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2015年9月13日 (日)

無題

「俺は無敵のスーパー☆ヒーローだぁ!!」
とポーズを決めた。
どういう仕掛けか、奴の背後が七色に輝きを放つ。

 

それは今年の映画に出てきたヒーローを彷彿とさせた。

奴は流行に流され易い。
殊に流行した映画の影響をモロに受けてしまうのだ。
確か去年は夏だというのに、裏山に巨大な氷の城を作っていた。
その前は大型の飛行艇だったか…
確かに奴は頭が良い。天才だ。
だから、いとも簡単にそれらを実現してしまう。
今回は裸の巨人と思いきや、人間の大きさのままの「ヒーロー」だった。
奴は、いとも簡単に「装甲強化服」などを作ってしまっていた。

 
そして…

 
「ヒーローは弱き者の味方。弱き者…汝は女なり!!」
などと御託を並べる。
奴の頭の中では彼とセットとなる「ヒーローに恋する可憐な乙女」が出来あがっていたのだ。
しかし、頭は良いが「変人」である奴の周りには女っ気どころか、俺以外に友人はいない。
当然の事ながら「ヒロイン」役をやってもらえるような女性の知人などいる筈もない。
だが、奴の凄いところは、自らがヒーローに成ったと同じように、誰をも「ヒロイン」にしてしまう事ができるということだ。
そして、その「誰か」は当然のように「俺」に決まっていた。

 

勿論、同意などを確認するような奴ではない。
「これを着て、俺の相方になれ。」
と俺にボディスーツが渡された。
その時点では奴の意図を正確に把握していなかった。俺は、単なる「ヒーローの助手」程度に思っていたのだ。
が…
ボディスーツに締め付けられた贅肉が胸の上に集められ、乳房を造っていた。
腕も脚も細くなり、その皮膚も白く滑らかになると、女の手足と見紛うばかりだ。
更に腰周りが絞られ、逆にお尻に肉が付いていた。
そこには理想的な女性のプロポーションが出来上がっていた。
奴は「俺」を「ヒロイン」にしてしまった。

 
女物の衣服が渡された。少し少女趣味の入ったワンピースだ。
勿論「女装」するなど恥ずかしいに決まっている。だが、ヒーローと一緒になって露出度の高いコスチュームを着るよりはまだまし…
と、フリルの付いたブラを素直に着けていった。
この時点では、俺も彼の意図とその能力を正確に把握しきれていなかった。
例え見るも恥ずかしいコスチュームと比較してたとしても、「男」の俺が「素直」にブラを着けられる筈はないのだ。

奴には俺の肉体だけでなく、精神さえもねじ曲げてしまう能力があったようだ。
その事に気が付いた時には、あたしはすっかり「ヒーローに恋する可憐な乙女」に成りきっていた。
そしてヒロインの宿命として、あたしはいつか悪人逹の人質にされるの。
あんなコトやそんなコトをされそうになるぎりぎりのところで彼が助けに来てくれるの。
彼は格好良く悪人逹と戦い、叩きのめしてあたしを救いだしてくれるの♪
そして、二人が落ち着きを取り戻した後…あたし逹は「結ばれる」のよ♪

「んあぁん♪」
あたしは甘い淫声で彼を誘う。
彼の股間はあたしに応えて硬く屹立している。
あたしは跪くと、彼のズボンの中からソレを引き出し、口づけする。
裏側の筋を舌先で舐め、ゆっくりと口の中に挿れてゆく。
先端が喉の奥にあたる。
あたしは口全体で彼を刺激してあげた。
「あぁ、イイよ♪」
そう言って呻きをあげると、あたしの口の中に彼の精液が送り込まれてくる。
あたしは喉を鳴らして、その全てを飲み込んでいった。

彼はヒーロー♪
それだけの事で萎える事などない。
いまだ力強さを保っているの。
「今度はこっちにシてくれる?」
あたしはスカートをたくし上げた。
既にあたしの股間はぐしょぐしょに濡れていた。

「あん♪ああん!!…そ、そこ…イイわぁ♪」
あたしは快感に喘ぎまくる。
ハジメテなのに、あたしの股間はすんなりと彼のペニスを咥え込み、甘美な快感を伝えてきた。

 
(ハジメテ?!)

 
あたしは「乙女」だから…
違うっ!!
俺は「男」だ。
奴のボディスーツで女の姿になっているだけで、中身は「男」なのだ。
受身のSEXの経験などある筈もなく、受け入れる器官だって存在しない!!

だが、何でこんなに股間が濡れているんだ?
俺はスカートの中に手を入れた。
濡れたショーツを脱ぎ捨てる。
ボディスーツに被われ突起物を抑え込まれた、のっぺりとした股間…
そこに刻まれた溝から滲み出てきている。
溝は深く刻まれており、まるで女性器のような襞が刻まれていた。
指を這わすと、指先には愛液が絡み付く。
「あんっ!!」
指先が触れた突起から生まれた刺激に、思わず喘ぎ声が漏れる。

下腹部の奥に熱い塊が生まれたようで疼きを伝えてくる。
乳首の先からもチリチリとした感覚が伝わってきている。
俺の肉体が刺激を欲していた。

(挿れて♪ぐちゃぐちゃに掻き回して♪)
そんな言葉が俺の頭の中を駆け巡っている。
(俺は何を望んでいるんだ?!)
答えは明らかである。ただ、俺が「男」としてそれを認めたくないだけなのだ。

(今のお前は「男」だと言えるのか?)
否定ができない。股間を濡らし、女陰に男を咥えこみたくて仕方なくなって悶えている…
あたしは「女」でしかない?
快感を求めて、あたし…俺はソコに指を送り込んでいった。
濡れた肉洞が指を圧し包む。股間からは胎内に侵入してくる異物を感じる。
実際に尻の穴に指を突っ込んだ事はないが、これはそれとは別次元の感覚に違いなかった。

一本では物足りない。
もう一本な指を差し込んで洞の内を掻き回す。
「んあん…あふぁん…」
快感に淫声が漏れてゆく。
くちょくちょと卑猥な音をたてて、指が出入りを繰り返す。

ヒーロー様に抱かれ、ヒーロー様のペニスが音をたてていると思いながら…
あたしは「ヒーローに恋する可憐な乙女」なのだから♪

 

 

「…お~い。聞こえてるか?」
あたしを呼ぶ声に、現実に引き戻される。
「見た目は結構エロいんだが、中身を知ってると無茶キモいぞ。」
あたし…俺はスカートを捲りあげ、晒した股間に指を突っ込んで喘いでいる自分に気がついた。

頭から冷水を浴びたかのように、一気に全身が震えあがる。
「え、え…と。これは…」
と、どうやっても取り繕いようもない。
既に奴は「装甲強化服」を脱いで、いつもの白衣をまとっていた。
「なかなか興味深い反応だったな♪続けるなら寝室を貸してやるから、俺の目の前では止めてくれないか?」
だ…だれの所為でこんなになったと思ってるんだ!!
喉まで出かかったが、この恥態の前にはその言葉は飲み込むしかなかった。

立ち上がり、スカートの乱れを直した。
「それよりも、コレはどうやったら脱げるんだ?」
と俺が聞くと
「困ったお嬢さんだね。裸になるのも良いが、寝室でと言っているだろう?」
奴は故意に質問の意図を曲解しているのだろうか?
「い、今着ているこの服じゃない。その下のボディスーツのことよ!!」
「ボディスーツ?」
「だから、あたしはこのボディスーツで女になっちゃったの。早く脱いで元にもどらないと変になっちゃうわ。」
「女であることを知ってしまうと、もう少女には戻れないんだよ。知っていた?」
「だから、女って意味が違うの。あたしはまだ処女のままよ!!」
「本当か?よかったら確認させてもらえないだろうか?」
「な、何言ってるのよ。そうじゃなくて、あたしはコレを脱がないと…」
「だから、脱ぐなら寝室に行こうね♪その後は俺が良いようにしてやるよ。」

 

 
…って、あたしは彼に抱かれて、何度もイってしまった。
(何でこうなっちゃうのかしら?)
結局は、あたしは彼のよいように使われてしまう運命なんだわ。
(これも、彼に恋してしまった乙女の宿命なのかしらね♪)

あたしは「大事な事」を忘れているような気がしつつも、起き上がると、彼のために朝食を作り始めていた。

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