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2012年12月29日 (土)

麻里奈

   
僕の麻里奈が変わってしまった。

 
下卑た男のように考え、行動するのだ。
デートの最中にも、道行く女の子が可愛いとか綺麗だとか、喫茶店の巨乳ウェイトレスがセクシーだとか犯らせて欲しいだとか…
更には「オレ逹は恋人同士だろ?なら、お前はオレの恋人としと相応しい格好をして欲しいな♪」
と、僕に女装することを強要した。
僕は、男としては華奢な方で背丈も麻里奈と変わらなかったから、麻里奈の服がそのまま着れてしまうのだ。
麻里奈の部屋で着替えをさせられ、化粧をされてからデートに出掛けることになる。

これがデートと言えるかは甚だ疑問であるとは思うが、本人逹がそう思っていればそうなるのだ。
端から見れば、単に女の子が二人していちゃついているようにしか見えなくても…だ。
確かに、女装した僕は女の子にしか見えなかった。僕自身も自分が元から女の子だったと錯覚してしまうこともある。
それは麻里奈が彼氏が彼女を誉めるように、僕の事を可愛い♪綺麗だ♪と言ってくれるからだ。

女の服を着ていると、仕草も自然と女らしくなるようだ。歩くとき、座るとき、自然と膝が揃うようになる。驚いたりすると、両手が口元に近づいている。
でも、そのことに不満があるのではない。女装だろうが女体化だろうが、僕には関係ない。
僕は麻里奈といられるだけで幸せなのだ。別に、デートだと言って出歩く必要もない。
僕は麻里奈と一緒にいられるだけで充分なのだ。

 

「和也、ちょっとここで待っててくれないか?」
と麻里奈が僕を置いて離れていった。
この場所で待たされる事はよくあった。性格が変わってから、麻里奈は女子トイレを使わなくなっていた。本当は男子トイレで立ったまま用をしたいようだが、無理だと解っている。
この先には多目的トイレがあるので、そこに行っているのだ。
が、待たされる僕の気持ちは判っていないのだろう。
只でさえ麻里奈と離れて心細いのに、この辺はナンパスポットと有名な所なのだ。
麻里奈が離れたのを待っていたかのように若い男逹に囲まれてしまう。
「彼女~♪独り~?」
「お茶しない~?」
群がる男逹に僕は圧倒されてしまうのだ。
(あと少し耐えれば麻里奈が戻ってきてくれる…)
堪えに堪えるのだが、ついには男の一人に腕を掴まれてしまう。
「嫌ッ!!」と叫ぶが殆ど声にならず、彼等に聞こえる筈もない。
目に涙が溢れ、滴が頬を流れ落ちる。
その姿を見て退くような奴らではない。余計に嗜虐心が掻き立てられてゆく。

 
「おい、何をしているんだ!!」
そこに凛とした声が斬り込まれた。
麻里奈だった。
「他人の彼女を困らせないで欲しいな♪」
腕を掴まれていた力が弱まった。僕は麻里奈に駆け寄り、彼女の背後に回り込んだ。
「おお♪彼女の彼女か?そんなコトしてるから…」
茶化そうとした男の口が固まっていた。麻里奈の内から溢れでれ漢気と殺気に圧倒されたのだろう。
一瞬の静寂の後、男逹は蜘蛛の子を散らすように退散していった。

「悪い悪い。遅くなってしまったな。」
「そ、そうだよ。皆麻里奈の所為だからね!!」
「悪かった。ちょっと嬉しいコトがあったんでね♪」
「な、何?」
「ここで説明するのは難しいな。そうだ。良い所がある♪」
麻里奈が僕を連れていったのはラブホテルだった。

 

「どうだ?」
部屋に入ると麻里奈は僕の手を取り、掌を彼女の股間に触れさせた。
ソコが膨らんでいるのが判る。
「もっと良く見せてやるよ♪」
麻里奈はズボンのベルトを外し、スルリと脱ぎ落とした。
ピッタリとした女物のショーツが、その下にあるモノの存在を際立たせていた。
「どうだい?俺にも生えてきたぜ!!今日はコレで和也を悦ばしてやるよ♪」
と更にショーツまで脱ぎ取った。
麻里奈の股間に在るソレは、確かぬ麻里奈の体から生えていた。さっきズボンの上から触れたときに暖かさも感じていた。ちゃんと血も通っているようだ。
麻里奈の股間でソレはピクピクと踊っていた。
「和也の方はどうなんだい?まだしぶとくへばり付いているのかな?」
と僕をベッドに押し倒した。

「どれ?見せてご覧♪」
と僕のスカートを捲り、ショーツを引き下ろした。
僕のオチンチンが勃起しなくなってしばらく経つ。その間にも、徐々に萎縮を続けていた。
このままでは麻里奈とは反対に、僕の股間からオチンチンが無くなってしまうかも知れない。

「ヒャン!!」
僕は女の子のように叫んでいた。麻里奈が僕の股間を嘗めあげたのだ。
ざらついた舌の感触、唾液で濡らされた感触…に驚いて叫んでしまったのだ。
「感度も良いようだね♪本当にこのまま挿入できそうだよ。」

(挿入?!)
どこに?と聞くまでもない。麻里奈にぺニスが生えたのなら、同じように薬を飲んでいる僕に膣ができていてもおかしくはない。
麻里奈のぺニスは既にギンギンに勃起しているに違いない。
「もう我慢できないぞっ!!」
そんな麻里奈を留めることなど僕にはできなかった。
「優しくシテね♪」という僕の言葉など、耳に入ってはいないだろう。
麻里奈は一気に突っ込んできた!!

 

痛みだけが残っていた…
性具でお尻を貫かれるのと違いはない筈なのだが…
今の僕には性的興奮を示すものは何もなかった。勃たなくとも、イけば射精していたし、他人の精液に汚されることもなかった。
が、今回僕はイったとは思えなかった。
高みに到達する遥か手前で麻里奈は果ててしまっていた。僕の膣に射精した所で燃え尽きてしまっていた。

僕はぐったりとした麻里奈の下から這い出していった。
服を脱ぎ、深刻な汚れがないか確認してからシャワーを浴びた。
ノズルを股の間に向けた。
小さくなってゆくオチンチンばかりに気を取られていて、その奥に膣口が開いったのには気付いていなかった。
さっきはそこに麻里奈のぺニスを受け入れていたのだ。指を遣わし、改めて膣口を確認した。
そして、そこを押し広げてシャワーのお湯を膣奥に流し込んだ。麻里奈の精液が流れ出てゆく。
僕に膣が出来、麻里奈のぺニスからは精液が出ているのだ。僕が妊娠する可能性もないとは言えないと思う。
(避妊も考えないとな…)
麻里奈の子を産みたくないと言う訳ではない。いや、愛する麻里子との子だ。僕が産めるのであれば産んであげたい。
しかし、子供を産むからにはそれなりの手続きが必要だと思う。今、即に妊娠することは良くないと思っている。
とにかく「男」の僕が出産するとなれば、戸籍とかの書類手続きが半端でないとは想像できる。

 

「和也?」
麻里奈が目覚めたようだ。
「今シャワーを使ってる。すぐに終わるから。」と答えたが、浴室に近づく気配を感じた。
「ここでも良いか♪」と扉が開かれる。
「何?」と聞き返す間もなく、背後から抱き締められた。
「和也のナカ、気持ち良かったよ♪もう一度シよ♪」
お尻に触れていた麻里奈のペニスが再び僕の内に侵入してくる。
「ぁあんっ♪」僕の口から艶声が漏れる。(コンドームを着けなきゃ…)と頭では思っても、なかなか行動に移せない。
麻里奈が突くと条件反射的に喘ぎ声が出る…が、今度は多少快感を感じていた。
「ああ…良いぞ♪」
「ボ、僕も…♪」
麻里奈の動きが激しくなる。
「あ…ああっ♪」
快感が増してゆく。
「ああんっ!!」
麻里奈に乳首を摘ままれた。そこは物凄く敏感になっていた。電撃を受けたように全身が痺れていた。
脚に力が入らない。バスタブの縁に手を掛けて支える。麻里奈も僕の腰をしっかりと支えていた。
「大丈夫か?」
と聞きつつも、麻里奈は僕の乳首を弄り続けている。僕は何もできず「あんあん」と喘ぐだけ…

「おおっ、来るぞ!!」と麻里奈。
そして僕の内に精液が放たれた。
一瞬、ふわっと体が浮いたような感じがして、頭の中が真っ白になった…
「イけたか?」と麻里奈に聞かれた。これが女の子のイクッていう感覚なのだろうか?
「わかんない…」とだけ答えた。

 

再びベッドに戻った。
「なあ、お互いの名前を取り替えないか?」
「取り替える?」
「そう。俺が和也で、お前が麻里奈になるんだ。」
「僕が麻里奈?」
「僕じゃない。あたし…だ。あたしは麻里奈…言ってご覧♪」
「あ、あたし?…何か恥ずかしい…」
「ほら、続けて♪」
「あたし…は、麻里奈?」
「そうだ。良く出来た。俺の麻里奈は可愛いな♪」
と、僕の頭を麻里奈…和也が撫でてくれた。(和也に誉められてあたしは嬉しくなってる?)
目の前に居るのが「和也」で、自分が「麻里奈」ということが自分に混乱を招いていた。
「もう一度言ってみて♪」
「あたしは麻里奈。」
「じゃあ俺は?」
「和也?」
「そう♪良くできました。」
とまた頭を撫でてくれた。
「麻里奈は可愛い俺の彼女だよね♪」
「…うん。」
「可愛い麻里奈にお願いがあるんだ。」
「何?」
「俺に…その…フェラしてくれないか?」
「して欲しいの?」
(って、僕は何を言ってるんだ?)
僕の中で「僕」と「あたし」が入り乱れていた。和也の彼女の「あたし」は、彼の希望を叶えてあげたいと思っている。
「良い?」
と聞かれると
「良いよ♪」
と答えてしまう。
僕が男のペニスを咥えるなんて…
(でも、あたしは「彼女」なんだから問題ないでしょ?)
内なる声に引きずられ、僕は和也の膝の間に座っていた。自然と女の子座りになっている。
僕の目の前には硬く勃起した和也のペニスがある。僕は口を軽く開き、内に挿れていた。
(どお?)といった感じで見上げると、そこには恍惚とした表情の和也がいる。
(あたしの和也が悦んでくれている…)
僕は和也のペニスをしゃぶるのに夢中になっていった。

「ま、麻里奈…良いよ♪」
僕の口の中で和也が大きく震えた。
そして、彼の精液が僕の口の中に…ゴクリと飲み込んでいた。
「ありがとう。今度は麻里奈にシてあげるよ♪」
和也が僕を抱きあげる…

「麻里奈?」
と和也が僕に声を掛ける。僕の頭の中では混乱がまだ続いていて、反応が遅れていたようだ。
彼は和也だ。和也の彼女が麻里奈だ。僕は和也の彼女だから「麻里奈」は僕のことなのだ。
(僕は…あたしは麻里奈)
再び自分に言い聞かせた。

あたしはシナ垂れるよえに和也に体を預けた。
和也の指が、舌が、くまなくあたしを愛撫してゆく…
「あん、あああん…」
快感に抗うことなく、あたしは喘ぎ声をあげつづける。
「可愛い麻里奈♪アイシテル♪」
和也が耳元で囁く。
それだけで、あたしはイッてしまいそうだ。

仰向けに横たわり、伸し掛かってくる和也を待っている。
脚が広げられた。今度はゆっくりと、あたしの反応を見ながら挿れてくれている。
(あっ!!コンドーム)
今度こそは…とは思ったが、彼の行為を中断したくなかった。そのまま、彼を受け入れてしまう。
一度、快感を覚えた体は敏感に反応する。
彼の動きに合わせて快感が積み重なってゆく。
「ああっ!!ああ~ん♪」
あたしのあげる声は喘ぎ声から嬌声に変わっていた。
「麻里奈。愛してる♪」
和也の言葉が快感を増幅させる。
「あっ、ああっ!!」
大きな快感の波に突き上げられイッたと思ったら、その先には更に大きな快感が待っていた。
あたしは快感の渦に飲み込まれ、何も考えられなくなっていた。
頭の中が真っ白に塗り込められていった…

 

 

「麻里奈♪」
微睡みの中で、和也があたしを呼ぶ声を聞いていた。
「なぁ~に?」
と聞き返す。
「呼んでみただけだよ♪君は俺だけの麻里奈だ。」
あたしにはもう迷いはなかった。何を迷っていたのか、今はもう思い出す事もできなかった。
「和也?」
彼を呼んでみた。
「何だい?」
「愛してる♪」
「俺もだ♪」
あたしは和也の腕の中で幸せに包まれていた。

(あたしは麻里奈…
和也の麻里奈。これまでも、これからも♪
変わることなく…)

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