« 惑星ガルボ(3/4) | トップページ | 惑星ガルボ(1/4) »

2011年8月11日 (木)

惑星ガルボ(2/4)

「おはようございます。」俺が目覚めた事に気付いたのか、女が一人操縦席によじ上ってきた。
「状況は?」俺が聞くと、彼女は
「反陽子炉は安定しています。問題は外界と遮断されてしまった事。搬入路はかなり奥まで瓦礫に埋まってしまっています。現在、反陽子炉の直上に設置されたリフトを稼働させる所までいっています。後は建屋上部の瓦礫が撤去するだけです。」
「つまり、六足歩行車の出番という事だな?」
「はい♪」
彼女の明るい返事とともに、俺の肉体にも活力が戻ってきた。

 

俺は六足歩行車を起動し、リフトに向かった。操縦席の窓枠には彼女が昨日の男と同じ様に貼り付き、同じ様に誘導してくれた。
(?)
俺の意識に何か引っ掛かるモノがあった。
彼女と彼…「同じ様に」と言うよりは「全く同じに」か?
その仕草、その雰囲気までもが彼と彼女は同じなのだ。
「昨日の彼は君の兄弟?もしかして双子だったりして♪」
「…」俺の問い掛けに彼女からの回答はなかった。

(?)
通路を進む六足歩行車…幾人かの職員とすれ違う…が、彼等はみな女性だった。
「他の人達も交代したのかい?それにしても極端だね。要員を男女で固めるのに何かメリットがあるのかい?」

「わかりませんか?」彼女の声は六足歩行車の稼働音に掻き消されそうだった。
「いえ、もう気付いたんでしょう?」
俺を見つめる彼女の目にうっすらと涙が浮かんでいた。
「な、何が?」
「私達が交代なんかしていないということ…それは、貴方自身でも確認できるわね?」
「お、俺?」
「まだ気付いてないのかしら?反陽子炉の力場に長時間晒されているときに起こる現象について聞いていなかったのかしら?」
「力場の中に入る事があり得るとは聞いていたよ。でも、命の危険はないと聞いている。」
「確かに、命に係わる事態ではないわね。でも、聞かされていなかったのは問題だわ!!」
六足歩行車がリフトに辿りつくと、待ちかまえていたかのようにリフトに詰め込まれた。

上昇してゆくリフトの中で先ほどの会話が再開される。
「俺には何の事なのか、いまだに解らないんだが?」
「文字通り、胸に手を当ててみれば解ることよ。反陽子炉の力場は、その内にある生命体の性別を反転させる効果があるのよ。」
「性別を反転?男が女になるってことか?」
「ええ。力場の強さと晒された時間で反転している期間が決定されるの。私の場合、三ヶ月は元に戻れないと見ているわ。貴方も、ひと月はそのままだと思うわ。」
「俺?」と自分の胸に手を当てる。彼女程ではないが、肉の膨らみが存在した。そして、その手を股間に伸ばす…
「無くなってる?」
俺は彼女を見た。
「初めてでしばらくは混乱すると思うけど、慣れてしまえば、どうってことないわよ♪」

リフトが止まった。
何がどうなったのか…言葉の上では「この先一ヶ月の間俺の肉体が女になっている」
と理解した。が、具体的にそれがどういう事なのかまでは理解できていない…俺自身が理解する事を拒んでいた。
雑念を振り切るように、俺は六足歩行車を起動し、瓦礫の撤去に専念した。

 

幾人もの職員がリフトで昇ってきては、俺が切り開いた路を通って宿舎に向かってゆく。そして、交代要員と思われる男達がリフトで降りてゆく。
反陽子炉は安定したとは言っても、いつまた安定を失うかも知れない。新たな抑制物質を搬入できるようにしておかなければならない。
俺は自らの肉体の変化から意識を逸らしたいが為だけに、新たな作業を見つけようとしていた。

「ご苦労様♪」声を掛けてきたのは彼女だった。
「おかげさまで要員の交代も順調に進んでるわ。倉庫の工作機器が稼働すれば、一気に整備が進むわね。その為にも貴方にはもうひと働きしてもらう事になるわね。」
窓枠に付いていた彼女がスルリと操縦席に入り込んできた。多少ゆとりのある座席ではあるが、二人の人間が座るには無理がある…と思っていたが、今の俺はその姿を変えていたのだ。
女二人であれば、ギリギリで収まってしまうのだった。
「けど、今は少し体を休めましょう。宿舎に部屋を用意しておいたわ。シャワーを浴びてひと眠りするのも重要なコトなのよ。」
休息が必要であることは俺も認識していた。が、作業に没頭していれば肉体の変化を無視していられる。
逆に休息してしまえば、自然と肉体の変化に意識が向いてしまう。意識しようとしなくても、シャツの裏地が胸に擦れて痛む事で、自分の肉体が変化してしまった事を思い出されるのだ。ましてや、シャワーを浴びるなど…
「その角を左ね♪」
俺は彼女の指示通りに六足歩行車を操る事で気を紛らわせるしかなかった。

 

シャワーの湯気で視界が狭まっていることに感謝した。
俺は与えられた部屋に辿り着くと、極力何も見ないようにして服を脱いでいった。風呂場のドアを開けると、鏡に裸の女の姿…これが今の俺の姿なのだ…に目を奪われつつも、中に入りドアを閉めた。
シャワーの栓を見つけ、それを捻ると、一気に湯気が立ち込めたのだった。
「ふう」と一息点き、流れ落ちる湯滴の中に入っていった。
皮膚を打つ湯滴をここまで気持ちよく感じた事はなかった。女になった事で肌が敏感になったのかも知れない…
意識すると、己の肉体の男女の差異が際立ってきてしまう。胸を流れ落ちる水流の経路が二つの肉塊により大きく変化していた。
体の表面を流れ落ちる水流は腹を通り股間に達する。見えない事で却って鮮明に感じてしまう。
俺の股間に垂れ下がっていたモノは跡形もなくなっていた。そこには深い溝が刻まれ、その上を水流が流れ落ちてゆく。ソコに男には存在しえない「穴」が穿たれているかは、この状態では判別がつかない。
俺はゆっくりと股間に手を伸ばしていた。指先が割れ目の端を捉えていた。肉の合わせ目に沿って、その先まで伸ばしてゆく。
そのほぼ中心で俺は指先に力を込めた。
指の先端が、割れ目の中に侵入してゆく。

「あ、ああん!!」
俺は女のような淫声をあげてしまった。

声自体はシャワーの音に掻き消されてしまうが、これまでに感じた事のない快感が俺の肉体を振るわしてゆく。
(た、立っていられない…)
ガクガクと膝が崩れ、ペタリと床に尻を付いてしまった。それでも指は挟んだまま…快感を与え続けている。
胸の先端で乳首が勃っていた。落ちてくるシャワーに刺激される。
(も、もっと…)
俺は快感を求めて、更に奥へと指を送り込んだ…

« 惑星ガルボ(3/4) | トップページ | 惑星ガルボ(1/4) »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 惑星ガルボ(2/4):

« 惑星ガルボ(3/4) | トップページ | 惑星ガルボ(1/4) »

無料ブログはココログ