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2012年2月11日 (土)

電車の中で(3/3)

気がつくと、俺はベッドの上に寝ていた。
下半身を剥き出しにし、「俺」の精液と女の愛液にまみれさせている。手には手錠が填められていて、ようやく自分の肉体に戻った事に気が付いた。

傍らには制服の女子高生が転がっていた。今だ絶頂の余韻に身動きがとれないのだろう。
だからと言って、このまま放置しておく訳にもいかない。彼女が自由に動きだし、騒ぎたてれば、「俺」は「犯罪者」とされてしまうだろう。
(もう一度、彼女と入れ替わるか?)
少なくとも、このままこの部屋に彼女を置いておく訳にもいかない。俺は彼女になると、気だるげな体を起こした。
股間にはまだ「俺」の精液が溜まっている。シャワーでも浴びたいところだが、滴り落ちてくるものをティッシュで拭うだけにした。
脱ぎ取ったパンティとタイツを穿き、制服の乱れを直す。靴を履き、ベッドに転がっている「俺」を一瞥した。
「じゃあね♪」
とドアを開け外に出る。夜道を駅に向かい、入ってきた電車に乗った。

 

俺はいつの間にか自分の体に戻っていた。
起き上がり、手錠を外す。
電車の中で目覚めた彼女は、どんな反応をしたのだろうか?その場で騒ぎだしたか、電車の中である事に気付き自制したか?

それより気になるのは、入れ替わりが突然に戻ってしまった事だ。最初の時もそうだが、唐突に元の体に戻っていた。
彼女に騒がれるのを防ぐためであれば、ずっと入れ替わり続ける事も考えていた。が、俺の意思に反して入れ替わりが戻ってしまうとなると、それもできない。
…いや、戻る事ができない状態を作れば良いのでは?
たとえば、入れ替わった状態で「俺」が死んだら…

この先、俺には犯罪者として生きてゆく自信はない。
俺が抱えるリスクは、「俺」の死とともに俺自身も死んでしまうことだけだ。やってみる価値はある。

俺は再び手錠を掛けると、ガスの栓を開いた。
そのままベッドに横たわる。

そして、彼女との入れ替わりを念じた…

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