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2016年7月11日 (月)

アルバイト

家庭教師のアルバイトという事でやってきた。
が、地図に示された場所には大きな門があるだけで、その遥か彼方に木々に囲まれたお屋敷が見えた。
門脇の呼び鈴を操作すると「お待ちしておりました。」の声とともに門脇の小戸が開いた。

 

「お嬢様の勉強を見ていただくのですが、この通り屋敷は広く空き部屋も多くあります。」
執事と名乗る老紳士は、執事に相応しい服と態度でこう言った。
「もし良ければ、このお屋敷に住みませんか?もちろん賃貸料などかかりません。お食事が付きますし、大学への送り迎えも私どもで対応いたします。」
確かに、門からお屋敷に歩くのだけでも時間が掛かる。
それに、食事付きというのも…

その時、ドアの開く音がした。
「じい…その方ですか?新しい先生は♪」
ドアの影から現れたのは、その声に相応しく繊細そうな「お嬢様」だった。
彼女を見た事で、僕の答えは決まってしまった。
「お世話になります♪」

 

 
大してない家財道具を安アパートから持ち込んできた。
既に部屋には立派な机やタンスも備えられていたので、ボロい方は実家に送り届けてもらった。
どうせ戻る事はないのだ。不動産屋には違約金も値切らなかったので、円満解約となった。
とにかく、しばらくは生活費には困りそうもなかった。

美味い食事にありつけ、大学の送り迎えは運転手付き♪
執事さんが言ったように、お嬢様は頭も良く、家庭教師の必要もない。
お勉強の時間は、楽しい歓談の時間となった。

お嬢様は身体が弱いらしく、外に出る事がない。
限られた人達としかコミュニケーションしていなかったので、僕がもたらす外界の話題には興味津々であった。
彼女は「学校」に通った事がないようだった。
某著名なお嬢様学校に籍は置いているものの、出向いた事はなく、女子達の羨望を集めるクラシカルな制服も袖を通した事はないらしい。
彼女は学校での様々なイベントに食い付いてくる。
勿論、大学に入りたての僕には大学のイベントはわからないので、もっぱら高校時代の話になる。
春の新人歓迎会と称する各部活の勧誘合戦。
夏休み前の球技大会での応援合戦。
各部やクラス有志達が趣向を凝らした文化祭での出し物や模擬店。
球技大会のリベンジに燃える大運動会と、このあたりからクリスマスに向けての彼女獲得にむけてのあれこれ。
その先、あれこれの成果で明暗が別れる正月からバレンタイン、ホワイトデー。
そして、卒業式が終わると新入生を迎える準備が始まり、また新たな一年が始まってゆく。
そんな中での成功談、失敗談(もっぱら失敗談ばかりだが)が次々と語られると、彼女は素直に反応してくれた。

 
「本当♪学校って楽しいのね。あたしも行きたかったわ♪」
「無理なの?」
「そう…このお屋敷を離れることができないの。そうだ!!あたしの代わりに先生が行ってきてくれない?」
「僕が?」
「そう。あたしの学校がどんなところで、クラスメイト達がどんな話をしているのか…先生の見てきた事を話て欲しいな♪」
「しかし、お嬢様学校だろ?父兄でも門の中に入るのに手続きがいろいろあるんじゃないのか?」
「そこはじいが何とかしてくれるわよ。明日はちょっと早めに起きておいてね♪」
そう言われ、寝る前に執事さんに確認すると、
「問題はありませんが、起きたら風呂に入っていただきます。髪の毛を乾かす時間もありますので、5時にお声を掛けさせていただきます。」
と差し出されたコップの水をもらい、僕は部屋に戻った。

 

「おはようございます。」
と執事さんの声に起こされた。
夕べは部屋に戻ると即にベッドに転がり込んだに違いない。
寝惚けた頭で執事さんの後をついていった。
風呂場の脇にある、これまで入った事のない部屋に通された。
「先ず、髪から洗わさせてもらいます。」
とリクライニングの椅子に案内された。
床屋の椅子のようだ…と考えているうちに、背が倒された。
背後に洗い場があり、髪の毛にシャワーが当てられた。
(?)
違和感があった。
僕の髪の毛ってこんなに長かったっけ?
更にハサミが取り出され、前髪を切り揃えているみたいだ。
シャンプーの良い香りに包まれる。
普通、男の髪からは匂わない花系の香りだが、行き先が行き先だけに考えたのだろう。
洗い終わった髪がタオルで巻かれた。
「それでは、お風呂の方を。全身を石鹸の泡に包み込むようにしてくださいね。」
と言われた。
その石鹸もいつもと違い、花系の香りがした。
洗い終わると、僕の身体に石鹸の匂いが染み込んでいるみたいだった。
「髪を乾かしますから。」
とバスタオルにくるまれたまま、再び椅子に座らされた。
ドライヤーとブラシでふんわりと整えられてゆく。
毛先が肩に触れている?
「少し顔をやりますね♪」
と背を倒され、蒸しタオルを被せられた。
カミソリで眉毛が整えられた。
次は髭か?と思ったが、タオルが外されるとローションが顔に塗り込まれた。
元々僕の髭は濃くはなかったが、今朝はほとんど延びていなかったようだ。
リップクリームが塗られた。薬用かと思われるが、無味無臭のもののようだ。
椅子の背が戻され、もう一度髪にブラシがあてられた。
「さあ、時間がありません。急いでそこの服を着てください。」
それは僕自身の服ではなかった…

(?)

一番上に乗っていたのは、ブラジャーとショーツだった。
「し、執事さん。これって?」
「お嬢様の代わりに登校していただくのです。これは全てお嬢様のものです♪」
良く見るとその下には、これから行く学校の「女子の」制服が畳まれていた。
「時間がありません。お急ぎください。」
そうは言われても、女性の下着…彼女が身に着けていたものだと思うと、それだけで下半身が反応してしまう…
筈なのだが…僕の股間は全く反応がなかった。
「急がないといけませんので、お手伝いさせていただきます。」
と執事さんはブラを手に取ると僕の胸に巻き付けると、ストラップを肩に掛け、カップの中にパットを重ねて押し込んできた。
「ショーツはご自分で穿けますか?」
僕は渡されたものを広げ、左右の足を通して腰に引き上げた。
執事さんから渡されたブラウスのボタンが左右逆で止めるのにもたついている間にもスカートを穿かされ、腰周りを折り込んでミニ丈に仕上げていた。
どたばたと制服を着終えて、大きな鏡の前に立たされた。
「如何ですか?〈お嬢様〉♪」
鏡に写っているのは僕の筈なのだが、その姿は彼女と瓜二つだ。
「今から貴女がお嬢様です。そのつもりで学校にまいりましょう♪」

 
「彼女の代わりに学校に行く」とは言ったが、本当に彼女の身代わりができるくらいそっくりになっていた。
「あまり喋ることはないとは思いますが、できるだけお嬢様の口調を真似るようにしてくださいね。」
学校に向かう車の中で執事さんに注意を受けた。
「勿論、喋ったら僕が男だって判っちゃうでしょ?…って、この声!?」
既にその声は僕自身の声ではなく、甲高い女の子の声になっていた。
「昨夜呑んでいただいた薬の効果ですよ♪ですから、口調だけを意識していただければ問題ありません。」
「執事さん。僕の声って、ちゃんと戻るんでしょうね?」
「わたしの事は〈じい〉とお呼びください。それに、ご自身の事は〈あたし〉という一人称を使うよう気を付けてくださいね。」
「ぁ、はい…」
執事さんの事はじいと呼ぶ…と自分の中に刻み込んだ。
「じい?」
「何でしょう?お嬢様♪」
「あたしの声…」
「声がどうかしましたか?お嬢様♪」
あたしは何を言おうとしたのだろう?
「な、何でもありません…」
何か重大な事があたしの中から抜け落ちてしまっているような気がしたが、その事を考えているうちに学校に着いてしまった。

「西園寺美穂さんです。ご病気の為お休みしておりましたが、体調が宜しい時には来れるようになりました。皆さん、宜しくお願い致します。」
と授業が始まる前にあたしが紹介された。
(あたしの名前って、西園寺美穂っていうんだ…)
あたしは軽く会釈して席についた。
(高校の教室の雰囲気…懐かしいな♪もっとも、以前は数人しか女の子がいなかったけど…)

授業の内容は既に知っている事だし、難易度も高くなかったので、あたしは授業の雰囲気を思いきり堪能していた。

休み時間にトイレに誘われた。
個室の扉が並ぶ光景を見た途端、何か後ろめたい気持ちに襲われた。
個室の中は洋式の便座があり、あたしはスカートを捲って座るとおしっこをしていた。

 

 
やはり、初めての登校は肉体的というより精神的に疲れていた。
お昼の前に保健室のお世話になり、じいに迎えにきてもらう事になった。
「お疲れ様でした。お嬢様♪そのままお休みになっていて構いませんよ。」
あたしは言われるまでもなく、心地よい車の振動にうつらうつらしていた。
じいが優しく声を掛けてくれていたようだけど、何を言われているのか理解できていなかった。
「気にしなくて良いのですよ。お嬢様の心の奥に刻み込まれていれば良いのです。表面的には忘れてしまっていてください…」

 
「お嬢様♪着きましたよ。」
いつの間にか門を通過し、車はお屋敷の前に停まっていた。
「着いたの?」
あたまがぼーっとしながら、じいが開いたドアから降りた。
「しばらくお部屋でお休みください。しばらくしたらお昼をお持ちします。」
「そんなにお腹は空いてないわ。」
「なら、軽いものにしておきます。しかし、空腹のままでは身体に悪いので、ちゃんと食べてくださいね。」
「わかったわ…」
あたしは奥に進んでいった。
一際きらびやかな扉の前に立った。
「あたし」の部屋よね?
心の奥で「違う」という声がしていたが、中に入ると見慣れた調度が並んでいたので、ほっと胸を撫で下ろした。
ベッドの上に着替えの部屋着が置かれていたので、制服を脱いで着替える事にした。
外では少しは見栄を張ろうとブラに挟んでいたパットを外してリラックスする。
部屋着は着なれたワンピース。
学校の制服も素敵だけど、あたしはひらひらと裾が広がったスカートの方が好き♪
姿見にはいつもの自分の姿が写っていた。
(?)
けど、どこか違和感がある?
けれど、考えようとすると頭が痛くなった。

コンコンとドアがノックされた。
「どうぞ♪」と応えると、ドアが開いてじいがお昼を運んできた。
そして、その後ろにもう一人男の人がいた。
(ダレ?)
どこか見覚えが…

「如何でしたか?女子校に堂々と入れるなんて中々経験できるものではなかったでしょ?」
その男の人は女の子のような甲高い声でそう言った。
じいがキッと振り返る。
「お嬢様っ!!」
じいはあたしではなく、彼に向かってそう言った。

そうだ。見覚えがある…
彼が髪止めを外すと長い髪の毛が彼の顔を被った。
そう…彼はお嬢様が男装した姿だった。
(じゃあ、彼女がお嬢様ならあたしは誰?)
「先生♪あたしの代わりはちゃんとできましたか?」
そう…あたしはお嬢様の家庭教師だった?…
「〈あたし〉が二人もいるとおかしいので、あたしは先生の代わりをしていたのですよ♪」
彼女は何を言ってるの?
…嗚呼、頭が痛い!!
「お嬢様、強制的に暗示を解かれると、精神にダメージを与え兼ねません。」
(暗示?)
「じ…じい。どういう事ですか?」
「落ち着いてください。お嬢様♪問題は何もないのです。」
「そう?じいはあくまでも彼女を〈お嬢様〉にさせたいのね?」
「それは…貴方が薬を拒まれたからです。」
「だから、先生に薬を与えて〈お嬢様〉にした?」
「その経緯は貴方もご存じの筈…」
「でも、このままずっと彼女を?」
「お世継ぎが誕生するまでです。」
「そう♪」
そして彼(?)はもう一つの声で言った。
「なら、俺もしばらくは楽しませてもらうぞ♪」
男装した女性と見えた彼はもう「男」にしか見えなかった。
「俺がお嬢様♪を相手にしてやる。光栄に思うんだな。」
彼は曲げた指先であたしの顎を引き寄せると、そのままキスを浴びせ…立ち去って行った。

「じい…あの人は?」
「この家の本来の所有者です。何も逆らわずに彼に従うようにしていてください。お嬢様♪」

 

あたしは頭の中の整理もできないでいるうちに夜になってしまった。
夕食は部屋に運んでもらい、お腹が満たされた事で少しだけど落ち着きを取り戻す事ができた。

更に少しだけ時間が経過し、じいがお風呂に誘ってくれた。
服を脱いでゆく。
鏡には裸になってゆくあたしが写っていた。
(女の子の裸を勝手に見ちゃダメだよ!!)
遠くで誰かが叫んでいた。

胸は膨らみかけ、くびれもまだまだの幼い体型だけど、あたしだってちゃんとした女の子だもの。
やはり、男の人に覗かれるのは嫌よね。
タオルで髪をまとめると、洗い場で掛け湯して湯船に浸かった。

お湯に浮かんでリラックスしていると…
「よお♪」
と彼が入ってきた。
「一緒に入ろうぜ♪」
と股間を隠そうともしない。
ぷらぷらとおちんちんが揺れている。
「きゃっ♪」
と両手で目を押さえた。
「おいおい。あんたには見慣れているモンだろ?それにじいから聞いてるだろ♪俺には逆らうなって。」
あたしは頷くしかなかった。
「じゃあ、手を下ろせ。そして、俺の身体を良く見るんだ。」
そう言われ、彼の身体を見た。
おちんちんを目の当たりにしたショックでさっきは気付かなかったけど、彼は男性にしては華奢な身体をしていた。
肌も白く、無駄毛などない。
股間さえ見なければ「女の子」で通ってしまうだろう。

しかし、その股間では変化が始まっていた。
膨らみ硬さを増し、勃起したおちんちんはペニスと呼ぶに相応しい。
その変化は、彼があたしの裸体を見て起きたものに違いない。
「さあ♪あんたの肉体を味わせてもらおうか。」
とあたしの入っている湯船に入ろうとする。
換わって出ようとすると、
「何で出るんだ?これからイイ事しようとしてるんだぞ♪」
と押し止められる。

湯船の中で背後から抱き抱えられた。
あたしのお尻の間に彼のペニスが触れていた。
「どうだい?女になってみて♪」
そうは言われても、あたしは裸で抱かれている現実にショックを受け、頭の中が混沌としていた。
誰にも触れられた事のない乳首が摘ままれた。
「っつ…」
軽い痛みがあった。
「感じるかい?」
と耳元に生暖かい息が吹き掛けられゾクゾクする。
そして、摘ままれた痛みの中に得体の知れない快感のようなものを感じたのも事実だった。

「あっ!!イヤッ!!」
彼のもう一方の手がお腹を擦り、そこから下に降りていった。
股間の割れ目に彼の指先が届いたのだ。
「言われてるだろう?抵抗すんなよ♪これから、あの薬の効果を確認すんだから♪」
「薬?」
それはさっきも聞いたキーワードだった。
「そうさ♪あんたを女にした薬さ。だから、胸とか弄られると感じるだろ?」
「あたしを女にした?意味がわからないわ…」
「わからなくても良いさ♪あんたは女として俺の子を産んでくれれば良いんだ。最近、親戚中が早く子を作れと煩いんだ♪」
「なんで…あたしなの?」
「つまり、この家の〈お嬢様が産んだ〉という事実が必要なんだ。そして、その子には俺の遺伝子がな♪」
「あたしには難しくて判らないわ…」
「問題ない♪あんたが俺の子を産む…それだけで十分だ。終わったら解放してやるよ♪」
「あたしが…産むの?」
「その為の薬だ。どうだ?感じるか♪」
彼の指が割れ目の奥に差し込まれてゆく。
そこに開かれた「穴」のナカに指先が侵入してきた。
「何…コレ?」
「ちゃんと膣は出来上がってるようだな♪それじゃあ、挿れさせてもらうか♪」
彼は一度、あたしの身体を浮かすと、腰の位置を調整した。

ぬっ……

太いモノがあたしのナカに入ってきた。
「な、何なの?」
「決まってるだろ♪俺のペニスがあんたのおまんこに入り込んだんだ♪」
「えっ?」
「まだ認識できてないのか?女のお前は俺のペニスを咥え込んでる…あんたは男とSEXしてるんだよ♪」

 
  SEX…

 
「あたし…ハジメテ…」
そう…
あたしはSEXなどした事はなかった。
〈童貞〉だった…

(?)

童貞?
童貞って…女の子には使わないわよね?
でも、あたしは〈童貞〉だった…
何故なら、あたしは……僕は「男」だ!!

何なんだ?この状態は!!
風呂の中で僕は男に犯されてる?
男のペニスが僕の膣の中に…
(膣?)
今の僕には膣がある?
「ち、ちょっと待て!!」
「どうした?痛むのか?」
「な、何で僕に膣がある?」
僕は彼から離れようとしたが、しっかりと腰を押さえられていた。
無理に動こうとすると風呂のお湯を飲みそうになる。
「ああっ…」
そして、動くと彼のペニスが僕に快感を与え、思わず喘ぎ声をあげてしまう。
「お前に膣があるのは、お前が女だからだよ♪」
「ぼ…僕は男だ!!」
「だから薬で女にした。」「あたしの代りにね♪」

彼の声が一瞬で女の子の声になった。
その声は聞き覚えのある…お嬢様…の声だった。
「ど、どういう事?」
と聞いたが…
「先ずは一発犯らせろ!!」
と腰の動きが激しくなり…と同時に僕もオンナの快感に翻弄されてゆく…
「おお。イクぞっ!!」
と彼が吠え、
ペニスの中を何かが昇ってきて…
僕の膣の中に熱い塊が放出された。
「あ、ああん♪」
僕もオンナとしてイッていた…

 

「あたしは西園寺の一人娘…美穂…として育てられたの。勿論、自分が男であることは早くから気付いていた。そして、その事を隠すように教えられた…」
僕らは風呂から上がり、ベッドで休んでいた。
そしてお嬢様は話し始めた。
「学校みたいな集団生活ではいつバレるかわからないと、西園寺の力を使い、あたしはずっとこの屋敷から出る事なく過ごしてきた。当然、肌は白いまま、筋肉も付かずに、少女の体型を維持していた。」
彼(?)は僕を落ち着かせる為か、僕の頭を撫でながら話している。
「けれど、あたしは〈男〉だった。ある日、家庭教師の女性に欲情し、押し倒していた。気が付くと自分の中の性欲を彼女の中に吐き出していた。そして、その快感から離れられなくなっていた。」
彼の手が止まった。
「その事はまもなくじいに露見した。彼女が妊娠していたの…」
『西園寺の血は尊いものです。軽はずみな行為は厳禁です。』
「とじいから言い渡され、あたしは決断を迫られた。〈西園寺美穂〉という存在を辞めて一人の男となるか…本当の女になってこのまま〈西園寺美穂〉を続けるか…」
彼に目を向けると、彼はじっと僕を見つめていた。
「あたしは考えた末、もうひとつの解を提示した。どこかの女に、あたしの代りに産んでもらい、その子をあたしの産んだ子とするの。でも、じいは反対した。」
『女性は自分の産んだ子を容易に手放す事はありません。いずれ何か問題が起こります。』
「なら、男にでも産ませろって言うの?…あたしのその一言があなたを変えてしまう事になったの。」
(ぁぁ…)僕は彼を受け入れた股間の感触を思い出していた。
「じいがあたしに選択を迫った時点で、男を女にする薬は用意されていたの。薬は、あたしを女にするだけではだめで、ちゃんと妊娠できるようにするものだった。だから、今のあなたはもう本物の女性なの…」
ズキッと僕のお腹の奥が疼いた。
(子宮?)
「じいの先走りであなたに自分こそが西園寺美穂だと思い込むような暗示を掛けてしまったの。あたしとしては、あなたが自らあたしの代りに産んでもらえるよう時間を掛けてお願いしたかったんだけど…」
「僕が子供を産むの?」
「男を女にする薬はもうないの。だから、あたしがこのまま西園寺美穂に戻るには、あたしの遺伝子をもった子供が必要なの。そして、じいの基準であたしの子供を産むことができるのは、あなただけなの。」
「僕にはもう、選択権はないんだね?」
「女のままでは元の生活に戻ることはできないでしょ?そんなあなたが放りだされたら、即に変な男の牙歯に掛かってしまうわ。かといって、あたしの子を産むまでは男に戻る薬を渡してもらう事はできないわ。」
「戻れるの?」
「そういう話しよ。」
「なら…」
嗚呼…僕は何を言おうとしているのだ?
男なのに…彼の子供を産む?
当然だけど、その為には彼とSEXする必要があるのだ。
そう、さっき風呂場でさせられた事…
まあ…イッた時には気持ち良かったけど…
(ジュン♪)
僕の股間が潤んでいた。
僕は今…女…なのだ。
男に抱かれ、子を産む存在…どうせなら、見知らぬ男より自分の事を理解してくれる男性に抱かれたい…
その男性は…
「優しくしてくれる?」
「もちろんだとも♪」
僕は彼の首に手を回し、引き寄せた。
「約束♪」
僕は自ら彼の唇に唇を合わせた…

 

 
僕はしばらくの間、西園寺美穂として学校に通った。
しかし、程なく僕が妊娠している事が判り、再び「静養」が始まった。
既に様々な医療機器が屋敷に運ばれてきており、僕は定期的に腹部エコーで胎児の成長をチェックされた。
また、胎児がいる事で女性ホルモンの分泌も盛んになり、平らだった胸にもおっぱいが出来上がってきた。
「授乳期間が終わったら、元に戻るのかな?」
赤ちゃんより先に僕の乳首に吸い付いてお乳にありつこうとする彼が心配そうに言う。
「それって、僕を元に戻さないってこと?」
(でも、おっぱいを弄られるのって気持ち良いよ♪)
僕は男に戻りたくないという気持ちに傾く事がある。
「いや、俺が美穂に戻った時にどうしようか?ってね♪」
「あなたの美穂が赤ちゃん抱えてる姿って想像できないわ♪」
「大丈夫だ。俺が抱かなくても良いようにじいが人を集めてくるよ。」
「なら、安心ね…」
そうは言ったが、僕の心は不安に満たされてゆくばかりだ。
(?)
乳首に変化があった。
何かが込み上げてくる感じがした。
(チッ…)
何かが迸った…
「あっ♪お乳が出た!!」

男の僕が女にされ、SEXして、ナカに射された精子で妊娠し、胸も膨らみ、母乳も出た。
後は出産を残すだけになったのだ…

 

 
陣痛が繰り返す。
隣の部屋は分娩室に姿を変えていた。
医師達が控えていて、いつでも取り出せる体制ができていた。

付き添ってくれるおばさんは、これまで何十人もの女性の出産に立ち会ってきたそうだ。
「ほら、旦那さん。奥さんの手を握ってあげなさい。」
(正確には僕らは夫婦ではない。でも、彼の手に握られると落ち着く感じがする。)
「頑張ってな♪」
彼の言葉を後に分娩室に入っていった。

 

 
今、僕の隣で寝ているのは、僕の産んだ子であり、西園寺美穂の実子である。
いつの日か、僕はこの子と別れて男に戻り、何事もなかったかのように生きていかなければならないのだ。
だから、今だけはありったけの愛情をこの子に届けたい。
良いよね?僕は君のママなんだから♪

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