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2012年1月22日 (日)

羽衣伝説(3/6)

「そういうモノ…としか言いようが無いのよね。人魚には女しかいないのよ。」
「そういうモノ…って言われてもなぁ…」
俺は湯舟の中で体を反転させた。仰向けに浸かると髪が水の中に広がってゆく。
それを見てシャワーが止められた。
「あまり動揺していないようね?」
「まだ、頭の中が整理できていないだけさ。何の悪気もなく、天女の羽衣を持ち帰ってしまったら、それが人魚を人間にするアイテムで、それを知ってしまったから人魚にされて…それも女の」
「人魚になったのは貴方の意志だったのは忘れないでね。」
「そこまでは良いが、女になるなんて聞いてなかったぞ。」
「女はキライ?」
「好き嫌いの問題じゃないよ。」
「なら良いじゃない。オンナって良いわよ♪貴女もオンナを楽しむと良いわ。」
「そうね。羽衣が手に入れば人間に戻れるわ。そうしたら三人でショッピングにでも行きましょ♪」
「って、人間に戻っても女のままなのかよ?」
「大丈夫よ。オンナの気持ち良さをイッパイ教えてあげるから♪」
「それは、遠慮させてもらいたいんだが?」

俺はもう、それ以上の事は言えなかった。

 

 

 
「あんああん♪」
姉妹に動きを封じられ、乳首などの敏感なところを責めたてられては、俺は艶めかしい声をあげて体を悶えさせるしかなかった。
彼女等に責められた俺の反応は、どこから見ても「オンナ」以外の何物でもなかった。
「ほら、ヴァギナから蜜が溢れてきたでしょ♪」
下腹部に穿たれた淫穴に指が挿入される。男には存在しない器官から、得も言えぬ快感が湧き起こる。くねくねとほじられると、俺は嬌声を抑える事ができなかった。

 
多分、あたしは「オンナ」としてイッてしまったのだろう。
快感に頭の中が真っ白に染まった。今も快感の余韻があたしを支配している。
「どうだった?」
「この娘の顔を見れば一目瞭然でしょ?」
「凄い…オンナノコっていつもコんなに感じてるの?」
「相手にもよるけどね♪」
「お姉ちゃんのは特別かもね♪」
「これ以上責められたら、もう、どうなるかわかんないわ。」
「そうね。今日はもうこれくらいにしておきましょうか。」
そう言われ、あたしは湯舟の中に戻された。

暗い風呂場で、独り水に浸かっている。
湯舟の中の水はお湯ではないのに、冷たいとは思えなかった。逆にもっと冷たい水に包まれたいと望んでいる?
確かに、姉妹の責めに火照った身体を鎮めたいとは思うが、それ以上に全身を水に包まれていたいと欲していた。
「ヒト」の感覚で頭を水面に出していたが、思い切って水中に没してみた。
息苦しさはない。彼女等の言うとおり、髪の毛で酸素を取り込んでいるのだろう。そのまま眠ってしまっても問題ない…水の中に居ると言う事が、寒い朝に布団の中にくるまっている以上に心地よいと感じていた。

 

 

ザザーン…
波の音に目が覚めた。

俺は浜辺に連れられて来ていた。濡らしてあった髪が乾き始め、少し息苦しさを感じていた。
俺の目の前でミドリが服を脱いでゆく。
スカートを外し、下着姿になる。更に、ブラジャー、ショーツと外し全裸となった。その上で、彼女は羽衣に手を掛けた。
中から人外の美しさをもった人魚が現れる。そのまま、身を躍らせて海の中に飛び込む。波間に高々と水しぶきが上がった。
「ミドリからはぐれないようにね。」
と波打ち際に置かれる。
引き波とともに沖に向かう。先を行くミドリを真似て尾ヒレを振るわせると、かなりの勢いで水中を進む事ができた。

しかし、慣れない海中では彼女の後をついていても、少しづつ海流に流されてゆく。それだけの分、彼女から離れてしまう。
陸の上では、声を出せば気付いてもらえるが、水中で意思を疎通させる方法など考えも付かない。

いつしか、俺は彼女の姿を見失っていた。

 

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