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2015年3月17日 (火)

妄想

成人男性なら、だれしも「女」の肉体に興味があるであろう。
「生物」の本能としての生殖行為の対象であるが、人間の場合は性認識が多様である。「だれしも」とは言ったが、例外はいくつもある。
その男性の生殖行為の対象が「女」であるとは限らない。男性同士を欲するとか、幼い男の子でないとダメとか…
ではあるが、一般の男性以上に「女」の肉体に興味を持っている輩がいる。
彼等は生殖行為の「対象」としてではなく、「被対象」として…すなわち、自らの肉体が「女」となり、被対象者として他の女性と同じ感覚を得る事を欲している。

現在の科学技術では、成人男性が完全な「女」の肉体を得る事は不可能である。が、それでも「現実」に欲するものは、外科的手術と性ホルモンの投与により、限りなく「女」に近い肉体を手に入れようとする。
一方で「完全」な肉体でなければと諦めた者は、空想の世界で「女」の肉体を手に入れようとする。
しかし、その手法は千差万別である。
現実世界との繋がりを残す者は、女性の下着や衣服を着たり、化粧をしたりすることで自らが「女」になっている事を想像する。
空想の世界に入り込んだ者は、更に自由に発想する。
薬や機械、魔法の力を借り、自らの肉体を完全な「女」に変化させる。
全身ではなくとも、「女」の臓器を自らに移植し、完全な「女」の機能を自らに宿す。
自らの肉体を変えられないのであれば、「女」の感覚のみを得ようと考える。
女性の行為時の記憶を記録し、自らの脳に再現する。電波に乗せてリアルタイムで感覚を共有する。
果ては、「女」の肉体を奪い取る。憑依や脳移植、「皮」を剥いで自ら着込む等…
空想の世界には際限がない。

 

ここに一人の男がいた。
彼は「女になってみたい」と妄想している。
妄想の世界なら、何の技術的手段も必要がない。その「過程を楽しむ」のでなければ事は簡単だ。

ほら♪

君はもう、既に「女の子」になってるだろう?
どうだい♪素足に触れるスカートの裾の感覚は?
君の股間にはもう、醜い突起は存在していない。替わりに興奮すると濡れそぼる深い谷間が備わっているのだよ♪
胸はブラジャーが邪魔してよく解らないだろうが、スカートの上から触れてご覧♪それが「女の子」の身体だよ。

 
君は早速にも「女の快感」を感じてみたいんじゃないか?
でも、どんな「男」に声を掛ければ良いか分からないよね?
それに、「男」の意識を持ったままでは辛いものがあるのも確かだ。
そこで君には「彼」を用意してあげた。

 
そう。彼は「君自身」だ。彼の事ならば、君も良く知っているだろう?
「彼」になら君の「ハジメテ」を捧げても良いんじゃないか?考えようによっては大掛かりなオナニーでもある。カウントに入れなくても良いかもね♪

彼は「君自身」だ。女の子に何をしてもらうと悦ぶかは判っているだろう?
それを君が彼にシてあげると良い。何事もギブアンドテイクだ。先ずは君がご奉仕してあげなさい♪

そうそう♪
良いんじゃないか?彼のペニスはギンギンに勃ってるよ♪
そのまま一発目は君の口の中に射してもらうと良い。
君自身のザーメンだ。汚いものではないよ♪今は変な味かも知れないが、そのうち甘露に変わってくると思うよ。

君は若いから、即に回復しているだろう♪次はいよいよ本番といこうか?
彼に服を脱がせてもらったら、今度は彼の服を脱がせてあげるんだ。
「男」の服は大きいだろう?少し前まで君も同じものを着ていたなんて考えられないよね?
今の君は可愛い女の子で、30センチ以上も小さくなっているからね♪
どうだい「男」の匂いは♪うっとりするだろう?
うっとりして、少し股間を濡らしちゃったかな?

さあ、このまま「彼」に抱かれよう♪
恥ずかしがらないで脚を広げて、彼に君の「女の子」を見せてあげなさい♪
テラテラと愛液に濡れて輝く秘所をね♪

声を出して良いんだよ。
舐められて感じているんだろう?
オンナの媚声は男を興奮させる効果があるんだ。積極的に喘いであげた方が良いよ♪

 

もう、こちらの声も聞こえないくらい快感に翻弄されているのでしょう♪妄想の世界は何でもアリです。
ゴムを着けなくても妊娠する心配はありません。心行くまで中出ししてもらいましょう♪
ちょっと頑張れば、オッパイからミルクを出す事もできますよ♪
クリトリスを大きくして、フタナリも経験してみましょうか?勿論、女の子の体では射精する事はできませんが、彼のアヌスにぶちこんでヒイヒイ言わせる事は可能ですよ。

勿論女の子同士も可能です。それでは彼も女の子になってもらいましょう♪
どうです?目の前でかつての自分が男から女に変えられてゆくのを見るのは♪
背が縮み、服がだぶだぶになってゆく。が胸の所だけは妙に残っている。それが内側にできた二つの膨らみであることは、胸の生地がぽつりと浮き出ている…乳首の存在で裏付けられるよね。
髪の毛が長くなり、髭が姿を消してゆく。眉毛が細く、薄くなってゆく。ふっくらとしたほっぺた。官能的な唇。上下の睫毛が延び、目が大きく見える。

まるで双子のようにそっくりだよ。
まあ、君逹は元々が同一人物だからね♪
どうする?このままレズSEXに突入するかい?それとも、男に戻って女になった君自身を犯ってみるかい?
もっと逞しい「男」に抱かれたいのなら言ってご覧。妄想の世界だから、どんな男も望みのままだ。
プロレスラー並みの巨漢が良いかね?黒光りするスプリンター?それとも豪奢な金髪のテクニシャンタイプが良かったかね?
ヤろうと思えば、白馬に乗った王子様の白馬の方ともデきるとも♪

っえ?
君は王子様とで、もう一人の君が白馬に犯られてるのを見ながらシたいって?
問題ないよ♪
ホラ。もう一人の君がマウンティングされてるよ。白馬の太くて長いペニスに貫かれ、悲鳴をあげ始めてる♪
次は君の番だ。
場所は彼女逹と同じ馬小屋の中で良いね♪
彼女を見ながら同じように四つ這いになって♪王子様がスカートを捲って下着を剥ぎ取ってくれるよ。
君は彼女の嬌態を見てるだけなのに、物凄く濡らしてるね♪これなら王子様の馬並みのペニスもスムーズに受け入れられるね?

そう♪彼女は君自身だ。だから、君にも彼女と同じ快感を与えてあげなければね♪
彼女が叫んでるのと同じくらいの痛みはあるよ。でも、これも妄想の世界の中だけの事だ。

…って、もう聞こえないか♪
妄想の世界は二人の女の絶叫に支配されてしまった。この音量には流石に耐えられそうもない。
それでは心行くまで「女」の快感を堪能していってくれ♪

アクター

クローゼットの扉を開けると、そこには幾枚もの「皮」が吊下がっていた。

「くくく…♪これは全部俺のモノなのだ!!」
圧し殺した笑いが出てくるのを、俺は止める事ができなかった。
その「皮」は老若男女、背丈も恰幅も様々、肌の色の違うものまである。
そして、その「皮」を着る事で、俺はその人物に成りきる事ができるのだ。

 

元々の「俺」は冴えないヲタクだった。
怪獣映画に憧れ、巨大化した自分が町並みを破壊する姿を想像して悦に入っていた。
勿論、俺はヒーローではなく、悪の化身の怪獣そのものだった。
将来はスーツアクターになりたいと、演劇の勉強もした。
が、俺は俗に言う「ヲタク体型」であった。当然運動能力も低く、役者としてやっていく事などできはしなかった。

そんな時、得体の知れない男が俺に声を掛けてきた。
「君はスーツアクターを志望していたよね。」
男はアルバイトの話を持ちかけてきた。「皮」を着てその人物に成りきる…俺の顔は出ないし、中に俺が居る事も悟られないようにするのだ。
期間はその「娘」の祖父が死ぬまで…病魔に冒された資産家の老人が最期には可愛い孫娘に看取ってもらいたいと言い出したのだ。
勿論、その孫娘は可愛げもなく、老人を看取る優しさの欠片も持っていなかった。
老人の関係者は必死に代役を探したが、どこかで別人である事が露見されてしまうのだ。
そんな中、「皮」を持ち込んだのがこの胡散臭い男だった。

 

俺は見事に演じた。
(「皮」自体がこの娘の「癖」みたいなものを覚えているらしく、自然と娘に成りきる事ができたのだ。)
孫娘の献身的な介護の所為か、一時期は「回復するんじゃないか?」とも言われたか、宣告された死期を一ヶ月程過ぎた所で老人は呆気なく他界した。

(これでこのバイトも終わりか…)
と思っていたら、事態は思わぬ方向に進んでいった。
盛大な葬式が終わり、いくつかの法要を近親者で済ませた後、弁護士が現れて言った。
「ご老人の遺言には、全財産を孫娘に譲るとありました。」
当然、他人事として聞いていたが、あの男が現れまだしばらくはこの娘のフリをしていて欲しいと言われた。
この状況で「孫娘」が失踪したとなると、警察だけではなくマスコミを巻き込んだ大騒動になると言うのだ。
「じゃあ、本物の孫娘に替わってもらえば良いじゃないか。」
と言うと
「既に本人はこの世にいない…というか、あんた自身が本人なのだ。」
と言う。
詳しく問い詰めると、この「皮」がこの娘そのもの…本人の中身を無くして「皮」だけにしたものだそうだ。
「つまり、俺は一生この娘を演じ続けなければならないのか?」
そう言う俺に男から提案があった。
「ずっとその姿というのもストレスが溜まるでしょう。老人の資産は莫大なもので、そのすべてが今や貴女のものなのです。」
男は俺に耳打ちした。
「その金で他の「皮」を買いませんか?お高いですが、今の貴女にはどうという事はないでしょう♪」

 

 
俺は度々男から「皮」を買ってはふらりと旅行に出掛ける。
旅行中は「皮」の人物に成りきってストレスを発散させる。
イケメンの男の時は女を選び放題。何人もの女とヤりまくる。
女の時は女同士の気安さで、声を掛けてはレズ行為に引きずり込む。
勿論、女の時は声を掛けてくる男もいる。俺は女としての受け身のSEXも楽しんでいる。
(俺のハジメテがお祖父ちゃんだったのがちょっと気に入らないけどね♪)

 

金に飽かして色々と「皮」を揃えたけど、普段の「お嬢様」でいる時が一番落ち着くような気がする。
遺産のおこぼれにあずかろうと、親類縁者が彼等の意気の掛かった花婿候補を紹介してくるので、この姿の時は「男」と関係を持つ事のないようには気を付けている。
寂しくなった時に独りで慰める事も普通にヤっている。
お風呂の中で股間に指を這わす。指先を曲げ、ナカに押し込んでゆく。
「んあん♪ああん♪」
可愛らしい淫声が、俺の喉から零れていった…

俺は「蟲」を飼っている。これは二匹目だ。
この蟲に刺された女は「俺」なしではいられなくなるのだ。

一匹目は春頃に手に入れた。夏には仕込みが終わり、近くの公園をうろついていた女子高生の首筋に蟲を落としてやった。
蟲は尻から針を出すと、彼女の皮膚に突き立てて毒液を注入する。
「毒」とは言っても死に直結するようなものではない、
只、「俺」なしではいられなくなるのだ。
蟲に刺された女子高生の目がトロンとなる。
「ぁあ、欲しい♪頂戴!!」
と女子高生が俺にすがる。
「良いぜ♪」
と俺は女子高生を公園のトイレに連れ込む。
「ああ、我慢できない!!」
女子高生はトイレの個室に入るなり、俺のズボンのチャックを下ろした。
既に硬くなっていた俺の逸物を引き出すと、自らのスカートを捲り片足をショーツから抜き取って俺の腰に絡み付けた。
当然のように彼女の股間が俺の腰に密着する。
「んあん…入ってきた♪」
俺の逸物はピタリと彼女の膣に突き刺さっていた。
「早く射して!!」
と彼女が腰を振る。彼女が欲しているのは俺の精液だ。
蟲の毒液は、女を俺の精液中毒にしてしまうのだ。

 

これも、毎日この蟲に俺の精液を与えていたからだ。
この蟲に精液だけを与え続けると、その毒液が変化して、このような効果を得ることができるのだ。

 

が、一旦この性質を得てしまった蟲は、以降は俺の精液しか食しなくなる。
そのため、毎日のようにこの女子高生とSEXに明け暮れていると、蟲は食事が摂れずに餓死してしまうのだ。

俺が蟲の死に気づいたのは、秋に入ってからだった。
夏休みの間は時間が自由に取れた女子高生も学校が始まるとそうもいかなくなる。
本人は学校を休んででも俺とSEXしたいのだが、周りがそれを許してくれない。

と言うことで、女子高生がいない間の相手を作ろうと虫籠を見ると、中で蟲が死んでいたのだ。
俺は蟲の死骸を処分すると、二匹目を発注した。
(今度は殺さないようにしなければ…)
と慎重に育てていた。
勿論、ヤり過ぎには注意した。女子高生とヤった後にもちゃんと餌が用意できるようにする。
そして冬が近づいてきた。
(クリスマスには二人の女を侍らせてのパーティーができるかな?)
女子高生がいない間に相手ができるような女の子…って、どんな娘だろうか?
俺は街をぶらつきながら考えていた。

外は大分寒くなっていた。
コートを着ている女性もいる。肌の露出が少ないと、蟲を付けるのが難しくなる。
そんな中、肌を広く露出させている女がいた。短パンにタンクトップという薄着だ。髪をポニーテールにし、鉢巻き状のヘッドバンドを締めている。
足にはスニーカーを履いた姿は、アスリートっぽい。
(こんな女とシてみるのも良いかな♪)
女は公園に入るとストレッチを始めていた。
どうやって彼女に蟲を付けるか、アイデアがまとまらないうちに彼女に俺の存在を気付かれてしまった。
「盗撮とかしたら警察に突き出すからね。」
と、即座に俺を犯罪者扱いしてくれた。
(まだ何もしていないだろうが!!)
と抗議したかったが、これからやろうとしている事は盗撮よりも酷いものには違いない。
が、他人を外見だけで犯罪者と決めつけるような女は許せなかった。
俺は蟲を取り出すと、一気に彼女に近づいて、その首筋に蟲を貼り付けてやった。

「きゃっ!!何すんの!!」
俺は女の反射神経を見くびっていた。
彼女は咄嗟に蟲を払い退けていた。

チクリッ!!

俺の首筋に、何かが刺さった。
それが蟲であることは容易に想像が付いた。(早く払わなければ)と思った時には既に毒液が注入されてしまっていた。
俺は自分の意思で考える事ができなくなっていた。
視界が狭まり、見えるのは若い男性だけになる。
「ぁあ、欲しい♪」
俺の視線は彼等の股間…股間の膨らみに注がれていた。

俺はふらふらと一人の男に近づいていった。
「欲しいの♪頂戴!!」
と男にすがる。が、
「何だよてめぇ。気持ち悪いな!!」
と突き飛ばされてしまった。

(だけど、本当に欲しいのは彼のじゃない)
彼に接し、その臭いの微妙な違いに気づいた。
俺が求めていたのは「俺」の臭いに違いなかった。
俺の足は自然と「俺」の部屋に向かっていた。

「どこに行っていたの?」
部屋には既に女子高生が上がり込んでいた。
「はやくぅ♪」
彼女は俺に飛び付くとズボンのチャックを下ろした。
が、そこから俺の逸物を引き出そうとしたが巧くいかない。
「何で?どうしたの?」
俺は彼女に押し倒され、ズボンを引き剥がされた。
「何で無いの?!」
彼女の声に俺も自分の股間を見た。
…そこには逸物はなく…女のような割れ目があった。
「んもう。欲しかったのにぃ!!」
彼女は立ち上がり、足首に絡まっていたショーツを穿き直した。
「他で探すわ。もうここには来ないから。」
そう言い捨てて、出ていってしまった。
俺は彼女を追おうともしなかった。それは俺もまた彼女と同じ欲求に支配されていたからだ。

(彼女と同じ…?)
俺は晒されたままの股間を見た。
そこには彼女と同じように割れ目ができている。
そこに手を伸ばし、掌をあてた。
(同じだ…)
指を立てると、ズブズブと中に入ってゆく。俺の股間は既に濡れており「男」を待っていた。

 

 

部屋には女子高生が泊まりの時用に置いていった「着替え」が、下着から一式残されていた。
俺は着ていたものを脱ぎ、全裸になった。
変化していたのは股間だけではなかった。胸は膨らみ、ウエストは括れ、全身が柔らかくプニプニしていた。
ショーツを穿き、ブラを着けた。スカートを穿き、可愛いデザインのティーシャツの上にセーターを被る。
鏡に写った俺は「女の子」にしか見えなかった。
ブーツを穿き、コートを着て部屋をでる。

街に向かい「男」を探した。
駅前では若い男が女の子を漁っている。
「欲しいんだけど…」
俺が声を掛けると、男の瞳が好色そうにぎらつく。
「良いぜ♪」
と俺は公園のトイレに連れ込まれた。
「ああ、我慢できない!!」
俺はトイレの個室に入るなり、彼のズボンのチャックを下ろした。
既に硬くなっていた逸物を引き出すと、スカートを捲り片足をショーツから抜き取って彼の腰に絡み付けた。
当然のように俺の股間が彼の腰に密着する。
「んあん…入ってきた♪」
彼の逸物はピタリと俺の膣に突き刺さっていた。
「早く射して!!」
と俺は腰を振った。
俺は精液中毒の女になってしまっていた。

 

 
クリスマス。
パーティが開かれていた。彼が気心の知れた男友達を集めてくれていた。
「ハーイ♪」
俺はミニスカートのサンタ服を着て彼等の前に現れた。
「良い子のみんなにクリスマスプレゼントよ。プレゼントはア・タ・シ♪」
そう言ってスカートを捲る。勿論ノーパンなので、愛液でキラキラした俺のマンコが晒される。
「おおーっ」
男逹が歓声を上げ乱交パーティーが始まるのだった♪

 

 
=====

公園で本を読んでいると
「盗撮とかしたら警察に突き出すからね。」
と女性の声がした。
ランニングスタイルの女性に見るからに怪しい男が近づいていた。
更に男は一気に彼女に近づくと、彼女の首筋に手を伸ばした。

「きゃっ!!何すんの!!」
彼女は咄嗟に男の手を払い退けていた。

男はその場にへたり込み、ぼーっとしている。
女性の方は関わり合いたくないようで、サッサと走り去っていった。

残された男がきょろきょろと辺りを見回す。さっきより更に行動が異常になっている。
男は立ち上がると、ふらふらと一人の男性に近づいていった。何か言ってその男性にすがり付いた。
「何だよてめぇ。気持ち悪いな!!」
と男性は男を突き飛ばした。
突き飛ばされた男は何か考えているように首を傾げている。
その仕草が女の子っぽく、更に気味悪く見えた。
そして、男は立ち上がるとふらふらと公園を出ていった。
(彼は男だったよな?)
公園を出てゆく男の胸が女性みたいに膨らんで見えたが、何かの錯覚だと自分を納得させた。

が…

チクリ
と首筋に刺さるものがあった。
首に手をやり引き剥がすと、それは見たこともない蟲だった。
地面に落とし踏みつぶした。が、何かの病気を移されたかもと心配になる。
と思っているうちに視界がボヤけてきた。

ET

「オマエタチニンゲンノコウビヲミセナサイ。」
突然見知らぬ場所に転送され、目の前に現れた宇宙人がそう言った。
拐われてきたのは、俺と親友のヒロの二人だけだった。
「コウビって何だ?」
とヒロが耳打ちする。
「平たく言えばSEXだ。だが、俺達男同士では成り立たない。」
俺達がコソコソと話していると
「ハヤクシロ!」
と宇宙人が機械を操作した。
俺達にスポットライトが当たり、まぶしさに目が眩む。
光が消えた後には、全裸の俺達がいた。

(?!)
次の瞬間、俺は慌てていた。
「ヒロ!!お前、その身体は?」
「あ…女になってる。」
「って、冷静すぎないか?」
「これならカズとSEXできるんじゃない?」
「お前なぁ、そんな簡単に受け入れてしまうのか?」
「カズになら抱かれても良いよ♪」

「マダカ?」と宇宙人。また機械を操作する。
「あっ、ベッドがでてきた。ここでシよ♪」
とヒロが俺の腕を引っ張った。
俺はバランスを崩し、ヒロに折り重なるようにベッドに倒れ込んだ。
「ああ~ん♪」
ヒロが甘い声をあげる。相手が「ヒロ」だと意識しているのだが、目の前の可愛くて全裸の女の子に俺の股間ははしたなくも反応してしまっていた。
「良いよ♪」
とヒロが股間を広げる。
そこにはしっとりと濡れた女性器があった。

「オオウ。」
宇宙人が感動の声をあげた。
俺は理性を抑えられず、ヒロの股間に挿入してしまっていた。
「ああん♪カズ大好き!!」
ヒロが俺を抱き締める。
二人の密着度は増し、俺のペニスは更にヒロの奥に届いていた。
「射しても良いよ。ボク、カズとの赤ちゃんが欲しいな♪」
「ち、ちょっと待て。離すんだ。それはヤバイって!!」
「駄目っ!!射してくれるまで放さない♪」
そう言って、ヒロは自ら腰を振り、俺に刺激を与えてくる。
(何て気持ちが良いんだ…)
背徳の行為であることは解っていたが、俺は快感に圧し流されていった…

 

「いっぱい射たね♪」
ヒロの声に漸く我に返る。
「コウビハカクニンシタ。スグニシュッサンスルコトハデキナイノダッタナ。」
「胎児が成長し分娩可能になるまではかなり時間がかかる。第一、今の一発で受胎できたなんて思えないぞ。」
「ソレハモンダイナイ。ココニアラカジメセイチョウサセタタイジガアル。コレヲシュッサンシテモラエバヨイ。」
「予めってなんだよ。これは料理番組か?」
「マア、チカイモノデハアル。ジャア、コンドハオマエニヤッテモラオウ。」

 
俺の腹が突然痛み出した。
見ると、俺の腹は妊婦のように膨らんでいた。
いや、腹だけではない。乳房も膨らみ、生まれてくる赤ん坊に飲ませるためのミルクが湛えられているみたいだ。
「カズのおちんちんも無くなっちゃったね♪カズはこれから赤ちゃんを産むの?」
「どうやらそうらしい。陣痛が激しくなってきた。」
「大丈夫だよ。ボクが付いてるから♪」
「お前じゃ何の足しにもならないぞ。…う、産まれるっ!!」
俺はベッドの上で足をM字に開き、大きくいきんだ。
胎児の頭が股間に現れる。
「あっ、出てきた♪」
ヒロは宇宙人と一緒になって俺の出産を見物していた。
胎児の全身が外に出た。
「臍の緒を切ってくれないか?」
そう言うと
「ワカッタ」と宇宙人。
赤ん坊は「おぎゃあ、おぎゃあ」と景気よく泣いている。
俺は胎盤を排出して、ようやく落ち着きを取り戻した。

 

「ナカナカオモシロカッタゾ。ヨカッタラジカイモヨンデアゲルガドウスル?」
「ボクは結構面白かったよ♪カズは?」
とヒロ。俺は
「誰が二度と来るか!!」
と言い放つ。
「ソレデハゴキゲンヨウ。」
宇宙人の声と共に、俺達は再び転送された。

 

そこは俺達が拐われた元の場所だった。
「ボクもカズの赤ちゃんを産みたかったな♪」
服も元通り、肉体も男に戻っているのを確認した。
「男同士で赤ん坊ができるか!!それに、俺は男のお前など抱く気にはなれないぞ。」
「じゃあボク、女になる♪」
「あれは宇宙人の超科学による現象だ。普通は簡単に性別が変わることなんかないんだ!!」

とは言ったが…
しばらくしてヒロの妊娠が確認された。
あの一発が見事にヒットしていたようだ。
ヒロの肉体はみるみる女性化してゆく。法的にも「女性」と認められた。
「これでカズとも結婚できるね♪」
と甘えてくるヒロは、もう「女」そのものだった。

 

*** タイトルは Extended Trouble の略です ***
 

先輩♪

彼の言動に疑問を持ったのはいつの頃だっただろうか?
練習で汗をかいた時に、即にタオルを手渡してくれていた。親切な奴、重宝な奴と思っていたが、それが自分だけに向けられたものと知ると、彼の言動の不可解さが目につくようになった。
これが、可愛い女の子にサービスされるのであれば、恋人に推挙するのにも何の異存もない。
が、相手は「男」だ。これ以上彼の奉仕を受けていれば、いずれ「ホモ」のレッテルを貼られてしまうだろう。
俺は彼に言った。
「もし、俺に恋愛感情をもって接して来るのであれば、俺には迷惑なものでしかない。」
彼は硬直したように動きを止めた。
「俺は男と付き合う気はない。」
一気に彼の目から涙が溢れ落ちた。
これが女の子なら可愛げもあるのだろうが…
俺は彼を残し、その場を立ち去った。

 

 
それから、プツリと彼は俺の前に現れなくなった。
いなければいないで寂しく感じる…否、便利な小間使いがいなくて不便を感じていた。
それを原因にするのも憚られるが、俺の成績も伸び悩んでいた。
ご多分に漏れず、俺の生活も荒れ始める。練習にも出ずにゲームセンターで時間を潰す。
遊ぶ金がなくなると、街をぶらついて過ごす。
「ねぇ♪遊ばない?」
ケバいお姉さんに声を掛けられる。金がないと言うと途端に冷たくあしらわれる。
か、中には若いオトコを漁ってるような女もいた。
俺はどさくさに紛れ、童貞を卒業する事になった。
頑張れば小遣いをくれる女性もいた。
金が手に入ると再びゲームセンターに舞い戻ってくる。
このサイクルがしばらく続いていた。

 

 
「ダメ。貴男はこんな所にいてはダメよ!!」
見知らぬ女の子が俺の前に立ちはだかった。
「君は?」
という俺の問いには応えず、
「ずっと貴男を見ていたのよ。貴男はこんな所でくすぶっていてはいけない人なのよ!!」
そして、その女の子は俺の前から消えた。

どこかで彼女が見ている。彼女には良い所を見てもらいたい。
そう思った俺は、再びフィールドに立っていた。

汗をかく。タオルを手に取る。
そのタオルは自分で取り上げたにも関わらず、彼女から手渡されたように感じていた。

 

「どうしたの?ご無沙汰じゃない♪」
声を掛けてきたのは、俺に小遣いをくれていた女だった。
「俺はもう、あんた逹と関わる事はないんだ。金輪際、声を掛けないでくれないか?」
「あら、そんな事言って良いのかしら?」
含みのある笑顔に不吉な思いが過る。
「な、何があるんだ?」
「この娘に会いたいんじゃないかと思ってね♪」
彼女が差し出した写真にはあの娘が写っていた。
「なぜあんたが彼女を知っている?」
「この娘はあたしが調教してあげたんだからね♪あんたになら、この娘とSEXさせてあげるよ。」

俺は頭の中が真っ白になっていた。
彼女と再会できるどころか、彼女を抱ける?
俺はこの女逹にSEXの快感を教えられていた。彼女もまた…て思うと、彼女の清純さは崩壊し、悦感の奉仕者としての彼女を想像する。
俺はフラフラと女の後に付いていった。

 

 
「んあん♪」
「あああ~ん♪」
オンナ逹の淫靡な声にその部屋は満たされていた。
気が付くと、俺は裸にされ、手足を縛られていた。
目の前では彼女がオンナ逹に奉仕していた。
それは手や口だけでなく、彼女の股間のモノまで動員していた?!
「男の娘って言うの?ペニスを持った女の子ね。女装した男の子とも言うけどね♪」

彼女が「男」?

「綺麗になったでしょ?これも皆、あんたの為って言ってたわよ♪」
女の言葉に彼女の顔が一人の男の顔とだぶった。
(まさか…「彼」か?)
俺は「彼」の名を呼ぼうとしたが、口枷に阻まれ声が出ない。
「ごめんなさいね。今、あんたに喋らせる訳にはいかないの♪でも、ちゃんとSEXさせてあげるから大人しくしてて。」
そう言うと女は彼女=彼を呼んだ。
「こっちにもご奉仕してあげてね♪」

「ハ~イ♪」と彼女=彼がやってきた。
「こういうの初めてですか?」
可愛らしく問いかけられたが、俺は何と答えれば良いのだろう?
それ以前に、俺は身動きも取れない状態なのだ。
「じゃあ、お姉さまにも気持ち良くなっていただきますね♪」
と彼女=彼が伸し掛かってきた。
(お姉さま?)
その違和感が更なる違和感に塗り込められる。
「もうこんなに勃起させて♪では始めますね。」
チュパッと彼女=彼が俺の胸に吸い付いた。
その胸は、大きく膨らんでおり、その先端で硬くなっていた乳首が責められた。
(何だコレは!!)
と思うより先に快感が押し寄せてくる。
もし、口枷がなければ、俺は女のように喘ぎ声をあげていたに違いない。

(俺の肉体が「女」になっている?)
快感に翻弄されながらも、今の状況を分析してゆく。
「あら?もうこんなに濡れているのね♪」
彼女=彼に床に転がされ、股間を撫であげられた。
そこには女性器があり、愛液が溢れ出していた。
女は彼女とSEXさせてくれると言った。だが、彼女=彼は「男」でその股間には立派なペニスがある。
彼とSEXするには、俺の方が「女」になってソレを受け入れるしかないということか?
「じゃあ、挿れるね♪」
彼が身体を重ねる。押し開かれた股間に、彼の腰が近づく。
ペニスの先端が濡れた股間に触れ…そのままズブズブと、俺のナカに没していった。
「女」の俺は快感に悶え狂っていた。口枷で喘ぎ声を封じられた分、肉体の動きで発散させるしかなかった。
俺はオンナの快感に支配され、更なる高みへと誘われてゆく。
「さあ、コレでイッちゃいな♪」
彼の熱い塊が俺のナカに打ち付けられる。
(イクッてか?)
頭の中が真っ白に染めあげられ、俺は意識を失っていた。

 

 
「どうだった♪あの娘とのSEXは?」
女が俺の身体の拘束具を外してゆく。
ここは先程の淫声に満ちていた部屋ではなかった。そこには椅子に拘束具で縛られた俺しかいなかった。
改めて自分の身体を確認した。そこにあったのは俺本来の「男」の肉体だった。
「あれは何だったんだ?」
「夢でも仮想現実でもないわ。あんたは実際にオンナとしてあの娘とSEXしてたのよ。」
「…」
「あの娘、良いモノを持ってたでしょう♪でも、あんたとSEXしたいから切ってしまいたいって言ってるのよ。」
「切る…って?」
「おちんちんよ♪切り落として本物の女になりたいんだって。」
「…」
「あんたもあの娘の良さを知る事ができたでしょ♪本当に勿体ないと思わない?」
俺の頭の中にあの快感が再現される。
「だから、あの娘がこのままであんたとSEXできるように、あんたの方で対応してもらいたいの♪」
「俺が?」
「あの娘とのSEX、最高だったでしょう?あんたがうんと言えば、いつでもあの娘とSEXできるのよ♪」
「あの娘と…」

 

 

 
「先輩♪ハイ、タオルです♪」
練習で汗をかいた俺に彼女がタオルを手渡してくれる。
誰も彼女の正体を知らないので「ホモ」だとか言われる事もない。
まあ、成績は伸び悩む…というよりか、一時期よりも落ちてはいる。が、彼女=彼と一緒にいられるだけで俺は幸せなのだ。

練習が終わると、彼女=彼と俺の部屋に向かう。
俺は服を脱ぐと下着を着け替える。その間に彼女=彼はタックを外す。
「先輩。可愛いです♪」
股間を憤り勃たせた彼がやってくる。
俺の今日の下着にはレースの花模様があしらわれていた。
ピタリと股間を覆うショーツ。お揃いのブラのカップの中にはシリコン製の人工乳房が入っている。
既に、俺の股間は潤み始めていた。
「先輩とこうしてSEXできるなんて夢のようです。」
彼の手が俺のショーツを剥ぎ取ってゆく。
「それはあたしもよ♪」
彼を抱き寄せると、股間が触れ合う。
「早く挿れて頂戴♪」
彼は首を縦に振ると、逞しい肉棒を突っ込んできた。
「あんっ♪ああ~~ん!!」
部屋の中はオンナの嬌声にどんどん包まれていくのだった。

痴漢に会った日

「んあん♪」
悩ましいオンナの喘ぎ声が聞こえた。

 
ここは満員の通勤電車の中だ。
俺は吊革に掴まり、いつものようにぼーっと窓の外を眺めるでもなく見ていた。
声は昇降口の方から聞こえてきていた。
見るとドア脇の棒に掴まり、必死に何かに耐えている若い女性がいた。
良く見ると、ドア側のスカートの裾がずり上がっている。
そこに背後から伸びてきた手がスカートの内側に入り込んでいた。
(痴漢?)
とはいえ、彼女の所までは距離がある。大声をあげても犯人を捕まえる事などできはしない。

その行為に気づいているのはどうやら俺だけのようだ。
他の乗客はゲームや音楽に夢中か、居眠りの最中で誰も気づいていないようだ。

「あっ…」
彼女の声が上がる。
痴漢の手は彼女のショーツの上から触れているのに飽きたらず、ショーツの中に滑り込ませていた。
指先を曲げ、彼女の股間の割れ目に潜り込んでゆく。
条件反射のように、彼女の意図に逆らい、股間には蜜が溢れ始めていた。

(!!)
彼女が俺を見ていた。
(気がついているなら、この状態をなんとかしてよ!!)
彼女の目が、そう訴えていた。
そうは言われても、俺にはどうする事もできない。
(じれったいわね!!じゃあ、あたしが何とかするから、代わってくれない?)
代わるってどういう事?君の代わりに僕が痴漢されるのかい?
(そうよ。あんたがウンと言えば、それで代われるわ♪)
な、何をバカな事言ってるんだ?男の俺が痴漢に合って何になるんだ?
(ぐだぐだ言ってないでウンと言いなさいよ!!男でしょ♪)
嗚呼、良いよ。代わってやるよ。ウンでもハイでもどうぞ!!
(言ったわね?契約成立♪入れ替わり実行!!)

 

一瞬、くらりと目眩がした。
吊革に掴まっていた筈の俺の手は、棒を掴んでいる。そして体を壁にもたれるかけていた。
「あっ!!ちょっと済みません。」
突然、男の声が社内に響き渡った。
俺の股間を弄んでいた手がビクリと硬直した。
満員の社内を「すみません」と声を上げ男が近づいてくる。
ゲームや居眠りなどを中断された乗客の、迷惑そうな視線がその男に注がれていた。
「大丈夫か?」
男が俺に声を掛けると、乗客逹の視線が俺にも注がれる。
既に痴漢の手は消えていたが、スカートは捲れたまま…
「痴漢は?」
と俺の背後を睨む。
「お、俺は違うぞ…」
と顔を背ける若い男がいた。

 

俺は「俺」を見上げた。
「次の駅で一旦降りよう。」
そう言う彼に俺は頷くしかなかった。
快速なので次に停まる駅まではしばらく時間が掛かる。
俺は彼に守られるようにして立っていた。

(これって、あの女の身体なんだよな?)
今さらながら自分が入れ替わり、女の身体になっている事を実感する。
靴は踵が高く不安定だ。脚にはストッキングが貼り付いている。
スカートの裾が脚に纏わりつくのを感じる。

股間に貼り付くような下着…さっき痴漢に弄られて少し濡れている。痴漢の指がここからナカに入ってきていたのだ。
そこは「女」にしかない場所。それは男には経験できない感覚だった。
「大丈夫か?」
彼が耳元に声を描けてきた。
どうやら、あの感覚を思いだし少し顔が紅潮していたのだろう。

社内アナウンスが次の駅への到着を予告する。降車扉は反対側だった。
「すみません。次降ります。」
と彼が周囲に声を掛けると人垣の中に一本の通路ができていた。
俺は彼に守られるようにして反対側の昇降口に到達した。
電車が減速する。
ホームの端が見え、ブレーキが掛かり、停車位置に止まった。
扉が開き、人の流れに押し出される。
が、俺の背後にはしっかりと彼が付いていた。

 

人の流れを避け、自販機の脇で立ち止まった。
「これくらいの事、何でできないのかなあ?」
頭上から彼の言葉が降ってくる。
「す、すみません…」
俺は恐縮し、謝る事しかできなかった。
「本当に、あんた男やってる資格ないよ。このまま女してた方が良いんじゃないか?」
「そ、そんな…」
「別に不都合はないんだろう?俺もこの身体気に入ったし、このままで良いよね♪」
そんな事はない!!と言えないまま、次の電車がホームに入ってきた。
「じゃあな♪」
と彼は入ってきた電車に乗り込む。
発車ベルに続いて扉が閉まり、電車は彼を乗せてホームを離れていってしまった。
俺は頭の中が真っ白になっていた…

 

 

 

 

ホームの時計が目に入った。
(もうこんな時間?遅刻しちゃうじゃない!!)
見るとホームには電車が止まっていた。
あたしは慌てて飛び乗る。
扉が閉まり、発車する。
ホームが遠退いてゆくと、そこにはいつもと同じ朝の光景があった。

宦計

「いやーーっ!!」
気合いとともに、抜き様の剣で魔物の胴体を二分した。

勿論、これは「俺」本来の技でも力でもない。現在俺が操っている「女剣士」が備えていた能力でしかない。
とは言っても、倒す相手を選んでいるのは俺だし、得物や防具の選択をしているのも俺である。
まあ、それも敵からダメージを受ければ俺も痛いし、殺された時などはその痛みは筆舌に尽くし難いものがある。
(それは彼女の前に操っていた五人の剣士で十二分に経験を積んできたから言える事ではあるが…)

俺は剣を構え直して次の魔物と合い対していた。
(こいつの行動パターンは?)
俺は過去の戦闘記録を確認し、できるだけ体を低くして敵に肉薄した。
案の定、奴は飛び上がる。その軌道を確認すると着地点に向かってタイミングを合わせて一撃を放つ。
「次っ!!」
俺は3体目に向かっていった…

 

 

ギルドに戦果を報告して懸賞金をゲットした。
かなり貯まってきたので武器をランクアップさせたり、防具を強化したりと考えてみるのだが、どれもこの肉体の機動性や柔軟性を損ねるものばかりである。
今のバランスがしっくりしているので、当面は装備の変更はしないつもりだ。
俺は店の立ち並ぶ街路を過ぎていきつけの居酒屋に入った。
「いつもの♪」
と言うだけでお気に入りのカクテルが用意される。
この女剣士の前に操っていたのは力を重視した大男ばかりだった。奴らは大概舌の感覚が鈍い…というか無いに等しい。
居酒屋に来ても、アルコールの度数とジョッキの大きさにしか関心を向ける事ができなかった。
が、女剣士の舌は繊細であり、様々な味を嗅ぎ分ける。また、見た目でも楽しむ事ができるので、専らカクテルを楽しむことにしていた。

「隣、良いかな?」
女剣士はやはり美人の部類に入っている。カウンターで飲んでいると男に声を掛けられるのも珍しいことではない。
俺が声のした方を顧みると、そこにあったのは思いの外、女の顔であった。
男の声にしてはキーが高いと感じていたが、この女はがっしりとした体格に似合った女としては低めの…だが、信頼のおけるようなゆったりとした声だった。
「あ、ああ。構わないよ。」
「ありがとう。」
と女は俺の隣に腰を降ろした。
「私はクレッセント。弓遣いだ。」
「あ、あたしは…」
「知っているよ。瞬速のリリアン♪ここいらではちょっとした有名人だ。」
「そ、そうか?」
「お近づきに一杯奢らせてくれ♪」
と彼女の合図でカクテルのおかわりが出てきた。

乾杯をして話しが進む。相手が男だと自動的に働く警戒心も彼女が相手ではピクリとも反応しない。
いつもより飲んでしまったようで、酔いが廻るまでその事に気が付かなかった。
「立てる?」
クレッセントが俺を腕を肩に廻し抱えあげた。
「ごめん。迷惑を掛けるね。」
「流石に瞬速を謳うだけあって、羽のように軽いじゃないか♪気にしなくて良いわよ。」
と連れて行かれたのは、彼女の宿のベッドの上だった。
独りで泊まっているにしては不自然な程大きなベッドだった。もともと俺を泊める予定だったのだろうか?
「ここなら覗かれないし、誰にも聞かれないわ♪」
彼女は俺の服を脱がせていった。
「楽になりましょうね♪女同士ですもの、恥ずかしがる事はないでしょ?」
俺は何の抵抗もできないまま、全裸にされてしまった。
「美しいわぁ♪まさに乙女の肉体ね。」
彼女の指が俺の皮膚に触れた。
すると、そこからはえも言えぬ快感がわき起こってきた。
「貴女、処女よね?まだオトコなんて知らないのでしょ♪」
(俺は男だ!!誰がオトコに犯られたいと思う?)
「でもね♪オンナの快感を知ってしまえば、オトコ無しではいられなくなるわよ♪」
「な、何が目的だ?」
「あら。まだまともに喋れるのね♪私ね。ちょっとお小遣いが欲しかったの。お固いリリアンを是非とも抱きたいって殿方がいてね。貴女がオトコに興味を持てるようにしてくれって♪」
「そんな事、あり得ない!!」
「どうかしらね♪私はこれまでに幾人ものネカマッ娘を墜してきたのよ。その腕は確かだから安心してね♪」
彼女の指が俺の首筋を撫であげた。
「っあ、あん♪」
ぞくぞくするような快感に、思わず喘いでしまう。
「ちゃんと処女のままでオンナの快感を教え込んであげるわね♪明日の晩には、貴女が自ら男にお股を広げるようになってるわ。」
もう一方の掌が下腹部を擦ると、一気に股間が熱を帯び始める。
ジュンッ!!
俺の股間を濡らすものがあった。
(愛液?俺が漏らしているのか?)
だが、俺が意識できたのはそこまでだった。
彼女の執拗な責め手に翻弄され、自分の意識を保っていられなかった。
「ほら。気持ち良かったら我慢しちゃダメだよ。声を出せばもっと気持ち良くなる。…そうさ♪あんた良い声で啼くねぇ。ほら、こっちはどうだい?」
俺には今自分がどんな格好をし、どんな声をあげているのかを理解する事はできなかった。
快感に圧し流され、新たな快感を求め、更なる快感に悦んでいた。
何度となく、快感の高みに放り投げられる。
(これが「イク」って事か?)
ぼんやりとそんな事を意識し、再び快感の混沌に呑まれてゆく…

気付いた時は、俺は独り、全身に自らの愛液を貼り付かせ、ベッドの上に転がされていた。

起き上がり、風呂場を探してシャワーを浴びた。
いまだ、膣口がひくひくと反応している。
そこが生殖器であり、そこに男性の生殖器=ペニスを受け入れるための場所である事を思い知らされたのだ。
(ここに…受け入れる…)
無意識の内に、俺は自らの股間に手を伸ばし、折り曲げた指の先をその中に差し込んでいた。

「あっ…♪」
甘い吐息が漏れる。
昨夜の快感が甦る。
だが、あの快感にはほど遠い。指一本でだめなら…と二本、三本と増やしてみたが、彼女から与えられた快感には遠く及ばない。
(もう一度…)
と彼女を探すが、部屋の中にはいない。
身支度をして帳場に降りて聞いてみたが、彼女はクエストに出てしまったようだ。
俺は追い出されるように彼女の宿を後にした。

 

 

しばらくは彼女は戻って来ないのだろう。
だが、俺はあの快感が忘れられない。勿論、彼女の戻りを待ってなどいられない。
(ならば…)
男のペニスで膣を満たせば、あの快感を取り戻せるに違いないのだろう。
彼女を俺にけしかけた男がいると言っていた。そいつは確実に俺の行動を追っている筈だ。
俺が「オトコ」を欲しがる素振りを見せれば、此幸いと俺の前に現れてくるのだろう。
(だが、そんな奴の思惑に乗るのも癪だ!!どうせなら、俺の今の容姿に見合う男性とシたいよナ♪)
俺は辺りを見回した。
ジリッと皆一歩後退する。
(そんなにも俺は殺気立っているか?)
まあ、獲物(オトコ)を見つけようとしているのだ。街中で剣を腰に鋭い視線を投げ掛けていれば「アブナイ女」と見られても仕方ないのだろう。
俺は宿に戻り剣を置き、防具を外した。
が、それだけでは如何ともし難いようだ。
「女剣士」としてはそれなりの姿ではあったが、剣を置き一介の「女」として見た場合、このなりでは…
「女」として、化粧はともかく、服はなんとかしなくてはならないだろう。
防具を外してしまえば下着同然の姿となる。それもデザインよりも機能を重視しているので、色気の欠片もない。
(買い揃えるしかないよな…)
幸いにも金は十分にあった。

 

 
(…)
俺は何をしているのだろう?
勢いでドレスを買ってしまい、それを着て街を歩いていた。
ついでに髪も結い上げ、化粧もしてもらっている。
腰に剣もなく、身を守る防具もない。ドレスや踵の高い靴にいつもの動きを封印されている。
街路を往けば幾度となく男に声を掛けられる。
(お前ら、ココにはクエストに来たんじゃないのか?)
と言ってやりたいが、今の俺とて到底クエストに出れる姿ではない。

何をしているのか?
その答えは明確であるが、俺自身はそれを認めたくはなかった。
しかし、こんな格好で街中をフラフラしている姿は「男を漁っている」ようにしか見えない。
そして、俺の目的は「男とSEXすること」に他ならないのだ。
…が、「男」の意識が男に抱かれることに拒絶反応を起こしてしまう。
だらだらと時間が過ぎ、陽も落ちていった。
無意識の行動なのだろう。俺はいつもの居酒屋のカウンターに腰を降ろしていた。
「今日は雰囲気が違うね。どういう心境の変化だい?」
声を掛けてきたのは常連のクローだった。
「別に…」
と言いつつクローを見る。
厳つい大男逹に囲まれていたので貧弱そうな感じがしていたのだが、やはり剣士である。街中の男逹よりは遥かに鍛えられた筋肉を纏っている。
顔もそれなりに整っている。頭も切れ、力だけの男逹とは違い、俺を女として優しく扱ってくれるような気がした。
「ねぇ、あたしとヤりたい?」
と聞いてみた。
「リリアンは独りが良かったじょない?俺と組まないと倒せない奴でもいるのか?」
「パーティーを組もうってんじゃないんだよ!!」
「判ってるさ。冗談は抜きにして、リリアンを抱きたいという男は数知れない。そして、俺もまたその中の一人だよ♪」
「じゃあ、あたしがお願いすれば抱いてくれる?」
「お願いされなくてもね♪だが、一つだけ約束してくれ。」
「何?」
「コトが終わった後に君の剣で両断されると困る。」
「困るだけ?…良いよ。約束する♪」
「じゃあ早速♪」
「お、おい!!ここでか?」
「俺にだって羞恥心はありますよ♪ね、マスター。上、使わせてもらって良いでしょう?」
クローはマスターから鍵を受け取ると、俺の手を引いてカウンターの裏手の階段を上っていった。

「ここは?」
居酒屋の上にはいくつかの部屋があった。
「まあ、あんたには縁のない場所だろうな。ここではVIP向けの特別な接待が行われるんだ。もちろん女を宛がい、本番もアリだ。」
と鍵を使い部屋の扉を開けた。
中は高級ホテル並みの調度が揃えられていた。
「一通り揃っているし、防音も完全だ♪」
奥の扉を開けるとベッドルームになっていた。
「勿論、宿泊もできるが、一番の目的は…」
俺はそのまま大きなベッドに押し倒された。
「約束は守ってくれるね?」
そう言う彼に頷いてやると、俺はあっという間に服を脱がされていた。
既に俺の股間は濡れ始めている。
俺の中の「オンナ」が「オトコ」を求めているのだ。
そして、それは目の前にあった。
硬く勃起したクローのペニスが曝されていた。
(これが俺の膣に挿入されるのか?)

「ハジメテなの♪」
そう俺が言うと
「解ってるさ。だが、クレッセントには充分に開発してもらってるのだろう?」
とクロー
クレッセントの名前が出てきた事で俺の中に警戒心が沸き起こりかけたが…
「ねぇ、早くぅ♪」
肉体の欲求に流されてしまう。
昨夜、クレッセントに言われた通りに、俺はオトコに股間を広げていた。

覚悟

「ごめんね。」
彼女はそう言った。

それが、僕の肉体に起こった異常事態に関わるものだとは、即には気付かなかった。
「あたしのココ、触ってみてくれる?」
彼女は僕の掌を、彼女の股間に圧し付けた。
今まで女性のそんな場所に手を触れた事はないが、ゴリッと縦に存在する棒状のモノは、決して女性の股間には存在しない筈のモノに違いない。
「コレ。多分貴方のだと思うの。」

(僕の?)

彼女の言っている事は普通の状態では理解することは難しかっただろう。
しかし、今現在。僕の股間からおちんちんが消えているという事実と併せると、それもアリなのかと合点してしまう。

 

確かに昨夜までは、僕の股間におちんちんは付いていた。
その日、意を決して彼女に告白し、OKがもらえた嬉しさで、その後の未来がああなったりこうなったりと妄想しながらマスを掻いていたのは確かだ。
彼女を抱いて…だが、あっという間に昇り詰めてしまい、硬くなった息子の先端から、白濁したモノを放出したりもしていたのだ。

そんな快感と共に僕は寝入っていた。
そして、夢の中でも彼女と抱き合っていた。
「そんなにもわたしを愛してくれているのね?」
夢の中で彼女は言っていた。
「あたしを愛すると、貴方はとても辛い思いをする事になるのよ。それでも良いの?」
「僕は貴女と一緒になれたら、他には何もいらないよ。」
僕はそう答えていた。
「貴方のこれまでの人生を失ってしまう事になっても?」
「もちろんだとも♪」
「じゃあ、試させてもらうわ♪」
そう言うと、彼女は僕を積極的に責め始めた。
僕が彼女を抱いていたのが、いつの間にか僕が彼女に抱かれる形になっていた。
「ああ…良い♪」
彼女から与えられる快感に、僕は女の子のように喘いでいた…

 

その朝は意外とスッキリとした目覚めを迎えていた。
あんな夢を見ていたにも拘わらず、その前に出すものを出していた所為か、パンツを汚してもいなかった。
いつものように起き抜けにトイレに向かう。飛沫が跳ねるのが嫌で家では座ってするのが習慣になっている。
パンツとズボンを一緒に下ろして便座に座った。
(?)
何かいつもと違うと感じたが、そのまま放尿を開始した。
(!!!!)
小便が直接股間から噴出し、内股に飛沫が掛かる。雫がお尻に滴ってゆく?
(?!)
股間を覗き込むと、おちんちんが消えて無くなっていた。

「どうしたの?ごはん出来てるわよ。」
母の声に慌てて濡れた股間を拭き取りトイレを出た。
おちんちんが無くなった以外は体にはどこにも異常はないようだ。とりあえず2~3日様子を見て、どうにもならないようなら病院に行こう。と、その後は普段通りに支度をし、朝御飯を食べて学校に向かったのだった。

 

「放課後に会いにきてくれない?」
昼休みに彼女にそう言われた。
昨日の返事は無かった事にしてくれ、とか言われないかとビクビクしながら午後の授業を受けていた。
最後の授業が終わると同時に僕は教室を飛び出していた。
彼女の教室の前に着くと同時に、ドアが開いて彼女が出てきた。
「こっちへ…」
と校舎を出た。
その先には旧校舎があった。鍵が掛かり立ち入り禁止になっているのだが、彼女の手には鍵束があり、難無く入る事ができた。
旧校舎の最上階には昔の生徒会室があった。
中に入る。
他の部屋はどこもうっすらと埃が積もっていたが、この部屋だけは綺麗に手入れされていた。
「ここなら誰にも邪魔されないわ。」
そう言って彼女は僕を見た。

「ごめんね。あたしのココ、触ってみてくれる?」
僕か彼女の股間を確認したのがわかると、彼女はこう言った。
「コレ。多分貴方のだと思うの。」
「僕の?」
「違う?」
彼女の手が僕の股間に押し当てらた。
「…っあ♪」
突然の事に、僕は何もできなかった。
彼女は更に指を突き立てるようにした。
「ああ…」
昨夜の夢の快感が再現される。
全身が痺れて立っていられなくなる。
「力を抜くと良いわ。あたしに身を任せて♪」
いつの間にかズボンのベルトが外されていた。
ストンとズボンが落ちてゆき、パンツも下ろされていた。

くちゅり♪

僕の股間が卑猥な音をたてていた。
彼女の指が僕の股間に直に触れている。
そこを中心に快感が広がってゆく…

「こうなる事を恐れて、あたしは男の子と付き合わないようにしていたのにね…」
彼女は僕の股間を弄りながら語ってくれた。
「あたしの一族はご先祖様が純潔を望んだ為、変な呪いのようなものが掛かっているの。一族の女は本当に愛した男としか交わる事ができないって。」
彼女の指が僕の股間に潜り込んでゆく。
そこは、男には存在しない筈の胎内に続く路だった。
「一族の女は皆、妊娠することができなくなった。唯一、本当に愛した男性と性器を交換する事でのみ子供を授かる事ができるんです。」
そう言いながら、彼女はスカートの奥から硬く勃起したペニスを露にした。
「あたしが男性を愛すると言う事は、その男性と性器を交換し、その男性を孕ませる事になる。その男性の人生が本来望んでいたものとは異なってしまう事になる。そう思って、あたしは自ら恋愛の対象を女の子だけにしていたのに…」
彼女が体を重ねてきた。
彼女のペニスが僕のナカに挿ってくる…
「あたしは貴方の申し出を断る事ができなかった。貴方には運命的なものを感じたの。これまで付き合ってきたどの女の子よりも愛しく思った…抱き締めてぐちゃぐちゃにしたかった…」

「ああっ!!」
と僕は喘いだ。
僕の膣の中で彼女のペニスが一層硬く、大きくなったのを感じた。
「僕はどうなろうとも貴女を愛しています♪」
僕はようやく、それだけを彼女に伝える事ができた。
「嬉しいわ♪」
そう言って彼女は腰を動かし始めた。
「んあん♪イイ…!!」
僕は女の子のように喘ぎ、彼女を受け入れた。
次第に昇ってゆく。
そして…彼女が僕の奥に放出すると同時に、僕は女の子としてイッてしまっていた♪

 

 

「お父さん、お母さん。僕をここまで育ててくれてありがとう。」
月並みな台詞だが、こう言わない訳にはいかないのだろう。
「何だか娘を嫁に出すみたいだな。」
と父。
「子供が産まれたら見せにきて頂戴ね♪」
と母。
父はともかく、母は僕が妊娠している事に気付いているに違いない。
僕がタキシード、彼女がウェディングドレスを着てはいるが、実際には僕が彼女の一族に嫁入りすることになるのだ。
女性の周期などの知識のない僕に「安全日」や「危険日」などという概念はなかった。
スキンも着けずに性行を繰り返していれば、妊娠するのも当然である。
悪阻も彼女に指摘されるまで、単に体調不良だと思っていたくらいだ。
彼女の一族の配下にある病院で診察を受け、妊娠している事が判明してからは、事態は雪崩の如く展開していった。
僕達は大学に通っていたが、このまま僕が出産・子育てをする訳にもいかない。
周りには彼女が妊娠した事にし、僕が婿入りする形で結婚する事になった。
僕は彼女の実家に入り、そこで出産する事になる。
僕達は大学を中退することになる。
お腹が目立たないうちに結婚式を挙げる事になったのだ。

 

(別エンド)

「大丈夫かなぁ?」
もう何度目になるか彼女に確認する。
今日は彼女とプールに行く事にしていた。が、これまで何度となくSEXをしているうちに、僕の体は腰がクビレ、胸が膨らんできていた。
この際だから女物の水着を着てみては?という事で彼女の家で水着を借りる事になったのだが…
「その格好で更衣室に入る訳にはいかないでしょう?」
と、彼女の服…ワンピース…を着させられる事になった。
髪の毛も大分伸びていて、最近では男の服を着ていても女の子に間違えられる事がある。
が、はじめての「女装」である。どこかで男とバレないか気が気ではなかった。
(ちなみに彼女は女装サイトで見つけたタックなる手法で見事におちんちんを隠している)

「何度も言わせないの。時間がなくなるわ。大丈夫だから、とっとと出掛けましょう♪」
そう言われ、女物のサンダルを履いて外に出た。
プールへの道を歩いてゆく間、誰か知り合いに会わないかとびくびくしていた。
(誰かに訊かれたとき、僕の事は彼女の親戚の娘だと紹介される事にはなっていた。)

そしてプールに到着する。それでも、やはり「女子」更衣室に入るのは躊躇した。
「悩まないの。後ろがつかえちゃうわよ。それにこの間、ちゃんと生理もあったでしょ?貴方はもう十分に女の子なのよ♪」
と背中を押されて更衣室に入った。
彼女はセパレートタイプの水着なので、下は家から穿いてきている。服を脱ぐとさっさと上だけまとって終わりになる。
僕のはワンピース=競泳用の水着だ。
まずはスカートの中に手を入れてショーツを脱ぐ。
(勿論これも彼女からの借り物だ。ココで男モノのパンツを脱いで他の人の目に触れたら、どんな騒ぎになったことか…)
水着に足を通して腰まで引きあげる。そしてワンピース等の服の残りを脱ぎ去って、肩紐に腕を通してゆく。
男にはこのような着方をする服などないので、かなり恥ずかしい。
水着がぴたりと体に貼りついたようになった。
「ちょっと良い?」
と彼女にお尻の所を直された。
「さあ、行こう♪」
とプールに飛び込んでゆく。
水の中ではもう男だとか女だとかは関係ない。僕はキャアキャア言って水遊びを楽しんでいた…

 

「焼けたね♪」
と彼女が僕の背中を見てそう言った。
そこにはくっきりと(男では有り得ない)水着の跡が残されていた。

「弟」への思い

弟が女装を始めた。

「好きな人ができたの♪」
と言っていた。
勿論、相手は野郎なのであろう。
弟の女装はなかなかなもので、俺自身「本当は妹だったんじゃないか?」と思うくらい「女」にしか見えなかった。

始めは休みの日に女装してでかけるだけだったが、やがて休みの日は朝から晩まで「女の子」するようになった。
そして…
「メルアド交換したから♪」
となってからは四六時中女の格好で通すようになった。

「男のお前に用のある奴が来たらどうすんだよ?」
と聞くと
「兄貴がボクの替わりに出てよ♪」
と涼しい顔で答える。
世の中の多くの兄弟は「替わりをする」ことは難しい。「声が似ている」で電話で間違えられる事はあっても、直接対面すれば違いは明白となる。…俺逹のような一卵性双生児でもなければ…

俺達は双子で、親でもたまに間違えるくらいだ。これまでにも何度か弟と入れ替わって学校に行ったりとかしたこともある。
「じゃあ、こっちもお願い♪」
と弟は二つ持っている携帯の一方…弟か「男」の時に使っていた方…を俺に渡してきた。

 

 
その日、弟は化粧が崩れる程の涙まみれで家に帰ってきた。
そのまま部屋に閉じ籠る。
「独りにしといてっ!!」とヒステリックに叫び、泣き続けていた。
そして…

「あ゛ーーっ!!」
物凄い叫び声
つづくドタッと倒れる音
そして静かになる

異常を感じ、俺は弟の部屋のドアをぶち抜いた。
弟が倒れている。
床に血が溢れている。
(何が起こったのだ?)
俺は呆然自失で立ち尽くしていた…

 

 

出血によるショック死だった。
弟は「男」を辞めようと、自らの股間を切り裂いたのだった。勿論、彼に外科の知識などある筈もない。
耐えきれない痛みと溢れ出る血流に、そのまま自らの命を手放してしまったのだ。

が、弟の死は家族以外は知る事はなかった。
弟の死後も、彼の友達にはメールが届き、電話を架ければちゃんと応答していた。
勿論、俺が弟に替わり彼の携帯を使っているのだ。
そして、誘われれば会いにも行く。弟の服を着て弟のフリをすれば、誰も本人でないとは気付かなかった。

 

 
そして、俺は弟のもう一つの「顔」に挑戦してみた。
元は同じ顔である。が、化粧の良し悪しで見え方が全然違う。服に関しては何も問題はなかったが、化粧が上手くゆくまで練習を繰り返す事になった。

 

 

「なぁ、俺と付き合わないか?」
そう言ってきたのは弟の恋人だった男だ。
俺は彼に近づくため、少し整形し化粧も変えて弟とは別人に見えるようにしていた。
俺は弟を死に追いやった奴に制裁を加えようとしているのだ。
「お前、雰囲気が昔付き合ってやった奴に似ているな。」
「ヒトを抱いてる時に他の女の話しなんて聞きたくないわ。」
奴の指が俺の胸の人工乳房を揉みあげる。
「ああん♪」と俺は感じたフリをする。
「女なんかじゃねぇ。そいつはオカマだったんだ。俺はオカマに熱を上げさせられてたんだ!!」
怒りのままに奴は俺を突きあげた。
「ああん、いいっ♪」
今の俺の股間には「膣」があり、他の女と同じように男を受け入れる事ができる。
「おっ?良い絞め具合じゃないか♪」
俺は膣圧を上げ、彼を絞めあげてやった。全ては奴の警戒心を失わせるためだ。
「良いぞ、良いぞ♪このままイけそうだ。」
「来て♪射して♪あたしの膣を貴方ので満たしてっ♪」
奴が達してゆくのが手に取るように解った。
(そして、これがお前の男としての最後だ♪)
「ああっ…イクッ♪イッちゃう~~!!」
俺は盛大にヨガってやった。
奴は気を良くして、溜めていた精液を一気に放出した。
その直後に奴にもスキができる。俺は隠し持っていた睡眠薬を奴に注入した。

 
どさりと奴の体が俺の上に被さってきた。
俺は奴をベッドの上に転がすと、むくりと起き上がった。
股間から奴の精液が滴ってくるが、まずは奴への制裁が先である。
バックから取り出した注射器を奴の金玉に突き刺す。薬液を半分づつ注入する。
これで奴の男性機能は永遠に失われる。
精液は作られず、勃起する事も叶わない。いずれ、金玉は消滅し、チンポも10分の1くらいに萎縮してゆく筈だ。
その次にバッグから取り出したのは、俺も付けているのと同じ人工乳房だ。
これは、剥がすのに専用の剥離剤が必要なタイプだ。勿論、奴に剥離剤の情報など教えてはやらない。
奴の胸に貼り付けてやる。そして、その上に黒のセクシーなブラジャーを被せてやる。
下もお揃いのショーツを穿かせる。まだ、薬を打って間もないので、萎えてはいるが奴本来の大きさを保っているので、はみ出てしまうのはご愛敬だ。
奴の体型に合わせたワンピースも用意してあるが、これはストッキングと一緒に奴の目の届く所に置いておいてやる。
奴がこれを着るかは、奴の自主性に任せてやるのだ♪
(勿論、この胸の大きさではワイシャツのボタンは止められないのだ♪)

 

 
落ち着いた所で俺はシャワーを浴びて汚れを落とした。
ナカ出しされたとて妊娠する事はないのだが、厭な奴の体液が残っているのは気分が良くない。
じっくりと洗い流してきたが、奴はまだ深い眠りの中にいる。
(これはサービスだぞ♪)
と、俺は奴の顔に化粧を施してやった。
勿論「オカマ」にしか見えないように注意を払っている。
奴がこの化粧をどうするかも見ものである。
俺は身支度を済ませると、部屋の中にワイヤレス・カメラをいくつか仕掛けておいた。
勿論、画像はWEBに配信されている。
俺は近くのネットカフェから設置したカメラにアクセスした。

 
奴が身動きを始めた。
もうすぐ目覚めるのだろう。
ちょっと見には下着姿の女が寝ているだけにしか見えない。
「…ん、ぁあ…」
奴がゆっくりと瞼を上げる。二枚重ねの付け睫は重たかっただろうか?

彼は先ず胸に違和感を感じたようだ。
ブラのカップの上から自分の真新しい胸を掴んだ。
それが造り物の乳房である事は即に解ったようだ。
カップの中から剥き出して引っ張った。が、これは剥離剤がなければ取れないのだ。
奴には痛みしか残らない。次に接着面の端を探し始めた。
が、こいつは体温で溶けて皮膚に融合してしまうのだ。繰り返しになるが、専用の剥離剤でなければ剥がせないのだ。

奴は諦めると股間を確認する。
そこには異常が無かったのが解ったようでほっとしたようだ。
奴はブラとショーツを脱ぎ、トランクスを穿き、ティーシャツを被った。
ティーシャツはサイズが小さくなったように感じるが、それは大きなバストの分窮屈になっているのだ。
更に、ノーブラであるので乳首の形がくっきりと浮き上がり淫しく見えた。

奴はそれらを無視するかのようにワイシャツに袖を通した。
案の定、胸のボタンを嵌めることができない。…が、奴は無理にそれを留め…
「ぶちっ!!」
と派手な音を立ててボタンが弾け飛んでいった。
奴は胸元を留めるのを諦め、ズボンを穿いた。
上着を羽織り、鏡にその姿を写して初めて、奴は化粧されている事に気づいた。
慌てて上着を脱ぎ、洗面台に向かった。
石鹸を泡立てて顔に塗り、何度も洗い流した。
再び鏡に全身を写す。
それは女の胸を持った男=出来損ないのオカマにしか見えない。
が、奴は全てを無視するかのように部屋を後にした。

 

 
ある日、俺が街を歩いていると見覚えのあるワンピースを着た大女が歩いていた。
上手く化粧していたが、その顔は「奴」であった。
奴はオカマとして生きる事を選択したのであろう。奴にはもはやオカマを卑下する事はできないであろう。
俺は鏡に向かい「弟」に問いかける。
(これで満足かい?)

だが、鏡の中の女は何も言わず、優しく微笑んでいるだけだった。

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