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2016年7月11日 (月)

ライセンス

「姿勢制御…重心が左にずれている…補正…許容範囲内に復帰…」
僕はコンソールに表示される情報を読みながら、訓練を重ねてきた手順でキーボードから指示を入力する。
自動化されていても微調整は人間が行う必要があるのだ。
(…と教えられていたが、人間を乗せる口実でわざと微調整が必要になるようにしているという噂もある)

宇宙船は所定の軌道で目的地に向かっていた。
目的地とは言っても、まだ訓練なのでマーカーがあるだけだ。
一週間の単独航海…マーカーを回って戻ってくるだけ…勿論、積み荷などない。

(!?)

今まで気付かなかったが、貨物室の積載質量がゼロになってない!!
規定では出発前に荷崩れしないか確認する事になっていたが、今回は空荷だからとはしょってしまったのが仇になった。
確認する必要がある。
僕は船外作業服を着ると、貨物室に向かうエアロックに入った。
「気密確認、減圧開始…外扉解放」
僅かに残っていた空気が宇宙空間に飛び出していった。
「安全鎖確保」
手すりにフックを掛けた。
エアロックを出て、キャットウォークを貨物室に向かう。

貨物室のエアロックに辿り着くと、出る時とは逆の手順で中に入っていった。

床の上に船外作業着が転がっていた。
(忘れものか?)
と持ち上げようとすると、服の中に人がいるのが判った。
(密航者?)
規定では密航者は発見したその場で船外退去を命じる事になっている。
昔と違い、救助信号を発していればいずれパトロールに保護される仕組みが出来上がっているのだ。
宇宙船を動かすのもタダではない。費用と面倒な手続きは税金で賄ってもらうに限るのだ。
とはいえ、この御仁は眠っているようである。船外退去をさせるにも、少しは事情を聞いておきたい。
僕は彼の船外作業服の気密を確認すると、エアロックに引きずり込んだ。

 

「おい!!起きないか。」
キャビンに戻ると僕は男のヘルメットを外した。
「お、おう。お早う♪今、何時かな?」
そう言われ、僕は時計を確認した。
「標準時で午前三時過ぎだよ。」
「もう少し寝かせてくれてても良かったんだがな♪」
「そ、そんな事より貴方は何者ですか?何で貨物室なんかで寝てたんですか?」
「寝てたのは退屈だったからだよ。君が俺の存在に全然気が付かなかったからね。」
「僕が聞きたかったのは、寝てた理由じゃなくて、貨物室に居た理由です。」
「じゃあ、最初からそう聞けば良かったんじゃないか?」
「よっ」と声を出して男は一気に立ち上がった。
僕は男に見下ろされる形になった。
「その答えは、俺が何者であるか?と密接な関係にある。」
男は内ポケットからフレキシブルパッドを取り出した。
「俺はお前さんの最終試験の試験監兼、適性を見極めるカウンセラーだ。」
「最終試験?」
「そうだ。航宙士免許のな。実際のところ、お前さんには三級免許までしか出すことはできないな。」
「三級ですか?」
「そうだ。自動操縦の補正操作はできるようだから、三級は出せるが、出発前の点検不足、不明質量の検出遅れ、燃料の配分考慮不足と対応遅れ…」
「っあ、燃料か!!」
「あれだけ補正してれば気付けよな。それに貨物室も気密を確保したままだし。」
僕は慌てて燃料の残量を確認した。
「ち…ちょっとヤバくないですか?これ…」
単純計算では残り三分の一の航路を残して燃料が尽きてしまう。
「ど、どうしましょう?」
「危機管理能力の欠如。密航者を乗せたままでいるのも問題だな。」
「そ、それは船外退去を言い渡すにしても理由くらいは聞いてやろうと…それに貴方は密航者ですらない。」
「宇宙ではそんな甘い事は言ってられないのだよ。…それでも君は宇宙を翔びたいのか?」
「そ、それはそうです。幼い頃からスペースオペラが大好きで、ヒーロー逹に憧れてました。僕も一人前になって、美女と一緒に宇宙を翔びまわりたいなって♪」
「ああ…ヒーローに憧れるやつはいつもコレだ。航宙士ってのはもっと地味で慎重さを求められるものなんだがな…」
「ぼ、僕は宇宙に出られないんですか?」
「君には他人を思いやる優しさがある。君の適性にぴったりの職種があるんだがな♪」
「う、宇宙を翔べるなら何でもします♪」
「君ならそう言うと思ったよ。じゃあ、これからは新しい職種に対応する技能訓練に切り替える。良いかな?」
「は、はいっ!!…でも燃料が…」
「折り返しのマーカーのところに予備燃料が置いてある。心配しなくて良い。」
つまり、この訓練航海で燃料不足になるのは想定内ということらしい。
「だが、燃料の節約は必要だ。貨物室の気密は解放し、自動操縦装置に俺の存在をエントリし航路の再計算をさせるんだ。」
彼の指示に従い操作をしようとキャビンを出ようとすると
「新しい職種に必要なものだ。この薬を飲んでおけ。」
と薬が渡された。
僕はそれをその場で口に入れ、飲み込んだ。
「終わったらここに戻って来い。いろいろと教えてやらなくちゃならない事があるからな♪」

 

操縦室に戻ると先ず船外作業着を脱いでロッカーにしまう。
操縦席に座り、キーボードから言われた作業を入力していった。
(?)
不意に胸にむず痒さを感じた。
(何故突然?)
考えられるのは彼から渡されて服用した薬の効果か副作用だろう。
試験監が体に悪影響を与えるようなことはしないだろう…と考えるのは甘いのだろうか?

航路の再計算中には尿意も覚えていた。
船内服には排泄物を処理する機能も持っていたが、可能な限りトイレを使いたかった。
再計算の進行状況を見ながら我慢の限界を確認する。
あと10秒…9、8…そして残り5秒を切った所で一気に完了した。
僕は立ち上がり、操縦室と繋がっているトイレの中に飛び込んだ。
ズボンのチャックを下ろし、吸引パイプを引き出す。
あとは吸引口におちんちんを突っ込むだけだ…
(?!?!?!)
何故だ?何故おちんちんが出て来ない?
ズボンに開いたチャックの穴に手を突っ込み、パンツの中をさまよわせたが、その存在が見当たらない。
(限界だ!!)
僕は吸引口をパンツの中まで引き込むと、股間を覆うように押し当てた。

シャーと股間から噴出する小水を吸引パイプが吸い取ってゆく…
(股間から直接なんて、女みたいじゃないか…)

「女」
それがキーワードだった。
そう、胸が痒かったのを思いだした。
改めて胸を見下ろした。
胸は大きく膨らんでいた。
別に詰め物を入れた訳ではない。僕の胸自体が膨らんだのだ。
(その膨らむときに痒みが伴ったのだ)
シャツの中に手を入れてみる…
確かに僕自身の胸だ。それが「女」のように膨らんでいる…
そしてその先端には、ぷっくりと乳首が飛び出していた。

 

「な、何なんですか?僕の体が女みたいになっちゃってます!!」
僕はトイレから飛び出すと、キャビンに突進していった。
「女みたい…ではなく、君の肉体は完全に女性そのものになっている筈だ。君の新しい職種では容姿が限定されているんだ。その容姿に合致した候補者を募るよりはこの職種の希望者の容姿を変える方が効率的なのでね♪」
「それで僕を女に?」
「宇宙を飛び回りたいのだろう?A級になればスペースヒーローのような任務について行けるようになる。」
僕はスペースヒーロー逹に憧れていた。が現実は宇宙船の操縦免許も取れていないのだ。
しかし、美女と一緒に宇宙を翔びまわれないとしても、スペースヒーローと一緒に宇宙を翔べるのなら…
(ヒーローと一緒の美女?)
「…もしかして、この職種の容姿に金髪&碧眼ってのも入ってるんですか?」
「よく気付いたね。これからは髪を金髪に染め、伸ばしてもらうことになる。青のカラーコンタクトも常時装着してもらうからね♪」
「そんな事って…」
「君もスペースヒーローに憧れていたならわかるだろう?優秀なA級ライセンス所持者を繋ぎ止めておくには、彼らの要求に応える必要があるのだよ。…これが君の船内着ね♪」
と渡された服はメタリックな生地で、当然のように露出度も高くなる。
「君も頑張ってA級ライセンスを取れば、服も自由に選べるようになるよ♪」
「A級?」
「航宙助士にもランクがあるんだ。もともとは長期のミッションを単独でこなすには精神的な負荷が大きいために導入された慰安婦制度の延長にある。」
「慰安婦…ですか?」
「身の回りの世話だけでなく、話し相手になったり、耳掻きなどでリラックスさせたり…勿論、SEXのお相手もある。」
「当然、相手は男性ですよね?ぼ、僕にはできそうもありません!!」
「大丈夫だよ。そのために私が訓練してやるのだから♪」
「く…訓練って?」
「先ずはコレに着替えるんだ♪」

結局、僕は言われるがまま露出度の高い服に着替えた。
もし「男」の容姿のままコレを着たら、かなりみっともなかったに違いない。
が、今の僕には豊かなバストがあり、股間には余計な膨らみもない。
体毛も全て抜け落ちてしまったかのように、色白で肉付きの良い肌を露出させていた。
「その顔さえなければ、即にでもC級位のライセンスが取れるんじゃないか?」「顔…ですか?」
「薬で髭はもう生えてこないから、普通に化粧するだけで良い♪」
と椅子に座らされ、箱の中から取り出してきた化粧品を僕の顔に塗り込んでいった。

最後に口紅が筆で塗られた。
「これが今の君だ。」
刈り込まれた髪の毛を無視すれば、鏡の中の人物が僕自身であるとは思えなかった。
「カラーコンタクトとウィッグだ♪」
コンタクトを装着し、大きなウエーブの金髪の長い髪の毛が頭を覆う…
「立って…膝は揃える…腰を広げてお尻を突き上げるようにする。今の君の骨格なら、その方が楽な筈だ。爪先は開いて…」
鏡の中にはスペースオペラに出てくるヒロインの女性が立っていた。
「…これが、僕?」
僕がそう発すると同時に目の前の女性の口も同じに動いていた。

「そうだ。だが、今は姿だけだ。言葉や仕草など…頑張れば君はスペースヒーローと共に宇宙を駆け巡ることになるんだ♪」
この美女が僕なんだ…
この姿の僕が僕の憧れのスペースヒーローと一緒に宇宙を翔んでゆくんだ…
(なんか、頭がぼーっとしてきた…)

「先ずは言葉からだな。美女は自分の事を僕とは言わない。」
「あたし…ですか?」
「そうだ。だが、君は今自分が女である事を理解していない。だから、あたしと言っても単なる音声でしかない。」
「僕はさっきまで男だったんです。そんな急に、女にはなりきれないですよ。」
「なら、カラダで理解してもらうしかないようだな♪」
「カラダですか?」
鏡の中に彼が移動するのが見えた。
僕の背後に廻り、船内着の胸元に手を伸ばした。
ハラリと胸を覆っていた部分が外れた。
双つの乳房が露になる。
鏡には乳房を剥き出しにした女が写っている。
彼の手が乳房の上に動き、指先が乳首を摘まんだ…
「んぁっ…」
僕の口からオンナの甘い喘ぎ声が漏れた。
軽く痺れるような快感が乳首から伝わってきた。
「どうだい?これがオンナの感覚だ♪感じるか?」
「こんなの経験ありません。多分、快感だと思い…ああっ!!」
僕は最後まで言葉を継げなかった。
「それだけじゃないだろう?腹の奥が熱くなってきてるんじゃないか?」
そえ言われると、お腹の奥がチリチリとした…痛みではないが…疼きを感じてきた。
確かに、そこが熱をもっている感じだ。
熱気が逃げ場を探して腹の中を下に向かう。
シュッと熱気が逃げた音なのか、股間が蒸れて汗が出てきた。
「どうだ?濡れてきたか?」
これが「濡れる」って事なのか?ならば、股間に滴る汗は僕の「愛液」って事?
彼の手がスカートの中に入り、僕の股間に触れた。
(こんな場所…他人に触れられた事ない…)
嫌な筈なのに…僕の肉体は彼を拒絶しようとはしなかった。
股間が熱い…何とかならないの?
冷たい棒でも押し当ててくれないだろうか…
棒…指でもイイ…ソコに入れて熱を逃がして♪
そう、彼の指はショーツの上から僕のソコに触れていた…
「どうした?何か言いたそうだな♪」
「ソコが熱いの…何とかしてください…」
「具体的に私は何をすれば良いのかな?」
「ソコが熱いんです。直接指を挿れて、熱を逃がしてもらえないですか?」
「ソコってどこだい?」
「僕の…おま○こです…」
「誰のだって?」
「僕の…あたしのおま○こに指を挿れてぐちゃぐちゃにシてっ♪」
「それでは遠慮なく♪」
彼の指が割れ目から胎内に侵入してきた。
最初は一本だったのが、二本、三本と増えてゆく。
その度に新たな快感に目覚め、嬌声をあげて淫らに悶えるのだった。
お腹の奥の熱は解放されたけど、全身が熱くなっていた。
「ひゃん♪」
どこを触れられても感じてしまう♪
あたしのナカの彼の指はいつの間にかペニスに変わっていた。
「ああん♪もっと奥まで突いて頂戴♪」
彼の先端があたしの子宮口を叩くのが判った。
「射して♪あたしのナカに!!いっぱい射して♪」
あたしは快感の中で何度も意識を失い…その度にどんどん「女」になっていった。

 

あれから半年。
僕は新しい職種に慣れていた。
(と言うより、こっちの方が僕に合っていたようだ♪)
最初は先任の航宙助士逹と任務にあたったが、即に単独任務になり、三ヶ月の長期任務も経験した。
航宙士逹の評判も良く、A級ライセンスも取得できた。
A級なら規定航路外の航行での勤務が可能となる…そう、僕はA級航宙士と一緒に宇宙を駆け巡る事ができるのだ♪

「準備は良いかい?」
僕を指名してくれたのは、超A級航宙士のジョン★Mだった。
「いつでも良いわよ♪」
あたしが応じるとカウントダウンが始まる。
「3」
「2」
「1」
「GOッ!!」
あたしのナカに彼の精液が放出される♪
コクピットの中、キャプテンシートの彼の上に跨がってのSEXなど規定航路上では許されない行為だけど…
今のあたしはサイコーに幸せ♪♪

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コメント

感想を書こうと思ったのですが、どうもうまく書けなかったもので・・・^^;
奈落さんの作品、どれもおもしろい!

コメントありがとうございます。
色々ありまして、まとめてアップすることになってしまいました。
今後ともよろしくお願いします。

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