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2016年7月11日 (月)

時間貸し

朝、目が醒めたとき、そこが自分の部屋でない事にびっくりした。
(どこなんだ?ここは!!)
そこが他人の部屋…それも女の子の部屋である事は即にもわかった。
(とにかくヤバイ!!)
女性の部屋に見知らぬ男がいると知られれば、即変態扱いされるだろう。
そもそも、女性の部屋でなくとも不法侵入はそれだけで犯罪である。
俺は布団を跳ね退け、ベッドから転げ出た。

「痛っ!!」

俺は文字通り、ベッドから降り損ね、床に尻餅を突いていた。
足が何かに絡まっていたのだ。
いつもはパジャマを着て寝ているのだがそれとは違う…ひらひらとした薄い布が俺の脚に絡み付いていた。
(俺の脚?)
それは、どう見ても「俺」のものではなかった。
脛毛のないすべすべの肌。筋肉の凸凹もない。極めつけは、足の指先…爪が水色に塗られていたのだ。

落ち着いて自分の身体を検分してみる。
何故、今まで気が付かなかったのだろうか?
俺の胸には女のようなバストがあり、それを覆う寝間着の胸元には可愛らしくリボンが結ばれていた。
いつの間にか俺の肉体は女性化し、あまつさえ、女らしいネグリジェを着て寝ていたのだ。

否。俺自身の肉体が女性化したなどとは無理がある。
同じ荒唐無稽さではあるが、俺の意識がこの女に送り込まれていると考えた方が納得できる。
いや、何れにしろ納得などできるものではないのだが…

俺は鏡を見つけようと立ち上がった。
打ち付けた尻が痛いので掌で擦る。
その手はネグリジェの下にあるパンティの存在を確認していた。

 

 
流石に女の部屋である。
化粧道具の散らばっている机の上に、折り畳み式の鏡が置いてあった。
俺は机の前に座り、鏡を手にした。
(ごくりっ)
唾を飲み込み、鏡を開く。

覗き込んだ鏡に映っていたのは…

化粧を落とした、素っ面の「あたし」の顔だった♪

 

何でここが自分の部屋じゃないと思ったのだろう?
思い返してみると、昨夜飲み屋であった男に行き当たる。
「アルバイトしないかい?君自身が何かする必要はないんだ。夜の一時、君の〈時間〉をレンタルさせてもらうだけだ。」
その時はあまり深く考えずに「良いよ♪」と返事してしまっっいた。
携帯で銀行の残高を確認してみると、確かにアルバイト代が振り込まれていた。
(確か、寝ている間の〈あたしの時間〉を他人に貸す…とか言ってたわね…)
それにしては、ベッドから転げ落ちるなんてあたしらしくないし、お尻痛いし…
(けど、起きがけに鏡を見ようなんて、何でそんな事思ったんだろう?)
あたしは変な違和感を感じつつも、いつものように髪をとかし、お化粧した。

 
その日は何事もなく終わり、部屋に戻ってきた。
風呂に入りリラックスした所でワインを取り出し、お気に入りのビデオをゆっくり見ようとテレビの前に腰を下ろした。

 

って、ワインなんか飲んじゃダメだろっ!!
アルコールが入ると寝付きが良いって言うが、本当に肉体が睡眠状態に入ってしまうと、俺の使える時間が少なくなってしまうではないか。
昨夜も、結局は目覚めの時間帯の一瞬だけだったし、寝起きでボーッとした頭だったので、状況把握が難しくなったんだ。
ワインは置いてもらおうか。ビデオは…恋愛モノか。この男優に抱かれるのを想像しながらっていうのは、男には無理だが今の俺は「女」なのだ。
ほら、ちょっと変な事を考えただけで、股間の割れ目がぬるっとしてきた。
「ぁあん♪」
軽く喘いでみると、切なさが増してくる。
「あなたの温もりが欲しいの…」
画面で抱かれている女優に感情移入してしまう。
「好きだよ。愛してる♪」
彼にそう囁かれ、〈あたし〉はもうメロメロ…
彼の股間では息子が硬くなっているのだろう。
スカートをたくし上げ、膝を立てる。
「いつでも良いのよ♪」
俺は彼の耳元に囁いていた。
彼の手が、俺の股間に伸びてきた。
既にショーツが濡れているのを確認した彼の手が中に入ってくる。
「ああんっ!!」
お豆に触れられた刺激に思わず媚声が漏れてしまう。
「もっと素直になってご覧♪」
彼に促される。
〈あたし〉は何を我慢していたのだろう?
力を抜き、彼を受け入れる。
「ああん♪そこ…イイ♪」
俺の膣に侵入してきた指に悶えまくる。
が、何か物足りない。
「貴方が欲しいの♪」
俺は無意識のうちに枕の下から何かを取り出していた。

一旦、彼の手が離れる。
「お前の欲しいのはコレか?淫乱な牝犬くん♪」
〈あたし〉の目の前に屹立した彼の息子君がお出まししていた。

否、俺は彼女のディルドゥを手に、目の前に持ち上げているだけだ。
脳内では、それが彼のペニスに変換されていた。
むせるような牡の臭いにうっとりする。
舌を突きだし、亀頭を舐める。塩辛い体液の味を感じる。
そのまま全体を舐めあげた後に口の中に咥え込む。
先端が喉の奥に当たるが、更に食道の中にまで押し込んでしまう。
根本まで咥えると、彼の陰毛が顔に触れ、彼の下腹部に鼻が押し当てられる。
そのまま、彼の準備が整うまで待たされる。まるで道具のように扱われる。
(そうよ♪〈あたし〉は彼のオナホールでしかないの♪)
彼の所有物になれる幸せに満足していた。

「よし♪良く我慢したな。ご褒美をあげよう♪」
ベッドの上に全裸になって転がされる。
脚が広げられ、彼が身体を重ねてくる。
ペニスの先端が股間に触れ、侵入口を探している。
腰を少し振って、膣口へと誘う。
先端が潜り込んできた。
「力を抜いて♪ハジメテではないんだろ?」
彼の問いには答えずに、腰から下をリラックスさせた。
それに呼応するかのように、彼のペニスが更に奥まで侵入してきた。
「よい娘だ♪」
俺は彼のペニス…ディルドゥを根本まで咥え込んでいた。
「じゃあ、動くよ♪」
俺がリモコンのスイッチを入れると…俺は一瞬で意識を飛ばしていた。
快感を感じる以前にディルドゥの動きにイかされていた。
ディルドゥが膣の中で蠢いているのを感じたのは、意識を取り戻してからだった。
だが、意識を取り戻しても状況が変わる訳ではない。
「ああ、ダメッ!!またイッちゃう♪」
ディルドゥに膣を蹂躙され、俺は嬌声をあげながら幾度も絶頂に達した。
男であれば、放出する精液が尽きればそれまでであるが、女は際限なくイく事ができる。
俺は〈レンタル〉期限に気付くことなく、イき続けていた。

 

 

 

どうやら、彼女はその日は一日中部屋の中に隠っていたようだ。
それはそうだろう。気が付くと股間にディルドゥを突っ込み、イき続けていたのだ。
多分、一睡もできていない筈だ。体力的にも、精神的にも外に出ることはできなかった筈だ。
が、今からは俺の時間だ。ちゃんと服を着、化粧して出掛けてもらう。
なぜなら、今夜が〈レンタル〉の最終日なのだ。やはり「本物」を経験してみたいと思ってしまう。

とはいえ、俺の意識は「男」のままである。想像で男に抱かれるのは何とかなったが、実際に男とSEXするのにはかなり精神的なハードルが高い。
だが、ただ一人、何とかなりそうな「男」はいた。
俺はパンプスを履いて外に出ると、その「男」のもとに向かった。

 

ドアを開ける。
鍵は掛かっていない。
「お邪魔します♪」
と、パンプスを脱いで上がり込んだ。

ベッドの上には男が寝ていた。
頭に巻いたベルトからチロチロと怪しげな光が漏れている。
所謂「レンタル装置」だ。
この装置を通じて、レンタル会社のサーバーに男の意識が送られる。
サーバーは時間になると、契約した女に男の意識を送り込む。
それは、所定の時間維持される。

そして、目の前に寝ているのは「俺」自身だ。
俺自身のペニスを俺が抜くのは、単なるマスターベーションでしかないだろう♪
俺は着ていた服を脱ぎ、全裸になってベッドに近づいた。
ズボンのベルトを外す。
チャックを下ろし、トランクスと一緒にずり下ろした。
「俺」のペニスが目の前にあった。
ぐったりとしていたが、手を触れるとピクリと反応した。
咥えてあげようと顔を近づけるが、あまりの異臭に我慢ができない。
(コレを挿れるの?)
躊躇はしたものの、ここまで来て後戻りはできない。
仕方なく、手でしごいていると、なんとか勃起させる事ができた。

ペニスを弄っている間にも、俺の股間は十分な愛液を湛えていた。
俺はベッドの上に上がり「俺」を跨ぐ。
股間にペニスが触れる…そのまま腰を降ろした。
膣の中に本物のペニスが入ってきた。
造りものではない柔らかさと暖かさがある。
「俺」自身には意識がないので、俺自ら腰を上下させて膣壁に刺激を与える。
ディルドゥのような激しい刺激はないものの「満たされている」という幸福感が大きくなってゆく。
自分の膣を刺激していると、ペニスの方も硬さを増してきた。
良いくらいに感じてゆく。
「ああ…来て♪あたしのナカに…いっぱい射して♪」
「俺」に語りかけると「俺」の肉体が反応した。
意識はない筈なのに、さかんに腰を突き上げてくる。
「んあん♪ああん♪あたしもイきそうよ♪」

ペニスの中を塊が昇ってきた…膣の中に精液が放出されたのだろう。それがトリガとなってかあたしもイッていた。
それは、これまで感じたのとは別次元の…「生命」を感じた瞬間だった♪

 

 

窓から朝日が差し込んでいた。
既にレンタル期間は終わっている筈なのに…あたしの意識はこの娘の中にあった。

(?)

「あたし」って誰の事?
確かに、この部屋はあたしの部屋で、ベッドの上には「あたし」が寝ている…
って、何なの!!この男は?
あたしがこんな下品な男の筈ないじゃない。
あたしは…

 
あたしは自分の記憶が混沌としているのに驚いた。
「男」だった記憶がどんどん失われ、本来のこの娘の記憶に置き換わってゆく。
まるで自分が生まれた時からこの娘であったように思えてくる。

「おじゃましますよ♪」
どこからか胡散臭げな男が現れた。
あたしにレンタルのアルバイトを奨めてきた男だ。
「ごく稀に〈融合〉が起こる事があります。」
「融合?」
「安心してください。貴女は貴女のままです。障害となるような記憶は自然と淘汰されていきます。」
「意味わかんないんだけど?」
「気にする事はありません。ただ〈レンタル〉に関わる記憶だけはこちらで消去させていただきます。」
「何よ!!勝手にあたしの頭の中を弄くる訳?」
「その方が貴女も幸せになります。」
男の言葉とともに、あたしの意識は遠退いていった…

 

 

 

朝、目が醒めたとき、そこが自分の部屋でない事にびっくりした。
(どこなの?ここは!!)
そこが他人の部屋である事は即にもわかった。
(とにかくヤバイわ!!)
あたしは布団を跳ね退け、ベッドから転げ出た。

「痛っ!!」

あたしは文字通り、ベッドから降り損ね、床に尻餅を突いていた。
足が何かに絡まっていたのだ。
いつもはパジャマ…じゃない。これは、いつもあたしが着ているネグリジェじゃない♪
それに、ここは「あたし」の部屋だし…何寝ぼけていたんだろう?
あたしは痛みを訴えるお尻を擦りながら立ち上がった。
(まだ少し時間が早いけど支度しちゃおうか♪)
鏡に顔を写しても違和感など感じることはない。

今日も、いつもと同じ一日が始まるのだ♪

 

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