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2015年3月17日 (火)

「弟」への思い

弟が女装を始めた。

「好きな人ができたの♪」
と言っていた。
勿論、相手は野郎なのであろう。
弟の女装はなかなかなもので、俺自身「本当は妹だったんじゃないか?」と思うくらい「女」にしか見えなかった。

始めは休みの日に女装してでかけるだけだったが、やがて休みの日は朝から晩まで「女の子」するようになった。
そして…
「メルアド交換したから♪」
となってからは四六時中女の格好で通すようになった。

「男のお前に用のある奴が来たらどうすんだよ?」
と聞くと
「兄貴がボクの替わりに出てよ♪」
と涼しい顔で答える。
世の中の多くの兄弟は「替わりをする」ことは難しい。「声が似ている」で電話で間違えられる事はあっても、直接対面すれば違いは明白となる。…俺逹のような一卵性双生児でもなければ…

俺達は双子で、親でもたまに間違えるくらいだ。これまでにも何度か弟と入れ替わって学校に行ったりとかしたこともある。
「じゃあ、こっちもお願い♪」
と弟は二つ持っている携帯の一方…弟か「男」の時に使っていた方…を俺に渡してきた。

 

 
その日、弟は化粧が崩れる程の涙まみれで家に帰ってきた。
そのまま部屋に閉じ籠る。
「独りにしといてっ!!」とヒステリックに叫び、泣き続けていた。
そして…

「あ゛ーーっ!!」
物凄い叫び声
つづくドタッと倒れる音
そして静かになる

異常を感じ、俺は弟の部屋のドアをぶち抜いた。
弟が倒れている。
床に血が溢れている。
(何が起こったのだ?)
俺は呆然自失で立ち尽くしていた…

 

 

出血によるショック死だった。
弟は「男」を辞めようと、自らの股間を切り裂いたのだった。勿論、彼に外科の知識などある筈もない。
耐えきれない痛みと溢れ出る血流に、そのまま自らの命を手放してしまったのだ。

が、弟の死は家族以外は知る事はなかった。
弟の死後も、彼の友達にはメールが届き、電話を架ければちゃんと応答していた。
勿論、俺が弟に替わり彼の携帯を使っているのだ。
そして、誘われれば会いにも行く。弟の服を着て弟のフリをすれば、誰も本人でないとは気付かなかった。

 

 
そして、俺は弟のもう一つの「顔」に挑戦してみた。
元は同じ顔である。が、化粧の良し悪しで見え方が全然違う。服に関しては何も問題はなかったが、化粧が上手くゆくまで練習を繰り返す事になった。

 

 

「なぁ、俺と付き合わないか?」
そう言ってきたのは弟の恋人だった男だ。
俺は彼に近づくため、少し整形し化粧も変えて弟とは別人に見えるようにしていた。
俺は弟を死に追いやった奴に制裁を加えようとしているのだ。
「お前、雰囲気が昔付き合ってやった奴に似ているな。」
「ヒトを抱いてる時に他の女の話しなんて聞きたくないわ。」
奴の指が俺の胸の人工乳房を揉みあげる。
「ああん♪」と俺は感じたフリをする。
「女なんかじゃねぇ。そいつはオカマだったんだ。俺はオカマに熱を上げさせられてたんだ!!」
怒りのままに奴は俺を突きあげた。
「ああん、いいっ♪」
今の俺の股間には「膣」があり、他の女と同じように男を受け入れる事ができる。
「おっ?良い絞め具合じゃないか♪」
俺は膣圧を上げ、彼を絞めあげてやった。全ては奴の警戒心を失わせるためだ。
「良いぞ、良いぞ♪このままイけそうだ。」
「来て♪射して♪あたしの膣を貴方ので満たしてっ♪」
奴が達してゆくのが手に取るように解った。
(そして、これがお前の男としての最後だ♪)
「ああっ…イクッ♪イッちゃう~~!!」
俺は盛大にヨガってやった。
奴は気を良くして、溜めていた精液を一気に放出した。
その直後に奴にもスキができる。俺は隠し持っていた睡眠薬を奴に注入した。

 
どさりと奴の体が俺の上に被さってきた。
俺は奴をベッドの上に転がすと、むくりと起き上がった。
股間から奴の精液が滴ってくるが、まずは奴への制裁が先である。
バックから取り出した注射器を奴の金玉に突き刺す。薬液を半分づつ注入する。
これで奴の男性機能は永遠に失われる。
精液は作られず、勃起する事も叶わない。いずれ、金玉は消滅し、チンポも10分の1くらいに萎縮してゆく筈だ。
その次にバッグから取り出したのは、俺も付けているのと同じ人工乳房だ。
これは、剥がすのに専用の剥離剤が必要なタイプだ。勿論、奴に剥離剤の情報など教えてはやらない。
奴の胸に貼り付けてやる。そして、その上に黒のセクシーなブラジャーを被せてやる。
下もお揃いのショーツを穿かせる。まだ、薬を打って間もないので、萎えてはいるが奴本来の大きさを保っているので、はみ出てしまうのはご愛敬だ。
奴の体型に合わせたワンピースも用意してあるが、これはストッキングと一緒に奴の目の届く所に置いておいてやる。
奴がこれを着るかは、奴の自主性に任せてやるのだ♪
(勿論、この胸の大きさではワイシャツのボタンは止められないのだ♪)

 

 
落ち着いた所で俺はシャワーを浴びて汚れを落とした。
ナカ出しされたとて妊娠する事はないのだが、厭な奴の体液が残っているのは気分が良くない。
じっくりと洗い流してきたが、奴はまだ深い眠りの中にいる。
(これはサービスだぞ♪)
と、俺は奴の顔に化粧を施してやった。
勿論「オカマ」にしか見えないように注意を払っている。
奴がこの化粧をどうするかも見ものである。
俺は身支度を済ませると、部屋の中にワイヤレス・カメラをいくつか仕掛けておいた。
勿論、画像はWEBに配信されている。
俺は近くのネットカフェから設置したカメラにアクセスした。

 
奴が身動きを始めた。
もうすぐ目覚めるのだろう。
ちょっと見には下着姿の女が寝ているだけにしか見えない。
「…ん、ぁあ…」
奴がゆっくりと瞼を上げる。二枚重ねの付け睫は重たかっただろうか?

彼は先ず胸に違和感を感じたようだ。
ブラのカップの上から自分の真新しい胸を掴んだ。
それが造り物の乳房である事は即に解ったようだ。
カップの中から剥き出して引っ張った。が、これは剥離剤がなければ取れないのだ。
奴には痛みしか残らない。次に接着面の端を探し始めた。
が、こいつは体温で溶けて皮膚に融合してしまうのだ。繰り返しになるが、専用の剥離剤でなければ剥がせないのだ。

奴は諦めると股間を確認する。
そこには異常が無かったのが解ったようでほっとしたようだ。
奴はブラとショーツを脱ぎ、トランクスを穿き、ティーシャツを被った。
ティーシャツはサイズが小さくなったように感じるが、それは大きなバストの分窮屈になっているのだ。
更に、ノーブラであるので乳首の形がくっきりと浮き上がり淫しく見えた。

奴はそれらを無視するかのようにワイシャツに袖を通した。
案の定、胸のボタンを嵌めることができない。…が、奴は無理にそれを留め…
「ぶちっ!!」
と派手な音を立ててボタンが弾け飛んでいった。
奴は胸元を留めるのを諦め、ズボンを穿いた。
上着を羽織り、鏡にその姿を写して初めて、奴は化粧されている事に気づいた。
慌てて上着を脱ぎ、洗面台に向かった。
石鹸を泡立てて顔に塗り、何度も洗い流した。
再び鏡に全身を写す。
それは女の胸を持った男=出来損ないのオカマにしか見えない。
が、奴は全てを無視するかのように部屋を後にした。

 

 
ある日、俺が街を歩いていると見覚えのあるワンピースを着た大女が歩いていた。
上手く化粧していたが、その顔は「奴」であった。
奴はオカマとして生きる事を選択したのであろう。奴にはもはやオカマを卑下する事はできないであろう。
俺は鏡に向かい「弟」に問いかける。
(これで満足かい?)

だが、鏡の中の女は何も言わず、優しく微笑んでいるだけだった。

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