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2015年2月 9日 (月)

鬼の嫁取り(3)

目覚めた時には彼の姿はなかった。
俺は小屋を出ると、近くを流れる渓流の水で股間の汚れを落とした。

彼が言った通り、古道は街道に合流し、大きな橋がその先にあった。
縣境を越えると、その先に街があった。
一歩づつ都に近づいているのだろう。
水密箱にはお金が用意されていて、街では宿に泊まることができた。

 
食堂で晩飯を食べていると、男が近付いてきた。
「嬢ちゃん、独りかい?」
俺は「嬢ちゃん」と呼ばれる事にも大分馴れてきていた。
「そうだが、何か?」
男は俺の了解も得ずに隣に座り込んだ。
「少し小遣いを増やしたいと思わないか?2~3時間で良いんだ。」
確かに、野山と違い街では寝泊まり、飲食等何かにつけて金が掛かる。水密箱に金があると言っても、使えば必ず減ってゆくものだ。
少しでも足しになるものがあれば試してみる価値はあろう。
「で、何をすれば良いんだ?」
「な~に、簡単な事だよ。何かと気苦労の絶えないお方の話し相手になってもらえればよい。しかし、ただの愚痴であってもその内容は口外無用だ。あんたは口が硬そうなんで声を掛けてみたんだ。」
「単なる話し相手ね。相手はそれなりの重鎮という事か?」
「勿論、誰の相手をしたかも口外してはならない。できるか?」
「私が了承したとして、あんたの方はどうなんだ?私は明日にもこの街を出てゆく。その先で口外したとしても追っては来れまい?」
「内容にもよるな。だが、我々のネットワークを甘く見ない方がよい。気が付いた時には嬢ちゃんは死体さえ消えて無くなっている。」
男は俺の顔色を窺った。そして、
「報酬は嬢ちゃんの期待を裏切らない筈だ。」
と続けた。
「良かろう。」
俺は立ち上がり、男に付いて店を後にした。

外には人力車が用意されていた。
「悪いな。これも決まりなんでな。」
と車に乗ると目隠しをされた。
荷車で運ばれるよりはましであるが、初めての人力車である、車上からの景色も眺めてみたかったが、仕方のない事と諦めるしかない。
一行は街中を右に左に曲がりながら進んでゆく。臭いや雑踏の雰囲気から、同じ所を何度か通ったようだが、俺の思い違いかも知れない。
いずれにしろ、行き先を知られないように最短ルートを通っていない事は確かであろう。

車輪が踏み固められた路ではなく、砂利を敷き詰めたような場所に入っていった。
既に数人の係員が待ち構えていた。
「こちらへ。」
と女性の声もする。まだ目隠しは外させてもらえない。建物の外観はおろか、建屋内も必要最小限しか見せてもらえないのだろう。
「こちらでお召し替えを。」
と目隠しをされたまま、女の手で服を脱がされる。
下着も全て替えさせられたが、新たな服は締め付けはきついが、どれも肌触りが良いものばかりである。
締め付けといえば、特に胴廻りは念入りに締め付けられ、元の俺の太股よりも細くされてしまったようだ。
そのどれもが背中側など、自分の手の届かない場所で結ばれているため、この服は独りで脱ぎ着する事が不可能であることは明らかだった。

ようやく話し相手の待つ部屋に案内された。
「目隠しは外して良いよ。」
と男の声がした。
俺は勝手に相手が年寄りだと思っていたのだが、そこに居たのは壮年の紳士だった。
部屋には他には誰もいない。
「こっちに来て座らないか?」
と男は自分の座っている長椅子の隣を指し示した。
俺に与えられた仕事は、この男の話し相手になる事だ。その為には彼の脇に座る必要があるだろう。
俺は踵の高い靴、ボリュームのあるスカートにバランスを崩されないようにソファに向かった。
「ぁっ!」
最後の最後にバランスを崩してしまう。
男に倒れ掛かるようにしてソファに落ちてしまった。
男は器用に俺を受け止め…俺は彼の腕に抱かれる形になってしまった。
「すみません。こんな服、着慣れていないもので…」
俺は慌てて離れようとしたが、しっかりと肩を抱かれて身動きが取れない。
「このままの方が僕もリラックスできるから、力を抜きなさい。」
今は彼に従うしかないのだろう。俺はおとなしく彼にもたれ掛かった。

「もし君が暗殺者なら絶好のチャンスだよね♪」
彼はそんな事を言った。
「暗殺って、あんたそんな重要人物なのか?」
「まあ、僕を殺したい奴は両手では数えられないな。と言うより、君は本当に僕の顔を知らないのかい?」
俺はもう一度、男の顔を見た。
「済まん。ずっと島で暮らしていたんで、陸の事はほとんど知らないんだ。」
「ほう。奴等も良い娘を選んできたな♪君は旅の途中なんだよな?」
「ああ、明日には都に向かってこの街を出て行くさ。」
「…明日ねぇ?君は素直に帰してもらえると思っているのかな♪」
「ここでは2~3時間話し相手になっていれば良いと聞いている。」
「そうかぁ。僕は大変君が気に入ってしまったよ。偶然にも僕も明日、都に向かう予定なんだ。良かったら一緒に行かないか?」
「良いのか?」
「勿論だとも。だから2~3時間と言わずに今夜はここに泊まっていけば良い。」
「どこに泊まろうと私は構わないが、宿には私の荷物を置いてきている。」
「問題ないよ。手の者に取りに行かせるから、君はこのまま僕といてくれないか?」

「だれか。」と彼が声を上げると即に黒服の男が現れた。
「彼女の荷物を宿から回収してきてくれないか?」
彼がそう言うと「御意」と言って黒服の男は姿を消した。
「これで心配はないね。ゆっくりと楽しもう♪」
と彼が俺の頭を撫でた。
俺はうっとりとその感触に浸っている。次第に思考力が無くなってゆくのを感じていた。

いつの間にか、体を締め付けていた紐が解かれていた。
「君はなかなか良いものを持っているみたいだね。」
「良いもの?」
「女の子は素直が一番良いんだよ♪」
「そうなんですか?」
(姿は女の子でも、俺は鬼の男なんだがな…)
そうは思っても今は言う訳にはいかない。
(こんな俺は「素直」ではないだろう?)

彼の手が俺の乳房を持ち上げていた。
柔らかく揉まれる事でリラックスしてゆく。
俺は彼の行為に無条件に身を委ねていた。
「んぁっ…」
快感に吐息が漏れる。
「感じ易いんだね♪」
俺は彼の言葉に答えられなかった。
快感に全身が疼いてゆく。口を開けば、喘ぎ声しか出て来なかった。

 
いつの間にか服が脱がされていた。
俺はソファに横たえられ、折り重なるようにして彼が覆い被さってきていた。
唇が合わされ、彼の舌が俺の口の中で俺の舌を追い回す。
楽器を奏でるように、彼の指が俺の肌の上を乱舞する。
俺は止めどない快感に翻弄されていた。

 
「もう良いかな?」
彼は俺の股間の濡れ具合を確かめた。
いつの間にか俺の股間は俺が滴らせた愛液でぬるぬるになっていた。
俺は無意識のうちに脚を開いていた。
彼が近づき、ペニスの先端が俺の股間に触れた。
ペニスはそのまま俺の膣に侵入してきた。充分に濡れていた為か痛みは殆どなかった。
「嗚呼。君のナカは凄く気持ちが良いよ♪」
彼はそう言ったが、俺もまた「女の快感」に目覚め始めていた。

 
「んあぁぁん♪」
オンナの淫声が俺の口から溢れてゆく。
俺は彼という演奏者に奏でられる「楽器」であった。
良いように操られ、彼の望む淫声を流してゆく。
繋がれたまま揺さぶられ、肌の上を指が撫で上げてゆく。俺は快感とともに唱っていた…

 

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