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2015年12月 5日 (土)

無題

(鏡に写っているのは誰だろう…?)

左右の上方から降ろされたロープに手首を縛られ、床に座ることはできても、横になることができない。
僕と同じような姿勢で佇んでいるが、鏡の中に写っている彼女は僕ではない。
僕は男で、彼女は女だ。
同じように裸で吊るされているので、よくわかる。
彼女の胸には立派な乳房があり、股間にペニスは見当たらない。
彼女が正真正銘の「女」であることは間違いない。

そして、僕は生まれた時から「男」だ。
幼い頃は、男友達と小便の飛距離を競ったり、冬の日に雪に字や絵を描いたりした。
思春期を過ぎてからは、不意にむくむくと大きくなるこいつに苦労させられた。
勿論、ベッドの中でしごいて、白濁した液体を放出させる事もしている。

僕は「男」だ。

たとえ、飲まされた薬の作用で胸が膨らんでいたとしても、僕は「男」だ。
たとえ、飲まされた薬の作用でペニスが見えなくなるくらい小さくなったとしても、僕は「男」だ。
たとえ、飲まされた薬の作用で股間に縦の溝ができ、その奥に新たな穴が開いたとしても、僕は「男」だ。
たとえ、その穴に他の男のペニスを突っ込まれ、快感にアンアン喘いでしまったとしても、僕は「男」だ。
床に座り込み、股間の溝から、他の男から放出された精液を滴らせていても…

(鏡の中の「女」は僕じゃないっ!!)

 

 
しかし、否定しようにも否定しきれるものではない。
鏡に写っているのは僕自身なのだ。
僕が手を振れば、鏡の中でも手を振っている。
僕が口を尖らせば、口を尖らせた姿が鏡に写る。
胸を揺らせば、鏡の中の胸も揺れ、揺れた乳房の感覚が僕にフィードバックされてくる。

僕の胸には立派な乳房があり、股間には男に犯され、精液に満たされた膣が存在している。
そこには、始めから無かったかのように、ペニスはその痕跡さえも失われていた。

僕が正真正銘の「女」であることは間違いないのだ…

 

再び男がやってきた。
「コレが欲しいか?」
と彼のペニスを見せつけるようにして聞かれた。
僕はソレによってもたらされた快感を思い出していた。
股間が潤み始めている。
僕は首を縦に振っていた…

 

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