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2015年10月12日 (月)

オジサンち(3)

僕はサポータを穿いたまま、部屋着を着ていた。
そのまま机に向かった。が、勉強に身が入る筈もない。
気が付くと股間に手を挟み弄っていた。
勿論、ズボンの上からではナカに指を突っ込むようなコトはできない。
が、厚い布地の上からでも敏感な箇所…クリトリスに刺激を与えてみようと必死になっていた。
(スカートなら簡単に弄れたのかな?)
そんな事をふと思ってしまう。そして、タンスの奥に昔姉さんが着ていた服が幾つか残っているのを思いだした。
ガサゴソとタンスの中を探したが、出てきたのはワンピースばかりでスカート単体は見つからなかった。
(仕方ないか…)
とワンピースを一枚取り出した。単体のスカートではないので、ズボンを脱ぐだけでは済まない。
ワークシャツも脱いで背中側から脚を通した。
両袖を通して背中のチャックを上げる。
着る事はできたが、胸元が大分ダブついている。
胸元が気にならないように、その上からワークシャツを着てみた。
当初の予定通り、スカートだけ穿いたような格好になった。
そのまま椅子に座ってみた。
(お尻が直接椅子に触れている?)
見るとスカートの後ろが捲れていた。立ち上がり、スカートを押さえるようにして座ってみる。
女の子のように、膝頭を揃えるようにすると、太股の内側が直接触れ合う。
(ズボンではあり得ない感覚だ…)
しかし、本来の目的のためにいつものように膝を離してゆく。
スカートの生地が股の間に落ちていった。
そして、掌を股間に滑り込ませてゆく…

 
「キヨ、戻ってるの?」
と姉さんの声がした。
「あっ、いるよ!!」
と返事をして、現状を顧みた。
(この状態を見られる訳にはいかない!!)
だが、今からワンピースを脱ぐことは時間的に無理だ。
ズボンの中にスカート部分を隠せるだろうか?
姉さんのお古のワンピースが他に何枚か床に散らばっている。
先ずはこれを片付けないと。
姉さんの足音が近付いてくる。
僕は全てを抱え込んでベッドに飛び込んでいた。

ドアが開いた。
「具合わるいの?」
「ちょっと疲れたんで、仮眠してただけだよ、」
隠したモノが見えないように、上半身を起こした。
「なら良いんだけど。オジサンが今夜花火大会があるから、みんなで行こうって。キヨも行けるわよね?」
その語尾には反対を許さない雰囲気があった。
「オジサンが浴衣を新調してくれたのよ♪キヨの分もあるって。着付けはやってあげるから、早めに準備しといてね♪」
浴衣…と聞いて、女の子の着るような艶やかなものを想像してしまったが、浴衣には男物もあるのだ。
無地か、白か紺の地に幾何学模様が定番である。
 

いつもの格好に戻り、姉さんのところに行くと、姉さんは既に手鞠柄のカラフルな浴衣に着替えて僕を待っていた。
「さあ、とっととやっちゃいましょう♪」
と浴衣を広げた。
オジサンが用意してくれたのは、紺地ではあったが、単純な幾何学模様ではなかった。
川の流れをあしらった幾何学的な流線の上を白い鶴が舞い飛んでいる図柄である。
(本当に男物なのか?)
との疑問も拭えなかったが「時間がないから」との姉さんの気迫に追われ、急いでシャツを脱ぐと浴衣に袖を通した。
「キヨは背が低いから、丈の調整が面倒なのよね。」
と細い紐で仮止めした。
その上から太めの帯を巻いてゆく。
(男物でもこんな帯を使うのだろうか?)
との疑問も解消されぬうちに、帯が絞めあげられる。
「苦しいよ。」
と訴えるが、
「少しくらい我慢しなさい。男でしょ?」
と叱咤されてしまう。
程なく帯が結ばれ、姉さんとしては会心の出来映えのようだ。

「おお。似合ってるじゃないか♪」
とオジサンが入ってきた。
オジサンは紺色の無地の浴衣を着ていたが、やはり帯はかなり細いし、締める位置も違わないか?

急かされるようにして玄関に向かう。
草履が並んでいるが、オジサンのがかなり角ばっているのだが、姉さんと僕のは鼻緒の色が違うだけだ。
「足元が暗くなる前には会場に行かないとね♪」
と三人並んで浜に向かった。

浜には結構人が集まっていた。
オジサンは結構知られた人のようで、ちょくちょく挨拶されていた。
観覧席の入り口では
「佐藤さん。今夜は両手に華ですか?よいですね♪」
と受け付けの係の人に声を掛けられた。

(やはり、女の子に見られてるんだろうな…)
そんな事を思っていたが、花火がうち上がり始めると…
「凄~い!!」
「わ~、キレイ♪」
と、全てを忘れて夜空に描かれる華逹に見とれていた。
フィナーレに尺玉とスターマインが乱れ打たれる。
そして、轟音の後の静けさの中に盛大な拍手がまき起こってい。
僕が「ふ~う。」とため息を吐きながら余韻に浸っていると、
「この後、友達と待ち合わせしてるから、キヨはオジサンと帰ってて♪」
と姉さんはとっとと人混みの中に紛れてしまった。
「この人混みの中じゃ疲れるし、急いでかえる必要もないだろう?少し浜辺を歩かないか?」
とオジサンに言われ、僕逹は人混みの疎らな所から波打ち際に歩いて出た。

…波の音を聞いていると、昼間の事を思いだした。
「ま、まさか、この浴衣も濡れると変な事になるんですか?」
水着の仕掛けやこの浴衣を新調した事が気になりだした。
「浴衣は普通の物だよ。キヨちゃんに似合う柄を探すのに苦労したけどね♪」
「やはり、この浴衣も女物なんですよね。何で僕に着せようとするんですか?」
「それは、キヨちゃんが可愛いからさ♪」
「可愛い…って、僕は女の子じゃないんですよ!!」
「女の子じゃない?本当かな?」

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