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2015年10月12日 (月)

仮装

「そろそろハロウィンだね♪」
「今年はどんな仮装をするんだい?」
「シンデレラなんて良いかな?なんて考えてるの♪」

彼女とそんな会話をしていると、そこに見慣れないお店があった。
「コスチューム☆ショップ?こんな店あったっけ?」
「この時期の限定ショップじゃない?入ってみましょうよ♪」
と、彼女と一緒に店の中に入っていった。
店の中は様々な衣装に埋め尽くされ、迷路のようになっていた。
外から見た感じより奥行きがあるのか、かなり広く感じるが、それ以上に衣装の山に埋め尽くされていた。

「自由に試着して良いみたいよ。あなたも着てみたら?」
などと言いつつ進んでゆくと、お姫さま系ストーリーの区画に辿りついていた。
シンデレラ、白雪姫などの有名なキャラクターの衣装ばかりでなく、その作品の他の登場人物のものまでかなり豊富に揃えられていた。
「あ、これは魔女のコスね。こっちは良い魔法使いか♪」
早速、彼女はシンデレラを変身させた魔法使いになってやってきた。
「どお?」
と言われても答えに窮する。
「あなたも何か着てみたら?」
「って、王子様とかかい?柄じゃないよ。」
「じゃあ、こうやって魔法で変身する?ビビデバビデブ~♪」
彼女が呪文を唱えると、俺の体が光に包まれ…俺はシンデレラのように変身していた。
「な、何?…」
と彼女も驚いている。
そうだろう。本当に魔法のように、俺の着ていた服がシンデレラのドレスに変わってしまったのだ。
ご丁寧にガラスのハイヒールまで履かされている
(……)
「俺の足って、こんなに白くて綺麗だったっけ?」
ガラスの靴は俺の素足に履かされているのだが、その足はどう見ても「俺」のものではない。
「あ、あなた…よね?」
恐る恐るというように、彼女が声を掛けてきた。
「俺は俺だけど?」
と返事をしたが、その声に違和感があった。

「か、鏡がそこに…」
と彼女が言う。
そこにある鏡を覗き込むと、そこにはシンデレラのドレスを着た女性がいた。
顔や胸元など露出している肌は、さっきみた俺の足と同じ白さをもっていた。
結い上げられた髪にはティアラが飾られている。
俺が手を挙げると、鏡の中の女性も白いグローブに包まれた手を伸ばす。彼女の指先がティアラに触れると、俺の指先に固い金属が触れた感覚があった。

シャラシャラと耳元で発する音の正体がイヤリングであるとわかる。
鏡の中の女性が今の俺自身であることに疑いようもない。
胸元の膨らみは、本物の乳房であった。

「魔法の所為?」
「本当に魔法が掛かるなんて有り得ないわ…でも、あなた可愛いわよ♪」
と魔法使いの彼女に抱き締められた。

「ビビデバビデブ~」
もう一度、彼女が魔法を掛ける。
彼女が俺を抱く力が強まる。
いつの間にか、彼女の方が背が高くなっていた。
俺は彼女(?)の顔を見上げる形になる。
その顔は…
「王子さま?」
俺の心がキュンと高まった。

密着度が高くなり、彼の股間がお腹に圧し付けられる。
ズボンの内側で彼の逸物が硬くなっているのが判る。
あたしの股間もジュンと潤んでゆく…

「今夜は帰さないよ♪」
彼が耳元で囁く。
あたしはコクリと頷いていた。

 

店を出ると、あたし逹はそのままホテルへと向かっていた♪
コスチュームは試着だけだったけど、あたしには「お姫さま」だった余韻が残っていた。
「愛してるよ♪」
と耳元で囁かれただけで、あたしはもうトロトロに蕩けてしまいそうだった。

服を脱がされる。
下着も脱がされる。
全裸の「あたし」が彼の目に晒されていた♪
「綺麗だよ♪」
そう言う彼も、痩せてはいても逞しい筋肉を纏っていた。
「行こうか♪」
と軽々あたしを抱き上げる。
お姫さまだっこでベッドに運ばれた。
「来てっ♪」
あたしが誘うと彼が伸し掛かって来る。
(あたしって「ハジメテ」だったっけ?)
記憶が混沌としていた。
彼のペニスがあたしの中に挿ってきた。
(痛みが無いのは充分に濡れている所為?)
あたしはこれまでに何度も彼と体を合わせていた筈…なのに、この「感覚」は記憶にない?
「ああっ、イイっ♪」
彼を抱き締める腕に力が入る。
彼のペニスが更にあたしの奥に送り込まれる。
「凄い。何なの?この快感は?初めてじゃないのに、新鮮で気持ちイイ♪」

「そうね♪あ・な・たはハジメテかもね♪」

枕元の時計が0時に変わった。
「魔法が解ける時間ね♪」

 

王子さまの顔が変わっていった。
そこには見慣れた彼女の顔があった。
「俺は…?」
声が元に戻っている。
俺逹の体は俺が彼女に組み敷かれたまま元に戻ってゆく。
膨らんでいた胸が萎んでゆくとともに、彼女の胸が膨らんでゆく。
彼女が纏っていた筋肉が薄れていくと同時に、俺の肌の白さも褪せていった。
「それでも、朝まで帰さないわよ♪」
彼女が腰を突き上げると、俺の中で快感が湧き起こる。
「ああん♪何だよコレ!!」
「オンナの快感以外ないでしょ?ちゃんとイかせてあげるからね♪」

その一点以外は俺逹は元に戻っていた。
多分、結合している状態がそこだけ元に戻すことを阻んだのだろう。
そして、彼女は俺をイかせるまでは抜く事は考えていないようだ。
彼女=彼を受け入れた時は意識も「女」になっていたのですんなりと受け入れてしまった。
しかし、今は男の意識に戻っている。
女みたいに…女としてイかされる事など、男の意識のままではなかなか許容できるものではない。
しかし、意識は拒絶していても、肉体は素直に反応してしまっている。
快感が押し寄せ、更にその上に新たな快感が被いかぶさってくる。
「あん、あん、ああ~ん♪」
我慢しようとしても、勝手に喘ぎ声が漏れてしまう。
その声を聞いて、更に快感が増してゆくようだ。
そして、その快感の先に何かが垣間見えてきた。
「そこに行くのがイクって事?」
それは次第にはっきりとしてきた。
もう少しでそこに手が届きそうだった。
「イクの?イっちゃうの?」
「そうよ♪コレでイっちゃいなさいっ!!」
フィニッシュとばかりに彼女が突き入れたペニスの先端から、勢い良く放たれたものがあった。
彼女の精液が俺の中に放たれたのだ。
が、そんな認識できる状態ではない。
「ああああっ!!ああ~~ん♪」
俺は嬌声を発し、快感の中に意識を失っていた…

 

 
「どうしよう…」
意識を取り戻した俺に彼女がそう言った。
快感の余韻に思考力は戻りきっていないが、何が問題かは即に解った。
合体を解いても、俺達の股間は元に戻っていないのだ。
「中に残ってるからかな?シャワーを浴びてくるよ。」
と股間の奥まで綺麗にしてみたが、変化は現れない。
「次の0時に戻るかも知れないよ。」
気休めでしかないと解っていたが、今はそう言うしかない。
俺達はその後合体することなく、抱き合ったまま眠りに就いた。

翌朝になっても、股間が元に戻る事はなかった。
「言わなければ誰にも判らないよ♪」
と服を着たが、やはり彼女のスカートには変な膨らみができてしまっていた、
「ガードルで押さえればなんとかなるわよ。」
と彼女は言う。
「あなたも立ったままオシッコしないようにね♪」
と念を押された。

ホテルを出ると、真っ先にあの店…コスチューム☆ショップに向かった。
が、その場所には何もなかった。
「ここだったわよね?」
確かに左右にあるビルは昨夜と同じものに違いない。
そのビルに挟まれて、その店があったのだ。
が、目の前では左右のビルは隣接し、猫一匹が通れるくらいの隙間しかない。
「夢でも見てたのかしら?」
彼女はそう言うが、俺達の股間は現実問題である。
「魔法…としか考えられないね。」
そう言い残して、俺達はその場所を後にした。

 

やはり…と言うか、次の0時を回っても俺達の股間は元に戻ることはなかった。
俺達は開き直り、現状を受け入れた。

これまでと同じように生活し、デートした。
そしてデートの夜にはこれまでと同じようにホテルでSEXする。
同じでないのは、俺達の股間だけだった。
必然的に彼女が攻め、俺が受ける形になる。
これはこれで快感が得られ、俺達は満足していた。

 

が、ある日、俺に悪阻の症状が出た。

勿論、最初はそれが悪阻とは思ってもいなかった。
彼女に会った時、症状を伝えると
「まるで悪阻みたいね♪」
と言って、二人とも凍りついてしまった。
俺達はこれまで避妊の事など何も意識していなかったのだ。
快感に溺れて生で結合を繰り返し、俺は彼女の精液を受け入れてたのだ。
 
「妊娠してたから戻らなかったんだね♪」
と解っても今更どうにかなるものでもない。
「出来ちゃった婚になっちゃったね♪」
と彼女にプロポーズされた。

俺の腹の中で、俺達の子は順調に育っていった。
世間の目は見た目しか意識していないようだ。
男のままの服だと「変に太っている」としか見られない。
マタニティ服を着ているだけで、世間は皆俺を「妊婦」として扱ってくれる。
しかし、マタニティー用品は皆女性用である。
「仮装のつもりで着てみれば良いんじゃない?」
と彼女に言われ、マタニティーのワンピースなどを着るようになっていた。

そして、もうすぐ結婚式。
「マタニティ用はこれしかないみたいよ。」

俺はウェディングドレスを着ることになった♪

ハンデ

ガキッ!!

振り下ろされる剣の威力をこちらの剣で受け止める。
力を振り絞り跳ね返すと、再び間合いを取った。
「もう2~3合でお前の体力も底を尽くのではないか?」
奴は涼しげにそう言う。
実際、次の一撃は受け切れないに違いない。が、
「まだまだっ!!」
と返す。
「意外と負けん気だけは強いようだな♪…そうだ、少しハンデを付けてやろう♪」

奴は間合いをとったまま、何か呪文を唱えていた。
俺の体力は底を尽いていたが、対魔法防御は健在である。
奴がどのような魔法攻撃を掛けてきたとしても、十分に耐えられる筈である。

しかし、魔法は奴自身に向けられていた。
奴の体が光に包まれた。
そのまま宙に浮かび上がる。
光の中で奴の衣服が散り散りに分解してゆき、奴は裸になっていた。
が、それは「奴」なのか?
逞しく鍛え上げられていた筈の四肢は折れそうな程に細くなっていた。
腰に蜂のようなクビレが生まれ、胸に異様な膨らみが造られていった。
髪の毛が爆発したように伸び、広がり…幅広の布状のもので結ばれていった。

光が収斂し、奴の身体に衣服のように纏い付く。
大きく裾が膨らんだ形は、女性のドレスを彷彿とさせる。

光が収まると、その場所に立っていたのは、綺羅雅やかなドレスの女性であった。
深紅のリボンで長い髪が纏められ、同じ色の唇が妖艶な笑みを浮かべている。
「力だけとは思われたくないからね♪」
美しい女声が歌うように流れでた。
彼女の手には細身の剣が握られていた。

「それがハンデか?」
俺は剣を構え直す。
が、その切っ先を奴に向ける事ができなかった。
「そう、これがハンデ…だけど貴方にはハンデにならなかったようね。貴方、女を斬れないのね♪」
確かに奴の言う通り、俺は男しか斬れない。
目の前の女が奴の変身した姿であると知っていても…
だが、それ以前に俺の体力はなにも残っていなかった。

「女を斬れないなんて、折角のハンデが台無しよね。じゃあこうしましょうか♪」
もう一度、奴が呪文を唱え始めた。
今度は俺が光に包まれる。
「…う、嘘だ!!」
俺の戦闘着が対魔法防護ごと千切れ飛んだ。
「そんな対魔法防護なんてあたしには何の意味もなかったのよ♪魔法が使えなかったんじゃなくて使わなかっただけなのよ♪」
奴はホホホッと高らかに藁った。

 

俺もまた奴と同じように変身したようだ。
しかし、変身した事で幾分か体力は回復した。
剣も細くなった分軽くなり、バランスも丁度良い。
「これで再び互角かしら?」
と奴が笑う。
俺には今の自分自身の姿を確認する余裕はなかったが、ドレスの裾は奴よりも短く動き易いのは解った。
この肉体は「女」には違いないのだろう。だが、気にする程の胸の膨らみはない。
身体のバランスを統べるのに苦はなかった。
「それっ♪」
奴が剣を突き入れる。
俺はまともに受けるのではなく、間髪で逸らしていた。
剣と肉体が軽いので反応が良い♪
(これなら、のこり少ない体力でも何とかなるかも♪)
今の俺には奴の剣筋が見て取れた。
再び奴が突き入れて来る。
隙が見えた!!
俺が剣を繰り出すと、奴の脇から肋骨の隙間に剣先が消えていった。
奴が驚愕する顔が目に焼き付いた。
そのまま、剣は俺の手を離れてゆく。
俺は床に転がっていた。

 

 

辺りは静かだった。
俺の息と心臓の鼓動だけが、嫌に大きく聞こえた。
そこに奴の姿はなかった。
刺し貫かれた剣とともに、一瞬でこの場所から消えていった奴の姿を思い出した。
(勝ったのか?)
俺はゆっくりと身体を起こした。
(?)
気配は無かったが、俺の目は視線の先に人の姿を捉えていた。
薄闇のなか、上品そうなドレスを着た女の子がこちらを見ている。
そのドレスには見覚えがあった。
ドレスには奴の返り血が付いている…

「女の子」は鏡に写った俺自身であった。

 

無題

鏡の中に「俺」は居なかった。
写っていたのは見も知らぬ女の姿だった。

 

目が醒めたのはベッドの中だった。
いつもより寝心地が良いので、そのままうとうとしていたが、ふと身体に違和感を感じた。
身体を横にした時、胸の上に何かが付いている感じがしたのだ。
正体を探るべく、手を伸ばし、それに触れてみた。
指先からは「女の乳房」に触れたような感覚…そのまま掴み、揉んでみた。
「んぁっ…」
俺の耳に届いたのは、小さく喘ぐ女の吐息だ。
その時、俺は自分の胸を掴まれ、揉まれた事により生まれた快感のようなものに、思わず喘ぎ声を上げていたのだ。
「んぁっ…」
だが「俺」の声はどこにも届かず、それとシンクロしたように聞こえてきた女の声…

(…)

整理しよう。
今の俺の胸には、女の乳房のような肉塊がある。
それを揉まれると快感が得られる。
快感に喘ぐと俺の声は女の喘ぎ声に聞こえる。
(何か大事な事を見落としていないか?)
俺は確認のために、手を股間に向かわせた。
寝間着にしているのはパジャマとは異なった構造のようだ。
上着の裾が長く、ズボンは穿いていないようだ。
裾を擦り上げパンツに触れる。勿論、トランクスとは異なる質感である。
その全面の盛り上がりに触れ、掴もうとした。が、その存在が感じられない。
腹側からパンツの中に手を入れる。
指先に陰毛が絡むが、その先には凸部はなく凹みが存在した。
更に指先を進めると、暑く蒸した肉壁に包まれる。
「あ"っ!!」
思わず声を上げた。
指先が突起に触れた途端、全身に痺れが走ったのだ。
慌てて手を抜き出した。

結論から言えば、この身体は「女」である。
どのような容姿をしているかは定かではないが、これは女の肉体である。
可能性としては
俺の意識が別人である女の中で覚醒した。
あるいは、俺の肉体が女性化した。
何れも現実感に欠けるが、俺の肉体が女性化した場合、最悪、首から上が「俺」のままという事がある。
顔が「俺」のままであれば、俺が「俺」である事を認めさせ易いが、この先、男としても女としても生きていくのは恥ずかしい限りである。

別に、女になりたいとかいう願望がある訳ではない。一刻も早く本来の肉体を取り戻したいとは思っている。
が、元に戻るまでの間、「男の顔」+「女の肉体」を衆目に晒し続けられる忍耐力は持ち合わせていない。
兎に角、鏡を覗くのが先決に違いない。

俺は起き上がり、床に足を下ろした。
長い髪は栗毛色をしていた。染めたものか自前のものかは判断できない。
着ていたのは「ネグリジェ」と呼ばれるものであろう。透けて見える肉体は、結構スタイルは良いみたいだ。
立ち上がると、抑えのないバストが揺れる。女装嗜好などはないが、この肉体でいる間はブラジャーが必需品であると実感した。
ぐるりと室内を見渡す。
ベッドの寝心地を始め、天井や照明器具等からこの部屋が「俺」の部屋でない事は解っていた。
予想はしていたが、この部屋が「女」の部屋である事は間違いないようだ。
ピンク色系の内装、花柄のカーテン、積み上げられたファッション誌、床に転がるクッションとぬいぐるみ…
そして、俺は目指すものを見つけた。
大きな三面鏡の付いている家具。鏡の前には化粧品が並んでいる。
俺は付属した小さな椅子に座り、鏡の扉に手を掛け…開いた。

「これが…俺?」

鏡の中に写っていたのは見も知らぬ女の姿だった。
懸念していた「女の肉体に男の顔」という事態は避けられた。が、この「女」が何者であるか?という疑問が湧き上がる。
部屋の中は整理はされているが、ここで生活が営まれていた事を示すような乱雑さも見る事ができる。
何より、鏡の前の化粧品…瓶の中身は、どれも減っており、使われた事を示している。
この女がここで生活していたのであれば、この女の正体を確認できる物がどこかにあってもおかしくはない。

早速、探索に入ろうとして、今の自分の姿を思い出した。
ブラジャーをしていない胸は、行動の妨げになる。裾のヒラヒラしたネグリジェもそうだ。
それに、薄地の寝間着のままでは風邪をひいてしまいそうだ。
俺はチェストから適当にブラジャーを取り出すと、ネグリジェを脱いで自分の胸に充ててみた。
元々が女の身体なので、柔軟性はあり腕を背中に廻すのに苦労はなかったが、慣れ…どころか、初めて着けるブラジャーである。ホックを止めるのにかなりの時間を費やしてしまった。
次にタンスの中から服を探した。
が、この女はズボンの類いは何も持っていないようだ。
兎に角、動き易そうな服を選ぶ。
本来なら、キャミソール等を着るのであろうが、俺は女物の衣服のルールなど知る由もない。
袖が肘の所まであるTシャツを着た。
スカートは丈の短い物を選んだ。多分、俺以外の誰の目に触れることもないであろう。この際、スカートの中が見放題となっても構わないであろう。
勿論、俺に化粧などはできない。服と同じで誰が見る訳でもないのだ。素っ面でも仕様がない。
ただ、長い髪の毛はそのままでは問題がある。かと言って、この俺に編んだり結ったりする事が出来る筈もない。
近くにゴムの付いた布の輪…シュシュがあったので、これで髪を束ねる事にした。

その出で立ちは他人に見せられるようなものではなかったが、今はこれで充分である。
(さあ、部屋の中を捜索しよう♪)
と気合いを入れたその時、壁の時計が鳴り出して正午を告げた。
(もう、こんな時間か…)
と思った途端、ク~ッと腹の虫が鳴いた。
兎に角、起きてからは何も食べていない。それより前にいつ食事をしたかは彼女に聞かなければならない。
急遽、捜索の対象を食料に切り替え、俺はキッチンに向かった。

食器類は綺麗に片付けられている。シンク等の汚れ具合から、彼女がここで調理していた事は確かだ。
が、ゴミは片付けられており、キッチンは閑散としていた。
冷蔵庫を開くと、普通なら飛び出してくる冷気が感じられない。
庫内を照らすライトも付いていない。
コンセントが抜かれていた。
勿論、庫内は空っぽである。野菜室も冷凍室も同じだった。

他の扉も開けてみる。
食器や調理器具が整然と並べられている。が、本来は調味料や缶詰等が置かれていたであろう場所には何も置かれていなかった。
つまり、食べるものは何も無いという事…
その事実に直面すると、更に空腹感が増した。
解決方法は、外に出て食べるが、食材を調達してくるかだ。
そこで問題が二つ。
今は他人の目を気にする必要はないが、外に出るのであればそれなりの格好は必要だろう。
もうひとつは金だ。
勿論、俺自身の金がここにある筈はない。彼女の持っている現金なりカードなりを使わせてもらう事になる。

 
で、先ずは金だ。
とは言え、預金通帳などがあっても暗証番号がわからない。クレジットカードもサインレスでしか使えない。
とにかく「現金」だ。
大金はいらない。
飯を食えるだけでよい。
財布にはそれくらいは入っているだろう。
財布はどこだ?
机の引き出しか?鞄の中か?

辺りを見渡す。
一角にバッグをまとめて置いてある場所があった。
そして、そこから少し離れた場所…椅子の上に置かれたバックは、中にいろいろと入っていそうだった。
バックの中を覗くと、一番上に白い封筒が乗っていた。
宛名の所に「遺書」と書かれていた。

(マジか?)

俺は当初の目的も忘れて、封筒の中に入っていた便箋を広げた。
〈お父さん、お母さん。旅立つ不幸をお許しください。
 理由はいろいろありますが、私は生きていることに疲れてしまいました。
 もう、これ以上生き続ける事はできません。おしまいにします。
 ごめんなさい。さよおなら。〉
つまり、彼女は死のうとしていた…あるいは、既に死んでいたのだ。そこに「俺」の魂が入り込んだのだろう。
どういう手段で、誰が、どんな目的で?
そんな事は何もわからない。
(では「俺」はどうなっているんだ?)
電話を架けてみるか?
電話機はどこだ?

ぷるるるる♪

突然、電話の呼び出し音が鳴った。
音を辿ってゆくと、充電器の上に置かれていた。
取り上げる。
『あんた誰?』
と男の声。
画面に現れている数字は「俺」の携帯電話番号だった。
「俺」がここに電話を架けてきたということは「俺」の中には彼女がいるに違いない。
俺逹の魂と肉体が入れ替わっているということなのだろう。
『黙ってないで、何とか言ったら?あたしの身体をどうするつもり?』
「どうすると言われても、今は何が何だかわからないんだよ。」
『だったら何もしないでて!!今エントランスに着くから、インターホンが入ったらロックを解除してね。』
と電話が切れる。
その直後、
ピンポーン♪
と音がした。
音の源にはインターホンの端末があった。「解錠」のボタンがある。即にそれを押した。
しばらくしてドアを叩く音がした。
そちらに向かい鍵を開ける。
そのドアの向こうには「俺」がいた。

「何て格好してるのよ。もう少し何とかならなかったの?」
それが彼女の開口一番だった。
何もするなと言う割りには、要求事項が高い。
「寝巻きのままだと、俺の目の毒だったんでな。それとも、着替えない方がよかったか?」
「バカな事言ってないで、そこのタオルで目隠しして頂戴。あたしが着替えさせるから。」
今は彼女に逆らわない方が良さそうな雰囲気である。俺は大人しく彼女の指示に従った。

結局、着替えるだけではなく、化粧もさせられ、アクセサリーも付けさせられた。
ひと息吐いた彼女が冷蔵庫の扉を開ける。
「そう言えば、冷蔵庫空にしてたんだっけ。お腹も空いてきたしね。」
と、鞄の中から財布と鍵を取り出した。
「あんたはここで何もせずにじっとしているのよ。」
と彼女自身の電話も持って部屋を出ていった。
俺の電話も彼女が持っているので、今の俺には何の連絡手段もない。
そう。部屋の中を見渡しても、パソコンはおろかテレビも置いてないのだ。
何もするなと言われても、手持ち無沙汰である。
仕方なく、鏡の前に座り自分=彼女の顔を検分していた。
やはり、化粧の前後ではイメージが全然違った。
そして、このまま元に戻れないとなると、毎日このような化粧をする事になるのだ。
その際、ここに彼女がいる保証はない。その時は俺が自ら化粧をしなければならないのだ。

元に戻れないということは…
俺が彼女の代わりに彼女として生きてゆくことになるのだ。
そんな事がこの俺に、可能なのだろうか?

進化型マッサージ機

このマッサージ機は利用者様の状態を正確に判断するため、全裸でのご利用をお願いしております。
更にアイマスクをして戴くことで、電磁波による脳幹刺激によるリクライニングイメージが鮮明になります。
コースは「全身快感リセットコース」で宜しいですね?
ては起動します。
「ほう♪全身が包み込まれるようだ。」
背もたれが倒れます。ご注意ください。
「注意もなにも、四肢が固定されていて身動きがとれない。半分強制的に寝かされているようだな。」
利用者様が不快と感じられましたら、強制的に中断できます。装置の想定値以上の負荷がないか常に計測しております。
現時点で強引に起き上がろうとすれば、装置は停止いたします。
「まだ始まったばかりじゃないか。このまま続けてくれ。」
身体を固定するのは、正確な位置測定が必要だからです。
ツボの位置は個人差がありますので、筋電位等の反応を見ながら、ツボの位置を正確に捉えます。
また、刺激の強度もきつ過ぎず、また利用者様がマッサージを受けていると実感できる程度には刺激が伝わるようコントロールいたします。
「確かに足裏の刺激は無茶苦茶痛い時があるよな。」
その痛みもまた快感と感じる利用者様には、それなりの強度で対応させていただいております。
「べつにこちらからはどの位の強さで とかは言っていないが?」
各筋肉の緊張度合いから、利用者様が快適に感じているかが判断できます。
更にどこへの刺激を欲しているかを推論し、これらをフィードバックループに取り込む事で利用者様に最適な快適さを提供しております。
しばらくは、装置のサービスに身を任せると共に、イメージ映像の効果もお楽しみください。

 

俺は緊張を解いた。
アイマスクの下では目蓋を閉じている筈であるが、光の筋が見えてきた。
「さあ、全てをあたしに任せて良いのよ。子猫ちゃん♪」
耳元に女性の声がした。
振り向くと、そこに妖艶な美女が侍っていた。
(否。アイマスクをしているのだ。これは作り物の映像なのだ!!)
「気持ち良くさせてあげるからね♪ほら、肌の温もり♪気持ち良いでしょ?」
と彼女が伸し掛かってきた。
彼女も全裸であり、彼女の温もりが直に伝わってくる。
上になる彼女の重さもまた心地よい。
彼女の顔が近づき…唇を奪われた♪

彼女が口の中の空気を吸い取ってゆく。酸素が少なくなったのか、頭がクラクラする。
が、それさえも心地よく感じるのだ。

舌が侵入してきた。
口の中で舌が絡み合う。唾液が混ざり合う。
ゴクリと彼女の唾液を飲み込んでいた。

「今、飲み込んだのは媚薬ね♪次第に身体が熱を帯び、疼いてくるわ♪」
彼女は一旦身体を離した。
「さあ、どこが一番感じるかしら?」
彼女は人差し指を立て、唇から顎、喉となぞってゆく。
胸の谷間を通り抜け、お臍の所で一時停止。
「身体の中、特にこの下が熱く疼きだしてるでしょう?」
再び指が動き始めた。
「熱は出口を求めて下に向かってゆくの♪どお、股間に吹き出してゆくのを感じない?」
確かに股間が暑くなり、蒸れてきていた。その湿度はどんどん上昇している。
「じゃあ、脚を開いて♪」
四肢は固定されていて身動きが取れない筈が、彼女の指示に従う限り束縛はされていないようだ。
「まるで、赤ちゃんがオシメを替える時の格好でちゅね♪」
自分がどんな格好になっているか判り、恥ずかしさに慌てて元にもどそうとするが、今度は脚が固定されていてビクとも動かす事ができなかった。

「慌てないでね♪この姿勢が新しい快感を得るのに最適な姿勢なの。ほら、このままリラックスして♪」

股間が開かれた事で、体内の熱気がいくぶんかは薄れていた。
彼女は開かれた股の間に位置を変えていた。
「先ずは胸部のマッサージから始めますね♪」
彼女の掌が胸を揉みあげる。
今まで感じた事のない「快感」が湧き起こった。

(?)

胸が…「揉まれ」た?

そう…彼女は胸に付いている「乳房」を揉んでいた。
男の胸に「乳房」などある筈がない!!
が、そこには「乳房」が存在している。
まるで、この肉体が「女」であるかのように…

(女?)

意識を股間に送ってみた。
が、そこに屹立しているべき存在を感じる事はできなかった。
股間は汗をかいたかのように、しとどに濡れている。

「んああん♪」
乳房を揉んでいた彼女の指が、乳首を摘まみあげた。
その刺激に喘ぎ声を漏らしてしまった…

耳に届いた「喘ぎ声」は本当に自分の発したものなのだろうか?
その声は甘く囁くオンナの声にしか聞こえなかった。

 
「子猫ちゃんは、良い声で啼くのね。もっとお姉さまに聴かせて頂戴♪」
彼女の掌の一方が乳房から離れた。
その掌が大腿に触れる。
内股をゆっくりと這い上がってくる。
「もう、ぐしょぐしょに濡れてるわね。貴女のお口はおねだりするようにヒクついているのかしらね?」
彼女の言う「口」は顔にある口の事ではないのだろう。
「女」の肉体には、男には存在しない「口」が股の間にある。
彼女の手は「そこ」を目指しているのだろう。
「欲しい?欲しいんでしょ♪なら、お姉さまにおねだりしてごらんなさい♪」
彼女が年上の筈はない。が、彼女に玩ばれていると、自分が彼女より年下のおこぼ娘だと錯覚してしまう。

それよりも、何なのだ?この充たされなさは!!
腹の中の疼きが降りてきて、熱気と同様に股間から吹き出してゆくと思っていたのだが…
疼きはソコに留まり、何かを待っていた。
(弄って!! 指でも良いから、ココに突っ込んでグチャグチャに掻き回して♪)
内なる声が訴えている。
「さあ、おねだりは?」
お姉ちゃんが聞いてくる。
(欲しいの。欲しいのぉ♪)
頭の中はソレしか考えられなくなっていた。
無意識のうちに言葉が紡がれる、
「お姉ちゃん…シ…て…」
「そお?かわいい貴女の頼みとあれば、サービスしちゃおうかな?」
「サービス?」
お姉ちゃんは自らの股間から何かを引き出してきた。
「じゃ~ん♪」
とソレを大きく膨らませた。
「な、何なのそれは?」
と聞くまでもない。
彼女の股間には男性のペニスが屹立していた。
「これで貴女に最高の快感を与えてあげるわね♪」
彼女のペニスが濡れきった蜜壺に侵入してきた。
それがどのような快感かを言葉にすることはできない。
強烈な刺激に、頭の中は真っ白になっていった…

 

 

 
如何でしたか?
「全身快感リセットコース」の終了です。
もしかして、内面まで「リセット」されちゃいましたか?
少々お高くなりますが、内面に合わせた肉体の再構成もお手伝いさせていただいております。
この際ですから、見た目も一新されては如何でしょうか?

 

オジサンち(1)

「この夏は清志と佐藤のオジサンの所に行くから、ママ逹は久しぶりに新婚気分を味わってなよ♪」
大学生の姉さんがそう言って、僕逹はこの夏をオジサンの別荘で過ごす事になった。
別荘とは言っても、山の中にある訳ではない。近くにコンビニもあり、電車に乗れば二時間もかからずに東京に着いてしまう場所にあった。
受験を控えた僕は勉強道具と共に乗り込んだが、姉さんは毎日がパーティーかのようにはしゃぎまわっていた。

「キヨも来なよ♪」
と姉さんは僕を誘うが、僕は「受験勉強」を盾に部屋に隠っていた。
勿論、勉強はあったが、僕は姉さんと一緒に人前に出るのが嫌なのだ。
必ず言われる「美人姉妹なんて羨ましいね♪」との言葉が聞きたくないのだ。
そう。姉さんと一緒にいると、どんなに男の服を着ていても「妹」=女の子に間違えられるのだ。
「別に、気にする必要はないんじゃない?あんたはあんたなんだから。」
と姉さんは言うが、僕が「弟」だと言っても信じてくれる人はほとんどいない。「確かめさせて♪」と皆が身体に触れてくるのだ。
勿論「これくらいの貧乳の娘もいるよね♪」と、大抵は下半身にまで手を延ばしてくるのだ。
中には「男の子でも良いからヤっても良い?」と聞いてくる輩もいる。
「ダメよ。この子はまた処女なんだから♪」
と、姉さんがまた混乱するような事を言う。

 

 
ある日、珍しく佐藤のオジサンが別荘に顔を出した。
近くのレストランからデリバリされたもので夕食を囲んだ。
「清志君、勉強は捗っているかい?」
とオジサンに聞かれ、「順調ですよ。」と答えた。
「せっかくなんだから、部屋に隠ってばかりでないで、姉さんと一緒に海にでも行けば良いのに?」
と、オジサンからも言われる。
「姉さんと一緒に外に出ると面倒な事が起こるんですよね。」
当然ここは(なら独りででも…)となって、適当に外に出た事にすれば良い…と思っていた。が、
「なら、私と出るか?明日いっぱいは休みを取ってあるんだ♪」
これはもう、断る事はできないのだろう。

 

 
別荘から海岸まではものの数分の所にあった。
僕はオジサンと砂浜に入ってゆくが、スニーカでは歩き辛いようだ。
「もしかして、水着も着てきてないのか?」
と呆れられた。
オジサンはまだ開店前の海の家に僕を連れていった。
「この子に、らしい格好をさせてくれないか?」
と僕を店の人に預けていった。
「すみません。ご迷惑かけます。」
と頭を下げると、
「良いのよ♪佐藤さんならいつもの事だから。」
と、おばちゃんは笑って返してきた。
「いつも…って?」
「原宿とかでね、海に行かないか?って声を掛けた娘がOKしたら、そのまま車に乗せて来ちゃうの。」
おばちゃんは話しながらも、てきぱきと準備をしてゆく。
「勿論、その娘は水着なんて持ち合わせていないでしょ?だから、ここで適当に見繕って着替えさせるの。」
僕はサポーターが渡されると、観念して服を脱いでいった。
「貸し水着なんですか?」
「うちは水着を貸したり、売ったりもしていないわ。ここにあるのは佐藤さんが持ち込んできたものよ。」
次に渡された水着は、太股を覆うかなりピッチリとしたタイプだった。
「セットのジャケットもあるからね。水から上がった時に着ていると冷えないわね♪」
と、袖なしのジャケットが渡された。
前のチャックは首まで止まるようになっている。
更に紫外線避けと、フード付きの薄手の上着をその上から被せられた。

「中々良い感じじゃないか♪」
僕がビーチサンダルに履き換えていると、オジサンが迎えにきていた。
「まだ午前中は涼しいから、ジャケットの前は閉めておいた方が良いね♪」
とチャックを首まで閉めてしまった。
「服とかは別荘の方に送ってもらえるからね♪」
と僕の手を引いて波打ち際まで連れていった。

くるぶしまで波が掛かる。
そのまま立っていると、引き波が足の下の砂を奪ってゆく。
バランスを崩して、オジサンの腕を掴んで立て直した。
「どうだい?たまには自然に親しむのも良いだろう♪」
「ま、まあ…」
心の中では同意には至ってないが、とりあえず同意の返事をしておく。
「泳いでみるかい?」
とオジサン。
「とんでもありませんよ。」
さすがにそれは断った。
「せっかく水着に着替えたのにかい?」
「別に、僕が水着を選んだんじゃないですよ。」
「それはそうだ♪用意したのは私だからね。」
とオジサン。
「その水着なんだけど、面白い仕掛けがあるんだ♪」
「な、何なんですか!?水に入ると溶けてしまうとか?」
「ほう♪鋭いね。」
その言葉に、僕はギョッとして波打ち際から離れようとした。
が、バランスを崩してしまう。

「きゃっ!!」
バシャン!!

と水の上に尻餅を突いてしまった。
「溶けはしないが、色が変わるんだよ♪」
濡れた水着は青と黒のストライプから徐々に別の色に変わってゆく…

太股の辺りが透明…じゃない。肌の色と同じ色になってゆく。
このまま、肉襦袢のように描かれた「裸体」を見せるのか?と思ったが、股間…ビキニラインの所からはオレンジ色がメインの「花柄」になっていた。

「ほら、ジャケットも色が変わるぞ♪」
とオジサンが水を掛けてくる。
今まで濡れていなかった所も「色が変った」。

 

ほぼ全身が濡れていた。
水着は完全に元の姿を留めていなくなっていた。
今の僕の姿は、紫外線避けの薄い上着の下に女物の花柄の水着を着ているようにしか見えないだろう。
良く見ると、胸の辺りがぷっくりと膨らんでいる。
触ってみると、女の子のバストに触れたような…勿論、僕には触れられたような感覚は届いてこない。
「何ですか、コレは?」
「水を含むと膨らむ素材でできてるんだ。本物みたいだろ♪」

(…)

僕は何も言い返す事ができなかった…

オジサンち(2)

僕は別荘の自分の部屋に逃げ込むようにして戻ってきた。
即に僕の服に着替え、机に向かった。
が、なかなか勉強に身が入らない。
掌には、まださっきの…胸を掴んだ感触が残っていた。
(本物の女の子の胸って、本当にあんな感じなのだろうか?)

自慢ではないが、僕は童貞だ。勿論、彼女なんかいる筈もない。
女性の胸の触り心地を確認することなどできない。
(ママや姉ちゃんに頼めるもんでもないしな…)
と掌を握り閉める。

(確か、風呂場は内側から鍵を掛けられた筈だ…)
僕の脳裏にはイケナイ…計画が次々と浮かんでくる。
24時間入れるように、湯船には常にお湯が張られている。
僕はアノ水着を手に風呂場にやってきていた。
濡れても良いように、パンツ一枚になった。
洗面器に湯を汲み取り、アノ水着を浸した。
が、「色が変わる」ことはなかった。
(着ていないとダメなのかな?)
僕はパンツを脱ぎ、濡れた水着に足を通した。
が、変化はない。
(さっきと同じようにしないとダメなのかな?)
一旦水着を脱ぎ、さっき穿いていたサポータを穿き、その上に水着、ジャケットを着て、紫外線避けの上着も掛ける。
ジャケットのチャックを首まで上げた。

(!!)

一瞬で水着は変化した。
風呂場の鏡には、花柄の水着を着た女の子が写っていた。

僕は彼女の胸に手を伸ばした。
包み込むように、その上につ掌を被せる。
揉みあげると…
(んああん♪)
彼女が切ない吐息を漏らす。
僕がゆっくりと揉み続けると快感に身悶えていた。
僕の手は、彼女の胸から離れて下に向かった。
平らな下腹部の先には股間がある。
その上から触れてみると、指先に縦に刻まれた溝の存在が示される。
(布越しではなく、直接触れることはできないのか?)
僕の指先は股間を覆う布地の端から侵入が可能な事を発見した。

太股の付け根の所から隙間に指を潜り込ませる。
股間の中心に走る溝を指先が捉える。
(布越しではなく、直に触れているのだ♪)
そのまま指を溝に沿って這わせる。
指の腹が濡れていた。
(これは風呂の湯ではない。肉体から染み出た汗のようなもの…愛液か?)

「あぅん!!」
彼女が声をあげた。
指の腹が小さな突起に触れたようだ。
(クリトリスか?)
愛液の量が増えていた。
ぬるぬると指先が滑りやすくなる。
指先に力を入れると、ぬっと溝の中に指先が埋もれてゆく。
そこは暖かく指を締め付ける肉洞…膣だ!!
僕が膣の中で指を蠢かすと、目の前の彼女は甘い吐息を吐いて腰を動かす。
それは彼女自身が快感を求めて僕の指を更に奥にまで送り込もうとしているのだろう。

指一本では限界がある。
僕はもう一本、二本と増援を送ったが、彼女を満足させるに至らない。
彼女はもっと太くて長いモノを求めている…勃起したペニスだ♪

目の端に何かが写った。
それは勃起したペニスを象ったモノ…ディルドゥだ…

何故こんなモノが、今ココにあるのか?などという疑問など全く浮かぶ事などない。
(僕のより大きくて立派だ♪)
僕はソレを手に取ると、水着の隙間から彼女の膣へと送り込んだ。
「ああ~ん。イイわぁ♪」
彼女が喘ぐ。
僕はディルドゥを抜き差しした。
「あっ!!そこっ!!」
彼女の声にその先端が触れた箇所を重点的に責めたててゆく。
「ああん、あ~ん♪」
彼女はどんどん昇り詰めていった。
「イくぅ…イっちゃうのぉ?」
快感に支配され、もう何も考えられない♪
頭の中が真っ白に染めあげられる。
「ああっ…」
最期のひと押しと共に、僕は快感の中に意識を失っていた。

 

 
気が付いた時は、まだ湯船の中だった。
鏡の中に、顔を紅く染め、淫らな笑みを浮かべている女の子がいた。
(彼女は僕?)

股間に異物が挟まっていた。
見ると水着の隙間からディルドゥが差し込まれている。
ゆっくりと引き抜くと、それはまだ暖かな愛液を滴らせていた。
「僕」の愛液?

僕の頭の中の靄が、次第に晴れてゆく。
正常な思考が戻ってくる。
(僕は「男」だ。当然、ディルドゥを受け入れる「膣」など存在しない!!)
第一、女物の水着は、僕が着ている水着に描かれたもので、水着は太股をピッシリと覆い、隙間から股間に直接触れる事などできないのだ。

僕は湯船から上がり、水着の水分を拭き取っていった。
布地は即に乾き、青と黒のストライプが浮かび上がり、元の状態に戻っていた。

僕はこの状態で女物の水着の時にあった「隙間」を探した。
それは容易に見つかった。
そこに指を入れてみる…

本来ならペニスのある場所には縦の溝があった。
恐ろしくなり、慌てて指を引き抜いた。

上着、ジャケットと脱ぎ捨てた。
パンツを脱いだ後、その場所を確認した。
が、そこには切れ込みがあるだけで、どうと言う事はない。
僕は自分自身の股間に直接触っていた事になる…

(直接?)

いや、サポータを穿いていたのだ。
今もその状態だ。
確かにきつく圧し付けているので、その下のペニスは目立たない…が、サポータの表面には縦の溝が浮き出ていた!!
僕は指を伸ばし、ソコに触れてみた。
「んあん♪」
(水着の隙間から触れた時と同じだ…)
脚を広げ、両手を使って掻き分けると、その奥にはディルドゥを咥え込んだ肉洞があった。
僕の股間は完全に「女の子」だった。

 

オジサンち(3)

僕はサポータを穿いたまま、部屋着を着ていた。
そのまま机に向かった。が、勉強に身が入る筈もない。
気が付くと股間に手を挟み弄っていた。
勿論、ズボンの上からではナカに指を突っ込むようなコトはできない。
が、厚い布地の上からでも敏感な箇所…クリトリスに刺激を与えてみようと必死になっていた。
(スカートなら簡単に弄れたのかな?)
そんな事をふと思ってしまう。そして、タンスの奥に昔姉さんが着ていた服が幾つか残っているのを思いだした。
ガサゴソとタンスの中を探したが、出てきたのはワンピースばかりでスカート単体は見つからなかった。
(仕方ないか…)
とワンピースを一枚取り出した。単体のスカートではないので、ズボンを脱ぐだけでは済まない。
ワークシャツも脱いで背中側から脚を通した。
両袖を通して背中のチャックを上げる。
着る事はできたが、胸元が大分ダブついている。
胸元が気にならないように、その上からワークシャツを着てみた。
当初の予定通り、スカートだけ穿いたような格好になった。
そのまま椅子に座ってみた。
(お尻が直接椅子に触れている?)
見るとスカートの後ろが捲れていた。立ち上がり、スカートを押さえるようにして座ってみる。
女の子のように、膝頭を揃えるようにすると、太股の内側が直接触れ合う。
(ズボンではあり得ない感覚だ…)
しかし、本来の目的のためにいつものように膝を離してゆく。
スカートの生地が股の間に落ちていった。
そして、掌を股間に滑り込ませてゆく…

 
「キヨ、戻ってるの?」
と姉さんの声がした。
「あっ、いるよ!!」
と返事をして、現状を顧みた。
(この状態を見られる訳にはいかない!!)
だが、今からワンピースを脱ぐことは時間的に無理だ。
ズボンの中にスカート部分を隠せるだろうか?
姉さんのお古のワンピースが他に何枚か床に散らばっている。
先ずはこれを片付けないと。
姉さんの足音が近付いてくる。
僕は全てを抱え込んでベッドに飛び込んでいた。

ドアが開いた。
「具合わるいの?」
「ちょっと疲れたんで、仮眠してただけだよ、」
隠したモノが見えないように、上半身を起こした。
「なら良いんだけど。オジサンが今夜花火大会があるから、みんなで行こうって。キヨも行けるわよね?」
その語尾には反対を許さない雰囲気があった。
「オジサンが浴衣を新調してくれたのよ♪キヨの分もあるって。着付けはやってあげるから、早めに準備しといてね♪」
浴衣…と聞いて、女の子の着るような艶やかなものを想像してしまったが、浴衣には男物もあるのだ。
無地か、白か紺の地に幾何学模様が定番である。
 

いつもの格好に戻り、姉さんのところに行くと、姉さんは既に手鞠柄のカラフルな浴衣に着替えて僕を待っていた。
「さあ、とっととやっちゃいましょう♪」
と浴衣を広げた。
オジサンが用意してくれたのは、紺地ではあったが、単純な幾何学模様ではなかった。
川の流れをあしらった幾何学的な流線の上を白い鶴が舞い飛んでいる図柄である。
(本当に男物なのか?)
との疑問も拭えなかったが「時間がないから」との姉さんの気迫に追われ、急いでシャツを脱ぐと浴衣に袖を通した。
「キヨは背が低いから、丈の調整が面倒なのよね。」
と細い紐で仮止めした。
その上から太めの帯を巻いてゆく。
(男物でもこんな帯を使うのだろうか?)
との疑問も解消されぬうちに、帯が絞めあげられる。
「苦しいよ。」
と訴えるが、
「少しくらい我慢しなさい。男でしょ?」
と叱咤されてしまう。
程なく帯が結ばれ、姉さんとしては会心の出来映えのようだ。

「おお。似合ってるじゃないか♪」
とオジサンが入ってきた。
オジサンは紺色の無地の浴衣を着ていたが、やはり帯はかなり細いし、締める位置も違わないか?

急かされるようにして玄関に向かう。
草履が並んでいるが、オジサンのがかなり角ばっているのだが、姉さんと僕のは鼻緒の色が違うだけだ。
「足元が暗くなる前には会場に行かないとね♪」
と三人並んで浜に向かった。

浜には結構人が集まっていた。
オジサンは結構知られた人のようで、ちょくちょく挨拶されていた。
観覧席の入り口では
「佐藤さん。今夜は両手に華ですか?よいですね♪」
と受け付けの係の人に声を掛けられた。

(やはり、女の子に見られてるんだろうな…)
そんな事を思っていたが、花火がうち上がり始めると…
「凄~い!!」
「わ~、キレイ♪」
と、全てを忘れて夜空に描かれる華逹に見とれていた。
フィナーレに尺玉とスターマインが乱れ打たれる。
そして、轟音の後の静けさの中に盛大な拍手がまき起こってい。
僕が「ふ~う。」とため息を吐きながら余韻に浸っていると、
「この後、友達と待ち合わせしてるから、キヨはオジサンと帰ってて♪」
と姉さんはとっとと人混みの中に紛れてしまった。
「この人混みの中じゃ疲れるし、急いでかえる必要もないだろう?少し浜辺を歩かないか?」
とオジサンに言われ、僕逹は人混みの疎らな所から波打ち際に歩いて出た。

…波の音を聞いていると、昼間の事を思いだした。
「ま、まさか、この浴衣も濡れると変な事になるんですか?」
水着の仕掛けやこの浴衣を新調した事が気になりだした。
「浴衣は普通の物だよ。キヨちゃんに似合う柄を探すのに苦労したけどね♪」
「やはり、この浴衣も女物なんですよね。何で僕に着せようとするんですか?」
「それは、キヨちゃんが可愛いからさ♪」
「可愛い…って、僕は女の子じゃないんですよ!!」
「女の子じゃない?本当かな?」

オジサンち(4)

オジサンの言葉にドキリとする。
そう、僕は今もあのサポータを穿いているのだ。
つまり、僕の股間は「女」になっている。
「確かめさせてもらっても良いかな?ちょうどそこにホテルがある。」
海岸沿いに走る国道の反対側にはラブホテルがある。
「男同士ですよ…」
「キヨちゃんは女の子にしか見えないよ。それに、あのサポータを穿いていて、興味がナイなんて事はないのだろう?」
「興味?」
「指だけじゃ物足りなくて、張型突っ込んでたんだろ?」
僕の頭の中に、風呂場の光景がフラッシュバックする。
「ココまできたら、本物を経験してみたいんじゃないか?」
本物…って…
僕がオジサンに抱かれるって事?
オジサンのペニス…本物の「男」…僕のアソコに挿れるって事だ。
「いくら他に人がいないと言っても、別荘じゃ気が休まらないだろう?こういう所ならソの気に成り易いんだ。」

僕は抵抗らしい抵抗をする事もなく、オジサンに連れられてホテルの部屋に入っていた。
「さあ♪よく見せておくれ♪」
浴衣の帯が解かれた。
浴衣が脱がされる。
「この姿でトランクスはいただけないなぁ♪オジサンがキヨちゃんに似合う下着を揃えてあげよう。勿論、ブラジャーもセットでね♪」
と言いながら僕を全裸にしていった。
やはり恥ずかしくて股間を掌で隠してしまう。
「一方の手は胸を隠してくれるとセクシーなんだがね♪」
そう言いながら、背後から僕を抱き締めた。
いつのまにか、オジサンも全裸になっていた。ペニスが僕のお尻に押し付けられている。
「ああ…っ」
首筋を舐められ、くすぐったいような快感に悶えてしまう。
「姉さん逹と同じ所で感じるんだね♪」
指先が腰のくびれを撫であげると、ゾクゾクした快感に襲われる。
「あふぁ!!」
強烈な刺激…
「小さいのに、乳首でも感じるんだ♪」
平らな胸にポッチリと米粒2~3個程の乳首が摘ままれていた。
(僕は本物の女みたいに感じているの?)
オジサンに身体を弄られていると、下腹部の奥で疼きのようなものが生まれてきた。
熱が集まり、股間に落ちてくると、汗ではない体液が、そこを濡らし始めていた。
「どうかな?」
オジサンが僕の掌をずらして、股間に触れてきた。
僕はそのまま、何もできないでいる。
オジサンの指が溝からそれを掬い取った。
「愛液も充分だね。大丈夫。オジサンに任せておけば良い♪」
僕はベッドの上に寝かされた。オジサンが僕の脚を抱えて身体を寄せてくる。
オジサンのペニスが僕の膣に挿ってきた…
「痛かったら言ってくれ。」
オジサンはそう言うが、不思議と痛みはなく即にも快感のようなものを感じていた。
「もっと激しくても大丈夫だよ。」
僕は何を口走っている?
快感が僕の思考を混沌とさせているみたいだ。
「もっと突いて♪」
くちゅくちゅと卑しい音が大きくなる。
「んあん、ああん♪」
快感に女の人が喘ぐように、僕も喘いでいた。
快感が波のように押し寄せ、僕を快感の高みにどんどん押し上げてゆく。
(何も考えられない?)
僕は快感に支配され、快感を追い求めるようにオジサンの動きに合わせて腰を揺すっていた。
「ああ、何か来る…何、これ?ああ…ああん♪」
僕が喘ぐと
「さあ、これでイッてしまいな♪」
オジサンが大きくひと突きすると、胎の奥に何かが送り込まれた。
それがひきがねとなって、僕の意識は快感の混沌の中に放りこまれていた。
僕は何か叫んでいたようだが、その時はもう何もわからなくなっていた…

 

 

「キヨ?」
姉さんが驚くのも無理はない。僕が自分から姉さんのお古のワンピースを着ていたからだ。
「今日はもうオジサンの悪ふざけに付き合わなくても良いのよ。」
「良いんだよ。こっちの方が落ち着く感じがするんだ♪」

姉さんはもう一度僕の姿を頭から爪先まで見直した。
「…夕べ、本当にオジサンとヤったの?」
と聞く姉さんに、僕は「うん」と頷いて微笑んだ。
「あんたそれ、もうオンナの顔だよ。」
「そお?」
僕はそう言って姉さんの朝御飯の支度を手伝うためにエプロンを着けた。

「なんか妹ができたみたい…」
姉さんは単純に喜んではいられないようだった。

 
「全ては私が目論んだ事だ。涼香は気にする事はない。」
とオジサンは言う。
僕も
「これは単なる切っ掛けだったんだよ。僕は昔から、姉さんみたいになりたいと思ってたし、オジサンが好きだったんだ。」
「その好きは意味が違うんじゃない?」
「もし、小さい頃の好きの意味が違っていても、今は確かに愛してるって感じている。」
「清香の事は私が責任を持つ。君逹のご両親にもちゃんとするから。」
「責任…って、結婚するって事?」
「戸籍上は男同士だからね。養子として私の籍に入れてあげられるくらいしかできないが、高校を卒業したら、ちゃんとした結婚式をしようと考えている。清香もそれで良いだろう?」
話しが飛躍し過ぎていて、僕には付いていけなかった。
「清香って…僕の事?」
「その姿で清志じゃおかしいだろう?姉さんが涼香だから、清香さ♪」

 

 
オジサンの一言で、僕は清香という女の子になった。
夏休みが終わり、学校が始まった。
僕は「清志」として詰襟を着て通学し、家に戻るとワンピースに着替えて「清香」に戻る。
そんな毎日が過ぎてゆく。
今は姉さんのお古より、新しく買った僕の服の方が多くなってきた。
日に日に、女の子に馴染んでゆく。

そう、肉体も変化を見せていた。
最近は乳首が敏感になってきたみたいで、学校にもブラをして行きたいくらいだ。
「ブラジャーだと、どうしても肩紐が目立つから、ブラトップを使ってみたら?」とママに教えられた。
これなら透けてもランニングシャツと誤魔化せそうだ。

冬になればベストとかで更に誤魔化しが効く…
と思ってたら、成長期の僕の胸は冬にはセーターでも誤魔化せないくらい膨らんでしまった。
学校とも相談し、正月明けからは女子の制服で通うことにした。
勿論、全てが「女子」として扱われる。トイレも更衣室も女子用を使う事になった。
短い間だったけど、クラスの女子逹とも女の子同士としてお喋りしたりもできた。

卒業証書は「清香」として受け取った。
名前を呼ばれ壇上に上がる。
そこここで僕の事を噂している声が聞こえた。
今朝は朝から気分がすぐれずにいたので、より一層憂鬱になっていた。
校長から証書を受け取って自分の席に戻ったが、その後の記憶がふっつりと途切れていた。

気が付いたのは保健室だった。
式に参列していたママが手を握ってくれていた。
僕が目覚めた事に気が付く。
「おめでとうキヨちゃん。これで貴女も本当の意味で女の子ね♪」
「どういう事?」と聞いた時には、股間に何かが当てられているのに気づいた。
「女の子…って…」
「生理が来たの。こんな才だけど初潮なのよね。今夜はお赤飯炊かなくちゃね♪」

 

僕に生理が来たのはオジサンも想定外だったみたいだ。
「式を挙げるまでは、ちゃんと避妊を考えないとな♪」
「でも、ナマが良い♪」
と僕はオジサンの上で腰をくねらす。
卒業式の翌日からはフルタイムで女の子している。
家には戻らずに、オジサンのマンションで主婦業の真似事を始めていた。
勿論、毎晩のように抱かれている♪
避妊してないので、妊娠しちゃうかもしれないけど、その時はその時のコト。
今は目一杯愛されていたいんだ♪
「あん、あん、あん。イク~~~ゥ♪」
僕の子宮にオジサンの精液が充ちていった♪

落とし前(前編)

「ああん、あ~~ん♪」
女が俺の腕の中で喘いでいる。
(お前にも最高の悦楽を味わせてやるよ♪)
俺は女の股間に逸物を突き挿れる。女は再び喘ぎ声を上げた。

 

俺がこの特殊能力に目覚めたのはいつの事だったか?記憶が曖昧になっているようだ。
俺が抱いた女は皆、良いように感じて果ててゆくので、それが当然のように思っていた。
しかし、後日再会した女逹には、俺に抱かれた記憶が欠落しているのだ。
勿論、最高の悦楽に酔い痴れていた事も忘れていた。
それはそれで、もう一度、二度と悦楽を味わせてやれば良いと思っている。
(逆に警戒される事もないし、後腐れもない♪)

 

だが、そんな事は俺の能力の一端にしか過ぎないのだ。
ある日、俺が抱いた女の情夫だという男が俺の前に現れた。
女の方には俺に抱かれた記憶はないのだが、この男は女に盗聴器を仕掛けていて、ようやくのこと俺を割り出したようだ。
「落とし前を付けてもらおうじゃないか!!」
物凄い剣幕で俺に詰め寄ってくる。
勿論、俺は暴力沙汰には慣れていない…
「落とし前…って、俺にどうしろと?」
「そんなのは考えりゃ判るだろ?二度と俺の女に手を出せないようにしてやるんだよ!!」
男の剣幕に俺は「殺される」と思った。
男が少し表情を和らげる。
「とは言え、命までは取ろうとは思ってないさ。まあ、お前の男性器をチョン切るだけでよしとしてやるか?」

男性器…ちんちん…ペニス…
これが無いと女の子逹の悦ぶ顔が見れないじゃないか!!

その時の俺はソレを切り取られる痛みよりも、そっちが心配になっていた。
(それは、お前が彼女逹の悦びを知らないからだろう?)
怒りが込み上げてくる。
(お前も彼女逹と同じ悦楽を味わえば、そんな事は言えなくなる筈だ。)
奴の表情が、変に歪んで見えた。
(一度はお前も女として俺に抱かれてみるんだな!!)

「お、おい…」
奴の声が裏返っている。
「貴様…お、俺に…あたしに…何をしたのよ!!」
奴の声は裏返っていたのではない。
それは女の声に変わっていたのだ。

俺の前で奴の姿が変貌を遂げてゆく。
背が低くなり、手足が細くなってゆく。
刈り上げの髪がふんわりとしたボブカットに変わり、前髪が額の所で綺麗に切り揃えられていた。
顔も、厳つい男の顔から、愛らしい女の顔に変わり、美しく化粧が施されていた。
ズボンが短くなり、綺麗な脚を覗かせてゆく。
足元は真っ赤なハイヒールのサンダルで、足の爪も紅く塗られていた。
短くなったズボンは腿を剥き出すようなショートパンツに変わっていた。
シャツも丈が短くなり、形の良いお臍が見えている。
お臍にはピアスが飾られ、無駄毛はなく、すべすべな肌を露出している。
ウエストはきゅっと引き締まり、更に目を上げると形の良いバストがセクシーなブラジャーに包まれていた。
「早くぅ~♪あんたのおちんぽ、あたしに頂戴よ~!!」
本人は
〔早くしろ。貴様の男性器をチョン切って寄越すんだ!!〕
とでも言いたかったのだろうか?
しかし、本人の意図とは別に「女」の肉体がしとどに股間を濡らしていた。

「場所を替えよう。そこのホテルに着くまでは我慢できるよな?」
俺がそう言うと、彼女は待ちきれずに俺の腕を引いてホテルに駆け込んでいった。

ホテルの廊下に着ていたものを脱ぎ散らかしてゆく。
部屋のドアを開いた時には彼女はもう全裸になっていた。
「早くぅ~♪」
と俺のズボンのベルトを外す。
トランクスから溢れ出た俺の逸物に、早速しゃぶり付いていた。
その間にも、俺はシャツ等着ているものを脱いで、彼女と同じ全裸になった。
甲斐甲斐しく俺の逸物を弄っていた彼女にご褒美として、濃い一発を彼女の口の中に放ってやった。
彼女は一滴も余すまいと、一気に飲み込むと、亀頭の周辺に残った滓を丁寧に舐め取っていた。

「さあ、本番にしようか♪」
俺は彼女を抱え上げてベッドに運んだ。
彼女の体重は男だった時の半分もないだろう。
俺=男に「お姫様だっこ」される事にも嫌悪感は抱いていないようだ。
俺の首に腕を廻し、しきりにキスを要求してくる。
俺がそれに応えてやる度に、彼女はうっとりとして催眠状態をどんどん深めていった。

 

彼女は焦点の定まらない目をして股間を広げて「俺」を待っている。
彼女の肌に触れただけで
「ああん、あ~~ん♪」
と喘いでいる。
「お前にも最高の悦楽を味わせてやるよ♪」
俺は彼女の股間に逸物を突き挿れた。
彼女の嬌声が部屋の中に谺していた。

落とし前(中編)

ベッドの上には意識のない全裸の女…
(俺は何をした?)
俺はトンデモナイ事をしてしまったというネガティブな意識に押し潰されていた。
彼女が脱ぎ散らかした服を集めてきた。
気が付いた時に即に判るような場所に畳んでおく。
それが済むと、俺は服を着て、彼女に気付かれないようにホテルを後にした。

(男を女に変えてしまった?)
もし、彼女が他の娘逹と同じように、俺との事を覚えていなければどうなるのだろう?
俺は彼女を残してきてしまったのだ。気が付いた彼女に事情を説明できるのが俺だけだというのに…

 
が、俺の心配は危惧だったようだ。
あの男が今日も俺の前に現れたのだ。
勿論、女にされたことも、俺と会った所から綺麗に記憶から消えているようだ。

「落とし前を付けてもらおうじゃないか!!」
物凄い剣幕で俺に詰め寄ってくる。
俺は暴力沙汰には慣れていない…が、今回は二度目である。
多少は余裕ができていた。
俺はもう一度この特殊能力で奴を女に変えてやった。
今回はセクシーというよりは「オバカアイドル」系の感じに仕上がった。
とはいっても、ヤる事は同じだ。
ホテルに連れていって、彼女に最高の悦楽を与えてやるのだ。

そして彼女は満足して意識を手放していた。
今日は俺の方も落ち着いていた。
彼女の服を畳んで置くと、俺は逃げ出さずに部屋の隅に隠れていた。

やがて夜明けが近づいてきた。
彼女の発てる愛らしい寝息が、むさ苦しい男の鼾に変わった。
彼女の胸から膨らみが消え、醜い胸毛が再生された。
身長が伸び、体重も元に戻る。ベッドの軋む音が大きくなった。
畳んでおいた服の方にも変化があった。
ひらひらしたワンピースが、この男が元から着ていたシャツとズボンに戻っていった。
無から現れたアクセサリーは無に消えてゆく。
厚底のピンクのスニーカが履き古した革靴に戻っていった。

「むむ…」
と男が目覚めたようだ。
「おーい♪子猫ちゃん?」
誰かを探すような声を上げる。
「今日もまた女の子は消えてしまってたか…」
と起き上がり、部屋の中を見渡した。
「前日のビッチな女の子も良かったけど、アイドルっぽい可愛い娘も捨てがたいな…って、彼女逹とはどうやって知り合ったんだっけ?」
奴の独り言を聞いていると、どこかで記憶の混乱が起きているようだ。
どうやら、俺に抱かれた記憶が無いのに加えて、抱かれていた自分を自分で抱いていたと思っているようだ。
「っま良いか♪今日こそ奴をふん捕まえてやらないとな。」
と、俺に落とし前を付けさせるのはしっかりと意識しているものの、どうやら、それ以外はどうでもよいようだ。

 

 
男が出ていった後、隠れ場所から抜けだした俺は少々頭を抱えなければならなかった。

奴を女にすることで暴力行為は回避できたが、このままでは毎日同じ事が繰り返される事になるのだ。
かと言って、奴の言う「落とし前」を素直に受ける訳にもいかない。
(どうする?)
と考えているうちに、いつもの場所に着いてしまった。

「落とし前を付けてもらおうじゃない♪」
奴はなれなれしく俺に詰め寄ってきた。
「落とし前…って、俺にどうしろと?」
「そんなのは考えれば判るでしょ?…って、どうするんだっけ?」
俺の目の前で、奴はセーラー服の女子高生に変わっていた。
「まっ、良いわ。あたしを抱いてオンナにしてくれたらチャラにしてあげる♪」
「抱く…って?」
「ほら、そこにホテルがあるじゃない。そこに行こう♪」
「ホテル…って、制服の娘を連れて行ける訳ないじゃないか。」
「ダメなら、そこの公園でも…」
「兎に角、俺は未成年の娘は抱かないんだ!!」
「未成年…って、あたしは…」
「高校生なんだろう?そのセーラー服は借り物かい?」
「そう…これはあたしの学校の制服で…あたし、何でこんな所にいるんだろう?」
「それは俺の方が聞きたいよ。」
そう言うと、彼女はふらふらと俺の前から去っていった。

翌日、街を歩いていると「彼女」が歩いているのを見た。
俺に抱かれなかった事で元に戻る切っ掛けがなくなってしまったのだろうか?
彼女は俺を見ても、他の女逹と同様に出会った記憶が失われているようで、何の反応も見せなかった。
(これでもう、あの男から「落とし前」を求められることはないな♪)
と、その件は方が付いたのだろう。
数日すると、彼女を見かける事もなくなった。(後日、同じ制服ん着た娘逹と楽しそうに喋りながら歩いている彼女を見てホッとした気分になった)

 

男を女にする…
これが俺の特殊能力の真骨頂だ。
抱かないでいると、ずっと女のままになるようだ。
一度、女にした男を一昼夜連れ回した事がある。
ホテルには行かず朝まで飲み明かしてみた。
酔い潰れた彼女をソファに寝かせ、起きるのを待つ。
(もし男に戻ってしまったら、その時のこと)
との心配を余所に、女のまま朝を迎えていた。
勿論、彼女に昨夜の記憶はないが、それを酒の所為だと言いくるめてその日の夜まで一緒にいた。
あれが欲しい、これが欲しいとねだられて散財したが、これも俺の能力の確認の為…と彼女に付き合ってやった。

そして、その夜は女を抱いてやる。
「ああん、あ~~ん♪」
本来は男なのだが、彼女は他の女逹と同じように、俺の腕の中で喘いでいた。
「お前にも最高の悦楽を味わせてやるよ♪」
と、女の股間に逸物を突き挿れる。女は嬌声を上げそれに応えた。

 
満足げに眠る彼女の傍を離れて、俺は部屋の隅に隠れた。
朝になり、想定通りに変化が始まる。
肉体が変化し、着ていた物が元に戻ってゆく。
が…
昨日、俺が買ってやったやつはそのまま残っていた。
元々変化していないものだから、元に戻りようもないのだろう。
勿論、奴からは「女」でいた記憶は失われている筈だ。
(残された物から「俺」が突き止められるとまずい!!)
俺は急いでそれらを回収すると、目覚めた後の奴の行動を見ぬままホテルを後にしたのだった。

落とし前(後編)

手当たり次第に女を弄んでいれば、幾つかは「男」のいる女を相手にする事になる。
中には最初の奴のように俺に危害を加えようとする奴もいる。
そんな輩は皆「女」にしてヒイヒイ言わせてやった。
しつこい奴はそのまま「女」にして放り投げてやる。
が、中には変なパターンもあった。

女とホテルに向かっている途中に偶然にも彼女の男とばったり出くわしてしまったのだ。
騒ぎになると困るので、その男も女にした。が、あろうことか「彼女」と瓜二つの姿になってしまった。
俺は双子の姉妹を引き連れてホテルに入った形になった。
驚いたのは「彼女」の反応だった。自分そっくりの女が自分の「彼」である事は把握している上で、彼に自ら女の快感を教えてやると意気込んでいた。
「自分と同じ肉体なんでしょ?感じる所は十二分に心得てるわよ♪」
と部屋に入るなり元彼を押し倒していた。

俺としては双子のレズプレイを見せ付けられている形になるのだが、やはりソレでは物足りない。
彼女逹の絡みに乱入してゆく。
彼女は巧みに俺の責め手の全てを自らの肉体に受け、自らは彼を責め立てるのに集中していた。
結局、俺は元彼の方には挿れることができなかったので、彼は彼女とうり二つの女のままと言う事になる。
朝になれば俺との出会いの記憶は無くなるのだが、突然現れた自分と瓜二つの存在に彼女逹がどう対処するのかは、俺の知った事ではない。

 

 
そしてとうとう俺は数人の男逹に囲まれてしまった。
彼等を皆女にして可愛がってやる事も可能なのであろうが、彼等もそれなりの準備をしていそうな事はあきらかだ。
「さあ、どう落とし前を付けてくれるんだ?」
と詰め寄られる。
もし殺されなかったとしても、ちんちんをチョン切られるくらいは覚悟しなければならないようだ。
が、痛い思いはしたくない。
(どうせ無くなってしまうなら…)

 

俺は俺自身に特殊能力を発動させた…

背が縮んでゆき、周りを囲む厳つい男逹を更に見上げる形になった。
髪の毛が腰に届く程に長く伸びたと思うと、頭の上に結いあげられていった。
胸が膨らみ巨大なバストを形成する。
ティーシャツが変形したブラジャーがしっかりとバストをホールドしていた。
服は胸元が広く開いたドレスに変わっていた。
胸元の谷間に俺の「男」の意識が反応する。
(この胸でパイズリしたら気持ち良いだろうな♪)
だが、この胸は俺の胸なのだ。俺は、この胸に奴らのぺニスを挟んでやることになるのだろう…

 
「ああん、あ~~ん♪」
俺はベッドの上で喘いでいた。
顔にはパイズリで浴びせられた奴らの精液がこびりつき、濃厚な牡の臭いを撒き散らす。
その臭いに俺の思考回路はズタズタにされてしまっていた。
「どうだ?オンナの快感は?」
俺の股間には代る代る奴らの逸物が突き挿れられる。
俺は快感に嬌声を上げ続けていた。

 

 
朝が来た。
奴らはいなくなっていたが、俺はまだ女のままだった。
当然だろう。
俺の特殊能力では、「俺」に犯られなければ元に戻れないのだ。

だが、これはこれで怪我の光明かも知れない。
奴等はもう俺を捕まえた事を覚えていない筈だ。勿論、俺が女になった事も♪
だから、奴等はこの先も「俺」を探し続けるだろう。
俺が奴等の前に姿を見せても「俺」とは気づかないのだ。もし声を掛けてきたのなら、それは俺を抱くためだ。

 
そう。今の俺は「抱かれる」存在なのだ。
なら、今度は男漁りに明け暮れようか♪

惚れ薬

僕はようやくこの「薬」を手に入れた。

所謂「惚れ薬」というやつだ。
僕の片想いの麗華さんに飲ませれば、即に僕の恋人になってくれるのだ。
何でちゃんと告白するとかの努力をしない!!と言われるが、彼女は学校のアイドル・高嶺の花なのだ。
かてて加えて、僕は「キモオタ」のレッテルを貼られた準肥満体型の冴えない「いち男子学生」でしかない。話しをするきっかけさえ殆どないのだ…

 
でも、この薬さえあれば麗華さんは僕のモノになるのだ♪
明日の委員会に潜り込み、麗華さんのコップにこの薬を混ぜ込んでしまえば、それで万事解決する。
僕は明日の放課後が待ち遠しく、その夜はなかなか寝付けなかった。

 

だが、物事はそうは簡単に行かないのが世の常である…とは、後から知らされる事が多い。
委員会に紛れ込んだ僕は薬入りのコップを麗華さんに差し出した。
「ありがとう♪」
と極上の笑みで受け取ってくれた。

が、彼女はコップに口を付けることなく、机の上に置いてしまった。
そして、委員会の会議が進んでゆく。僕は物陰から麗華さんがいつコップを手に取るかと見つめていた。
が、無情にも会議は終わってしまった。
委員はバラバラと立ち上がり、部屋を出ていく。
麗華さんはまだ座ったままだが、彼女の前にやってきた男がいた。
生徒会長だった。
眉目秀麗・質実剛健・文武両道…非の打ち所ない先輩である。
「麗華。委員の仕事は慣れたかい?」
と声を掛ける。
(何で呼び捨て?)
と思ったが、
「博士も忙しいのに、つまらない委員会にも顔を出さなくちゃならないなんて大変よね♪」
とタメ口をきいている。
(もしかして二人は既にデキている?)
僕はその可能性をまったく考えていなかった。
生徒会長と学校のアイドル…美男美女が付き合うのも当然の成り行きかも知れない。
(でも、この薬があれば…)
とのいちるの望みも、次の瞬間、敢えなく潰えるのだった。
「飲んで良いか?」
「どうぞ♪」
薬の入ったコップが生徒会長の手に握られ、中の液体が彼の口の中に消えていった。

「ダメっ!!」
僕の叫びは遅きを逸していた。
「君は?」
と生徒会長の視線が僕を貫いた。
「ああ、あたしのクラスのキモオタ君じゃない。」
麗華さんは僕を知っていたようだが、名前では呼んでもらえなかった。
「ふ~ん♪」
と生徒会長が僕を見ている。
「良かったら君、この後生徒会室に来ないかい?」
勿論、その視線には拒否を許さない力が込められていた。
「博士、あたしとの約束は?」
と麗華さん。
「麗華も一緒に来てもらえないか?ちょっと確認したい事があるんだ。約束の件はその後でも大丈夫だろう?」
「良いけど…こいつとはあまり一緒に居たくないのよ。」

今度は「こいつ」呼ばわりですか。
でも、これでしばらくの間、麗華さんと一緒にいられると、惚れ薬の失敗も忘れてウキウキしていた。

三人が生徒会室に入ると、生徒会長はドアに鍵を掛けた。
窓はカーテンだけでなく、暗幕も下ろしていた。

「で、君はこの事態をどう説明してくれるのかな?」
と、生徒会長が僕に正対して言った。
「この事態?」
生徒会長相手では無駄と知りつつも惚けてみるが…
「麗華が飲む筈だった水を僕が飲んだ。その時君は声を上げた。君はこれを麗華に飲んでもらいたかったのだろう?」
「…」
僕は答えられなかった。
「水に入れていたのは惚れ薬の類いなのだろう?」
「惚れ薬?!」
麗華さんがキッと僕を睨んだ。
「そうなんだ。その薬の所為で、僕はこいつを恋人の一人に加えないといけなくなったんだ。」
「恋人?」
「の一人?」
麗華さんと僕がそれぞれ反応する。
「勿論、恋人の一番は麗華だよ。こいつは暇な時に相手をしてやるだけだ。残念ながら、薬の所為でこいつを拒む事ができないんだ。」
「相手をするって、こいつは男よ。」
「そう。僕も男色の趣味はない。だから、君には僕の恋人として相応しい容姿になってもらいたい。それまでは相手をしてあげられないからそのつもりで♪」
「あたしには意味わかんないんだけど?」
「生徒会では各部が不正に入手した様々なものを没収し、ここに保管している。トレーニングマシンやダイエットサプリなんかもある。これらを自由に使わせてやるんだ♪頑張って僕の恋人に相応しい容姿になってくれ。」
そう言って生徒会長は麗華さんと出て行ってしまった。
ご丁寧にもドアや窓は全て鍵が掛けられていて、キーは生徒会長が持っている。
窓を割ろうにも、強化ガラスに換えているようで、どうにもならない。
今は待つしかないのだが、流石に何もしないでいるのは辛かった。
没収品の置いてあるという奥の部屋に入ってみた。
そこにはトレーニングマシンが並んでいた。
これで少しは体を鍛えろという事なのだろうか?
試しに手近のマシンに跨がってみた…即に汗が吹き出して来る。
体操着があれば着替えたいが…ここでは他人の目を気にする必要がないと気付いた。
僕は下着姿になって再びマシンに跨がった。

大量の汗を撒き散らして1セットが終わった。
普段運動していないので、時々意識が飛んでいたようだ。
途中、何か音楽が掛かっていたような気もしたが、記憶があやふやになっている。

部屋の隅に冷蔵庫があった。
大量に汗をかいたので肉体が水分を欲していた。
冷蔵庫には見慣れぬラベルのスポーツドリンクが入っていた。
渇きは銘柄に拘れる程ではなかった。
冷蔵庫から取りだしキャップを開ける。
冷たい液体が喉を駆け下りていった。
「ふ~う♪」
と一息吐くと、僕は次のマシンに向かっていた。
1セット終わりクタクタになっても、ドリンクを飲むと何故か次のマシンに向かっていた。
それは生徒会長が戻ってくるまで延々と続けられていた。

 

「もう良いよ♪」
声を掛けられ我に返った。
「もう夜も遅い。ご家族には僕から伝えておくから、君はここに泊まっていけば良い♪」
僕にとり、それは提案ではなく、従わなければならない言葉だった。

案内された部屋にはキングサイズのベッドがありユニットバスも備え付けられていた。
「こっちの冷蔵庫には冷凍食品が入ってるから適当に食べて良いよ♪」
「はあ…」
と頷くが、こんな設備が全部没収品だとしても、よく校内に持ち込めたと思う…
「じゃあ、また明日♪」
と、出て行こうとする生徒会長に
「僕…独りですか?」
と聞くと
「一緒に寝て欲しいのかい?」
と返された。
僕は顔が真っ赤になるのを感じた。
「今は無理だからね。早く相応しい容姿になる事だね♪」
と再び鍵を掛けて出ていってしまった。

(相応しい容姿…か…)
生徒会長の恋人として相応しい容姿って…
(?)
最初に言われた時には漠然としていて、何の事か見当も付かなかったが、今は明確なイメージが浮き上がってくる。
具体的に…
そう。麗華さんこそが生徒会長の恋人に相応しいのだ。
僕は麗華さんみたいになれるのだろうか?
もし、なれれば…
博士さんとのデート。僕は精一杯おシャレをして、手を繋いで歩くんだ。
喫茶店でお茶をしながら他愛ない話しに笑い合う。
いろいろなお店をひやかして、可愛い小物の置いてある店でアクセサリーをプレゼントされる。
「似合ってる。可愛いよ♪」
なんて言われて、僕はもうこれ以上ない幸せな気分になる。
「今夜は一緒だよ♪」
博士さんに手を引かれホテルに入っていく。
着ていた服を脱がされる。悪戯に僕の乳首に吸い付いた。
「あん♪まだ…キスが先…」
そう言う僕の口が塞がれ、舌を絡めてくる。
そのままベッドに押し倒され…
「良いよね?」
と博士さん。
「優しくシてね♪」
と僕は濡れ始めた股間を開いてゆく…

 

 

贅肉が取れ、腰は細く括れていた。
トレーニングとダイエットサプリの効果は絶大だった。
「今日からはこっちの制服を着て授業にでなさいね。」
それは麗華さんと同じ制服だ。
僕はブラジャーにCカップに育ったバストを納め、ブラウスの袖に腕を通した。
制服を着ると、次は長く伸びた髪をとかし、みつあみを結ぶ。
最後に唇にリップクリームを塗った。
「良くここまで頑張ったね。ご褒美に放課後、付き合ってあげるよ♪」
僕は初めて彼の恋人の一人として認められたのだ。
「ありがとうございます♪」
僕は嬉しさに抱きつきたいのを堪えてお辞儀をした。
「良いね。その初々しさが堪らないよ♪」
生徒会室の扉が開けられ、僕は鞄を手にクラスに向かった。

 

「誰?」
と皆が怪しむ視線を投げ掛ける中、
「彼女がこの三ヶ月姿を消していたキモオタ君よ。でも、今はもうあたしの妹分の女の子よ。仲良くしてあげてね♪」
麗華さんが説明してくれた。

「妹分」に格上げされたのは良いが…
(「彼女」「女の子」ってどういう事だ?)
僕は「男」で
麗華さんが大好きで
麗華さんみたいに生徒会長に愛されたくて
麗華さんみたいに綺麗になりたくて
一生懸命トレーニングしてただけなのに…

「ぼ、僕は…」
「博士に愛されたかったら、あたしって言った方が良いわよ♪」
と麗華さんに言われ、僕…あたしは自分が何者なのかを自問してみる。
そんなあたしを麗華さんが憐れむように見ていた。
「自業自得と言えばそれまでだけどね。」
と麗華さんはあの「薬」について調べてくれた事を話してくれた。
「惚れ薬」は相手に自分を好きになってもらうものだけど、使用者が心変わりしてしまうと、使われた人には悲しい結末しか待っていない。
だから、この「薬」の開発者は使用する側にも影響が及ぶ方法を考えていた。
先ずは惚れさせる方。使用者の発する誘惑部室に過敏に反応するように体質を改える。
次に使用者に影響を与える方。使用者が過敏に反応する誘惑部室を発するように体質を改える。
これにより、使用者も相手の虜になってしまう。
だから、あたしは彼の言う事には素直だし、彼の名前を出されれば無条件に従ってしまうようになったようだ。
「貴女にとって不幸だったのは、博士の意志が人一倍強かったという事、また色んな道具が自由に使えたって事ね。」
(不幸?そんな事はない。あたしは今、幸せよ♪)

麗華の説明によると、最初は単にダイエットさせたいだけだったようだ。
けれど、あたしが麗華さんに近づこうとしているのが判り、博士さんも恋人に加えるなら男より女の子の方が良いと考え、サプリやトレーニングのプログラムを女性向けのものに変えてしまったらしい。
「トレーニング中、音楽が聞こえてたでしょ?あの中には催眠暗示も組み込まれてたのよ。」
と教えてくれた。
あたしの「想い」と「暗示」の相乗効果で、あたしの肉体はどんどん麗華さんに近づいていったのだ。
そして先週、あたしに「生理」が訪れたのだ。
あたしの肉体は女の子以外の何物でもない。
だから、博士さんはあたしを恋人の一人として認めてくれたのだ。

「放課後、博士とデートするんでしょ?精一杯、女の子として可愛がってもらいなさいね♪」
あたしは「うん」と返事をしたが、既に頭の中は放課後デートで埋め尽くされ、皆があたしの事をどう思っているかなんて関係なくなっていた♪

この皮は…

「この皮は私です。
 やっと綺麗に剥がれました。
 受け取ってもらえますか?」

 
D級のSF映画に出てくるようなのっぺりとした顔の宇宙人が俺に紙袋を手渡すと、そう言って逃げるように駆け去っていった。
一瞬の事で、何が起こったのか理解できていないが、今、俺の手には紙袋がぶら下げられていた。
中を覗くと「皮」なのだろうか、半透明の白っぽいビニールのようなものが畳まれていた。そして、その下にも何かが納められているようだ…

 

自分の部屋に戻り、改めて中身を確認してみた。
「皮」の下には髪の毛の塊があった。どうやらかつらのようだ。
その下にはタータンチェック柄の布。出してみるとスカートだった。
その下からはブラウスとジャケット…いずれも女性用のものだ。
透明なビニール袋の中には女性用の下着が入っているのだろう。
紙袋の底には、女子高生が履くようなローファーがあった。
「皮」以外はコスプレ女子高生の1セットみたいな感じだ。
が、如何せんサイズが本物の女子高生サイズであり、平均的な成人男性サイズの俺が着れるものではない。
(いや!!俺には女装コスプレをする趣味はない)
体型的には紙袋を渡していった宇宙人が合致する。
(つまり、皮を剥ぐ前に彼女が着ていた服、そのままなのかも知れない?)

俺は「皮」を手に取り、広げてみた。
本当に鞣したような実寸大の「人」の皮だった。
ふと見ると、背中側にセミの脱け殻のような開口部があった。
(ここから抜け出てきたのか?)
開口部を開き、中を覗き込んだ。が、何の変徹もない。
白い半透明の「皮」を通して、向こう側が見えるだけである。
ただ「皮」に意外と伸縮性があるのが判った。

それこそ「悪魔の囁き」だったのだろう。
俺は不意に「着てみたい」と思ってしまった。
服を着たままであったが、背中の開口部から手足を入れてみた。
靴下を履いていたので、足の指は爪先の先にプラプラと余った「皮」が揺れていた。
手の指は手袋をするようにピタリと収まった。
腕、脚、腹は半透明の皮の向こうに着ている服の色が淡く透けている。

目、鼻、口の位置を合わせて頭部を被った。
(鏡に映してみるか♪)
と洗面台に行こうとした途端、ゾクゾクとした寒気が俺を襲った。
苦しくなり、その場に踞る。
猛烈な吐き気を堪える事ができない。
「ぐがっ!!」
こみ上げてきたモノが口から吐きだされた。
(????)
それは汚物ではなく、靴下だった。
続いてもう片方。
さっきまで俺が履いていたやつだ。
続いてパンツ、ティーシャツ、ジーパンと口の中から吐き出されてきた。
不思議にも、唾液とかにも濡れてなく、乾いた状態で床の上に撒き散らされる。
次に出てきたのは髪の毛の塊。
そして最後に「皮」が吐き出された。

 

「ちゃんと着てくれましたね♪」
いつの間にか俺の前に宇宙人が立っていた。
宇宙人は俺が吐き出した「皮」を広げると、一気に着込んでいった。
ぶかぶかな「皮」に包まれた宇宙人は髪の毛の塊…どうやらこれもかつらのようだ…を被った。
その直後、「皮」の内側がむくむくと膨れだし、ぶかぶかだった「皮」がピンと張ってゆく。
宇宙人の身長も延びてゆき、ほぼ俺と同じくらいになった…
いや、そこにいたのは「俺」自身だった。
俺が吐き出した「皮」は俺自身の「皮」だったようだ。

宇宙人はにやりと笑い、俺を見下ろした。
「裸でいるのは好き好きだが、髪の毛くらいはちゃんとしておいた方が良いよ♪」
「俺」の声でそう言うと、置いてあったかつらを俺の頭に被せた。
「な、何なんだよ?お前は!!」
と、俺が発した声は「俺」の声ではなかった。
甲高い女の声が俺の耳に届いていた。
「ど、どうなってるんだ?」
と自分の身体を見た。
「皮」の下からは着ていた服も、俺の「皮」も失われている。
さっきまでは「皮」に「包まれている」という感じだったが、今では「皮」が俺の皮膚そのものになっつしまった感じだ。
「どうだい♪その皮の着心地は?俺は十分に満足しているぞ♪」
女の子の「皮」を着た俺は、どうやら「女の子」そのものになっているようだ。
「目の前にあるのが元の自分で、その中身が男だっていうのに、女の裸を見ていると、ちゃんと勃起するんだな♪」
「俺」は憤り勃ったペニスを俺に見せつけるように腰を近付けてきた。
尖端が俺の鼻に近付くと、プンと牡の臭いに包まれる。
「ほら、フェラチオしてみろよ。噛みつくんじゃないぞ。お前のチンチンが無くなっちゃうからな♪」
と俺の口の中にソレを割り込ませた。

俺は自らは何もしなかったが、奴は俺の頭を掴み性具か何かのように前後に揺すっていた。
溜まっていたのだろう。奴は即に達して、俺の口の中に精液をぶちまけた。

快感で気が緩んだ隙に俺は奴から逃れた。
ベッドの上からティッシュを取り、口の中のモノを吐き出した。
まだ、舌の上に変な感覚は残っていたが、俺はようやく解放された。
が、それも長くは続かない。
「自分から男をベッドに誘うなんて、なんと淫乱な娘だろう♪」
と奴が追うようにしてやってきた。
(誘った訳じゃない。たまたまティッシュを置いてた所がベッドだっただけだ)
とは言え、俺は簡単にベッドの上に組み伏せられていた。
奴が「皮」の中で膨らんだように、俺は「皮」の元の大きさに圧し縮められていた。
成人男性と女子高生とでは体格差は周知のことだ。
俺もできるだけ抵抗したが、どうにかなるものでもない。
唯一、女みたいに喚き散らさずに耐えたのが、俺の「男」としての矜持だった。

「淫声を出すと快感が増すよ♪」
奴はそう言いながら、俺の股間に指を潜り込ませていった。
この身体のどこが感じるかを熟知しているのだろう。的確に責めたてられ、俺は意識が朦朧としだしてきた。
「これはどうかな?」
と別の場所が責められる。
「くっ…」
俺は喘ぎ声を噛み殺す。
「では、ここかな?」
「うあっ…」
もう限界だった。
「そら♪」
続けざまに責められると、俺の意志の砦は一気に瓦解した。
「んあん!!ああ~ん♪」
オンナの淫声が俺の耳に届く。
その淫声がオンナの快感を更に加速する。
俺は喚き嬌声をあげていた。
「それでは、俺も愉しませてもらおうか?」
奴は体勢を整えると、一気にペニスを押し込んできた…

 

 

融合してしまった「皮」を再び綺麗に剥がすことができるまで、俺は「女子高生」として街を徘徊するしかなかった。
「俺」の皮を手に入れた奴は、もうその肉体を手放す事はないと宣言した。
ヤる事だけヤると、粗大ゴミのように俺を追い出し、奴は「俺」として俺の部屋に住み着いてしまった。
俺の行き場所はもうどこにもなかった。
奴のように誰かに「皮」を着せ、そいつに成り代わるまでは…

 

 

寝る所と生活費は援助交際で何とかなった。
若い女の肉体は良いように声が掛かる。
その為には、恥を忍んで「女」を演じる必要はあった
…いえ、即に「演じる」必要も無くなっていた。
身も心も「女」に染まるのに大して時間は掛からなかった。
あたしは綺麗に「皮」を剥ぐ事だけを目標に生き続けた。
その間はあたしは年を取る事はない。あたしは永遠の女子高生なのだ…

 
そして「皮」が綺麗に剥がれると、あたしは着ていたものと「皮」を紙袋に入れ、若い男に声を掛ける…

 
「この皮は私です。
 やっと綺麗に剥がれました。
 受け取ってもらえますか?」

痛み

「痛っ!!」
我慢し切れずに声を上げてしまった。
彼の動きが止まる。
「良いから挿れて…」
俺は彼を促したが、俺は痛みに顔を歪めているに違いない。彼は心配そうに俺を見ている。
「大丈夫だから♪早く最後まで♪」
俺は息を浅くして極力下半身をリラックスさせた。
痛みが少し和らいだと同時に、彼のペニスが俺の膣を満たすように推し入ってきた。
「あん♪ああ~ん♪」
自然と快感の喘ぎ声が俺の口から溢れていった…

 

 

「如何でしたか、感覚シミュレータの具合は?」
ヘルメットを外しながら係りの男に声を掛けられた。
その顔を見て
「君だったのか。」
と声が出てしまう。
機械の中で俺を抱いていた「彼」自身だったのだ。
「丁度、恋人がまだ処女だったのでね。お金になるからと頼み込んで録らせてもらったんです♪」
今回、俺が経験したのは処女喪失…破瓜の痛みだった。
「もうすぐ子供が生まれますんで、その時はまた使ってみてください。」
今度は出産をネタに稼ごうとしているようだ。
「そんな痛いのばっかり勧めるなんて、君はサディストなのかい?」
俺が聞くと
「別にそういう訳ではないのですが、苦しみの後の快感は、単に快感だけの時より感激があるでしょう?」
「そうは言っても、男に耐えられる限界もあるだろう?ショックで壊れてしまっては元も子もないだろう。」
「そうですね。バリエーションはいろいろありますし、特別プログラムも用意できますよ♪」
「特別プログラム?」
「少々お値段が係りますが、ご自身をシミュレータに投影する事が可能なんです。いかがです?」

彼の言葉には惹かれるものがあった。今日明日と予定はない。勿論、金銭的な余裕は問題ない、
「今からでも良いか?」
と聞くと
「勿論です♪」
と即答だった。

 

再びヘルメットを装着した。
「このまま、隣の部屋に移動します。そこで少々お待ちください。」
と手を引かれて歩いてゆく。
ヘルメットは目の前も覆っている為、真っ暗な中を移動してゆくのだ。
「それでは」
と、彼が手を離した。
カチャリとドアが閉まる音がした。
「…あ、あ。聞こえますか?」
天井にスピーカがあるのだろう。彼の声に大きく頷いた。
「先ずは録りからです。」
彼が操作したのだろう。一瞬で目の前が明るくなった。
「ベッドの上にNPCを出します。しばらくは彼女と付き合っててください。勿論、ナニをしても大丈夫ですよ♪」
と、彼の言葉が終わらないうちに、部屋の中央に置かれたベッドの上に全裸の女性が現れていた。
「君は彼の恋人なのかな?」
そう言うと、彼女は一刻の間を置き、微かに笑みを浮かべた。
「良いのかい?」
と聞くと、首を縦に振った。
俺は服を脱ぎ、彼女の待つベッドに転がった。
目の前に形の良い乳首が据えられていた。
「んあっ」
俺が乳首を甘噛みすると、可愛らしい喘ぎ声を上げた。
もう片方の乳首を弄るべく、手を伸ばす。
指先に乳首を掴み、捻りあげた。
「ああん」
それは痛みというよりは、快感にあげた声であろう。

乳首から口を放し、今度は彼女の唇に吸い付いた。
彼女も吸い返してきたので、舌を送り込んだ。
彼女の口の中で互いの舌が絡み合った。

俺は空いた手を彼女の股間に伸ばした。
割れ目の中は十分に濡れていた。
指先を割り込ませると、塞がれた口が「むむっ♪」と喘ぎをあげた。
俺が上体を起こすと、彼女は脚を広げた。
俺の方も準備はできている。
彼女に導かれるように、俺は身体を重ねていった…

 

「さあ、メインイベントを始めましょうか♪」
彼の声と同時に、再び目の前が真っ暗になった。

カチャリとドアが開く音がした。
目を開くと(真っ暗だったのは、単に目を閉じていただけのようだ)、ドアの前に男が立っていた。

即に彼でない事はわかった。
が、それが「俺」であると気付くのに、しばらく時間が掛かった。

「君は彼の恋人なのかな?」
「俺」が言う。
いつもの俺の声とは若干違って聞こえた。
(録音した自分の声と同じかな?)
そんな事を思い出して、懐かしさに笑みが溢れる。

「良いのかい?」
と「俺」が言う。
条件反射のように、俺は首を縦に振っていた。
「俺」は服を脱ぎ、ベッドの上の俺の隣に転がり込んだ。

「んあっ」
俺はあり得ない声を上げていた。
胸の先が圧迫されている。
そして、もう片方の乳首が掴まれ、捻りあげられた。
「ああん」
それは痛みというよりは、不思議な快感だった。思わず声が出てしまう。

ようやく、これがさっき録ったもののリプレイであり、今の俺は俺の相手をしていた「女」の側にいると解った。

「俺」が乳首から口を放した。今度は俺の唇に吸い付いてくるのだ。
今はこの状況を悦しむべきなのだろう♪
俺は「俺」の唇を吸い返してやった。
「俺」が舌を送り込んでくる。
俺の口の中で互いの舌が絡み合った。

いつの間にか「俺」の手が股間に伸びていた。
不意に割れ目を撫で上げられる。
割れ目の中は十分に濡れていた。
「俺」の指先が割り込んでくる。
口が塞がれているので、喘ぎ声は「むむっ♪」とこもる。

「俺」が上体を起こしたので、俺は脚を広げてやった。
そこには勃起したペニスがあった。
「俺」が身体を重ねてくる…

 

処女喪失の時のような痛みはなかった。
「ぬっ」とペニスが入り込み、俺の膣を満たしていた。
更に奥まで突き入れると、ペニスの先端が子宮口に当たった。
…俺にはそこが「子宮口」だという知識はない。が、肉体がそうだと教えてくれていた。
「ん…ああ~ん♪」
自然と淫声が出てくる。

 
「どうですか?自分自身に貫かれるというのは♪」
彼の声に今の自分が先ほどまで自分が弄んでいた女である事を思い出した。
立場が逆転し、俺は「俺」自身に貫かれている…
が、女の快感の前にはそんな事はどうでも良いと感じ始めていた。

 
「ここで満足しないでいただきたい。イベントは更に続きます♪」

と、彼がスイッチを切り替えたのだろう。俺は不思議な感覚に囚われた。
俺は「俺」のペニスに貫かれヨがっていた。
と同時に、俺は女の膣にペニスを挿入していた。
俺がペニスを突き入れると、俺の膣が突かれていた。
俺が膣口に力を入れると、俺のペニスが絞めつけられる。
「な、何なんだ?これは!!」
俺が声をあげると
「面白いでしょ♪」
と彼が応えた。
「二つの身体を自由に使い、双方の快感を同時に味わう事ができるんです♪」
確かに女の身体を思い通りに動かす事で、俺はより気持ち好さを感じる事ができる。俺がこうして欲しいと思う事を、この女は間髪を入れずにやってくれる。

が…

それ以上に「女」の快感は新鮮である事を差し引いても、何と素晴らしいものなのだろう。
女を悦ばせる事に疎い男に抱かれても、かなりの快感を得られたのだ。
が、今は「痒い処に手が届く」状態である。
女の肉体が感じた処に集中して責めたてる事ができる。
言葉で説明する必要などない。
感じた処にペニスを突きたてれば良いのだ。
「あん、ああ~ん♪」
嬌声を抑える事ができない。
男にして欲しい事を伝える必要がないのだから、思いきり喘いでも問題はない。

それに、女の肉体は未だ開発されていなかったのか、イく度に感じる所がどんどん増えてゆく。
(何、コレ?)
快感には上限がないみたいに、どんどん昇ってゆく。
(俺の脳が快感に耐えられなくて壊れてしまうかも知れない)
そんな危惧が現実のものとなったとしても、俺はその事を認識できないのだろう。
俺は快感を求め腰を振り、求めに応じて突き入れる事を繰り返し続けていた…

 

 

「いかがでしたか♪究極なオナニーは?」
ベッドの傍らには彼がいた。
「オナニー?…確かに自慰行為には違いないな…」
「なかなか刺激が強烈過ぎるようで、皆さんしばらくはインポテンツになられるみたいです。」
「あ、ああ。勃たなくなるのか…だが、それも関係ないな…」
「皆さんそうおっしゃいます。役に立たないペニスは要らない。代わりにもっと感じる乳房と膣が欲しいと♪」

口にこそ出せなかったが、俺もそんな事を考えていた。
「今ならお安くご提供できますよ♪ご要望がありましたら、子宮もセットでお付けします♪」
俺は朦朧とした意識の中で彼の提案に応じていた…

 

 

 

 

「宜しいですか?これから体験するのは、出産の疑似体験です。何れ貴女も実際に体験する事になりますが、疑似体験をしておく事で男性脳への負荷が軽減される事は、処女喪失の時に経験済みですよね?」
彼の言葉に、俺は女としての「ハジメテ」を思い出していた。
愛する夫のモノを、オンナとして初めて受け入れた時…
処女膜を貫かれ、痛みに支配されたあの時…
「男」であれば耐えられない痛みも「感覚シミュレータ」で疑似体験していたおかげで耐えきれる事ができたのだ。
そして、その時に新たな命を授かった事が判り、今度は「出産」の疑似体験を行うのだ。
これは男だった俺が「母」になる為に必要な事なのだ。
俺は彼に誘導され、分娩台を模した新たな「感覚シミュレータ」に昇っていった。

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