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2011年9月 5日 (月)

人魚姫(3/4)

大地の上で寝たのは幾日ぶりだったろうか?その時の俺は「男」だった…
モンスターと戦い、魔剣と離れ離れになり、ジンの船に助けられ…

と、物思いに耽っていた俺は、ようやく隣で寝息をたてている男の存在に気づいた。
そう…「隣」だ。一つのベッドに肌を触れ合うようにして寝ている男がいた。
(男同士で寝てもな…)との考えを、俺は一瞬後に改めた。
今の俺は「女」だったのだ。だから、男と女が一つのベッドに寝ているという事は…
俺は慌てて起き上がった。隣で寝ているジンは全裸であったが、俺は昨夜の服を着たままだった。
不自然な乱れもなく着ていたという事は、ジンは俺に手を出さなかったという事か?
(こんなイイ女を前にして、あんた不能なの?)と怒りのようなものがこみ上げていた。

俺の目には全裸のジンが映っている。俺が起きた時に毛布がはだけ、彼の全てが晒されていた。
その股間に俺の視線が止まる。
彼が不能でない事は良く解った。これだけ立派なモノを持っているのだ。これまで幾人の女を昇天させてきたのだろう。
俺の中に嫉妬の炎が立ち上がったのを感じた。…男として彼に嫉妬したのか、女として彼に抱かれた女に嫉妬したのか…
俺は彼のモノに顔を近づけていた。

目の前に聳え勃っている。彼のペニス。独特な香りが俺を包み込んだ。
体が…下腹部が熱くなる。汗が湧き…股間が潤ってゆく。
俺は何を考えているのか?…いや、何も考える事などできはしない…本能が俺の肉体を支配する。
目の前にあるのは…愛しい彼自身…そして…あたしはオ・ン・ナ♪

「ん、んん…」ジンがうめいていた。
あたしは一所懸命に口に咥えた彼に刺激を与え続けた。
「アリエル?」彼があたしの名を呼ぶ。あたしは動きを止め、彼を見つめた。
「アリエル。よかったら、僕も君を気持ち良くさせてあげたい。」

あたしは一旦彼から離れて着ているものを全て脱いでいった。
再びベッドに戻ると、あたしはジンに組み伏せられた。嫌ではなかった。あたしの濡れた股間がジンを待っている。
「アリエル♪」ジンが声を掛け、あたしが頷く。ジンの腰がゆっくりとあたしの上に
降りてくる。
彼の先端が触れ………中に入ってきた……

 

 

 

お、俺は…
俺は何をしていたのか??
いまだ痛みを響かせる股間は何をも否定できない。俺は「女」としてジンに抱かれていたのだ!!
が、そこには何の嫌悪感も存在しなかった。彼に抱かれた「悦び」だけが俺を…あたしを支配していた。
俺は「男」であった事を失い始めていた。既にその多くを失っているのかも知れない。
その失われた箇所が「女」で満たされてゆく。あたしを「女」として完成されたものになるのに、そう時間は掛からないと思う。
今も鏡に向かい、ごく自然に化粧を施している。彼が好むと思われる女の顔を造っている。
何故そうしているのか?自分でもわからない…

いや、答えは明白だ。
それは、俺が…あたしが彼を愛しているからだ。

 
人魚姫は「声」を失う事で王子様の愛を手に入れようとした。
俺は…あたしは「男」を失う事で王子様=ジンの愛を手に入れた。
(ああ、ジンはもう一度あたしを抱いてくれるかしら?)
あたしはジンの為にお化粧し、愛らしい服に身を包む…

「お待たせしました♪」あたしが身支度を整え終わり、ジンの前に立った。
「女性は支度に時間が掛かるものだ。何とも思っていないよ。それよりも、僕の為に綺麗になろうとしてくれているのだろう?ありがとう。そして可愛いよ♪」
ああ、心臓が爆発してしまいそうだ。まともに彼の顔を見る事ができない…
彼の腕がぎゅっとあたしを絞めつける。
そして、彼の顔が近づき…あたしが目を閉じると、唇が重ねられ、濃厚なキスが始まる…

ああ、シアワセ♪

 

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