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2011年2月19日 (土)

「虫」

「ほら、こいつが例のヤツだ。」
ビーカーの中で蠢いている「虫」を見た。
見た目はカナブンのようだ。ビーカーに挿入された金網に張り付いている。
俺は金を払い、ビーカーごと「虫」を手に入れた。

南米の奥地に生息する特殊な昆虫だった。原住民のとある部族で飼育されている貴重な種だ。勿論、公式に記録されているものではない。自然界にも存在せず、その部族だけがもつ特別な飼育方でのみ種が保たれているのだ。
しかし、今の俺にはこいつを飼育する気は一切存在しない。こいつの能力を「使う」ために高い金を払ったのだ。

…こいつの「能力」…
簡単に言えば、「男」を「女」にしてしまうのだ。勿論、手術などとは違う。何の痕跡も残さずに、野郎を生まれた時から女だったように造り変えてしまうのだ。
詳しい理屈は俺にはわからない。俺はただ、こいつを「使う」だけなのだ。

 

俺の目的は「復讐」だ。(逆恨みと言う奴もいるが…)
俺が先輩から受け継いだプロジェクトはそれなりの成果をあげていたのだ。そこに青二才の奴がしゃしゃり出てきてかき回しやがったのだ。
プロジェクト・メンバは対立し、険悪な雰囲気のままプロジェクトも動きが止まってしまったのだ。
結局はリーダーの俺が責任を取らされた。地方の分室に左遷させられた。いわゆる資料整理だけで毎日が終わる窓際の雑務だ。逆に奴は新しいリーダーとしてプロジェクトに君臨した。
失敗すれば「ザマーミロ」と遠くの地から吠えてやったのだが、何故か奴の打つ手打つ手がことごとく当たりを引いてしまったのだ。当然、プロジェクトの成果は俺の時よりも格段にアップしていた。
(俺の時にあの波が来ていれば…)
と言っても負け犬の遠吠えだと言われて終わりだ。
そんな事の一つ一つが蓄積されてゆき、俺は「復讐」を決意したのだ。

そんな時、俺はこの「虫」の話を聞いたのだ。顔もスタイルも良い奴は女の子達にも囲まれちやほやされ、いつも鼻の下を伸ばしていた。奴を「女」にしてしまえば、女の子達からは見向きもされなくなるだろう。
そして、女になった奴を俺の手で「女」としての辱めを受けさせてやるのだ!!

俺は金で集めたチンピラに奴を拉致させた。
山奥の貸しペンションに奴を連れ込む。
手足は縛ったまま。目隠しもそのままで、奴の衣服をハサミで裂きながら剥ぎ取ってゆく。醜い股間はうつ伏せにして見えないようにした上で最期の一枚に手を掛けた。
奴の尻が露になった。
俺はビーカーから「虫」を取り出すと、奴の尻の穴に押し込んでやった。
「明日の朝を楽しみに待つんだな♪」
俺はそう言うと、奴を床の上に転がしたまま、隣の部屋のベッドに潜り込んだ。
(女になった奴をどんな風に辱めてやろう?)
そんな妄想で下半身を硬くしたまま、俺は眠りに就いていた。

 

 

 

 
「お早う♪気分はどうだい?」
耳元に男の声がした。
それが「奴」の声であると理解するまで、しばらく時間が掛かった。
「こんな事をしてくれたのが、君だったとはね?それに、面白いモノを手に入れたようだね♪」
本来であれば、奴は既に女になっている筈だ…あたしは事態の変化を整理しようと必死になった。奴が女になっていれば、奴の声も今まで通りとはいかない筈だ。
…失敗した?…
奴は戒めからも放たれて自由を得てしまっている。そして今、奴はあたしの側にいる…耳元で喋れるくらいに接近しているのだ。
「先ずは最初の質問に答えてくれないか?気分はどうなんだい♪」
「良、良いワケないでしょ?!」
そう言ったところで、いつにない違和感を感じた…
「こ、声…あたしの?」
(な、なんだ?この声は??まるで女みたいに高い…)
そこまで来て、あたしは奴に返り打ちにあったと知った。
つまり、あの虫はあたしのお尻の穴に潜り込んで、そこからあたしの肉体を「女」に造り変えてしまった…

あたしは掛けていた毛布を剥ぎ取り、起き上がった。
プルリ♪
あたしの胸で形の良いバストが振るえた。
腕は細く、白く…それはお腹も同じで、その下の股間は…
あたしは全裸だった。
淡い茂みの奥には男のシンボルを伺わせるものは何もなかった。
「こっちに鏡があるよ♪」
奴がキャスター付きの姿見を引き寄せた。
「良く見てご覧♪これが新しい君だよ。」

「…これが…あたし?」

「これだけ可愛くなるんだったら、僕が女になっても良かったかもね?」
奴はそう言ってあたしの背後から肩に手を掛けた…
「あはん♪」
あたしはそれだけで感じてしまった。
あの「虫」の効果…女になった後、最初に見た男に欲情する。そして、生涯その男には逆らえなくなるのだ!!
「どうした?何赤くなってるんだ?」
多分、あたしの眼はウルウルと彼を見つめているのだろう。子宮が疼いているのが判る。あたしの肉体が彼を欲しているのだ。
「ああん♪もう、我慢できなくなるゥ!!駄目なの…貴方に、貴方に抱いてもらえないと、あたし…どうにかなっちゃう…だから、抱いてください。」
あたしは蜜の滴る股間を彼の下半身に擦り付けるようにして懇願した。あたしの全ては彼のもの…あたしは彼の為なら、厭わずに何でもする気になっていた。
「判った。抱いてやっても良い。だが、その前に僕にしようとした事を洗いざらい吐き出してもらえないか?」
あたしは「はい」という返事しか持っていなかった。

「そうか♪」
あたしが全てを話し終えると、彼がそう言った。
「では、君が僕にしようとした事を君にしてあげよう♪」
それは、あんなコトやこんなコトをしてもらえるという事?
「あ、ありがとうございます♪」
あたしは期待に胸を膨らませて、彼の前に股を開いた…

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コメント

やるつもりの事を逆にやられる状況。好きです!
「虫」で思い出したのですが、男性の生殖器は実は、宇宙から来た寄生虫で、地球の女性にとり付き、男性化させたというものなのですが、落ちが浮かばなくて・・・

虫って、ほんといいですね。^^

改行をへくってたので再UPしました。

よしおかさん どうもです。

「強力な殺虫剤がばらまかれて、女に戻ってしまった…」なんてオチはどう?

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