« 欺装(4) | トップページ | 欺装(2) »

2016年4月24日 (日)

欺装(3)

再び退屈な日々が始まった。
以前と違うのは、僕が放心状態から醒めていないという事。
そして、それを良い事に、毎晩のように男逹の相手をさせられるようになった事だ。

僕以外に「僕」が存在していた。そして、今の僕は誰が見ても「僕」でない別人なのだ。
僕には存在を許される場所がない。
この部屋で朽ち果てるまで留まっているしかないのだ。
それに、「女の子」の肉体が与えてくれるSEXの快感が麻薬のように僕を侵してゆく。
僕は何かを「考える」事を放棄していた。
朝、起きてシャワーを浴び、ファッション誌に出てたのと同じような服を順繰りに着る。
お化粧をして、夜になり「男」が現れるまでぼーっとしている。

最近、気が付いたモノがあった。
頭の中にスイッチのようなものをイメージして、これをオフにすると誰かがこの部屋に来るまで意識を飛ばす事ができるのだ。
義体の呼吸や鼓動も止まっているようだ。
僕はマネキンのように部屋の中に立ったままで過ごしていた。

 

まだ「夜」には時間が早い。
誰かが部屋に侵入してきたようだ。
僕の意識が覚醒し、侵入者の存在を確認した…

侵入者は「僕」だった。

「ようやく君の所に来れたよ♪」
そう言う彼は車椅子なしにそこにいた。
「足…大丈夫なの?」
「彼から高性能の義足をもらったからね。」
「彼?」
「君の主治医だよ。この場所も彼から聞きだしたんだ。」
(彼は何を考えているのだろう?)
この場所を聞き出すとは、当然僕=ハジメテの女の子に会いたいと思っての事だろう。
そんな「僕」に義足が与えられたなら、ここに辿り着くのは容易な事だ。
「僕」は僕に会いたいのだろうが、僕は自分自身とSEXした…それだけでなく、オンナとしと感じてしまった事を負い目に感じている。
そんな「僕」を目の前にして、僕はどう行動すれば良い?

『…会いたかったわ♪』
再び僕の口が勝手に喋り出した。
この先の展開も同じ事なのだろうか?
見るに耐えられず、頭の中にイメージしたスイッチを切ろうとした。
が、スイッチはピクリとも動こうとしない。
『ねぇ♪抱いてくれるんでしょう?』
僕の手が「僕」の腕に絡み付き、ベッドに倒れ込もうとする。
が、
「先ずはここから出るんだ!!」
倒れ込もうとする僕を抱え上げる。
僕は大人しく彼の首に両手を廻した。

ドアの影から通路を確認し、スプリンター並みのスピードで外へと駆け抜けていった。
茂みを越えると止めてあった車の助手席に僕を下ろした。
即にエンジンが回りだし、心地よい加速感とともに発進していた。

 
しばらく走っていると、僕の肉体の奥に熱い塊が出来、次第に大きくなっていった。
「どうかした?」
と聞かれた。
僕はどう答えて良いかわからず…
「大丈夫。」
と言った。
無意識に僕の手が延び、ハンドルを握る彼の手に触れた。
そうすると、熱い塊の成長が止まった。
「運転中は危険だから、手を放してくれないか?」
そう言われて手を離すと、再び熱い塊が大きくなってゆく。
(彼に触れれば止まるのか?)
僕は手ではなく、彼の太股に掌をあてた。
思った通り塊は成長を止めた。
が、身体に溜まった熱が逃げ道を探していた。
熱が腰の奥に降りてきた。
熱せられた股間が汗を吹いたかのように蒸れてゆく。
水蒸気が壁に付き滴となるように、僕の股間がぬるぬると濡れていった。
それは「男」逹を受け入れる準備ができたのと同じこと…
太股に置いた掌を、少しずらせば彼の股間に触れる…
ズボンの布地の内側には、硬く勃起した彼のペニスがあった。
チャックを下ろして中から取り出す。
僕を最初に貫いたのがこのペニスだ。
優しく掴んだだけでビクビクと震えている。
(手だけでもイッちゃいそう♪)
だけど、そんな勿体ないコトなどできないわ。
あたしは上体を倒し、彼のペニスを咥えようと頭を押し込んだ…

キキーッ!!

急ブレーキが掛かった。
「ダメだよ。そんな事されたら運転できないよ。」
ブレーキのショックで僕も正気を取り戻していた。
慌てて身体を助手席に戻した。
彼は路肩に車を寄せると、ズボンを元に戻してゆく。
「そんな恨めしそうな目で見ないで欲しいな。」
僕はそんな風に彼を見ているつもりはなかったが、身体の奥で再び熱い塊が成長しだすのを感じていた。
「もう少し行けばホテルがあるようだ。そこで休憩しよう。」
彼の言葉に気分が軽くなった。

彼が言ったように、しばらく走ると「休憩・宿泊」と看板が掲げられたホテルがあった。
駐車場に乗り入れ、簡素なフロントでチェックインを済ますと、エレベータで部屋の前まで昇っていった。

既に僕の肉体は内からの熱に耐えきれなかった。
ショーツを濡らした愛液が内股を幾筋も滴っていた。
「も、もう…我慢できない♪」
部屋のドアが閉まりきらないうちに、僕は彼のズボンのベルトを外していた。
トランクスと一緒に一気にずり下ろすと、硬く勃起したペニスにしゃぶりついていた。
舌や唇で舐め回すのももどかしく、一気に喉の奥まで咥え込んでいた。
そのままガンガン首を振り、喉全体で締め付け、刺激を与える。
「い…いきなり過ぎるんじゃないか?もう少し…」
彼の抗議など関係ない。
(さあ、早く射して♪)
あたしは彼の尻にも指を差し入れ、更なる刺激を与えた。
「ぅうっ!!」
彼が呻くと同時に、喉の奥に彼の精液が放出された。
「ちょっと、今のは何なんだよ?こんなあっと言う間に…」
今のあたしには彼の声は聞こえていても、何も理解できていなかった。
けど、精液を得た事て少し落ち着くことができた。
少しだけ彼から離れる。
「じゃあ、シて♪」
あたしは彼の服を全て脱がせ、自分も脱いで全裸となった。
その場に転がり、お股を開く…
「ベ…ベッドで…」
と腕を引かれる。
「ああん♪」
駄々を捏ねて抱っこしてもらいたくもあったが、今は即にでも「彼」が欲しかった。
誘われるままにベッドに向かう。
既に彼の股間は復活していた。
「早く~ぅ♪」
再び股間を開き、彼を誘う。
彼は一気に体を重ねてきた。

ズンッ!!

彼の硬いモノが押し入ってきた。
充分に濡れているあたしの股間は、難無く「彼」を迎え入れる。
「ああ~ん♪」
繋がれた幸せに媚声が上がる。
あたしのナカで彼が暴れまわる。
熱い塊の中に二人が溶け込み、快感がどんどん増幅してゆく。
「あん、あん、あん。イクぅ、イッちゃう~♪」
あたしは一気に絶頂に達しようとしていた。
彼もまた、次の射精を間近に迎えているようだ。
彼自身までも吸い取るかのように膣を絞りあげた。
「うあっ!!」
彼が呻く。
あたしの膣の奥に彼の精液が叩き込まれる。
あたしの中を快感が突き抜けてゆく。
「ああああ~~ん♪」
あたしは嬌声をあげ、意識を飛ばしていた…

« 欺装(4) | トップページ | 欺装(2) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 欺装(3):

« 欺装(4) | トップページ | 欺装(2) »

無料ブログはココログ