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2011年3月19日 (土)

聖職者への道(1/3)

 
選ばれた三人の青年が私の前に並んでいた。
既に禊を終え、精悍な裸体を晒している。
彼らは「選ばれた」事を本当に誇らしく思っているのだろうか?
施術の成否に関わらず、彼らにはこの先、自らの意志で行動する事がほとんどできなくなるのだ。最悪、不適合が起こった場合、死に至る可能性も否定しきれない。
にも拘わらず、彼等は平然と…いや、嬉々として私の前に並んでいるのだ。

「君達はこれから行われる施術について理解しているね?」
彼等は無言で頷く。
「これから君達の肉体に宇宙人の肉片を埋め込む。ほぼ一ヶ月を掛けて同化した肉片が君達の肉体を変化させる。成功すれば、君達は聖職者としての仕事に就くことになる。」
その言葉に彼等の瞳はキラキラと輝くのだった。

 

並べられた施術台の上、彼等は両脚を固定されて仰向けに寝かされていた。
いつもの事ながら、麻酔の使用を促すが、皆同じように拒否をする。
そこに3片の「宇宙人の肉」が届けられた。
「施術を始める。」
私は宣言すると、最初の青年の股間…所定の位置にメスを入れた。
当然痛みはある。が、青年は歯を食いしばり痛みに耐えていた。
肉片を埋め込むと、即に肉片は活動を開始した。青年の肉体と同化し麻酔効果のある酵素を全身に展開する。耐えていた痛みが消え、青年の肢体の緊張がほぐれていった。
肉片は肉体の改造のために、青年の新陳代謝を高める。その効果で肉片を挿入した傷口も自然と肉が盛り上がり、生体接着剤を使わずとも、何事もなかったかのように塞がれていった。

残りの二人についても同様に施術した。
これからしばらくは毎日のように彼等の肉体の変化を確認することになる。

 

二日目

変化は順調に進んでいた。
青年達の部屋は個室で割り当てられているが、そこは病室というよりは執務室の趣を持っていた。ライティングデスクには端末が置かれ、彼等は聖職者に必要な勉強に明け暮れている。
病室としてのベッドは彼等が夜寝る時と、私が診察する時以外には使われる事はなかった。

そのベッドに全裸で寝かせる。両膝を立たせ、股間が良く見えるようにした。
既に傷口は跡形もなく塞がっていた。その薄皮の奥に肉片から育った芽が頭を覗かせている。勿論、肉芽が皮膚を突き破っても、彼等が痛みを感じる事はない。
「下半身の感覚が麻痺して来る筈だ。恥ずかしいとは思うが、しばらくは紙オムツをしておくように。」
彼等が抵抗する事はない。そして、明日になれば、この予防措置に彼等は感謝する事になるのだ。

 

三日目

肉芽は彼等の股間に姿を現していた。
当然の事ながら、紙オムツを使用した痕跡が残っている。肉芽が尿道を切断したのだ。
切断された尿道は肉芽の脇に新たな出口を設けている。それを知らずに小用をしようとすると、必ず股間を濡らす事になるのだ。

用を足さなくなったペニスは、個人差もあるが、数日のうちにその存在が失われることになる。

 

七日目

「それそろコレを着けた方が良いな。」
私は二人目の青年にブラジャーを与えた。
彼はそれがどういうモノであるか、知識だけでは知っていたが、実物を見るのは始めてであろう。
「今回は私が着けてあげよう♪」
私としては何度目かになるが、彼にとっては初めてのブラとなるのだ。
「こうやって、余った肉をカップに入れるんだ。」
私が彼の乳房に触れていると、少しは感じ始めているのだろうか、微かな喘ぎ声が漏れるのを聞く事ができた。

一人目は発育が遅れている。肉芽は顔を出しているものの、それ以上の変化が見られない。ペニスも依然として股間にぶら下がっていた。

三人目には代謝過剰が起こってしまった。数日の内に処分が下されるだろう。
肉芽は更に成長し、腕の長さ程になっていた。それは触手のように自在に動きまわり、「彼」を刺激し続けた。
相乗効果か、ホルモンの分泌も盛んで、胸もあっという間に爆乳へと成長していった。
触手からもたらされる強烈な性的快感に、無垢な彼が耐えられる筈もなく、精神は崩壊し、ただ快感をむさぼり、淫らな体液を撒き散らすだけな存在となり果てていた。

 

聖職者への道(2/3)

十四日目

成長の見られない一人目に対する処遇が検討される事になった。
このままでは聖職者になる事も適わず、かといって肉芽を生やしたままでは、元の生活に戻す事もできなかった。
代謝を促進させる為に、私は自ら彼に刺激を与えてやる事にした。未だ、肉芽の根元の亀裂は小さく、私を受け入れることはできないが、刺激を与える方法は他にもあった。
「良いかね?なにも焦る事はない。リラックスして全てを私に委ねるのだ。」
私は彼を全裸にしてベッドに寝かせた。
肉芽も見えず、彼は施術前と変わる所はなかった。
私は彼の胸に手を滑らせた。平らな胸には、刺激に反応するものが何もなかった。乳首もへこんでおり、強引に刺激を加えたが痛がるだけだった。
「うつ伏せになりなさい。」
彼は私の言葉に機械的に従う。
「膝をついて尻を上げなさい。」
後方に回った私には、彼の股間が良く見えた。キュッと引き締まった尻の穴。ほぐれかけの蟻の戸渡。小さく覗いた肉芽の向こうに、用を為さなくなったペニスが下がっている。
私はローションを手に取ると、彼の肛門に塗り込んでいった。勿論、尻の穴の中にも指を入れたっぷりと塗りつけた。
「ん……」
彼がうめく。
「我慢をしてはいけない。ゆっくりと呼吸して、力を抜くんだ。声がでても恥ずかしいことはない。逆に、喘いだ方が楽になれるよ♪」
そう言ってやると、あまり時間を置かずに
「ん…あぁん…」
と艶声を上げ始めた。
「そうだ。そのまま力を抜いて、素直に感じなさい。」
私は敢えて肉芽には触れないようにして、彼に刺激を与え続けた。本来であれば使い物にならない筈のペニスに血が集まり、硬く勃起するが、秘裂にもジワジワと愛液が染みだしてきていた。
「良い娘だ。ちゃんと感じているね♪けれど、まだこんなモノでは収まらないぞ。女のコはオ○ンコで感じてこそ一人前だ!!」
私は彼の秘裂に指を立てた。
「んん♪ああ~ん…」
彼の喘ぎは大分本物に近づいてきた。
未熟ではあっても、そこには「女」が感じる場所があるのだ。責めれば確実に反応する。
「イク?俺がイかされてしまうの…?」
「大丈夫♪イッてしまいなさい!!」
私は最後の最後に彼の肉芽に触れてやった。
「アグッ!!アガ~~!!!!」
盛大な嬌声と共に彼は絶頂を迎えると、そのまま意識を失っていた。

後で聞いたが、彼は自慢のペニスで幾人もの男のコを昇天させてきたのだった。今回、聖職者の候補となり、名誉な事であるからと自らを偽りここまで来たのだが、自分がイかされる側になると言うことがどうしても納得がいかなかったらしい。
その精神的な軋轢が彼の発育を阻害していたようだ。しかし、女の快感を知った事で、成長が促進され、彼の処遇については一時保留となった。

 

二十日目

私は二人を前にやがて始まるであろう事態に備えての講義を行った。
「聖職者とはどういう存在であるか?もう一度確認しよう。」
私はこの世界の歴史を振り返った。

幾度かの世界大戦のすえ、人類から女性が産まれる事がなくなってしまった。大量の兵士を供給しようとした某国の研究所で作られた細菌が変異したものが、いつの間にか世界中に散らばってしまったのだ。
女性がいなくなれば、新たな生命を育む事ができなくなる。人口子宮の開発もすすめられたが、ことごとく失敗した。
そんな中で男性を女性化し、その子宮に受胎させ、出産まで可能とする技術を開発した団体があった。
勿論「宇宙人の肉片」などと言うものは存在しない。この団体の作り出した「方便」だ。技術の未完成な部分を「宇宙人」に刷り替える事で自らへの非難をやり過ごしている。
この団体が宗教団体であった事からも、事実の隠蔽が可能となったと言える。

「聖職者」とは、子宮を手に入れた者を指す。彼=彼女等は慎重に寺院の奥にかくまわれ、日夜子作りに励む。新たに生まれる人類は、彼女達の胎から以外には存在しないのだ。
当然ながら、寺院に生まれた子供達は、その宗教団体の教えの元に成長する。当然の事ではあるが、世界はその宗教団体の支配下に置かれた。

世界を支配するのは、その宗教団体の幹部である。そして、彼等のみが、自らの遺伝子を継承する子孫を設ける事ができた。勿論、遺伝子には聖職者のものも含まれるが、聖職者となった者に人権は与えられていない。聖職者が自ら生み、育てた子を、自分の子として認められる事はなかった。
そして、その事を当然のように受け入れるよう、教育を行っているのだ。

「聖職者」は無作為に選別されている訳ではない。合法的?に人権を抹消できる仕組みなのである。反社会的な者が優先的に選別されるようななっていたとしても何の不思議もない。
「異常」の中に仕組まれたものが一切ないとは言い切れないのだ。

ともあれ、二人の男が間もなく「聖職者」となる。私は棒状の「アイテム」を取り出すと二人に手渡した。
「君達は間もなく、子を産む肉体として完成する。子を産む肉体はほぼ一ヶ月の周期で子を産むための準備作業が繰り返される。その一つに生理がある。これはその際に使うものだ…」

 

二十八日目

発育の遅れていた一人目の方が先に生理を迎えた。
彼女は淡々と私に報告した。タンポンも正しく装着されている。
しかし、その前面には今以てペニスがぶら下がっている。
彼女の処遇は未だに決まっていないが、規定により、最初の生理が終わればココを出ていく事になっている。

 

聖職者への道(3/3)

三十五日目

残り一人。
未だ生理が訪れない。

結局、今回も聖職者を送り出す事ができないのだろうか?
一人目は処分は免れたが、聖職者にはなれなかった。特殊な性向の幹部に引き取られたと聞くが、あまり知る事が多くなると、私も処分の対象になりかねない。
今は最後の一人の扱いである。必要な器官は全て出来上がっているのだ。ホルモンのレベルも規定値を満たしている。
何が足りないのだろう?

私はその夜、彼女を部屋に呼んだ。
彼女はネグリジェにカーデガンを羽織っただけの官能的な姿で現れた。この仕事に慣れた私でさえ、無意識に股間を硬くさせる程「女」として完成されている。
「ベッドに上がりなさい。」彼女に場所を明け渡し、私は観察する側にまわった。
「先ずは、オナニーを始めるんだ。」私の指示に、彼女は素直に従った。
着ていたものを全て脱いで全裸になると、ベッドの上に横たわり、膝を立て、右手を股間に伸ばした。
左手は胸に当て、豊かに実った乳房を揉みあげる。「んあん、あああん♪」と喘ぎ声をあげる。
指を挿入した股間からは愛液が染み出し、クチュクチュと音を発て始めていた。

(…)

しかし、そこには違和感があった。
何か?…考えた私が導き出したのは「乱れ」がないと言う事だった。
確かに彼女は悶えている。が、どこかしら優等生的な…模範回答そのものの反応でしかないのだ。
聖職者は、妊娠し子供を産むことだ。模範回答などとは次元の違う話しなのだ。もっと直感的、動物的な生々しいものの筈なのだ。
本能的な行動であるのであれば、もっと荒々しく、乱れたものになってしかるべきなのだ。

「私が乱れさせてやる!!」

私はそんな思いに駆られていた。
「お前は未だオンナに成りきれていないようだ。私に抱かれ、快感に乱れるのだ。」
私は有無を言わさず、彼女の股間に私の逸物を突っ込んだ。既に十分に濡れていたソコは、難なく私を受け止めていた。
彼女は快感に甘い吐息を漏らす…
「まだまだ、これからだ!!」
私は彼女を乱れさせるため、持てるテクニックを余さず投入した。
「アグッ!!」
やがて、彼女から教科書的でない反応が現れてきた。彼女自身がコントロールしている反応とは違う。その奥には彼女の本質=「オンナ」=が眠っているのだ。
私は彼女の内の「オンナ」を叩き起こすべく、執拗に責めたてていった。

彼女の股間では、肉芽が活動を再開していた。
私の刺激により、ホルモンバランスが乱れた事を検知したようだ。しかし、その時の私に肉芽の変化を捕らえる余裕はなかった。たとえあったとしても、私に何ができたであろうか…
本来であれば、成熟があと一歩の子宮に働きかけ、生理を促すだけで良かったのであるが、肉芽の活動を再開させてしまったようだ。それは代謝過剰を誘発していた…

彼女の背中でモゾモゾと蠢くモノがあった。そるが触手化した肉芽であると解ったと同時に、触手が私の体に絡みつき、動きを封じられてしまった。
「今度はあたしの番かしら?」
彼女の笑みが歪む。
触手の一本が私の股間に伸びてくると、そこに一片の肉片を埋め込んでいた。代謝過剰の状態で埋め込まれた肉片は、数日かけて行う変化を凝縮して発現させる。
彼女とつながれたままの私のペニスは、彼女の膣ね中に取り残されていた。代わりにペニス状に成長した彼女の股間の肉芽が私をつなぎ止めていた。
彼女の肉芽は、新たに造られた私の膣に深々と突き立てられていた。その肉芽は内側から私を刺激し始めた。
「あん、ああん♪」
私の口から「オンナ」の喘ぎが漏れ出ていた。
快感が私を支配していた。悶え乱れ、嬌声をあげつづける。そして快感の中に意識を没してしまっていた…

 

三十六日目

触手に縛られ、身動きのできない状態の私が発見されたのは、昼も遅くなってからだった。
彼女の処分が決定し、それを伝えようとして連絡が取れない事から異変が発覚したのだ。
代謝過剰の触手から解放されるまで、私は彼女とつながったままであった。彼女の硬い肉芽は私の膣を熱く満たし、少しの刺激だけでも軽く私をイかしてしまう。
しかし、彼女自身は既に冷たく、動きを止めていた。爆発的な代謝過剰に耐えられる人間はそう多くはない。彼女は処分が下されるのを待つ必要はなくなっていた。

 

改めて、今度は私の処分が検討された。イレギラーではあったが、私の肉体は聖職者としてのものを全て満たしていた。発見されたその日のうちにも生理が確認されていた。
私はどのような裁定が下されても良しと考えていた…

 

三百三十日目…

私は分娩台の上にいた。
自分がこの上に寝る事になるとは思ってもいなかった。
が、今は集中が必要である。

陣痛の波が私を浮き上がらす…

エンドレス(前)

鞄の中には女の死体が詰まっていた。
俺の愛人にしていた女だ。
些細な事から口論になり、気が付くと、俺は女を絞め殺していた。

 

「兄さん。オモシロイものがあるんだが、買わないかね?」
宛もなく街を歩いていた俺に、いかにも胡散臭げな老人が声を掛けてきた。
「その鞄、重たいじゃろ?この薬は血肉、骨を消し去り皮だけにしてしまう事ができるんじゃ。まるで全身タイツのようにな♪」
「あ、あんた…何を知ってるんだ?」
俺は背中を冷たいモノが這い落ちてゆくのを感じていた。
「何、わしは兄さんを楽にしてやろうと言っているのだ。鞄の中のモノにこの薬を注入すれば、驚く程軽くなるのだよ♪」
兎に角、この老人から早く離れろと本能が言っている。何かを売りつけようとしているようなら、言い値で買ってやってでも良い…
「…で、いくらなんだ?」
「おお、兄さんは話が早いね。これでどうだ?」
と掌を広げた。
「5万か?」
「いや、5千円じゃ♪」
「ほら、釣りは良いから、これ以上俺に関わらないでくれ!!」
と万札を渡した。
「へへ、毎度♪」
俺が代金と引き換えに渡された箱から視線を戻した時には、もう老人の姿はなかった。

 

電車を乗り継ぎ、都内のビジネスホテルで一夜を明かす事にした。
前金で支払いを済ませ部屋の中に鞄を運び入れると、早速老人から買い取った「薬」を使ってみる事にした。
箱の中には薬瓶と、注入用の専用針が入っていた。薬瓶を針にセットして、女の腕に突き立てた。
瓶の中の薬液が一気に女の中に注ぎ込まれた。
…すると、風船が萎むように、女の肉体が潰れ始めた。肉だけでなく骨も失われ、ペラペラの皮だけが残されてゆく。
頭も潰れ、老人が言ったように女の皮を模した全身タイツにしか見えなくなった。手に取るとヒラヒラとなびく。これだけ軽くなれば移動も楽になる…

 

一息ついたところで風呂に入った。
風呂から上がると、ベッドの上に広げられた女の皮が目に入った。それは老人が言ったように全身タイツにしか見えない。
俺は皮から目が離せなくなっていた。
魅入られたように…
俺は皮を手に取ると、口を広げた。その中の空洞に、俺の肉体を押し込んでいた。
女の皮が第二の皮膚のように俺の身体に貼り付いた。サイズの合わない所が伸び、俺の体型にデフォルメされた女の肉体が鏡に写っていた。
頭髪がまるまる残っている女の頭部を被った。目鼻の位置を合わせる。最後に唇が合わさった。

ドクリ!!

心臓が大きく脈動した。
と同時に、何かのスイッチが入ったかのように、「皮」が俺の全身を締め付けてきた。
手足が指先から絞めつけられ、腕・脚か絞りあげられる。余った肉が胸にあつめられ、そこだけ緩く造られているのか、萎びたバストを膨らませていった。
顔の上でも「皮」が余計な贅肉を追いやっているようだ。目付き、鼻筋が補正され、鏡の中には俺の愛した…俺が殺した女が甦っていった。

下を見ると盛り上がったバストの先端に乳首が突き出ていた。
更にその下、股には俺のモノが膨らみを作っていたが、淡い茂みの先はすっきりとしていた。
好奇心からソコに手が伸びてゆく。指先が潤み始めた割れ目の存在を確認した。
俺は更に指を進めた。指は穴の中に入ってゆく。それは尻の穴ではない。男には存在しない筈の穴に指が入ってゆく。そして、俺の股間からも侵入してくる指の存在が伝えられてきた。

「んあん!!」
思わず叫び声が出た。「女」の敏感な所に触れたのだろう。
しかし、それ以上に驚かされたのは、俺の叫び声だった。「皮」に喉を締め付けられ、喉仏が平らになってしまったから…というのは後から付けた理屈でしかない。
俺の叫び声は正しく「女」の艶声だったのだ。

指を動かすと、ソコから快感が湧き出てくる。快感に合わせて自然と艶声が出てゆく。
股間には汁が溢れ、クチャクチュと卑猥な音が立てられる。
俺はベッドの上で「女」の快感に溺れ、女のように身を悶えさせていた。
何度かの絶頂の後、俺は意識を飛ばしてしまっていた…

 

時計は午前三時を示していた。
俺は自分が何をしていたかを思いだし、背筋が凍る思いがした。
「先ずは皮を脱いで、汚れを落とさないとな…」
俺は鏡の前に座り、「皮」を外そうと口の周りを撫でまわした。
(??!!)
繋ぎ目が無い?
どうやっても剥がすべき「皮」の端が見つからなかった。
「ど、どうやったら剥がれるんだ?」
俺は薬瓶が入れられていた箱を手に取った。何かヒントが書かれていないかと探す…

[素肌に直接着用すると剥がれなくなる場合があります。充分にオイル等を塗って皮膜を…]

俺は頭の中が真っ白になっていた。
この皮を脱ぐ事ができないだと?俺はこの先、この姿のままになってしまうのか?
俺は鏡に写る「女」を見つめた…

(そんな時化た顔すんなよ)
俺は女に言った。
「どんな顔すれば良いのよ?」
鏡の中の女がそう答えたように聞こえた。
(ちっとは笑ってみたらどうだ?)
俺がそう言うと…
「こんな感じ?」
と女が微笑んだ。
(女は笑顔が可愛けりゃ、何とかなるもんだぜ♪)
「そうなの?」
(そうさ♪何も気にする事はない。そのまま外に出ても問題はないぜ!)
「でも、着るモノがないわ。」
(お前の服なら、家にあるじゃないか)
「取ってきてくれるの?」
(…)

確かに、女の服は家にある。
今の「俺」が着るのには何の問題もない…が、この部屋に残されているのは「俺」の服だけである。
取り敢えず、ブカブカのスーツを着てみた。他人が見たら何と思うだろう?今は、まだ夜の内である。タクシーを飛ばせば、日の出前には辿り着けるだろう。
幸いにも、支払いは済ませてある。カードキーも使い捨て仕様だ。
俺は荷物を鞄に詰め、人目に付かぬようにホテルを出た。

エンドレス(後)

「姉ちゃん。ケーサツには寄らなくて良いのかい?」
タクシーの運転手は慣れているのか、動じる事なく俺を乗せてくれた。
「余計な事はするな。」
俺がそう言うと、黙ったたた車を走らせてくれた。

俺は家の1ブロック先まで通り越してからタクシーを降りた。
ブカブカの靴を引き擦るようにして家に戻った。ズボンのポケットから鍵を出し、ドアを開けて家の中に転がり込んだ。

(さあ、どうする?)
俺はブカブカの服のまま、寝室のクローゼットにある鏡の前に立った。
(お前は何者だ?)
鏡の中に再び現れた女に俺は問い掛けた。
(俺はお前を殺した筈だ。なのに、何でここにいる?)
「死んでなんかいないわ。ほら、ちゃんと息をしてるでしょ?」
(俺は、お前を殺したんだ…)
「あたしは生きている…でも、貴方はどう?存在していると言えるのかしら♪」
(俺は、俺は…)

確かに「俺」という存在を示すものは何もなかった。鏡の中の女が俺自身だと言って、誰が信じるだろうか?
仮に信じさせる事ができたとしても、その時点で俺が女を殺した事実は明らかとなる。
ならば、俺はこの女に成り代わるしかない…

…俺にできるのだろうか?…

 

俺はクローゼットから女の服を取り出した。
ブカブカの服を脱ぎ、下着を身に着ける。下半身をピタリと被うショーツには心もとない気がした。ブラジャーのカップにピタリとバストが填まると、何か落ち着いた気がする。
服はどれもこの肉体本人のものなので、サイズが合わないという事はなかった。
紫色のパンストを穿き、ワンピースを着込んだ。女が良く選んでいたコーディネートだ。
もう一度鏡を見て、化粧をしなければならない事に気付いた。机の上に女の持っていた化粧品を並べ、小さな鏡を立てて女がやっていた手順を思いだしながら顔を描いていった。
耳にピアスを填め、ネックレスを着けると、いつもの「女」がそこにいた。

既に時刻は正午をまわっていた。
これから昼飯を作る気力もなかったので、外食で済ませる事にした。女のバックに財布や鍵を入れ、女の靴を履いて外にでた。

街を歩く…
誰も俺が男だとは気付かない。まあ、姿は女そのものだし、声も同様に変化している。言動さえ気を付ければ、不審に思う人などいる筈もない。
喫茶店でパスタとコーヒーを頼んだ。
マスターが「?」とした顔をした。女はこの店では紅茶を頼んでいたのを思い出した。
実際、舌も女のモノになっているのか、コーヒーもいつも程美味しくは感じられなかった。
パスタはいつもの調子で大盛りを頼む所だった。しかし、普通盛りでも女の胃は即に満腹になってしまった。

 

夜になり、女の携帯が鳴った。
「もしもし?」
俺は咄嗟に出てしまった事を後悔することになる。
「俺だ。あいつはいなくなったのだろう?」
「あいつ」とは多分「俺」の事だ…
「これからお前の所に行く。待ってろ。」
そう言って奴は一方的に電話を切った。

何がどうなっているのかわからず、混乱しているうちに奴が入ってきていた。
「奴はいなくなったんだな?なら、心おきなくヤれるぜ♪」
と奴は俺を抱き締めると、ディープキスに移行した。
俺は、何の抵抗もできずに抱き締められ、口を塞がれ、酸素不足で頭がボーッとなっていた。
気がつくと、俺はお姫様だっこで抱えられ、寝室に向かっていた。いつの間にか服が脱がされ、下着姿にされていた。
ベッドの上に降ろされる。
俺が幾度となく女を抱き、イかせ続けたベッドだ。その俺が、今は男に抱かれてそこに居るのだ。
「あん、ああん♪」
女の反応を俺は抑えることができなかった。奴は的確に女の性感帯を刺激していった。
「今日はいつにも増して反応が良いんじゃないか?」
奴に言われるまでもなく、俺はちょっとの刺激だけでも盛大に悶えてしまう。俺の知る女の反応の比ではない。
だが、それは当然とも言える。女は幾度となくこの刺激に晒されてきたのだ。程度の差こそあれ、慣れてくるものだ。しかし「俺」にそんな経験がある筈もない。すっかり開発された「女」の快感に晒されてはどうこうする事などできる由もない。
俺は「処女」のように奴に翻弄されていた…

 
その晩、俺は幾度となく「女」としてイッてしまった。
昇天し、気を失った俺が目を開いた時、奴の姿はどこにもなかった。既に陽は昇っていた。
起き上がり、シャワーを浴びていると、俺の膣から奴の精液が垂れていた。
俺は「女」になってしまった事を今更のように実感していた。

 

 

その後も奴は現れては俺を抱いていった。
皮を外して元の俺に戻ることができないと納得し、「女」でいる事を受け入れた俺は、奴に抱かれる事に真剣になっていった。
俺に生理が来たことも一つのきっかけだった。つまり、俺は子供を産めるということ
…そして、その子の父親として、奴が適任であるか?

俺は奴を愛している訳ではなかった。皮となった女が、俺ではなく奴を愛していた可能性はあるが、今の俺は奴を愛す事などできない。
奴に抱かれる事に真剣になればなるほど、奴が与えられる快感に物足りなさを感じてしまう。
それより…

俺は奴に隠れて、別の男と密会していた。
スナックで出会い、意気投合し、その足でホテルのベッドに向かっていた。
彼との相性は抜群だった。
幾度となく密会を繰り返すうち、俺は彼を愛するようになっていた。彼との愛が深まると、逆に奴との関係がドンドン冷めたものになっていった。

そして、破局が訪れた。
その夜、些細な事で奴と口論になってしまった。
奴が激情する。
胸元を掴まれ、幾度となく頬が叩かれた。
痛みに何もわからなくなっていった。
気が付くと、奴の手が俺の首を締めていた。
意識が遠くなる。
絶頂で昇天するのとはぜんぜん違う。
(俺は死ぬのか?)
そう思ったとき、奴の姿がかつての俺に重なった。

(今度はお前の番かもな♪)

俺は死の間際だというのに、微笑みを浮かべていた…

実験台(前)

「できた…」
白髪の老人が試験管を手に呟いた。

老人は今では珍しいマッドサイエンティストだった。(その事を彼に言うと、決まって「わしは科学の魔法使いじゃ。そんな下賤な輩てはいっしょくたにせんでほしいな。」と反論される。胡散臭さにおいては甲乙付け難いとは思うのだが…)

「で、おじいちゃん。今度は何ができたの?」
取り敢えず聞いておいてやる。(どうやら、血の繋がった祖父である事には間違いないらしいのだ…)
「おお、真君。来ていたのか?今度こそ、夢の薬が完成したぞ。」
今度こそ…と言うくらい、おじいちゃんの発明品は成功した試しがない。惚れ薬などは序の口で、肉体強化薬ゃ透明人間になる薬、タイムリープを引き起こす薬…その失敗例は枚挙にいとまがない。
それでもおじいちゃんが研究を続けていられるのは、宏おじさんがこれらの失敗作がもっていた複次効果を巧く組み合わせて商品化したものが、結構売れているらしいのだ。その恩恵は親族にまんべんなく配分されているため、だれもおじいちゃんを止めようとしないのだ。
そんな訳で、毎度のようにタイミング良く現れる僕が最初の実験台になるのは、アニメやマンガでは当たり前のようだが、本人にとってこれ以上の迷惑はないと思う。
「死ぬような目にはあっても、決して死ぬようなことにならないよう十分に監視しているから、心配はないよ♪」
宏おじさんはそう言っているが…

 
「何の薬か言ってしまってはオモシロくない。もっとも読者諸兄の想像通りだがね♪」
と訳のわからない事を言いながら、試験管を僕に渡す。
さあ飲め!!
とおじいちゃんの目が言っていた。
僕はためらいつつも、試験管の中身を飲み干していた。

「何か変化はあるかね?」
「即効性なんですか?別に何ともありませんが…」
「体の奥が熱くなるとか、胸がチクチクするとか、頭皮がムズムズするとか…」
「何もありません!!」
「またしても失敗じゃったかな?悪いが、明日も来てくれないか?何か変化がないか見てみたいんじゃ。」
「ハイハイ♪」
今回は何もなかったかと安心して、僕は家に帰っていった。

 

 

おじいちゃんの薬の効果が現れたのは、夜になってからだった。
ベッドでうとうとしていた所、おしっこがしたくなった。そこまでは別に問題はなかった。しかし、トイレに入った時、ボクは無意識のうちにズボンを降ろし便座に座っていた。
最近は、小でも座って用を足す男性もいるようだが、ボクは男らしく立ったままする事にしていた。
そのボクが無意識の内に座っていたのだ。
最初のうちは、それがいつもと違う行動だとは気が付かなかった。噴水洗浄器のビデのスイッチを入れた後に、ペーパで股間を拭おうとしてようやく気が付いた。
(おじいちゃんの薬の所為か?)
思い付くのはそれしかなかった。
ボクにはペニスも存在しているし、バストが膨れてきた訳ではない。肉体的には「男」である。どうやら、行動が女性化しているみたいだ。
多分、おじいちゃんは性転換の薬を作ろうとしたのだろう。例によって、失敗した結果がこの状態に違いない。
行動がオカマっぽくなるとは思うが、実害はなさそうだ。いつものようにひと月もすれば効果は消えて元に戻るだろうと、ボクは再び眠りに就いた。

 

 
目覚ましの音に起こされる。いつもの事なんだけど、何かいつもと違った感じがした。
モソモソと起き上がり、洗面所で顔を洗う。ボサボサの髪の毛をブラシで整えた。
(?)
あたしの髪型ってこんなんだったっけ?近くにあったママのヘアピンでアレンジして、少しは可愛く見えるようになった。ついでにママの化粧水を借りて顔に叩き込んでおいた。
「お早う!ママ♪」と居間に降りて行くと
「…。ああ、昨日はおじいちゃんの所に行ったんだったわね。」
一瞬驚いたような顔をしたママだったけど、即にいつものママに戻っていた。
「今日もおじいちゃんの所に行くんでしょ?何着て行くの?」と聞かれた。
あたしはレースのいっぱい付いたワンピースが着たかったけど、男の子のあたしがそんな服持ってる訳なかった。
「昨日ので良いんじゃない?」と答えると、
「ママのお古で良ければ出してあげるわよ。」との提案に
「本当♪ママ大好き!!」と即座に飛びついていた。

 
何故かママにはゴスロリのコレクションがあった。
「流石、ママの子よね。ママの若い頃そっくり。」あたしはママと背丈が変わらないので、ドレスを着るのには何の問題もなかった。
「若い頃は何の抵抗もなく着れたんだけどね♪」と言うママも一緒になってドレスを着ていた。
ワイワイはしゃぎながら、二人でファッションショーを繰り広げた。
散々迷った末、あたしは最終的に選んだたドレスに身を包み、おじいちゃんの所に向かった。

 

「こんにちわ♪」とおじいちゃんの所に顔を出すと、
「はて?お嬢さんはどちら様で?」と、あたしがわからないようだった。
「真君ですよ。」と宏おじさんがフォローしてくれた。
「ああ、真君かぁ。昨日の薬が効いたようだね?」
「そんなぁ、何も変わっていないわよ。おじいちゃんはあたしの事女の子に間違えたみたいだけど、あたしは男の子のままよ♪」
「真君は自分の考え方が変わってしまった…内面が女の子のようになっている事には気付いていないのかい?」
「どう言う事?あたしは男の子のままだと自覚しているわよ♪」
「君の一人称は僕だった筈だが?」
「え?あたしって、むかしからあたしって言って……なかったわよね。なんか、言葉遣いもおかしくなってないかしら?」
「君の今の姿には、十分に似合っているから、無理に戻さなくても良いよ。君がそれを着ると、本当に姉さんにそっくりだから恐れいるよ。」

話はうやむやのまま、あたしは研究室で薬の効果を確認された。
恥ずかしかったが、ドレスは着たままで、下半身だけ診ることになった。
ベッドに寝かされ、腰の所てカーテンに仕切られる。カーテンの向こうのおじいちゃん達の姿は見えないけど、話し声はしっかり聞こえていた。

「男性器も含め、変化は見られませんね。このままなんでしょうか?」
「う~む。変化が表面に現れていないだけの可能性もある。もう少し様子を見た方が良いかも知れないな。」
と、あたしの敏感な所を弄りながらおじいちゃん達が会話してある。ソんなトコを刺激し続けたら感じてきちゃうじゃない…
「ぁん…」
と、とうとうあたしは小さな喘ぎ声を出してしまった。
「おや、これは済まない。」と手が離されたが、あたしの中に生まれた疼きは静まりそうになかった。
「顔が赤いね。下半身を冷やしてしまったかな?」
「そ、そんなんじゃナイけど…」
「取り敢えず、ベッドに移しましょう。」と宏おじさまがあたしを抱えあげた。
俗に言う「お姫様だっこ」だ。あたしはおじさまの首に腕を掛け、少しでも負担が減るようにしてあげた。

運ばれてきたのは、診察室のベッドではなく、居住区の…おじさまの部屋のベッドだった。
おじさまは独身で、まだ若く、ハンサムなので女性達からよく声を掛けられる。中には、このベッドで一夜を伴にした女性もいるだろう。
彼女達とあたしを比較して、あたしが有利なのは、おじさまがママの弟であたしの小さい頃からあたしの事を見ていてくれているってことくらい。
…あたしは何を考えているのだろう?確かにおじさまの事は大好き…でも、あたしは男の子で、おじさまの恋愛対象になる筈なんかないのよ!!

などと自分に言い聞かせても、あたしの肉体はどんどん熱を帯びてゆく。
ああ、熱い…
どうにか、この熱さを鎮めて欲しい…
(おじさま…)
心の中で呼びかける。
「あたしを抱いてください。」

実験台(後)

「ん?」
おじさまがこっちを向いた。
あたしと目が合う。
…もう、どうにかなっちゃいそう…

「良いのかい?」
「?」
あたしは何の事か、咄嗟には判断できなかった。
「真君から誘われては、私も理性を保っていられるか…途中で止める事などできるとは思えないぞ♪」
「途中…って…」
「勿論、SEXはいくとこまでいかないと満足できないだろ?」
「SEXって…あたしは男の子で…おちんちんがあるし…」
「気になるならタックして隠してしまえば良い♪」
「胸だってないし…」
「貧乳の娘もいるよ♪」
「あたしには受け入れる…」
「君の女の子はちゃんとあるよ♪」

あたしはおじさまに抱き締められ、気が付くと服を脱がされていた。
「君はどこからみても可愛い女の子だ。自信を持って良い。」
ガードル・ショーツが下ろされ、脚が広げられる。あたしの股間がおじさまな前に晒されていた。
「ああ、真君の女の子はとても綺麗だ♪」
そう言っておじさまがあたしの股間を舐めあげた。
「ヒャウン♪」
あたしは声をあげてしまった。不快な感じも、恥ずかしい感じも飛び越えて、快感だけがもたらされた。
「これは君の女の子じゅないのかい?君は私の男性自身をそこに入れて欲しいと言ったのだよ。私にはもう我慢はできない…」
おじさまの体があたしの上に重ねられた…

 

 
服は元通りに着ている。見た目はここに来たときと同じ。
でも、今のあたしはおじさまに処女を捧げて「女」になった…
股間にはまだおじさまのモノが挟まった感覚が残っている。おじさまの広い胸、太い腕に抱き締められた温もりが残っている。耳の奥でおじさまの甘い囁きが繰り返されていた。

ぼーっとした状態で家に帰った。
あたしの変化を見過ごすママではない。質問よりも、回答が導きだされていた。
「宏ね。」
ママがあたしを抱き締めた。
「貴女は良いの?」
そう聞かれ、あたしはコクリと首を上下させていた。

シャワーを浴びて風呂から出ると、ピンク色のパジャマが用意されていた。
「もう、どこから見ても女の子ね。前も膨らんでないのね。」
「おじさまがタックっていうのをやってくれたの。」
ママの手があたしの股間に触れた。
「いゃん♪」とママの手を外したが、しっかりと確認されてしまっていた。
「判ったわ。貴女があたしの娘である事を認めてあげましょう♪」
「あ、ありがとう…」
「明日からは花嫁修行を始めますね。ビシビシ鍛えてあげますわよ♪」
「え、遠慮しておきたいトコロなんだけど…」
「ちゃんと女を磨いておかないと、即に捨てられちゃうわよ。」
「そ、それは困りますぅ♪」
「なら、がんばりましょうね?」
ママがあたしの頭をナデナデしてくれた。

 

 
ここ数日で、あたしの女度は格段にアップした。未だ胸は平らで、おじいちゃんの期待した効果は現れなかったけど、あたしとおじさまの仲はどんどん深まっていった。

ある日、おじさんはあたしを連れてあたしの家に向かった。
すでに連絡を受けていたのか、パパとママが待っていた。
「正式に入籍することは無理だと承知しています。しかし、私は真さんを必ず幸せにさせます。お嬢さんを嫁にください。」
って話があって、
あれよあれよと言う間に結婚式の当日になっていた。
ボクは父にエスコートされてバージンロードを歩いていた。

(?! ボクの一人称が変わってないか?!)
そういえば、おじいちゃんの薬を飲んでから丁度一ヶ月目だった。薬の効果が失われたのだろう。
もし、薬がボクの肉体を女に変えていたら、効果が切れたボクは男の姿に戻り、ウェディングドレスという痛い姿を晒す事になっていただろう。
しかし、今のこの姿は僕本来の姿…ダイエットはしたけれど…なので、何も変わる事はない。
そして、宏さんの事を愛したのも僕自身なのだ。この愛は変わる事はない。
僕は宏さんに導かれ、二人で祭壇の前に立った。
近いの言葉が述べられる。

「はい。誓います。」

僕ははっきりと宣言した。これで僕は宏さんの妻となるのだ。
おじいちゃんの薬の効果が切れた事で、僕の意識は完全に「男」に戻っていたが、宏さんを愛する気持ちには変わりはないのだ。
それに、宏さんは肉体的には男のままだった僕を女として受け入れ、愛してくれているのだ。

顔の前に垂らされたベールが外され、宏さんの顔が近づいてくる。
僕は瞼を閉じ、誓いの口づけを受け入れたのだった。

 

 

 
「今度はこいつを試してくれないかね?」
今日もおじいちゃんは僕を実験台にしようと迫ってきた。
「だめです。言ったでしょう?今の彼女は大切な時期なんです。しばらくは実験台にはなれません!!」
宏さんが慌てて飛んできた。

結婚後も僕が実験台になるには変わりはなかった。しばらくは性転換薬の研究が続いた。髪の毛がどんどん伸びた時は童話のお姫様になった気にもなった。
胸が膨らんだ時には感動するものがあった。ブラジャーのカップを自らの肉塊が埋め、深い谷間を刻んだのだ。
そして、この前には僕に子宮の存在が確認された。それは、いつもと違って一ヶ月が経過してもなくなる事はなかった。
子宮の中に新たな生命が芽生えたのが原因だと宏さんは言っていた。
そう、僕のお腹では宏さんとの赤ちゃんが育っていたのだ。僕の肉体が元に戻ると言う事は、新たに生まれた生命を抹消する事になると、僕の肉体が薬の効果(この場合は効果の消滅)に抵抗するという、自己防衛機能が働いたという事らしい。
ともあれ、赤ちゃんが産まれるまでは、僕を実験台にすることは止めようという事になったのだ。

宏さんの言う事には、赤ちゃんの成長とともに、僕の女性化が進んでいき、出産後もそのまま女性体に固定されるのではないか、と言う事だった。
赤ちゃんの事もあり、宏さんは今、僕の戸籍の変更に向けて走り回ってくれている。うまくいけば、僕は名実ともに宏さんの「妻」になれるのだ。

「どうした?」
宏さんが優しく声を掛けてくれる。
「大丈夫よ。軽い悪阻みたいだから♪」
「それでも、体を休ませた方が良い。」
と僕をお姫様だっこでベッドに運んでくれた。

僕は宏さんとの「ハジメテ」の日を思い出していた。
「あの日もこうして運んでくれたのよね♪」
「な、何を突然…」
「本番はできないけど、お口でシてあげようか?」
「ば、ばか…」
そうは言っても、宏さんはベッドから離れなかった。
僕は彼のジッパーを降ろし、ベルトを外していった♪

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