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2016年7月11日 (月)

ライセンス

「姿勢制御…重心が左にずれている…補正…許容範囲内に復帰…」
僕はコンソールに表示される情報を読みながら、訓練を重ねてきた手順でキーボードから指示を入力する。
自動化されていても微調整は人間が行う必要があるのだ。
(…と教えられていたが、人間を乗せる口実でわざと微調整が必要になるようにしているという噂もある)

宇宙船は所定の軌道で目的地に向かっていた。
目的地とは言っても、まだ訓練なのでマーカーがあるだけだ。
一週間の単独航海…マーカーを回って戻ってくるだけ…勿論、積み荷などない。

(!?)

今まで気付かなかったが、貨物室の積載質量がゼロになってない!!
規定では出発前に荷崩れしないか確認する事になっていたが、今回は空荷だからとはしょってしまったのが仇になった。
確認する必要がある。
僕は船外作業服を着ると、貨物室に向かうエアロックに入った。
「気密確認、減圧開始…外扉解放」
僅かに残っていた空気が宇宙空間に飛び出していった。
「安全鎖確保」
手すりにフックを掛けた。
エアロックを出て、キャットウォークを貨物室に向かう。

貨物室のエアロックに辿り着くと、出る時とは逆の手順で中に入っていった。

床の上に船外作業着が転がっていた。
(忘れものか?)
と持ち上げようとすると、服の中に人がいるのが判った。
(密航者?)
規定では密航者は発見したその場で船外退去を命じる事になっている。
昔と違い、救助信号を発していればいずれパトロールに保護される仕組みが出来上がっているのだ。
宇宙船を動かすのもタダではない。費用と面倒な手続きは税金で賄ってもらうに限るのだ。
とはいえ、この御仁は眠っているようである。船外退去をさせるにも、少しは事情を聞いておきたい。
僕は彼の船外作業服の気密を確認すると、エアロックに引きずり込んだ。

 

「おい!!起きないか。」
キャビンに戻ると僕は男のヘルメットを外した。
「お、おう。お早う♪今、何時かな?」
そう言われ、僕は時計を確認した。
「標準時で午前三時過ぎだよ。」
「もう少し寝かせてくれてても良かったんだがな♪」
「そ、そんな事より貴方は何者ですか?何で貨物室なんかで寝てたんですか?」
「寝てたのは退屈だったからだよ。君が俺の存在に全然気が付かなかったからね。」
「僕が聞きたかったのは、寝てた理由じゃなくて、貨物室に居た理由です。」
「じゃあ、最初からそう聞けば良かったんじゃないか?」
「よっ」と声を出して男は一気に立ち上がった。
僕は男に見下ろされる形になった。
「その答えは、俺が何者であるか?と密接な関係にある。」
男は内ポケットからフレキシブルパッドを取り出した。
「俺はお前さんの最終試験の試験監兼、適性を見極めるカウンセラーだ。」
「最終試験?」
「そうだ。航宙士免許のな。実際のところ、お前さんには三級免許までしか出すことはできないな。」
「三級ですか?」
「そうだ。自動操縦の補正操作はできるようだから、三級は出せるが、出発前の点検不足、不明質量の検出遅れ、燃料の配分考慮不足と対応遅れ…」
「っあ、燃料か!!」
「あれだけ補正してれば気付けよな。それに貨物室も気密を確保したままだし。」
僕は慌てて燃料の残量を確認した。
「ち…ちょっとヤバくないですか?これ…」
単純計算では残り三分の一の航路を残して燃料が尽きてしまう。
「ど、どうしましょう?」
「危機管理能力の欠如。密航者を乗せたままでいるのも問題だな。」
「そ、それは船外退去を言い渡すにしても理由くらいは聞いてやろうと…それに貴方は密航者ですらない。」
「宇宙ではそんな甘い事は言ってられないのだよ。…それでも君は宇宙を翔びたいのか?」
「そ、それはそうです。幼い頃からスペースオペラが大好きで、ヒーロー逹に憧れてました。僕も一人前になって、美女と一緒に宇宙を翔びまわりたいなって♪」
「ああ…ヒーローに憧れるやつはいつもコレだ。航宙士ってのはもっと地味で慎重さを求められるものなんだがな…」
「ぼ、僕は宇宙に出られないんですか?」
「君には他人を思いやる優しさがある。君の適性にぴったりの職種があるんだがな♪」
「う、宇宙を翔べるなら何でもします♪」
「君ならそう言うと思ったよ。じゃあ、これからは新しい職種に対応する技能訓練に切り替える。良いかな?」
「は、はいっ!!…でも燃料が…」
「折り返しのマーカーのところに予備燃料が置いてある。心配しなくて良い。」
つまり、この訓練航海で燃料不足になるのは想定内ということらしい。
「だが、燃料の節約は必要だ。貨物室の気密は解放し、自動操縦装置に俺の存在をエントリし航路の再計算をさせるんだ。」
彼の指示に従い操作をしようとキャビンを出ようとすると
「新しい職種に必要なものだ。この薬を飲んでおけ。」
と薬が渡された。
僕はそれをその場で口に入れ、飲み込んだ。
「終わったらここに戻って来い。いろいろと教えてやらなくちゃならない事があるからな♪」

 

操縦室に戻ると先ず船外作業着を脱いでロッカーにしまう。
操縦席に座り、キーボードから言われた作業を入力していった。
(?)
不意に胸にむず痒さを感じた。
(何故突然?)
考えられるのは彼から渡されて服用した薬の効果か副作用だろう。
試験監が体に悪影響を与えるようなことはしないだろう…と考えるのは甘いのだろうか?

航路の再計算中には尿意も覚えていた。
船内服には排泄物を処理する機能も持っていたが、可能な限りトイレを使いたかった。
再計算の進行状況を見ながら我慢の限界を確認する。
あと10秒…9、8…そして残り5秒を切った所で一気に完了した。
僕は立ち上がり、操縦室と繋がっているトイレの中に飛び込んだ。
ズボンのチャックを下ろし、吸引パイプを引き出す。
あとは吸引口におちんちんを突っ込むだけだ…
(?!?!?!)
何故だ?何故おちんちんが出て来ない?
ズボンに開いたチャックの穴に手を突っ込み、パンツの中をさまよわせたが、その存在が見当たらない。
(限界だ!!)
僕は吸引口をパンツの中まで引き込むと、股間を覆うように押し当てた。

シャーと股間から噴出する小水を吸引パイプが吸い取ってゆく…
(股間から直接なんて、女みたいじゃないか…)

「女」
それがキーワードだった。
そう、胸が痒かったのを思いだした。
改めて胸を見下ろした。
胸は大きく膨らんでいた。
別に詰め物を入れた訳ではない。僕の胸自体が膨らんだのだ。
(その膨らむときに痒みが伴ったのだ)
シャツの中に手を入れてみる…
確かに僕自身の胸だ。それが「女」のように膨らんでいる…
そしてその先端には、ぷっくりと乳首が飛び出していた。

 

「な、何なんですか?僕の体が女みたいになっちゃってます!!」
僕はトイレから飛び出すと、キャビンに突進していった。
「女みたい…ではなく、君の肉体は完全に女性そのものになっている筈だ。君の新しい職種では容姿が限定されているんだ。その容姿に合致した候補者を募るよりはこの職種の希望者の容姿を変える方が効率的なのでね♪」
「それで僕を女に?」
「宇宙を飛び回りたいのだろう?A級になればスペースヒーローのような任務について行けるようになる。」
僕はスペースヒーロー逹に憧れていた。が現実は宇宙船の操縦免許も取れていないのだ。
しかし、美女と一緒に宇宙を翔びまわれないとしても、スペースヒーローと一緒に宇宙を翔べるのなら…
(ヒーローと一緒の美女?)
「…もしかして、この職種の容姿に金髪&碧眼ってのも入ってるんですか?」
「よく気付いたね。これからは髪を金髪に染め、伸ばしてもらうことになる。青のカラーコンタクトも常時装着してもらうからね♪」
「そんな事って…」
「君もスペースヒーローに憧れていたならわかるだろう?優秀なA級ライセンス所持者を繋ぎ止めておくには、彼らの要求に応える必要があるのだよ。…これが君の船内着ね♪」
と渡された服はメタリックな生地で、当然のように露出度も高くなる。
「君も頑張ってA級ライセンスを取れば、服も自由に選べるようになるよ♪」
「A級?」
「航宙助士にもランクがあるんだ。もともとは長期のミッションを単独でこなすには精神的な負荷が大きいために導入された慰安婦制度の延長にある。」
「慰安婦…ですか?」
「身の回りの世話だけでなく、話し相手になったり、耳掻きなどでリラックスさせたり…勿論、SEXのお相手もある。」
「当然、相手は男性ですよね?ぼ、僕にはできそうもありません!!」
「大丈夫だよ。そのために私が訓練してやるのだから♪」
「く…訓練って?」
「先ずはコレに着替えるんだ♪」

結局、僕は言われるがまま露出度の高い服に着替えた。
もし「男」の容姿のままコレを着たら、かなりみっともなかったに違いない。
が、今の僕には豊かなバストがあり、股間には余計な膨らみもない。
体毛も全て抜け落ちてしまったかのように、色白で肉付きの良い肌を露出させていた。
「その顔さえなければ、即にでもC級位のライセンスが取れるんじゃないか?」「顔…ですか?」
「薬で髭はもう生えてこないから、普通に化粧するだけで良い♪」
と椅子に座らされ、箱の中から取り出してきた化粧品を僕の顔に塗り込んでいった。

最後に口紅が筆で塗られた。
「これが今の君だ。」
刈り込まれた髪の毛を無視すれば、鏡の中の人物が僕自身であるとは思えなかった。
「カラーコンタクトとウィッグだ♪」
コンタクトを装着し、大きなウエーブの金髪の長い髪の毛が頭を覆う…
「立って…膝は揃える…腰を広げてお尻を突き上げるようにする。今の君の骨格なら、その方が楽な筈だ。爪先は開いて…」
鏡の中にはスペースオペラに出てくるヒロインの女性が立っていた。
「…これが、僕?」
僕がそう発すると同時に目の前の女性の口も同じに動いていた。

「そうだ。だが、今は姿だけだ。言葉や仕草など…頑張れば君はスペースヒーローと共に宇宙を駆け巡ることになるんだ♪」
この美女が僕なんだ…
この姿の僕が僕の憧れのスペースヒーローと一緒に宇宙を翔んでゆくんだ…
(なんか、頭がぼーっとしてきた…)

「先ずは言葉からだな。美女は自分の事を僕とは言わない。」
「あたし…ですか?」
「そうだ。だが、君は今自分が女である事を理解していない。だから、あたしと言っても単なる音声でしかない。」
「僕はさっきまで男だったんです。そんな急に、女にはなりきれないですよ。」
「なら、カラダで理解してもらうしかないようだな♪」
「カラダですか?」
鏡の中に彼が移動するのが見えた。
僕の背後に廻り、船内着の胸元に手を伸ばした。
ハラリと胸を覆っていた部分が外れた。
双つの乳房が露になる。
鏡には乳房を剥き出しにした女が写っている。
彼の手が乳房の上に動き、指先が乳首を摘まんだ…
「んぁっ…」
僕の口からオンナの甘い喘ぎ声が漏れた。
軽く痺れるような快感が乳首から伝わってきた。
「どうだい?これがオンナの感覚だ♪感じるか?」
「こんなの経験ありません。多分、快感だと思い…ああっ!!」
僕は最後まで言葉を継げなかった。
「それだけじゃないだろう?腹の奥が熱くなってきてるんじゃないか?」
そえ言われると、お腹の奥がチリチリとした…痛みではないが…疼きを感じてきた。
確かに、そこが熱をもっている感じだ。
熱気が逃げ場を探して腹の中を下に向かう。
シュッと熱気が逃げた音なのか、股間が蒸れて汗が出てきた。
「どうだ?濡れてきたか?」
これが「濡れる」って事なのか?ならば、股間に滴る汗は僕の「愛液」って事?
彼の手がスカートの中に入り、僕の股間に触れた。
(こんな場所…他人に触れられた事ない…)
嫌な筈なのに…僕の肉体は彼を拒絶しようとはしなかった。
股間が熱い…何とかならないの?
冷たい棒でも押し当ててくれないだろうか…
棒…指でもイイ…ソコに入れて熱を逃がして♪
そう、彼の指はショーツの上から僕のソコに触れていた…
「どうした?何か言いたそうだな♪」
「ソコが熱いの…何とかしてください…」
「具体的に私は何をすれば良いのかな?」
「ソコが熱いんです。直接指を挿れて、熱を逃がしてもらえないですか?」
「ソコってどこだい?」
「僕の…おま○こです…」
「誰のだって?」
「僕の…あたしのおま○こに指を挿れてぐちゃぐちゃにシてっ♪」
「それでは遠慮なく♪」
彼の指が割れ目から胎内に侵入してきた。
最初は一本だったのが、二本、三本と増えてゆく。
その度に新たな快感に目覚め、嬌声をあげて淫らに悶えるのだった。
お腹の奥の熱は解放されたけど、全身が熱くなっていた。
「ひゃん♪」
どこを触れられても感じてしまう♪
あたしのナカの彼の指はいつの間にかペニスに変わっていた。
「ああん♪もっと奥まで突いて頂戴♪」
彼の先端があたしの子宮口を叩くのが判った。
「射して♪あたしのナカに!!いっぱい射して♪」
あたしは快感の中で何度も意識を失い…その度にどんどん「女」になっていった。

 

あれから半年。
僕は新しい職種に慣れていた。
(と言うより、こっちの方が僕に合っていたようだ♪)
最初は先任の航宙助士逹と任務にあたったが、即に単独任務になり、三ヶ月の長期任務も経験した。
航宙士逹の評判も良く、A級ライセンスも取得できた。
A級なら規定航路外の航行での勤務が可能となる…そう、僕はA級航宙士と一緒に宇宙を駆け巡る事ができるのだ♪

「準備は良いかい?」
僕を指名してくれたのは、超A級航宙士のジョン★Mだった。
「いつでも良いわよ♪」
あたしが応じるとカウントダウンが始まる。
「3」
「2」
「1」
「GOッ!!」
あたしのナカに彼の精液が放出される♪
コクピットの中、キャプテンシートの彼の上に跨がってのSEXなど規定航路上では許されない行為だけど…
今のあたしはサイコーに幸せ♪♪

同窓会


(彼女、誰だっけ?)
久しぶりに参加した同窓会。
男どもは頭が薄くなったり、白くなったりはしていても、昔と変わりはない。
しかし、化粧っ気のなかった女の子は、見事に誰だか解らない。…とはいえ、面影は残っているので、旧姓を聞けば何とか結び付ける事ができた。
が、ただ一人彼女だけはどうしても思い出せなかった。

 

「百川の事、気になるんだろ?」
仲の良かった坂田が俺に話し描けてきた。
「百川?」
俺の記憶には、そんな名前の女子はいなかった。
「やはり知らなかったか♪百川裕だよ。」
「ゆたか?」
確か男子サッカー部に居たモテ男が「百川裕」と言う名前だった事を思い出した。
「文化祭のミスコンを覚えてるか?あれが切っ掛けで役者を目指すようになったって…」

 
文化際のミスコン…男子・女子まぜこぜで美しさやユニークさを競っていた。
そんな中でもサッカー部代表の百川は飛び抜けて美しかった。
(ああ、だからだ…)
その時の面影が今も残っているので「彼女」に違和感を感じなかったのだ。

 

「あっ、竹山君。久しぶり♪」
あれだけ百川を見続けていれば、彼=彼女にも気付かれるのは必然だった。
女の子達の輪を抜けて、俺の方にやってきた。
「お、おう。久しぶり。今、役者をやってるんだって?」
「単なる〈役者〉じゃないわ。〈女優〉よ♪間違えないでね?」
「何か大変な事に挑戦してるんだな。凄いと思うよ。」
「大変だったのはあなたの方でしょ?病気の方はもう良いの?」
そう。俺がこれまでなかなか同窓会に出てこれなかったのは、ある病気が発症していたからだ。
「とりあえず、こういう場所に出てこれるまでになったよ。」
「よかったらあたし達と二次会行かない?まだ独り身なんでしょ?時間があるならそうしてよ♪あなたにはいろいろ聞いてみたい事があるのよね♪」

 

…二次会と言いつつも、結局は俺と百川の二人だけでカウンターに並んでいた。
「それにしても、昔と変わらないのね?」
「俺も少しはズルしてるけどね♪」
「少し…ね?病気の事、聞いてるわ。あたしの場合は単に女装しているだけなんだけど…」
やはり、その話になるのだろう。
俺は就職して即に俗に言うTS病に掛かり「女」になってしまったのだ。
会社では「竹山ひかる」改め「竹山ひかり」としてOLになる事でそのまま雇用を継続してもらえた。
勿論、会社では女子の制服を着、化粧をし、自分の事を「あたし」と言って過ごしている。
俺の肉体は完全に「女」になっているので、女の服を着ていても「女装」には見えない。
会社でも、一部の人間しか俺が「元男」である事を知らない。
俺はなんとか「女」として生きる術を見つけていた。
が、その事が俺を同窓会から遠ざける原因にもなっていた。
「男」だった俺が「女」の姿で現れたらそれだけで騒ぎになる。
そして、懐かしい奴等と顔を会わせれば「男」だった自分が舞い戻ってくる筈だ。
外見と中身のギャップに、途端に場が白けてしまう事が危惧された。

そんな俺が「男装」のアイテムの存在を知る事になった。コスプレで女の子が男性キャラに変身する時に使うので、かなり手に入り易くなっていたのだ。
胸の膨らみを押さえ、昔の髪型にしてみた。
肌が大分白くなっていたので、日焼けしたような化粧をしてみた。
(これなら昔の「俺」とそう違わないよな♪)
ようやく、自信をもって同窓会に出れる…
と張り切って来てみれば、そこに居たのは女装して女子達の輪に入り違和感のない「百川」だった。

「病気の事…って?」
わざとしらばっくれるが、
「どう?こんな美人を隣にして…あそこビンビンにしてる?それとも、しっとりと濡らしてるのかしら?」
「わかったよ。そうだよ。俺はTS病で女になってる。けど、お前が女になりたいと言ってもこれは伝染病とかじゃないから、俺にはどうにもできないよ。」
「良いのよ。あたしは別に女になりたい訳じゃないもの♪男のまま一流の女優を目指してるの。」
「じゃあ、俺に聞きたい事って?」

「いくら親しくなっても、女の子に聞けない事ってあるじゃない。それに、貴女なら、男女の違いを身をもって経験してるでしょ?」
「な、何か生々しい話だな。」
「あたしが女優をしてゆく上で〈女〉を知らないと完璧な演技をする事ができないのよ。だから、貴女に教えて欲しいの♪」
「お、俺には演技指導なんてできないぞ。」
「指導なんていらないわ。貴女の経験を聞かせて欲しいの。とくに、男と女の違いをね♪」

 

 

「痛っ!!」
俺はベッドの上で叫んでいた。
「本当。この歳まで処女だったなんて信じられないわ♪」
「だから、早く済ませてくれよ。我慢にも限界がある!!」

(何でこんな事になった?)
俺は今、ホテルのベッドの上で裸になり、裕に抱かれていた。
「女の快感っていうのを教えてもらいたいの。アナルとは違う快感なのよね。純女じゃその快感がどんなものかを男に説明できないでしょ?」
彼に抱かれていると、痛みの向こうに快感らしきものが見え隠れしてくる。
「貴女は何も心配しなくて良いのよ♪あたし…僕が全部責任を負うから。」

キュン♪

俺…あたしの心の奥で何かが共鳴した。
「愛してるよ♪ひかり…」
耳元で囁かれる。
あたしの胸の中に幸せが満ちてきた。
「ん…あ、ああん♪」
あたしの中のオンナが目覚めてゆく。
泉が湧くように、あたしの中に快感が溢れてゆく。
「どお♪感じてきた?」
あたしの口は喘ぎ声をあげるので精一杯…あたしはぎゅっと裕を抱き締めた。

 

見た目は二人の女のレズプレイ。
実際は女装男と元男の絡み合い。
だけど、今あたしは本物の「女」になれたのだと思う。
だから、だれが何と言おうと、これは単なるありふれた男と女の営みでしかない…

そして、そう遠くない未来。今日の同窓会のメンバが再び集うことになる。
だれもが驚くに違いない。
それは、あたしが花嫁となって裕のもとに嫁ぐ日になるの♪

「ここに一本の棒があります。あなたにはこの棒が別の何かに見えています。それは何ですか?」

セミナーの講師はそんな事を言った。
しかし、棒は棒以外の何物でもなく、更に言えば、そこにはその棒さえ存在していないのだ。
「そのモノは、あなたが心の奥底で望んでいるものが抽象化されたものなのです。」
つまり、そこに何も見えないという事は、俺が望んでいるものは何もないという事なのだろう。
「見えているものが生物の人いますか?動物・植物問いません。人間の場合もあるでしょう。その人達はこちらへ。グループAとします。」
数人が集まっていった。
「次に棒が棒のまま、何も変化がなかった方。こちらへ。グループBとします。」
また数人が移動した。
「では、ただの棒以外の何か…そう、バットやホウキ…車や家に見えるかも知れません。」
残りの人達が移動してゆく。
「グループCです。さて、残った人達…今回はあなた一人ですか♪グループDとなります。」

「さて。」
講師が各グループを見渡して言った。
「ここからはグループ毎のプログラムとなります。それぞれサブ講師が付きますので彼らに従ってください。」
とサブ講師が紹介されるとグループ毎に荷物を持って別の場所に移動していった。

残ったのは講師と俺だけだった。
「さて、あなたには何も見えなかったと言う事になりますが、間違いはないですか?」
「その通りだ。」
「そうですか…少しお話ししましょう。」
と講師は俺を椅子に座らせた。
「あなたは何も見えなかったと言うことで、自分には何の望みもないのだ と思っていませんか?」
「違うのか?」
「はい♪全然違います。望みのない人は棒が棒のままでいることが多いのです。」
「じゃあ、俺は何を望んでいることになるんだ?」
「それは〈無〉です。あなた自身が存在しなくなる事を望んでいます。」
「自殺願望があるというのか?」
「そうではありません。あなたは自分自身を否定されているだけで、自ら命を断つような自らに対する強烈な願望を持っていないのです。」
「違いがよくわからないが…」
「しばらくお待ち下さい。あなたの望みを具体化してあげますよ♪」
と、講師のインカムに何やら情報が伝えられたようだ。
「わたしは少し席を外します。あなたはこのまま目を閉じてリラックスしていて下さい。」

俺は言われた通り、目を閉じてゆっくと呼吸を続けていた。

 

「…聞こえますか?」
と講師の声に意識を取り戻した。
俺はいつの間にかベッドに移されていた。
「そのまま寝ていてください。」
起きようとした俺を講師が押し止めた。
「まだ、その身体に慣れてないと思いますので、動こうとしない方が良いですよ。」
「この身体?」
そう言った俺の声は既に俺自身のものではなかった。
胸に違和感を感じた。
そして股間…
「セミナーの参加者に〈男になって自分自身を犯してみたい〉という望みを持った娘がいましたので、彼女の望みを叶えてあげる事にしました♪」
講師の合図でドアが開き、男が…「俺」が…入ってきた。
「後はご自分の欲求のままにどうぞ♪」
と講師は「俺」に声を掛け、部屋を出ていった。
「…あ…あたし…だ。可愛い♪」
と「俺」は服を脱ぎながらベッドに近づいてきた。
「俺」の股間では、いつになく見事にペニスが反り返っていた。
「そのままじっとしていてね♪」
「俺」に言われるまでもなく、俺は得体の知れない恐怖に身動きが取れないでいた。
「あたしのおっぱい♪」
「俺」が俺の胸を揉みあげ、先端にある乳首を口に含むと、軽く歯を立てた。

痛い!!と感じるより先に快感が襲ってきた。
「ああんっ♪」
俺は女のように…というか、女の喘ぎ声をあげていた。

 

 

「いかがでしたか?〈自分〉ではない存在になる事で望みが満たされたと感じていませんか?」
俺は再び講師と二人きりになっていた。
「満たされた…かもしれません。でも、今は別の欲望が…」
俺の視線は、講師の股間に注がれていた。
俺の股間が再び濡れ始め、膣や子宮が疼きを発していた。
「今ははっきりと棒が変化した姿が見えます。だから、センセイの棒をアタシにください♪」
アタシは濡れたショーツを脱ぎ捨てると、講師に抱きついていた…

WHITE

(ここはどこだ?)

多分、夢の中なのだろう。俺は乳白色の霧の中に浮かんでいた。
ここは水中ではない。ちゃんと呼吸ができている。が、重力は感じられなかった。
霧と言ったが、深くたれ込めた霧のような乳白色の中にいる。本来の霧のように細かな水滴が浮かんでいる訳ではない。
湿度は高くも低くもなく快適である。それは気温についても言えた。
(?)
今気づいたが、俺は服を…下着も含めて一切着ていなかった。
全裸で浮かんでいる…
(誰かに見られたか?)
この乳白色の空間に他人の目がある筈もないのだが、俺は両掌で股間を隠した。

(?)

違和感を感じた。
掌の下に触れているモノがいつもと違う。
恥ずかしさに縮みあがってしまったか?水泳後に縮みあがったちんぽを見ることがあるが、それでもその存在ははっきりしている。
しかし…
今、掌には触れてくる突起の感触がない。
掌を圧し当てても変わりがない?!
股間に触れている方の掌を少しずらして、指先でその場所を確認した…

(割れ目がある?)

その場所は落ち窪み、左右の肉がせり出して、谷間を作っていた。
その割れ目に指を沈めてゆく。
(俺はそこにちんぽが隠れているとでも思ってるのだろうか?)

!!!!ッ

思いもよらない衝撃が脊髄を走り抜けていった。
ちんぽの先端…亀頭を直接触れたような感覚…それを数千倍に増幅したような「衝撃」だった。

接触は一瞬だったが、次には
ぬるり…
指先が何か液状のものに触れた。
その液状のものに導かれるように、指が進んでゆく…
指先が肉壁に包まれていた。
(何だ、ここは?)
疑問を発するが、俺の指は同じ感覚を記憶していた。
それは、女の膣に指を挿れた時の感覚だった。
勿論、男の俺の肉体に「膣」などある筈もない。が、俺の股間からは肛門とは異なる場所から侵入する異物を感じていた…

指は根本まで入り込んでいた。
指先を曲げると、それに呼応するように俺の下半身のナカが圧されるのを感じている。
そこが「膣」内である事を否定する事は難しかった。
(俺の肉体が女になっている?)
その疑問を解消するために、俺はもう一方の手を胸に向かわせた。

 

否。
既に俺は気づいていた。
胸の上にある「在るべき筈のない質量」の存在を…
掌で下から掬いあげた。
その存在が乳房である事は疑いようもない。
指先に力を入れて揉んでみる。
手触りは他の女のものと何ら変わりはなかった。
その先端に指先を移動させる…ぷくりと勃起した乳首があった。

摘まんでみる…
「んあっ…」
俺の口から女のような喘ぎ声が出た。
そう…その声は誰が聞いても女の声にしか聞こえないだろう。
そして、乳首を摘ままれた俺は、快感を感じていた♪

 

乳首と股間を責めたてる。
「んあん、ああ~ん♪」
俺は見境もなく、女の声で嬌声をあげていた。
快感が何度も上ってくる。
俺は何度も絶頂に達し、イきまくった。
男のように「射したら終わり」という事はない。
体力の続く限りイき続ける事ができる。
続かなくなった体力も、休息して復活すれば、再びイき続ける事ができるのだ…
俺が意識を失うまで。

 
 
夢から覚めた俺は、白い天井を見ていた。
ここが病院である事には間違いなさそうだ。
腕には点滴のチューブが刺さっている。

(あの夢は?)

もしかして正夢?
そんな事ある筈ないと悪夢(?)を否定する。
そして、俺は動かせる手を股間に伸ばした…

RED

久しぶりに下腹部がシクシクと痛み始めていた。

久しぶりとは言っても毎月の事だ。
俺以外の男には解る筈もないが、女子は毎月こんな生理の痛みに耐えているのだ。
そう。俺は男なのだが、毎月のように生理の痛みに耐えているのだ。

 

そもそも、俺は「男」であるが、その肉体の中に「女」が共存しているのだ。
勿論、生まれた時は男だったし、戸籍も「長男」と記されている。
男として育ち、小さい頃は男友達と小便飛ばしを競ったし、中学に入ってからは夢精もあり、オナニーも覚えていた。
普通の男子学生として高校の入学も決まった…
その合格発表の日、おめでたいと赤飯が出たその晩、急にお腹が痛くなった。
食あたりかとトイレの便座に座った。
が、肛門からは何も出て来ない。
(この痛みは何なんだ?)
と思っていると
ピチャリ
と便器に滴が跳ねる音がした。
(何っ?)
それは小便とも大便とも違った。
そして、血の臭いがした…

便器の中を見ると、そこは血に染まっていた。
(何で突然出血?)
俺はまだ、腹の痛みと出血が結び付いていなかった。
そう、血の出ている箇所には痛みがないのだ。
トイレロールを千切って、尻を濡らしてゆく血を拭き取った。
その上で、血の出所を確かめた。
指先で血の滴りを追ってゆくと、金玉の袋が破けた…止めてあった縫い目が解けて、隠されていた穴が現れていた。
血はこの穴から出ていた。
その穴はまるで女性の膣のよう…
だとすると、この血は径血で、腹の痛みは生理痛?
(俺は男なのに…)

俺はトイレロールの紙を重ねてパンツの間に挟み、トイレを出ると母親を呼んだ。
父には聞こえないように
「かあさん…救急車を呼んでもらえない?」
と言った。
「どこか痛いの?ぶつけたの?切ったの?」
「切った訳じゃないけど、血が出て来るんだ…」
「かあさんに見せて。」
「ここじゃ無理だ。僕の部屋で良い?」

僕はベッドに転がり、ズボンを脱ぎ、パンツをずり下げて股間を見せた。

「ちょっとそのままで待っててね。」
母は一旦夫婦の寝室に戻るとがさごそと何かを取り出し、台所で水を入れたコップと一緒にトレイに載せてきた。
「まずは血を止めるわね。ナプキンは使えないようだから…ちょっと変な感じするかも知れないけど我慢してね。」
と、その穴に何かを突っ込んだ。
それがタンポンだとわかったのは後の事だった。
「血さえ止まれば慌てる必要はないわ。明日、かあさんと一緒に病院に行きましょう。市内だとあなたも恥ずかしいでしょうから、かあさんの知り合いに相談しとくわね。」
そして、母から渡された生理痛の薬を飲むと、しばらくして痛みは収まったのでその晩は何とか眠る事ができた。

 

翌日、病院で下された診察結果は「真性半陰陽」との事だった。
つまり、俺には男性器の他に正常に機能していると思われる女性器が存在していた。
「本来であれば、君の意思で男性または女性に確定させるよう、手術をしてもらう事になるのだが…」
「本来であれば?」
「ああ、君のように女性器が正常機能しているのは、大変珍しいのだよ。できれば女性となる事を選択してくれると嬉しいのだ。」
俺はこれまで「男」として生きてきたのだ。
それをいきなり「女」になるのは…
「…最終的には、俺の意思次第なんですよね?」
「これについては強制することはできないのだよ。」
「では、考えさせてください。」
「手術は早い方が良い。良い答えを待っているよ。」
そう言って病院を離れた。が…

 

 

高校の入学式までの間に、俺は何度が高校に行く事になった。
勿論、この肉体の事は学校側には知っておいてもらう必要があったのだが…
「君が最終的にどちらの性を選ぶにしろ、性が確定するまでの間は女子として登校してもらいたい。」
と言うのが学校側の要求だった。
まだ、正式には入学手続きは終わっていないのだ。その要求を呑めない限り…今更、別の高校を受験し直すなど時間的に無理である…僕は高校浪人する事になる。
「たぶん、他校でも同様な要求が出ると思いますよ。君には女性としての機能も備わっているのだから、学校側としては万一の事故を憂慮するのだよ。」
「それに、生理の時にはどう処理するの?男子トイレの中では好奇の目は逃れられないわよ。」
と母の援護もあり、俺は三年間を女子高生として過ごす事となったのだ。
流石に大学生になってからはスカートを穿く事もなくなった。胸は思った程膨らまなかったので、メンズ服をそのまま着れている。
(水着は胸を晒す訳にもいかないが、そもそもプールや温泉などは行かない事にしている)

 
俺は「男」として生活を続けているが、月イチで生理に悩まされる女性器をまだ持ったままにしている。
何でかっ…て?

勿論、女としてのSEXが気持ち良いからに他ならない。
俺の事を理解してくれる彼女とはレズみたいな関係だ。
俺は男として彼女を満足させてやると、今度は彼女にタチになってもらい「あたし」の女性器を責めてもらうの♪

「んあっ!!あん、ああ~ん♪」
あたしは快感を堪えられなくて、盛大に淫声をはりあげ、悶え狂っちゃうの♪

BLUE

「位置について、ヨーイ…」
俺は勢い良く踏み切り、水面に突っ込んでいった。

25m…40mと一気に泳ぎ切る。
50でターン…

俺の調子が良いのはココまでなのだ…
ターンでリズムが乱れてしまう。水に乗れない…
焦りが更にフォームを乱す。
隣を泳いでいる奴に抜きかえされた…
…タッチ…

結果は散々である。
(100mがダメでも…)
と慰めてくれる奴もいるが、ターンが増えればその分どんどんタイムが落ちてゆくのが判っている。

(じゃあ、何故泳ぎ続けてるの?)
それは僕にも判らない…いや、泳ぐのは好きなのだ。だから、泳ぎ続けている。
(じゃあ、競泳に拘ってるのは何故?)
別に拘ってなどいない。いつでも泳げるのが競泳だっただけだ。
(なら、他の競技は?)
水球か?あれは格闘技だね。ああいうような競い方は好きじゃないよ。
高飛び込み?俺は泳ぐのが好きなんだ。あれは違うよ。
シンクロ?男子の競技じゃないだろ?そりゃぁタイムを競うものじゃないし、泳いでいられるのは確かだけどね。
(「競技」には拘ってるの?)
そうだね。競うのが当たり前だったから、考えたことなかったよ。
でも、コーチとかインストラクターみたいに、他人を教え導くのは性に合わないな。

 

(とにかく見てみないか?)と連れて来られたのは…水族館だった。
プールではウェットスーツを着た飼育員がイルカの調教を行っていた。
イルカと一緒に泳ぐのか?と聞くと
(こっちは足りてるんだ。君にはこっちを担当してもらいたいんだ。)
と案内されてきたのは大水槽の前だった。
観客席側にキャップを被った横柄そうな男がいた。
(こちらは演出家の坂井さん)
「何だ。男か。」と言いながら俺と握手をした。
演出って言うと?
(この大水槽を舞台にショーを見せるんだ♪)
「先ずは泳ぎを見せてくれないか?」
ショー…って、俺はどんな泳ぎをすれば良いんだ?
「とりあえず、息の続く限り水槽の下をぐるぐる廻ってみてくれ。あとはこちらから水中マイクで指示を出すから。」
俺は持ってきた競泳用の水着に着替えると、水槽の裏手から階段を上がり、底に向かって潜っていった。

魚逹と一緒に泳ぐのも新鮮だが、ガラスの向こう側に観客席が見える。
俺の泳ぐ姿を見られるのは結構恥ずかしいものがある。
「そこで廻ってみてくれ。」
坂井さんの指示があった。
「違うっ!!身体を捻るようにするんだ。」
俺はターンの要領で前転したのだが、坂井さんとは意見が合わなかったようだ。
そんなに怒鳴らなくても良いんじゃないか…と思いつつ身体を捻りながら水槽の中を廻る。
「そこはスケートのスピンのように身体を立てるんだ!!」
へいへい…と身体を立てた。
何れにしろ、水から出なければこちらからは文句を言えないのだ。
「笑顔を忘れるな!!」
そう言えばフィギュアスケートも笑顔が大事だと聞いた事がある。
さっきのスピンと言い、俺に水の中でフィギュアをさせようとしてるんじゃないか?

 

「結構、長時間潜れるみたいだな。身体能力的には合格だ。」
そう言って坂井さんは控え室に入ってしまった。
俺はシャワールームに案内された。
(この奥が衣装部屋になってます)
シャワールームに繋がっている衣装部屋など普通は考えられないが、水の中で着る衣装であり、濡れたまま着替える事になるので、ここに限っては合理的と言えるだろう…
だが、どの衣装にも全て胸を被い隠すパーツが付属していた。
(これまでのアクターは皆さん女性の方だったんで…)
もし、俺が引き受けたら衣装を新調する事になるのか?
(これらは皆、伸縮性が高いので、胸の部分さえなんとかすれば、そのまま使えますよ♪)
女の衣装を俺が着るのか?
(試着してみませんか?)
実際、この仕事を引き受けたら、これらの衣装を身に着けざるをえないのだ。
やはり、水族館なのであろう…人魚の尾ひれも何種類かあった。
(着けたら地上では動けないので、そこの椅子に座っていてください。面白い仕掛けが見れますよ♪)
俺は手近の尾ひれを手に、その椅子に座った。
(今着ている水着もサポーターも外して直接着てください)
俺は言われた通りに全裸になり、尾ひれの中に足を入れた。
確かに伸縮性があり、少し小さいかと思ったが下半身全体がすっぽりと被われた。
ただ、締め付けは強く、やはり立ってバランスを取るのは難しく、当然立ったまま移動することは不可能だった。
(着ましたか?では最初の仕掛けです…)
ウィーンと音がして床の一部がせり上がってきた。
それは鏡の付いた化粧台だった。
(どうせなら、メイクもしてみましょう。男性はお化粧する機会がありませんが、歌舞伎役者の隈取りだと思っていてください♪)
と顔が白っぽく塗られ、眉毛も塗り込められた。
隈取りのように目の周りを黒く塗られたが隈取り程は太くなかった。
眉毛も細く描かれた。
(かつらを乗せますね♪)
と黒い長髪のかつらが被せられた。
(仕上げです♪)
と唇が明るい赤色に塗られた…
鏡の中に写っているのは歌舞伎役者ではなく、美しい「女」の顔だった。
(では、次いきますよ)
その声と同時に椅子が浮き上がった。
足が床から離れる。
(落ちないようにしっかりと手すりに掴まっててくださいね♪)
椅子の両脇の手すりには不自然さを感じていたが、このためだったのか…
(あっ、これ忘れ物です)
と敢えて残してきた胸を覆うパーツが俺の胸に巻かれた。
不安定な椅子の上では拒絶することができなかった。

そのまま椅子は吊り上げられ、水槽の上に移動した。
今度は水の中に下ろされてゆく。
俺は椅子から離れて泳ぎだした。
水の中はもう俺の世界だ。自由に動く事ができる。
人魚の尾ひれは単なる衣装ではなく、水中を進むのに抵抗がなくなり、更に推力も増していた。
同じだけ泳いでも体力を使わない分、水中にいられる時間を長く取れるようた。
(いかがです?)
水面に顔を出すと、そう声を掛けられた。
「なかなか良い感じじゃない。気に入ったわ♪」
俺はそう答え…自分の耳を疑った。
今の「声」、俺の声じゃない!!明らかに女の声だった。
それに「気に入ったわ♪」…「わ」を語尾に付け、まるで女のような喋り方をしてなかったか?
(どうかしましたか?)
「あたしの声…おかしくない?って、何であたし?」
(気にしないで下さい。その衣装の所為ですよ。自分が人魚姫に成りきったように感じてるんです。しばらくすれば慣れますよ♪)
そんなものかしら?あたしは再び水の中に身を踊らせた。
また、お魚さん達と一緒にいられる事になったのね♪
「あんっ♪」
不意に小さなお魚さんにお腹を突っつかれ、変な声を出してしまった。
「ダメよ。感じちゃうじゃない♪」
あたしはお魚さん達から離れて岩の裏に回り込む。
ここは岩の影で、観客からは見られる事がない。
そこにはニョキリと一本だけ突き出した棒状の岩があった。
あたしがその岩にお腹を擦り付けると…
「んあんっ♪」
快感に艶声をあげてしまう。
棒状の岩があたしのナカに入って刺激してくる…

ナカ?

俺はソコが「膣」である事を知っていた?…否。知っていたのは人魚の衣装の方だ。
衣装が持っていた「記憶」を「自分」のものと勘違いしているのだ。
「男」の俺に「膣」など存在しないのだ……だが……この感覚は何なのだ?
確かに岩は「俺」のナカに入り、ソコから快感を与えてくる…

俺は…あたしは「人魚姫」なの!!
強い力で意識が上書きされる。

女の子には膣があって当然でしょ♪
ソコを弄れば快感が湧いてくるの♪
何も問題ないでしょ?
あたしは「人魚姫」なんだから♪

あたしはその行為に夢中になっていた。
頭の中は快感に支配されていた。
何も考えられなくなってゆく…
「ぁあ…イきそう♪」
あたしは快感に支配され、腰をくねらす。
更なる刺激があたしを快感の頂きに放り上げる…
「ああっ、イクぅ…イっちゃうのぉ~♪」

 

開演を知らせるベルが鳴った。
あたしは観客の前に進み出た。
あたしは「人魚姫」♪
ここは「あたし」の世界♪

GREEN

樹化…

密林に生息する植物には、いまだ生態の不明な種が多数存在する。
他の木々に寄生する植物の中には、宿り木の種が特定されているものもいる。
その中には宿り木となる種がいない場合、近くにいる他の種の木を宿り木となる種に近づける能力をもったものもいた。
そして、近くに適当な木が存在しない場合…

 

「これがその寄生種か?」
「そうだ。この根の中に特殊な細菌を飼っているようだ。寄生した宿り木が本来寄生すべき種でないと判断した場合、この細菌が活動を始めるのだ。」
「よくそこまで突き止めたな。国に戻って学会で発表すれば、センセーションを巻き起こすぜ♪」
「確かにな。だが、俺は国には戻れない。」
「なぜ?」
「これを見てくれ…」
と捲り上げた腕はかさかさに角質化していた。
「樹化だよ。細菌は人体にも影響を与えてるんだ。」
「…」
「俺は宿り木となり、この地に根を張り、こいつを寄生させる事になる。」
「そ、そんな…」
「それが種を保存するという事だ。自然界の覆せぬ掟だな。」
「は、早くこの場所を離れなければ!!」
「それはだめだ。」
「何故?」
「ひとつに、俺はもうこの場所を動けなくなっている。」
とズボンの裾を捲ると、角質化…否、樹化した足が床を突き破っていた。
「気が付かなかったか?俺はこの数日、飲食をしていないのだよ。大地から水分と養分を摂っているんだ。」
僕は二の句が継げなかった。
「そしてお前だ。お前も細菌に感染している可能性がある。この細菌を国に持ち帰るなど許される筈もない。お前が保菌者でないと判明するまでは、ここを離れる事は許されないのだ。」

 

数日後には彼は巨木と化し、寄生植物と合体した。
彼の残したメモによると、僕はあと半年はこの場所に留まらなくてはならない。

問題は食料だった。
彼の分がまるまる残っているが、それで切り詰めても三ヶ月が良いところだ。
残り三ヶ月をどうやって過ごすか…
(どこかに食い物が落ちていれば…)
探しに出歩いてはみたが、当然の事ながら食べれるものなどない。
そんな日々がひと月程過ぎた頃、朝目覚めると、枕元に果実が転がっていた。
(夢を見ているのだろうか?)
手に取り、臭いを嗅いでみた。
美味しそうな臭いがした。
以前の僕なら躊躇わずに噛みついていたが、細菌で巨木と化した彼を前にしては軽率な行動が躊躇われた。
ある限りの機材を総動員して、その果実の安全性を確認した。
ほぼ一日かけて検査した結果は…問題なしと出た。
そして残ったのは、半分になった実が二切れだけだった。
それを口に含むと、果汁が口の中に広がった…頬が溶け落ちそうとはこう言う事なのだろうか?

翌朝もまた、枕元に果実が置かれていた。
備蓄食料の事を思う以前に、昨夜の美味が脳裏を支配していた。
僕は一片も損なうことなく、全ての果実を胃の中に納めていた。
美味しさと満腹感に即にも眠気に教われ、まだ朝のうちだというのに昼寝に突入していた…

 

かなりの汗をかいていた。
特に暑かった記憶はないが、着ていた服はぐっしょりと濡れていた。
シャワーを浴び、新しい服に着替えると、気分も一新していた。
まだ陽は高いので、ボクは何か食べられるものがないか、いつものように近くを歩きまわった。

勿論、何か見つかるでもない。
毎日の日課のように陽が傾くまで歩きまわり、帰るなり、疲れてベッドに倒れ込んだ。

朝になると枕元の果実の存在に気づく。
食べては昼寝し、起きたらシャワーを浴びて陽が落ちるまで歩きまわる。
同じ事の繰り返しだけど、わたしはその中ではっきりとした変化を感じていた。
ひとつに肌が綺麗になっていた。
余計な体毛は失われ、肌は白くきめ細やかになっていた。
手足は細くなったが、皮膚の下には弾力のある脂肪が存在した。
更に、腰のまわりは大きく削られ、括れたようになったかと思うと、骨盤が広がったのか臀部が大きくなったようだ。
(これで胸があれば、シルエットはまるで女ね♪)
伸び放題の髪の毛は女の髪のように艶やかであり、髭はまったく生えることがなくなっていた。

 

その日、果実とは別の良い香りが漂ってきた。
巨木となった彼の方からきていた。
わたしはふらふらと彼の下に近づいていった。
その根本に奇妙な突起があり、香りはそこに発しているようだ。
(きのこ?)
松茸のような棒状の突起だった。
しかし、きのこのように別種のものが寄生しているのではなく、枝のように幹本体から直接生じたもののようだった。
突起の先端には小さな穴があり、透明な樹液がポタリと滴っていた。
(良い香りはこの樹液だったのね♪)
わたしは這いつくばるように身を屈めると、舌先で樹液を舐め取っていた。
…美味しかった…
わたしは無我夢中で樹液を吸い取った。
そして、しばらくすると樹液が一旦止まった。
それでも次が欲しくて吸い続けた。
すると…ドクリ…と塊のような樹液が口の中に広がった。
少し粘り気のあるような樹液はまるで男性の精液のよう…
わたしはお腹の奥に熱い塊が生まれたのを感じた。

樹液はあたしに更なる変化をもたらしていた。
透明な樹液を吸っていると次第に股間が熱くなってくる。
ソコが疼いて我慢できなくなると、あたしは体の向きを入れ換えて、疼いている所に突起を押し当てる。
突起はあたしのナカに入り込む。
あたしが腰を揺らして突起に刺激を与え続けると、突起は濃い方の樹液を放出してあたしの疼きを鎮めてくれる…

 

 

お腹が脹れてきた。
それが「妊娠」であるとあたしが気付くまでには数日の間があった。
男のあたしが…と意識の上であたしは「男」だったけど、その姿は誰が見てももう男には見えなかった。
自分が「女」であると認めると全てが合理的に見えた。
あたしが保菌者でないと確認できるまで、あたしはこの場所を離れられなかった。
彼は半年とあたしに告げたが、あたしがここを離れられなくなる事も考えていたのだろう。

「種を保存する…それが自然界の覆せぬ掟だ。」
彼の口癖だった。
この地にヒトという種を残す…
普通なら考える事さえできない事であるが、樹化した彼にはそれを可能とする能力があった。
彼はあたしに彼の果実を与えた。
それはあたしの肉体を急速に女に変えていった。
彼の樹液があたしの中の「オンナ」を引き出す。
そして、彼の精子をあたしのナカに送り込む。
あたしの内性器が成熟し、卵子が作られ、彼の精子と合体してあたしは妊娠した。

「種の保存」
それが彼の望みなら、あたしはそれに従う。
(何人でも産んであげるわ♪)
愛しい貴方の望みなのだから…

YELLOW

「おい、お前!!その箱の中に入れ。」

「な、何で僕なんだよ?」
「お前、宇宙とか好きなんだろ?ロケットで宇宙遊泳してる気分を味わせてやろう♪」
奴にはこの箱が宇宙ロケットに見えているのだろうか?
僕にその答えが解る筈もない。
判ってるのは、奴らは僕を箱に入れ、床を転がして喜ぶであろう事だけだ。

「先生、こっちです。」
女の子の声と同時に、僕が詰められた箱は動きを止めた。
「こいつが宇宙遊泳の気分を味わってみたいからって。俺たちは手伝ってやっただけだよ♪」
僕には肯定も反論もできなかった。
独りで医務室に向かい、誰もいないのを確認してベッドの中で涙を流していた。

 

「面白いものをやろう♪呪いの粘土だ。」
誰もいない公園を通り抜けようとしたとき、得体の知れない男に声を掛けられた。
「君はいじめにあってるのだろう。これは君の今の状況を変える優れもののアイテムだ。」
何故か、僕は足を止めて男の話を聞いていた。
「相手の髪の毛を入れ、念を込めて練り込むと、相手はお前の思い通りの姿になるんだ♪練り込めば練り込む程にね。」
僕の手は、その粘土を手に入れていた…
「勿論、呪いの品だ。呪いが自分に却ってくる事を承知しておいてくれ。」
そう言うと、男は文字通りその場から消えていた。
僕の手に呪いの粘土を残して…

 

僕が奴に力で勝る事はできない。
勿論、自分を鍛えれば良いじゃないかと言われるが、僕にはそこまでの努力に価値を置けなかった。
僕が強くならなくても、奴を弱くすれば良いのでは?そして、今の僕には奴の姿を変える事ができた。
僕より弱い…僕は奴を女の子に変えた。

しかし、奴のいじめが止む事はなかった。
女の子になり暴力的ないじめはできなくなったが、その分、陰湿ないじめに移行していった。
そして、元々の配下の男達に加え、新たに女の子のいじめ仲間を組織してしまっていた。

(こんな筈じゃなかった…)

僕はもう一度、粘土を捏ね始めた。
やはり、奴には力が必要だ。
一旦、男に戻す。
そして「その力は僕を守るためにだけ使われるのだ」と条件付けを行った。
そう、僕をいじめてくるのは奴だけじゃない。他にもいるのだ。
奴ひとりを排除してもいじめがなくなる訳ではないのだ。
であれば…味方にして、僕に代わっていじめてくる奴らを撃退してもらえば良いのだ♪

僕は呪いが却ってくるのも気付かずに、更に手を加えていった。
(やはり、僕を護ってくれるヒーローなら、それなりに格好良くないとね♪)
背の高い細マッチョだけど、筋肉はいざという時にしか見せつけない。
普段は厳ついクールなマスク…でも、僕だけには優しい甘いマスク♪
声は…普段は無口だけど、僕には低く痺れる声で愛を囁いてくれる…

(愛??)

何で?と自問したが、即に何の問題もない事を思い出した。
あたしを護ってくれるヒーローだもの。相思相愛になればもっと良いじゃない♪
敵のいない平和な時期にはデートにいくの♪
あたしはピンクでひらひらのエプロンドレスで髪にはリボンを着け、お化粧だってしちゃうんだ♪
手を繋いで、腕を絡めて…誰もいない景色の良い所でファーストキッス♪
そのままホテルに行って、あたしのハジメテをあげちゃうの♪

 

…って…
ようやくその頃になってあたし…僕は自分が「女の子」になってるのに気がついた。
慌てて鏡を覗き込む。
鏡の中には…奴を女の子にした時の奴と同じ顔があった…
(これが、呪いが却るという事?)
胸に手を当てると、膨らんだおっぱいがあった。
掴んでみると、僕の胸から「掴まれた」と伝えてくる。
スカートの中に手を入れて股間に触れた。
下に穿いていたのはトランクスではなくパンティだった。
さっき淫らなことを考えた所為か、お股の所が少し濡れている。
勿論、その薄い布地の下には男のシンボルはなく、逆に男のソレを咥え込む割れ目があった…
(ハジメテは彼と…♪)
そんな事を考えると、子宮がキュンと奮えて淫らな汁を滴らせてくる♪

(そうだ♪)
彼があたし以外の女の子には見向きもしないように、あたしのこの汁も練り込んじゃおう♪
あたしは淫ら汁を掬おうと、割れ目の中に指を入れた…
「ひゃんっ!!」
強烈な刺激に、あたしは叫び声をあげてしまった。
(クリトリスに触れたの?)
思いもよらぬ刺激に、あたしは床に座り込んでしまった。
足先をハの字にして、その間にお尻を落とす女の子の座り方が自然にできていた。
もう一度指を入れようとしたが、今のショックでお汁が退いてしまった。
(やはりエッチな事考えないとイケナイのかな?)
あたしは自分の胸を揉んでみた。
(タダ揉むだけじゃダメじゃない?彼に揉んでもらってると思わなきゃ♪)
そう考えただけで、キュッと乳首が勃起したみたいだ。
『淫しい娘だな。たったコレだけで乳首を硬くするなんて♪』
(貴方だからよ♪あたしの肉体は貴方に正直に反応してしまうの♪)
『なら、もっとイイ事をシてあげよう♪」
ワンピースの背中のチャックが下ろされ、あたしの上半身はブラジャーだけになった。
が、それも一瞬のこと…ホックが外されてブラジャーも奪われてしまった。
あたしの胸にたわわな乳房が並んでいた。
他の女の子よりふた回りも大きく、あたしのコンプレックスであると同時に、この大きさに彼が悦んでくれると思うと幸せになる。

チュパッ♪

彼が乳首に吸い付いてきた。
「んあん♪」
舌で乳首が擦られる快感に思わず喘いでしまう♪
両手でゆっくりとおっぱいが揉まれ始めると、ゆったりとした気分になってゆく。
ただ、乳首への刺激は相変わらず続いている。胸を揉まれて気分が落ち着くと、乳首への刺激が際立ってくる。
「ぁあんっ!!」
彼の歯があたしの乳首を挟んだ。噛みきる程の力ではないが、痛みとも快感ともつかない感じに戸惑う…

カッ…

子宮が再び熱を持ち始めた。
股間がぬるぬるしてきた。
『そら、出てきたろ?』
と彼の愛撫が止まった。
(ダメ、止めないで!!このままあたしをイかせて頂戴♪)
『お前をイかすのは、俺の本体だろ?さあ、今はお前の望みを粘土に込める時だ。』

あたしは我に帰った。
指先にはあたしの愛液が絡み付いている…
あたしは再び粘土に向かうと、想いを込めてソレを練り込んでいった。

 

 

「おはよっ♪」
毎朝迎えに来る彼に声を掛けた。
原則、無口な彼は挨拶を返す代わりに、あたしのおでこにキスをする♪
彼と手を繋いで登校する間も、あたしが知らない生徒も
「おはようございます。」
と声を掛けてくる。
勿論、あたしに…ではなく、彼に挨拶してゆくのだ。
彼は軽く頷くだけで応えていた。
当然だけど、教師達も彼には一目置いているのだ。
クラスの中など、彼の目の届く所ではあたしがいじめに合うことはない。
離れていても、彼の睨みはちゃんと効いている。
あたしも彼と一緒の時間を多くしているので、今では快適な毎日を過ごしている。
「今度の日曜日、デートしない♪」
その次の月曜は休日だから、お泊まりもできる。
やはり、彼にお礼しなくちゃいけないものね♪
「今度の…って、お前の誕生日だろ?良いのか、俺なんかで。」
(あっ♪あたしの誕生日覚えてくれてたんだ♪)
「いつものお礼も兼ねてね♪」
「お礼?」
「楽しみにしててね♪」

そんな話をしてるうちに、あたしの家の前まできた。
「また明日。」
と彼があたしのおでこにキスをしようとする所で、あたしは彼の首に腕を掛けた…
チュッ♪
唇同士が触れ合った。
「また明日ね。日曜日楽しみにね♪」

 

その夜
使命を終えた粘土の人形はカサカサの塵となって崩れ落ち、風に吹かれて消えていった…

 

機械のカラダ

「どうだい♪その肉体は?」
博士が僕の顔を覗き込んだ。
どう?と言われても、僕はたった今ベッドの上で目覚めたばかりだ。
「ま…まだ、何とも言えません…」
か細い声が僕の喉を震わせた。
その声は、確かに僕本来の声ではなく、甲高い女の子の声に聞こえた。

 

僕は博士の助手として実験の手伝いをしていたが、ある日装置が暴走して僕の肉体は粉々に砕け散ってしまった。
博士の必死の努力の末、僕の意識だけは開発中の超コンピュータの中に復元された。
その後、僕に肉体を与えるべく試行錯誤してきたがリアルに動きのある「機械」は門外漢だったようで、最初に与えられた肉体は手足がなく、キャタピラで移動できるだけのものだった。
最近では手足をもった肉体にまでは進化したが「ロボット」の範疇を越える事はできなかったのだった。
「この手の専門家に協力してもらったらどうでしょうか?」
と僕が持ちかけると
「心当たりがない事もないが、君が我慢できるかは保証できないよ。」
という前提条件のもとに送られてきたのが、この肉体だ。
その完成度は見ただけで博士のものとは雲泥の差どころか、比較の対象にもならなかった。
これが「機械」とは思う事さえできなかった。
そこには只寝ているだけの「人間」がいた。
呼吸はしていなかったが、ほんのりと暖かみのある肌は柔らかく、官能的でさえあった。
そう…問題があるとすれば、その容姿が「女の子」である事だった。
「奴に男のボディを作らせる事は不可能なんだ。全てが奴の趣味でできているのだ。それでも使ってみるかね?」
ロボットの肉体でいるよりは…
と、僕はこの肉体を使う事にしたのだった。

 

 
「やっぱりコレを着なくちゃいけないんですか?」
僕が手にしたのは下着から一式の女の子の衣服だった。
「奴がその肉体とセットで送ってきたんだ。そもそも君本来の服だとサイズが合わないだろ?コレなら間違いはない。」
そうは言われても、男の意識のまま、ボーダー柄のパンティを穿くのは「女装」をするようで恥ずかしさが先に立つ。
「そんな事で大丈夫かね?スカートの丈は短いし、ニーハイでの絶対領域が…」
「な、何です?その〈絶対領域〉って。博士の言葉が卑猥に聞こえますぅ。」
「うむ?ぅほんっ!!まあ、その…ナンだぁ。身に着けて見れば判ると思うぞっ♪」
「何なんですか?それって答えになってないですぅ♪」

とにかく、裸のままっていうのも良くない(ロボットの肉体だと服を着るとギャグになったけどね♪)と、意を決して女の服を着ていった。
パンティを穿き、それとセットになっていたブラジャー…着易さを考えてくれたのかホックがなく、被るようになっていた…を着け、フリルの沢山付いたキャミソールも被るようにして着た。
「上はそれで良いよ。カーデガンは寒かったら羽織るように言われている。」
と博士が次に着るスカートを渡そうとした時、
「おっと、コレもだった♪」
キャミソールに合わせたのかお尻にフリルの付いたパンティが渡された。
「これは?」
「アンスコだよ。スカートが捲れてもショーツが直接見られないようにするらしい。」
と渡されたアンスコをボーダー柄のパンティの上から穿き、スカートも穿いて腰のホックを止め、ジッパーを上げた。
確かに、お辞儀をするだけでスカートからお尻がはみ出てしまいそうだ。
アンスコを穿いているとはいえスカートの中を覗かれるのは、たとえ意識が男のままでも恥ずかしい事に違いはない。
「次はニーハイだ。」
と博士が渡してきたのはかなり丈の長い靴下だった。
足に通してみると、膝を隠して太股の下に達した。
もう一方も同じように穿くと、
「ずり落ちないように糊で止めておくんだ♪」
と靴下止用の糊を寄越した。
「博士、鼻の下が伸びきってますよぉ。」
と指摘したくなる程、好色そうな眼でスカートから出た所の太股注視していた。
「う~ん♪良い出来だ。イイ仕事をしてくれる♪」
「ど、どこを見て言ってるんですかぁ?」
「勿論、キミの絶対領域だよ♪」
「絶対領域…って、単に太股じゃないですかっ!!」
「理解できないかな?スカートの裾とニーハイとの間の絶妙な露出が醸し出す健康的なお色気が♪」
「そんなの判りませんっ!!もっとまともな着るものは無いんですかっ?」
「セーラー服やナース服、シスターの服もあるが、皆ちゃんと絶対領域は抑えてるようだね♪」
「それって、どこかの風俗店と勘違いしてませぇん?」
「わたし的には白衣の天使がツボなんだが…」
「良いですよ、コレてっ!!どおせ博士にしか見られることはないんだしぃ…」

 

 

この肉体の良い所…
・機械のようなぎくしゃくした動きではない。細かな作業も難なくこなせる。
・体が軽い。人間の女の子並みの体重しかない。研究所の床を踏み抜く心配がなくなった。
・食事が不要。機械の体も食事はいらなかったが、定期的に充電する必要があった。この肉体は超自然エネルギーコアを内蔵しているので、半永久的に稼働させられる。
これらの長所で博士の助手としての仕事には申し分ないのだけどぉ…
・博士の目がいつも僕の絶対領域あたりにあるので、博士自身の研究が遅々として進まなくなった。
コレは大問題ですよぉ。博士が行動を起こさないと、僕に回ってくる仕事が、日常の雑用しかなくなっちゃう!!
所謂「主婦」の仕事よね♪
朝御飯を作って、寝ている博士を起こし、食べ終わった食器を片付け、昨日着ていた服を洗濯し、部屋を掃除して、昼御飯の準備…
その合間に博士にお茶を淹れてあげる♪
お昼ご飯を片付けたあとは一寸お昼寝…。
起きたら晩御飯から翌日のお昼までの献立を考えてからお買い物…と言いたい所だけど、まだこの姿を他人の目に晒すのは恥ずかしいので、ネットで近くのスーパーに注文して配送してもらっちゃう♪
その後、洗濯物を取り込んで、ワイシャツにはアイロン掛けして、畳んだ衣類を所定の場所に納めると、晩御飯のしたくを始めるの。
時間は十分にあるから、これまで作った事のない料理にもチャレンジできるわ。
頑張った料理に「美味しい」って言ってくれるだけで嬉しくなっちゃう♪

片付けを終え、博士が入った後のお風呂に浸かる…本当はお風呂の必要はないんだけど、身体が暖まると気分がほぐれるのね♪
…でも、身体が火照ってるのはお湯の所為だけじゃない…

 

僕の「男」の意識が「女」の…自分の裸体を見て興奮しているの…
これまで、女っ気の無かった僕の目の前に女の…それも飛び切り上等でセクシーな裸体が…それこそ手の届く所にある♪
でも、今はソレに触れてはならない…こんな状態で触れられたら、変な声がでちゃう。
博士に聞かれるとまずいので、さっさと身体を拭いて自分の部屋に入ってしまう。
ココなら多少の声は漏れない筈…
僕はベッドに転がると、目の前にある女の子の突起…乳首を摘まんだ…
「んぁっ♪」
女の子が快感に声を漏らす…
漠はおっぱい全体を包むようにして揉みあげた…
「ふぁ…ああん♪」
彼女も感じているらしい。
僕の指は柔らかで弾力がある乳肉の感触を堪能し、更に刺激を与えた…

(チッ……)

その刺激に反応するように、下腹部な奥が熱くなる。
漠の股間は暑さと供に湿度が増してくる。
そして、腹の奥から溢れ出てくる液体があった…

(愛…液…)

何もない股間に手を伸ばした。
指先を濡らすものがある。
「んあんっ!!」
鋭敏な箇所に指が触れた。
それは痛みより快感をもたらす。
「んあ、ああっ!!」
僕は執拗にソコを責めたてていった。
それはもう「男」として女体を責めたてている…などという意識は皆無となっていた。
僕はもう「女」として女の快感を突き詰めていくしか考えてない。
「んあん♪イくの…イっちゃうのぉぉ~!!」
僕はベッドの上でビクリと身体を痙攣させ、快感の中に果てていった…

 

僕は博士がそこに居ることに気がつかなかった。
「大分、お楽しみのようだね♪」
博士に恥態を見られた?
僕は慌てて淫らな裸体を隠そうとした。
…が、その行為は実現することはなかった。
僕の目は博士の股間に釘付けになっていた。
ソレは極限にまで勃起していた。
(欲しい…)
(ココに…おまんこに挿れてぇ♪)
(あたしの膣をぐちゃぐちゃに掻き回してっ!!)
思いもよらぬ衝動が、一気に突き上げてきた。
「良いね?」
博士の言葉に僕は頷いていた…
博士が近づき、僕を抱き締める。
濃厚なキッスに頭がクラクラした。
股間を開くと、博士のペニスが僕のナカに入ってきた。
「ああ…イイ…♪」
僕は満たされていった。
快感に何も考えられなくなる。
博士が動く度に新たな快感が生まれてくる。
あたしは何度も何度も昇り詰めていった。
記憶の糸が散り散りに解かれていった…

 

 

「おはよう♪」
耳元で博士の声がした。
「あ…あたし…何を?」
時計を確認して朝がきた事を知る。
「す、すみません。即に朝御飯の仕度…」
「今朝はサボってしまおう♪君ともう少しこうしていたいし♪」
と抱き寄せられる…
あたしは何の抵抗も出来ずに博士の腕の中に捕らわれた。
「今日は日曜日だよ。仕事も何もかも忘れて休んでしまおう♪」
(何もかも忘れて?)
いや、忘れてはいけない事があるっ!!
あたしは…僕は「男」なのだっ!!
博士に抱かれているこの状況は、僕にとっては男同士の情事…ホモセクシャルな関係に他ならないっ!!
「いけませんっ!!男同士でベッドで抱き合うなんて…不潔ですぅ!!」
「男同士じゃないだろ?君の肉体はちゃんとした女の子だし、君も女性としてイってたじゃないか♪」
「…そ、それはそうだけど…」
「じゃあ、もう一度確認するかい?」
僕は再び博士に抱き締められ…濃厚なキッス…
「んあっ…ああん♪」
即に股間が濡れてきた。
「さあ♪」
僕…あたし…はもう、博士を拒むことはできなかった…

秘宝

洞窟の中には様々な魔物がいるが、その先には数々の秘宝が眠っているのだ。
一攫千金を狙い、俺は町で雇った魔法使いと共にアタックを開始した。

無論、魔物達と対峙するのは俺の仕事である。
魔法使いは戦う事はない。適切な助言と治癒魔法の提供…そして、俺が倒した魔物をギルドに転送して褒賞金を受けとるのが彼女の仕事だ。
勿論、彼女への報酬も貯まった褒賞金から支払われる。
万一、俺が魔物に倒された場合でも、報酬がフイになる事はないのだ。

 

洞窟の突き当たりに宝箱があった。
このへんの階層には秘宝が残っていることは殆どないが、宝箱が一週間に一本産み出す回復薬を手に入れる事はできる。
「これで五本目か。じゃあ、下の階層に進もうか。」
魔法使いが異議を唱えないので、俺は壁際の階段を下に降りていった。
階層を下れば下る程、魔物達も手強くなってゆく。

回復薬を使う事もなく、俺は六層目に足を踏み入れていた。
「右には上級の魔物、左には秘宝の存在を感じます。」
久々に彼女からの助言があった。
「倒してからお宝か、お宝を手にしてから倒しに行くかか?セオリーなら先ずお宝だが…」
「では左ですね?」
「いや♪魔物を倒すのが先だ。」
俺は右に曲がると、剣を抜き放った。

一気に間合いを詰めて薙ぎ払う…
刃は届いたが、致命傷にはなっていない。
しばし睨み合う中、魔法使いが部屋の中に入って来るのが見えた。
魔物が彼女を警戒する。
その一瞬を点いて二撃目を加える。
一瞬で魔物の懐に飛び込み、奴の心臓に届く最短の角度から剣を突き入れる…
次の瞬間、振り回された奴の腕に弾き飛ばされていた。
多少のダメージはあったが、この攻撃は奴には致命的であった。
剣の抜けた傷口から大量の血が吹き出ている。
いまだ暴れてはいるが、相手となる俺の姿は確認できていないようだ。
奴の足がふらついている。
俺は剣の切っ先に意識を集中させ…最期の一撃!!
奴の首が胴体から切り離された。
一瞬を置いて、ドサリと奴の胴体が床に倒れた♪
「後を頼む。」
と魔法使いに言うと、彼女はいつもの呪文を唱えた。
魔物の屍がギルドに送られ、俺の口座に褒賞金が払い込まれる…が、
魔物が消えた後、床の上に何かが転がっていた。
「鍵…ですね。」
彼女はそれを拾い上げると、ポーチに仕舞った。
「多分、即に使うことになると思います。」

宝箱には秘宝はなく解毒剤が入っていたが、それを取り出すと宝箱の底に鍵穴があった。
「これは?」
と宝箱の前の位置を魔法使いに譲ると、彼女はポーチから鍵を取り出した。
鍵を鍵穴に入れると、宝箱の底が光に包まれた。
「秘宝の類いですね。胸当ての防具…治癒魔法が織り込まれていてダメージを軽減できます。」
光が収まると、そこには秘宝らしからぬ、ごく普通の胸当てがあった。
「換金しますか?」
と魔法使いに聞かれ、俺は魔物に突き飛ばされた時の胸の痛みを思い出した。
回復薬を使う程ではない…が、この防具の治癒魔法が気に掛かった。
「換金はしない。俺が使う。」
と今使っている胸当てを外した。

胸元には魔物の攻撃で青痣が残っていた。
新たな胸当てを装着すると、嘘のように痛みが退いていった。
「凄いな♪」
胸元をずらして青痣のあたりを覗き込むと、少しばかり痛みがぶり返してきたが、既に青痣は消えかけていた。
「下に進もうか?」
と魔法使いを見やると、彼女は何事もなく頷いた。

 

俺達は更に三層を下った。
この胸当てのような秘宝の類いはなかったが、かなりの額を換金できていた。
勿論、上級の魔物とも戦ったが、胸当ての防御力に幾度となく救われたのは事実だった。
切り上げたのは、時間的な問題もあるが、上級の魔物との戦いの数がいつもより多く、肉体的にも精神的にも疲れが溜まっていたのだ。

地上に戻る間にもザコとの遭遇戦がある。
剣も大分鈍っていた。
ザコを斬り倒すのにも時間が掛かる。
予定より早めに切り上げたが、宿に着いた時には、既に陽が落ちてしばらく経っていた。
「明日は剣を買い換える。クエストは休みにしよう。」
「それは構いませんが…胸の方、大丈夫ですか?」
と魔法使いが俺の胸に手を伸ばした…
「ぁ、イヤっ…」
と俺は身を退いていた。
「い…いやなに。今日は大分疲れている。あ、明日また…な。」
と、魔法使いから離れ、ベッドに転がった。
「確かにお疲れのようですね。でも、防具は外してからお休みになった方が良いですよ。」
彼女はそう言って、俺の部屋を出ていった。

 

 

胸の苦しさに目が覚めた。
まだ窓の外は薄暗い。が、徐々に明るさは増している。状況は視認可能だった。

服の下で防具の胸当てが異様に膨らみ、俺の胸板を圧迫していた。
やはり魔力を持つ防具である。魔法使いの忠告に従い、外してから寝るべきであった…
と、今さら後悔してもどうにかなるものでもない。
先ずは胸を圧している胸当てを外そう…と、その上に着ていたシャツのボタンを外してゆく。
ボタンは今にも弾けそうになっていた。
肺から息を吐き出し、少しでも負担を軽くしてボタンを外していった。
ボタンが外れただけで、胸の圧迫感はかなり軽減された。
そして、根元である胸当てを外す。
胸当ては大きく変形していた…まるで、その中に女の乳房を納めるかのように、お椀状に丸く突き出したパーツが生まれていた。
これがシャツを下から圧して、俺の胸を苦しめていたようだ。
脇の留め具を外して、防具を脱ぎ捨てた。

プルン♪

そんな音を発てたかのように、俺の胸の上で揺れているモノがあった。
見るからに、それは女の乳房以外の何物でもなかった。
その先端には即にでもしゃぶりつきたくなるような…乳首があった。
(これは、「俺」の乳首なのか?)
流石に「しゃぶる」のは自制して、指先で摘まんでみた…

(?!)

俺の胸の先端から「乳首が摘ままれた」との信号が送られてきた。
指を離すと「離された」とも…
つまり、この乳首は俺自身のものだということ…強いては、この女のような乳房もまた「俺のもの」だという事だ。

魔法使いも「女」だが、その胸には男の性欲を呼び起こすような起伏は存在していない。
いつでも性欲に委せて揉みしだく事のできる乳房が手の届くところにあるのは、男として悦ばしい事ではある…が
ソレが俺自身の胸に存在するというのは違反である。

何にしろ、この状況はあの防具の所為には間違いはない。
治癒魔法が変に働いたとか…
当然、魔法関連の事であるから、魔法使いに聞いてみるしかないだろう…
俺は魔法使いの寝室のドアを開いた。

「な、何なのよ?こんな早くから煩いわね!!」
と寝起きの悪さを露呈する。
「ちょっと頼み…と言うか…」
「って、何であんたがあたしの部屋に入ってるのよ?」
「部屋に鍵は掛かってなかったぞ。」
「そりゃあ結界を張ってるから…って、あんた、その胸。どうしたの??」
「これを相談に来たんだ。あの防具を着けたまま寝てたら、こうなったんだ…って、勝手に触るなよ!!」
「触らなきゃ判らないじゃない。それにしても見事なものね♪」
「欲しけりゃやるよ…というか、持ってってくれないか?」
「コレの所為で結界が働かなかった?」
「結界より、俺の胸をどうにかしてくれ。このままじゃ外にも出れない!!」
「少し落ち着け。あんたらしくもない。」
「そ…それは…」
俺は黙って、彼女の確認作業を受け入れるしかなかった。
「下はどうなってる?」
「下?」
「そう、ズボンを脱いでくれないかな?」
俺は言われるがまま、ズボンとパンツを下ろした。
(??)
俺は慌てて股間に手を伸ばした。
そこにあるべきものの姿がなかったからだ。
そして、俺の手は俺の股間から突起物が失われている事を伝えてきた。
「ほら、手を退ける。良く見えないじゃない。」
そして、俺をベッドに座らせると、脚の間に割り込んで股間を覗き込んだ。
「ここまで変化しちゃうんだ…」
と頭を上げた魔法使いに
「どうにかなりそうか?」
と聞いてみたが…
「もう少し、あの防具を調べる必要があるわね。どうせ今日はクエストには行かないのでしょ?」
「…ああ。剣を新調しようと思っていた…」
「なら一緒に行かない?服も買い足しておきたいし♪」
「ん?ああ。別に構わんが…」
「じゃあ支度しなくちゃね♪あんたはコレに着替えてね。」

(…)

渡された服は、どこから見ても女物にしか見えなかった。
「フリーサイズだから問題ないでしょ?」
「サ、サイズ以前に、コレは女物じゃないか?」
「それ以外であんたに着れる服、ある?それとも、裸で外に出るつもりなの?」
それは究極の選択…ではない。既に選択肢は失われているのだ…
「下着はコレね。ブラは合うのがないから、買うまで我慢してね。」
俺は女の下着を穿き、女物の服を被るようにして着た。
「脛毛とか剃ってきた?」
と聞かれ、スカートの下に覗いている脚を見ると、黒々とした脛毛の茂みは跡形も無くなっていた。
「髪の毛も大分柔らかくなってるわね。」
とブラシで髪を鋤かれると、髪の毛はふわりと広がっていった。
「お化粧の必要もないくらいね♪」
見せられた鏡の中に写っている「女」が俺自身であると気付くのには、少し時間が掛かった。
「こ…これが俺?」
「これだけ美人で、おっぱいも大きいと、男達が引く手あまたよ♪」
「お、俺は男に興味ないっ!!」
「だめっ。あたしは男になんか興味ないわ。よ。言い直してみて。」
「俺は男だ。自分の事をあたしだなんて言える訳ないだろ?」
「あんたはもう、立派にオンナよ♪鏡で見たでしょ?」
「そ…それは姿だけの事…」
「気が付いてる?あんたの声ももう女声になってるのよ♪」
「えっ?」
違和感を感じなかったので気付かなかったが、確かにそれは俺本来の声では無くなっていた。
「それに、こんなの見ると興奮しない?」
と、彼女が俺の目の前に差し出したのは…

男のペニス?

それを型どった張形だった。
ズキッ!!
下腹部に刺激が走った。
「ほら。乳首勃ってるわよ♪」
見ると伸縮性の高い生地が乳房の先端の突起が硬く尖っているのを浮き出させていた。
「欲しくない?」
そう言われると、俺の心の奥に「欲しい」という気持ちが生まれていた。

ジッ…

熱い液状のモノが俺のナカから産み出され、俺の股間を濡らした…
「…な、何なんだ?」
「欲情したんじゃない?」
「欲情?」
「男のペニスに欲情して、下着を濡らしたでしょ?あんたはもうオンナそのものなのよ♪」

「お…俺が…オンナ?」

「まだ判らない?じゃあ、そのベッドに…」
俺はいとも簡単にベッドに倒されてしまった。
彼女の手がスカートの中に入り、股間に触れた。
「何だ♪もうこんなに濡らしてるじゃない♪」
そして、下着の中に指先が潜り込んでくる。
「この割れ目の奥が欲しがってるんでしょ?」
俺は彼女の言葉を否定したかったが、ソコが彼女の指に刺激されると更に奥から溢れ出してくるものがあった。
「ソレを着けて男に戻るんじゃなくて、ここに突っ込んでもらいたくなってるんでしょ?」

「んぁっ…」
思わず声が出てしまった。
男には存在しない箇所から彼女の指が胎の中に侵入してきた…
「こんな細い指じゃ物足りないんじゃない?もっと太くて硬いモノに突かれて、ぐちゃぐちゃに掻き回されたいんじゃない?」
(ココが掻き回される?)
それを想像しただけで、ビクリと胎の奥が奮えた…
「肉体は正直よね♪ホラ、認めちゃいなさい♪貴女はオンナなんだって。」
「お、俺は… ぁっ!!」
「どうしたの?」
彼女は余裕の笑みで俺を見下ろしていた。
俺は抜かれそうな指を追って腰を突き上げていた。
「オトコなのに、挿れて欲しいの?」
「イ、イヤ…」
腰を戻すと股間から…俺の膣内から、彼女の指が抜け出ていった…
「認めちゃいなさいよ♪アタシはオンナ…だって。そうすれば、今度はコレで責めてあげるわよ♪」
俺はゴクリと唾を飲み込んでいた。
(コレが俺の膣に?指でさえ、あれだけの快感があったのだ…)
俺の肉体は完全にソレを欲していた。
「…ソ…ソレを頂戴♪」
「そのために言う言葉は?」
「…あ…あた…」
俺は何と言おうとしているのだ?
認めない!!
俺は、自分が「女」だとは絶対に認めないぞ!!
「…ほ、欲しがってなどいない。俺は男なのだから!!」
「偉いわね♪よく我慢できること。じゃあご褒美にコレを挿れといてあげるわね♪」
と、小指程の棒状のモノを取り出して、俺の膣に嵌め込んだ。
「な、何なんだよ。ソレ?」
「ん?あとで教えてあげる。さっ、買い物に行きましょ♪」

 

 
結局、俺は女物の服を着たまま出掛ける事になった。
(濡れた下着は新しいもの…やはり女の…に取り替えている)
そして、最初に訪れたのは下着屋だった。
女の下着が数多く並んでいる。
男の俺は目のやり場に困るのだが…
「ブラはちゃんとサイズを合わせないといけないのよ。貴女の下着なんだから、もっと真剣になって頂戴。」
「そ、そうは言っても、俺には何もわからないし…」
「わからないのなら、わかるように努力して。しないのなら、このスイッチを入れるわよ。」
とリモコン装置を俺に見せつける。
「何なんだよそれは?」
「じゃあ入れてみるわね♪」
と彼女が言った途端、俺の膣が強烈な刺激にヒクついた。
それは、あの小指大の棒が俺の膣の中で震えたために違いない。
あれはその棒のリモコン装置なのだろう…
「今は軽いのをちょっとだけやってみたのよ。もう少し時間を掛けたり、強さを変えたりしたらどうなるかしら?」
今回は何とか変な声をあげずに済んだが、今以上に激しくされた場合、我慢しきるとは思えなかった。

彼女に確認しつつ、下着を数セット購入した。
続いてアウターだ。
これも男っぽい物、中性的な物は選ばせてもらえなかった。
全てがヒラヒラしたスカートを基準にコーディネートするしかなかった。
「これだけ立派な胸をしてるんだから、活用しない手はないでしょ♪」
と、胸元が大きく開いて胸の谷間を見せつけるようなデザインが求められた。
「これなら、どんなオトコもノックアウトできるんじゃない?」
そう評価されても「俺」には嬉しくもなんともない。
が、反論してるとそっちに夢中になって、つい「俺」と言ってしまいそうだった。
そうなれば、当然あの刺激が与えられる事になる。
俺は黙って選んだ服のひとつを取り出し、着てきた服から着替えると店を後にした。

昼食を挟んで、ようやく本日一番の目的の武器屋に向かった。

 

 
「お姉さんが使うんですかい?」
あからさまな視線で店主が俺を値踏みしていた。
「うちには剣舞に使うような柔な剣は置いてませんよ。」
「色々とあったんでな♪」
ゴトリ。と俺は今まで使っていた剣をカウンターに置いた。
「は…拝見させていただきます…」
と鞘から抜くなり、店主の目が見開かれた。
「どなたの…」
「色々あったと言っただろ?俺…私が使っていたものだ。」
一人称の言い間違えに気が付いたか魔法使いを見たが、今のところアレを発動させる素振りはなかった。
「そ、そうですか…裏にスペースがあります。何本か見繕ってきますので…」
と店の奥にある扉に促された。
魔法使いと一緒に裏庭に出た。
彼女が何も言わないところを見ると、罠とかの物騒なものはなさそうだ。
ガラガラと小さな荷車に剣を乗せて店主がやってきた。
俺は数本を代わる代わる手に取り、しっくりきた一本を抜き放った。

 
深紅のブレードが気にはなったが、バランスは良く、切れ味も良さそうだった。
「どう思う?」
と魔法使いに聞くと、
「お互いに相性が良いみたいじゃない♪」
と答えがきた。
「そ…それは…」
その向こうで店主が顔面を蒼白にしていた。
「す、済みません。それは売り物では…」
と声を震わせている。
その事が俺に吹っ切る切っ掛けを与えた。
「これに決めた♪貰っていくよ。」
店主が理性を取り戻す前に、俺たちは金を払い武器屋を後にした。

 

剣も手に入り、俺たちはクエストを再開した。

魔物たち相手に剣を一旋させる。
思っていた以上の切れ味を表す。
斬り進む毎に気分が高揚してゆく。
これまでにない経験だった。
「大丈夫か?」
と魔法使いが尋ねてきた。
「何か問題でも?こんなに気分が良くなるなんてね♪剣が軽く感じるわ。」
俺は一気に階層を下っていった。
「ここのボスはあんたかしら?」
俺は魔物を挑発した。
魔物の視線は、半分剥き出しになった俺の胸や深い切れ込みから覗く太腿をうろついている。
ふっ…と隙を作るように股間を広げる…
奴の意識がそれに釣られる。
俺は一気に間合いを積め、剣を振り抜いたっ!!

ドクリッ!!

歓喜の衝動が俺を貫いた。
振り返り、剣を振りかざす。
「はぁーッ!!」
上段から魔物の急所に剣を突き入れ、それを切り裂いた。
断末魔の叫びもあげられずに、魔物は床の上に倒れ落ちた。

ずんっ!!
と、再び衝撃が走った。

「やったね♪」
と魔法使いが駆け寄ってきた。
「あっ……」
抱き付かれた途端、全身から力が抜けた。
「どうしたの?」
問い掛けられ、俺は必死で状況を把握しようとした。

彼女に触れられた場所が熱い…
それ以上に下腹部が熱い…
股間から大量の愛液が滴っている?
(やだ…考えらんない♪)

「顔…赤いよ?」
と魔法使いの掌が額に触れる。
「あ…ああん♪」
(なんて声出してるのよ!!まるで発情中の牝ネコじゃない?)
防具の下で乳首が尖っているのがわかった。
全身が火照りだしている。
無意識の内に防具を外し、下着にも手を掛けていた。
「正気に戻って!!いつ魔物が現れるかもわからないのよ。」
魔法使いが必死にからだをゆらす。
「ねぇ、アレを頂戴♪刺激が欲しいの♪」
膣口がひくひくと餌を待ちわびる雛鳥みたいに震えていた。

(♪!!)
目の前に剣が落ちていた。
刃が妖しく紅い輝きに包まれていた。
そして、その柄が次第に変形してゆく…それは男性器の形になった♪
「こ…これ♪これでナカをぐちょぐちょにするの♪」
「駄目っ!!」
剣に伸ばそうとした手が阻まれた。
「イヤっ、放して。」
けれど、彼女は全力で阻止する。
「こんな禍々しい剣だとは思わなかったわ。魔物を斬ることで発動したのね。」
彼女が呪文を唱える。
空気が凍り付き更に身動きが取れなくなる。

 

お互いに何もできないまま、時間だけが経過してゆく。
(?)
魔物の気配だった。
近付いてくる…
魔法使いは結界を張り、こちらの気配を消した。
魔物たちはこちらには見向きもせず、妖しく輝く剣に向かう。
一体が刀身に触れた。
ビクッと何かが送り込まれてきた。
刀身に触れた魔物は、その場で灰になっていた。
(剣との「繋がり」が活きている?)
灰となった魔物の魔力が送り込まれてきたのだ。
ニ体目が刀身に触れる。
魔物たちは次々と剣に群がってゆく。
一体が消える度に新たな魔力が送り込まれてくる。
既に魔法使いを振りほどいて余りある魔力が溜め込まれていた。
(さあ!!おいで♪)
剣に命じる。
その「声」に反応し、剣は身悶えた。
(さあ♪)
と掌を開くと、すーっと剣の柄が掌に納まる。
「どうして?」
魔法使いが驚きの声を上げる。
「どうしてもコレが欲しかったの♪」
剣は悦び掌の中で蠢いた。
「もう待てないわ♪」
柄を股間にあて、そのまま奥に送り込んだ。
「ああ゛゛っ!!イイーーッ!!」
嬌声がダンジョンに響き渡り、悦感の中に意識を失っていた…

 

 
〈ダンジョンに新たな魔物が生まれた。〉
魔法使いの女はそう言っていた。
その魔物は眉間に紅く輝く刃の角を生やし、ヒトも魔物も見境なく斬りつけて来る。
そして、倒した男の逸物を股間に咥えると、美味しそうに啜り上げて最期の一滴まで吸い尽くすと言う。
片腕を失った魔法使いは、戦士の防具である胸当てを着けてはいるが、二度とクエストには参加しなくなったという。
その防具が彼女の命を繋いでいるとも言われるが、真相を知る者は一人としていない…

無題

鏡に写る僕の顔
…何のへんてつもない男の子の顔が写っている。

(気に入らないのかい?)

どこからか声がした。

(気に入るように変えてあげようか?)
声は鏡の中から聞こえてきた。
(どんな顔が望みなんだい?)
そりゃあ、女の子にモテるアイドル顔に決まってるじゃないか♪
(漠然すぎるな。もっと具体的にイメージできないかな?)
しかし、僕は男性アイドルの顔などいちいち覚えていなかった。
女性アイドルなら…ヒロ…ユーコ…ミサ…と、次々に浮かんで来るのだが…
(それがアイドル顔か♪まあ、適当にミックスしてあげよう♪)
鏡の言い分がどこか間違っていると感じたが、既に鏡の中の僕の顔は変化していた。

ぱっちりと大きく見開かれた目。二重の瞼に長い睫が更に目を大きく見せている。
眉毛はきりりと細くくっきりと描かれていた。
ふっくらと赤みを帯びたほっぺた…ちいさな顎には髭の剃り残しなど影もない。
ぷるぷるの唇…こんな唇にキスできたら最高だ!!
薄茶色の長い髪がツインテールに結わかれ、紺色のシュシュが巻かれていた。

これって、確かにヒロ、ユーコ、ミサの特徴が混ざっている。

けど…

男の僕がこんな顔になっても、女の子にモテる訳ないじゃないかっ!!

(そうなのか?)
と鏡が惚けた事を言う。
(君の身体にこの顔は似合わないということなんだね?)
当然だろう。男がこんな女顔で街を歩くのはオカマくらいじゃないか?
(それは済まなかった。是正しよう♪)
と鏡は言った。
が、一向に鏡の中の僕の顔に変化は現れなかった。
「おいっ!!」
と声を掛けてみたけど何の反応もない。
時間だけが過ぎて…

トイレに行きたくなった。
立ち上がり、トイレに入った。
蓋を開け、スカートをたくし上げ、パンツを降ろして便座に座った。
股間から小便が迸ってゆく…

??

何だ?この違和感は?
そういえば、今日のパンツは白だったっけ?
僕は、パンツの前に赤い小さなリボンが付いているのを何となく眺めていた…

 
小便が出終わったようなので、トイレロールを千切った。
…男なら先っぽを振るだけで良いのに…と思ったが、実際に尻たぶが濡れていたので拭く事にした。

?????

何でおちんちんがない?
僕はようやくその事に気付いた。
いや、何でスカートを穿いている事を異常と思わなかったんだ?
それにパンツ。トランクスじゃなかっただろう?

ちょっと待て。胸の廻りを締め付けるものがある。
それに、肩に掛かる紐の感じ…
シャツをたくし上げると、その下からブラジャーが現れた。
ご丁寧にも、カップの中はぎっしりと詰まっていて、艶かしい谷間が出来上がっている。

 

…この顔が男の身体に付いてるのが不自然だ。だから身体の方も変えてしまったという事か?

 

それ以外には考えられない。
そして、身体に合わせて着るものも…

僕はトイレを飛び出ると、箪笥の引き出しを開けた。
そこには彩々りの女性用の下着が詰まっていた。
いつも学生服を掛けている壁に振り向いた。
そこには女子の制服が…
鞄にはいくつものアクセサリーがぶら下がり、女子高生の鞄そのものになっていた…

 

携帯を取り出した。
女の子らしくデコしてある。
中身の設定は変わってないようだ。
親友の番号を呼び出した。
「よう♪どうした?」
彼の声に変わりはなかった。
でも、何と言ったら良いのだろう?
「気が変わって、明日のデートはなし なんて話しじゃないだろ?」
そういえば、彼とは明日遊びに行く約束をしていた。
男同士じゃ暑苦しいがな♪ とか言っていたが、それが〈デート〉だって?
まあ、今の僕は〈女の子〉だからそういう事になるのか?
「おーい。もしもし?」
あっ、ゴメン。ちょっと考え事してた。
そう答えた僕の声はしっかり女声だった。
「で、掛けてきた用件は?」
ん…あん♪ちょっと声が聞きたくなっただけ。
「ああ…そんな乙女回路全開な…俺にはよくわからないな♪」
乙女…って、僕は何を口走ってしまったのだろう…
明日着ていく服もまだ決まってないし、やらなきゃいけない事がいろいろある筈なのに何も手が付けられなくなって、気が付いたら電話してた。
「明日の服なんて、何でも良いだろ?お前は何を着ても可愛いんだから♪」
彼の言葉に胸がキュンとする。
何で?
僕は心まで女の子になっちゃったの?
「けど、やらなきゃなんない事はやっておいた方が良いぞ。」
そう言えばやらなきゃいけない事ってなんだったっけ?
「そんな事、俺に聞くなよ♪もう遅いんだから、風呂入って寝た方が良いぞ♪」
えっ?もうそんな時間だった?
ゴメン。こんな時間に電話してしまって…
「俺こそ、お前の声を聞けてうれしいよ♪じゃあ、おやすみ♪」
おやすみって返すと、受話器から「チュッ♪」と音がして電話が切れた。
チュッ…て、キスされた事になるの?
彼とはデートする仲なのでキスくらいしていてもおかしくないけど…
僕は彼のキスに嬉しがってるのか?

 

何か頭の中が混沌としている。
確かに彼の言う通り、お風呂にでも入ればさっぱりするかも…
って、僕…初めて女の子の裸、見ちゃった…
とは言っても、今の自分の身体なんだけど…
ブラジャーを外したら、膨らんだ乳房の先端に可愛らしい乳首が突き出ていた。
ごくり…と唾を飲み込んでパンツを下ろした。
トイレでおちんちんがなくなっているのは確認したけど、その時は慌ててた。
今は全てを脱ぎ去ってしまっている。
洗面台の鏡には下半身は写らないが、直接に見る事に問題はない。
突起物がない所為か、陰毛の生え方が男とは違っている。
そもそも全身が男みたいに毛むくじゃらではない。
しかし、肌の白さが、その黒い茂みを印象付ける。
そしてその向こうに、神秘の器官を隠している秘裂があった。
恐る恐る、その隙間に指を伸ばしてみる。
割れ目に指を差し込んでゆく。
おしっこはこのあたりから出てたかな?
ソコは乾いた皮膚が擦れ合い、決して気持ちの良いものではない。
濡れてないからか?
で、どうやって濡らす?愛液って簡単に出せるのか?
いや、それ以前に僕は風呂に入りに来たんじゃないか♪
湯船に浸かれば、それで済むだろ?

僕は湯船の蓋を外して湯の中に身体を沈めた。
…おっぱいってこんな感じになるんだ…
新鮮な発見に感動しつつも、僕はメインイベントに向かい息を整えていった。

お湯の中で膝を離し空間を作った。
太股の内側がお湯に触れる…
そして、お湯は僕の股間を撫であげた。
ぁっ…

そこには快感のようなものがあった。
では、お湯以外のものに触れられたら?
僕は再び指をソコに向かわせていった。
割れ目の中に割り込ませてゆく。
隙間にお湯が入り、不快に擦れ合うことはない。
指先が目指す入り口を捉えた。
指先を垂直に立てて、ゆっくりと押し込んでゆく。
胎の中に指が侵入してくるのを感じた。
指は根本まで入っていった。
蠢かすと少し痛みがある。
二本は無理かな?
でも、女の子は皆、ここに男性のペニスを差し込まれるのだ。
僕のが平均的な大きさだったかは調べた事はないが、ソレが突っ込まれるのだ。

もしかすると、デートの最後にそんな雰囲気になっちゃったりして…
彼にキスされ…もちろん、おでことかじゃなくて、大人のキス…
頭がボーっとしている間に服が脱がされてゆく。
気が付くと恥ずかしい所もみんな彼に見られていた。
そのままお姫様だっこされてベッドに降ろされる。
彼も一瞬で裸になって、僕の上にのし掛かってくる。
彼の股間は見ないようにしてるのだけど、おちんちんはビンビンに硬くなっているに違いない。
「良いね?」
彼の言葉に、優しくしてね♪と答える。
「もちろんだよ♪」
そして彼の股間が僕の股の間に割り込んでくる。
尖端が膣口に触れ…ゆっくりと挿入されてくる。
愛液が潤滑剤となって、痛みを伴うことなく僕の膣の中を埋めてゆく。
あっ…
と声を上げたのは、尖端が子宮の手前に達した時だ。
彼にもそれがわかったようだ。
「動くよ♪」
僕は小さく頷いた。
僕は快感に支配されてゆく。
只、彼の与えてくれる快感を貪ってゆく。
「もう限界だ。射すよ。」
言い終わらぬうちに、僕の膣が彼の精液で満たされてゆく…
快感の中で意識が遠くなってゆく。
ナカに射されたってことは、妊娠する可能性があるってこと?
っま、それも良いか♪
僕は赤ちゃんを抱いた自分を想像しながら、幸せに包まれていった…

アルバイト

家庭教師のアルバイトという事でやってきた。
が、地図に示された場所には大きな門があるだけで、その遥か彼方に木々に囲まれたお屋敷が見えた。
門脇の呼び鈴を操作すると「お待ちしておりました。」の声とともに門脇の小戸が開いた。

 

「お嬢様の勉強を見ていただくのですが、この通り屋敷は広く空き部屋も多くあります。」
執事と名乗る老紳士は、執事に相応しい服と態度でこう言った。
「もし良ければ、このお屋敷に住みませんか?もちろん賃貸料などかかりません。お食事が付きますし、大学への送り迎えも私どもで対応いたします。」
確かに、門からお屋敷に歩くのだけでも時間が掛かる。
それに、食事付きというのも…

その時、ドアの開く音がした。
「じい…その方ですか?新しい先生は♪」
ドアの影から現れたのは、その声に相応しく繊細そうな「お嬢様」だった。
彼女を見た事で、僕の答えは決まってしまった。
「お世話になります♪」

 

 
大してない家財道具を安アパートから持ち込んできた。
既に部屋には立派な机やタンスも備えられていたので、ボロい方は実家に送り届けてもらった。
どうせ戻る事はないのだ。不動産屋には違約金も値切らなかったので、円満解約となった。
とにかく、しばらくは生活費には困りそうもなかった。

美味い食事にありつけ、大学の送り迎えは運転手付き♪
執事さんが言ったように、お嬢様は頭も良く、家庭教師の必要もない。
お勉強の時間は、楽しい歓談の時間となった。

お嬢様は身体が弱いらしく、外に出る事がない。
限られた人達としかコミュニケーションしていなかったので、僕がもたらす外界の話題には興味津々であった。
彼女は「学校」に通った事がないようだった。
某著名なお嬢様学校に籍は置いているものの、出向いた事はなく、女子達の羨望を集めるクラシカルな制服も袖を通した事はないらしい。
彼女は学校での様々なイベントに食い付いてくる。
勿論、大学に入りたての僕には大学のイベントはわからないので、もっぱら高校時代の話になる。
春の新人歓迎会と称する各部活の勧誘合戦。
夏休み前の球技大会での応援合戦。
各部やクラス有志達が趣向を凝らした文化祭での出し物や模擬店。
球技大会のリベンジに燃える大運動会と、このあたりからクリスマスに向けての彼女獲得にむけてのあれこれ。
その先、あれこれの成果で明暗が別れる正月からバレンタイン、ホワイトデー。
そして、卒業式が終わると新入生を迎える準備が始まり、また新たな一年が始まってゆく。
そんな中での成功談、失敗談(もっぱら失敗談ばかりだが)が次々と語られると、彼女は素直に反応してくれた。

 
「本当♪学校って楽しいのね。あたしも行きたかったわ♪」
「無理なの?」
「そう…このお屋敷を離れることができないの。そうだ!!あたしの代わりに先生が行ってきてくれない?」
「僕が?」
「そう。あたしの学校がどんなところで、クラスメイト達がどんな話をしているのか…先生の見てきた事を話て欲しいな♪」
「しかし、お嬢様学校だろ?父兄でも門の中に入るのに手続きがいろいろあるんじゃないのか?」
「そこはじいが何とかしてくれるわよ。明日はちょっと早めに起きておいてね♪」
そう言われ、寝る前に執事さんに確認すると、
「問題はありませんが、起きたら風呂に入っていただきます。髪の毛を乾かす時間もありますので、5時にお声を掛けさせていただきます。」
と差し出されたコップの水をもらい、僕は部屋に戻った。

 

「おはようございます。」
と執事さんの声に起こされた。
夕べは部屋に戻ると即にベッドに転がり込んだに違いない。
寝惚けた頭で執事さんの後をついていった。
風呂場の脇にある、これまで入った事のない部屋に通された。
「先ず、髪から洗わさせてもらいます。」
とリクライニングの椅子に案内された。
床屋の椅子のようだ…と考えているうちに、背が倒された。
背後に洗い場があり、髪の毛にシャワーが当てられた。
(?)
違和感があった。
僕の髪の毛ってこんなに長かったっけ?
更にハサミが取り出され、前髪を切り揃えているみたいだ。
シャンプーの良い香りに包まれる。
普通、男の髪からは匂わない花系の香りだが、行き先が行き先だけに考えたのだろう。
洗い終わった髪がタオルで巻かれた。
「それでは、お風呂の方を。全身を石鹸の泡に包み込むようにしてくださいね。」
と言われた。
その石鹸もいつもと違い、花系の香りがした。
洗い終わると、僕の身体に石鹸の匂いが染み込んでいるみたいだった。
「髪を乾かしますから。」
とバスタオルにくるまれたまま、再び椅子に座らされた。
ドライヤーとブラシでふんわりと整えられてゆく。
毛先が肩に触れている?
「少し顔をやりますね♪」
と背を倒され、蒸しタオルを被せられた。
カミソリで眉毛が整えられた。
次は髭か?と思ったが、タオルが外されるとローションが顔に塗り込まれた。
元々僕の髭は濃くはなかったが、今朝はほとんど延びていなかったようだ。
リップクリームが塗られた。薬用かと思われるが、無味無臭のもののようだ。
椅子の背が戻され、もう一度髪にブラシがあてられた。
「さあ、時間がありません。急いでそこの服を着てください。」
それは僕自身の服ではなかった…

(?)

一番上に乗っていたのは、ブラジャーとショーツだった。
「し、執事さん。これって?」
「お嬢様の代わりに登校していただくのです。これは全てお嬢様のものです♪」
良く見るとその下には、これから行く学校の「女子の」制服が畳まれていた。
「時間がありません。お急ぎください。」
そうは言われても、女性の下着…彼女が身に着けていたものだと思うと、それだけで下半身が反応してしまう…
筈なのだが…僕の股間は全く反応がなかった。
「急がないといけませんので、お手伝いさせていただきます。」
と執事さんはブラを手に取ると僕の胸に巻き付けると、ストラップを肩に掛け、カップの中にパットを重ねて押し込んできた。
「ショーツはご自分で穿けますか?」
僕は渡されたものを広げ、左右の足を通して腰に引き上げた。
執事さんから渡されたブラウスのボタンが左右逆で止めるのにもたついている間にもスカートを穿かされ、腰周りを折り込んでミニ丈に仕上げていた。
どたばたと制服を着終えて、大きな鏡の前に立たされた。
「如何ですか?〈お嬢様〉♪」
鏡に写っているのは僕の筈なのだが、その姿は彼女と瓜二つだ。
「今から貴女がお嬢様です。そのつもりで学校にまいりましょう♪」

 
「彼女の代わりに学校に行く」とは言ったが、本当に彼女の身代わりができるくらいそっくりになっていた。
「あまり喋ることはないとは思いますが、できるだけお嬢様の口調を真似るようにしてくださいね。」
学校に向かう車の中で執事さんに注意を受けた。
「勿論、喋ったら僕が男だって判っちゃうでしょ?…って、この声!?」
既にその声は僕自身の声ではなく、甲高い女の子の声になっていた。
「昨夜呑んでいただいた薬の効果ですよ♪ですから、口調だけを意識していただければ問題ありません。」
「執事さん。僕の声って、ちゃんと戻るんでしょうね?」
「わたしの事は〈じい〉とお呼びください。それに、ご自身の事は〈あたし〉という一人称を使うよう気を付けてくださいね。」
「ぁ、はい…」
執事さんの事はじいと呼ぶ…と自分の中に刻み込んだ。
「じい?」
「何でしょう?お嬢様♪」
「あたしの声…」
「声がどうかしましたか?お嬢様♪」
あたしは何を言おうとしたのだろう?
「な、何でもありません…」
何か重大な事があたしの中から抜け落ちてしまっているような気がしたが、その事を考えているうちに学校に着いてしまった。

「西園寺美穂さんです。ご病気の為お休みしておりましたが、体調が宜しい時には来れるようになりました。皆さん、宜しくお願い致します。」
と授業が始まる前にあたしが紹介された。
(あたしの名前って、西園寺美穂っていうんだ…)
あたしは軽く会釈して席についた。
(高校の教室の雰囲気…懐かしいな♪もっとも、以前は数人しか女の子がいなかったけど…)

授業の内容は既に知っている事だし、難易度も高くなかったので、あたしは授業の雰囲気を思いきり堪能していた。

休み時間にトイレに誘われた。
個室の扉が並ぶ光景を見た途端、何か後ろめたい気持ちに襲われた。
個室の中は洋式の便座があり、あたしはスカートを捲って座るとおしっこをしていた。

 

 
やはり、初めての登校は肉体的というより精神的に疲れていた。
お昼の前に保健室のお世話になり、じいに迎えにきてもらう事になった。
「お疲れ様でした。お嬢様♪そのままお休みになっていて構いませんよ。」
あたしは言われるまでもなく、心地よい車の振動にうつらうつらしていた。
じいが優しく声を掛けてくれていたようだけど、何を言われているのか理解できていなかった。
「気にしなくて良いのですよ。お嬢様の心の奥に刻み込まれていれば良いのです。表面的には忘れてしまっていてください…」

 
「お嬢様♪着きましたよ。」
いつの間にか門を通過し、車はお屋敷の前に停まっていた。
「着いたの?」
あたまがぼーっとしながら、じいが開いたドアから降りた。
「しばらくお部屋でお休みください。しばらくしたらお昼をお持ちします。」
「そんなにお腹は空いてないわ。」
「なら、軽いものにしておきます。しかし、空腹のままでは身体に悪いので、ちゃんと食べてくださいね。」
「わかったわ…」
あたしは奥に進んでいった。
一際きらびやかな扉の前に立った。
「あたし」の部屋よね?
心の奥で「違う」という声がしていたが、中に入ると見慣れた調度が並んでいたので、ほっと胸を撫で下ろした。
ベッドの上に着替えの部屋着が置かれていたので、制服を脱いで着替える事にした。
外では少しは見栄を張ろうとブラに挟んでいたパットを外してリラックスする。
部屋着は着なれたワンピース。
学校の制服も素敵だけど、あたしはひらひらと裾が広がったスカートの方が好き♪
姿見にはいつもの自分の姿が写っていた。
(?)
けど、どこか違和感がある?
けれど、考えようとすると頭が痛くなった。

コンコンとドアがノックされた。
「どうぞ♪」と応えると、ドアが開いてじいがお昼を運んできた。
そして、その後ろにもう一人男の人がいた。
(ダレ?)
どこか見覚えが…

「如何でしたか?女子校に堂々と入れるなんて中々経験できるものではなかったでしょ?」
その男の人は女の子のような甲高い声でそう言った。
じいがキッと振り返る。
「お嬢様っ!!」
じいはあたしではなく、彼に向かってそう言った。

そうだ。見覚えがある…
彼が髪止めを外すと長い髪の毛が彼の顔を被った。
そう…彼はお嬢様が男装した姿だった。
(じゃあ、彼女がお嬢様ならあたしは誰?)
「先生♪あたしの代わりはちゃんとできましたか?」
そう…あたしはお嬢様の家庭教師だった?…
「〈あたし〉が二人もいるとおかしいので、あたしは先生の代わりをしていたのですよ♪」
彼女は何を言ってるの?
…嗚呼、頭が痛い!!
「お嬢様、強制的に暗示を解かれると、精神にダメージを与え兼ねません。」
(暗示?)
「じ…じい。どういう事ですか?」
「落ち着いてください。お嬢様♪問題は何もないのです。」
「そう?じいはあくまでも彼女を〈お嬢様〉にさせたいのね?」
「それは…貴方が薬を拒まれたからです。」
「だから、先生に薬を与えて〈お嬢様〉にした?」
「その経緯は貴方もご存じの筈…」
「でも、このままずっと彼女を?」
「お世継ぎが誕生するまでです。」
「そう♪」
そして彼(?)はもう一つの声で言った。
「なら、俺もしばらくは楽しませてもらうぞ♪」
男装した女性と見えた彼はもう「男」にしか見えなかった。
「俺がお嬢様♪を相手にしてやる。光栄に思うんだな。」
彼は曲げた指先であたしの顎を引き寄せると、そのままキスを浴びせ…立ち去って行った。

「じい…あの人は?」
「この家の本来の所有者です。何も逆らわずに彼に従うようにしていてください。お嬢様♪」

 

あたしは頭の中の整理もできないでいるうちに夜になってしまった。
夕食は部屋に運んでもらい、お腹が満たされた事で少しだけど落ち着きを取り戻す事ができた。

更に少しだけ時間が経過し、じいがお風呂に誘ってくれた。
服を脱いでゆく。
鏡には裸になってゆくあたしが写っていた。
(女の子の裸を勝手に見ちゃダメだよ!!)
遠くで誰かが叫んでいた。

胸は膨らみかけ、くびれもまだまだの幼い体型だけど、あたしだってちゃんとした女の子だもの。
やはり、男の人に覗かれるのは嫌よね。
タオルで髪をまとめると、洗い場で掛け湯して湯船に浸かった。

お湯に浮かんでリラックスしていると…
「よお♪」
と彼が入ってきた。
「一緒に入ろうぜ♪」
と股間を隠そうともしない。
ぷらぷらとおちんちんが揺れている。
「きゃっ♪」
と両手で目を押さえた。
「おいおい。あんたには見慣れているモンだろ?それにじいから聞いてるだろ♪俺には逆らうなって。」
あたしは頷くしかなかった。
「じゃあ、手を下ろせ。そして、俺の身体を良く見るんだ。」
そう言われ、彼の身体を見た。
おちんちんを目の当たりにしたショックでさっきは気付かなかったけど、彼は男性にしては華奢な身体をしていた。
肌も白く、無駄毛などない。
股間さえ見なければ「女の子」で通ってしまうだろう。

しかし、その股間では変化が始まっていた。
膨らみ硬さを増し、勃起したおちんちんはペニスと呼ぶに相応しい。
その変化は、彼があたしの裸体を見て起きたものに違いない。
「さあ♪あんたの肉体を味わせてもらおうか。」
とあたしの入っている湯船に入ろうとする。
換わって出ようとすると、
「何で出るんだ?これからイイ事しようとしてるんだぞ♪」
と押し止められる。

湯船の中で背後から抱き抱えられた。
あたしのお尻の間に彼のペニスが触れていた。
「どうだい?女になってみて♪」
そうは言われても、あたしは裸で抱かれている現実にショックを受け、頭の中が混沌としていた。
誰にも触れられた事のない乳首が摘ままれた。
「っつ…」
軽い痛みがあった。
「感じるかい?」
と耳元に生暖かい息が吹き掛けられゾクゾクする。
そして、摘ままれた痛みの中に得体の知れない快感のようなものを感じたのも事実だった。

「あっ!!イヤッ!!」
彼のもう一方の手がお腹を擦り、そこから下に降りていった。
股間の割れ目に彼の指先が届いたのだ。
「言われてるだろう?抵抗すんなよ♪これから、あの薬の効果を確認すんだから♪」
「薬?」
それはさっきも聞いたキーワードだった。
「そうさ♪あんたを女にした薬さ。だから、胸とか弄られると感じるだろ?」
「あたしを女にした?意味がわからないわ…」
「わからなくても良いさ♪あんたは女として俺の子を産んでくれれば良いんだ。最近、親戚中が早く子を作れと煩いんだ♪」
「なんで…あたしなの?」
「つまり、この家の〈お嬢様が産んだ〉という事実が必要なんだ。そして、その子には俺の遺伝子がな♪」
「あたしには難しくて判らないわ…」
「問題ない♪あんたが俺の子を産む…それだけで十分だ。終わったら解放してやるよ♪」
「あたしが…産むの?」
「その為の薬だ。どうだ?感じるか♪」
彼の指が割れ目の奥に差し込まれてゆく。
そこに開かれた「穴」のナカに指先が侵入してきた。
「何…コレ?」
「ちゃんと膣は出来上がってるようだな♪それじゃあ、挿れさせてもらうか♪」
彼は一度、あたしの身体を浮かすと、腰の位置を調整した。

ぬっ……

太いモノがあたしのナカに入ってきた。
「な、何なの?」
「決まってるだろ♪俺のペニスがあんたのおまんこに入り込んだんだ♪」
「えっ?」
「まだ認識できてないのか?女のお前は俺のペニスを咥え込んでる…あんたは男とSEXしてるんだよ♪」

 
  SEX…

 
「あたし…ハジメテ…」
そう…
あたしはSEXなどした事はなかった。
〈童貞〉だった…

(?)

童貞?
童貞って…女の子には使わないわよね?
でも、あたしは〈童貞〉だった…
何故なら、あたしは……僕は「男」だ!!

何なんだ?この状態は!!
風呂の中で僕は男に犯されてる?
男のペニスが僕の膣の中に…
(膣?)
今の僕には膣がある?
「ち、ちょっと待て!!」
「どうした?痛むのか?」
「な、何で僕に膣がある?」
僕は彼から離れようとしたが、しっかりと腰を押さえられていた。
無理に動こうとすると風呂のお湯を飲みそうになる。
「ああっ…」
そして、動くと彼のペニスが僕に快感を与え、思わず喘ぎ声をあげてしまう。
「お前に膣があるのは、お前が女だからだよ♪」
「ぼ…僕は男だ!!」
「だから薬で女にした。」「あたしの代りにね♪」

彼の声が一瞬で女の子の声になった。
その声は聞き覚えのある…お嬢様…の声だった。
「ど、どういう事?」
と聞いたが…
「先ずは一発犯らせろ!!」
と腰の動きが激しくなり…と同時に僕もオンナの快感に翻弄されてゆく…
「おお。イクぞっ!!」
と彼が吠え、
ペニスの中を何かが昇ってきて…
僕の膣の中に熱い塊が放出された。
「あ、ああん♪」
僕もオンナとしてイッていた…

 

「あたしは西園寺の一人娘…美穂…として育てられたの。勿論、自分が男であることは早くから気付いていた。そして、その事を隠すように教えられた…」
僕らは風呂から上がり、ベッドで休んでいた。
そしてお嬢様は話し始めた。
「学校みたいな集団生活ではいつバレるかわからないと、西園寺の力を使い、あたしはずっとこの屋敷から出る事なく過ごしてきた。当然、肌は白いまま、筋肉も付かずに、少女の体型を維持していた。」
彼(?)は僕を落ち着かせる為か、僕の頭を撫でながら話している。
「けれど、あたしは〈男〉だった。ある日、家庭教師の女性に欲情し、押し倒していた。気が付くと自分の中の性欲を彼女の中に吐き出していた。そして、その快感から離れられなくなっていた。」
彼の手が止まった。
「その事はまもなくじいに露見した。彼女が妊娠していたの…」
『西園寺の血は尊いものです。軽はずみな行為は厳禁です。』
「とじいから言い渡され、あたしは決断を迫られた。〈西園寺美穂〉という存在を辞めて一人の男となるか…本当の女になってこのまま〈西園寺美穂〉を続けるか…」
彼に目を向けると、彼はじっと僕を見つめていた。
「あたしは考えた末、もうひとつの解を提示した。どこかの女に、あたしの代りに産んでもらい、その子をあたしの産んだ子とするの。でも、じいは反対した。」
『女性は自分の産んだ子を容易に手放す事はありません。いずれ何か問題が起こります。』
「なら、男にでも産ませろって言うの?…あたしのその一言があなたを変えてしまう事になったの。」
(ぁぁ…)僕は彼を受け入れた股間の感触を思い出していた。
「じいがあたしに選択を迫った時点で、男を女にする薬は用意されていたの。薬は、あたしを女にするだけではだめで、ちゃんと妊娠できるようにするものだった。だから、今のあなたはもう本物の女性なの…」
ズキッと僕のお腹の奥が疼いた。
(子宮?)
「じいの先走りであなたに自分こそが西園寺美穂だと思い込むような暗示を掛けてしまったの。あたしとしては、あなたが自らあたしの代りに産んでもらえるよう時間を掛けてお願いしたかったんだけど…」
「僕が子供を産むの?」
「男を女にする薬はもうないの。だから、あたしがこのまま西園寺美穂に戻るには、あたしの遺伝子をもった子供が必要なの。そして、じいの基準であたしの子供を産むことができるのは、あなただけなの。」
「僕にはもう、選択権はないんだね?」
「女のままでは元の生活に戻ることはできないでしょ?そんなあなたが放りだされたら、即に変な男の牙歯に掛かってしまうわ。かといって、あたしの子を産むまでは男に戻る薬を渡してもらう事はできないわ。」
「戻れるの?」
「そういう話しよ。」
「なら…」
嗚呼…僕は何を言おうとしているのだ?
男なのに…彼の子供を産む?
当然だけど、その為には彼とSEXする必要があるのだ。
そう、さっき風呂場でさせられた事…
まあ…イッた時には気持ち良かったけど…
(ジュン♪)
僕の股間が潤んでいた。
僕は今…女…なのだ。
男に抱かれ、子を産む存在…どうせなら、見知らぬ男より自分の事を理解してくれる男性に抱かれたい…
その男性は…
「優しくしてくれる?」
「もちろんだとも♪」
僕は彼の首に手を回し、引き寄せた。
「約束♪」
僕は自ら彼の唇に唇を合わせた…

 

 
僕はしばらくの間、西園寺美穂として学校に通った。
しかし、程なく僕が妊娠している事が判り、再び「静養」が始まった。
既に様々な医療機器が屋敷に運ばれてきており、僕は定期的に腹部エコーで胎児の成長をチェックされた。
また、胎児がいる事で女性ホルモンの分泌も盛んになり、平らだった胸にもおっぱいが出来上がってきた。
「授乳期間が終わったら、元に戻るのかな?」
赤ちゃんより先に僕の乳首に吸い付いてお乳にありつこうとする彼が心配そうに言う。
「それって、僕を元に戻さないってこと?」
(でも、おっぱいを弄られるのって気持ち良いよ♪)
僕は男に戻りたくないという気持ちに傾く事がある。
「いや、俺が美穂に戻った時にどうしようか?ってね♪」
「あなたの美穂が赤ちゃん抱えてる姿って想像できないわ♪」
「大丈夫だ。俺が抱かなくても良いようにじいが人を集めてくるよ。」
「なら、安心ね…」
そうは言ったが、僕の心は不安に満たされてゆくばかりだ。
(?)
乳首に変化があった。
何かが込み上げてくる感じがした。
(チッ…)
何かが迸った…
「あっ♪お乳が出た!!」

男の僕が女にされ、SEXして、ナカに射された精子で妊娠し、胸も膨らみ、母乳も出た。
後は出産を残すだけになったのだ…

 

 
陣痛が繰り返す。
隣の部屋は分娩室に姿を変えていた。
医師達が控えていて、いつでも取り出せる体制ができていた。

付き添ってくれるおばさんは、これまで何十人もの女性の出産に立ち会ってきたそうだ。
「ほら、旦那さん。奥さんの手を握ってあげなさい。」
(正確には僕らは夫婦ではない。でも、彼の手に握られると落ち着く感じがする。)
「頑張ってな♪」
彼の言葉を後に分娩室に入っていった。

 

 
今、僕の隣で寝ているのは、僕の産んだ子であり、西園寺美穂の実子である。
いつの日か、僕はこの子と別れて男に戻り、何事もなかったかのように生きていかなければならないのだ。
だから、今だけはありったけの愛情をこの子に届けたい。
良いよね?僕は君のママなんだから♪

魔が差した…

多分こういうのを「魔が差した」と言うのだろう…

 
難航した古文書の解読が終わった丁度そのタイミングで弟が泊まりに来たのだ。
それも深酒で酩酊状態だった。多分、本能だけで俺の所に辿り着いたんじゃないかと思える程だった。
解読できた喜びに浸る間もなく、乱入してきた弟にベッドを占拠されてしまった。
いつもの悪い癖で、酒の入った弟は全裸でベッドの上に大の字になる。
当然、股間には見たくもないモノがぶら下がっている。
これが女兄弟であれば目の保養にもなるのだろうが、俺の兄弟はこいつしかいなかった。

(!!)

俺はたった今解読を終えた古文書の内容を反芻した。
そして古文書とともに隠されていた小箱も手元にあった。
小箱には細工が施されており、これまで開ける事ができなかったが、古文書にはその開け方も記されていた。

中から現れたのは種子だった。
三千年も前のものである事はこれまでの物理的な分析ではっきりしていたが、手に取ると種子からはただならぬ妖気のようなものを感じた。

俺の精神は常軌を逸していた。
古文書にはこの種子が男を女にし、性奴隷に変えると記されていた。
我儘な弟は従順な奴隷のようになれば良い…
裸を晒されるなら勿論、男より女の裸体が良い…
それに古文書の解読に没頭していた俺の元には彼女からの一方的な別れのメールが届いていたのだ…

 

俺は種子を手に取ると、古文書の記載に従い、弟の尻の穴に押し込んだ。
種子は直腸内の水分と栄養を得て発芽する。
その際「女の素」が放出され、男の体を女に変えてゆくのだ。
弟に植えられた種子が根付いたようだ。
股間のモノがみるみる小さくなっていった。
そして、種子の芽が会陰部から頭を覗かせている。
芽が出たら新たな養分を与えてやる必要があった。
それは男の精液だった。
そして、それは性奴隷となった時の主人を特定する事になる。

しかし、股間のモノはなくなったが、いまだ男の裸体を目の前にしてはなかなか勃起できるものではない。
俺は少しでもエロチックにならないかと、彼女が残していった荷物の中からブラジャーを取りだして弟の胸に着けた。
股間以外にも変化は始まっているようで、弟の胸にも肉が付き始めていた。
ブラジャーを着ける事で、そこにいっぱしの膨らみがあるように見えた。
化粧道具を取り出してみたが、何をどうすれば良いか俺に判る筈もなかった。
少なくとも口紅だけは…と漁っていると、白粉と言うか…顔を白くできそうなクリームが見つかった。
のっぺりとした顔になったが、弟の顔そのままよりはましだろう。
口紅を塗ると女の顔に見えないこともない。
俺はようやく股間を奮い勃たせた。

 

精液を与えられた芽は膨らみ始めて蕾となった。
更に紅い花弁を綻ばせ、大きく花開いた。
しかし、その花の中心には、雄しべも雌しべもなかった。
奥に続く穴が開いているだけだった。
古文書ではこの穴を使って契る事で完了するらしかった。

花が開くと同時に、弟の肉体は一気に女性化していった。
胸はブラジャーのカップからはみ出すほどに膨らんだ。
ウエストはくびれ、腰にかけて「女」としか言いようのない曲線を描いている。
筋肉は落ち、もちもちとした白い肌に被われている。

その股間に咲いた美しい花に、俺は自らを突き立てた。
「あん♪ああ~ん!!」
弟の口から溢れた嬌声は艶やかなオンナの声だった…

「な…何?兄貴、俺に何してるんだよ!!」
「お前にもう少し素直になってもらいたくてな。あと少しで終わる。待ってな♪」
「っえ?あ、はい…待ってます。」
弟は既に俺の奴隷となっていた。俺の言う事を素直にきいた。
「でも、何か気持ちが良い感じもする…」
「なら、喘ぎ声をあげても良いぞ。ただし、可愛らしくな♪」
俺がそう言うと、弟は「んあん…ぁん♪」と可愛い喘ぎ声をあげ始めた。
その声に導かれるように、俺も昇り詰めてゆく…
「イクぞっ!!」
と言う俺の声が何を意味しているのか判らず、弟は大きく目を見開いていた。

(どくり!!)

俺の精液が穴の中を満たしていった。
花弁が崩れるようにして枯れ落ちていった。
俺がペニスを引き抜くと、そこにはテラテラと淫らに輝くおまんこが出来上がっていた。
「あ、兄貴?俺…どうなっちゃったんだ?」
か細い女声で聞いてきた。
「俺の事はお兄ちゃんと呼べ。自分の事はあたしだ。」
「あたし?…おにいちゃん、これはどういう事なんだよ。自分の事をあたしって、まるで女みたいじゃないか!!」
「まだ判ってないようだな。お前まもう女なんだよ。だから、喋るときも女らしく語尾とかに気をつけろ♪」
「女…って、あたしは男よ。おにいちゃんの弟…妹じゃない。」
「そうだ。お前は俺の言うことを良くきく、可愛い妹だ。さあ、女として俺を気持ち良くさせてくれ♪」
弟だった女の子は、ベッドを降りると俺の股間に手を伸ばした。
「おにいちゃん♪気持ちイイ?」
「まだまだだな。」
「じゃあ、お口でするね♪」
と、俺の股間に顔を埋めた。
チュパチュパと音をたてて吸い始める。
舌と口顎に亀頭が刺激される。
「うっ…」
堪えきれずに射精してしまった。
弟=妹はそれを美味しそうに呑み込んでいた。

「次は何をすれば良い?」
可愛らしく小首を傾げる。
「俺はちょっと休息が必要だ。お前は床の上でひとりエッチでもしていろ。」
俺がそう言うと、
「うん♪わかった♪」
と床の上に尻を着き、両足を広げると自らの指で自分の股間を責め始めた。

 

 
ふとベッドを見ると、シーツの上に「あの」種子が落ちていた。
位置からすると、花が枯れた際に零れ落ちたようだ。
新たな種子は3個…つまり、この種子は増やすことができるのだ。
ひとつは元の箱に戻しておく。残りの二つは俺の自由になるのだ。

ちらりと「妹」を顧みる。
艶かしい声を漏らしながら、無心にオナニーを続けていた。
こんな美味しい性奴隷を簡単に作れるのだ。好き者であるほど金を惜しむ事はないだろう。
問題はその過程で作られる新たな種子をどのように回収するかだ。
他の者の手に渡れば、俺の儲けが無くなってしまう。相手に組織力があれば尚更だ。
であればどうする?
答えが出ないまま、俺は疲れからうとうとし始めていた。

 

「お兄ちゃん?」
「妹」が俺の顔を覗き込んでいた。
「ひとりエッチで10回イッたよ♪すごく気持ち良かった。お兄ちゃんもアタシみたいになればもっと気持ち良い筈よ♪」
(お、お前は何を言ってるのだ?)
「ねえ、そこに種があるんでしょ?」
俺の手の指が一本一本広げられてゆく。
「あった♪コレだったわよね?」
と、俺の掌から種子を摘まみあげた。
「体が動かないんでしょ?あたしもそうだったの。お兄ちゃんが何かをしてるのはわかるんだけど、逃れることはできなかったのよ♪」
妹は俺の足を広げさせた。
「でもね♪怒ってなんかいないのよ。こんな気持ちの良い肉体にしてくれたんだもの♪だから、お兄ちゃんも気持ちの良い肉体にしてあげるわ♪」
種子が俺の尻の穴に押し込まれてきた。
種子は直腸内の水分に反応して活動を開始した。
根を広げ、俺の腸から水分と栄養を吸収してゆく。
そして、発芽が始まった。
放出された「女の素」が俺の身体に広がってゆく。俺の肉体を女に変えてゆくのだ。
股間のモノが縮んでゆくのが解った。金玉が腹の中に入り込んでくる。
メリメリと音をたてて会陰部が破られる。そこから種子の芽が頭を覗かせたのだろう。

しかし、変化はそこまでである。
今の妹には、この芽に与えるべき新たな養分となる精液を出すことができなかった。
「ここで、何か掛けられたのよね?何か白っぽいもの…そうだ。冷蔵庫にカルピスがあったっけ♪」
妹が離れている間に、俺は自分の肉体の変化を確認した。
勿論、変化は股間以外でも始まっていた。胸にも肉が付き始めているようだ。
筋肉は落ち、全身がもちもちとした白い肌に被われてゆく。

「これで良いかしらね♪」
妹はカルピスの原液を芽の上に滴し掛けた。
芽は精液を与えられたかのように膨らみ始めていった。
「あっ、お花が咲いた♪」
俺の股間では、花が紅い花弁を大きく開いているのだろう…

花が開くと同時に、俺の肉体は一気に女性化していった。
胸は妹と同じくらいの大きさまで膨らんでいった。
ウエストがくびれ、腰にかけての女の曲線を完成させたに違いない。
腹の中も大きく様変わりしたようだ。
広がった骨盤の中心に子宮ができあがり、花弁の中心と繋がる膣が造られていた。
金玉は子宮の左右に落ち着き、卵巣になったようだ。
小さくなったペニスは陰核に代わり、その先端にあった尿道口は直接股間に開いたようだ。
俺の肉体は完全に「女」になってしまった。
唯一の救いは俺はまだ妹のような性奴隷にはなっていないという事だ。
妹にはペニスがない。つまり、花の中に突っ込んで「契る」行為を行う事ができない。
小一時間もすれば、花は枯れて俺が性奴隷となるリスクはなくなるのだ。

「お兄ちゃんもすっかり女の子になったね♪」
妹は股間に咲いた花の中心に、彼女の指を突き立てた。
「あん♪ああ~ん!!」
俺の口から溢れた嬌声は艶やかなオンナの声だった…

「お…おい!!何をするんだ!!」
「お兄ちゃんに気持ち良くなってもらいたいだけよ♪今度は女としての気持ち良くしてあげるね♪」
「や、やめろ!!」
「えっ?…はい…」
妹は指を俺の股間に入れたまま動きを止めた。
まだ、俺の命令には従うようだ。
俺は股間から彼女の指を抜いた。
(チュッ…)
と卑猥な音がした。
「ぁっ…」
「どうしたの?」
(抜かないで!!)
俺の心の奥で叫んでる奴がいる。
それは俺の本心なのだろうか?
指を抜かれた事で身体の芯が疼きだしていた。
「…も、もう一度…」
俺は何を言おうとしている?
「はい?」と、妹が続きを促す。
俺は何を…
「続きをシて…」
「はい♪」
妹は俺の股間にしゃぶり付いてきた。
「あ、ああ~ん♪」
快感に俺は何も考えられなくなった。
快感に艶声をあげる…
「お兄ちゃんもイッちゃって♪」
俺の頭の中が真っ白になっていった…

疑似人格

その日、巧妙なサイバーテロにより数多くの人々が仮想現実世界に閉じ込められてしまった。
現実世界に残された肉体は深い眠りに就いたまま、緩慢な死に向かってゆくだけだった。

 

 

「ネットワークからの切り離しを行う。カウントダウン。3、2、1!!」
俺は教授のカウントに合わせてスイッチを押した。
「生体系、異常なし。」
「ネットワークからの離脱が確認できました。」
それぞれの担当者から報告が入る。
「疑似人格のダウンロードを行う。」
教授の次の指示がきた。
俺達の組み上げた疑似人格が被験者に送り込まれるのだ。
疑似人格とは言っても大した事ができる訳ではない。
特定の刺激に対して筋肉を動かすだけの簡便な仕組みでしかない。
が、筋肉を定期的に動かしてやることで、仮想現実世界からの復帰後のリハビリ期間が大幅に短縮できるのだ。
(?)
疑似人格のダウンロードは完了した筈であるが、被験者は何も反応しない。
「教授。反応がありません。」
俺が声をあげると
「生体系は?」
「異常は見られません。」
「疑似人格のエコーを3ポイント上げて再ロードしろ。」
それは俺への指示であった。
席を立ち、操作用のヘッドセットを被った。
「馬鹿っ、まだ接続が切れてないぞ!!」
誰かの叫ぶ声がしたが、俺は激しい耳鳴りに教われてそれ以降は誰が何を言っているのかも解らなくなっていた…

 

「…山本、山本!!」
遠くで誰かが俺を呼んでいた。
「教授、被験者の意識が覚醒しています。」
その報告に人が集まってきた。
俺の周りにだ。
どうやら、俺はベッドの上にいるようだ。
「この反応は疑似人格ではありません。本人の意識が戻っているようです。」
「そうか…」
と教授の声がした。
「坂木さん、聞こえますか?」
と声を掛け、俺の肩が叩かれた。
坂木さんとは被験者の名前だ。
「違いますよ教授。俺は山本です。」
ゆっくりと目を開けると教授が俺の顔を覗き込んでいた。
「や、山本君なのか?」
驚いたような教授の顔…
「俺、意識無くしてました?」
俺は起き上がろうとしたが、
「待て。そのまま安静にしていろ。」
と押し戻された。
「山本君。その身体に違和感は感じないか?」
そう言われ、ようやく俺はパジャマに着替えさせられているのに気づいた。
「済みません。迷惑掛けて…服、着替えさせてくれたんですね?」
「服?…まあ、そうだな。私達が着替えさせた訳ではないがな♪」

 

 

俺は疑似人格の代わりに被験者の坂木優菜の中にいた。
プロジェクトとしてはこの事態を表沙汰にはできなかった。
つまり、俺が疑似人格のフリをする事で実験が成功したと公表されたのだ。
当然だが、俺は疑似人格が行う事になっていた刺激に反応して彼女の筋肉を動かす「芸」を見せる事になる。
逆に疑似人格が行う筈のない行動を起こすことは厳禁であった。
(折角の女の子の肉体なのに、何もできないのかよ!!)

 
俺が「芸」を見せている間にも、仲間達は不眠不休で疑似人格の改良を進めていった。
今回は「俺」という員数外の被験体がある。俺の轍を踏まないようにすれば、倫理申請不要で何度も試行できるのだ。
ひと月を待たずに「俺」は疑似人格で動くようになった。

 

それと前後して公式には2番目の被験者が俺の部屋=実験室=に送り込まれてきた。
被験者の肉体は常にモニタされている必要があるので、俺は実験室で寝起きしていた。
新しいベッドが運び込まれ、俺の隣に並べられた。
程なくして疑似人格の移植が開始された。
「ネットワークからの切り離しを行う。カウントダウン。3、2、1!!」
前回と同じように、教授がカウントを行う。
「生体系、異常なし。」
「ネットワークからの離脱が確認できました。」
それぞれの担当者から報告が入る。
移植作業は実験室で行われているので、その声は俺の耳にも届いてくる。

「疑似人格のダウンロードを行う。」
教授の次の指示が出された。

俺の代わりのメンバーがモニタを睨んでいた。
(…)
しばしの沈黙の後、
「エコーバックを確認しました。」
との声があがった。
「生体系は?」
「異常は見られません。」
「疑似人格を起動。」
「「おおっ」」
っと声が上がった。
疑似人格が被験者の筋肉を動かしたのだろう。
「問題ありません。」
生体系からの報告を受け
「今度こそ、本当に成功したんだ。山本君という尊い犠牲はあったが、我々は…」
「俺はまだ死んでません!!」
俺は堪えられずに上半身を起こし叫んでいた。
「こ、こらっ!!被験者一号は疑似人格で動いてる事になってるんだ。勝手に動いちゃイカン!!」
慌てて抑え込まれた。

成功の余韻も覚めやらぬ内に、再びどさ回りが始まった。
被験者二号と一緒に行く事もあるが、その時はいつも以上に神経を使う。
なにせ二号は本物の疑似人格で動いているのだ。違いがあってはならない。
入念に動作を真似てゆくのだった…

 

3番目の被験者が運ばれてきたが、どうやらこれは公にはされていないようだ。
俺と被験者二号は一時的に別室に移された。
代わりにベッドが二台運び込まれてきた。
続いて、被験者と思われる男がネット接続を維持したまま運び込まれた。
その後、いかにもSPという男達に囲まれて、車椅子の老人が実験室に入っていった。

 

その夜。俺と被験者二号の部屋に侵入してくる者がいた。
ここの研究員ではなかった。
3番目の被験者の男だった。
ドアを閉め、真っ直ぐに俺の枕元にやってきた。
疑似人格の動きではない事は明らかである。
「優菜ちゃんていったっけ?この身体の使い勝手の確認に付き合ってもらうよ♪」
俺の意識ははっきりしていたが、身体を…指一本動かす事ができなかった。
男は診察着を脱ぎ、全裸となっていた。
そして、その股間は明らかに興奮していた。
(俺が男に教われる?)
有り得ないシチュエーションではあった…が、今の俺は「坂木優菜」…女の子だった。

「おお♪サスガに若い肉体じゃ。ビンビンに勃起しておる♪」
彼は俺が被っていた毛布を剥ぎ、パジャマのボタンを引きちぎるようにして、俺の胸をはだけさせた。
「優菜ちゃんは可愛いね♪」
と乳首にしゃぶり付いてきた。
(痛っ!!)
歯が立てられた。
痛みに顔が歪む。
「疑似人格とやらでもこんな反応するんだ♪じゃあ、こっちはどうかな?」
パジャマのズボンとパンツが一気に剥ぎ取られた。
恥ずかしさよりも恐怖が先に来た。
とはいえ身体を動かす事ができないのだ。男の為すがままとなるしかない…

股間が広げられる。
俺でさえ、まだ触れていない優菜の秘裂の奥に指を押し込んできた。
そこには「男」には存在しない器官があり、その内に侵入してきた指の存在を感じている。
「優菜ちゃんはハジメテかい?なかなか濡れて来ないな…」
男は指を抜くと唾液をたっぷりまとわせ、その部分に塗り込んでいった。
「この身体では加減ができそうもないんじゃ。痛かったら御免さな♪」
と俺の脚をM字に畳ませ、男の股間を…憤り勃ったペニスを近付けてきた。

先端が股間に触れ…そのまま一気に突っ込んできた。
「あ゛ぎっ!!」
俺の肉体が痛みに叫ぶ。
「おお♪良い媚声じゃ♪」
更に奥まで肉棒が突っ込まれ、先端がその奥のモノに触れた。
「子宮口じゃな♪まだ開かれてないようじゃが、その内快感にヒクヒクしだすからな♪」

快感どころではない。痛みしかないのだ。
それに「オンナの快感」はもっと、じっくりと、俺の手で感じてみたかったのだ!!

「い、イヤーーッ!!」
俺の叫びが迸った。
逃れようと足掻きもがこうとする意思が、徐々に肉体に届き始める。
…が、既にしっかりと合体しており、女の細腕…寝たきりで衰え…たった今まで麻痺していた…では男を遠ざけることは不可能である。
「おやおや?疑似人格がこんな反応までできるとは知らなかった。それとも、わしと同じように誰かがその肉体に憑依してるのかな♪」

つまり、俺がこの肉体に捕らわれたように…多分車椅子でやってきた老人だろう…第3の被験者の肉体を乗っ取ったという事か?
それが出来るという事は…
優菜の中に俺がいる事を知っている。
俺と同じ事を故意に起こすことを強制できる権力を持っている。
そして、この老人はそこまでしても若い肉体を手に入れたいほど年老いているのだろう。

俺が抵抗らしい抵抗もできないでいるうちに、彼はその逞しいペニスで俺の膣を刺激し続けていた。
「んぁ…♪」
俺の意思とは別に、快感に目覚めた肉体が反応を始める。
股間から、くちゅくちゅと卑猥な音がしてきた。俺の膣からは愛液が供給され始めたのだろう。
「ぁあん…あ~ん♪」
俺の喉から甘えたオンナの淫声が溢れてゆく。
俺はオンナの快感に身を任せてしまっていた。
その快感を受け入れる事で、更に快感が高まってゆく…
「な…何?コレ…」
快感の高まりの頂点が見えたような気がした。
これがオンナが「イク」ってこと?
「ああん♪イッちゃう~!!」
男の精液が放たれると同時に、俺は高みに達していた。
それは男の性的快感とは全く異質のものだった…が、俺はその快感に魅了されてしまっていた。

「ぁっ…」
男が離れていった。
「どうした?」
と男が聞く。
「…」
俺は返す言葉を躊躇していた。
(止めないで)
それは俺が男として存在する事を否定してしまう言葉だ。
「もっと…」
俺は何を言おうとしている?
(もっとシて♪)
(もっと激しく)
(あたしのナカを、もっとぐちゃぐちゃにして!!)
言葉を詰まらせる俺に男が助け船を出す。
「もっと欲しいのか?」
俺はその言葉に頷いていた。
「なら、頑張って硬くさせてみろ♪」
と今まで俺の膣に填まっていた逸物を指し示す。
男の精液と俺の愛液にまみれた肉棒が力なくぶら下がっている。
手を伸ばそうとすると、
「そこは当然口だろう?」
と股間を突き出してきた。
俺は何の躊躇いもなく、ソレを咥えていた。
俺の口の中で次第に硬さを増してくる。
コレが再び俺の膣を掻き回して、快感を与えてくれるようになると思うと、奉仕にも熱が入ってゆく…

 

 

 
俺は「坂木優菜」となった。
元々彼女の意識がネット内に囚われている事は公表されていなかったので、何の疑いも持たれずに彼女に成り代わる事ができた。
それは彼も同じであった。
既に、彼は老人の後継者として指名されており、老人の死後はその遺産を全て受け継ぐ事になっていた。
「そろそろ葬式をあげようと思う。お前も喪服を用意しておけ。」
ベッドの上で俺を貫きながら指示する彼は、若さを取り戻しその活力に酔いしれていた。
毎夜…どころか、暇さえあれば俺を抱いている。
俺としては四六時中、快感に浸っていられるので問題はないのだが…

 

 
俺は喪服を着て、独り葬式に参列していた。
彼は再び疑似人格の世話になっていた。
老人の死と共に、その意識も元の肉体と運命を伴にしたようだ。
俺は老人の後継者の配偶者として扱われていた。
この状況で「坂木優菜」を辞める事は許してもらえそうになかった。
彼は養父の死にショックを受け寝たきりになった事になっていた。
俺が彼の代わりに俺をオンナの快感の虜にした「彼」に花を手向けた。
もう「彼」はいないのだ。
自然と涙が溢れ、その場に崩れ落ちてしまう…
SPの男達に抱えられるようにして控え室に連れられた。
そこには彼が眠っている。
「彼」のようには抱いてもらえないとは解っていても、俺は改造した疑似人格を起動する。
彼が「あたし」の中に挿って来る…
「あん♪あ、あ~~~ん!!」
あたしは歓喜の淫声をあげ、悶えていた…

明日は…

「俺は無実だーっ!!」
喚き散らす男を数人で押さえ込んだ。
「婦女子特別保護法第14条違反の現行犯で確保しました。引き続き施設に移送します♪」
まだ10代でも通る可愛らしい姿の主任がヒラヒラのスカートを翻し、到着した護送車に向かった。
「それっ、立つんだ。」
俺たちは男を引きずるようにして彼女の後に続いていった。

 

彼が冤罪であることは誰が見ても明らかだった。
が、誰もがその事を指摘しようとはしなかった。
彼女にその事実を告げた途端、彼女の一言だけでその者も犯罪者に仕立てられるのだ。
それは、彼を取り押さえている俺たちとて例外ではない。
誰もが彼と同じ境遇になりたくはないのだ。

彼を乗せた護送車は「施設」に向かって発進していった。

「本日の仕事はこれで終了です。解散します♪」
と言い残し、彼女は停まっていたタクシーに乗り込み走り去った。
俺たちは皆一様にほっと胸を撫で下ろした。
解散されたとはいえ、俺たちは定時までは制服を脱ぐ事を許されていない。
やっている仕事が仕事なので、制服姿で単独行動しているとどんな目に会うかわからない。
自然とそのままの集団で近くの飲み屋に入り、定時まで時間を潰す事になる。

「今日の彼女、気合い入ってたな?」
「恋人とのデートでもあるんだろう?」
「早々に検挙者をあげたんだ。ノルマの噂も…」
「シーっ!!いつどこで聞かれてるかも知れないんだぞ。施設送りになりたいのか?」
「施設…かぁ。送り込まれた奴らの事などどうでも良いんだが、気にはなるな。」
「社会人更正施設というくらいだ。真っ当な人間になって社会に復帰してるんだろう?」
「しかし、復帰してきたって言う人に会ったことあるか?これまで放り込んできた人数を考えれば…」
「それ以上は言うな。知りたければ自分で施設に送られていけば良い。」
「それは、家族やお前たちとも永遠の別れになるだろ?」
「ヤメヤメ!!今は何も考えるな。さあ、飲もうぜ♪」

 

俺たちはしこたま酔っぱらったまま事務所で着替え、各自の家に帰っていった。
皆は家路についていたが、何か釈然としないものを抱え込んでしまったようで、まだ飲み足りない風に俺は繁華街をうろついていた。
「やだ♪あんたなの?久ぶりね♪」
新手の客引きであろうか?俺にはその女に見覚えはなかった。
ただの気紛れだったのだろう…俺はその女と店に入っていた。
懐かしい高校時代の話に酔いしれていた。俺は知らなくても、彼女は俺の事を知っていたようだ。
話の流れから、どうやら先輩だったようだ。が、こんな美人の「先輩」なんていたっけ?

否!!

そもそも、俺のいた高校に「女子」は存在しなかった!!
一応「共学」で創設当初は女子がいたらしい。(女子の制服も存在していた)
が、彼女たちが卒業して以降、新たに女子が入学した事はない。事実上の男子校だったのだ!!
(なら、彼女は何者だ?)

「…ふーん♪やっぱり気付かないか?」
「えっ?」
過去の探索から引き戻されると、目の前に彼女の顔があった。
俺の顔を覗き込んでいる。
「想像以上に変わっちゃったものね?あたし♪」
そう言って豊かな胸を圧し付けてくる。
「女は化粧ひとつで別人になれるというけど、あたしの場合はその存在からして変わってしまったからね♪」
「存在?」
「あら、そこは機密事項だったわね。もし知りたかったら、もう一軒付き合わない?」

 

結局、彼女が何者かわからないまま、俺は彼女のマンションに上がり込んでいた。
ベッドの上に彼女を組み敷き、俺のモノを突っ込んでいた。
「ああん♪イイっ!!」
彼女は歓喜に喘いでいる。
俺は貯まっていた精の塊を彼女の奥にぶち込んだ。
「あぁぁ!!イクゥ~♪」
彼女は嬌声をあげた。絶頂に達したようだ。

今の俺には彼女が何者であるかなど、関係なかった。
犯らせてくれる「美人の女」でしかない。
(なかなか素敵なアへ顔だな。そんなに気持ち良かったか?)
そんな俺の心が読まれたか…
「この身体になって良かったのは、このイク時の快感ね♪」
(この身体?)
「言ったでしょ?あたしはその存在自体が変わってしまったって♪」
「さっき言ってた事か?」
「そう♪誰にも口外してはいけない事なんだけどね。」
そう言って彼女は俺の上に股がり、自らの股間に俺の逸物を咥え込んだ。
「んあん♪」
彼女が艶かしい淫声をあげる。
彼女の悶える腰の動きが、俺のぺニスに絶妙な刺激を与える。
「じきにあんたも、この快感の虜になるからね♪」
「既に俺は君の虜になってしまったよ♪」
「嬉しいコト言ってくれるのね♪」

彼女は今一度決心を確認するかのように天井を見上げ…そして、真っ直ぐに俺の目を見つめた。
「…あたしの昔の名前は武藤剛だった…」

(?)
俺はその名前に聞き覚えがあった。
そう…武藤先輩…無敵の柔道部主将だ!!
しかし、武藤先輩は決してこんな可愛い女の子ではなかった。俺よりもでかく、逞しい筋肉を備えていた。
顔だって全然違う。
第一先輩は「男」で、その股間に俺のぺニスを咥え込むことなど不可能なのだ!!

「存在が変わってしまったと言ったでしょう?この世にはもえ武藤剛という男は存在しないの。ここにいるのはオンナのあたし…」
「本当に先輩なんですか?」
「そうよ♪そして、これからもあんたの先輩として、いろいろ指導してあげるからね♪」
「えっ?どういう事です?」
「良いから♪今は何も考えずに、あたしのナカにあんたの精液の全てを出し尽くしてしまいなさい♪」
俺は何故か意識が朦朧としてきた。
「そして、施設に行って新しい存在に変わってきてね♪出てきたら可愛がってあげるからね♪」
俺は朦朧とした意識のまま、最後の射精を済ませると、先輩に手伝われて服を着ていった。
「もうすぐ護送車が来るから♪」
と外に出ると、既に護送車が停まっていた。
開かれたドアから乗り込む。
「じゃあね♪」
と先輩がキスしてくれた。
ドアが閉まり、護送車が発進する。
いつもは見送る側なのに、今回は俺の方が見送られる。
行き先は「施設」…
俺の頭はまだ、朦朧としたままだった。

 

 

 
「あっ、ああん♪」
あたしは甘い吐息を吐いていた。
施設では即にあたしの「存在」は「女の子」に塗り替えられた。
それは肉体だけではなく、行動様式も「女の子」に相応しいようになっていた。
自分の事は「あたし」としか言えなくなった。仮に「お」と「れ」を続けて言おうとしても、それがあたしの事を意味する限り、頭の中に思い浮かべることもできなかった。

女の子になって、女の子である事を受け入れてしまえば、こんなに素晴らしいことはない。
全身が敏感になって、どこを触れても快感が沸き起こる。
そして、オンナの秘所は言わずもがな…考えただけで濡れ始め、甘い喘ぎをあげてしまう。
先輩も同じようにこの「施設」で変わったのだろう。(たぶん、あたしたちが犯罪・冤罪を問わずに送り込んだ男たちも皆、同じ過程を辿ったに違いない…)

 
可愛い服を着て、綺麗にお化粧できるようになると、即に施設を出してもらえるようだ。
あたしが施設を出る日。先輩が迎えに来てくれていた。
「せんば~い♪」
あたしは躊躇うことなく先輩に抱きついた。
「可愛くなったわね♪約束通り、一晩かけてあんたをたっぷり可愛がってあげるからね♪」
先輩の言葉を聞いただけで、あたしは立っているのも難しくなってしまった。
「良い顔するのね。ますます楽しみだわ♪」

あたしは先輩に連れられて、再び先輩のマンションに向かった。
あたしは全裸になると、先輩ベッドの上で股間を開いた。
「淫乱な娘になったものね♪」
先輩はクククと笑いながら服を脱ぐと、あたしの上に身体を重ねた。
「じゃあ、イロイロと教えてあげるわね。今度は畳の上ではなく、ベッドの上でね♪」
「はい、先輩♪よろしく…」
あたしは「お願いします」も言えずに、快感に喘ぎ声をあげていた♪

任務

探知機は敵の位置を確実に捉えていた。
誘導弾は命中するに違いない。
が、その爆発に捕らわれている仲間が巻き込まれるのを回避できないのだ。
「何を躊躇ってる?」
サポートAIが問い掛けてくる。
「機械なんかに判るかっ!!」
「犠牲の事は考慮されている。そして、お前が躊躇う事もな♪」
AIは涼しげに言う。
「しかし、任務は任務だ。お前が拒否すれば、更に多くの同胞の命が失われることになるのだぞ。」
「解っている!!」
「ならトリガーを引け。チャンスを逃すな。」

しかし…
やはり俺は躊躇する。
トリガーに掛かった指を俺の意思で動かす事なと出来はしない。
(?!)
俺はいつの間にトリガーに指を掛けていた?
自問する俺の目の前で、ゆっくりと指が動いていた。
「やめろっ!!」
俺の叫びは、誘導弾が発射される音に掻き消されていた…

 
探知機が敵の消滅を伝えてきた。
「任務完了。次の目標に向かうんだ。」
「お…俺は何をした?」
「任務に従い、誘導弾を射出し、敵を消滅させただけだよ。」
「否!!俺は敵と一緒に同胞の命も奪ってしまったんだ…」
「それが任務だ。」
「だが、トリガーを引いたのは俺の意思ではない!!」
「それが誰の意思であろうと、お前は任務を遂行しただけだ。何も思い悩む必要はないだろう?」
「俺は機械じゃない!!」

 

俺の叫びに続き、沈黙が訪れた。

 

「お前が機械ではないと本当に言い切れるのかな?」
沈黙の後、AIはそう言った。
「ど…どういう事だ?」
俺の問いにAIは言葉では答えずに…
俺は立ち上がっていた。
俺の意思を無視して、俺の肉体は装備をまとめ撤収を始めていた。
「時間が惜しい。」
とAIはあからさまに俺の肉体を動かしてゆく。
装備を背負い、隠れ場所から離れようと…
(敵か?!)
俺の耳に装甲車の駆動音が届いた。
それには敵方の装甲車の持つ特徴あるノイズが含まれていた。
「お前の意見を支持する。」
とAI。その直後に肉体の自由が戻った。
背中に負ったまま、探知機の一部を稼働させた。
直接モニタを覗く事はできないが、AIが情報を連携してくれた。
「不巧いな。取り囲まれてはいないが、発見されるのは時間の問題だろう。」
「了解した。以降の任務は中断する。装備は全て破棄して敵陣営からの離脱を優先する事とする。」

俺は装備を下ろし、自爆回路のセットを行った。
「これよりフォーメーションFを実施する。」
とAIが宣言した。
再び肉体の自由が奪われる。
装備の一ヶ所のパネルが外れ、中から筒状のモノが取り出された。
開くと中から女物の衣服の一式が現れた。
(何でこんなものが?)
と疑問が浮かぶが、AIは更に俺の肉体を勝手に動かしてゆく。
AIは俺の服を下着まで脱ぎ去り、さっきの筒に詰めて装置に戻した。
つまり、俺の服は時間が来れば、装置と一緒に跡形もなく消え去ってしまうことになる。

(…)

残ったのは、裸の俺と女物の服が1セット…
(俺がこれを着るのか?)
そう思い至ると同時に全身が痛みに包まれた。
AIに肉体の制御を全てを奪われ、痛みに叫ぶこともできない。
薄れてゆく意識の合間に…俺の胸が女の乳房みたいに膨らむのを見たような気がした…

 

 

 

「…んああ~ん♪」
女の淫声が聞こえていた。
それが「俺」自身が発しているものである事に気付くのには、かなり時間が掛かった。
下腹部に違和感がある。
腹の中で異物が蠢いている。
だが、不快感はない。それよりも、ソコからは今まで経験したことのない「快感」が沸き起こっている。
その快感に思わず淫声が出てしまう。
(意識を取り戻したか?だが、しばらくは邪魔をしないでくれ。)
AIが告げてくる。
が、得体の知れない快感が俺の正常な思考を阻害してくる。
(今はその快感に身を委ねていればよい。説明は後でする。)

俺は今「女」として男とSEXしているのだとわかった。
男のペニスが俺の股間に突き立てられ、挿抜が繰り返されている。
次第に動きは激しくなり、男は俺の膣に精液を放出すると力なく果てていった。

倒れ込んだ男の肉体の下から抜け出すと、AIは俺に女物の衣服を身に着けさせた。
「説明を要求する。」
俺は股間に残る違和感や、乳房の存在が気になりつつもAIに問いかけた。
「フォーメーションFを発動した。この肉体の機密を守るため、敵の包囲から抜け出す措置だ。」
「な…何で女なんだ?」
「敵の包囲から抜け出すため、紛れ込んだ現地人への擬態だ。更に女性となる事で敵の隙を突くことができる。」
「それが男とSEXするということか?」
「手段のひとつだ。現にこの男はもう貴女の監視を継続できる状況ではないだろう?」
「確かに…」
とは同意したものの、この状況を納得できるものではない。
「とにかく、今は火急即速やかにここを離脱する事を勧める。」
俺は再び自分の肉体の制御を取り戻した。が、女の肉体/女の衣服には違和感ばかりであった。

 

 

何度か敵に遭遇する。また、現地人の男に出会う事もあった。
その度に俺は押し倒され、女としてのSEXを強要された。
男逹は快感の中、俺の膣に精液を放出し、満足げに果ててゆく。
そんな繰り返しの中、次第に俺は「女」であることに違和感がなくなっていった…

 

 

「この女か?」
「手配書ではもっと野暮ったい感じでしたが…」
「女は化粧で印象が変わるものだ。この女に間違いないだろう。」
俺の前に二人の男が立ちはだかった。
「何するのよっ!!」
俺は抵抗を試みたが、女の腕力ではどうする事もできない。
「あんた逹もあたしのカラダが目当てなの?」
残されたのはいつもの手段。こいつ等とSEXして隙を突いて逃げ出すしかない。
「すまないが、ご同行願おうか♪」
俺は敵の装甲車に乗せられた。

敵のキャンプに連れていかれる。
更にこの地域を統括する司令部のある基地へと送られた。
基地への移送は装甲車ではなく、将校の送迎に使用されるリムジンだった。
更に敵の中枢に送られるらしい。今度は航空機を使用するようだ。
明日のイチ便という事で基地内に部屋が宛がわれた。
ここまでSEXを強要される事はなかった。
何事もなく羽根布団にくるまった。
「どうなるのかしら?この先はどんどん逃げ辛くなるんじゃない?」
俺はAIを呼び出した。
「確かにこれは想定外の事態だ。が、敵の内情を視察するには良い機会だ。」
「そんな事言っていて、着いた途端に調査とか言って切り刻まれたりしない?」
AIは何も答えなかった。

 

起こされたのは、まだ陽も上がりきらない薄明の時間帯だった。
軽旅客機は既に発進の準備が整っていた。
俺が席に座ると同時に加速が始まっていた。
乗客は俺ひとりだけだった。
勿論、軍用の航空機であるのでサービスは期待できない。
何のアナウンスもないまま飛び立っていた。

ほどなく高度が下がってゆく。
眼下には敵の中心都市と思われる整備された街路と建物群が見えた。
その中心に威容を誇る建物があった。
そこが敵の中枢なのであろう。
着陸すると、今度はリムジンに乗せられた。リムジンは真っ直ぐに中枢となる建物に向かっていた。

車に乘ったまま、建物の中に入ってゆく。
が、そこには建物の中とは思えぬ程の広々とした空間が広がっていた。
奥まった場所にあるのが、敵の「中枢」そのものなのであろう。
リムジンはその手前で隘路に入っていった。
隘路を抜けるとやや小振りではあるが、先程と同様な空間が開けていた。
先程の空間は無機質で圧倒的な力を誇示していたが、こちらには木々が植わり優しさに包まれるような感覚があった。
お屋敷の入り口を思わせる扉の前に着いた。
扉が開くと、中から軍服ではないが、清楚な制服の女性逹が出てきた。
「こちらへ。」
と「お屋敷」の中に引き込まれる。
背後では重々しく扉が閉められた。

迷路のような回廊を進んで行くと水音が聞こえてきた。
「湯あみをしていただきます。」
と一気に服を脱がされてしまった。
正面の扉が開かれると、湯気が溢れてきた。
中から全裸の女逹が現れ、俺を扉の内側に引きずり込んだ。
そこには湯で満たされた泉があった。
カウチに寝かされ、蒸しタオルで全身を磨かれる。マッサージ効果もあって気分が良くなる。
髪の毛が洗われ、香油が塗り込まれていた。
一通りの施術が終わり、服を脱がされた場所に戻ると、また別の女逹が待ち構えていた。
脱いだのとはまた別の服を着させられた。
それは「お姫様」が着るようなドレスだった。
ご丁寧にも髪を結い上げ、ティアラがかざられていた。
化粧も上品に施され、本当に「お姫様」みたいになっていた。

 

そこに並んでいたのは、敵の国王とその后。そして三人の息子逹だった。
事前学習で見た姿そのままに、敵の親玉が俺の目の前で息をしている。
「もう少しこちらへ♪」
国王が手招きした。
「確かに、磨けばどこに出しても恥ずかしくはないな♪」
「父上。では?」
声を上げたのは控えていた息子逹の一人…確か三男だったか?
「確かに容姿は問題ない。だが、この女の身元がな…」
「それは如何様にも。宰相の遠縁ということにして、宰相の養女にしてしまえば良い。」
「体裁はそれでも良いが、実際のところ敵側の人間で寝首を刈られる事が無ければ良いがな?」
次男と長男が発言する。
「確かに何処の生まれかも判ってないが、天文方からは何も言ってきてはないのだ。」
「未来予知ですか?」
「僕が彼女と出会えたのも未来予知の結果でしょ?」
「お前を遠征に参加させたのには、それ程の意味合いはなかったのだがな。」

(話が見えないんだが?)
俺はAIに訊ねてみた。
(この三男とは、戦場を離脱してから14日目と38日目に出会っている。)
(二度も?)
(二度目は奴に待ち伏せされた感じだがな。つまり、貴女にご執心という事だ。)
(ご執心…俺が「男」に惚れられたというのか?)
(その容姿では当然だろう♪彼等の言う通り、寝首を刈る事ができれば勲章ものだな♪)
(つまり、三男の「女」になれと?)
(話の内容からすれば、妾ではなく正妻にしようとしているな♪)
(…)
俺は言葉が続かなかった。

 

 
「ここを自分の家だと思って寛いでくれ♪」
俺は三男に案内され、彼の居室に連れてこられた。
勿論だが、続き部屋で、それぞれがまた広く、寝室のベッドも…
「んあん♪」
そのままベッドに倒された。彼が俺の肉体を求めていることは明らかだった。
胸を揉まれただけで、俺の身体は「男」を受け入れる準備を整えてしまう。
快感だけが俺を揺り動かす存在になり果てる。
「あん♪あああ~ん!!」
淫声をあげて「男」に応える。
膣の中のペニスを刺激し、更なる快感を求めてゆく。
俺は一気に絶頂に達していった…

 

 

三男の「妃」としてこの「城」での生活も大分長くなってしまった。
勿論、彼に情が移った訳ではない。あたしは今も彼らの寝首を刈る機会を狙っている。
が、周りの女官たちに何から何まで世話をされての怠惰な生活に馴れてしまうと、自ら何かをしようとする気力が失せてしまう。
そして、その状況を打破しようとする考えも、たまに浮かんでくる事はあっても実行に移されることはなかった。
AIもまた、沈黙を守っていた…

「城」の外の事は、ここまではなかなか伝わって来ない。
味方の状況がどうなっているかなど、知る由もない。
時々夫が遠征に出てゆくが、いつも上機嫌で戻って来るという事は、この国が連勝を続けている証なのだろうか?
遠征から戻る度に夫が持ち帰る装飾品は、どれも美しく、独創的であたしを喜ばしてくれる。
そして、離れていた時間を取り戻すべく、あたしを激しく抱いて悦びを分かち合う。

「次の遠征は、君と最初に出会った地域になったよ。あそこの敵は技術力も高く一筋縄ではいかない相手だ。」
(つまり、味方はまだ健在だという事か…)
久しぶりにAIが発言した。
(三男も、当時とは比べ物にならないくらい指揮官として成長している。)
「そうなの?」
あたしには夫が変わったようには思えなかった。あたしを愛する姿は以前と何も変わっていない。
(男とはそういうものだよ♪)
そう言いながらもAIは活発に活動を始めた。
あたしの知らない所ど様々な情報を集めてゆく。
あたしが三男の妃であるという立場も有効に活用しているようだ。

 
彼が遠征に出て数日後、あたしは王、王后に茶会に呼ばれた。
それは今までも度々行われていた行事だった。
「お召し替えを…」
と着替えのドレスを持って女官たちがやってきた。
「少し自分一人で仕度させて。」
AIが介入してきた。
女官たちは持ってきたドレスを残して一旦ドアの外にでた。
(かねてからの計画を実行する)
AIは下着の代わりに身動きのし易そうな薄手の服を取り出した。
それを着た上にドレスを着た。
これまでに何度も着ているので一人で着るのにも不自由はない。
清楚な化粧をし、ティアラを被る。
再び部屋に入ってきた女官たちはほとんど手直しをする所がなかったようだ。
早めに部屋を出て、茶会の場所となっているテラスに向かった。

いつもの席に座って待っていると、しばらくして次男が、続いて長男が現れた。
あたしはその度に席を立ち、挨拶を繰り返した。
そして、王が王后を従えてやってきた。
「皆、元気でなにより。」
と全員に座るよう合図した。
タイミングを待っていたかのように茶と菓子が運ばれてきた。
いつもと同じように給仕たちが下がり、テラスには王の一家だけとなった。
「どうした?」
あたしが急に立ち上がったのを見て、王が誰何した。
あたしは何も言わず、左腕を剣に変化させると一気に旋回し、長男の首を斬り落とした。
返す刃で次男の首も落とす。
流石にこの二人は隙を突かなければ倒すことはできなかった。
とは言え、王も年経たとはいえ武人である。
椅子を蹴って立ち上がると、后を背に剣を抜いていた。
「出会え!!」
と王が声を掛けたが、近くにいたのは給仕たちである。
王子二人の惨状を前に身体が動かない。
女給仕たちの悲鳴がテラスを被う。
あたしはAIのサポートを受けながら王に肉薄する。
既にバランスの悪い踵の高い靴は脱ぎすてられている。
それどころか、王の豪腕にも圧されないよう、獣の脚に代わり床を踏みしめていた。
「化け物めっ!!」
王の剣が振り下ろされる。
あたしは左腕の刃でこれを防ぐ。
そして右腕を槍に変化させ、王の腹に突き入れる。
槍先は更に延び、王の背中から飛び出ると、その後ろにいた后の胸にも突き刺さった。
あたしはそのままの勢いで二歩、三歩と進む。
后の胸からも大量の血液が溢れてゆく。

遠くから近衛兵が駆けつけてくる音が近づく…
(撤退しよう)
AIがコメントする。
あたしは獣の脚で王の顔を踏みつけ、槍と化した右腕を抜いた。
后はまだ意識があるようだが、そう長くは保たないだろう。
あたしはまとわりつくドレスの残骸をむしり取ると、蹄の脚でテラスを飛び出した。
勿論、鳥のように飛ぶことはできないが、手足の間に幕を張り、そこに空気を孕むことで少しばかりは滑空ができた。
AIが収集した情報から、逃げ道を見つけ、脱兎の如く走り去った。

 

 

 

「フォーメーションFを解除する。」
人里離れた廃屋に転がり込むとAIがそう宣言した。
同時に、あたしの胸はどんどん萎んでゆき、股間には…
「どういう事なの?」
あたしの声は既に野太い「男」の声になっていた。
「元に戻っただけではないか。第三王子妃として女のお前は顔が割れ過ぎている。」
「それはそうだけど、女としての言動はなかなか元に戻せないわよ。」
「必要ならこちらで対処する。先ずは服を着替えよう。」
確かに「城」での活劇以降の変身などで服はぼろぼろになっていた。
女の身体の時は、それでもセクシーさが見られたが、男の身体では無惨この上ない。
廃屋の中を探すと、古着が見つかった。
スカートとかにも未練はあったけど、この身体に似合う筈もない。
男物のズボンとワークシャツを着込んだ。
「それで、次はどうするの?」
「先ずは情報集めだ。三男の動向が鍵になる。」
「あの人も殺すの?」
「情が移ったか?だが、今のお前が奴に抱かれる可能性はないぞ。」
AIの言葉にあたしは絶望する。
そう。この身体ではもう彼を受け入れる事はできないのだ。
あたしは子宮が熱を帯び、膣が潤んでゆく感覚を思いだした。が、今の自分の股間が濡れだすことはなかった…

 

戦線は硬直していた。
優勢に見られていた三男の軍は「城」での惨劇の報を受け、瓦解するかに見えた。
が、何とか体勢を建て直し、戦線を維持するまでには回復したが、一度瓦解しかけた軍はそれ以上の力を出すことはできなかった。
三男としては一刻も早く王都に戻り、真偽を確かめたい所であったであろう。

AIが入手したパスを利用し、旅客機を三度乗り換えて前線近くの交易都市に辿り着いた。
ホテルに入ると再びAIによる情報収集が始まる。
「流石に前線に近くなると流れている情報の質が違うね♪」
あたしにはAIの意見に同意できるだけの能力はない。
「へぇ、そうなんだ。」
とだけ答えておく。
AIはネットワークに直接介入してゆくので、今の所あたしの手足は自由だ。
この場所を離れなければ何をしていても良い。
が、あたしに何ができるだろう?
ぼーっとしていると、自然と想いはあの人に繋がってゆく。
妻として、恋人として愛された日々が思い出される。
あたしは軽く股間を開き、パンツの中に指を送り込んでいた。
濡れる事のない股間に指を這わす。
穴の開いていた場所の上から指の腹で刺激を与える。
その裏側に、まだ子宮や膣が残っていたら十分に感じさせてあげるかのように、繰り返し刺激を与える。
もう一方の手は胸へ…そこには豊かな膨らみはないが、小さいながらも乳首のカケラが存在していた。
「んあん♪」
爪の先で摘まむと、いつものように喘ぎ始める。
声こそ違うが、あたしは「女」として喘ぐことができた。

(?っ)
と股間の指を止めた。
なぜか指の先が股間にめり込んでいた。
膣口ではないが、あたしの指の先を咥え込んでいる。
更に刺激を与えると徐々に広がってゆき、狭いながらも膣のように二本の指を呑み込んでいた。
あたしの脳内では、差し込まれた指は彼のペニスに置き換わった。
あたしは彼のペニスに突かれ、快感が湧き起こってきた。
いつの間にか股間が濡れていた。
膣から愛液が溢れ出していた。
彼のペニスが何度もあたしを貫く。
嬌声をあげ、あたしは彼に応える。
どんどん昇り詰めてゆく。
「あん、ああん♪イクの…イッちゃうのぉ~っ!!」

 

 

「自分の意思で変化させられるとは大したものだ。が、それ以上の変化は任務に支障を来す。」
意識が戻ると即にAIから警告された。
そして
「三男はまだ前線に止まっているようだ。車を手配したから早速出発しよう。」
時間はまだ深夜だった。
持ち歩くような荷物などないので、股間の汚れを拭っただけでズボンを直してホテルを出た。
星灯りだけの路を町外れに向かう。
そこだけ灯りが煌々と照らされた古倉庫があった。
中にはオフロード仕様のワゴン車があった。荷台には燃料が満載されているのだろう。

運転席に座りエンジンを起動する。
「ライトは点けなくて良い。」
とAI。
何事もなければ、目を瞑っていても目的地まで誘導できるのだろう。
「視覚情報はお前頼りなんだ。」
ホテルで情報収集している間は、あたしが何をしていても構わなかったが、今使える「目」はあたしの頭に存在するものだけだった。
車の運転も、直接AIが介入してもらえれば楽なのだが、旧式の車はあたしがハンドルを握るしかなかった。
「目の感度はこちらで適宜最適化してるから、車の灯りは極力消しておく。」
と、暗い夜道を車が走りだした。

 

 
そこここに戦闘の痕跡が現れてきた。
車は燃料の補給のために停めた以外は、走り詰めだった。
いくつかな峠を越え「ここから先は徒歩だ」と、藪の中に車を隠して最後の峠を越える。
眼下、星灯りの下にキャンプが見えた。
「あそこにあの人がいるのね?」
「そうだ。」
「どうしても殺さなくてはならないの?」
「生かしておくと、いつかお前の秘密が暴かれる日が来る。」
「秘密なんてどうでも良いわよ。あたしにはあの人が必要なの♪」
「無理ならはこちらでなんとかするが、邪魔だけはしないでくれ。」
静まった夜明け前のキャンプに闇に紛れて侵入した。
王族の者とはいえ、ここは戦場である。いくぶんかは大きめだが、他の士官とあまり変わらない私室に彼は寝ていた。
「誰だ?!」
流石にこちらの気配に即座に反応していた。
が、彼が銃を手にするより先に飛び掛かっていた。
彼が手にしようとしていた銃を蹴り飛ばす。
背後に回り込み、口を塞ぐ。
(彼を救えないの?)
とAIに聞くが
(邪魔はするな)
と返る
脚で彼の自由を奪い、空いた手を刃に変える。
そのまま心臓に突き刺した…

 

 
彼の他にあたしの侵入に気づいた者はいないようだ。
陽が昇る頃に車の所に戻っていた。

その後の戦闘がどのように推移したかはあたしの知る所ではなかった。
AIの報告の故か、あたしは軍に戻ると研究施設に隔離された。

多分、再び戦場に駆り出されることはないと思う。
あたしは独り、部屋の中で日々を過ごす…
(いえ、独りじゃないわ♪)
鏡を覗くと、そこには愛しい彼の姿がある。
今はもう、AIに変身を制限されていない。
あたしは彼の腕に抱かれる。
あたしは股間に伸ばした腕を、彼のペニスに変化させた。
「んあん♪」
彼があたしのナカに挿ってくる…
快感があたしを支配してゆく。
「ああ…あなた。愛してるわ♪」
その言葉に、彼はあたしをぎゅっと抱き締める。
「ああん♪」
彼のペニスの先端が、あたしの子宮を突き上げる。
「頂戴♪あなたの精液を…あたしのナカに♪」
そう言うと、ペニスの中を熱い塊が通り抜けてきた。
「あ…ああーっ!!」
あたしは嬌声をあげていた♪

窓の中

鏡の前で股間を広げた。
「これがクリトリス?」
指で押し広げた割れ目から、本来の僕には存在しない器官が現れた。
「フあっ!!」
指の腹で触れると、亀頭に触れたような感覚があった。
しかし、それ以上に快感を感じていた。
肉体の奥から滲み出てくるものがあった。
「愛液?」
その源泉はそこに開かれた穴の奥にある。

 

鏡の脇に男性のペニスを象った大人のオモチャがあった。
(さっきまで何もなかったのに…)
太いの、細いの、中くらいのと三本あった。
僕は細いのを手に取った。
リモコンのスイッチを入れるとうねうねと複雑な動きを始める。
スイッチを切り、一本の棒になったそれを、僕は自分の股間に挿入した。

異物が身体の中に入り込んでくる。
女性は皆、このような体験をするのだろう…

 

 
(?)
気が付くと、僕は見知らぬ男性の上に跨がっていた。
股間はさっきのより太いモノを咥えている。
ただ、それはさっきの無機質なものではなく、血の通った「本物」だった。
彼のペニスの先端が、僕の膣の奥に届く。たぶん、子宮の入り口に触れているのだろう…
「どうした?動かないのか?」
と男が言った。
僕は腰を左右に振ってみた。
「んあん♪」
快感が生まれてくる。
「ああっ!!」
前後にめ動かしていると、ペニスが強烈な快感を発する場所に触れた。
その場所を再び見つけだすように、もう一度腰を振る。
「あっ、ココッ!!」
そのポイントをしっかと確認すると、集中的に責めたてる。
「んあん、あああん!!」
自分でも何と叫んでいるのかわからなくなっていた。
幾度となく絶頂に達し、意識を飛ばしていた。
それでも僕は、更なる快感を求めて身を捩っていた。

 

 

僕の前にいくつもの窓が並んでいる。
窓からは部屋の中の様子が見える。
パンツを脱いだ女の子が鏡の前で股間を弄っている。
次の窓の部屋の中では、疑似ペニスで遊んでいる娘。
次の窓からは騎乗位でイきまくっているオンナがいた。
これらは皆、さっきまでの「僕」だ。
実際は僕の意識を彼女達の中に送り込んで、彼女達の感じている快感を自分のものとして感じていたのだ。

「今度はコレなどいかがですか?」
その窓の中には臨月間近の女性がいた。
いや、間近ではない。彼女の開いた股間からは、赤ん坊の頭と思われるものが覗いていた。
「補充は十分にありますから、ご指定のタイミングで始めることができます♪」
案内の男が補足する。
「これは?」
そこは手術室のようだった。
一人の女性が股間を広げてオペを受けている。
「おや。目に止まりましたか?これはなかなかないシチュエーションですよ。所謂性別適合手術というやつです♪」
良く見ると、彼女の股間にはペニスがあり、今まさにそれを切り裂いている所だった。
「特殊な麻酔を使用します。身体を動かすことはできなくなりますが、あとは完全な覚醒じょうたいです。全ての痛みを感じることができるのですよ♪」
そんな痛いだけの感覚を共用しようとする奴の気が知れない。
「いえ、お客様は男性の方ばかりとは限りません。男性だけの得られる特別な痛みを感じてみたいという女性の方もいらっしゃいます。」

 

 

僕はもう一つの窓に釘付けとなった。
「体験なさいますか?」
案内人の言葉に僕は頷いていた…

 
目が覚めると、そこは一人暮しの若い女性の部屋だった。
いや、正直に言おう。
彼女は僕が一目惚れし、しばらく前からストーカー行為を続けている相手…その娘だ。
僕はその娘として、彼女の部屋の彼女のベッドの上で目覚めたのだ。
他の誰が望むものだろうか?
彼女として、なんの変轍もない大学生の女の子の一日を過ごすだけのプログラムだ。
僕は起き上がると、彼女が毎日するように、髪をとかし、服を選び、化粧をしてゆく。
鏡の中に彼女の顔が映る。
(こんなに近くで彼女の顔をじっと見ていて良いのだろうか?)
勿論、答えはOKである。
なぜなら、今の彼女は僕自身なのだからね♪
トイレを済ませ、再度身支度を確認して外に出る。
今日はなぜか鬱陶しいストーカーの気配がない…と感じる。
それは、ストーカーである僕が、今君の中にいるからさ♪
そんな僕の解説など何も聞こえないのだろう。
彼女は上機嫌で大学に向かった。

退屈な講義は彼女自身に任せて、僕は勝手に彼女の肉体の探求を始めていた。
空いている手をスカートの中に潜り込ませる。ペンの尻をショーツの上から割れ目に送り込む。
ペンの先がクリトリスを刺激する。
快感に漏れそうになる淫声を必死で抑え込む。
その縛りが快感を高めるのか、講義中にもかかわらずイッてしまった。
快感の余韻を引きずりながら、次の講義を受ける。
が、同じように講義には身が入らず、胸や股間を弄って過ごした。

午後の講義も終わり、早々に帰宅の途に就いた。
しばらくすると、背後に視線を感じた。
(また、あのストーカーね?)
と彼女の記憶が言っていた。
しかし、ストーカーである「僕」は今、彼女の中にいるのだ。
(どんな奴なんだろう?)
好奇心が湧く。
ストーカーはいつも僕がするように、隠れながら後を付いてきていた。
(もし、僕と同じ行動をするなら…)
僕はストーカーをまくように、いつもは使わない路地に入り先回りした。
そこは、彼女の部屋の窓が見える絶好のポイントだった。
勿論、彼女はカーテンを閉めているので、時々写るシルエットに興奮していたものだ。

そこに身を潜めて待っていると、ストーカーとおぼしき男が現れ、いつもの僕と同じように彼女の部屋の窓を眺め始めた。
「何か見えます?」
僕が声を掛けると
「いいえ、今日はまだ…」
と言いかけ、男は自分のストーカー行為が発覚した事に気づいた。
「「あっ!!」」
二人の驚愕の叫びが重なった。
男にしてみれば、ストーカーしていた本人に見つかったのだ。驚いて当然だろう。
しかし、僕が声をあげたのは、その男が「僕」自身であったからに他ならない…

「どういう事?」
僕の呟きに早ばやと落ち着きを取り戻した男が言った。
「説明するから、部屋に入りましょう。」
と僕を抱えるようにして歩き出した。
男は僕の持っていた鞄のポケットから、迷う事なく鍵を取り出し、彼女の部屋に入っていった。
「座って。」
と僕をベッドの端に腰掛けさせると、自分は化粧台のスツールを持ってきて僕の前に座った。
「どう?あたしの身体♪」
僕もだいたい察しが付いていた。
僕が彼女の中にいるように、彼女は今「僕」の中にいるのだろう。
「と言うより、あたしの身体が特殊なのかしらね。股間が硬くて痛いくらいよ♪ストーカーしてしまうのもわかるような気がするわ♪」
「僕」が立ち上がると股間のテントを見せつけた。
(♪♪♪)
僕もまたベッドから転げるように彼の前に膝をついた。
目の前に膨らみがある。
あまりにも窮屈で苦しそうだった。
僕はズボンのベルトを外し、彼が楽になれるようパンツも下ろして下半身を剥き出しにしていた。
「牡」の匂いにくらくらする。
(なんとかしなくちゃ…)
僕は彼のペニスを咥え込んでいた。
彼もまた、僕の頭を掴み挿抜をコントロールする。
「んあっ!!」
そう時間は掛からずに彼は射精に達した。

僕はペニスから口を離した。
がペニスはいまだ雄々しく勃起していた。
「あたしが許すから、ベッドに上がろう♪」
僕は「僕」の手で彼女の服を脱がされた。

 

 
「んあん♪ああ~ん♪」
彼女の淫声が彼女の部屋に響いている。
今、彼女は僕に抱かれていた。
…いや、正確に言えば抱かれていたのは僕であって、抱いているのは「僕」の姿をした彼女だ。
が、そんなのはどうだっていい。
今、僕はストーカーするくらい憧れていた彼女と「ひとつ」になれたのだ。
僕の中が快感にみたされている。
(ああ、この幸せがずっと続けば良いのに…)
そう願いながら、再び昇ってきた快感に僕は嬌声をあげる。
「ああ!!最高♪イク、イク、イッちゃう~~♪」

卵狩り

竜が空を過った。

大空を翔んでゆく竜の姿を見て、その背に跨がって自らも空を翔んでみたいと思うのは、子供ばかりではなかった。
真剣に竜を手なづけようとする輩。そいつらに孵化間近の竜の卵を高額で供給する輩。その報酬の高さに命を賭けて竜の卵を略奪しようとする輩…
竜の棲む山の近くでは、大人の汚れた思惑が混沌とした街がいくつもあった。

しかし、今もって竜の背に乗った人間は存在しない。
「彼女」達を「人間」と認めない限りは…

 

そう。ごく稀に竜の背中に人影が確認される事がある。
産卵を控えた雌竜が借り腹となる人間を連れてくる。
竜の卵は成竜からは考えられないくらい脆弱なため、人間の胎内に産み落とし、人間の血肉を養分として卵殻を強化するのだ。
勿論、借り腹の人間に逃げられては困るので、卵を抱いた人間は雄竜の背中に固定される。
そんな状態の竜はめったに棲みかを離れないが、稀に翔んでいる姿が目撃されることがあった。

雄竜の背中には人間を固定し、かつ人間を生かすために養分を供給する接続器官が存在した。
胎内に竜の卵を抱えた人間は、当然自ら飲食することはできない。雄竜から養分を得ることで行き長らえることができるのだ。
が、単に養分だけでは逃げられると思ったのか、養分の他にも雄竜は麻薬のようなものも与え常に背中の人間を快楽の中に置いておく。
彼女達は正常な思考を阻害される。彼女達は竜の背で性的な快感に満たされたような表情を浮かべ続けるのだ。

孵化の直前に雄竜の背中から下ろされ、股間から成長した卵を産み落とす。
孵化した竜は、目の前で放心状態でいる女を、初餌として食する。
彼女達はもう、この先がない。だから、竜に捕らわれた時点で、彼女達は人間と見なされることがなくなる。
ごく稀な例外を除いては…

 

 

竜の卵を奪うのは、竜が背中から女を降ろした時だ。
女が卵を産み落とすまでには個人差はあるものの、2~3日は掛かる。
隙を窺い、女を奪い去るのだ。
勿論、放心状態の女を連れて街まで行ける筈もない。
適当な場所で女の腹から卵を取り出し、女は捨て置かれる。

そうして、女はのたれ死ぬ事になるのだが、稀に意識を回復し生き延びる女がいる。
女の持つ知識と偶然が重なる場合に限られるが…

 
そんな女は多くを語らない。
そう…俺のように…

 

 

 
俺は幾度となく、竜の卵を略奪してきた。
が、そうそう成功が続くものではなかった。
雄竜の隙を窺っている間にも、孵化の兆候が現れてきた。
ここまで育ってしまうと、街に着く前に孵化してしまう。当然、売り物になる訳もなく、最悪、俺自身が初餌にされてしまう。
気付かれぬよう撤退を始めたのだが…

気が付くと雌竜に退路を断たれていた。
背後では、生まれたばかりの子竜が初餌にありつく音がしている。
俺もあの女同じように雌竜の餌となるのだろうか?
俺は指一本動かす事ができなくなっていた。
背後に雄竜が近づく気配がしたが、到底振り向く事などできない。

雌竜の口から泡状のものが吹き付けられた。石鹸のような匂いがし、体を洗われるような感じがした。
が、洗い流されたのは垢や埃ではなく、俺が着ていた衣服だった。丸裸にされ、指輪も溶け落ちていた。
雌竜の顔が近づき、細長い舌が伸びてくる。
ペロリと俺の前面を舐めあげると、今度は自らの股間に顔を埋めた。
再び現れた雌竜の舌先には、白い粒状のモノが付いていた。
雌竜の舌が、俺に…俺の股間に迫ってきた。
(この白い粒は竜の卵か?)
まさか…とは思った。
借り腹にされるのは「女」なのだ。男の俺に卵を抱かせる事はできないと…
だが、雌竜は俺の意思など構うことなく、股間に舌先を圧し付けてくる。
当然、そこには女には存在する胎への入り口は存在しない。
だが、雌竜は執拗に膣口を探す。
身動きの取れない俺は、何もできない。

…ぬっ!!

雌竜の舌が俺の腹の中に侵入した。
肛門である。
直腸の奥に置いてきたのだろう。抜き取られた舌の先には白い粒は見当たらなかった。

そして、俺は雄竜の背中に乗せられた。
接続器官が俺を貫き俺を固定した。
養分と麻薬が俺を満たしてゆく…俺は男とのSEXで快感に墜ちた女と同じ顔をしていた。

 

 

養分は定期的に与えられるようだ。
俺はそのインターバルに意識を取り戻すようになった。
慌てて逃げようとしてもどうにかなるものでもない。そして即に養分と麻薬に犯され意識を飛ばしてしまうのだ。
が、俺の肉体が特別なのか、次第に麻薬への耐性が付き、常に意識を保てるようになった。
しかし、それは残酷な現実を認識せざるをえない事でもあった。
俺の腹の中で卵は順調に育っていた。
俺の腹は妊婦のように膨らんでいった。そして、腹が膨らむとともに、俺の胸では乳房も膨らんでいった。
更に調べると、股間からはペニスが失われているのがわかった。
いつの間にか髪も腰まで延び、俺の姿は女にしか見えなくなっていた。
(もし、これが俺だけの特異な事象でないとしたら…)
俺は脳裏に、これまで卵を奪い放置してきた女、奪えずに子竜の初餌にされた女、そんな女達の姿が浮かんだ。
(その内の何人かは俺と同じに「男」だった女もいたかも知れない…)
だが、今それを知ってどうにかなるものでもないだろう。
俺の腹は着実に膨らんでいった。

 
やがて孵化する兆候があった。
雄竜の背から降ろされれば自由が効く…とはいえ、腹には卵を抱えていては「自由」にも制限が付く。
だが、俺はこれまでにも何度も女の腹から卵を取り出してきたのだ。俺自身の腹からでも問題はない筈だ…

時を経ずして、俺は雄竜の背から下ろされた。
隙をみて雄竜の死角に回り込む。逃げるのではない。隠れるだけだ。
雄竜は俺を…卵を探し始める。俺に逃げられたかと捜索範囲を広げる。
雄竜が離れたところで、俺は腹の中から卵を取り出した。
…これを売ればいくらになるか?
そんな考えが頭を過るが、今の俺に卵を運ぶ力はないのだ!!
雄竜から与えられた養分だけで生き長らえた…さらに、肉体は「女」になっている。
筋力が落ちているところに、肉体のバランスもこれまでとは違う。真っ当に身体を動かせるかさえ疑問が残るのだ。

俺は卵を残し、その場を離れた。
木陰や岩陰に隠れながら距離を取ってゆく。
時々、柔らかな草を口に入れて空腹をまぎらす。樹液を啜って渇きを癒す。
素足はぼろぼろで歩く事さえままならない。
…が、竜の棲みかからは十分に離れられた。人里も近い。
猟犬の吠え声を聞いた。
「た、助けて…」
俺は自分の耳に届いた声が「女」の声になっている事にようやく気づいていた。

 

 

街には様々な者がいる。
成功した者、失敗した者…そして、成功を夢見るもの…
竜の卵は高額で取引される。
一攫千金を夢みて卵の略奪に挑戦しようとする者は後を絶たない。
俺は、そんな若者を見ると堪らなくなる。
雄竜の麻薬の影響か、血気盛んな若者を見ると腹の奥が熱くなる…「雄の養分」に餓えてくるのだ…
「あんた、竜の卵を狙ってるんだろ?ゲン担ぎにお姉さんと寝ないかい♪」
俺は若者に声を掛ける。
そのままベッドに押し倒し、若者を硬くさせると、卵を産み落とした穴に導いてゆく。
自分では経験がないが、俺と交わった男達はコレを名器だと評する。
「んあっ!!凄いっ♪一気にイッちゃう~!!」
女のように喘いで、若者は俺の膣に精を吐き出した。
「まだよ♪若いんでしょ?どんどんイくわよ!!」
俺は更に若者のペニスを搾りあげてゆく…
「はぁ…、もう無理ですよ…」
若者は俺の下で息絶え絶えとなっていた。
俺の餓えは充分にまでは満たされなかったが、これ以上は無理と若者を解放した。
しかし、これでしばらくは「餓え」を凌げる…そう、こんな身体になった俺はもう「人間」ではない。

俺は聞く
「もし乗れるなら、竜の背に乗って飛びたいと思うか?」
(そう、お前のこれまでの人生を全て捨ててでも♪)

時間貸し

朝、目が醒めたとき、そこが自分の部屋でない事にびっくりした。
(どこなんだ?ここは!!)
そこが他人の部屋…それも女の子の部屋である事は即にもわかった。
(とにかくヤバイ!!)
女性の部屋に見知らぬ男がいると知られれば、即変態扱いされるだろう。
そもそも、女性の部屋でなくとも不法侵入はそれだけで犯罪である。
俺は布団を跳ね退け、ベッドから転げ出た。

「痛っ!!」

俺は文字通り、ベッドから降り損ね、床に尻餅を突いていた。
足が何かに絡まっていたのだ。
いつもはパジャマを着て寝ているのだがそれとは違う…ひらひらとした薄い布が俺の脚に絡み付いていた。
(俺の脚?)
それは、どう見ても「俺」のものではなかった。
脛毛のないすべすべの肌。筋肉の凸凹もない。極めつけは、足の指先…爪が水色に塗られていたのだ。

落ち着いて自分の身体を検分してみる。
何故、今まで気が付かなかったのだろうか?
俺の胸には女のようなバストがあり、それを覆う寝間着の胸元には可愛らしくリボンが結ばれていた。
いつの間にか俺の肉体は女性化し、あまつさえ、女らしいネグリジェを着て寝ていたのだ。

否。俺自身の肉体が女性化したなどとは無理がある。
同じ荒唐無稽さではあるが、俺の意識がこの女に送り込まれていると考えた方が納得できる。
いや、何れにしろ納得などできるものではないのだが…

俺は鏡を見つけようと立ち上がった。
打ち付けた尻が痛いので掌で擦る。
その手はネグリジェの下にあるパンティの存在を確認していた。

 

 
流石に女の部屋である。
化粧道具の散らばっている机の上に、折り畳み式の鏡が置いてあった。
俺は机の前に座り、鏡を手にした。
(ごくりっ)
唾を飲み込み、鏡を開く。

覗き込んだ鏡に映っていたのは…

化粧を落とした、素っ面の「あたし」の顔だった♪

 

何でここが自分の部屋じゃないと思ったのだろう?
思い返してみると、昨夜飲み屋であった男に行き当たる。
「アルバイトしないかい?君自身が何かする必要はないんだ。夜の一時、君の〈時間〉をレンタルさせてもらうだけだ。」
その時はあまり深く考えずに「良いよ♪」と返事してしまっっいた。
携帯で銀行の残高を確認してみると、確かにアルバイト代が振り込まれていた。
(確か、寝ている間の〈あたしの時間〉を他人に貸す…とか言ってたわね…)
それにしては、ベッドから転げ落ちるなんてあたしらしくないし、お尻痛いし…
(けど、起きがけに鏡を見ようなんて、何でそんな事思ったんだろう?)
あたしは変な違和感を感じつつも、いつものように髪をとかし、お化粧した。

 
その日は何事もなく終わり、部屋に戻ってきた。
風呂に入りリラックスした所でワインを取り出し、お気に入りのビデオをゆっくり見ようとテレビの前に腰を下ろした。

 

って、ワインなんか飲んじゃダメだろっ!!
アルコールが入ると寝付きが良いって言うが、本当に肉体が睡眠状態に入ってしまうと、俺の使える時間が少なくなってしまうではないか。
昨夜も、結局は目覚めの時間帯の一瞬だけだったし、寝起きでボーッとした頭だったので、状況把握が難しくなったんだ。
ワインは置いてもらおうか。ビデオは…恋愛モノか。この男優に抱かれるのを想像しながらっていうのは、男には無理だが今の俺は「女」なのだ。
ほら、ちょっと変な事を考えただけで、股間の割れ目がぬるっとしてきた。
「ぁあん♪」
軽く喘いでみると、切なさが増してくる。
「あなたの温もりが欲しいの…」
画面で抱かれている女優に感情移入してしまう。
「好きだよ。愛してる♪」
彼にそう囁かれ、〈あたし〉はもうメロメロ…
彼の股間では息子が硬くなっているのだろう。
スカートをたくし上げ、膝を立てる。
「いつでも良いのよ♪」
俺は彼の耳元に囁いていた。
彼の手が、俺の股間に伸びてきた。
既にショーツが濡れているのを確認した彼の手が中に入ってくる。
「ああんっ!!」
お豆に触れられた刺激に思わず媚声が漏れてしまう。
「もっと素直になってご覧♪」
彼に促される。
〈あたし〉は何を我慢していたのだろう?
力を抜き、彼を受け入れる。
「ああん♪そこ…イイ♪」
俺の膣に侵入してきた指に悶えまくる。
が、何か物足りない。
「貴方が欲しいの♪」
俺は無意識のうちに枕の下から何かを取り出していた。

一旦、彼の手が離れる。
「お前の欲しいのはコレか?淫乱な牝犬くん♪」
〈あたし〉の目の前に屹立した彼の息子君がお出まししていた。

否、俺は彼女のディルドゥを手に、目の前に持ち上げているだけだ。
脳内では、それが彼のペニスに変換されていた。
むせるような牡の臭いにうっとりする。
舌を突きだし、亀頭を舐める。塩辛い体液の味を感じる。
そのまま全体を舐めあげた後に口の中に咥え込む。
先端が喉の奥に当たるが、更に食道の中にまで押し込んでしまう。
根本まで咥えると、彼の陰毛が顔に触れ、彼の下腹部に鼻が押し当てられる。
そのまま、彼の準備が整うまで待たされる。まるで道具のように扱われる。
(そうよ♪〈あたし〉は彼のオナホールでしかないの♪)
彼の所有物になれる幸せに満足していた。

「よし♪良く我慢したな。ご褒美をあげよう♪」
ベッドの上に全裸になって転がされる。
脚が広げられ、彼が身体を重ねてくる。
ペニスの先端が股間に触れ、侵入口を探している。
腰を少し振って、膣口へと誘う。
先端が潜り込んできた。
「力を抜いて♪ハジメテではないんだろ?」
彼の問いには答えずに、腰から下をリラックスさせた。
それに呼応するかのように、彼のペニスが更に奥まで侵入してきた。
「よい娘だ♪」
俺は彼のペニス…ディルドゥを根本まで咥え込んでいた。
「じゃあ、動くよ♪」
俺がリモコンのスイッチを入れると…俺は一瞬で意識を飛ばしていた。
快感を感じる以前にディルドゥの動きにイかされていた。
ディルドゥが膣の中で蠢いているのを感じたのは、意識を取り戻してからだった。
だが、意識を取り戻しても状況が変わる訳ではない。
「ああ、ダメッ!!またイッちゃう♪」
ディルドゥに膣を蹂躙され、俺は嬌声をあげながら幾度も絶頂に達した。
男であれば、放出する精液が尽きればそれまでであるが、女は際限なくイく事ができる。
俺は〈レンタル〉期限に気付くことなく、イき続けていた。

 

 

 

どうやら、彼女はその日は一日中部屋の中に隠っていたようだ。
それはそうだろう。気が付くと股間にディルドゥを突っ込み、イき続けていたのだ。
多分、一睡もできていない筈だ。体力的にも、精神的にも外に出ることはできなかった筈だ。
が、今からは俺の時間だ。ちゃんと服を着、化粧して出掛けてもらう。
なぜなら、今夜が〈レンタル〉の最終日なのだ。やはり「本物」を経験してみたいと思ってしまう。

とはいえ、俺の意識は「男」のままである。想像で男に抱かれるのは何とかなったが、実際に男とSEXするのにはかなり精神的なハードルが高い。
だが、ただ一人、何とかなりそうな「男」はいた。
俺はパンプスを履いて外に出ると、その「男」のもとに向かった。

 

ドアを開ける。
鍵は掛かっていない。
「お邪魔します♪」
と、パンプスを脱いで上がり込んだ。

ベッドの上には男が寝ていた。
頭に巻いたベルトからチロチロと怪しげな光が漏れている。
所謂「レンタル装置」だ。
この装置を通じて、レンタル会社のサーバーに男の意識が送られる。
サーバーは時間になると、契約した女に男の意識を送り込む。
それは、所定の時間維持される。

そして、目の前に寝ているのは「俺」自身だ。
俺自身のペニスを俺が抜くのは、単なるマスターベーションでしかないだろう♪
俺は着ていた服を脱ぎ、全裸になってベッドに近づいた。
ズボンのベルトを外す。
チャックを下ろし、トランクスと一緒にずり下ろした。
「俺」のペニスが目の前にあった。
ぐったりとしていたが、手を触れるとピクリと反応した。
咥えてあげようと顔を近づけるが、あまりの異臭に我慢ができない。
(コレを挿れるの?)
躊躇はしたものの、ここまで来て後戻りはできない。
仕方なく、手でしごいていると、なんとか勃起させる事ができた。

ペニスを弄っている間にも、俺の股間は十分な愛液を湛えていた。
俺はベッドの上に上がり「俺」を跨ぐ。
股間にペニスが触れる…そのまま腰を降ろした。
膣の中に本物のペニスが入ってきた。
造りものではない柔らかさと暖かさがある。
「俺」自身には意識がないので、俺自ら腰を上下させて膣壁に刺激を与える。
ディルドゥのような激しい刺激はないものの「満たされている」という幸福感が大きくなってゆく。
自分の膣を刺激していると、ペニスの方も硬さを増してきた。
良いくらいに感じてゆく。
「ああ…来て♪あたしのナカに…いっぱい射して♪」
「俺」に語りかけると「俺」の肉体が反応した。
意識はない筈なのに、さかんに腰を突き上げてくる。
「んあん♪ああん♪あたしもイきそうよ♪」

ペニスの中を塊が昇ってきた…膣の中に精液が放出されたのだろう。それがトリガとなってかあたしもイッていた。
それは、これまで感じたのとは別次元の…「生命」を感じた瞬間だった♪

 

 

窓から朝日が差し込んでいた。
既にレンタル期間は終わっている筈なのに…あたしの意識はこの娘の中にあった。

(?)

「あたし」って誰の事?
確かに、この部屋はあたしの部屋で、ベッドの上には「あたし」が寝ている…
って、何なの!!この男は?
あたしがこんな下品な男の筈ないじゃない。
あたしは…

 
あたしは自分の記憶が混沌としているのに驚いた。
「男」だった記憶がどんどん失われ、本来のこの娘の記憶に置き換わってゆく。
まるで自分が生まれた時からこの娘であったように思えてくる。

「おじゃましますよ♪」
どこからか胡散臭げな男が現れた。
あたしにレンタルのアルバイトを奨めてきた男だ。
「ごく稀に〈融合〉が起こる事があります。」
「融合?」
「安心してください。貴女は貴女のままです。障害となるような記憶は自然と淘汰されていきます。」
「意味わかんないんだけど?」
「気にする事はありません。ただ〈レンタル〉に関わる記憶だけはこちらで消去させていただきます。」
「何よ!!勝手にあたしの頭の中を弄くる訳?」
「その方が貴女も幸せになります。」
男の言葉とともに、あたしの意識は遠退いていった…

 

 

 

朝、目が醒めたとき、そこが自分の部屋でない事にびっくりした。
(どこなの?ここは!!)
そこが他人の部屋である事は即にもわかった。
(とにかくヤバイわ!!)
あたしは布団を跳ね退け、ベッドから転げ出た。

「痛っ!!」

あたしは文字通り、ベッドから降り損ね、床に尻餅を突いていた。
足が何かに絡まっていたのだ。
いつもはパジャマ…じゃない。これは、いつもあたしが着ているネグリジェじゃない♪
それに、ここは「あたし」の部屋だし…何寝ぼけていたんだろう?
あたしは痛みを訴えるお尻を擦りながら立ち上がった。
(まだ少し時間が早いけど支度しちゃおうか♪)
鏡に顔を写しても違和感など感じることはない。

今日も、いつもと同じ一日が始まるのだ♪

 

ヒロイン

俺の記憶に残っていたのは、手術台の無影灯と俺を取り囲む異形の怪人達だった。
「やめろっ!!」
ドアを突き破り入ってきた男の叫び。
「ギィーッ!!」と応じる警備員。
打たれた麻酔の所為か、俺の意識はそこで失われていた。

 

 

安アパートの天井が見えた。
「気が付いたか?」
男の声がした。
俺は起き上がろうとしたが、身体に力が入らなかった。
「無理するな。新しい肉体に神経がまだ馴染んでない筈だ。」
「新しい肉体?」
何とか声は出たが、どうにも俺自身が発した声には聞こえなかった。
「あんたの肉体は悪の組織に奪われてしまったんだ。俺の戦う相手がまた一体増えてしまったということだがな♪」
「俺の肉体?」
「奴等は改造に耐えられる肉体と精神を組み合わせた上で怪人への改造を行うのだ。また、残された肉体は実験素材として活用され、精神は廃棄される。」
「精神?」
「いわゆる心だな。奴等は特殊な装置で精神を交換し、実験素材に入った精神を手術で廃棄するんだ。」
「手術…」
「そう。あんたはまさにその一歩手前にいたんだ。あんたの肉体は救えなかったが、精神だけはなんとか…な♪」
「あ…ありがとう。助けてくれて。」
「ん…まあ、実を言えば、あんたのその肉体を失いたくなくてな♪あんたの精神が救えたのは、そのついでみたいなものなんだ。」
「それでも、あたしを救い出してくれたことには変わりないわ♪」
まったく力の入らなかった肉体が突然動きだし、彼に抱きついていた。
(それに何だ?今、俺は自分の事を「あたし」って…それに語尾が「わ♪」だったぞ?)
「ち…ちょっと待て。そういうのは服を着てからにしてくれ。」
と彼が俺から離れようとした。
俺の下腹部からは触れている彼の股間が何故か勃起しているのを感じた。
「服?」
そして、俺の意識が自分の肉体の状態に気がつく。
(裸?)
その事を理解した途端…
「キャッ!!」
俺は女の子みたいに叫ぶと、彼から離れ、近くにあった毛布を身体に巻いて、床の上に座り込んでいた。

 

俺はもう一度、自分の肉体を確認してみた。
全裸である事は間違いない。が、それ以前の問題として…
胸には女のような膨らみがあった。
股間にはあるべきモノがなく、彼の勃起を知って以降、ソコの湿度が増しているようだ。
それに、今の俺の座り方…無意識にそうしたのであろう…膝を揃え、足先を開き、その間に尻を落とした所謂…女の子座り…をしていた。
「こ…この身体って…」
「ああ。俺の恋人の静香のものだ…」
(…)
「多分、条件反射のような行動なら、精神に負担を掛けずに肉体を動かすことができるようだな。」
彼は近くにあった紙袋を引き寄せた。
「これは静香がここに置いておいたものだ。着替えも入ってる筈だ。俺は隣の部屋で仕事をしてるから、落ち着いたら声を掛けてくれ。」

 

 

独りになった事で、緊張が少し融けたようだ。少しづつ身体を動かせるようになってきた。
紙袋を引き寄せ、中身を確認した。
確かに、着替えの服が入っていた。その他にポーチがいくつか…
歯磨きなどの洗顔用品。シャンプーとリンスのセット。生理用品。化粧道具。そして下着が詰まったポーチもあった。
パンティを一枚取り出した。
(これを「俺」が穿くのか…)
しかし、これは「女装」ではない。女の肉体に女物の衣服を着せるだけだ。
意を決し、俺は立ち上がるとパンティに足を通した。
引き上げるとピタリと下半身が覆われた。男にある「突起物」を示す膨らみはない。なだらかな恥丘を見せつけてくれる。
本来であれば、童貞歴=年齢の俺は若い女性の裸体や下着姿に興奮しない筈はないのだが、隣にいる彼の存在が冷静さを保たせているのだろう。
つづいてブラジャーを胸に巻いた。
流石に身体は柔らかくて、痛みもなく背中に手が廻った。カップの中に乳房を納める。
パンストは話に聞いているが、片足づつまるめて爪先から通していった。
キャミソールを穿くようにして着け、ワンピースも背中から足を入れ、両腕を遠し、背中のチャックを上げた。
首の後ろにボタンがあったので、これも填めておく。
ネックレスがあったので、これも首の後ろで留め具を填めた。
鏡に映っているのは今の俺…「静香」だった。
ポーチに手が伸びてゆく。中から化粧水と乳液を取りだし、顔に塗っておいた。
(あとクリームかな?)
もともと肌が白いので、あまりお化粧する必要はないのだが、瞼と頬にはちょっと色を付けておく。
唇にはグロスを付け、ぷるぷる感を出しておく。
(ピアスは小さいので良いかな?)
鏡の中の「静香」は申し分なかった。

「お待たせ。入るわよ♪」
とドアをノックして隣の部屋に入った。
「静香?」
何か不思議そうにあたしを見ていた。
「どうしたの、明良?あたし、何か変?」
「いや、変…ていうより、今のあんたが静香そのものなんで驚いている。」
「あたしが静香そのものってどういう事よ。まるであたしがあたしじゃない…」
そうだ。
俺は「静香」ではない。静香と精神を入れ替えられてたんだ。肉体は「静香」であっても、精神は俺自身なのだ!!
なのに俺は「静香」そのもののように振る舞っていた。
恥ずかしげもなく、女の服を着、化粧までしてしまっていた。
これを全て「条件反射」の行動だと言ってしまって良いのだろうか…

「どうかしたか?急に黙ってしまって。」
「お…」
「俺」と言おうとして言葉が詰まった。
「あたし…自分の事をあたしと言えば、喋れるみたい…ね。」
実際に声に出そうとしても、「静香」らしくない言葉は制限されてしまうようだ。
「…明良は、あたしを見てどう思う?」
「殊におかしな所はないよ。あんたは静香そのものだ。」
「静香として動こうとしないと何もできないみたい。ちょっとぎこちないけど我慢してね。」
「ああ、大丈夫だ。あんたもあまり無理はしないでくれ♪」
明良は立ち上がると、軽く俺を抱き締めた。
同性に抱き締められている…という認識より先に、彼の優しさに包まれて安らいでいる自分がいた。
自然と彼の胸に頭を凭れている。彼の大きな手で頭を撫でられ、うっとりとしてしまっていた。

 

「食事に出ないか?」
明良の提案に即座に
「うん♪」
と応えてしまったのは俺の意思ではなかった。
俺としては女の服を着て化粧をした姿を他人に晒す勇気はなかった。
が、条件反射のように彼の提案に乗っていた。

実際、腹が空いているのは確かではある。
静香のパンプスを履いて外を歩く。
彼の腕に自分の腕を絡めているが、これは俺の意思である。
別に、静香と明良が恋人同士だからという訳ではない。
切実な問題として、俺が「踵の高い靴を履いて歩いている」と意識してしまうと、その途端にバランスを崩してしまうのだ。
倒れ掛かる度に彼の腕を掴みにいっていたが、掴み損ねてしまいそうになったので、予め彼の腕を抱えている事にしたのだ♪

 

商店街に近づいてきた時
「きゃーーっ!!」
という女の叫び声がした。
一呼吸遅れて、商店街のアーケードから人々が走り出てきた。
「何が起きたんだ?」
脇を駆け抜けようとした若い男の腕を掴んで停め、明良が問い質した。
「怪物や怪人達が中で暴れてるんだ。」
それだけ言うと、若い男は明良の手を振りほどき駆け逃げていった。
「怪人か。静香はここで待っていてくれ。」
そう言うと、明良は腰に付けたベルトを操作した。

「変身っ!!」
明良がそう叫ぶと、ベルトが光り、その輝きが彼を包み込んだ。
「とーっ!!」
掛け声と共に飛び上がった明良は、異様な身形に変わっていた。

一気にアーケードの入り口に達する。
そのまま奥に突入すると、その奥から閃光が走った。

しばらくして、
「ぎぃ、ぎぃーっ!!」
と声を上げる怪人達がアーケードから飛び出てきた。
追いかけるように出てきた明良は手にした刀のようなもので怪人に斬りつけた。
斬りつけられた怪人は、倒れるなり煙のように消えてしまった。
怪人達を片付け、明良がアーケード内に向き直ると、奥から怪物の声が轟いてきた。
「お前が我らに仇なすという〈ヒーロー〉か?」
ゆっくりと怪物はアーケードの中から現れた。
「俺は自分からそんな称号を名乗った記憶はないがな♪」
「そうだな。名前などどうでも良い。今は我らを邪魔するお前を倒すだけだ。」
怪物と対峙する明良が俺の存在に気づいた。
「静香。お前ももう少し離れていろ。」
その声につられ、怪物も俺を見た。
「静香?」
怪物の動きが止まった。
そして怪物の輪郭がぼやけだす。
「静香は…あたし…よ…」
怪物の姿が「人間」に変わり、一歩…また一歩と俺の方に向かってきた。

その姿は「俺」だった。
改造に耐えられる肉体の「俺」と、改造に耐えられる精神の「静香」の合体したものだった。

俺は身動きもできずにその場に立ち尽くしていた。

もう少しで「俺」の手が俺に触れる所まできた。
明良は再び現れた怪人達に手を焼いている。

不意にパラパラと音がした。
上空から光が降りてきて「俺」を包んだ。
そして光の中で「俺」が消えていった…

「静香、大丈夫だったか?」
明良が駆け寄ってきた。
いつの間にか怪人達も消えてしまっていた。
「な、何だったの?」
「あれが改造された姿だ。本来なら、洗脳時に改造前の記憶など完全に抹消されてるのだが…」
「静香さんの記憶が残ってたって事?」
「ああ。だが、基地に戻って再洗脳されてくる可能性は十分考えられる。」
「あっちの事はわかったわ。次は明良の事を教えて。何なのあの姿は!?」
彼は一旦、天を仰いだ。
「俺もまた、奴等に改造された怪物の一体には違いない。まだ、試作段階だったらしいが、奴等のお抱えの科学者の一人に洗脳直前に救い出されたんだ。」
「その人から奴等の事や怪物の事を聞いてたんだ。」
「彼は脱出する時に俺を庇って死んでしまった。彼は様々な事を記録したメモリチップを俺に託してくれた。情報はそこからだ。」
「つまり、今の貴方の肉体は本来の貴方のものではなく、別人って事よね?」
「ああ。」
「つまり、肉体的には貴方は静香さんの恋人ではないって事よね?貴方が静香さんを救いたいのであれば、あたしより静香さんの心を取り戻すべきなのでは?」
「それは、洗脳されて静香ね記憶が失われてしまったから…」
「でも、さっきはまだ消えきれてなかったのでしょ?なら、貴方はあたしに構うより、静香さんの心を追いかけるべきではなくて?」
「そ…それは…」
「つまり、貴方と静香さんが恋人だったて言う事が嘘だったと言うこと。」
「ちがうっ!!」
「何が違うの?あたしの推理では、肉体は明良さんのまま。心は明良さんを救ったという科学者じゃなくて?」
「な、何を根拠に!!」
「女の感…かしらね♪」
「出鱈目を言うな。」
「あたしの推理はこう…

 
貴方は静香さんに一目惚れした。
しかし、静香さんには既に明良という恋人がいた。
貴方は肉体と心を入れ換えられる装置を開発した。
その装置で自分と明良を入れ替えたのね。
明良には巧い事を言って洗脳前に自分を救い出してもらい、口封じの為に明良を殺した。
明良に成り代わり静香さんに近づいたが、彼女は貴方が明良でない事に気づいてしまった。
そこで、貴方は静香さんの心を別人のものにして、静香さんの肉体を自分のものにしようとした。

「多分、あの肉体の洗脳がちゃんとできていたら、あたしも気付かずにいたかも知れないわ。」
「お…俺は、静香の恋人であり、正義のヒーローだ!!」
「とんだ茶番よね。貴方は今も組織と繋がっている。怪物の素材を集め、裏から組織に送り込んでるのでしょ?」
「…」
「だから、いつ・どこで怪物を暴れさせるかは、正義のヒーローの台本どうりなのよね♪」
「っく!!言わせておけば!!」
「どうするつもり?」
「お前を洗脳に掛けてやる。こうなったら人形でも良い…いや、なまじ精神を残しておくとロクな事がない!!」

彼は再びベルトに手を掛け、変身しようとした。
「静香さんは黙ってないでしょうね♪」
「あんな出来損ないの怪物に、何が出来る?」
「今は従わなければならない台本はないんだもの♪さあ、やっておしまいなさい!!」
明良の背後に先程の怪物が現れた。
腕を取られベルトに触れる事さえできない。
「さあ、静香さん。今ここで恋人の仇を!!」
明良の背後で怪物が大きく頷いた。
ガバッと口を開き、明良の頭に噛み付いた。
ゴキッ!!
首がもげ、怪物の頭のの中で明良の首が砕けていった。

 

 

「これからどうするの?」
「もう…生きていけない。貴女に静香として〈あたし〉を続けてもらえば嬉しいわ。」
「そ…そんな…」
「でも、その前にお願いがあるの。」
「何?」
「…ここでは…」

 

 
俺達は静香のマンションにやってきていた。
静香の部屋…俺は「俺」に「静香」の裸体を見せていた。
「あたしの見納め…ってことね。本当なら改造された時点でこんな事できる筈なかったのにね♪」
そして自らも脱ぎ始める。
「貴女だけっていうのも恥ずかしいでしょ?」
俺的には、目の前に男の…それも「俺」自身の裸体を晒された方が恥ずかしいのだが…
それは静香さんの「口実」でしかないのだろう。「俺」の股間がこれ以上ないくらい勃起していた。
「その肉体は貴女のものではないのよね?そう、その肉体はあたしのもの…だから、あたしが何しようと問題ないでしょ♪」
このような状況で、俺が何を言っても聞き入れられない事はわかっている。
俺は素直に静香さんの手でベッドに倒された。
「これが…あたしの肉体…」
静香さんの手が俺の股間を撫であげた。
「んあんっ♪」
思わず喘ぎ声が上がってしまった。
撫であげた際、静香さんの指が敏感な所に触れたのだ。
「ちゃんと感じるのね♪」

「っあ…」
今度は乳首を弄られた。
「もしかして、あたし以上に感じてない?」
俺の股間は一気に湿り気を増していた。
「貴女、処女だったかしら?でも、その肉体は明良と何度もやってるから、痛くなる心配はないわよ♪」
静香さんは、こね肉体の中身が今の静香さんの肉体の所有者であったて気付いていないのだろうか?

「もう大丈夫ね♪」
静香さんは体勢を変えて、俺の股間に陣取ると、俺の脚をM字に開かさせた。
静香さんが肉体を重ねる。
俺のナカに「俺」のモノが挿入されてきた。
今は何も言うまい…
この肉体が感じるままに素直になっていよう…
「んあん♪イイ… もっと奥に…」
「ああ…あたしのナカ。気持ちイイ♪」
静香さんも満足しているようだ…
(違う…)
今の「静香」はあたしなのだ。
あたしはただ、あたしの愛する男を満足させてあげたいだけ♪
「キテ♪もっと奥にっ!!」
彼の先端が子宮口に届いた。
「ああっ♪ソコッ!!イイッ♪もっと突いてっ!!」
彼が腰を動かす。
あたしの愛液がポンプで汲み出されたかのように股間に溢れてくる。
二人の間でくちゅくちゅと卑猥な音をたてる。
「ああ…いく…」
ペニスの中を精液が駆け昇ってこようとしていた。
あたしもイキそうになっている。
「イこう♪一緒に!!」
「あ、ああ♪」

あたしの奥に熱い塊が打ち付けられると同時に、あたしもオンナの快感の絶頂に達していた。
…あたしの記憶はそこでプツリと途絶えていた。

 

 

 

街からは怪人・怪物もヒーローも姿を消した。
俺は「静香」として毎日を暮らしている。
一度「俺」の家を訪ねたが、そこは既に空き家となっていた。
俺はこの先も「静香」として暮らすしかないのだ。
…お腹の中にいる「俺」の子とともに♪

お義父さん… (寝とられた僕)

 
由宇ちゃんとやっとの事で結婚する事ができた。
勿論、一番の難関はお義父さんだった。

僕は由宇ちゃんと一緒にお義父さんの弱味を見つけようと、二人で会社を休んで深夜まで尾行した事もあった。
そんなこんなで、やっとお義父さんの尻尾を掴んだ。
お義母さんには言えないが、マンションに女性を囲っていたのだ。
囲っているといえば、勿論肉体関係もあった。
とはいえ、彼女とはマンションの外では決して顔を合わせないような周到ぶりで、こちらも証拠写真さえ手に入れる事もできなかった。
増えてゆく彼女の写真を見て、二人ため息を吐くしかなかった。

 
「ねえ。」
と由宇ちゃんが何かに気づいたみたいだ。
「小夜子さんて真ちゃんに似てない♪」
だからどうだと言うんだ?と由宇ちゃんの次の言葉を待っていると
「真ちゃんが小夜子さんに化けて、パパと一緒の所を写真に撮るのよ♪」
「そんなの即にバレるし、バレた後はもっと大変になっちゃうよ。」
「バレなきゃ良いのよ。友達に変装のプロがいるから聞いておくわね♪」

数日後
ホテルの部屋には変装の為の道具が広げられていた。
小夜子さんが着ていたのと同じワンピースや小夜子さんの髪形を模したウィッグはわかる。
ブラジャーを膨らます為の人工乳房もわかるが、ここまでリアルにする必要があるのだろうか?
化粧道具はわかるが、テープやボンドみたいなのは何に使うのだろうか?
「まず、脱毛からね。裸になって全身に脱毛剤を塗ってね。勿論残しておく所は塗らないようにして…ついでだから眉毛も脱毛しちゃおうか?」
「ちょっと待ってよ。僕は明日も仕事があるんだよ。脛毛なんかは問題ないけど、眉毛はやめてよ。」
「別に描いておけば問題ないじゃん。女の子はみんな描いてるんだし♪」
「男はそんな事しないんだ!!」
「ん、まあ今日は良いわ。それでも本番の時は眉毛弄るからね。」
「できるだけ、不自然にならないようにね。」
「任せておいて♪あと、真ちゃん胸毛ないから、脱毛剤したら、コレ先に付けてみて♪」
渡されたのは人工乳房だった。
たぶん、小夜子さんの胸の大きさと同じにしてあるのだろう。
脱毛剤を塗り終わると、渡された接着剤を胸に塗り、人工乳房を張り付けた。
「定着するまで、掌で全体を圧し付けるようにしててね♪」
そのまま時間が過ぎるのを待った。
脱毛剤を塗った所がむず痒くなってきたが、両手が塞がれてるので何もできない。
その掌の方は、僕自身の体温で暖められたか、乳房が人肌の温もりを持ち始めたと伝えてきた。
「そろそろ良いかしらね?」
と由宇ちゃんが僕の指の間から乳房をつついた。
(?)
僕の胸からつつかれた感覚が届いた。
「驚いた?ナノマシンていうのが、感覚を伝えてくれるんだって♪定着が進めば、偽乳の境目もわからなくなるらしいわ。」
ナノマシンて実用化されてたっけ?と疑問は残ったが…
「脱毛剤の方も、もう時間だろう?早く流させてくれよ。」
痒みが正常な思考を妨げてしまう。
「じゃあ、形が崩れないようにブラを着けましょうね♪」
とレースに縁取られたセクシーなブラジャーが胸に宛がわれた。
「これも小夜子さんのとお揃いなのよ♪」
できれば、最初はシンプルなものから馴れていきたかったのだが…

 
風呂場で脱毛剤を洗い流した。
ムズムズ感はまだ残っていたが、脛毛などの余分な体毛は綺麗になくなっていた。
「体拭いたらベッドに仰向けになってね。」
由宇ちゃんは使い道の不明だったテープなどを持ってきた。
「タックっていうの。オカマさん逹はこれで股間を綺麗にしているそうよ♪」
「綺麗に…って?」
「おちんちんを隠して女の子の股間みたいにするのよ。たまたまを中に入れるわね♪」
と粘土細工をするかのように、僕の股間を弄ってゆく。
折り畳んだペニスに接着剤を塗り、テープで固定してゆく。
「テープは仮止めだから、明日になったら剥がしても大丈夫よ♪」
「明日って…いつまでこうしれば良いんだ?」
「パパの決定的な写真が撮れたら外してあげるわよ。大丈夫。ちゃんとおしっこできるらしいから♪」
だが「できる」といっても女のように座ってするしかないのだろう…

工作が終わると、ブラジャーとお揃いのパンティを穿かされた。
巧く隠されているので、下半身がピタリと覆われた。
コルセットで腰周りを締め付けられた。すると女性のようなくびれができて、人工乳房とで女らしい体型ができあがった。

キャミソールを被り、その上からワンピースを着た。
椅子に座ると、顔に様々な化粧品が塗り込まれた。
ウィッグが被せられ、髪の毛をブラシで整えられた。
「まあ、こんな所かしらね♪」
鏡を見ると、そこには小夜子さんがいた。
眉毛とか、多少違和感があるが、納得のいく出来映えだった。
「何か…すごいね。」
「今はまだ形だけだけどね。言葉や仕草もそうだけど、声をなんとかしなくちゃね♪」
「裏声…でもだめだろ?」
「そこは調べてくるわ。こんどカラオケで練習しましょ♪」
「じゃあ、今日は終わりだね。着替えようか?」
「あたしが脱がせてあげる♪そして真ちゃんの処女をいただくわね♪」
「処女…って何の事だよ。僕逹だってさんざんSEXしてきたじゃないか。」
「コレが何かわかる?」
由宇ちゃんが取り出したのは、レズが使う大人のおもちゃだった。
「折角だから真ちゃんも女の子の快感を体験しちゃお♪」
背後にまわった由宇ちゃんが僕のワンピースを脱がすと、お腹からキャミソールの下に手を差し込み、ブラをずらして乳房を掴んだ。
「ん?ああんっ♪」
乳首が摘ままれ、そこから痺れるような甘い快感が届いてきた。
「何コレ?造り物の筈じゃない?」
「だから、ナノマシンが働いてるんだって。どお?カンじるでしょ♪」
「だめ♪こんなの…何も考えられなくなっちゃう♪」
「女は何も考える必要はないの。感じたままに反応してれば良いのよ♪」
「そんな…あぁ…」
「もっと声を出して喘いで良いのよ。ほら♪お股も濡れ始めてきたわ。」
それが愛液ではなく、男の先走りの滴であるのだが、本物の愛液のように僕の股間を濡らしていた。
「邪魔なものはみんな取っちゃいましょうね♪」
とブラもパンティも抜き取られた。
コルセットも外されたが、腰のくびれはそのままになっていた。
「四つん這いになって♪」
由宇ちゃんに言われるまま、反転し膝を立て両手を突いた。
「良いお尻ね。安産型って言うのかしら?」
「僕が産める訳ないだろ?」
「余計な事は言わないの。腕を曲げて布団に顔を付けるの。お尻を上げてっ!!」
すると、ぬっとお尻の穴の中に何かが侵入してきた。
「あはっ♪繋がったわ。いつもと逆だけどね♪」
ベッドの脇を見ると、壁一面が鏡になっていた。
由宇ちゃんが背後から女性を犯していた。
その女性は僕自身だ。
鏡の中の僕は「女」にしか見えなかった。

 

 

(イった…)
僕は由宇ちゃんにイかされてしまった。
いつもは由宇ちゃんがするように「いくぅ~~っ!!」と嬌声を上げて果てたのは僕の方だった。
「真ちゃん可愛かったわよ♪」
そう評されても、どう応えてよいかわからなかった。
「もう一度しない?」
と由宇ちゃんに迫られたが、
「明日も仕事だし、このまんまの格好では帰れないだろ?」
と由宇ちゃんを置いて僕はシャワーを浴びようと立ち上がった。
「ウィッグは持って帰ってから洗うから、外しておいてね。」
そう言われて止めていたピンを手探りで外した。
ホテルに備え付けのボディソープを顔に塗りつけ化粧を落とした。
頭からシャワーを浴びて汗と淫汚を洗い流した。
脱毛した所為か、肌に当たる水滴がいつもと違って感じられた。
まあ、いつもと違うのは胸と股間もだけど…
(タックは終わるまで戻さないって聞いたけど、人工乳房は外れるんだろうか?)
人工乳房と自分の皮膚の境目は本当にわからなくなっていた。
ナノマシンの効果で感覚も伝わってくるので、自分の胸が膨らんだ「本物」と錯覚してしまいそうだ。

何もなくなった股間と尻の穴の中も綺麗にし終わり、僕は由宇ちゃんの所に戻った。
由宇ちゃんの手には新しいアイテムがあった。
肌色のベストのようなものだった。
「ナベシャツっていうらしいわ。女性が男装する時に胸を目立たなくするんだって♪」
「別に、コレを外せば良いだけじゃないのか?」
「それね♪タックより外すのが面倒なのよ。何でもナノマシンを止めないで剥がすとショック死するかもって。」
「そ、そんな危険なモノは簡単に使うな!!」
「まあ、その事はあとでね♪だから、しばらくはこのままなんで、仕事に支障がでないようにコレを用意しておいたの♪」

僕は何も言い返せずに、ナベシャツで胸を押さえてから、自分の服を着ていった。

 

目立たないように大人しくしていたのが良かったのか、誰にも胸が膨らんでいるのを気付かれずに一日を終えた。
由宇ちゃんに言われた通り、トイレも早めに行くよう心掛けていたので、失敗することもなかった。

しかし、夜になり部屋で独りになると(当然、ナベシャツは脱いでいる)胸の膨らみが気にならない事などあり得ない。
ベッドの上でリラックスしていると、無意識のうちに指が乳首を摘まんでいる。
「んあっ♪」
僕の口から由宇ちゃんのような甘い吐息が漏れていた。
昨夜のレズ行為を思いだしていた。
僕は由宇ちゃんに攻められ、淫らに悶えまくっていた。
そこには「快感」しかなかった。
掌で胸を揉みあげる。
昨夜は由宇ちゃんの口が乳首を咥えて刺激を与えてくれたんだ♪
ジワッと股間が濡れ始めていた。
片手を股間に伸ばす。
そこには何もない…割れ目に指を這わした。
昨夜はその先のお尻の穴に由宇ちゃんを受け入れ、僕は処女ではなくなったのだ。
けれど、本物の女の子なら、この割れ目の中にある膣口に硬く勃起したペニスを受け入れるのだ。
勿論、相手は由宇ちゃんや女の子ではない。
逞しい男性の腕に抱かれて、屹立したペニスに貫かれるのだ。
「あ、ああん♪」
愛液が更に溢れてきた。
僕はM字に脚を開いた。
「来てっ♪」
と僕が言うと、僕の上に男が伸し掛かってきた。
「んあんっ♪」
男のペニスが僕を貫いた。
膣の中が刺激される。
僕は「快感」に支配されていた。
「良い娘だ♪」
彼の声がする。
僕は彼の顔を見た。

 
(?!!)

 

そこにあったのはお義父さんの顔だった。
(何で?)
僕は慌ててお義父さんを押し退けようとしたが、お義父さんはピクリとも動かない。
逆に更に奥にまでペニスを挿入してくる。
「ダ、ダメです!!」
僕は抵抗しようとしたが、肉体は一切反応しない。
お義父さんが突き上げてくる。
「んあん。ああっ♪」
僕は快感に媚声をあげてしまう。
「そら♪イッてしまえっ!!」
ベニスの先端から精液が放たれ、膣の奥に叩きつけられた。
「あっ!!イクの?」
そんな思いが頭を過ると同時に、僕は意識を失っていた。

 

 
目が覚めたのはまだ朝早い時間だった。
僕はベッドの上で全裸で寝てしまっていたようだ。
「夢…だったんだよね?」
自分自身に確認を求める。
シーツには僕の汗と分泌物が染み込んでいた。

時間は十分あったので、シャワーを浴びて汗を流した。
バスタオルで体を拭いた後、ナベシャツを手にした。
が今から窮屈な思いもしたくないので、出掛ける支度を始めるまではと、由宇ちゃんが持たせてくれた女性用の下着を着てみる事にした。

 

 

由宇ちゃんとカラオケに入った。
「ここね、衣装も借りられるんだよ。アイドル気分で歌っちゃおう♪」
と、僕も由宇ちゃんとお揃いで色違いのドレスを着させられた。
勿論、ナベシャツは脱いで、逆に胸の大きさを強調するようになっていた。
歌うのは女性アーティストのものばかりだ。
由宇ちゃんにキーを合わせていると、自然と高い声が出るようだ。
「じゃあ、一人で歌ってみる?」
と言われ、ソロの曲が掛かった。
二人で歌った時の発声を思い出しながら歌ってみると、なんとか女性歌手の歌声に聞こえなくもない…という感じだ。
「最初からこの位できてると、小夜子さんの声真似もすぐにできるね♪」
と評された。
そう。僕は女の声が出せただけで浮かれていたが、最終的には小夜子さんのフリをしてお義父さんの決定的な写真を撮らなければならないのだ。
「大丈夫かなぁ?」
「心配ないわよ。仕草も大分女の子っぽくなってきたし♪」
「っあ、それそれ。最近無意識のうちに女言葉が出ちゃったりするのよね。仕事場なんかででちゃうと誤魔化すのが大変なの♪」
「で、ちゃんと誤魔化せてるの?」
「だ、大丈夫みたいよ。みんな気にしなくなったみたいだし♪」
(でも、ちょっと気になるのよね…)
僕は昼間の事を思い出していた。
仕事場でも仲の良い後藤拓也の行動が気になっていた。
彼の視線を追うと、その先にはいつも僕のお尻があるように感じていた。
「ここ数日、真一君のお尻に色気を感じるんだよね。」
そんな事を言っていた拓也だけど、今朝、僕が書庫で書類の整理をしている所に彼が通り掛かったとき。
彼としては何の意識もなかったのだろうけど…
「おはよ♪」
と僕に声を掛け、お尻にタッチした。
「キャッ!!」
僕は女の子のように叫んでお尻を隠すように押さえていた。
「す、すまん…」
と拓也
「き、急に背後からだったんでびっくりしたぞ。」
僕は努めて低い声で応えた。
「いや…その…なんだ…セ、セクハラにはならないよな?」
「当然じゃないか。男同士だろ?」
「そ、そうだよな。そういう事になるよな。はははは…」
乾いた笑いと共に拓也は去っていったけど…

 

 

「大分小夜子さんらしくなってきたわね♪」
「そお?これも努力の賜物ね♪…ああ、由宇ちゃんのアドバイスもよかったのよ♪」
「あたしの事は付け足しなのね。」
「そ、そんな訳じゃないのよ。由宇ちゃんがいなければ、今のあたしはいなかったんだし。」
あたし逹…いや、僕逹は、明日の決行を前にホテルに泊まり込んでいた。
これまで手を入れないでいた眉毛を綺麗にすると、僕は「小夜子さん」になった。
気を抜くと、自分の事を「あたし」と言ってしまう。
明日のお義父さん…パパのスケジュールは完全に把握できていた。
あとは絶妙のタイミングで、偶然を装ってあたしがパパと接触すれば良いのよね♪
「じゃあ、まだ時間も早いし、予行演習でもしておきましょうか♪」
と由宇ちゃん。
「予行演習?」
「ちゃんとベッドの中でパパの相手をできるようにね。」
「ベッド…って、ホテルに入る所を撮って終わりじゃないの?」
「お互い裸になって抱き合う姿が撮れれば、言い逃れしようもないでしょ♪」
「裸までは良いとして、その先までいったら、あたしが本物の小夜子さんでない事がバレてしまうわ。」
「できればギリギリの所まで撮っておきたいのよ♪」
「…バレた後が怖いわ…」
「その時はその時よ♪あたしをパパだと思って、さあ予行演習よ♪♪」

 
由宇ちゃんがシャワーを浴びている間にスマホを充電器に立て、リモートカメラのアプリを起動しておく。
あたしがシャワーを浴びている間に由宇ちゃんが自分のスマホで画像をチェックしていた。
あたしが出てくると
「さあ、パパを満足させてあげてね♪」
と股間に装着した疑似ペニスを突き出した。
「ええ♪全てはパパのために…」
あたしは由宇ちゃんの前に膝を付いて手と口でご奉仕をした。
「ああ、よい娘だ♪ちゃんと飲んでくれたんだね。」
由宇ちゃんの言葉に顔を上げた。
「の…飲まなきゃダメなの?」
「飲んであげると男の人は悦ぶんだって♪貴女もちゃんとパパのを飲んであげてね♪」
「わ、わかったわよ。じゃあ次ね。」
あたしはパパの精液を飲んだことにして、ベッドの上に上がった。
「何簡単に上がっちゃうかな。もう少し恥じらいがなくちゃ。もう一度!!」
あたしは由宇ちゃんの指示に従い、もう一度ベッドに上がり直した。
今度はフェラのときに解け落ちてしまったバスタオルを巻き直してからにしてみた。
「まあ、良いかしらね♪じゃあ〈小夜子さん〉をいただかせてもらいましょうか♪」
と由宇ちゃんがあたしの上に伸し掛かってきた…

 

 

 

時間はもうお昼に近づいていた。
あたし逹はシャワーで汗と淫汚を洗い長し、きっちりとお化粧を直してからホテルを出た。
パパと出会うのは夕方になる。それまでの間は由宇ちゃんとお店で服やアクセサリーを見ていた。
服は互いに似合いそうなものを選んで試着したりもしていたので、時間はあっという間に過ぎていた。

 
「じゃあ、予定通りにね♪」
由宇ちゃんに見送られ、あたしはパパを待つ位置についた。
パパは時間通りに現れた。
あたしがブティックの前でガラスを鏡代わりにパパを確認していると…
「よお。小夜子じゃないか。」
「え?あ…パパ♪」
あたしは、さも驚いたように振り返った。
「何か気になる服でもあるのか?そのモスグリーンのワンピースなんか小夜子に似合うんじゃないか?」
確かに、こんな服も欲しいかな♪なんて考えていたのは確かなんだけど…
「良いんじゃないか?試着させてもらおうよ♪」
「えっ?でも…」
予定にない行動だったので、あたしは慌ててしまった。
(けど…不自然なふるまいはダメよね)
と、パパに連れられてブティックに入った。
そのお店は由宇ちゃんと行くようなお店とは数段格が違うようだった。
案内された試着室(?)は店の奥にあるちゃんとした「部屋」で、パパも一緒に入ってソファであたしが着替えるのを待っていた。
着替えるのは衝立の裏側で、お店の人が着替えを手伝ってくれた。

「如何でしょうか?」
とパパの前に連れ出された。
壁のカーテンが開かれると、鏡が現れて自分でも見ることができた。
「良いんじゃないか♪小夜子も気に入ってるようだし。このまま着て行くから精算してくれ。」
とカードを渡してしまった。
「そ、そんな…いくらするんですか?」
と言ってもあたしが自分で払えるような価格ではないのだろう…
「いつも言ってるだろ?お金のことは心配するなって♪」
あたしは本物の小夜子さんじゃないので「いつも」と言われても記憶にある筈もない。
曖昧に返事をして、真新しいワンピースを着て店を出た。
「そうだ。こんな所で出会ったのだから、マンションに戻らずにしようか♪」
新しいワンピースに気を取られていて、あたしは次の行動を忘れていた。
そう、何とかパパを口説いてマンションではなく、近くのホテルに向かうようにするんだった。
が、パパから先に提案されてしまった。
勿論「ノー」なんか言えない。マンションで本物と顔を合わせる事態は回避しなければならない。
とはいえ、高価なワンピースをポンと買ってしまうパパの事だから…
当然の如く安普請のラブホテルではなく、星の数を競う高級ホテルの最上階に連れていかれた。

「凄い…」
その景色には絶句するしかなかった。
「良いだろう♪君のハジメテの男にしてもらえるのだから、このくらいはしないとね♪」
「えっ、ハジメテ?」
「男としてのな。君のハジメテは由宇とだったのだろう?」
(な、何でここで由宇ちゃんの名前が出てくるのよ?!)
「あ…あたしは由宇ちゃんとは…」
あたしはパニクッてしまった。
「とにかく、先ずはシャワーを浴びて来なさい。」
そう言われ、風呂場でワンピースを脱ぎ、汗…多分ほとんどが冷や汗だろう…を流した。
シャワーのお湯と湯気の効果で、何とか落ち着くことができた。
バスタオルを巻いてベッドに向かうと、パパは既に裸になって待っていた。
(これじゃあスマホをセットできないじゃない…)
「ほら、隣に座りなさい。君の肉体を良く見せてくれ♪」
予定の手順がどんどん崩れてゆく。
が、パパの言う通りにするしかないのだろう。
あたしはパパの隣に座った。バスタオル越しに裸の腰が触れ合う。
パパの股間には立派なモノがあった。
ソレが目に入った途端、ジワッとあたしの股間が濡れていた…

「良い胸だ…」
パパが脇から手を廻してあたしの乳房を揉みあげた。
「んあっ…」
快感に媚声が漏れる。
「感度も良いね♪」
と耳元に息を吹き掛けられた。
「こっちはどうかな?」
と片手が胸を離れ、股間に向かった。
指先が割れ目に潜り込んでくる。
「んあっ!!」
あたしは叫ばずにはいられなかった。
「ちゃんと濡れてるし、クリちゃんも敏感だね♪」
(クリちゃん?)
あたしは何も考えられなくなっていた。
「じゃあ、横になろうか♪」
とベッドに倒された。
このところ毎日見ている夢と同じに、あたしはパパの前に股間を開いていた。
「ああ、良い娘だ。愛液で女陰をテラテラに光らせている。」
パパがあたしの上に肉体を重ねてきた。
「じゃあ、本物の〈男性〉を十分に堪能しなさい。」
パパのペニスがあたしの膣…違う!!…お尻の穴に突き立てられていた。
つまり、あたしが…僕が「男」だと気付かれていたのだ!!
「大丈夫だよ、真一君♪君と由宇の結婚は認めてあげよう。但し、たまに君が小夜子になって私に抱かれてくれるならね♪」

「あ、あたし…僕は……っあ、ああ~ん♪」
突きあげてくる快感に、僕は喘がずにはいられなかった。
「真一君。君のことは前々から目を付けていたんだ。君なら可愛い娘になるだろうな♪ってな。」
今度は乳首が弄られ、新たな快感が加わってきた。
「君に似た女性を〈小夜子〉として住まわせてたんだ。勿論、彼女との肉体関係は一切なかったよ。全ては君を手に入れるためだったのだ。」
パパ…お義父さんの腰の動きが早くなってきた。
「ああ、良い締まり具合だ。即にもイッてしまいそうだよ♪さすがに良いモノを持っている。君の為なら何も惜しくない♪」
フィニッシュが近づいてきたのは僕にもわかった。
「さあ、君にハジメテの〈男〉をあげるよ♪」
お義父さんの精液が僕の直腸内に吹き出した。
その衝撃が僕を高みに突きあげる…
「んあ…イク…イッちゃう~~♪」
快感の中で僕は意識を失っていた。

 

「真ちゃん…気が付いた?」
僕は由宇ちゃんの膝枕で横になっていたようだ。
寒くないように毛布が掛けられていたが、僕はまた裸のままだった。
「パパの提案、受けてくれる?そうすればあたし逹、結婚できるのよ♪」
「ゆ…由宇ちゃんはそれでも良いの?」
「問題ないわよ♪あたしは世間的には〈結婚〉した事になるし、〈子孫〉も残せるからね♪…でも、あたしが産んだあとは真ちゃんが面倒みてね♪」
「し…子孫…て?」
「あたしと真ちゃんの赤ちゃんよ。あたし的にはタネは真ちゃんのでなくても良かったんだけどね♪」
「妊娠してるの?」
「真ちゃんの子供よ。大切に育ててあげてね♪」

 

 

僕は結婚と同時に仕事を止めた。
お義父さんの財力の下では、僕なんかが働く必要はなかったのだ。
(それに由宇ちゃんもトレーディングでかなりの稼ぎがあるらしい)
僕は結婚式の間だけ一時的に外した人工乳房を再び付け、小夜子さんの住んでいたマンションでお義父さんの「愛人」として暮らしている。
由宇ちゃんはココと自分の家を行ったり来たりしている。
お腹が目立つようになるまではお義父さんと一緒になって僕を責め立てるのが夜の恒例になっていた。

「このナノマシンでお乳も出るようになるから、授乳も頼むわね♪」
由宇ちゃんの代わりに母親学級に参加して、子育てのノウハウは一通り覚えたが、母乳まで与えることになるとは思わなかった。
「二人目は真ちゃんが産んでみる?」
という由宇ちゃんの提案は、いずれ現実のものになるのだろう。
彼女が時々追加するナノマシンの成果は否定しようもない。
結婚式の時に人工乳房を外すのと一緒にタックも外したが、僕のおちんちんは現れず、割れ目が残ったままだった。
最近では、割れ目の奥には由宇ちゃんの疑似ペニスやお義父さんのペニスを受け入れられる器官が出来あがっていた。
「この奥に子宮を作って、真ちゃんの冷凍保存した精子で受精したのが着床すれば良いのよね♪」
僕を裸にしてベッドに上がらせると、由宇ちゃんは僕の股間を丹念に調べていた。

「なんだ♪もう始めてたのか?」
気付かないうちにお義父さんが帰ってきていた。
「今日は新しいナノマシンを持ってきただけよ♪」
「お前は入らないのか?」
「このお腹じゃ激しい運動はできないからね♪そのかわり準備はしっかり出来てるわよ♪」
そう、覗かれて弄りまわされた僕の股間はもう、ぐちょぐちょに濡れきっていた。
「じゃあ、あたしは帰るから後は宜しくね♪」
そう言い残して出ていった由宇ちゃんと入れ替わりにお義父さんが僕の上に身体を重ねてきた。
「二人目は由宇の子ではなく、私の子を生むっていうのはどうかな?」

僕は頭の中が混乱していた。
由宇が産んだ僕達の子を僕が世話するのには何の問題もない。
この子に僕の母乳をあげるのもそうだ。
そして、僕に子宮ができれば、由宇ちゃんと僕の子を産む事も可能になる。
それは、僕の精子と由宇ちゃんの卵子で受精卵ができるから可能な話しなのだ。
お義父さんの精子があっても僕には卵子がないのだから、僕の子宮で育ったからといっても厳密には僕の子ではないのだろう…
「君の肉体にはまだ精嚢の痕跡が残ってるんだ。これを卵巣に変化させられれば、私の精子を受精できる卵子を吐き出させる事ができるんだよ♪」
とお義父さんが言った。
「いつになるの?」
僕が聞くと
「今はわからないな。」
「じゃあ三人目という事で良い?」
「ああ。楽しみにしてるよ♪」
そう言って、僕の膣を責めたてていった。

 

 

お義父さんの三回忌の法要を迎えていた。
あたしは二人の子供を実家に預け、由宇ちゃんと一緒に参列していた。
由宇ちゃんはダブルの男物の礼服を着て、最前列に陣取っている。
あたしも由宇ちゃんの妻として、黒のワンピースを着てその隣にいた。
皆があたしのお腹を見ている。
お義父さんの望みは叶えられなかったけど、あたしのお腹には三人目が宿っていた。
そう、由宇ちゃんの精子とあたしの卵子で出来た「あたし」の子…

あたしの知らない間に由宇ちゃんも自分の肉体にナノマシンを入れ、あたしの精嚢が卵巣に変わるのとは逆に、由宇ちゃんの卵巣を精嚢に変えるとともに、立派なペニスを造りあげていた。
由宇ちゃんのハジメテの射精を受けたあたしの子宮の中で、由宇ちゃんの精子とあたしの卵子が出会い、あたしの子宮に着床したのがこの子だ。

由宇ちゃんに入ったナノマシンには限界があったのか、それ以降由宇ちゃんが射精する事はなかった。
(けれど、由宇ちゃんのペニスはあたしを満足させてくれるし、夫婦仲は円満なの♪)
それに、この子の存在が確認された時には二人手を取り合って喜んだわ♪

「あたしは由宇ちゃんと結婚できて幸せです。」
あたしはお義父さんの前に手を合わせて言った…
「ありがとう…パパ…」

 

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