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2011年6月10日 (金)

無題(2/4)

 
再び意識が飛んでいた。
俺はジョンと伴に館に向かっていた。四つ足で歩く事も自然にできている。次第に「俺」という意識が薄れていくようだった。
屋敷に戻ると、鎖に繋がれ鉄格子で仕切られた犬小屋に送り込まれた。人間としては屈辱的な扱いにもかかわらず、俺は我が家に戻ったような安らぎに包まれていた。
ジョンは仕切りの隣でしきりに発情しているようだ。そうそう相手をしていては、俺の体も保たない。俺は藁を寄せ集めたベッドに腹這いになった。

「アニー♪」
俺を呼ぶ声があった。領主の娘だった。彼女は俺の前まで来ると、鉄格子の前にしゃがみ込んだ。
「貴方には感謝しているわ。ご主人様に愛していただける肉体を与えてくれたんですものね♪」
流暢にヒトの言葉を喋る娘が、雌犬が憑依したモノであるとは信じられない程であった。
「お礼と言っては何だけど、貴方のために人間の肉体を用意してきてやったわ。」
彼女が合図すると、ボロボロのマントにくるまれた小柄な人物が連れて来られた。
「子供の体しか手に入らなかったけど、貴方ならその先は何とかするでしょう?」
俺はなんとか彼女の提案を理解し、即行動に出た。
目の前に鉄格子があった。その向こうで大型犬が腹這いで眠っている。先程まで俺が憑依していたアニーの肉体だ。
アニー自体は俺の脇に立っている領主の娘に憑いているため、放っておけばこの犬は眠ったまま死を迎える事になるだろう。
「向こうから外に出られるようにしてあります。」娘が視線で出口を示した。
「じゃあな♪」
俺は子供の肉体を操って、館から抜け出していった。

 

 
俺自身の肉体は既に失われている。このまま、この肉体を己のモノとするのも一つの考え方だが、子供の姿では何かと制約が多い。
この街を寝城にするには、こいつの知り合いに出会う確率が高い。かと言って、子供が独りで街を出て旅しているのも不自然である。
どこかで別の肉体に憑依し直す必要がある。俺は適当な肉体がないか、街角の片隅に身を隠して道往く人々を物色していた。

若くて健康な肉体。できれば旅人。それも独り旅であれば申し分ない。
大抵は服装で見分ける。旅人はそう多くの荷物は持っていない。当然、着替える服にも限度がある。街に住む人とはおのずと違いが出てくる。
多分、今夜の宿を探しているのだろうか、何度か俺の前を通り過ぎた旅人がいた。常に独りで行動しているようで、俺の目的には丁度良さそうだ。俺は隠れ場所を出ると、そいつの後に付いていった。
宿屋の並ぶ区画を行き過ぎ、人気のない路地を曲がった。
当然、俺も後を追う…
「おいっ!!」
背後から声を掛けられた。
「物取りか?変質者か?…って、まだガキじゃないか。あたしにちょっかい出すなんて、十年早いよ♪」
あの旅人だった。声からも判ったが、旅人は「女」だった。
見つかった事に動揺した俺は、後先も考えずにその女に憑依してしまっていた。

目の前で少年が崩れ落ちる。放っておけば本来の意識が戻って来るだろう。
俺は少年をそのままに、女の記憶を辿り、確保した宿に向かおうとした。
「あんた!!」
不意に呼び止められた。振り返ると少年の両眼が開かれ、猛獣のような鋭い輝きを放っていた。
「俺に何をした?」
少年は一気に飛び起き、俺の背に回り腕を捻りあげた。
「痛ッ!!」
そのまま俺は地面に伏せさせられた。
「何だ、見かけ倒しかよ?そんならそれで吐かせ方は他にもある。姉ちゃんは美人だし、ココには人気もないしな♪」
あっと言う間に、俺は両手を縛られ自由を失っていた。
少年は俺のスカートの中に手を入れると、一気に下着を剥ぎ取っていた。そのまま仰向けにされ、脚を開かされる。少年の前に俺の女性器が晒されていた。
少年がズボンを脱ぎ落とすと、その股間には年齢に見合わぬ巨大な逸物が備わっていた。そして、未だ濡れてもいない俺の膣に、その凶器をねじ込んできたのだ。
「イヤッ!!ダメ~!!」
と俺は叫んだが、かえって彼の強虐性に油を注いだだけのようだった。

 
俺は(犯られ癖でもついてしまったのだろうか?)と思いながら、抵抗しても無駄と考えて彼の好きにさせていた。
しばらくすると、膣も潤いはじめ、快感も生まれてきた。俺の口から甘い吐息が漏れ出すと、少年の動きが一層激しくなっていった。
俺もそうだったが、必死になって俺を犯している少年には、背後から近づく人影に気付く事はなかった。

「なかなか楽しいコトをやっているじゃないか?」
男の声に少年の動きが止まった。
「なっ?」
振り返った少年に向け男が呪文を唱えた。
少年はそのままの姿勢で凍りついたように固まっていた。男はその少年を俺から引き剥がすと、俺の腕の戒めを解いてくれた。
「あ、ありがとう。」
俺が礼を言い立ち上がると
「ほう?憑依か。もしかしてワザと犯られて楽しんでいたのか?」
「そんな事ありません!!」
「まあ何にしろ、本人の知らない所であんな事になるのは可哀そうだろ?」
「そ、そうですね…」
「先ずはその肉体を癒しておこう。」と、男が呪文を唱えると、少年に無理矢理突っ込まれた痛みが消えていった。また、同時に性的な興奮も冷めてゆく。
「次にこの少年だな。このまま放っておくと婦女子への災いとなるにちがいない。とりあえずは、お前がこいつに憑依していろ。見たところ、お前の本体は失われているのだろう?」
「そ、そんな事まで判るのか?」
「まあな♪」
そして彼が呪文を唱えだすと、眠気が襲ってきた。
「ほら、眠る前に移るんだ。」
男に促され、俺は再び少年の肉体に戻ってきた。

彼は俺の手を縛り、手近の樹につないだ。そして、眠っている女の脇に跪いた。
「おい。大丈夫か?」と女を揺り動かす。
「…ああ。」
女が目を醒ました。
「な、何をする?」言うが早いか、女は男に短剣を突きつけていた。
「ちっ!!」女の必殺の攻撃は難なく躱されていた。
「早まるな。お前を襲っていた奴はそこに拘束してある。」
女は俺を確認すると剣を降ろした。
「すまん。だが、奴は変な術を使うぞ。」
「大丈夫だ。私は魔術士だ。必要な対処はしておいた。お前の方はどうだ?どこか痛む所はないか?」
「あ、ありがとう。大丈夫だ。」と女は立ち上がった。
「助かったよ。で、こいつを斬ってよいか?」と女は剣に手を掛けた。
「とりあえず、あんたも無事だったんだ。お仕置きは私に任せてくれないか?」
「まあ、捕らえたのはあんただ。多少不満は残るが、あたしには異論はない。」
女は剣から手を離した。

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