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2011年7月 7日 (木)

迷宮(1/2)

「還る…」
俺は迷宮の出口を探して彷徨っていた。

俺の脱出を阻害するもの…突然に現れる創造物達…は、出会う度に俺を襲ってくる。
俺には防御の手だてもなく、かといって奴等を攻撃する術もなかった。
俺は一方的に奴等に犯られ、開発され、イかされてしまうのだ。
そう、今の「俺」は男ではない。女の肉体を与えられ、迷宮を彷徨っているのだ。

確かに、これはゲームの世界である。が、五感がそのままフィードバックされている限り、これは俺にとっての現実なのだ。
「死」によるゲーム終了が封じられてしまった俺は、迷宮を抜け出すかミッションをコンプリートするまで、このゲームから抜け出すことができないのだ。

ゲームの中で、俺は「女」として創造物達に犯られ続ける。
イかされる度に経験値は上がり、精液を注がれる度に生命力が増してゆく。ゲームにあるアイテムもどんどん集まってゆく。服や装飾品そして化粧道具等だ。
服といっても戦闘服や防具が揃う訳ではない。何れもヒラヒラした女物のドレスか、官能的な下着の類しかない。
目覚めると…俺は奴等に犯られると、毎回快感に気を失ってしまう…身体に纏い付く衣服の残骸を脱ぎ捨て、ストックされているドレスを取り出すのだ。
こうやって、毎回着替えても、ストックは一向に減っていかない。売り飛ばして短剣を買いたいと頃だが、買おうとすると、ドレスを売って得た金貨はたちどころに消え、売った以上にドレスがストックされるのだ。
それは、装飾品や化粧道具も同じだった。
俺は鏡と化粧道具を取り出した。今では慣れたもので、ほとんど時間を掛けずに乱れた化粧を直すこともできるし、ドレスや装飾品に合わせて化粧をアレンジすることもできるようになっていた。

 

実時間ではどれだけの月日が経過しているのだろうか?ゲームの中では食事をせずとも腹が減ることはないが、本来の肉体はそんな訳にはいかない。
「俺」本体が餓死したら、ゲームの中の俺はどうなるのだろうか?
現実世界に戻れない限り手の打ちようはないのだが、ついつい、そんな事を思ってしまう。

化粧を終え、鏡と化粧道具を戻して再び迷宮の出口探しを始める。
先ずは現在位置の確認。大抵はイかされたその場所で目覚めるのだが、違う場所に運ばれていると、頭の中の地図を作り直さなければならないのだ。
幸いにして、今回も同じ場所のようだ。来た道を確認し、これから進むべき道を選択する。兎に角、闇雲に動きまわっても出口に出くわす事はないのだ。
とは言っても、この場所に分岐はなさそうだ。来た道の続きを歩いてゆけば良い。
俺は次への一歩を踏み出すのだった。

 

 
薮の中から現れたのはスライムだった。普通のゲームでも最弱の創造物だ。が、今の俺にはコイツを撃退する術がない。逃げようにも、何故か足がすくんでしまう。
スライムが俺の脚に纏わり付く。そのまま、脚を這い上ってくるのだ。いくら手で押さえても、指の隙間から透り抜けてくるのだ。
スライムの仮肢が内股に届く。俺は太股を閉じて侵入を拒むが、スライムには効果が及ばない。仮肢を平べったく伸すと、その先端が俺の股間に達する。
「厭っ!!」思わず声をあげてしまうが、状況に何の変化が起きるでもない。スライムはショーツの隙間から侵入し、股間の割れ目を押し広げる…

「あ、ああん♪」
スライムの先端が、スルリと俺の膣の中に入ってきた…
脚から力が抜け、その場に座り込んでしまう。抵抗の終えた俺の股間にスライムの本体が殺到する。俺の股間がスライムに覆われる。ショーツは跡形もなく細かな布片に千切れていた。
こうなると、もう俺はイくしかなくなる。
膣の内外から、スライムが微妙な振動を与えてくる。内側に入り込んだ仮肢が硬くなり、バイブのように蠢きだす。
「あん♪ああん、あ~ん!!」俺は嬌声をあげ、快感を求めて肉体を悶えさせていた。
そんな痴態を見ている旅人がいる事に気付いたが、俺には何の反応もする事ができなかった。
(否、見られている事で更に快感を増していたのだ)

俺は快感を上り詰める。
「んああ!!イ、イクゥ~、イッちゃう~~~♪」
俺は盛大に叫び声をあげ、イクと同時に再び意識を失っていた…

 

 
気がつくと、俺はベッドの上にいた。俺の上には「空」ではなく「天井」が見えていた。
「おぉ、気が付いたか?」男の声がした。
そいつは俺の痴態を見続けていた奴だった。
「あまりにも予想外の展開で、助けるのが間に合わなかった。済まない。」と男は頭を垂れた。
俺はどう反応して良いかわからず、取り敢えず「ここは?」とだけ聞いた。
「スライムは俺が近づくと逃げていったが、意識のない女性をそのまま放置しておく訳にもいかないので、近くの町まで連れて来たんだ。ここは普通の宿屋だ。」
まあ「男」としては、こいつのように女を保護するか、モノはついでと犯ってしまうかの二者択一にしかならないだろう。
「ご親切に有り難うございます。」と礼だけは言っておく。
「いえ…」と奴が言葉を詰まらせた。何か言いたいようだ。俺は視線で先を促した。
「いえ、もし良ければ、この先…俺と一緒に旅をしてくれないだろうか?」
ゲームのセオリーで、パーティーを組むのは常である。俺もクエストに望むとなれば、それなりのメンバは揃えたいと思う。
「たかがスライムの一匹にさえ倒されてしまう私をか?」
「正確に言えば倒された訳ではないですよね?スライムは貴女に何のダメージも与えていなかった。」
「確かに私は何物にも傷つけられる事はない。しかし、それだけだ。剣にしろ魔法にしろ、私には仲間と戦うことも仲間を護ることもできない…」
「良いのです!!」奴は俺の肩を掴んだ。
「俺はあんたと一緒にいたいんだ。リアルでは恋人はおろか、普通の女の子とも喋れない俺が、あんたとなら付き合う事ができる。せめてゲームの中でだけで良いから、俺と一緒になってくれないだろうか?」
(オイオイ♪これだから童貞は扱い辛いんだ。今のセリフは俺に対してプロポーズ…結婚を迫っているとしか聞こえないぞ!!)
「私は今、死ねないのです。つまり、死によるゲームオーバーがないのです。出口が見つからないと、延々とゲームの中に居なければなりません。私は一刻も早く出口に辿り付きたいのです。」
「ならば…」彼が私の目を覗き込んでくる。「ならば、一緒に出口を探しましょう。
俺はクエストなんかより、あんたと一緒に旅する方が良い♪」

 
結局、奴に押し切られ、供に旅する事になった。
スライム等の低級の創造物は彼が簡単に追い払ってくれるので、いちいち奴等に煩わされず、出口探しの効率は格段にアップした。
(その引き換えに、私は彼と夫婦という建前になった。宿でも夫婦という事で一つの部屋になる。夜は妻として夫を慰めるサービスも恒例となっていた)

「あん♪ああん…」
彼に抱かれ艶声を漏らす。元が童貞野郎では性技もつたないが、創造物のような攻撃的な責めではなく、優しく包み込むような愛撫は奴等の何倍もの快感を与えてくれる。
彼のモノを私の股間に導き、合体する。数回締め付けるだけで、彼は我慢できずに爆発してしまう。が、それにさえ私の肉体は反応し、快感にうち震える。
流石に、彼には失神するまでの快感は期待できないが、私に欲求不満が溜まることはなかった。
強い創造物と出くわしてしまうと、彼には防ぎようがない。その時は彼には下がってもらう。
私が前に出ると、どんな創造物も武器で戦う事を止めてしまう。そして自らの股間を勃起させ、私に挑んで来るのだ。
私に伸し掛かり、ドレスを引き裂いてゆく創造物。私の四肢や胸の膨らみが艶めかしく露出する。そんな私を彼が物陰から覗いている。
彼は、愛しい妻が魔物に寝取られる様を見て興奮しているのだろう。その掌はズボンの中で、硬くなった自らの逸物を握り絞めているのだろう。
が、彼が何をしていようと私には関係がない。高級な創造物は低級なものより、繊細で力強い。性技に長け、より大きな快感を私に与えてくれるのだ…

 

いつの間にか、私達は出口に近づくどころか、迷宮の奥に向かって進んでいた。出会う創造物のレベルが上昇しているという事は、そういう事なのだろう。
それは、彼の巧みな誘導であった。出口を探す振りをして、出口に向かう手掛かりを私から隠し続けたのだ。
リアルでは女性と縁遠かった彼が、毎夜のように私=女を抱けるのだ。「一日でも長く私と居たい」との思いが、私達を迷宮の奥へと誘っていったのだ。

その事に気づいた私であるが、今更来た道を戻ろうとは思っていなかった。奥に向か
うに連れ、現れる創造物のレベルが上がる。
それ則ち、悦感のレベルも上昇してゆくのだ。私は上級創造物が与えてくれる快感の虜となってしまっていた。
そう♪今は私自ら、更なる快感を求めて迷宮の奥へと進んでいたのだった。

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