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2015年12月 5日 (土)

霊根棒

「何ですか、コレは?」
とりあえず、いつものように所長に聞いてみた。

僕が懲りもせずに、この研究所の助手のアルバイトを続けているのは、一つに仕事の内容に比べ給料が高いという事。
もう一つが所長の秘書のサクラさんを見ていられるという事だ。

何でサクラさんのような美女がこんな研究所の所長の秘書をしているか不思議だったが、この間彼女に聞いたら「産業スパイ」として某大企業から派遣されているとの事だった。
金になりそうな発明があると、彼女を通して某企業にかなりの高額で売り渡されるのだ。
所長は発明品が売れた事で単純に喜び、某企業はその応用で更なる利益をあげるWIN=WINの関係が成り立っているという。

 
研究所と言っても所長の他に研究員はいない。
だから、僕のような助手をアルバイトで雇っているのだが、実際の研究自体は所長一人で行う事が多く、僕は発明品に対する評価を述べるのが唯一の仕事と言ってよい。

で、出来上がった発明品にはいつも
「何ですか、コレは?」
と、とりあえず聞くのである。

 

…今回の発明品は
「霊根棒」だそうだ。
「霊」のように実体は無いが、この棒は存在しているらしい。
「何も見えないので解らないのですが…」
と言うと所長はスイッチを付けてくれた。
スイッチとは言っても、近くにあったノック式のボールペンに憑依させたとの事。
普段はボールペンだが、ノックするとスイッチが入り、本来の棒状の姿が半実体化する…

 

「何なんですかコレは!?」
半実体化した霊根棒の姿は、勃起した男性性器の形状をしていた。
「実体が無いから、服の上からでも挿入できる…って、何を考えてるんですか!!」
「えっ?僕がコレを使ってみるんですか?…その為の助手って、確かに最初の被験者として僕が使われるのは契約の内ですが…」
「男がコレを使う…って、やはりお尻の穴なんですよね?僕、まだ浣腸もした事無いんですよ…」
「って、所長。ソコはお尻の穴じゃないですよ。僕は男だから、そんな所に穴はないです!!…っあん♪何か入って来る…」

 

「ハア、ハア、ハア…。実体が無いからそんなコトが出来ると言われても…僕、イッちゃったんですよね?」

「どぴゅって、精液みたいなのが出てたみたいですけど…やはり、スキンなんか着けても意味ないんですよね?」
「忘れてたってどういう事ですか?もし僕が女性で、妊娠なんかしたら洒落にもなりませんよ。」
「その事だが…って?あっサクラさん。お疲れ様です♪」
丁度その時に部屋にサクラさんが入ってきた。「はい♪」と僕に紙袋が手渡された。
「所長に頼まれて買ってきたんですか?僕が使う物?…って、コレは女性用の下着じゃないですか!!」
「すまない…って?胸ですか?僕の?」
「ふ…膨らんでる?!あの霊根棒の所為ですか?…股間も?」
僕の股間は霊根棒に犯された時に溢れてきた液体で濡れていた。
言われてみれば、確かにその場所にあるべき存在を感じられない。
所長とサクラさんが席を外してくれた。
部屋の中には誰もいない。
僕は服を脱ぎ、パンツまで脱いで全裸になった。
そこにあったのは「女」の肉体だった。
膨らんだ胸の先端には乳首が飛び出ている。
男の証のなくなった股間には縦の筋ができていて、その奥には霊根棒を受け入れた場所が実体化していた。
これは完全に「女」の身体だよな…と割れ目に指を這わせていると、
「あうんっ!!」
と、今まで経験した事のない刺激に、女の子のように喘いでしまった。

…いつまでも裸でいる訳にもいかない。
とはいえ、今となれば愛液としか言い様がないもので濡れたパンツやズボンを穿き直す気にはなれない。
僕は仕方なく、サクラさんが買ってきてくれた下着を身に着けた。
下着ばかりではない。紙袋には女性の衣服の一式が詰まっていた。
(それも、上から順に着ていけば良いようになっていた♪)

 

「仮装していると思えば良い…って、化粧までするんですか?」
僕はサクラさんの前に座らされ、顔にいろいろと塗りたくられていった。
そして、
「外に出るんですか?僕を晒し者にして楽しむんじゃないでしょうね!!」
「医者?サクラさんの知り合いの?産婦人科なんて男の僕を連れていくような場所ではないでしょ?」
「確かに、この身体は男ではなくなってますが…どこまで女性化してるかを調べるんですね。」

僕逹は身支度を整え、研究所を後にしようと…
机の上には僕を犯したディルドゥのごとき「霊根棒」が置かれていた。
「スイッチを切りますよ。」
と僕はスイッチとなっているボールペンの尻をノックした。

(?)

その途端、猛烈な違和感…というか、懐かしい感覚が股間に戻っていた。
「おっ、オカマだ♪じゃないですよ。所長!!」
股間だけではない。胸も平らに戻っていた。
「で、もう一度スイッチを入れるんですか?って、また女になっちゃいました…って事にはなりませんね。僕は男のままです♪」
「ちっ。て何を期待してたんですか?これで病院に行く必要はなくなったのでしょう?化粧は落とさせてください。」
僕はがっかりしている所長を置いて、洗面台で顔を洗った。

「あれ?サクラさん。どうしたんですか?」
僕の背後に立つサクラさんが鏡に写った。
何かいつもと雰囲気が違う。
「協力して♪って、僕はいつでも協力は惜しみませんよ♪」
と言った途端、僕のスカートが捲られた。
「えっ、何するの?」
訳も解らないうちにパンティがずらされ、何かが再び僕のナカに入ってきた。

それが霊根棒であることは確認するまでもなかった。
オンナの肉体は女であるサクラさんには熟知されている。
僕はアッと言う間に昇り詰めていた。
「んあん♪イク~。イッちゃう~~!!」
僕が喘ぐと同時に、霊根棒の先端からどぴゅっと精液のようなものが放出され、僕は意識が遠くなった。

「面白いわね♪って、他人の身体で遊ばないで下さい!!」
僕はサクラさんの手から霊根棒を取り上げた。
スイッチを切ると僕は再び男の姿に戻った。
どうやら霊根棒でイかされる度に、僕の肉体が女性化するようだ。
僕は霊根棒が再び使われることがないように、しっかりと握り締めていた。

 
再び濡れた股間を拭き取り、パンティを上げた。
僕のズボンとパンツが乾くまではこれしか穿くものがないのだ。
「形が良くないからって、胸にパットなんか入れませんよ。乾いたら即に元の服に着替えますからね。」
と僕は霊根棒を手にソファに腰を降ろした。
その向かい側で所長とサクラさんが怪しげに相談していた。

 
そして…
 

「は、放してくださいよ。所長!!どんな事をされても霊根棒は渡しませんからね。」
ソファの隣に座った所長が、突然僕を抱き締めて身動きができないようにした。
そして、近付いてくるサクラさんの手には…
「作った霊根棒は一本だけじゃない…って?そんな事、今更言わないでくださいよ♪」

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