俺の肉体は彼無しではいられなくなっていた。
当初は毎夜のように、彼は王族しか知らない抜け道を通ってやってきた。
俺を押し倒し、組み敷いて、俺に「オンナの快感」を教え込んでゆく。
彼の思惑通り、俺は「オンナの快感」に酔いしれ、自ら求めるようになり、この「快感」に魅入られてしまっていた。

彼が昇進を始めると、忙しくなり毎日のように俺のところに来れなくなった。
彼の来ない夜は自ら慰めているが、決して満足のいくものではない。
その分、「今夜行く」と囁かれただけで、俺の股間は濡れ始めるのだ♪

 
彼が来る…俺は「姫」としての執務を終えると、早々に侍女達を退がらせた。
クローゼットを開き、彼の悦びそうなドレスに着替える。
そう、胸元が大きく開いたセクシーなドレスだ。
下着もシースルーの卑猥なものに変えている。
「男」がどんな女なら喜ぶか「あたし」は知り尽くしているのだ。

全ての準備を終えて待っていると、壁の向こう側を移動する気配があった。
俺は隠扉の前に向かった。
扉が開く…
「ダーリン♪待ち遠しかったわ♪」
俺が抱きつくと
「待たせたな♪」
と彼の逞しい腕で腰を抱き締められる。
彼の顔が近づき、俺…あたしの唇を塞ぐ。
あたしはうっとりと瞼を閉じた…

熱いキッスにぼーっとなっているうちに、抱きかかえられてベッドに向かった。
ドレスを剥ぎ取られ、淫らな下着姿か晒される。
(彼はあたしが思った通りに反応してくれた♪)
あたしは上体を起こし、窮屈そうなズボンの中から彼を解放してあげる。

彼のモノはあたしのモノだった時よりも更に逞しさを増していた。
手と口で奉仕していたが、頃合いを見て彼が止めさせる。
下着も取り去り、あたしを組み敷いて彼の前に股間を晒させる。
「さあ、行くよ♪」
彼がナカに入って来ると同時に、あたしは快感の渦に呑み込まれる…
「あん♪あああんっ!!」
あたしは歓喜の叫びをあげ続ける。
「もう少し待っていろ。若くして近衛の長に就けば、お前の夫の候補になれる。夫になれば、いつでもお前を守れるし、可愛がってやれるからな♪」
しかし、あたしは彼の言葉の意味を理解できる状態ではなかった。
只々、何も考えられずに、快感に喘ぎ続けているだけの「オンナ」だった…

 

手遅れ

「おやっ?」
会社の定期健康診断で胸囲を計っていた医者が変な声をあげた。
胸に聴診器をあてたあと
「ちょっと触診させてもらうよ。」
と僕の胸を入念に調べ始めた。
「何か問題がありますか?」
と聞くと
「精密検査が必要だね。まあ命に関わるものではないと思うが…」

医者の一言以外は昨年と変わらない「健康体」との結果がでていたので、仕事の忙しさにかまけて精密検査には行っていなかった。

 
その数ヵ月後、突然倦怠感に襲われた。
ベッドから起き上が気も、朝御飯を食べる気も…何もする気も起きてこなかった。
それでも、毎日の習慣で会社に行く支度を始めている。
パジャマを脱ぎ、ワイシャツのボタンを止め、首にネクタイを絞める。
洗面台の前で髪をとかし、髭は…気になる程伸びてなかったので剃らないで済ませた。
歯磨きをして、トイレを済ませ、ズボンを穿いた。
忘れ物がないか確認するのも面倒で、鞄を掴むと靴を履いて外に出た。
何も考えないでも、毎日の惰性で満員電車に揺られ、会社まで歩を進め、エレペータに乗り、タイムカードを押して自分の席に座った。

そのまま惰性で一日の仕事を済ませる。
終業のチャイムが鳴った。
「一杯行くか?」
と同僚に誘われたが、
「体調が思わしくないんだ。今日はパスな…」
と席を立った。
くらっ…と目眩がした。
机に手を突き、辛うじて立っていられたが、しばらくは動く事ができなかった。
「大丈夫ですか?」
とうちの紅一点が声を掛けてくれた。
「頭痛が酷いようでしたら、あたしの薬を使ってみます?」
僕は無意識のうちに頷いていたようだ。
錠剤が一粒渡された。
「水なしで大丈夫ですから♪」
と薬を飲み下してしばらくすると多少気分が楽になった。
どんな薬か彼女に聞いてみると、なんと生理痛の薬だった。

 
帰りは休み休みの帰宅だった。
部屋に戻ると再び痛みがぶりかえしてきた。
腹の具合もおかしい。トイレに入り座り込んだ。
チポッ
と股間から滴が垂れた。
下痢便とはまた違った感触だった。
トイレロールを千切り、股間を拭いてみると…
(血っ??)
便器の中も真っ赤に染まっていた。
(これは…)
会社でもらった薬がリンクする。
まるで女の「生理」のよう…
指が汚れるのを無視して、僕は滴り落ちてくる元に手を伸ばした。

そこは肛門ではなかった。
もっと手前…まるで玉袋の合わせ目がほどけたかのように、ぱっくりと開いていた。
肉襞の中心に穴があり、そこから滴っている。
まるで女性器のよう…本当に生理になってしまったみたいだった。
何もしないでもじくじくと滲んでくるようで、下着を汚さないようボケットティッシュを挟んでみた。
(やはりナプキンがあった方が良いか…)
僕は近くの薬屋に行き、ナプキンと生理痛の薬を買ってきた。
が、ナプキンは女性用の下着に装着する前提で作られているようで、トランクスに付けてめ落ち着きがない。
今度はコンビニに行って生理用ショーツを買ってきた。
やはり生理用というだけあってぴったりと収まっていた。
(これで安心して眠れるな♪)

 

朝起きて経血を吸い込んだナプキンを新しいものと交換した。
だるさは残っていたが薬のおかげで幾分かは楽になっていた。
会社に出掛けようとして、ふと「病院に行こう」と思い立った。
昨日、僕が具合が悪かったのは皆知っている。今はなんとかなっても、今日一日を何事もなく過ごせる保証はない。
(健康診断でも精密検査しておいた方が良いと言ってたしな♪)

 

「手遅れですね。」
と医者は突き放すように言った。
「検診のあと、速やかに精密検査を受けていれば、抗TS薬で進行を抑えられるのですが、生理を迎えてしまってはね。」
僕は医者が何を言っているか理解できなかった。
「とりあえず腹部の断面を確認するのと、血液から染色体を確認しておきましょう。」

僕はピンク色の検査着に着替えさせられ、採血の後MRIに掛けられた。

「染色体の判定にはしばらく時間が掛かりますが、腹部の断面映像からも判るように、あなたの身体には女性の内性器が完全に出来上がっています。」
と写真を見せられた。
「これが卵巣です。女性ホルモンも正常に放出されていますね。胸線も発達してますから、即に胸も膨らんできますよ。」
「僕…女になってしまうんですか?」
おずおずと聞いてみると、
「君はもう完全に女性ですよ。あとで書類を渡しますから、それを役所にもっていってください。即に戸籍を変更してくれますよ。」
「男には戻れないんですか?」
「最初に手遅れだと言ったでしょう。整形で見た目を男性に近づけることができるかもしれませんが、それは私の範疇ではありません。それに、本来の性を失わせるような事は勧められませんね。」
「ぼ、僕の本来の性は…」
「今は〈女性〉が貴女本来の性なのですよ。TS病の人達は皆それを受け入れて生きているのです。」

僕は今日は休むと会社に連絡し、医者から渡された書類を役所にもっていった。
「お名前はどうされますか?」
と受け付けてくれた職員に聞かれた。
「名前…ですか?」
「一度であれば、この手続きで女性名になれます。まだお決めになっていないようですので、後日入れられるよう空白で処理しますね♪」
僕は手続きの最後に女性化証明書とカードをもらった。
これがあると様々な所で割引が利くらしい。
また、女性専用車両にも大手を振って乗り込むことも可能だそうだ。
勿論、女湯にも…
(とは言え、そんな気にもなれない…)
多分、性欲も落ちてしまっているのだろう。
女性の裸を見て興奮する事もないし、わざわざ見ようと思う事もなくなっていた。
(僕の内面も女性化してしまったという事だろうか…)
服なども女物であれば割引が利くという事で、近くの量販店の衣料品売り場に入った。
とはいえ、スカートだの女らしい服を着たいとは思わない。
男でも女でも着れそうなものを揃えるのが目的だった。

 
今日は一日休みにしたのだ。
仕事を忘れるためにも、背広から買った服に着替えることにした。
試着室を借りて着替えてみた。
女物…どこか女装しているようで気が引けたが、実際に着てみると何か気持ちが落ち着いたみたいだった。
荷物をコインロッカーに預けて建物の中を散策した。
量販店のスペース以外は専門店のモールになっていた。
歩いているとたびたび声を掛けられ、店のイチオシを紹介される。
勿論女性向けの化粧品やアクセサリーばかりだったが…

「カットモデルやってみませんか?」
美容室の前で声を掛けられた。
仕事にかまけて、髪も不精に伸び放題だった事を思い出した。
いつもは床屋で散髪していたが
「これで割引利きますか?」
とカードを見せた。
「もちろん大丈夫ですよ。カットにしますか、パーマ掛けますか?」
「お任せします。適当にやっておいてください。」
「わかりました♪」
と店の奥に案内された。

シャンプー台で仰向けで頭を洗われた。
初めてのことだが、気持ち良くてついうとうとしてしまった。
ボーとした頭のまま、鏡の前に移動した。
「突然の事ていろいろご入り用でしょう?可能な限りサービスさせていただきますね♪」
店長と思われる美容師が、そんな事を言っていた。
ドライヤーをあてては櫛や鋏を入れてゆく。見方によっては単純作業の繰り返しだ。
睡魔は一向に去ろうとはしていなかった。

「如何でしょう?」
そう言われ、作業が終わったと認識する。
一瞬、目の前の人物が鏡に写った僕自身であるとは分からなかった。
僕の目に写っていたのは一人の美しい女性だった。
着ていた服が僕のと同じであり、目の前が鏡であることを思い出し、この女性が僕自身であると結論できたのだ。
「お化粧もしたんですか?」
「カットモデルの扱いにさせてもらったからね。費用は全て店持ちだし、わずかだけどモデル料も出せるよ。」
「モデル?」
「店の裏で写真を撮らせてもらえたら、もう少し上乗せできるよ♪」
「まあ、今日は暇だから付き合っても良いですよ。」
「ありがとう。スタッフの女性が案内するから。着替えが終わったら即撮影だ。」

僕は断るタイミングを逃し、店の女の子の指示でワンピースを着せられた。
ズボンではなく、脚にまとわり付くヒラヒラのスカートの感触に戸惑う。
店の裏にあったのは、立派な写真スタジオだった。
ホリゾントの前に立たされ、パシパシとフラッシュが焚かれる。
「良いよ♪こっちに顔を向けて♪」
店長がノリノリでシャッターを切り続けた。
三回程服を替えて撮り続けた。

「ありがとう。良い絵が撮れたよ♪」
とモデル料が渡された。
「その服も似合ってるから差し上げるよ。着てきた服はこちらに畳んであるから♪」
と紙袋が手渡された。
「良かったらまたモデルになってね♪」
と店を送り出された。

 
気が付くと陽は傾いていた。
お昼を抜いてしまった事に気付いたが、お腹はそんなに空いていなかった。
今さら着替えるのも面倒なので、紙袋もコインロッカーに入れてどこかで食事をしようかと、これまでとは別の一角に足を踏み入れた。

美容院の店長の腕が良いのだろう。
今まで感じた事のない視線が僕に集まっていた。
特に男…オヤジ達の視線は〈佳いオンナを裸にして全身を舐め廻したい〉という性的な欲求がまる出しで突き刺さって来る。
女達の視線は品定めする感じで、自分より美しい女を見るとどこかアラを探して自分の方が〈上〉であると納得しないと済まないような視線だ。
このような視線を快感に感じる人もいるようだが、僕には到底信じられなかった。

  
「トイレは早めに行っておいた方が良いよ。」
と医者に言われていたのを思い出した。
今の自分の姿では、到底男子トイレに入る訳にはいかない。
女子トイレに向かった。
数人が並んでいたのでその後ろについた。
まだ「慣れる」までにはいかないが、先程と同じ女達の視線に晒された。

順番が来て中に入った。
当然の如く、男子トイレにある小便器は存在していない。
小用を足すにも個室に入るしかないのだ。
ドアを閉め、便座を上げようとして…ここで「男」のようにする訳にはいかないと思い、スカートをたくしあげて便座に座った。
(ナプキンも替えないとな♪)
男のようにしていたら、替え時を失していただろう。
新しいナプキンに交換している間に尿意もピークに達した。
シャーっと小水が迸った。が、その射出口はいつもと違っていた。
ペニスの先端ではなく、根本の辺り…股間から直接迸っていた。
当然だが、小水はお尻に滴っている。
僕は女のようにお尻を拭くことになってしまった。

他の女性達に倣って、洗面台の前でお化粧の乱れを確認した。
(今の僕にはお化粧が乱れても直す事なんてできないよな…)
少し気分が落ち込んだが、お店の並ぶフロアに戻ると美味しそうなサンプル写真に気を取られて気分も持ち直していた。
デザートにつられて、パスタ屋でレディースセットを頼んでしまった。
二種類のグラタンにサラダとスープ。フリードリンクに…大きな切り身のフルーツの入ったヨーグルトのデザートのセットだった。
見た目は量が少ないかなと思ったが、僕の胃の方が小さくなったみたいで、結構お腹一杯になった。
(勿論、デザートも完食している♪)

腹ごなしに小物類のショップをひやかしていると、あちこちで閉店ね準備が始まりだした。
コインロッカーに戻り荷物を取り出していると…

「先輩?」
と声を掛けてきた娘がいた。
(うちの紅一点だ)
「えっ、どうしてココに?」
「やっぱり先輩だったんだ♪」
つまり、彼女はここにいるのが「僕」であることは半信半疑だったのだ。
僕が返事をしなければ、僕のこの状況…女の姿をしている…はバレることはなかったのだ。
「TS病だったんですね?」
「わかってたの?」
「昨日の先輩、生理の重い日の女性そのものでしたもの♪」
「そんなだった?今日病院で言われるまで想像もしてなかったよ。」
「それにしては女姿が様になってますよ♪ロッカーから出てきた鞄が先輩のじゃなかっらたわからなかったですもの。」
「美容院でカットモデルだと安くできるって言われて…この服もその時着させられたものなんだ。」
「先輩って、元から素質があったんじゃないかしら?でも、まだ慣れてないでしょ?明日も休んで月曜から出社した方が良いですよ。」
「そうかな?」
「立派な生理休暇ですもの♪」

 
彼女の提言もあり、翌日の金曜ももう一日休む事にした。
日曜には生理も落ち着いていた。
その間にも僕の肉体の女性化はどんどん進んでいった。
ペニスは萎縮し、股間の割れ目の中に消えてしまった。
代わりに胸が痛いくらいにどんどん膨らんできた。
腰まわりもくびれて、完全に女性の体型になってしまった。
今まで着ていた服がほとんど着れなくなってしまった。
カードを提示して安い女物の服と下着を大量に買い込む事になった。
クローゼットに入っていた服を背広の1セットを残して全てポリ袋に入れ縛り上げ、押し入れの奥に放り込んだ。
この背広は明日会社に着ていくものだ。
僕が「僕」でいるアイデンティティの依り代なのだ。
が、これを着るにはかなり苦痛を伴う。
帰りは楽な服で帰れるよう、着替えも用意しておいた。

月曜の朝が着た。
早めに起きて軽い朝食を済ませ、身支度を整える。
数日前まで簡単に穿けたズボンの腰回りをギュウギュウと押し込んだ。
ブラジャーに包まれて膨らんだ胸も、ワイシャツのボタンが留められない。
仕方なく、男物にも見えるブラウスに変えた。が…、今度は胸の膨らみが強調されてしまう。
背広の上着で押さえ込んで、とりあえず「男装」が完成した。
(やはり、これって「男装」なんだよな…)
少し自己嫌悪が入り込む。
今朝の「僕」は数日前と同じ「男」の僕なのだから、化粧をする必要はない。
(まあ、髭も延びて来ないのは「楽」と言って良いのだろうか?)
とりあえず化粧水だけ塗り込んで会社に向かった。

 
「おはようございます♪」
彼女は会社の入り口で僕を待ち構えていた。
「こっちに来てください。」
と総務部のあるフロアに連れて来られた。
「更衣室」と掲げられた部屋に引き込まれる。
「ここって女子の…」
「大丈夫ですよ。先輩ももう女性なんですから。」
と僕の名前の入ったロッカーの前に立たされた。
「僕の?」
「そうですよ。中に制服が入っています。制服の着用は自由ですが、今の先輩の服よりは動き易い筈です。さあっ♪」
「さあ…って?」
「着替えてください。女同士ですから、恥ずかしがる事もないでしょ?」
と僕が何もできないでいる内にズボンを降ろされてしまった。
「可愛いショーツですね♪」
「こ、これは…」
ズボンを穿いていれば、他人に見られる事はないと、一山いくらの安物の中から適当に穿いてきたのだ。
「サンダルは予備のがありますから、それを使って下さい♪」
スカートを穿き、ブラウスの裾を整え、スカートと同色のベストを着ると、もうOLにしか見えなかった。
「口紅くらいはしておきましょうか♪」
と彼女のポシェットから取り出したステックで僕の唇を彩った。
「さあ、行きましょうか♪」
と職場に連れていかれた。

「彼…彼女には今日から女子社員として働いてもらう事になる。仕事は一緒だが、慣れない事もあるので皆でサポートしてやって欲しい。」
と、完全に女性扱いされる事になっていた。
お茶汲みと電話の対応についてレクチャーを受けた。
二日休んだ分に溜まった書類を片付けながら、いつもは取らない電話の応対を行い、部長からコピー頼まれたのをきっかけに、皆が僕にコピーを頼んでくる。
「さあ、お茶よ♪」
三時になった所で声を掛けられた。
やむなく仕事を再び中断して給湯室に向かった。
何人かの女子社員達が少し前から集まっていたようだ。
順番を待っている間に「彼女は、今日から女子社員ということなのでよろしくね♪」と紹介された。
 

「今日は新しい女子社員の歓迎会だ♪」
定時になるとそう宣言された。
仕事はまだ溜まっていたが、その飲み会の主役が僕以外の人物である可能性はまったくなかった。
「新しいって、僕は前から居たでしょ!!」
とは抗議してみたものの、聞き入れてくれる気配はなかった。
「これも女子としての付き合いだから。仕事は明日に廻しても大丈夫なんでしょ?」
と更衣室に引っ張られた。
「でも、今朝の格好で行く訳にはいかないわよね…」
と考え込む彼女に
「実は…着替えも持ってきてるんです…」
と鞄から昨夜用意しておいたワンピースを取り出した。
「何だ。ちゃんと女の子してるじゃない♪」
今度はしっかりとお化粧をして待ち合わせの場所に向かった。
 

 
「この娘も良い?」
しらっとして彼女が幹事に僕を紹介した。
「女の子が増える分には何の問題もないよ♪それより今日の主賓がまだ来てないんだ。君、一緒に出たんじゃなかったっけ?」
その言葉に彼女が突然笑いだした。
「やっぱり気づかないんだ♪彼女が今日の主賓よ!!」
「えっ!!」
皆の視線が一斉に僕に集まった。
「全然気づかなかったよ」
「別人じゃないか」
「美人になったね」
様々に声を掛けられた。
「さあさあ、メンツは揃ったんだし。早くお店に入ろう♪」
皆の視線から僕を引き離すように、彼女が僕の腕を引っ張った。
そしてぞろぞろと店に入り、宴会が始まった。

主賓ということで、取っ替え引っ替え酒を注がれたが、そこは十分にセーブしていた筈だった。
しかし、気が付くと相当に酔いが回っていた。
「大丈夫?」
二次会には参加せず、彼女と店を出た。
「少し休憩してこうか?」
と彼女と一緒に入ったのはラブホテルだった。
(まだ男のうちに彼女と来たかったな…)
そんなことを思いながらベッドに横たえされた。
(少し酔った彼女に「苦しくない?」とか言って服を脱がせてゆく…)
「苦しくない?」
と彼女が言って、僕の着ていたワンピースを脱がせてしまった。
「シワにならないように掛けておくから♪」
(僕だったら、そんな気遣いはできなかっただろう)
「シャワー浴びてくるね♪」
と彼女が離れていった。
(僕なら即に自分も裸になってベッドに突入していた筈だ…)
そんな事を考えながらうとうとしていると、シャワー上がりの彼女がベッドに上がってきた。
(?)
その姿はいつもの彼女と違っていた。
「髪の毛…短くなってない?」
「うん。いつもはウィッグしてるの♪」
「胸…ないんだけど?」
「うん。いつもは詰め物してるの♪」
「その…股間に何か付いてるんだけど?」
「あたしもTS病やって男になっちゃったの♪」
彼女…彼の股間に在るモノは激しく勃起していた。
「他の女の子には欲情したことないんだけど、先輩は別みたい♪先週に会った時から、先輩を見ると見境なくなっちゃうの♪」
「見境…って、普通は男が女を襲うものだろ?」
「そうよ♪今の先輩は女で、あたしは男なんだから、何も問題ないでしょ?」
「それは肉体的な事であって…僕の意識はまだ男のままなんだ…」
「じゃあ、意識も女の子になっちゃえば良いのよ。先輩はもう十分に女の子の素質があるわ♪」
「そ、そんなコト言ったって…」
「先ずは黙って犯られちゃいなさい♪」
彼女の…男の力に、僕は何の抵抗もできず、股間を開くことになった。
彼女のペニスが僕の膣に侵入してくる…

「先輩のナカ…暖かくて気持ちイイ♪」
僕のナカで彼女が動いているのが感じられた。
今まで経験のない感覚…やはり「快感」て呼ぶべきなのだろうか…が、どんどん増幅されてゆく。
「んあん…、ああん…」
僕の喉がオンナの喘ぎ声のようなものを漏らし始めた。
「良い艶声よ♪恥ずかしがらずにもっと艶声をあげて良いのよ♪」
彼女の動きに合わせて、快感が昂ってゆく。
快感の大きさに合わせて艶声も大きくなる。
快感に意識が呑まれ始める。
「ああん♪イクの?イッちゃうの?!」
僕は無意識のうちに嬌声をあげていた。
「そうよ♪コレでイッちゃいなさいっ!!」
熱いモノが膣の奥に向かって放たれると同時に、僕は意識を失っていた…

 
「この度、うちの部署の紅一点が寿退社する事になりました。皆も祝福してあげてください。」
と紹介され、一歩前に出たのは「元」紅一点の隣にいた「僕」…だった。
「長い間か短い間かどう表現して良いかわかりませんが、皆さんお世話になりました。僕…あたしの仕事は主人が引き継いでまいりますのでよろしくお願いします。」
僕が頭を下げると拍手が沸き起こった。

僕の妊娠が発覚すると同時に彼女は自身のTS病をカミングアウトし「男性社員」となった。
「元」紅一点の彼が、僕に花束を差し出す。
「先輩。お疲れ様でした。…明日からはもう先輩とは呼べなくなりますね♪」
「で、何て呼ぶんだ?」
と野次が入る。
「それは明日の結婚式の披露宴で公開します。」
そう、明日は僕と彼女…彼との結婚式なのだ。
「できちゃった婚」ではあるけれど、彼女…彼と一緒になる事は以前から望んでいた事だから♪
(立場は逆転してるけどね…)
それに、今は二人の子供が僕の胎の中にいるのだ。
TS病の手当ては手遅れだったけど、僕は今TSして良かったと心の底から思っている♪♪

スカート

「なあ、コレを穿いてみてくれないか?」
放課後の部室で部活と称してタラダラとゲームに勤しんでいると、遅れてやってきた勇次が紙袋を俺に寄越した。
「何だよ?」
と訝しく思いながらも受け取った紙袋の中身を取り出した。
出てきたのは、女子が普段穿いている紺色のスカートだった。
「スカートじゃないか。」
「そうだ♪スカートだ♪」
「これを穿けと?」
「兎に角穿いてみてくれ。フリーサイズだから男でも問題なく穿けるよ♪」
「問題はサイズではなく、スカートそのものなんだが…」
「っあ、ズボンは先に脱いでからにしてくれ。」
「いちいち注文が煩いわね。ほら、穿いたわよ。」
「ああ、なかなか良い感じじゃないか♪」
「そお?」
とあたしは鏡を探そうと…
(?!)
「何で一人称が〈あたし〉になってるのよ!!」
「別に問題ないんじゃないか?君は女の子なんだし♪」
「あたS…俺…のどこが女の子だっていうのよ?」
「そりゃあ…全部♪先ずはスカートを穿いてるだろ?」
「これはあんたが穿かせたんじゃない!!」
「で、上に着ているのはブラウスだろ?」
「あんたにはワイシャツがブラウスに見えるのかい?」
「僕は襟の丸いワイシャツなんて見たこと無いよ。それに肩に掛かってる紐が透けて見えるけど、ブラジャーも着けてるんだろう?」
「いつ、あたしがそんなモノ…」
と確かめようと「ワイシャツ」のボタンを外そうとした…が、巧くいかない?!
(左右が逆になっちゃってる…)
なんとかボタンをふたつ外して胸元を覗き込むと、レースの縁取りが見えた。
(何なのよ、コレは?)
あたしは薄い水色の下着など持ってはいなかった筈だ。
それに、肩から紐が掛かっている?
(コレが、勇次の言う〈ぶらじゃあ〉だというの?)
確かに、胸を被うカップが存在している。
その下着の胸元を引っ張り、直接覗き込んだ。
(…)
何故かほっとする。
あたしの胸はいつもと変わらず、谷間のない平坦な胸だった。
カップ自身が少し硬めにできているようで、その空隙を維持していた。

「何であた…俺がこんなモノを着ているのよ!!」
「そのスカートを穿くと、他に着ている服が女物に変わるんだ。ブラジャーはティーシャツが変化した筈だ。」
「もしかしてパンツも?」
「勿論♪」
あたしは慌ててスカートを捲り…
「な、何見てるのよ!!」
「薄い水色…」
「ば…バカぁっ!!」
あたしは顔が真っ赤に染まってゆくのを感じた。

 
「すーーー、はーーー…」
あたし…俺は大きく深呼吸して自分を落ち着かせた。
「で、何で勇次がこの変なスカートを持っていたの?」
あた…俺は椅子に座ると勇次を睨みあげて言った。
「ああ、知り合いの先輩がくれたんだ。僕達の年代は青春を謳歌すべきだ。今、できてないならコレを使えって。」
「で…何でコレをあた…俺に?」
「ん、まあ、いろいろ僕自身で試してはみたんだが、素材が素材なんでな♪」
「あた…俺だって大差ナイでしょ?」
「そんな事はないよ。鏡を見てみな♪」
と、手鏡が渡された。
覗き込むと「あたし」の顔が写る。
「どうだい?違和感はないだろう♪」
「自分の顔を見て違和感もないでしょ?これが全くの別人が写ってたら話は違うでしょうけど。」
「だろ♪」
「何が〈だろ♪〉よ!!」
「お前なら女になっても不自然さがない筈だと思ってな♪」
「あたしに女のフリをさせて恋人の代わりにしようっていうの?」
「別に〈代わり〉でも〈フリ〉でもないよ。僕は本気でお前に恋してるんだ♪」
「男同士で気持ち悪い事言わないでよ!!」
「男同士?そんな事を言ってるのはお前だけだと思うよ。」
「それはこのスカートの所為でしょ?脱いでしまえばそれまでじゃないの?」
「そう思うか?」
「ど、どういう事よ?」
「ちょっと立ってみて♪」
勇次に言われるまま立ち上がった。
彼の手が背後に廻り、あたしのスカートのホックを外した。
「何すんのよ!!」
と抵抗を試みたけど、スカートはストンとあたしの足元に落ちていった。
「ほら♪薄い水色…」
バシッ!!
思わずあたしは勇次の頬を平手打ちしていた。

急いで屈み込み、スカートを引き上げた。
「で、今度は自分で脱いでみな♪」
「あんたは反対側の頬っぺたも叩かれたい訳?」
「そ、それは遠慮しとくよ。僕が言いたかったのは、そのスカートは自分の意思以外で脱がされると、効果が持続するって事だよ。」
「つまり、自分で脱げば元に戻るってコト?…って、元って何だったっけ?」
「今は深く考えない方が良いぜ♪それより、僕達も青春を謳歌しようじゃないか♪」
「何か訳わかんないけど付き合ってあげるわ。」

 
「んあん♪」
勇次があたしの胸を揉みあげる。
膨らんだ胸の先端では乳首が硬く尖っていた。
「青春を謳歌…って、ヤる事はコレしかないの?」
「清純にしろ不純にしろ、異性交遊こそが青春の醍醐味だろ?今までの僕達に足りなかったのはコレなんだよ♪」
「〈僕達〉って…あたし達、これまで何してきたっけ?」
「こういう関係になるきっかけがなかなか無かっただけだよ♪」
「そうよね。結構長い間二人でいたのにね。食事したり、映画を見たりしたけど全然意識できなかったのよね…」
そう…食事っていっても牛丼屋だし、映画もレンタルビデオをどっちかの家で…
って、何で「あたし」がAVなんか見てたのよ!!
そう…「男同士でAV見てるなんて不毛だよな」って勇次の口癖だった…
「男同士」?!
あた…俺はようやく「自分」を取り戻した。
「勇次っ!!お前、俺に何をさせようとしてんだ!!」
「何って?イイ事に決まってるじゃないか♪目の前にこんなに美味しそうな肉体があるんだぜ♪」
「美味しそう…」
俺は自分の身体を改めて確認した。
俺は既に勇次の手で全裸にされていた。
胸は膨らみ、先端に乳首がその存在を露にしていた。
ウエストが括れ、丸いヒップにとつながる。
体毛は淡く、白く艶やかな肌に変わっていた。
(股間が濡れている?)
ソコを覗き込むと…覚悟はしていたが、そこに「男の証」は存在していなかった。

「お前も穿いてみろ。」
「さっきも言ったろ?見れたもんじゃないぞ。」
「うるさい。ぶつくさ言わずにお前もそのスカートを穿くんだ。」
「警告はしたぞ。どうなっても知らんからな!!」
そう言うと勇次は俺から離れ、スカートを拾いあげた。
「じゃあ穿くぞ。」
そう言ってズボンの上からスカートを着けた。
俺の時と同じように着ていた服が女物に変わってゆく。
勇次の穿いていたズボンは黒いタイツに変わっていた。
「どうだ?」
確かに勇次の体格、厳つい顔では女装が似合う筈もない。
「俺がスカートを脱がせれば、お前の肉体も女になるんだな?」
「物理的な事象としてはな。」
「じゃあ、脱がさせろ。」
と俺がスカートを引き下ろすと…

「どうよ?」
確かに女声ではあるが、勇次のダミ声そのままだった。
外見もそうは変わっていなそうだった。
「女装男」のイメージが拭いきれない。
「このままレズッてみるのも良いかしら♪」
と男女に襲い掛かられる。
「ま、待て。判ったよ。こんな化け物よりはいつものお前の方がよっぽど良い。」
「化け物呼ばわりって失礼じゃない?」
「すまん。言葉のあやだ。」
即座に謝ったが、彼女(?)が気分を害した事は明白だった。
「まあ良いわ。男に戻って思いきり可愛がってやるから♪」
と勇次はスカートを穿き直し、今度は自分の手でスカートを下ろしていった。
勇次の足にはズボンが戻っていた。
服も全てが元に戻っている。
「じゃあ、今度は俺っ!!」
と勇次が脱いだスカートに手を伸ばした…が、
「言ったろ♪お前を思いきり可愛がってやるって♪」
とスカートは遠くに投げ捨てられた。
俺が動くより先に勇次に動きを封じられる。
「きゃんっ!!」
乳首を捻られた。
痛みより大きな快感に思わず声がでてしまった。
「もう、身体は準備できてるんだろう?」
そう…今の俺は全身が性感帯のように、どこを責められても全てが快感に置き換わってしまう。
股間は更に愛液を溢れさせているみたいだ。
「いくよ♪」
いつの間にか勇次は下半身を露出していた。
その股間は激しく勃起している。
俺の股間が押し広げられ、勇次が挿入してきた。
「ああ、良い。お前のナカ…あったかくて…気持ち良く締め付けてくる♪」
女になったばかりの俺は、何が何だかわからないうちに挿れられていた。
これまで経験したことのない快感に翻弄される。
「んあん、ああん♪」
俺は女のように喘いでいた…

 
気がつくと、俺は幾度となく勇次にイかされていた。
「どうだ?女でいるのも悪くはないだろ♪」
確かに女の快感は病み付きになりそうだった。
「まあ、たまには女になって相手してやっても良いかな?」
「それなんだが…」
「何?」
「戻れないんだ…」
「戻れないって?」
「女になっている間に、他の男を女にしてしまうと、女に固定されてしまうらしいんだ。」
「えっ?」
俺は勇次の言葉が理解できなかった。
呆然としている俺に、勇次は拾ってきたあのスカートを手渡してきた。
俺はスカートを穿き、フックを止め、チャックを上げた。
裸にスカートだけ…という変態的な姿だが…
「俺の意思で脱げば、元に戻るんだったよな?」
「何もしなかった場合だけどね。」
俺は余計な事は言うなと勇次を睨みつけた。
そして、もう一度スカートを脱いでゆく…
が、
俺の肉体は「女」のままだった。

 

「どうすんだよ?」
と勇次を睨んだ。
「責任は取る。」
「何だよ、その〈責任〉て?」
「男が女に〈責任を取る〉っていえは、決まってるだろ?」
「俺と結婚するって事か?男同士だぞ。できるのか?」
「しばらくすれば、お前は生まれた時から女だった事になるらしい。勿論、戸籍も何もかもな♪」
「そんな事、あり得るのか?」
「問題ない。これをくれたのも野球部の先輩だ。確かピッチャーだったんだけど、女性がマウンドに立てる訳ないだろ?」
「男だったのか?」
「今はもう誰も先輩が男だった事を思い出せないでいる。お前も即にそうなる筈だ。」
「俺が男として生きてきた事実がなくなるのか?」
「僕達だけは覚えていられるさ。僕が先輩の事を覚えているようにね♪」
「…」

俺は何も言えなかった。
落ちてくる涙を勇次の指が掬い取る。
「お前は僕に頼ってくれれば良い。僕が何とかする。」
勇次の逞しい腕が俺…あたしを抱き締めた。
勇次のぬくもりがあたしを包み込む。
「わ…わかった…わ…」
あたしがそう言うと、勇次は腕を解いて笑顔であたしを見た。
「じゃあ、引き続き青春を謳歌しようか♪」
と軽々とあたしを抱き上げ、突っ込もうとする。
「何考えてるのよ!!この性欲大魔人♪」
あたしは快感に逆らうこともできず、再びイかされまくっていた♪

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