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2014年11月14日 (金)

無題

フィット・アップ・ウェア

体型矯正下着です。

誰でも凸したい所はもっと豊かに、凹ませたい所はもっとすっきりさせたいと思っています。
この製品は着るだけでぷっくりしたお腹もすっきりし、気になる胸元もしっかりボリュームアップしてくれます。
またステルス性も高く、着ている事を自分でも忘れてしまうくらい一体化してくれます。
更に、着たままでトイレができる排泄口アジャスト機能が組み込まれております。

 

(…って、これは女性用の下着じゃないか…)
時々、僕の元には女性向けの商品の試供品が送られてくる。
多分、美姫薫と云う名前に惑わされて来るのだろう。
別に親を恨む訳ではないが、本人を見た事のない人は大概僕を美女に違いないと想像してしまう。
まあ「美姫ちゃん」「薫ちゃん」と悪戯に僕を呼ぶ奴も多く、その呼びかけに「おお」と返事する僕が男である事を見てがっかりする通行人を見て楽しんだりしているそうだ。

これまでも化粧品などが試供品で送られてくる事もあったが、それらは原則消耗品であり本来の製品より小さな容器で提供されたり、製品に近いものの場合は機能に制限が付いたものだったりする。
とはいえ、女性向けに開発されたモノである。中には「男」の僕が使えなくもないモノもあるが、ほとんどが押し入れの奥に消えてゆく運命である。
当初は送付元に送り返していたが、だんだん億劫になり送り返せなくなったものが溜まっていった。そして、送り返すのを諦めた頃には、これらを捨てるのさえ面倒になり、次々と押し入れの奥に消えていくことになったのだ。

 

今回は珍しく製品そのものと思われるモノが送られてきた。
女性向けのモノではあるが、最近腹の出っ張りが目立つようになり、ジムにでも通おうかと思っていたところだった。「着るだけで腹が凹む」との効果は、何事にも面倒がる僕にとっては魅惑的な台詞だった。
(男が着ても着れなくはないんじゃないか?)
とにかく、楽して腹を凹ませられるのなら…と、僕は服を脱ぐとその下着を装着していった。

 

「何なんだ?これは!!」
説明書どおりに下着を着て暫くすると、体温に反応してか腹周りが絞めつけられてきた。
確かに、腹周りは細くなっていた。…いや、想像以上に細い!!
締めつけてはくるが、痛みまではいかなかったので、そのまま放置していると白い布地が透明…というか、僕自身の肌と見分けがつかなくなって…その下にあった筈の体毛が外側に出てきていた。
その変化は腹周りだけではなかった。
女性向けの衣服の特徴であろう、胸元にある余裕…生地が皺となって弛んでいたものが、ピンと張って形を整えてきた。他の場所と同様、僕の肌と見分けが付かなくなっている。
唯一腹部と異なるのは、そこが本来僕の胸に在る筈のない膨らみとなっているという事だ?!
それは本物の女性の乳房のようであった。
下着を着ているという感覚はどこにもなかった。それは僕の皮膚であり、僕の乳房だった。
乳房の下に手を充てると、吸い付くような弾力のある女性の皮膚に触れている感じであり、同時に僕は自分の胸に触れてきた僕自身の手の感触を感じていた。
揉むように指を動かすと、僕の胸が揉まれているのがわかる。
僕の手は乳房の重みを感じ、その内側に肉があり血が通っている事を実感していた。
そして、乳房の先端にはぷっくりと乳首が飛び出していた。
ご飯粒を数個集めたくらいだった僕の「男」の乳首が、さくらんぼくらいの大きさになっている。
触れてみれば確かに僕自身の…

(これは、まんま「女」の体じゃないか?)
……この下着は確か股間も覆っていた筈だ……そこも?

僕は股間を覗き込んだ。
下着の効果で凹んだお腹の向こう側に、いつもとは異なった形に陰毛が生えている。
その先には突起物はない。普通の補正下着でも押さえきれずに少しは膨らみが残る筈である。
いや、そもそも股間からソレが圧迫されている感じがない。
少し湿度が高いのか、股間に汗をかいている?僕はソノ場所に指先を伸ばした。
他の場所と同様、布越しではなく直接皮膚に触れているような感覚…そこは凹み…谷間となっている。
指は両側から肉に挟まれていた。
ソコには触れてはならないように思い、慌てて手を引いた。

 

確か、着たまま用を足せるような事が書いてあった筈だ。
今度は手を後ろに回した。しゃがみ込み、尻の間に指を伸ばす。
先程と同じように直接肌に触れているように感じる。
指を滑らせると肛門に到達する。
布地自体感じる事ができないので、どの程度の大きさで穴を開けているかはわからないが、たしかにこの肛門は僕自身のものであり、排便するのに何の支障もないように思えた。
ならば、小の方も…
とは思うが、排出するホースが出ていない。
女のように、このまま股間から直接出てくるというのだろうか?

考えても結論が出るものではない。となれば、実際にやってみるしかない。
幸いにも服は全部脱いでいるので、汚れるとすればこの下着と僕自身だけだ。
僕はトイレに向かった。
当然、立ったままではできない。大を足す時のように便座に座った。
(出るのか?)
僕は小水が膀胱に溜まっている所を想像した。緊張を解いて排出を促す。と、
シャーと股間に小水が迸った。
いつもの、管の中を通り抜けてゆく感覚は伴わない。
当然、膀胱からの距離も短いので、身構える余裕もなかった。
が、何の問題もなく用を足す事ができた。
太股に散った飛沫を女性がそうするであろう通りにぺパーで拭く事になる。
先ずは、これまで使った事のない「ビデ洗浄」というのをやってみた。
スイッチを押す。
柔らかな水流が僕の股間を撫であげていった。
そこには小水を出した尿道口の他に、女性特有の肉襞と膣口があるのだろう…

(?!)

膣口?
僕の股間はどうなっているのだろう。バストができたように股間に肉襞はできていてもおかしくはない。
が、肛門が開いているように下着に穴が開いていたとしても、男の僕にはその先に膣など存在しない…
僕はペーパーで軽く拭いた股間に指を伸ばしてみた。

指先が小さな突起を捉えた。
股間からは亀頭に触れられたような感覚があった。
が、それは小水の排泄口ではない。
指を進めると、尿道口と思われるものがあった。
その先の窪みに指先が触れる。
そして、その窪みの中に指を押し込んでみた…
(ぁっ♪)
股間に侵入してくる異物を感じた。
そこには「穴」があり、奥へと通じている。
指先からは指を圧し包む肉の圧力と、指先にまといつく液体を感じていた。
(これは「愛液」?)

 

 

僕はこの下着を脱ぐ事はなかった。
ネットで女性が男装する際に胸の膨らみを抑えるものを手に入れ、外出時は必ず装着するようにしている。
(顔や手足など、覆われていない部分は「男」のままなのだ!!)
胸を凹ませて男物の服を着ると、僕の体が今までと違っている事に気づく人はいない。
僕はなに食わぬ顔でこれまでの生活を続けていた。

そして、部屋に戻ると僕は「オンナ」に戻る。
理想的な肢体に扇情的なブラジャーとショーツを着け「男」を誘う♪
(ねぇ♪イイコトしない?)
あたしはベッドに倒れ込むと「男」=ディルドゥを手にした。
既に愛液でぐしょぐしょになったショーツを剥ぎ取り「彼」を引き寄せる。
そして「彼」が一気にあたしを貫いてゆく。
「あん、ああ~ん♪」

オンナの嬌声が「僕」の部屋を埋め尽くしてゆく…

パートナー(前)

「どあぁぁぁっ!!」
俺は気合いを入れて長剣を振るった。
雑魚どもが一気に斬り倒される。
「力を使い過ぎるな。先はまだ長いぞ。」
相棒のハシスが俺をたしなめる。
「いつでも全力全開。それが俺のモットーだ!!」
俺はそう言い放つと、次の雑魚どもに斬って掛かっていった。

 

俺たちは賞金稼ぎだ。あちこちのダンジョンに潜む魔物を退治して報奨を獲るのを生業としている。
賞金額の高い魔物程深いダンジョンに潜み、大量の手下をはべらせている。
魔物自身も数々の魔法で護られているため、容易に攻略する事ができない。
とはいえ、俺たち賞金稼ぎは事前に復活の魔法を仕込んでからダンジョンに突入するので、仮に奴等に倒されても「死」ぬ事はないようになっている。
(但し、復活の魔法は高価な為、一度使うと次を仕込むのに必要な資金を貯め込まなけれならない↓)
とはいえ、この程度の階層でへたばっていては、二つ名を持つ俺としては心外この上ない。
俺はハシスとともに一気に三階層を下っていった。

「意外とあっさり降りてこれたな♪」
俺は四階層目に移動しながらハシスに言った。
「まあ、お前の腕なら…って事もあるが、雑魚が弱かったのも確かだ。こんな時はえてしてトラップが仕掛けられているものだ。」
「問題ないよ。トラップごと片付けてやるよ♪」
「そうもいかないのがトラップだろうが?」
俺はハシスの話が終わるのを待たずに四階層の扉を開けていた。
「おお、ここでもう中ボスか?」
待ち構えていたのは雑魚の他に、多少は魔法も使える2体の魔物がいた。
「雑魚は任せた♪」
とハシスに言い渡すと、俺は中ボスに向かった。
2体の真ん中を突っ切る。やはり反応速度には違いがあった。
奴等が連携攻撃を仕掛けてくる前に反応の良かった方と対峙する。
できれば奴の動きを封じてからゆっくりと止めを刺したいのだが、今回はもう1体魔物がいる。
一気にカタを付けるために、俺は直接急所に狙いを点け、長剣を突き刺した!!

中ボスの1体は倒れた。
俺はもう1体と対峙する。長剣はさっきの奴に刺さったままなので、短剣で戦うしかない。
こいつは、運動能力は低そうだが、装甲が厚くいかにも頑丈そうである。
もちろん、急所は巧みに隠されている。短剣でそこまで届くか一抹の不安が過る。
先ずは揺さぶりを掛けて奴を動かす。動けばどこかに隙ができる。
俺は奴の周囲を廻り、攻撃を加えてゆく。
繰り返される攻撃で装甲に傷でも付けば、奴も動かざるをえなくなる。
そして…奴が動いた。
奴の攻撃は余裕でかわせる。更に奴を動かす…
その一瞬を逃さず、俺は全体重を掛けて奴に体当たりした。
奴はバランスを崩し仰向けに倒れる。
急所が露になる。
その一点を目掛けて短剣を突き立てる…が、切っ先は急所に届いていない!!
「受けとれ!!」
ハシスの声とともに俺の長剣が飛んできた。
短剣から手を放して長剣を受け取る。
奴の急所はいまだ曝けだされたまま。
間髪を入れずに俺の長剣はそれを貫いていた。

 
「結構手こずっていたようじゃないか?」
とハシス。
「たまにはこんな事もあるさ♪」
と俺は短剣を拾い上げた。
そのまま宝物箱に近づく。手にした短剣で封を切り、蓋に手を掛けた。
「気を付けろ。トラップだ!!」
ハシスの叫び声を聞いたが、蓋を開ける動作を止めるまでには至らなかった。

閃光が弾ける!!
すべてが光に包まれた。

俺の肉体が光に溶かされてゆくような感じがした。
そして、そこで俺の意識は途絶えてしまった…

 

 

 

目に映ったのは、安宿の天井に違いない。
今俺は安宿のベッドに寝かされているのだろう。
「気が付いたか?」
とハシス。
「復活の魔法が発動したのではないようだな。」
「そうだ。俺がダンジョンから運んできた。」
「ご苦労だったな。重かったろ?復活の魔法を使えば楽だったろうに♪」
「トラップの所為でな。ちょっと面倒な事になっている。それに今のお前ならそう重たくはない…」
「歯切れが悪いな。何か隠し事でもあるのか?」
「べ、別に隠そうとしている訳でもないのだが… お前、何か気付いた事はないか?」
「気付く…って、何をだ?」
そう言って、俺は自分の声がいつもと違っている事に気付いた。
「むふんっ。ああ。あ~~…」
「どうだ?」
「声がおかしい。普通に喋ると、いつもより高い声が出てくる。」
「それだけじゃない。お前、かなり軽くなっている。街中にいる女の子と較べても軽い方じゃないか?」
俺は腕を伸ばして見た。これまで鍛練を重ねて築き上げたぶ厚い筋肉は跡形もなく失われてしまっていた。
それは筋肉だけではない。骨格さえも華奢になってしまったようだ。
体毛もあるかどうかわからない肌はすべすべで色白…それはまるで「女」の腕のよう…

(?!)

「女」のよう?
それは「腕」だけではない。
俺の「声」は女みたいに高くなっている。
ハシスは俺の体重も女と同じと言っていた…
(まさか?)
俺は伸ばした腕を曲げ、掌を胸に充てた…
そこには、男にはある筈のない膨らみがあった。
指に力を入れると、それを掴む事ができた。
ゆっくりと指を動かすと、女の胸を揉んでいるのと同じ感触がある…
だが、俺の胸からは揉まれている感触が伝わって来た。
(ごくり…)
俺は唾を呑み込んだ。
もう一方の手は俺の股間に到達していた。
掌をその上に被せる。
ゆっくりと圧してゆく。
…いつもの「存在」が感じられない。
そればかりか、中指が肉に挟まれていた。
そこに「女」のような…「ような」ではない。この割れ目は「女」の股間そのものに違いない。

「…お…俺は、女になってしまったのか?」
「ああ。その場に居合わせた俺でさえ、こんな可愛い娘がお前だと信じる事が難しいくらいだ。」
(?)
ハシスの言葉に違和感があった。
いや、ハシスの言葉に反応した俺自身に違和感がある。
「女」になってしまったというとんでもない人生の一大事だ。
その悲惨さに押し潰されてもおかしくない状況である。にも拘わらず…
…「可愛い」というハシスの言葉にウキウキしている自分がそこにいた。

 

 

 

「あの長剣は、今のお前には絶対無理だ。」
俺たちは賞金稼ぎ向けの武器屋に来ていた。
ハシスはこんな姿になってしまった俺が賞金稼ぎを続けるのは無理だと言っていたが、俺はまだまだハシスと一緒にこの仕事を続けていたかったのだ。
やはりと言うか「女」向けの防具は露出度が高く、肉体のラインを強調するものばかりだった。勿論、防護魔法で露出部は被われており、デザインも体の動きを阻害するものではない。
…が、やはり「男」の意識のままコレを着るには恥ずかしいことこの上ない。

そして、防具の次に武器を選ぶ。
俺の戦い方からして長剣以外のモノは考えていなかった。
できれば同等の強度で軽めのものを…と思っていたが、この腕で振れるモノとなると、美術品のような細身の剣しかなかった。
「こんなのじゃ、即に曲がったり折れたりするんじゃないか?」
とついつい「俺」の長剣と比較してしまう。
「今のお前では、あの長剣が扱えない事は解っているだろう?なら、少しは技を磨いてこういう剣でも戦えるようにするしかないね。」
今さら弓や薙刀に鞍替えするのも考えられない。俺は最後に手にしていた細剣を買うことにした。

「じゃあ、次に行こう♪」
「まだ何かあったか?」と俺は買い揃えたものに不足がない事を再確認した。
「お前の服を買わなければな♪」
「服なんて、今着ているこいつ一枚で充分足りてるぜ?」
俺はハシスが用意してくれた女物の軽装を確認する。ボトムはジーンズのショートパンツ。上は伸縮性のある下着に袖無しのジャケットを羽織っている。
男の意識のままの俺がなるべく抵抗なく着れるようにと選んできたようだ。が、
「女の子が同じ服を着続けるなんて考えられないぞ!!」
と、武器屋で買ったものは宿に送らせ、俺逹は次の店に入っていった。

……

多くは語らない。
想像通り、俺は着せ替え人形にされてしまった。
更に、何故か俺逹は店の人に恋人同士と間違えられていた。
まあ、今の俺は見た目「女」でハシスとはベッドこそ別であるが、同じ部屋に寝泊まりしているのだ。
そのような勘違いも否定はできないのだが…
「彼って優しい?夜は激しいの?」とか聞かれ、適当に返事をしていたが…よく考えてみると…
俺がハシスと「男と女」の関係を営んでいると見られていたのだ。と、後になって気付いたのだ。
つまり、女である「俺」がハシスの男性自身を受け入れるということ…
俺がハシスに抱かれ…
組み敷かれ…

そんな事を考えていると、俺の下腹部の奥が熱くなり、疼いてきた。
ジュンッと股間に何か滲み出てくるものがある。
股間が濡れている?
そう、女が性的に興奮すると愛液で股間を濡らすというが、まさにそんな状態になっていた。

…って、「俺」が愛液を滴らせているのか?!
俺の肉体は「女」であるのだから、女と同じ機能があってもおかしくはない。
男を受け入れる「膣」があり、よりスムーズに受け入れられるよう愛液を漏らす…
と言う事は、今の俺には子宮や卵巣があり、条件が揃えば「妊娠」することもあるっていう事だ。
妊娠し、胎児が俺の腹の中で大きくなる。
月が満ちて出産し、生まれた赤ん坊に俺がこの胸から母乳を与えている。
母になった俺…この子の父親は、

ハシス?

 

 

パートナー(中)

俺の肩慣らしというか、新しい体と剣に馴れるため、俺達は初心者向けのダンジョンに踏み入れていた。
雑魚どもがやってくる。
今までの俺であれば長剣の一旋で全て片付けられた。が、この「女」の体と華奢な細剣ではそうもいかないのだろう。
しかし…
「ハシス?ここって本当に初心者向けなのか?」
確かに雑魚どもは、最もレベルの低いスライムであった。が、その数が尋常ではない。
その階層に常に一定の数が保たれるように、倒したそばから新たな個体が湧き出てくるのだ。
いい加減、俺も体力があやしくなる。
「どぃやーっ!!」
力任せに細剣を振る…が、足元のスライムの擬足につまずきバランスを崩す。
その一瞬を待っていたかのようにスライム逹が押し寄せてくる。
俺は否応もなく、床に転がされてしまった。その上にスライムが積み重なる。
鼻、口が塞がれて息ができない。頭がぼーっとする。
(このまま、たかがスライムにこの俺が殺られるのか?)

できるなら、早く殺られて復活の魔法で脱出したいと願った。
が、ハシスは俺をこんな姿にしたトラップの魔法は、復活の魔法では脱出できなくなっていると言っていなかったか?
「殺しても死なない体」とか言っていた。
実際、息を止めていても苦しさはあるが、それ以上の事はないようだ。
スライムの重さで身動きが取れない俺はハシスが助けに来てくれるのを待つしかないようだ。

 
(?)
気が付くと、俺に密着していたスライムが奇妙な動きを始めていた。
胸元の圧力が弱まると、擬足を俺の胸元から下着の中に滑り込ませてきた。
今の俺には女の乳房があり、その間に谷間ができている。
その谷間を通って乳房の下側から乳房を持ち上げるように被ってゆく。
スライムの擬足は俺の乳房に妙な刺激を与え始めた。
それはゆっくりと揉みあげるような動きから始まった。
男が女の乳房を揉むように、俺の乳房が揉まれていた。
(?!)
乳首が舌先で舐められたような感触だった。
その刺激に乳首が硬く勃起する。
スライムは乳房だけでなく、乳首にも刺激を与え始めた。
更に、乳首を舐めあげた舌先のような刺激が胸元を這い上がり、首筋を舐めあげ、耳穴を責めあげた。

俺の意思とは関係なく、俺の肉体が性的に興奮していた。
ジュンッと股間に愛液が滲む。
スライムの舌が、それを舐め取るように太股の内側を這い昇ってくる。
甘い蜜を舐め尽くすと、舌は蜜壺を目指す。
そこにある肉襞に押し入ろうと、スライムの舌が集まってくる。
「いやーーーっ!!」
俺は女のように叫んでいた。
その大切な場所は守り通さなければならない。
俺の内に芽生えた「女」の本能なのだろうか?
細剣を掴む手に力が戻っていた。
もう一方の手も柄に向かう。
渾身の力で細剣を突き上げた。

 
スライムの圧力が一気に低下した。
俺は立ち上がると、再び細剣を振るった。

「無闇に振り回すんじゃない!!」
ハシスの声が飛ぶ。
「可能な限り殺さずに押し返して通路を確保するんだ。」
雑魚を切らずに済ますのは俺のポリシーに反するが、直前の状況を思えばハシスの助言に従うしかないだろう。
俺はハシスの所までの通路を確保した。

その先にはハシスがいた。
なんとか辿り着き、ハシスにしがみ付いた。
「良くやったね♪」
とハシスが俺の頭を撫でた。
「取り合えずダンジョンから出よう。また調整体が現れると面倒だ。」
「調整体?」
「スライムの中に赤い奴がいたろう?そいつが頭脳となって他のスライムを手足のように使うんだ。」
俺はその赤いスライムを見た記憶があった。
「この階層のスライムを全て従えてしまうと、中ボス位の能力を発揮するらしい。」
ダンジョンを抜けた途端、俺の目からは大量の涙が溢れ、ハシスの胸でエンエンと女のように泣き続けていた。

 

 

「今度はどこをやる?また、あのスライムの巣窟か?」
一夜明ければ、俺は立ち直りが早い。早速、次のダンジョン攻略についてハシスに話を振った。

「まあ、待て。これからは今までのような力任せではやっていけない事はわかっただろう?攻略するダンジョンに関しての情報集めも必要になってくる。」
「つまり、しばらくは街に滞在することになるのか?」
「ああ。だが、調べものは俺がやっておく。お前は防具を脱いで楽にしていろ。その体にももっと馴れておいた方が良い。」
「これを着ていないと安心していられないんだ。」
「だから馴れろと言っている。この前に買った服があるだろう?化粧をしろとまでは言わないが、自分が女であることをもう少しは意識するんだ。」

そう、今即に戦う訳ではない。防具を着けている必要はないのだ。
だからといって、この前に買ったヒラヒラのスカートなど穿けるものか…
(だが、この体に馴れる為にはスカートにも馴れていり必要があることも一理はある…)
俺は部屋に戻ると、買っておいた服をベッドの上に並べてみた。
店では一度は着てみた服ではある。が、その時は強引に着せられた感が強い。
今、これらを前にして、自らこれを着るという事とは一線を隔くものがある。
が、馴れる為にはコレを着なければならないのだ…
どれもがスカートをひらひらさせた可愛いものばかり…しかし、これらはもう買ってしまったものなのだ。着てやらない訳にはいかない…
俺は一番端に置いた服を残しクローゼットに仕舞った。
(とにかく、片端から順に着るしかないな)

改めてひらひらの服を着て鏡の前に立った。
(可愛い♪)
思わず声を上げそうになる。
(こんな娘を恋人にできたら最高だね♪)
と俺の「男」の意識が主張する。が、この娘が「俺」自身である事を思い出すと、一気に意気消沈する。
(ハシスはどう思っているのだろう?)
あちこちで俺達は恋人同士と勘違いされている。
男としてはこれくらい可愛い女の子を恋人にできれば鼻が高い筈だ。もし、この娘が「俺」でなく、普通の娘ならハシスだって即に自分のモノにしたい筈だ。
(自分のモノ…?)
それは単に女の子と一緒にいることだけではない事に思い至る。
男女の関係はそれだけではない。A・B・Cとは良く言われるが、キスをし、肌を合わせ…SEXに至る…
俺とハシスは同じ部屋に寝泊まりしている。俺がハシスであれば、自制など簡単に吹き飛んでしまう。
女の子をベッドに押し倒し、キスの雨を降らして彼女がぼーっとなった所でスカートの中に手を伸ばし、下着を引きずり下ろす。
服を着たままの彼女の上に重なり、膝を割って彼女の股間に俺の腰を圧し付ける。
俺の硬くなった股間のモノを…

モノ…

それは、今の俺には存在しないのだ…
ベッドの上に転がされている女の子の方が俺自身なのだ。
俺はスカートを穿いたまま、ハシスに組み敷かれる。開かれた股間にハシスの腰が圧し付けられる。
彼の硬くなったペニスを感じる…
いつの間にか、俺の股間はしっとりと濡れていた。
このナカに彼のペニスが挿入されるのだ。

膝ががくがくし、立っていられなかった。
床に膝を付き、上体をベッドにもたれ掛かせる。
(何なんだよ、これは?)
たぶん、俺の顔は興奮して真っ赤に染まっているのだろう。
何に興奮しているか?もちろん性的にだ!!
膣口からは愛液が滴り、下着をたっぷりと濡らしている。
下腹部の奥で疼きを発しているのは子宮なのだろう。
(俺はもう、こんなにも「女」なのか?)
俺はハシスに抱かれたいと思っている?
彼のペニスを受け入れ、女のように喘ぎ、嬌声をあげたいと思っているのか?


俺には、それを否定する事はできなかった。

 

 

パートナー(後)

 
俺はひらひらのスカートを揺らして街を歩いていた。
街の中には同じような格好の娘が何人かあるいていて、殊更俺が目立つような事はなかった。
が、こんな姿の娘が武器屋に居ると話しは別となる。
彼女逹は武器屋ではなく、ブティックやアクセサリーショップに足を向ける。
今の俺は、この体に馴れることが目的になっている。となると、その行き先は武器屋ではない。
ブティックは先日の着せ替え人形の記憶が鮮明だったので、アクセサリーショップに向かった。
先客がキャピキャピ言いながら髪飾りを選んでいた。
俺は彼女等から少し距離をとり、ネックレスやブローチを眺めていた。
改めて女が使うアクセサリーの多さに驚かされる。
いずれは俺もピアスやネイルをすることになるのだろうか?いや、それ以前に「化粧」というハードルがある。
ハシスは化粧まではしなくて良いとは言っているが、この周りに化粧をしていない女など目に付かない。
俺の足は無意識のうちに化粧品のコーナーに向かっていた。

そこには様々な薬瓶が並んでいた。
当然のように、瓶のラベルからして何のことだかちんぷんかんぷんである。
「お試しになりますか?」
と店の人が声を掛けてきた。
「あまり濃くならないようにしましょうね♪」
俺を椅子に座らせると、俺の顔に化粧品を塗り付けていった。
「若いうちからお肌に栄養を与えていないと、年を取ってからの老化の度合いが違いますよ。」
とマッサージも兼ねて刷り込んでゆく。
その上に筆で陰影が描かれてゆく。とくに目のまわりは丹念に描き込んでいた。
最後に口紅を塗り
「どお?」
と鏡に写る俺の顔を見せた。
あまり派手ではないが「お化粧をしている」とはっきりわかる。
唇の赤さは当然だが、目が一回りも二回りもパッチリと大きくなっていた。
「化粧まではしなくて良いよ」とハシスは言っていたが、可愛さ・美しさがこれだけ顕著にアップするのだ。
(ハシスも喜んでくれるよね?)
俺は今使った化粧品と化粧道具を一式買うことにした。
「これはサービスね♪」
と可愛い化粧ポーチも用意してくれたので、俺は益々気分が良くなっていた。
「これなんかも可愛いかも♪」
と店に来ていた女の子逹に混じって、アクセサリーを試着していた。
ネックレスと髪飾りも購入して、宿に戻ったのは、陽も暮れかけた頃だった。

部屋ではハシスが様々な情報と格闘していた。
「ただいま。ハシス♪」
と声を掛ける。
「どうだ?馴れたか?」
と振り向いたハシスが一瞬凍りついたようだ。
「本当にお前か?」
ようやくそれだけ声が出た。
「少しお化粧もしてみたんだ♪どお、似合ってる?」

 

俺はハシスに顔を近付けた。
「な…何と言って良いか…か、可愛いよ。」
しどろもどろではあったが「可愛い」と言ってくれた。
「ありがとう♪」
俺はそのままハシスに抱きついていた。

「ち、ちょっと離れてくれないか?」
とハシスが俺の上機嫌を中断させる。
「馴れろとは言ったが、女になりすぎてないか?」
「な、何だよ。俺は少しでもハシスに喜んでもらえるようにって…」
「それは有り難い。が、その発想自体が今までのお前にはなかったんじゃないか?」
「そ、そうかな?」
「それっ!!そのしぐさも無意識に出てるのか?」
しぐさ…って、俺は今女の子がするように可愛らしく小首を傾げていた?
「お、俺…そんなつもりじゃ…」
「そこで目を潤ますな!!」
(涙?)
俺は今にも泣きそうにハシスを見上げていた。
「先ずは化粧を落として来い。顔を洗って来るんだ。」
「わかったわ。」
俺はハシスに背を向け、洗面台に移動した。
石鹸を顔中に塗り込み化粧を落とす。
鏡には化粧の落ちた俺の顔があった。
(でも、お化粧と肌の手入れは別だよね♪)
俺は化粧水を叩き、保湿液を顔に刷り込んだ。
(できれば口紅だけでもしておきたい…)
でも、ハシスは嫌がるのだろう。俺は手櫛で髪を整え、再び髪飾りを付けてハシスの元に戻った。
「飯食いに行くか?」
と彼が立ち上がる。
(な、何で?今お化粧落としたばかりじゃない!!)
何故か俺は化粧をしないで公衆の面前に出るのを恥ずかしいと思っていた。
「どうした?」
躊躇っている俺にハシスが声を掛けてくる。
化粧を落とせと言ったのはハシスだろ?と言いたかったが、言った所で彼に理解できる筈もない。(俺自身も理解できていないのだ)
だから、今はハシスに従って食事に出るのが最良の選択肢なのだろう。
俺は彼と並んで宿を出ると近くの居酒屋に入った。

 

「カクテルを呑んでみたいな♪」
と言うと
「この間まで酒は生のままが良いと水で割るのも嫌がっていたんじゃなかったか?」
「何かそんな気分なのよ。文句ある?」
「文句はないが、食うのも肉ばっかり食っていたのが、今日はサラダが中心になってないか?」
「多分、この肉体の嗜好なんじゃない?馴れるにつれ、この肉体の欲求に流されてしまうようになっちゃったみたい。」

 
「って、こんなにも酒に弱かったのか?」
酔いが全身に廻ってしまったようで、手足にぜんぜん力が入らなかった。
俺はハシスに抱えられるようにして店を出た。宿までは近いので何とか戻れたが、俺はそのままベッドに倒れ込んでいた。
「気分は?」
とハシスが俺の顔を覗き込む。
俺は手を伸ばし彼の首に手を掛け、そのまま引き寄せた。
ハシスの唇が俺の唇と合わさる。吸い付いて舌を伸ばし、彼の舌に絡める。
彼の唾液が俺の口の中で俺の唾液と混ざり合う。
「な、何だよ?突然に。」
ハシスは優しく俺を振りほどいた。
「俺…女なんだよな?」
「そうなってしまったな。」
「俺は女でハシスは男だ。だから…シて♪」
「お前、自分が何を言っているのか判ってるのか?呑み過ぎてるんだろ?」
「これは俺が…あたしが女に馴れる為に、絶対にしなければならない事なの。」
「よ、酔いが醒めてからもう一度考えるんだ。」
「こんな事、酔ってなきゃ言えないわよ。それにあんただって満更でもないんでしょ?」
あたしは彼のズボンに触れ、布地の向こう側が硬くなっているのを確認していた。
あたしは彼のズボンのベルトを外して直に手を触れた。それを外に導き出す。
コレが、この間まであたしの股間にも存在した等と思う事もなかった。
今はコレをあたしの股間に挿れてもらいたいとしか考えていない。
「どうなっても知らんぞ?」
「ええ。良いわよ♪」
彼の手があたしのスカートの中に入り、下着を外す。彼も下着を脱ぎ去り、あたしの上に覆い被さってきた…

 

 

 

 
「フリーズ!!」
俺の前でスライムが動きを止めた。
すかさず細剣を急所に突き立てる。
スライムは一瞬で消失した。

この肉体は魔法との相性が良いようで、かなり高等な魔法も難なく習得し、容易に行使できてしまう。
集団で押し寄せてきたスライムに対しては
「アーカイブ!!」
とひとまとめにして片付ける。
復活の魔法は効かなくなったが、転移魔法で危機を脱出できるようになった。

細剣の使い方にも馴れていた。
昔のように力押しするのではなく、風になびく柳のように受け流し、急所のみを的確に貫く戦法を身に付ける事ができた。
「おい。あまり無茶をするんじゃないぞ!!」
ハシスが心配げに声を掛けてくる。
「まだまだ大丈夫よ。これくらいでネをあげてては、あたし逹の子供は務まらないでしょ♪」

そう。俺の腹の中には新しい命が宿っていた。俺とハシスの子だ。
この子が産まれれば、俺は賞金稼ぎを辞め子育てに勤しむことになる。
だから、俺は一刻でも長くハシスと一緒に戦っていたかったので、いつにも増して精力的にダンジョンの攻略をすすめていた。

「オーバードライブ!!」
俺は加速して中ボスの懐に飛び込んだ。
そして、中ボスよりも早く魔法を唱える。
「アンロード・プロテクト」
中ボスの魔法防御を無効化する。
そのタイミングに合わせてハシスが突っ込んできた。
中ボスの意識が逸れる。
「ここッ!!」
と俺の細剣が奴の急所を突き抜けていった。

「さあ、ラスボスが待ってる。」
ハシスが手を伸ばす。
俺は彼の手に掴まり立ちあがった。
「あっ…」
俺が声を漏らすと「どうした?」とハシス
俺は彼を見上げ、にっこりと微笑んだ。
「お腹の中でこの子が頑張れって応援してくれてるわ♪」

俺逹は手を取り合って、次の階層に降りていった。

人形の手

いきなりの雨にずぶ濡れになった。
このまま歩き続けても大差はないのだが、ちょうど雨宿りできそうな軒下があったので借りることにした。

寂れた商店街で、ほとんどの店のシャッターは下りていた。雨が降っていなくとも、この道を人が通ることはほとんどないのではと思えるくらいだ。
当然、このどしゃ降りの中に外に出ているのは俺くらいであろう。

雨はまだしばらくは止みそうにない。
背後でギッとドアの開く音がした。
「よろしければ中に入りませんか?」
この店の人なのだろう。エプロンを着けた女性が声を掛けてくれた。
「良いのですか?」
と俺は改めて店の中を見ると、そこには可愛らしいアイテムが並べられていた。
「お店の中が濡れてしまいますよ。」
と一旦は断ったが、
「大丈夫です。問題ありません。気になるのでしたらお着替えを用意しますよ。」
とまで言ってくれた。
確かに、全身がびしょ濡れで下着まで水を含んでいる。
「タオルで拭かせてもらえるだけでもありがたいです。」
と、俺は店の奥のシャワールームに案内された。
「お湯も出ますから♪」
その言葉に甘え、シャワールームの中で裸になり、濡れた下着を絞った後で頭から温水を浴びさせてもらった。

幾分か不快感が低減された下着を着けてバスローブに身を包んだ。
「どうぞこちらへ♪」
店の中が少し片付けられ、テーブルセットが設えられていた。
店の窓はカーテンが閉められ(こんな天気で外を歩く人などいないが)中の様子を見れなくしていた。
俺がバスローブのまま椅子に座ると、温かな紅茶とクッキーがテーブルの上に置かれた。
「いえ、お構い無く。シャワーを使わせてもらっただけでも恐縮しています。」
俺がそう言うと
「こんな天気なんで、お店を開いていてもね?よかったら少しで良いので、あたしの話し相手になってくれないかしら♪」
「お、俺で良ければ…」
と、俺は彼女の話しを聞き始めた。

 

彼女はこの店の主であったが、彼女自身がこの店を始めた訳ではなかった。
まだ青年だった頃、今の俺と同じように雨宿りをしていて、店の中に招き入れられたそうだ。
前の女主人とは話しが合うようで、そのままこの店で一緒に働くことになった。
とはいえ、このような立地条件でここに並べられたような品々は、そう簡単に売れるものではなかった。
「別に売れなくても良いの。ここに、このお店が存在し続けることに意味があるのよ♪」
女主人はそう言ったが、生身の人間であれば、何かしらの糧を採らなければ生きてゆくことはできない。しかし、店の商品が売れなければ、その糧を手に入れられない筈だ。
「なら、糧の要らない人形とかになれば良いんじゃない?」
既にその時にはもう、後戻りできない所まで来てしまっていたと彼女は言った。
「そんな事、できるんですか?」
妖しく微笑む女主人に彼女はそう応えた。
「あら、気がつかなかった?あたしの本性は人形なのよ♪」
そう言って彼女はコトリと手首から先をテーブルの上に置いた。
「こんな風にね♪」
俺の目の前で、彼女は手首を外すとテーブルの上に置いた。

「…」

俺は言葉を発する事ができなかった…

 
くくくっと青ざめた俺の顔を見ながら彼女が笑っていた。
「冗談よ♪」
と袖の中から本物の手が出てきた。
「お、驚かさないでくださいよ。」
俺はふーうと深呼吸した。
「この店はね。この街の有力者達がお忍びで安らぎを求めに来る所なの。ここにある商品達は単なる飾りにしか過ぎないのよ♪」
「そんな事、俺なんかに話して良いんですか?」
「貴方にはあたしと同じものを感じたの。」
「同じ?」
「そうねぇ…ものは試しって言うし、時間はあるでしょう?」

俺は彼女に手を引かれ、奥の部屋に入った。部屋の中央に大きなベッドが据えられていた。
この部屋で街の有力者達が彼女から安らぎを与えられているのだろう…
「さあ、脱いで♪」
彼女も瞬く間に全裸になっていた。
俺もバスローブを外し下着を脱いだ。
彼女に手を引かれ、ベッドの上へ…仰向けに寝かされた上に彼女が伸し掛かってきた。
「ち、ちょっと…」
この体勢で良いのか疑問に思ったが、
「貴方は何もしなくて良いから♪あたしのする事を受け入れてくれれば良いわ♪」
と彼女が体を重ねる。
彼女の手が俺の股間に触れる…

全裸の女性に迫られ、男なら興奮せずにはいられない。勿論、それは形となって現れる。
が、彼女の手は俺の股間を押さえて、俺のぺニスが勃起しないようにしていた。
更に彼女は俺のペニスを胎の内側に押し込んでしまった。
その跡には胎内に続く穴ができており、彼女の指が俺の腹の中で蠢くのを感じた。
「今は違和感しかないと思うけど、次第に気持ち良くなってくるわよ。そうなったら我慢しないで声を出した方が良いわよ♪」
確かに、違和感の向こうに快感が垣間見えていた。
それは、これまでに経験した快感とは、次元の違うもののように思えた。
(この快感を知ってしまうと、もうそこから抜け出せなくなるのでは?)

不安が俺の頭の中を過ったが、それも彼女から与えられる快感に、あっと言う間に塗り潰されてしまっていた。

「あん♪ああ、あ~ん♪」
俺はいつしか快感に喘ぎ声をあげていた。
それが「女」の喘ぎ声だと意識すると、その声のトーンも女のように高くなっていた。

胸が撫で上げられる。
いつの間にか、俺の胸に立派なバストが出来上がっていた。
その先端にはぷっくりと乳首が勃っている。
彼女がそれを口に含み、舌先で転がす。
新たな快感に俺は気が狂いそうだった。

 
「さあ、貴女の処女をいただくわね♪」
彼女の股間には禍々しく屹立する黒光りするモノがあった。

「…本物?」

「そうよ♪言ったでしょ。貴女とわたしは同類だって。」
つまり…

彼女は「男性」で、俺を「女」にして、その処女に挿入しようとしているのだ!!

「や、やめろっ!!」

「あら♪止めちゃって良いのかしら?貴女のオマンコは期待にヒクヒクしているわよ♪」
確かに、俺の股間は激しく疼いていた。それは、女性器が「男性」を求めているものに違いなかった。
俺は「男」だ。男に抱かれたくなどはない!!
「貴女は自分がまだオトコだと思ってるんじゃない?こんなに立派なオマンコやオッパイを持っているのよ♪」
彼女は強引に押し入ってきた。
「もう貴女はオトコじゃないのよ♪大人しく受け入れちゃいなさい!!」
俺の膣にソレが突っ込まれる…

 
俺の記憶は、そこで途切れていた。

 

 

俺はその後、たびたびその店に訪れるようになった。
数週間すると、あの快感が堪らなく欲しくなるのだ。
男に抱かれるのにも抵抗が無くなっていた。

ある日、彼女からこの店を継がないか?との話があった。
俺はもう、男として普通の生活を続けてゆく事に限界を感じていた。

俺が彼女の話を受け入れる事を伝えると。
「では、貴女にコレをあげるわね♪」
と彼女は自らの手首を抜き取った。
それは造り物ではなく、本物の彼女の「手」だった。
俺はその「手」を受け取った。
これが、この店の女主人の証であると直感した。
(もしかすると…)
俺は彼女と同じように自分の「手」を抜き取った。そして、彼女の「手」をそこに嵌めた…

 

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