« 魂の時間 | トップページ | 被憑依体質(3/3) »

2012年6月26日 (火)

ひと夏の思い出

==========================
もちろん、脳内補間は↓です♪
http://www.kingrecords.co.jp/img/artist/2/41775.bmp
==========================

 
鏡の中に映る君…
  君 は 僕 だ !!

 

「お待たせ♪」
と女性の声。そして、どさりと荷物が置かれる音が続いた。
声の主は小枝子さんだ。僕の…今、僕が身代わりをしているこの娘のマネージャーだ。

僕が今いる所は「みかみ朱里」の控え室…朱里はそれなりに売れているのでかなり狭いが個室が用意されていた…で僕は「朱里」としての今日の仕事が全て終わるのを待っていた。
小枝子さんが持ってきたのは、ステージで「僕」が使っていた小道具達だ。何も知らない僕が「朱里」をするのを助けてくれる品々だ。
次に何をすれば良いのかを指示してくれる無線の中継機だったり、僕の表情が固くなっていないかを確認できるモニタだったり、ミスった時にフラッシュを焚いてごまかしてくれる装置だったり…
これらをステージが始まる前にセットし、終わった後に回収するのを全て小枝子さん独りでやっているのだ。
「手伝うよ。」と以前言ったことがあった。が、
「朱里はそんな事しちゃいけないの!!」とたしなめられた。
だから、僕は控え室で鏡を見ながら、じっと小枝子さんの戻りを待つしことにしていた。

 

「あたしも夏休みが欲しい♪」
と朱里が言い出した時、小枝子さんは2~3日なら良いかも…と軽く考えていたらしい。
「もう少し割りの良いバイトしてみない?」
と、たまたま同じ喫茶店の近く席にいた僕に、小枝子さんが声を掛けてきたのが始まりだ。
求人誌を広げていた僕は、大学の長い夏休みをどうしようか悩んでいたところだった。
遊ぶにしても軍資金は必要である。で、アルバイトを探していたところだったのだ。
小枝子さんと色々話した上で、僕は朱里の身代わりをする事になった。
僕の口が堅いのは勿論のこと、アパートで独り暮らしだった事が幸いしたようだ。
2~3日どころか夏休みの間なら何日部屋を空けようと誰に迷惑を掛ける事もないのだ。

以前から、朱里のストレスが溜まると、小枝子さんが朱里の代わりをしていたらしい。
小枝子さんと朱里の心と体を入れ替え、朱里となった小枝子さんが「朱里」としてステージに立つ。
その間、朱里はステージの脇でボーっとしている事ができたのだ。
ステージが終われば小枝子さんはマネージャーとして朱里の面倒を見るために元に戻らなければならない。
そのため、朱里は常に小枝子さんの近くに居ることになる。ストレスを癒すための一時的な入れ替わりであればそれでも良かった。
しかし、これでは「夏休み」みたいな長時間の入れ替わりには無理がある。
そこで、小夜子以外の身代わりが必要となった。が、スケジュールを考えると裕長に人選をしている時間はない。
そこに居たのが「僕」だったという事だ。

朱里と小枝子さんの部屋の中で装置の稼働音が止まった…瞼を上げると目の前に「僕」がいた。
「じゃあ、あたしの代わりを頑張ってね♪」女の子の口調と仕草で「僕」がそう言った。
「朱里、言葉とか気を付けなさい。」と小枝子さんが注意する。
「小枝子さん。僕は朱里じゃないよ♪朱里はそっちの女の子の方だろう?じゃあ、夏休みを楽しんでくるからね♪」
そう言って出ていったきり「僕」の消息は掴めなくなってしまった。

そして、一ヶ月が過ぎようとしていた。

 

 
「小枝子さん?」
中々こちらに来ないので、僕は立ち上がると入り口の衝立の向こう側を覗き込んだ。

「キャッ?!」

思わず叫んでしまう。そこには小枝子さんが倒れていた。
「彼女はうるさいからね♪」男の声がして振り向くと、そこに「僕」がいた。
「大分休ませてもらったね。僕から君にお礼がしたいんだ。」
「小枝子さん抜きで…って事?」
「そう言う事♪じゃあ行こうか?」
「僕」は「彼女を借ります。ちゃんとホテルに送り届けるネ♪朱里」と置き手紙を残し、僕を連れ出していった。

「ちょっと変装が必要かな?」
といつもは彼女が着ないような服に着替えさせられ、顔が隠れるような鍔の大きな帽子を被った。
そして連れて来られたのは、近くの遊園地だった。
ジェットコースターやいくつかの乗り物に乗り、アトラクションを見た。ベンチでアイスクリームを食べ、再び乗り物に乗る。
見た目は「僕」と「朱里」がデートしている風であった。(朱里の方が僕なのが問題なのだが…)

外はもう暗くなっていた。閉園時間も近づいていた。
「最期に」と観覧車に乗った。向かい合わせではなく、並んで座る。
「貴方の夏休みを台無しにしてしまったわね。ごめんなさい。」朱里の口調に戻って「僕」がそう言った。
「気にする事はないわ。あたしも結構楽しめたわよ♪」と僕が答える。
「なら、良かったけど……っあ!!」と「僕」が窓の外を見た。
(何っ?!)と僕も同じ方を見る。

と、次の瞬間、視界が遮られ、僕の唇に暖かなモノが触れた…
(?キス…されたの?)

条件反射のように、僕はゆっくりと瞼を閉じていった。僕の肩が逞しい腕に抱き締められる。
唇を割って舌が入ってきた。僕は何の躊躇もなく、それを受け入れていた…

 

 
「…んあん、あああん♪」
艶めかしい媚声をあげているのは僕自身だった。
僕は今、ベッドの上で全裸になり、「僕」に貫かれていた。

「折角女の子になったんだから、女の子を経験しないと損でしょ?」
そう言われ、ホテルに戻る前に別の「ホテル」に連れて来られた。
「あたしが許可してるんだから、遠慮する事はないわよ♪」
そう言われたが、遠慮とか何かを考える余裕もなかった。この「朱里」の肉体の事は本人が一番知っている。
一番感じる所をピンポイントで責められ続けていると、頭の中は即に真っ白になってしまった。
快感に突き上げられ、無意識に嬌声をあげ続けている。「朱里」の中に在るのが僕という「男」であることなど微塵も感じられない程「オンナ」として快感に悶えて狂っていた。
「僕」のペニスに貫かれた時も、何の違和感もなく受け入れ、更なる快感を求め、自分から腰を揺すっていた。
僕の膣には幾度となく「僕」の精液が放たれていた。僕の股間は彼の精液と、僕自身から染みでてきた愛液でぐちゃぐちゃになっていた。
僕自身が快感を求め萎えた彼のペニスを咥え、それに刺激を与える事になるとは夢にも思わなかった。
しかし今、僕はコレを「愛しい」と感じている。早く回復して、もう一度自分を貫いて欲しかった。
僕の想いは即に通じてくれた。僕の口の中で「彼」が膨れあがる。その先端で喉の奥が突かれるが、それさえも「快感」として感じてしまう。

再び彼が僕を貫いた。

「さあ、一緒にイこう♪」
僕の膣の中を彼が刺激してまわる。
快感の波が次々と押し寄せ、僕を高みへと放り投げてゆく。
僕の意識は快感の渦の中に消えていった…

 

 

 
モニターの向こうで「朱里」が微笑んでいた。
夏が終わり、静けさが戻ってきた頃。小枝子さんからビデオが届いた。「みなみ朱里」の最新PVだった。
早速、机の上のPCで再生する。

モニターに「朱里」が映る…

僕には即に判った。

君 は 僕 だ !!

 

« 魂の時間 | トップページ | 被憑依体質(3/3) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ひと夏の思い出:

« 魂の時間 | トップページ | 被憑依体質(3/3) »

無料ブログはココログ