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2012年5月 6日 (日)

…の記念に♪(1/4)

「お前、まだ童貞なんだろ?」
そう言われ、ギクリとする。
「面白いモノが手に入ったんだ。今日は夜まで付き合わないか?」
親友…悪友の和哉の提案に一抹の不安を覚える。
「犯罪的な事はしないよ。双方合意の上で、お前も俺も童貞とはおさらばできるんだ。」

彼の言う事に興味はある…いや、今は彼の提案に乗ることしか考えられなかった。
家には今夜は泊まると連絡して、僕達は和哉のマンションに向かった。
和哉は学生の癖に、マンションの最上階に部屋を持っている。親の資産ではなく、自分で儲けた金で買ったという。
眺めは地方の新興住宅地であるので、それなりでしかないが、他に高いビルなどないので、すべてを見下ろす感じは気に入っている。
「で、これからどうするんだい?ここには僕等の他には誰もいないみたいだが?」
「そう慌てるなよ。と言っても無理か…なら、始めようか♪」
と和哉はズボンを脱ぎ始めた。
「何を……えっ?!」
訳のわからない行為の理由を聞こうとしたが、更に信じられないモノを見てしまった。
何と、彼は女ものの下着…ショーツを穿いていたのだ!!
「触ってみろよ♪良いから♪」
と腕を捕られ、僕の手を彼の股間に触れさせた…

「な、なん?…!!」

他人の男性自身を、たとえ布越しであっても、触ることは気色の悪いものである。
が、僕の手は…ソレに触れることはなかった…
彼の下腹部には、男性特有の膨らみはなく、平らに…さらに、そこには「溝」が刻まれていた。そして、そこはほんのりと湿り気を帯びていた。

「スゴイだろう。ここにあるのは本物の女性器だぞ!!この性転換パンツは優れ物で、ちゃんと生でスル感覚も再現してくれるんだ。」

「…ぼ、僕は男に童貞を奪われたくはない…」
「大丈夫だよ。ココは完全に女性なんだ。勿論、挿れる所はちゃんとした膣だよ。肛門とは別に造られている。二本差しも可能さ♪」
躊躇する僕を他所に、和哉は僕のズボンを下ろしてしまった。

「流石にフェラする気にはなれないから、自分で硬くしてくれ♪」
と和哉はショーツを脱ぎ、床に寝転ぶとM字に脚を開いた。
僕の目の前にはモザイクもなく露になった女性自身…リアルな本物があった。
ソレを「本物」と認識した途端、僕のペニスは硬く勃起していた。

「興醒めするから、これ以上は喋らないからな。お前も突っ込んだら目を閉じると良い。理想の女の子とヤってる所でも想像するんだな♪」

僕は和哉の上に体を重ねた。先端に膣の入り口が当たっていた。
(さようなら…僕の童貞♪)
と、和哉の奥にペニスを送り込んだ。

ヌッと先端が潜り込む。ペニス全体が暖かなモノに包まれる。
「ゥムッ!!ウンンンッ」
彼女は破瓜の痛みを堪えているのだろう。叫び声をあげないよう必死になっている。
「あぁ…君のナカはなんて気持ちが良いんだ♪」
僕は目を瞑り、組敷いている「美少女」を思い描いていた。
「動かすよ。良いね♪」
僕が言うと、彼女はコクリと頷いていた。
腰を引き、突き上げると「あん、ああん♪」と彼女の喘ぎ声が聞こえてくるような気がした。
(ああ…イィ。もっと、もっと激しくぅ~♪)
想像上の彼女の声に導かれ、僕は一生懸命に突きあげていった。
(ぁあ…イクゥ…イっちゃう~~!!)
キュウッ!!と膣が締まる。その刺激に誘われて僕もイきそうになる。
慌てて体を離す。テッシュの中に僕の奔りを放った。

「どうだった?」と和哉。
「よ、良かったよ。だけど、こんなんで本当に童貞を卒業したって言えるのか?」
「本物の膣に挿れたんだ。間違いじゃない。」
僕はどこか割り切れないものを感じていた。
「じゃあ、次は俺の番だな♪」
と和哉
「えっ?」と聞き返すが、これから何が始まるかは想像がつく…
「言ったろ?二人で童貞を卒業するって。だから、今度はお前がコレを穿いて俺の相手をしてもらわなくちゃ♪」
と和哉は性転換パンツを脱いだ。
その股間には僕のより遥かに太く逞しいペニスが現れていた。
「さあ♪」と渡されたが
「まだ、心の準備が…」と受け取るのを躊躇う。
「俺にだけヤらせておいて…それでも親友か?」
彼の言う事ももっともである。僕は性転換パンツを受け取っていた。

「ペニスの先端をこの溝に合わせるんだ。これで穿いたまま小便ができる。尻の穴も合わせておくんだ。」
と僕が穿くのを手伝ってくれた。
「小便ができると言っても立ちションは無理だぞ。女のように座ってするんだ。終わったらビデ洗浄してペーパーで拭くのを忘れるなよ♪」
「別にそこまで説明しなくても良いよ。トットとヤッて、早々に脱がせてもらうよ。」
「勿体ない。滅多に経験できるものじゃないぞ♪」
「ヤられるだけで十分だ!!」
「判ったよ。なら早速ヤらしてもらうよ♪」
と和哉が立ち上がると同時に、僕の体もふわりと抱き抱えられた。
俗に言う「お姫様だっこ」でベッドに運ばれた。

 
ベッドの上ではズボン以外の服を脱がされた。つまり、全裸にさせられていた。
彼も服を脱いでいた。
(ドキッ)
彼の逞しい胸を見て、心拍が高まった。
(な、何だよ…まるで僕が女の子みたいじゃないか?)
「ひゃん?!」
僕は突然に変な声を上げてしまった。
和哉の指が僕の腰を撫で上げていったのだ。
「感じ易いんだな♪」
「そ、そんなコトないよ…んんっ!!」
否定した手前、声をあげそうになったのを必死で堪えた。
和哉の指が、今度は僕の股間を撫であげたのだ。
「我慢しなくて良いよ。肉体は正直だからね♪ほら、もうシッカリと濡れているだろう?」
わざわざ濡れた指先を見せつけなくても判っていた。僕のソコはさっきからぐちゅぐちゅになっていたのだ。
「お前の声なら許せるよ。遠慮せずにどんどん喘いでくれ♪」
僕的には十分遠慮したかったけれど、肉体がそれを許してくれなかった。
「あん、ああん♪」と喘ぎ声が上がってしまう。僕の股間は更に愛液を溢れさせていた。

「挿れるぜ♪」
彼の言葉と同時に僕のナカに入ってくる「異物」を感じた。
しかし、ソレは不快感を伴うものではなかった。
僕の中に足りないモノが充足された満足感につつまれていた。
「動かすよ♪良いね?」
そう言う彼の声に、条件反射のように小さく頷いていた。
和哉が腰を動かすと、僕の膣の中を彼のペニスが動いてゆく。そして、膣の中の敏感な所が刺激される度、僕は「あん、ああん♪」と喘ぎ声をあげていた。

単調な動きが続くと新鮮さだけの快感は薄れてゆく。
「ああ…イィ。もっと、もっと激しくぅ~♪」
と僕は艶声をあげていた。その声に誘われ、和哉の突きあげが激しくなった。
「ぁあ…イクゥ…イっちゃう~~!!」
キュウッ!!と膣が締まる。その刺激に誘われて彼も限界に達した。
僕の中に彼の奔りが注ぎ込まれた。
「あっ!!あああ……っ」
強烈な快感に頭の中が真っ白になる……僕は意識を失っていた…

 

 

…の記念に♪(2/4)

「やあ、気が付いたかい?良かったらシャワーを浴びてくると良い♪」
既に和哉は服を着てコーヒーを飲んでいた。
「そうするよ。」
と起き上がろうとすると、内股に滴るモノを感じた。
僕の膣の中に残っていた和哉な精液に違いない。ティッシュで拭ったが後からも出てくるようだった。
(シャワーで流せば良いか…)
と股間を抑えるようにして風呂場に向かった。

頭からお湯を浴び、気分がほぐれてゆく。
股間にシャワーヘッドを向けて、膣の奥まで洗い流すと気持ちも幾分か晴れてきたようだ。
サッパリしたところで部屋に戻ると
「着替えを用意しておいたよ。」と和哉
「って、これは女物だろう?」
「俺の童貞を捧げた娘と記念写真を撮りたいんだ。」
「だからって女装させるのか?僕はそんなものを残しておきたくはない!!」
「化粧すれば誰もお前とはわからないよ。俺がそういうふうにメイクしてやるよ♪」
「しかし…」
「頼むm(_ _)m;」
平身低頭されると断りようがない(意志の弱い僕…)。
ショーツを穿き、キャミソール、ブラウスと着たところで…
「これ、胸の所が大分だぶつくなぁ…」
と愚痴てしまった。
「ならコレを使え♪」
とブラジャーのカップにずっしりとしたシリコンのようなものを詰めたやつをよこした。
確かに、それを付けたことで胸元の形が綺麗に収まった。
が、ブラの肩ひもで吊られている物体の重さは気になってしょうがない。
「その位のバストの女性は、皆その重さに耐えているんだ。我慢しろ。慣れてしまえ♪」
不平を言っても和哉は取り合ってくれなかった。

一通り服を着終えると椅子に座らされた。
和哉が机に広げた化粧品を片端から僕の顔に塗り込み、描き込んでいった。
全てが終わり鏡を見せられると、そこにはパッチリとした大きな目をした女の子が映っていた。
「…これが、僕?」
確かに、この顔では「僕」とはわからないだろう。

 
鏡の中の女の子に見とれていると
「じゃあ、出かけようか♪」と僕を立たせた。
「出かけるって?」
「言ったろう?記念写真を撮るって。」
「ココで撮るんじゃないのか?」
「バカ言うなよ。ちゃんと写真屋で撮るんだ。ほら、靴を履けよ。」
と、ハイヒールのサンダルを履かせられた。
「外では喋らなくて良いからな。全て俺が仕切るから♪」
「当然だろ?僕が喋ったら、即に男だとバレてしまうだろ。任せるが変なことはするなよな。」
「大丈夫だ♪」
そう言う和哉と一緒にエレベータで降りてゆく。

 

(お、おい!!もう少しゆっくり歩いてくれ。)
マンションから離れて即に和哉に囁き掛けていた。思った以上にハイヒールが歩き辛いのだ。
さっさと先に行こうとすれ和哉に腕を絡めてスピードを落とさせると同時に、バランスを崩した時な支えにした。
見た目は仲の良いカップルだったかも知れない。が、僕には他人の視線を意識できる程の余裕がなかった。

写真屋に着いてホッとしたのも束の間。髪の毛を整えられてホリゾントの前に立たせられた。
「彼女さん。もう少し幸せそうに笑えませんか?」
立ち位置、ポーズとあれやこれや指示された上に無茶を言うカメラマンに怒りをぶつけたくなる。が、彼も仕事なのだと思うとなかなか行動に移れない。
そうこうしているうちに…
「ハイ、その顔良いね♪」とOKが出た。
一気に気持ちがほぐれる。
カチャカチャと続けざまに何枚か撮られていた。
「良いよ、その顔♪」あれ程嫌だと思っていたカメラマンの声が快感に感じる。

気が付くと和哉が壁際にいて、僕一人が撮られていた…
急に恥ずかしくなる。
僕の表情が固くなったのを見てか、カメラマンが和哉に眼で合図をした。
「今日はこのくらいにしておこう。良い写真が大分撮れたようだ♪」
と和哉がカメラマンに言ってから、僕の方に近付いてきた。
「お疲れさま♪」
と僕にキスをした。
(な、何が記念写真だよ。こんなに何枚も撮るなんて聞いてないぞ)と囁く。
「ああ、俺も一枚だけとは言ってなかったしね。まあ、お詫びと言っては何だが、食事を奢ってやるよ♪」

と、タクシーに乗せられ、近くで一番の高級ホテルに連れて来られた。
庭園を望む優美なレストランに入ってゆく。係りの人が椅子を引いてくれた。
声を聞かれたくないので、にっこりと笑顔で会釈しておいた。
「陽が沈むにつれ、変わってゆく景色が見物なんだ。」と和哉が言う。
確かに、席に着くと庭だけでなく、遠くの山々までもが一枚の絵のように見えた。既に空は紅く染まり始めていた。
夕焼けの照り返しが山を色付かせてゆく。
庭に灯火が灯り、幻想的な効果を醸し出す。
空には星が輝きだし、次第に闇に包まれてゆく…

美味しい料理が次から次ぎに出て来るが、量も計算されているようで「満腹でこれ以上入らない」というような事態にはなりそうもなかった。
デザートを食べ終わった時には、外は満天の星空に変わっていた。

 

(ムードは満点だな♪これでちょっとだけアルコールなんか飲ませれば、どんな女の子でも簡単に落とせるなぁ)
などと呑気に構えていると…

「ちょっと場所を変えようか♪」
とバーラウンジに僕を連れていった。
「素敵な夜に乾杯♪」
とグラスを掲げる和哉が120%美化されて見えた。
僕は彼が選んでくれた綺麗な色のカクテルを口に付ける。
「美味しい♪」
甘ったるいと思っていたカクテルが予想以上に美味しかったのだ。
半分程飲んだだけで、頭がクラリとする。
(僕がこの程度のお酒で?いや、雰囲気に酔っているだけだ…)
「疲れたなら、上で少し休もうか?」
僕がふらついたのを見たからだろうか?優しく僕を抱き寄せる…
「まだ、大丈夫だよ♪」とグラスの残りを口に含んだ。
「本当かい?」と彼の顔が迫る。
そのまま、唇が奪われる。彼の舌が絡みつき、僕は頭がぼーっとなっていった。

 

 
「あん、ああん♪」
女の喘ぎ声が聞こえた。
それは僕の口から漏れているようだ。
和哉の手が僕の乳房を持ち上げる。乳首の先端がジンジンする。
確か造り物だった筈だが、今では血が通い、快感をもたらしてくれる。
感度の良い股間は、もうぐちょぐちょだった。和哉の指先がクリトリスに触れる度に、僕は「あああんっ!!」と嬌声をあげ、身を悶えさせていた。
「いくよ♪」
と和哉がナカに挿ってくる。
僕は淫声をあげて、これを迎え入れていた…

…の記念に♪(3/4)

「お早う♪」
と和哉の声…
窓の外は朝日に照らされていた。

ようやく、ホテルで一晩を過ごしたことを思い出した。
「ああ、お早う…」
と僕は応えたが、そこに違和感を感じた。
「あ、ああー…」僕の声が女の子の声みたいに高くなっている。
「和哉?ぼ、僕の声…」
「薬がちゃんと効いているようだね♪昨日は人前で喋れなくて辛かっただろう?薬で声帯を調整しておいたから、今日は自由に喋れるよ。」
「か、勝手に?!」
「君の為を思ってだよ。それから、声は変わっているけど言葉遣いはこの薬では変えられないから注意してくれよな♪ボクっ娘も可愛いが、俺の彼女には普通の女の子が良いからね?」
「だ、誰が彼女だよ!!」
「お互いに肉体関係を持った仲じゃないか。この際、友達から一歩進んでも良いんじゃないか?」
と和哉は僕の頬にキスをした。
「い、いつまでこんな格好をさせておくつもりなんだよ?僕は一刻も早く元に戻りたいんだ。即にでもここを出ようよ!!」
「ここの朝食は格別だよ。せっかく付いているんだから食べてからでも良いだろ?」
「ああ…」と同意したが、即に食堂に向かう事はできなかった。
シャワーを浴びさせられ、昨日の服を着た上で化粧を施された。
「朝飯だけなのにそこまでするか?」と聞くと、
「女性は人前に出る時、必ず化粧をするものだよ♪実家でも宅配業者が来たとき、慌てて口紅を塗ってたりしなかったか?」
母がそんな事をしていた記憶はなかったが、あり得ない話ではないと妙に納得してしまった。
「それに素顔を見られると、お前が女装している事がバレるんじゃなかったか?」
それを言われては化粧をしない訳にいかない。僕は素直に椅子に座り、和哉に任せる事にした。

 

確かに、朝食に出されたフレンチ・トーストは絶品だった。ヨーグルトも、それにかけられたブルーベリーのソースも申し分なかった。
食後のコーヒーをゆっくりと飲もうとした所で尿意を覚えてしまった。
「ちょっとトイレ…」と言って立ち上がったとき
「入る方を間違えるなよ♪」と和哉に言われた。
(この姿で男性用に入る訳にはいかないよな…)
これまでは部屋に付いていたトイレで済ませていたので、男性用/女性用を考える事はなかった。
(流石にこの股間では立ったままする事はできないが…)
僕は初めて女性用のトイレに入った。
お化粧直しもする為か、洗面所の鏡も大きく、全体的にゆったりとした感じになっていた。
その先にはドアが並び、男性用に常備されている小便器は存在していない。
誰もいないようなので一番奥の個室を使うことにした。

出てくると、一人のご婦人が化粧を直していた。僕は軽く会釈して手を洗った。
顔をあげると、鏡に僕の顔が映っていた。和哉に化粧をしてもらった時に比べると口紅が取れているようだった。
席を立つ時、和哉が持っていくようにいったポーチの中に口紅が入っていたので塗り直す事にした。
くだんのご婦人も口紅を塗り直していた。
横目で彼女のやり方を確認し、同じように自分の唇にスティクを走らせた。
和哉のようには上手くはできていないが、それなりには仕上がったと思う。
(練習すればなんとかなりそうだ)
と思いつつ、席に戻っていった。

 

 

部屋に戻り鏡の前に座った。
この部屋を出て和哉のマンションに戻れば、いつもの僕に戻れるのだ。つまり、このお化粧した顔はもう見られなくなる…
「どうした?」と和哉が声を掛けて来る。
「もう少しだけ…」
(僕は何を言っているのか?)
「何をしたいんだい?いずれにしても、化粧を直さないと外には出られないな♪」
もう一度鏡を見た…

「プッ!!」

と笑ってしまう。僕は涙を流していたようで、お化粧が見事に崩れていた。
「ご、ごめん。でも、今度は自分でやってみるよ。」
洗面台で一度綺麗に化粧を落として鏡の前に座った。和哉に並べてもらった化粧品を和哉がやってくれた手順を思いだしながら、自分の顔に塗り込み、描いていった。
和哉のとは少し違ったが、おかしくはないように仕上がっていた。

「お待たせ♪」と、僕は立ち上がった。
「君が化粧をするのを見ていると、退屈はしないね♪」
「や、やだっ!!ずっと見てたの?」
「まあ、おかしな所があったらその都度指摘してあげようと思ってね。けど、大丈夫みたいだね♪」
と和哉も立ち上がる。
「さあ、行こうか?」と彼の手が差し出された。
「うん♪」
僕は女の子がするように、彼の掌に自分の手を重ねた。
その手をつないだまま、僕達はホテルを後にした。

 

 
「どこに行くの?」
ホテルに来た時はタクシーだったが、和哉はそのまま歩いてホテルの敷地を出ていこうとしていた。
「このまま帰って、即にこの姿の君とお別れするのが勿体なくてね。」
ホテルは街から離れた場所にあった。レストランの窓から見えた絶景が、計算されたものだとしたら、そこからの景色はストレートに感動を与えてくれる。
そこから見下ろす街の景色…街を構成する構造物は人工のものであるが、その土地そのものは大自然の一部であることがわかる。
人工のものも自然に取り囲まれ、自然の一部にも思える。
それをガラス越しではなく、崖の上を吹く風を感じならら見ている僕達もまた自然の一部に違いないと感じさせられる。

「何か…言葉にできないよ…」と僕は呟いていた。
「言葉にしなくて良いよ。俺は君とこの景色を見たかっただけなんだ。…その、一体感って言うのかな?俺達がひとつにつながっていることが実感できるだろ?」
僕はそう言った彼の横顔を見て、ドキリと心臓の鼓動を高まらせた。
「ありがとう。一緒にいられて楽しかったよ♪」
再び彼に手を引かれ、来た道を戻り始めた。

「キャッ!!」
悪戯な風が僕のスカートを捲りあげようとした。
慌てて手で押さえて難を逃れたが、見ると和哉が微笑みを浮かべていた。
「な、何を笑ってるのよ?見えなかった筈よ!!」
僕は何故か顔が赤く火照るのを感じた。
「うん♪大丈夫だよ。君がすっかり女の子らしくなったなぁと思ったらね。」
「そういう風に仕向けているのは和哉だろ?早く帰ろうぜ!!」

そうは言ったものの、まだスカートを穿いていたいと思う自分もそこにいた。男っぽく喋るのも、意識していないと難しくなってきている。
(どうなっているのだろう?)
と僕が考えようとすると

「あぁ、結婚式があるんだ。」と和哉。
彼の視線の先にはウェディングドレス姿の花嫁さんの姿があった。もし、僕があれを着ることになったら、隣には誰が立つのだろう?
白いタキシードのズボン…視線を上げてゆく…お腹から胸へ…喉、顎、唇…
ぎゅっと抱き締められ、その唇があたしの口を塞いだ…彼の甘い息が送り込まれ、あたしの意識と一緒に吸い出されてゆく…

永遠のようで一瞬の出来事…

離れてゆく「彼」の唇。
そして「彼」の顔が確かになる…和哉がそこにいた…

…の記念に♪(4/4)

 
(僕は何を想像していた?)
現実に意識を戻す。
花嫁の一行は庭での写真撮影を終えたのだろう、次のイベントに向けてホテルの中に入っていった。僕達はタクシーで和哉のマンションに向かおうとしていた。

「和哉?」
僕は和哉に声を掛けていた。
「駅前で寄り道して良い?」
「もちろん♪」と言って運転手に行き先の変更を告げた。

駅前のモニュメントの前で待っていてもらう。
僕は女子トイレでお化粧が乱れていないか確認すると、物陰から「僕」を待っている和哉の姿を眺めてみた。
モニュメントの前は待ち合わせ場所の定番で、ちょくちょく恋人達が待ち合わせしているのを見かけている。
そんな「彼女」達と同じように…

「和哉~♪」
と小走りしながら手を振ってみた。
「おまたせっ♪」と和哉の胸に飛び込む。
「お、おぅ。」
少し戸惑ったように、路を往く人々の視線を気にするように…だけど、しっかりと僕を抱き締めてくれた。
周りの人には微笑ましいカップルのワンシーンとしか映っていないだろう。
(ここでキスまでねだるのは反則かな?)
「ねえ、駅ビルの中を少しぶらついて良い?」
と和哉を伴って近くのエスカレータを上がる。
普段は行く事のない女性向けファッションの店が連なっているフロアをゆっくりと歩いていった。
(あっ、これ何か可愛い♪)
素敵なワンピースを見掛けると、自分で着てみた所を想像してしまう。
「何だったら、試着してきても良いぞ。」
服を見つめる視線があから様だったのだろうか?和哉がそんな事を言ってくれた。
外見はどうあれ、和哉にとっての僕は「男」友達なのだ。そんな僕が「女」の服に興味を持つなんて…
「ほら♪それなんかお前に似合うんじゃないか?」
と僕の背中を押して試着室に向かわせた。
「彼氏さん?素敵な方ね♪」
カーテンを開けながら店の人がそう言った。
「そ、そんなんじゃ…」
「でも、お兄さんとかじゃないんでしょ?」
と突っ込んでくる。
「着替えますから。」と僕はお喋りを打ち切ってカーテンを閉めた。

ここに入ってしまったからには試着せずはなるまい。
僕は今着ている服を脱ぐと、和哉が似合うと言ってくれたワンピースを着ていった。
背中のファスナーを上げ、裾の乱れを直し、もう一度鏡でおかしな所がないか確認した。
そして、カーテンを少し開けて和哉を呼んだ。
「どお?」と全身を晒す。
「いやぁ、思っていた以上に可愛いよ♪」
誉められて余計に嬉しくなる。
「良かったらコレも着てみないか?お店の人のイチオシだそうだ。」
と別の服が渡された。

こうしてしばらくの間、あたしのファッションショーが続いた。
服を選ぶのがこんなにも楽しいものだと初めて知った気がする。最後にコレが良いな♪と思った服をもう一度着てみた。
(やはりコレよね♪)と、一大決心のうえレジにもっていこうと…値札を見た途端、一気に意識が現実世界に引き戻されてしまった。

「また今度来ます…」
元の服に戻り、和哉と店を後にした。

「本当に良いのか?俺が買ってあげても良かったんだぜ。」
和哉はそう言うが、やはり自分のものは…と言う前に、僕は元の姿に戻らなくてはいけないのだ。
元の姿のままワンピースなど着れる筈もない!!タンスの肥やしにするにしても、親にでも見つかった時に何と言い訳をすれば良いか…

(早く戻らなければ!!)と自分に言い聞かす。
そうでないと、このままずるずると和哉と一緒にいる事になる。それは楽しく、心地よいものだったから、余計に言い聞かせなければならない。
そう、僕はこのままずっと和哉との…デート…を続けていたいと望んでいたのだ。

「お茶でもしていこうか?」
和哉の提案に僕の意志は脆くも崩れ去る。
和哉はストレートのコーヒー。僕は紅茶のケーキセットを頼んでいた。
ケーキは甘く、僕の抱えていた憂鬱な気分を一気に吹き飛ばしてしまった。
「何?」
ふと目を上げると和哉がじっと僕の事を見ていた。
「さっき、気に入った服が買えなくて鬱ぎ込んでいたろう?ケーキで気分転換できて良かったなと思ってね♪」
「セットのケーキで懐柔できるなんて安上がりでしょ?」
「安い高いは問題じゃないよ。今の君の笑顔が手に入れられるなら、俺はどんな手段でもとる覚悟さ。」
「大げさだね♪けど、ケーキの美味しさに勝るものは無いと思うよ。」
「今はそれでヨシとしておこう♪」
和哉は微笑みながらコーヒーの残りを飲み干していた。

 

「さてと♪」
トイレでお化粧を直してきた僕が席に戻ると、和哉が真顔になって僕に言った。
「君は今、どう考えている?さっきも言ったが、俺は目的のためならどんな手段でも取る。だから、君の望むものの為には何でもするつもりだ。」
「僕の…って、話が飛躍していないか?」
「俺が手に入れたいのは、君の笑顔だ。その為に君が笑顔を作り易いシチュエーションを作ってきた。しかし、これから先は君の自由意思を無視する事はできない。だから聞いているんだ。」
「シ、シチュエーション?」
「そう。この状況は誰が見てもデート中の恋人同士だし、君もそんな風に錯覚していただろう?」
振り返れば、僕は度々自分を本物の女の子だと錯覚していた。そして、その行動は和哉とデート中の恋人そのものだった。
「僕は…」
なかなか考えがまとまらない…

「俺としては、君にはこのまま俺の恋人として女の子になりきって欲しい。ゆくゆくは結婚して家庭を築きたい。」
「結婚?」
唐突な話ではあるが、和哉ならそれん現実のものとしてしまうだろう。
現に、今の僕はどこから見ても女の子だし、ブティックの店員も疑う素振りすらなかった。だから、僕が女の子としてお嫁さん…
(だから、ホテルで僕に花嫁を見せたのだろうか?)
「子供が欲しければ、君が産むことも可能にしてやるよ♪」

「か、和哉は話が飛び過ぎるんだ。」
僕は和哉の言葉を遮り、今一度冷静に考え直してみた。
(和哉は僕の親友だ。親友が恋人になったとて、その関係が無くなる事はない)
和哉は大人しく僕を見ていた。
(もし、僕が女の子になったら?…今のこの状態がずっと続くんだ。僕はこの状態に不快感を持っているか?)
目を閉じ、想い返す。
(僕は…あたしは、この状態が嫌じゃない。いえ、あたしは女の子でいた方が、より自分らしいと感じている♪あたしが女の子になった事で発生する様々なコトは皆和哉がなんとかしてくれる筈…)
あたしは和哉を見た。
(あたしは和哉と結婚する事になるのだろう。その時はちゃんと両親に祝福してもらえるよね♪)
「和哉…外に出て良い?」

あたしは和哉と外に出ていた。
あたしが目指したところ…一軒の花屋の前だった。
「和哉、あたしにバラの花を一本買ってくれる?」
「あ、ああ…」
花屋に消えた和哉が戻ってきた時、一本のバラが透明なフィルムに包まれ、赤いリボンが結ばれていた。
「これで良いか?」と和哉が差し出す。
「今年はね♪」とあたし…
「あたしが和哉の彼女でいる間は、毎年この日にバラを頂戴♪それも、毎年一本づつ増やしていってね?」
「それで良いのか?」
「それができるのなら、あたしは和哉の恋人にでも、お嫁さんにでもなってあげるわ♪」

 

 
3年後には、あたしは正式に和哉の妻となっていた。性転換パンツも胸を膨らませてくれた特殊パッドも、即にあたしの肉体と一体化していた。
今、和哉の手であたしのお腹に子宮が埋め込まれようとしていた。
「孫の顔が見たい」という親達の後押しもあったが、あたし自身、この人の子供を産みたいと切に願うようになっていたのだ。

「これで終わり。安定化するのに一年は掛かるが、これで君も赤ちゃんを産むことができるよ。」
と和哉
「それからコレ♪」

そう。今日はあたし達の記念日。
バラの花束があたしの胸に抱かれていた。

異世界にて…

そこはゲームの世界だった。
剣と魔法が日常のファンタジーの世界。そこには魔物や妖精が存在し、町中では亜人も人と同じに暮らしていた。

俺がこの世界に降り立ったのは、見通しの悪い路地とも言えない隙間だった。
少しふらついたが左右の壁に支えられ、立っている事ができた。そのまま顔を上げると、通りを行き交う人々が見えた。
彼らのファッションの異質さから、最初は外国に連れて来られたかと思ったが、その中に亜人の姿を認め、ここが異世界であるとわかった。
道は舗装されておらず、馬や牛車のような物が往くのは見たが、自動車の類は見えなかったし、エンジンの音も聞こえない。

「喧嘩だー!!」
と叫ぶ声がした。
それは俺の知るどんな言語とも異なっていたが、彼が何と言っているかは母国語のように理解できた。
人々の流れが声のした方に集まる。俺も路地を抜け出していた。
人垣の中心に二人の男がいた。距離をとって見合っている。
一方の男が呪文のようなものを唱え、手を突き出すと、その先から光の奔流が放たれた。
相手は複雑な文様が施された楯で躱す。所謂マジックアイテムなのだろう。
「そんなチンケな魔法でオレサマに勝てると思ってるのか?」
楯の男は卑しい笑みを浮かべて言った。魔法を使う男は無駄とはわかりながらも、次々と光弾を放ち続けた…

(ん?)
俺は魔法の男がポケットから何かを取り出すのを見た。楯の男から見えない場所で、グルグルと回し始める。
魔法の男が続けざまに光弾を打つ。それは楯の男の注意力を鈍らす。
魔法の男の手から、グルグル回していたモノが高く投げ上げられた。再び光弾を放つ。楯の男は余裕で防いだ。
が…「ゴン」と楯の男の脳天に何かが当たった。
楯が揺れる。
その隙を逃さずに光弾が叩き込まれた。

 
楯の男がその場に崩れ落ちる。
魔法の男は近づくと、楯の男の傍らから彼の脳天を直撃したモノを拾い上げた。
「魔法遣いが魔法しか使わないという縛りは存在しないんでね♪」
魔法遣いは楯の男の懐を漁り、いくばくかの金目のモノを失敬すると、その場を離れていった。
既に人垣は崩れ、倒された楯の男の事など誰も見ていなかった。
「く、糞が…」
楯の男の呟きは小さく、気が付いたのは俺しかいないだろう。彼は魔法遣いに向かって手を伸ばした。
その掌の中には銃のようなものが…
「危ないっ!!」

俺が叫ぶ
銃口が輝く
魔法遣いがシールドを展開する…

一瞬の出来事がスローモーションのように見えた。

銃口から放たれた光が魔法遣いに届く。展開中のシールドがかろうじてこれを防ぐ。
光は跳ね返され…楯の男には向かわずに、俺の目の前に迫っていた。

俺は身動きができなかった。
光が俺を包み…俺は気を失っていた。

 

 

 
ベッドの上で目を覚ました。
天井には電灯のようなものは見えない。明かりの元は壁の燭台だった。
火を燃やして明かりを得ているという事は、俺はまだ異世界に居るという事なのだろう。
「気が付いたか?迷惑を掛けてしまったな。」
声の主は魔法遣いの男だった。俺は上半身を起こした。
「迷惑だなんて、そんな…」
そう言った。が、そこに違和感を覚えた。
喋っている言葉がこの世界の言葉になっているという違和感はあったが、それとは別の違和感がある。
「わたしの代わりに奴の自棄攻撃を受けてしまったんだ。責任は取らしてもらう。」
「お、俺は何かされたのか?」
「あのアイテムは撃たれた者を性奴隷に堕す効果があるんだが…あんた男…だよな?」
「ああ、見れば判るだろ?」
「あんたはまだ気付いてないと思うが、今のあんたはどこから見ても女…なんだよ。」

それが違和感の正体だった。

俺の肉体は「女」に変えられていたのだ。俺の声はオクターブ高い女の声だった。
胸に手を当て、股間をまさぐる…
「あまり刺激しない方が良いぞ。その体も性奴隷にする為の副産物でしかないからね。」
との魔法遣いの忠告も間に合わなかったようだ。
一気に腹の中が熱くなる。子宮が疼いているとでも表現されるのだろうか?熱は股間に伝わり、しっとりと濡れ始める。
乳首が勃起し、その硬さに痛みすら感じてしまう。
「な、何だコレ?」
「もう夜だしな。スイッチが入り易くなっていたようだ。」
「スイッチって?」
「性奴隷になるスイッチだな。淫乱になり、男を咥えないと収まらない…それはわたしが責任をもって相手をしてあげるよ。」
「お、俺は男だ。男を抱く気も、男に抱かれる気もない!!」
「だが、アイテムの魔法力には敵わないのだろう?今、あんたの視線はどこに向けられている?」
俺は…最初は彼の顔を見ていた。が、体が熱くなるにつれ、胸へ、腹へと視線が下がっていった。そして今は…彼の股間に釘付けになっていた。
ズボンの上から、彼のペニスの形を想像していた。
(早くソレを咥えたい。いっぱいご奉仕して、自分も気持ちよくなりたい♪)
俺は自分からそんな事を願う筈もない。俺に浴びせられた魔法力がそうさせるのだ。
「あんたの魔法でどうにかならないのか?」
俺は意志の力を振り絞って彼を見上げた。
「魔法でできる事は意識を紛らわせて、自分が何をしているのか気付かなくさせるだけだ。結局、ソレを鎮めるには行為を行う事に変わりはないんだ。」

俺の手は無意識のうちに彼のズボンのベルトを外していた。
「い、厭だ…」
ズボンから手を離す。
が、ズボンが落ち、彼の下着を目にすると、再び手がそこに伸びてゆく。
「慣れるしかないんだ。魔法力に抵抗しても無駄だ。無理をすればあんたの心が壊れてしまう。だから、少しづつで良い。慣れるんだ。」

慣れろと言われても、俺にはどうする事もできない。俺の手は彼の下着を下ろし、俺の目の前には勃起した彼のペニスが存在していた。
「先ずは私を見ない方が良いね?反転してベッドにうつ伏せになり、尻だけをこちらに向けなさい。」
彼の指示に俺の肉体が勝手に動いてゆく。これが「奴隷」の効果なのだろうか?
俺の視界からはペニスは消え、シーツの表面しか見えなくなった。
と同時に、俺の置かれた状況が曖昧になる。疼きはいまだ俺の肉体わさいなんでいるが「男」を相手にしているという感覚は薄らいでいた。
腰が掴まれる。俺の股間は期待に淫汁を滴らせている。彼の指が尻たぶをかき分ける。
ヌッ!!
と俺のナカにペニスが突き立てられていた。

「あ、ああん♪」
オンナの喘ぎ声が漏れる。
(今のは俺の声か?)
それを否定しようとするが、考えるより先に「快感」が襲ってきた。「女」としての性的な快感以上に「奴隷」として主人を満足させているという充足感が性の快感を倍増させている。
「ああん、あん♪」
俺は快感に身を委ね、更なる快感を求めて腰を振っていた。
「そろそろイクぞ。」
と彼。そして俺のナカに彼の精液が放たれていた。

 

 
「どうだ。疼きは鎮まったか?」
その激しさに息を荒げていたが、彼の言う通り、あれ程高ぶっていたのが嘘のように鎮まっていた。
彼が呪文を唱えると、股間の汚れが綺麗になくなってゆく。
「ありがとう。」
「特に夜は刺激を与えない方が良い。このまま、このベッドで寝ておきなさい。これからの事は明日に相談しよう。」
「お前は?」
「あんたは気にしなくて良い。何とかする。じゃあな♪」
彼は俺を残して部屋を出ていってしまった。俺は彼に言われた通りにベッドに横になると、即にも寝息をたててしまっていた。

 

 

 
朝、目覚めると着替えの服が用意されていた。体形が変わってしまったので、俺が着ていた服が着れなくなったからといって…
「これは女の子の服じゃないか!!」
「今のあんたは中身はともかくも、体は女なんだ。体に合った服を着るべきだ。それに、無理に男物の服を着ていると胸が擦れてスイッチが入り易くなるぞ。」
スイッチ…それが入ることは何としても阻止したかった。
仕方なく彼が用意してくれた「服」を手に取った。
「…下着…も、なんだよな?」
彼を見るとゆっくりと頷いた。

鏡の中に写っているのは紛れもなく「女の子」だった。
彼の服を選ぶセンスも良いようだ。鏡の中の女の子をより可愛く見せている。…これが「俺」自身でなければ申し分ないのだが…

支度を終えると外に連れ出された。
彼は宿の支払いを済ませ、旅仕度を整えていた。そのまま町を離れてゆく。
「悪いな。奴が私への復讐を考えている可能性があったんでな。あの町に留まっているとロクな事にならないんだ。」
「俺は…まあ、別に良いかな?来たばかりで、この世界の事は良く知らないんだ。知っている人が近くにいると心強いな。」

 

こうして、俺と魔法遣いの旅が始まった。
俺は彼から、この世界の事を教えてもらう他に、魔法の使い方も教えてもらった。
俺は体の内にかなり強い魔法力を持っているらしく、単純な攻撃魔法なら彼を凌いでしまう程だった。

が、強力な魔法を使うと、その反動が夜になってやってくる。
…性奴隷のスイッチが簡単に入ってしまう…のだ。
確かに慣れてはきた。誰彼なく「男」に抱かれる…ということは無理だが、彼になら抱かれても良いと思うようになってきた。
いや、彼からもたらされる快感を心の片隅では望んでいるふしもある。その事を考えただけで「スイッチ」が入ってしまう事もあった。

「ああん♪あ~~ん!!」
嬌声をあげる「俺」は仰向けに寝ている彼の上に跨り、自ら腰を揺らしていた。既に一度お口でシてあげたのに、彼の硬さは一向に衰える事はない。
(これなら、疼きが鎮まっても2~3回は愉しめるかも♪)

俺は淫声が部屋の外に漏れないよう、結界を強めると思い切り叫んでいた。
「あん、ああ~ん♪イク、イクゥ。イっちゃうのォ~!!」
俺の膣の奥に彼の精液が放たれると同時に、俺は快感の頂きに達していた。

無題

「さあ、脚を開きなさい♪」

男の声がした。
俺はベッドの上に寝ているようだ。
俺は男の指示に従い、立てた膝を左右に開いていった。
「お前は相当に淫乱なようだな?お前のソコはもうグッショリと濡れているではないか♪」

(濡れる?)
この男は何を言っているのだろう?俺は「男」だ。男が「濡れる」なんてコトは…
しかし、俺の股間は確かに「濡れ」ている感触を俺に伝えてきた。
そればかりではない。「男」には在る筈の大切な器官の存在が感じられない。
ソコに意識を集中し、勃たせようとすればする程、俺の股間を濡らす結果となってしまう。

「右手を…」
男が再び言葉を発した。
「右手を股間に伸ばして、オナニーをするんだ。」
男の声に従い、俺は右手を伸ばしていった。剥き出しの下半身に触れる。
下腹部の茂みはいつものような硬さがない。更に形良く切り揃えられてもいるようだ。
その先に指を這わす。そこに在るべきモノはなく、代わりに肉体の奥へと誘うような切れ込みがあった。
指先が湿り気を捉える。更に奥へと指を送り込む…
「ふぁっ、あぁん…」
俺の口から女のような…その声は女の喘ぎ声そのものだった。
俺は腹の内に異物が侵入してくるのを感じていた。それが俺の指であることも判る。
が、侵入してきた場所は菊口ではなかった。
男には存在しない「穴」に侵入した指は、ねっとりと愛液に絡まれ、肉壁に圧し締められていた。

「そろそろ左手が寂しくなってきたかな?」
俺は喘ぎ声を漏らさないように唇を噛み締めていたので、彼の問いに答える事ができないでいた。
「では、左手を使う事を許してやろう。そうだな♪左手で乳房を揉んでみようか?」
俺の左手が胸に移動していった。そこにはたわわに実った乳房があり、その先端はプックリと膨れていた。
「んあんっ!!」
乳首からの刺激は、感電したかのように俺の体を貫いていった。
思わず甘声が漏れてしまう。
「淫声は我慢しない方が良いぞ。」
そう言われた途端、俺の口は堰を切ったように喘ぎ声を撒き散らしてゆく。
淫声を出す事で、更に快感が高まってゆく。
「んあん、ああん♪」

 

「そろそろ良いかな?」と男が言った。
「両手を外しなさい。」男に言われるまま、俺は両手を体の脇に置いた。
刺激を…快感を与えてくれていたモノが失われ、俺の股間がヒクついている。

男がベッドの上に上がった。
全裸で、股間には彼のペニスが硬く勃起している…何をしようとしているかは問わなくてもわかる。
今の俺の肉体は「女」そのものなのだ。M字に脚を開き、濡れた股間を男の前に晒しているのだ。
「男」としての俺の意識は嫌悪感に満ちていたが、俺の肉体はソレを欲して更に疼き、身悶えずにいられないでいた。
「ではいくぞ。」
男は俺の脚を抱え、腰を密着させてくる。
「んあん、ああっ!!」
淫声を止める事はできなかった。
俺のナカに指より太いモノ…ペニスが挿入されていた。
俺の意識は不快感を訴えるが、肉体は悦びに満たされている。
「んんっ♪あっああ~ん!!」
男が動くと更なる快感が沸き起こり、部屋の中が嬌声でみたされてゆく。
「ナカナカ良いぞ♪」と男
しばらくすると、男の動きに変化が現れてきた。
(射精するのか?)
俺の想像は男のうめき声とともに現実のものとなった。
膣の奥に精液が送り込まれるのを感じた。

「どうだい?肉体の中が精液で満たされる感覚は♪」
男が体を離すと、接合部からドロリとしたものがこぼれ落ちてくるのがわかった。
「ゆっくり眠ると良い。」
男の言葉に、瞼が重くなってゆく…

 

 

再び目覚めた時、そこはいつもの自分のベッドの中だった。
即に右手と左手を股間と胸に伸ばしていた。胸は平らで乳首もその存在が判らないくらいになっていた。そして股間には、俺の男性自身が存在している…

が、男に挿入された感覚が今も生々しく思い出される。
しばらくの間、俺の腹の内にはまだ奴の精液が留まっている気がしていた…

 

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