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2014年4月 7日 (月)

彼女が妖の存在である事に気付いてしまったのは、本当に偶然の事だった。

忘れ物を取りに教室に向かう途中、理科準備室から怪しげな光が漏れていたのだ。
好奇心に吊られ、ドアの隙間から中を覗くと、二つの人影が絡みあっていた。
そのうちの一つはクラスメイトの岸田勉だった。
彼は生徒会のマドンナ、赤目薫先輩に呼ばれていった筈…

そして、もう一つの人影は「人」ではなかった。
全身がくねくねと曲がり、蛇のように岸田の体に絡み付いていた。
その妖の顔は、赤目先輩以外の何者でもなかった…

 

「見たのね?」
翌日の昼休みに、赤目先輩に校舎の裏に呼び出され、そう聞かれた俺に「いいえ」と答え切る自信はなかった。
「そう…見てしまったのね。」
彼女はため息混じりにそう吐いた。
「ぜ、絶対に黙っています。誰にも言いません。」
そんな事を言っても、どうにかなる雰囲気ではなかった。
「あなたには消えてもらうしかないわ。」
俺にはもう残された選択肢は無いようだ。
がっくりとその場に崩れ落ちていた。
「そんなに落ち込まなくても良いわよ。別に殺そうっていう訳ではないわ。あなたが不用意な事を漏らさないように、あたしの僕となってもらうだけよ。」
「しもべ?」
「今はあまり時間がないから説明はしないけど、即に理解できるから。」
と、彼女は俺の頭に手を掛けた。
身動きがとれなくなる。
彼女の指が俺の耳の穴に差し込まれた。
その指先から、更に細いモノが延びてゆく。
耳の奥から侵入したモノで、俺の頭の中がぐちゃぐちゃに掻き回されてゆく…

「さあ、立って♪」
薫さまの言葉に、わたしは急いで立ち上がった。
「放課後になったら、生徒会室に来なさい。それ以外はいつも通りにしていて良いわよ♪」
薫さまにそう言われ、わたしは教室に戻っていった。

 

「何か聞きたい事があるって言ってたよな?」
教室に戻ると岸田君がわたしに声を掛けてきた。
「い、いえ。何でもないんです。」
何故か彼と顔を合わすのが恥ずかしかった。
確かに午前中、彼に聞こうとしていた事があった筈だった。けど、今は何を聞こうとしていたのか思いだせない。
薫さまに関わる事のような気もするのだけれど、薫さまの知らない所で他の人に何を聞こうとしていたのだろう?
それも、男子の岸田君にだ。わたしは男子と会話することなど恥ずかしくてできる筈もないのに…

 

放課後の生徒会室には薫さま以外には誰もいなかった。
「おとなしくしていたかしら?」
薫さまの質問に、わたしは「はい」と答えていた。
「良い娘ね♪じゃあこっちに来て。本来の姿に戻してあげるわ。」
薫さまは入り口のドアに鍵を掛けると、奥にある小部屋にあたしを導いた。

薫さまが呪文を唱えるとわたしの周りを煙が包んだ。
その煙が晴れると、俺はようやく「自分」を取り戻していた…が、何か全身に違和感を覚える。
「それがあなたの、《僕》の姿よ。よく鏡で確認しておくと良いわ♪」
と妖が鏡を指し示す。
「えっ!!」
それが鏡である事を理解するまでに、暫くの時間を要した。
鏡に写っていたのは、女子の制服を着た女の子だった。
その顔をよく見ると「俺」の面影が残っている。
そして、俺は自分の来ている服を確認した。
…それは、女子の制服以外の何物でもなかった。

胸に手を伸ばす…
鏡の中の女の子も同じ動きをしている。
俺は胸に触れる自分の手を感じると同時に、手からは膨らんだ胸の柔らかさを感じていた。
そして、胸を包む下着の違和感…ブラジャーの存在も確認してしまった。

「こっちにいらっしゃい。もっと良く確認してみましょう♪」
妖がソファベッドに俺を呼ぶ。
俺は彼女の指示に逆らう事ができなかった。

 

服が一枚づつ剥がされてゆく。
そこに乙女の肉体が現れてゆくのを、俺は阻止することができなかった。
彼女の指示に従い、ショーツを下ろした。
俺の股間からは「男の証」は消え失せ、そこには深い溝が刻まれていた。
「それじゃあ、あなたに《女の子》を実感させてあげるわね♪」
俺がソファに座り脚を広げると、妖は俺の股間に顔を埋め、長い舌を伸ばしてきた。
舌の力は以外と強く、俺の股間の谷間に分け入ってくる。
「ひっ!!ああんっ!!」
刺激を受けたのはクリトリスだ。
俺は凌辱さるている女の子のような声をあげてしまう。
妖の舌は更に膣の中にまで侵入してきた。
未知の刺激は快感となって俺を蕩かす。快感に俺は女の子のように喘ぐ。股間に淫汁が溢れていた。

「それではコレで貴女の処女をいただこうかしらね♪」
それは妖の尻から延び出てきた尻尾だった。その先端が男のペニス状に変化した。亀頭がてらてらと輝いている。
「痛いのは最初だけよ♪」
と同時に体が真っ二つにされるような痛みに襲われた。

そして、俺は意識を失っていた…

 

 

「おはよう♪」
岸田君が声を掛けてきた。
彼があたしに声を掛けるのは、あたしの姿が彼の「男友達」のままだから…
でも、あたしは女の子になってしまった。男の子と話をするのに慣れていない。
恥ずかしくて、返す言葉も小さくなる。
「どうした?元気ないじゃん。」
「だ、大丈夫よ…」
あたしは肩に延びてきた彼の手を掻いくぐるようにして自分の席についていた。

意識しないでいても男の子逹の体臭が気になって授業に集中できない。
薫さまはあたしを淫乱な女にしてくれていた。
牡の匂にあたしの肉体が反応する。
見かけは「男の子」だけれど、乳首が勃起してティーシャツに擦れる。
誰からも見られない股間は「女の子」のままだ。膣から溢れる淫汁がトランクスを濡らしてゆく。

どうにも我慢できなくなり、あたしはトイレに立った。
勿論、この姿で女子トイレには入れない。
男子トイレの個室に入り、ズボンを下ろす。
左手の指を濡れた膣口に挿入する。

その途端

俺の肉体が完全に「女」になった。着ている服も女子の制服に変わる。
俺は男子トイレでショーツを下ろしオナっている変態女生徒となっていた。
「んん…ぁぁん♪」
圧し殺したオンナの媚声が、だれもいない男子トイレに響いてゆく。
いつ、だれかに見られないとも限らない…そのシチュエーションが、更に俺を興奮させた。
自分の手で自分の胸を揉む。男の時には味わえない快感がやってくる。
乳首を刺激する。「んあんっ!!」淫声を抑えられない…
俺は「オンナ」として昇り詰めていった。

 

落ち着いたあたしは仮の姿に戻っていた。
教室に戻る間に昼休みのチャイムが鳴っていた。
お腹は空いているけど、お弁当を食べたいとは思わなかった。
自然と足が生徒会室に向かう。

ドアを開けると生徒会の役員逹が集まっていた。
「薫さ…赤目先輩はいらっしゃいませんか?」
「薫なら、今日は早退しているよ。」
「君が新しい僕かい?」
「僕たちが可愛がってあげるよ♪」
「変身を解いて奥の部屋で待ってなさいな。」
あたしは言われた通りに奥の部屋に向かった。
変身は男子トイレでした時と同じように、トランクスを下ろして膣の中に指を入れた…

「おや。結構可愛いんだね♪」
部屋に入って来たのは生徒会長だった。
「君の事は薫から聞いているよ。お腹を空かしてここに来るだろうってね♪」
確かに俺の腹は空いていた。が、かといって持ってきた弁当を食べたいとは思うこともできなかった。
「君の欲しいものをあげるよ。こっちにおいで♪」
って、何で会長はズボンのチャックを下ろす?

その途端、芳ばしい匂が漂ってきた。
出所は会長である。
俺の足はふらふらと会長の元に向かう。
そのまま会長の足元に膝を突いていた。
目の前に丁度会長の股間がある。
チャックの奥からトランクスが見えている。
その奥には…

俺は我慢しきれなかった。
自分以外の男のモノなどに触れたくはなかったが、俺の食欲をそそる香りには勝てなかった。
俺は会長のペニスを引き出すと、一刻を惜しむように咥え込んでいた。
しばらく刺激を与えていると、会長のペニスから先走りの汁が…そして、会長の呻き声とともに精液が放たれた。
俺は無意識のうちにそれを飲み込んでいた。
飲み込むと同時に口の中に甘露が広がり、空腹が幾分か解消されていた。
「今度は僕で良いかな?」
と会長と入れ替わるように文化部担当役員が俺の前に立った。
「後ろも良いかな?」
と、俺のスカートを捲ったのは運動部担当役員だ。勿論、俺は拒絶することなどできなかった。
まだ空腹は続いている。精液だけが俺の飢えを治めてくれる。
腰が持ち上げられ、膣口にペニスの先端が宛てられた。
俺の体重も手伝って、俺の胎内にペニスが突きたてられていった。
精液が俺の胃を満たしてゆくように、俺の子宮にも精液が満たされてゆく。
いつしか飢えは治まっていた。

 

昼休みが終わろうとしていたが、俺はまだ「女」の姿のままだった。
生徒会室を出たものの、このままでは教室に戻る事はできない。校舎の裏で「男」の姿に戻るまで、じっと身を潜めていた。

けれど、「女」のあたしが誰かの目に止まらない。なんて事はある筈もなかった。
岸田くんが久しぶりにあたしに声を掛けてきた。
「お前、最近よく生徒会室に出入りしてるよな?この娘について何か知らないか?」
とあたしに写真を見せた。
それは「女」のあたしだった。
「一目惚れって言うのかな?彼女の事が四六時中頭から離れないんだ。」
あたしの胸がドキリと高鳴る。
「お前、赤目先輩とはどうなったのよ?」
「フラれた。けど、今では先輩のどこが好きだったのかも思いだせないよ。それより、彼女の事知ってるんだろ?」
「んん…、今はダメ。放課後まで待ってて。校舎裏で…」

 

あたしは授業が終わると、速行で校舎裏に向かった。
建物の影に入り、ズボンのベルトを緩めて腕を突っ込む。
トランクスの中で指先が割れ目を探す…

…って、何で俺がこの姿で岸田と逢わなければならないんだ?
と文句を言っても、まだしばらくはこの姿のままなのはどうしようもない。
そうこうしている内に足音が近づいて来た。
岸田だった。
「き、君が来てくれたんだ♪」
と足を早める。
「岸田…」
「あ、僕の名前…聞いていてくれたんだ♪」
そんなテレ笑いを「可愛い♪」と思ってしまう。まるで女みたいに?
「君の事が忘れられなかったんだ。ぼ、僕と付き合ってくれませんか?」
な、何を言いだすんだ?とは思うものの、岸田であれば半分以上は予想できる行動である。
それが「俺」に向けられるとは思っていなかった…いや、俺の心の奥では想定されていたようだ。
そして、俺の心の奥では「それ」を望んでいたようで、俺は何故か嬉しさに染めあげられていた。
「…はい♪」
俺の口から思いもよらない言葉が発っせられていた。
「っえ?!良いの♪」
岸田は飛び上がらんばかりに喜んでいた。
つられて俺の顔も綻ぶ。
「嗚呼。その笑顔♪たまらないなぁ!!」
岸田の顔が更に崩れていった。

 

 
土曜日。学校は休みである。
俺は岸田とデートしていた。
遊園地は男同士で行ってもそれなりに楽しい。それが男女のカップルであれば尚更の筈である。
岸田から見れば後者、俺は前者の筈…なのだが…
「きゃ~~~っ!!」
ジェットコースターに乗るなり、俺は女のように叫び声をあげていた。
こんな筈ではない!!とは思うのだが、身体が勝手に反応してしまう。
傍目にはまったく違和感がないのだが…

おばけ屋敷でも、俺はきゃーきゃー叫んでいた。そして岸田の腕にぎゅっとしがみつく。
岸田の腕に俺の乳房が押し付けられ、ブラの中で変形しているのを感じた。

「キレイっ♪」
陽が落ち始めると、イルミネーションが点された。それは夕陽に染まった空と合間って、幻想的な世界を作りだしていた。
「ねえ…」
と岸田が声を掛けてきた。振り向くと、そこには岸田の真剣な顔があった。
このシチュエーション、この雰囲気…
よもやと思ったが、俺が岸田に向かい瞼を閉じると…
岸田の腕が俺の肩を抱き締め、俺の唇に岸田の唇が触れていた。

 

俺は空腹感が高まってゆくのを感じた。
勿論、通常の「食事」では充たされないアレである。
しかし、ここは学校ではない。いつも俺を充たしてくれる生徒会の役員逹は、ここにはいない。
今ここにいるのは岸田だけだった。
遊園地から駅に向かう間に、俺は空腹感に堪えきれなくなっていった…
「岸田くん…」
俺は岸田に声を掛けていた。
「良いの?」
と岸田。
俺の視線の先には、ラブホテルのネオンが瞬いていた…

 

 

月曜…
俺は何か大切な事を忘れているような気がしていた。
が、その事をうだうだ考えていると学校に遅れてしまう。
パジャマから制服に着替え、ローファーを履いて外に出る。
「お早う♪」と岸田くんが声を掛けてきた。
当然のように、二人で一緒に登校する。
他愛もないお喋りをしながら校門を潜り、教室に向かう。
「じゃあ♪」とそれぞれ別れて自分の席に着く。
俺はスカートの下に手を入れ、襞が崩れないようにして椅子に座った。

何か不審な気もするが、教室の中のだれもがいつも通りなので、俺の気の所為なのかも知れない…

 

 

 

「なんとかあたしの事は誤魔化せたかしらね?」
教室の中を窺っていた赤目薫は住処である生徒会室に戻ってゆく。
「岸田のは不味だったから未練ないけど、あの娘の精は美味しかったからな♪」
彼女は蛇のように先が二股に分かれた長い舌で自らね唇を舐め上げた。
「薫さま。」
声を掛けたのは生徒会長だった。
「あまり勝手をされますと、後が大変です。記憶の改竄だけで済めばまだ良いのですが…」
「解ってるわよ。今回はやり過ぎたって。だから、学校の外まで行ってあの娘が昔から女の子だったって色んな所に洗脳に行ったんじゃない。」
「当然です。美味しかったからって男の精を吸い尽くしてしまっては、男と存在できなくなります。そうなると改竄するのは人々の記憶に止まらず…」
「解ってるったら!!僕の癖にそれ以上言うなら、あんたも吸い尽くしてやるから!!」
「これはご無礼を。私はあの飢餓感には耐えられそうもありませんので。」
「そうそう♪僕は素直が一番。たっぷり可愛がってあげるわね♪」
と生徒会室の扉が閉まる。
結界が張られると、学校の誰もが生徒会の存在そのものを忘れてしまっていた。

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