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2015年5月31日 (日)

兎に会った日

麗らかな春な日差しが降り注いでいる。
俺は満開の桜の木の下でうとうとと居眠りをしていた。

「もしもし?すみませんが道をお尋ねして宜しいでしょうか?」
そんな声にぼーっとして目蓋を開けると、俺を覗き込んでいる兎の顔があった。
(兎?)
そいつは童話の世界から出てきたかのように頭の上にシルクハットを被り、羽織っている上着のポケットから懐中時計を取り出していた。
「ああ、遅刻してしまいそうだ。お茶会の場所への近道、知ってませんか?」
と兎が言葉を喋っていた。
「お茶会って、三月兎の…」
「ああ、知っておられるのですね。良かった♪案内してもらえませんか?」
と俺の手を引いて立ち上がらせた。
「あれは童話の中の話で、俺が知ってる訳ないだろう?」
と言う俺の反論など一切気にせず、兎は俺の手を引いて走りだした。
「ああ、あの穴が入り口ですね?」
その先には不自然な形で真っ暗な穴が開いていた。
外から見た厚みはないが、空中に浮いている「穴」は、正面からみると深い所まで届いていた。

兎はそのままの勢いで穴の中に飛び込んだ。
手を引かれている俺も、そのまま穴の中に落ちていった…

 

 
「おめでとう♪」
「おめでとう♪」
騒がしさに目が覚めた。
(ここはどこだ?)
俺はベッドのようなものの上に寝かされていたようだ。
とはいえ、上には天井はなかった。青空があり、木々の枝葉がそれを縁取っていた。
(森の中?)
生えている木々はさっきまで目にしていた桜ではなかった。
緑色の丸い葉が繁っている。
騒がしさの方に目を向けると、さっきの兎の他に鼠やら猫やらが同じように服を着てテーブルを囲み、ティーカップを手にしていた。
(これがお茶会ってやつか?)
面倒臭くならないうちに、そっと立ち去ろう…と起き上がろうとして、俺は自分の着ている服が違っている事に気がついた。
「何だコレは!?」
思わず声をあげてしまった。
慌てて口を抑え、テーブルの方を見た。
どうやら、お茶会は途切れる事なく続いているようだ。

俺はもう一度自分の服を見てみた。
(これはエプロンドレスというやつか?)
童話に出てくる女の子がよく着ている、ふわふわのスカートの上にレースやリボンで縁取られたエプロンが被さっている…俺が着させられていたのは、まさにそんな衣服だった。
そっと下に降りようとして…
コンッ
と床が鳴った。踵が固く、高くなった(女の子が履くような)靴を履かされていた。
下は石でデコボコした地面である。素足での移動は厳しい。…この靴は脱ぐ訳にはいかなかった。

音をたてないようにゆっくりと離れてゆく。
踵の高い靴はバランスが取り辛い…いや、靴の所為だけではないようだ。
身体を動かす度に胸の上で揺れているモノが俺の動きの邪魔をする。
ソレの動きを止めようと、掌で抑える…
(フカッ)
と、女の胸を…乳房を掴んだ時と同じ感触が掌から伝わってきた。
更に、俺の胸からも「掴まれた」と伝えてきた。
…つまり…俺の胸には女と同じ「乳房」があり、それは造り物ではなく、生身の…本物の乳房なのだ?!

 

しばらく歩いてゆくと、泉があった。
その水面に「俺」の顔を写してみた。
が、そこに写っていたのは金髪巻毛の女の子だった。
(もう、何がどうなっていても知らないぞ!!)
と、辺りに人がいないのを確認してからスカートを捲りあげてみた。
脛毛のない、艶かしいナマ脚が現れた。お尻までも露出させる。
俺の股間は女物のパンツ=ショーツに覆われていた。
その正面は平に近い絶妙な起伏を呈していたが、その薄布の下にはグロテスクな肉棒の存在は確認できなかった。

「何か困った事でもあったのかしら?良かったら手助けして差し上げますわ♪」
女の声に振り返ると、そこには童話の世界にいる「魔女」が立っていた。
「貴女のための王子様を呼び寄せてさしあげましょうか?それとも、舞踏会に行くための馬車とドレスが必要なのかしら?」
「お、俺は…」
「皆まで言わなくても良いわよ。最近の娘はススんでるものね♪一切を飛び越して王子様とシたいのでしょう?」
と、俺の回答も待たずに話しを進めてゆく。
やはり「魔」女には違いないのだろう。
「ビビッとなっ♪」
魔女が魔法の杖を振るった。
ヒヒーン
と馬が駆け寄ってきた。
「馬車を仕立てるのか?」
「青姦も良いと思ったのだけどねぇ♪ビビッとなっ!!」
と足元に転がっていたカボチャに魔法を掛けると、カボチャはぐんぐん大きくなって、中東風の館ができあがった。
「さっきの馬は?」
「今来るわよ♪」
と魔女が言うと、サルタンの御曹司のような若者が現れた。
「彼よ♪それこそ持ち物は馬並みだから、今夜は思う存分可愛がってもらいなさいね♪」
若者は近づくと俺の手を取り抱き締めた。
「ようこそ。マイハニー♪今夜は帰さないからね♪」
といきなり俺にキスしてきた。
何故かそれだけで、俺の頭はぼーっとなって、何も考えられなくなってしまった。
「魔法は夜の12時を過ぎても大丈夫よ♪心配しないで存分に愉しんでらっしゃいな。」
バイバイと手を振って魔女は消えてしまった。
次の瞬間、俺は若者に抱えられ…お姫様だっこというやつだ…そのまま館の中に入っていった。

 
玄関の扉を入ると、そこはもう寝室になっていた。
そのままベッドの上に降ろされた。
「さあ♪始めようか?」
と、若者は一気に服を脱いだ。
「ま、待て。真っ昼間から、そんな…」
「昼間?外を見てご覧。陽が沈んでゆくよ♪」
窓を見ると、砂漠の果てに真っ赤な太陽が落ちてゆくのが見えた。
「ほら♪もう夜になっただろう?早く愉しもうよ♪」
と、彼の股間では巨大な逸物が揺れていた。
「お、おいっ!!まさか、それを?」
「そうさ♪コレで君を思う存分悦ばしてあげるよ♪」
蛇が鎌首を持ち上げるように、そいつが勃起を始める。
いつの間にか、俺は全裸になっていた。
既に、股間は愛液でぬるぬるになっていた。
乳房の先端で乳首が勃起している。
子宮が疼いていた。
………
……
… 

 

麗らかな春な日差しが降り注いでいる。
俺は満開の桜の木の下でうとうとと居眠りをしていたようだ。

何か摩訶不思議な夢を見ていたようだが、今となっては何も思い出せなくなっていた。

「もしもし?」
男の声に振り返り見上げると、そこには精悍な若い男の顔があった。
どこかで見たような…が、俺の記憶のどこにも彼の姿を見つける事はできなかった。
「暖かくなったとはいえ、こんな所で寝ていては風邪をひきますよ。お嬢さん♪」

ドキリッ!!
と心臓の鼓動が高鳴った。
俺の視線が彼の股間の膨らみから離せなくなっていた。

ジュンッ!!
と俺の股間が濡れ始めていた。
「じゃあ、寝ていても大丈夫な所に連れていってくださる?」
俺の言葉に
「勿論♪」
と彼はあたしを抱き上げていた♪

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