« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

2010年11月24日 (水)

暴走

(コース・クリア)
AIが告げてきた。
俺はタイミングを計り、空間遷移のトリガを引いた。
メビウス回路が唸りを上げ、俺の宇宙艇を亜空間に放り込む…
推進機の出力を上げると、宇宙艇は光速の何十倍もの速さで空間を突っ切っていった。
(目標到達まで百秒です)
再びAIが言ってくる。
俺は推進機の出力を絞り、メビウス回路が停止するのを待った。

 
恒星の密集する宙域では、こまめに亜空間を出入りしなければならない。
これを無視して暴走すると、とんでもない事になる。とんでもない事をしでかした「俺」が言うのだから間違いはない。

今でこそ、安全第一の軽便貨物の配達屋をしているが、数年前までの俺は、仲間とつるんで暴走行為に明け暮れる日々を送っていたのだ。
宇宙艇を横一列に並べて衛星をフライバイさせる。もちろん安全基準など守る意思はない。艇自体も透明装甲で中を丸見えにし、オンナとヤりながらアステロイドをかっとばすのだ。

何かに「反対」しているだけで気分が高揚する。「若者」らしいといえばそれまでであるが、何故禁止されているのかを深く考えていなかったのは確かであった。

俺はオンナを乗せ、恒星密集宙域の連続遷移を敢行した。隣接した遷移ポイントの解放タイミングがシンクロした瞬間に、一気に駆け抜ける荒技だ。
当然通過する遷移ポイントが増えれば難易度も上がる。8ポイントをGETしていた俺は、英雄視されていた。

今回はオンナを乗せていたので、5ポイントと難易度を下げていたが、それでも十分に危険な行為だった。
タイミングがシンクロする一瞬に、全てのパワーを推進機に送り込む。
「キャー!!キャー!!」とポイントを通過する度にエクスタシーを感じるのか、オンナが叫ぶ。

一瞬の狂いだった。

オンナが俺を締め付けた。4っつ目を通過した瞬間、これまでにない力で締め付けられ、俺の手元がブレた。
最後のポイントに突入するタイミングが僅かに遅れた…

 

ビーッ、ビーッ!!
警報が鳴っていた。
脆弱な透明装甲に亀裂が入っていた。抜け出す酸素を止めるべく補修ゴムがそこかしこに吹き付けられている。
遷移事故…
昔は良くあったと聞く。だからこそ、規制が設けられているのだ。

俺はゆっくりと起き上がった。
身体に異常はないようだが、何か違和感を感じていた。それは、いつの間にか俺が全裸となっていた事とも違う…何か根本的な所に問題があるようだった。

艇内を見渡す。
そいつは、後部座席に頭をめり込ませていた。簡易宇宙服がそこかしこで破れている。頭のめり込んだ座席は流された血で黒ずんでいた。
(死んでる?)
俺は動こうとしない肉体に触れた。
腕があり得ない角度に曲がる。動かない肉体がゆっくりと座席から離れた。
半分潰れた顔が露になる。

それは…
「俺」の顔だった。

 

 

 
程なく、救命艇が駆けつけてきた。
「俺」の身体にシートが掛けられ搬送されていった。
俺は毛布にくるまれ、女性係員とともに艇を後にした。

俺はまともに喋れなかった。事故のショックによる一時的なものだと医者は言っていた。
俺が何かを言えるようになった時には、事故の整理が終わってしまっていた。
事故は「俺」の暴走行為によるものであり、その償いは自らの命で支払いを済ませた事になっていた。俺は単なる同乗者で「俺」の行為の一方的な被害者とされていた。
「貴女も付き合うなら、もっとまともな男と付き合いなさいな。」
と、病院を出る時に忠告された。

 

事故を起こしてしまったが、それを理由に俺の宇宙を飛ぶという欲求が衰える事はなかった。
俺が新たな身体で、再び免許を取り直して宇宙に出るまでには、そう時間は掛からなかった。ノウハウは全て持っていたし、事故の記録は「俺」に付されただけで、「今」の俺の記録には一点の曇りもないのだ。
免許取得の最短記録に並ぶかのこの身体は、更に新たな観点からの宇宙の素晴らしさを俺に教えてくれた…

 

 

(10、9、8…)AIが目標到達までのカウントダウンに入った。
俺は俺の艇の中、パイロットシートに座り、じっとしていた。その瞬間を待ちわびるかのように、俺の股間では膣が震えている。トロリと愛液も出ていた。

この身体が殊更に敏感なのかは定かではないが、空間遷移の度に性的な快感を感じるのだ。

(3、2、1…)
「っあ、ああ~ん♪」
亜空間からの復帰と同時に、俺はオンナのように艶声をあげてしまう。
今の俺は「女」なのだから、その表現は正しくないかも知れないが、俺の内面は今だ「男」なのだ。
その俺が「女」の快感を受け入れてしまう程、この快感には代えられないものがあった。

メビウス回路の停止を確認し、俺は次の遷移ポイントに艇を流した。
しばらくの間、自由落下が続く。俺はパイロットシートをリクライニングさせた。

「俺」は今、宇宙に居る…
窓の外…無限の空間を見ながら、俺の手は自然と股間に向かう。
軽宇宙服の上から、快感の余韻を引き戻す…

「ぁん、ぁあん…♪」
俺の…
オンナの喘ぎ声が、宇宙に漏れ出してゆくのだった…

代役(1/2)

暖かな日差しが降り注いでいる。
俺は公園のベンチに腰を降ろし、一息ついていた。

本来なら、今頃は会社のデスクに座り、報告書をまとめているか、上司にその顛末を報告して、毎度の雷を落とされていたに違いない。
しかし、今の「俺」はゆったりと公園のベンチに腰を下ろしているのだ。
今更、焦っても仕方がない。第一、このまま俺が会社に行っても、誰も「俺」だとは認めてくれないだろう。それよりも、ここから電車に乗って会社に向かうなど、今の俺の状況では不可能に近い。
少し動いただけで息が切れるし、この体では無理な運動はまずできそうにない。

なぜなら、今の俺は「妊婦」なのだから…

 

 
そもそも、今朝、駅に向かう途中で苦しそうに蹲っている女性に声を掛けたのがいけなかった。
何故か、その日は目覚めが良く、目覚ましが鳴る前に頭スッキリと起きられていたのだ。そのまま二度寝するには、頭が冴え切っていたので、まだ早いとは思いつつも身支度を整えて家を出ていた。
早起きは三文の得と言われるが、時間に余裕があるせいか、いつもより大らかで気分良く駅への道を歩いていた。
心に余裕ができていた所為か、いつもなら遠巻きに通り過ぎてしまうような事にも興味が湧いてしまった…

「どうしました?」と声を掛けると、
「ぁあっ。」と俺の存在に気付き、顔を上げた。
結構俺好みの顔であると判ると同時に、彼女が妊婦である事も判明した。
「わ、私が見えますか?」と彼女
「大丈夫ですか?」と俺が声を掛けると、ほっとした表情を浮かべた。
「良かった。私が助けを呼んで来るまで、代わってもらえませんか?」
俺は時計を見た。
いつもより一時間以上も早い。それよりも人助け…それも身重の人を助けるのだ。多少遅刻しても、文句は言われまい。
大らかな気持ちのまま、俺は
「良いですよ♪」と言ってやった。
「ありがとうございます。それでは、この先に公園がありますから、そこで待っててくださいね♪」

そう言うと、女はフッと俺の前から姿を消した。
見失ってしまった彼女を探すべく、立ち上がり左右を見たが、彼女の姿はどこにもなかった…

いや、その直後、俺は「彼女」の姿を発見した…鏡の中…ちょうど「俺」が立っている場所に…
俺は「自分」を見下ろしてみた。着ていたのは背広ではなく、ゆったりとしたワンピース…お腹の膨らみを優しく包むマタニティドレスだった。
産まれてくる赤ん坊の為に、ミルクを供給すべく準備を始めている乳房が俺の胸に乗っている。赤ん坊は広い骨盤に守られて、俺の腹の中で眠っているようだ。
彼女が「代わってくれ」と言ったのは、彼女の存在そのものだったようだ。

何れにしろ、このままここに立ちすくんでいる訳にもいかない。通勤時間のこの通りは、かなりの人込みになるし、一分を争うように駆けてくる奴もいる。
そんなのにぶつかったら、お腹の赤ん坊が大変な事になってしまうかも知れない。ここは、彼女が言ったように公園に退避しているのが一番良いようだ。

 
彼女は一向に姿を現さなかった。
通勤時間は終わり、学校に向かう小学生も姿を見せなくなった。
空気が暖かくなると、幼児と散歩にでてきた若いお母さん達が公園に集まってきた。
中には俺と同じように、お腹を膨らませた妊婦も混じっていた。
今の俺は、何の違和感もなく、公園のベンチに座っている事ができた。

 

更に時間が過ぎてゆく。
果たして、彼女は戻って来るのだろうか?
そこで、ふと重大な事に気がついた。今の俺は彼女の姿をしている。つまり、彼女は俺の知っているこの姿で現れる事はないのだ。彼女が現れても、俺が彼女だと気付かない可能性があるのだ。
もし、彼女と「俺」が入れ替わっただけならば「俺」が現れる事で判るが、まったく別の姿をしていたら、俺に判るのだろうか?

そんな心配をしていると…
公園の入り口に黒塗りの高級車が止まった。いかにも「執事」といった風体の男が降り立ち、俺の方に真っ直ぐ歩いてきた。
「奥様。お迎えにあがりました。」
「お、奥様?人違いじゃないのか?それに、俺はこの公園で待っているように言われているんだ。」
端から見たら若い女にしか見えない俺が、自分の事を「俺」と言ってしまった事に気付き、おかしな目で見られたのでは?と、執事の顔を窺った…
が、彼は顔色ひとつ変えずに俺を見下ろしていた。
「奥様がそう仰るのであれば、待つのも構いませんが、やがて涼しくなってまいります。膝掛けをお使いくださいませ。」
と、手品のように取り出した膝掛けを俺に渡すと、スッと控えの位置に下がった。

 

空は茜色に染まっていた。
幼児を連れた一団が公園を去ってから、大分時間が経っていた。街路灯にも明かりが点いていた。
遊具で遊んでいた小学生達も家路につき始めていた。
「大分冷えてきました。そろそろ…」音もなく歩み寄ってきた執事が声を掛けてきた。
これ以上無理を言う訳にもいくまい。俺は
「わかりました。」と言って立ち上がった。
「明日もまた、ここに来て良いですか?」
「もちろんですよ♪」執事は優しく微笑んでいた。

黒塗りの高級車が向かった先は、車にふさわしい豪邸だった。
「お帰りなさいませ。奥様。」本物のメイドが迎えに出てきた。
彼女に手を引かれ、屋敷の中に入っていった。

 

 
「おはようございます♪」
女性の声に起こされ、俺は現状を思い出した。
天蓋付きのベッドに寝ているのだ。こんなベッドが普通に使われている等、知る筈もなかった。(この屋敷自体がもう「普通」ではないのだが…)
夕べは風呂に案内され、体をマッサージされながらウトウトしてしまったのだ。その後、どういう経過を辿ったのかの記憶もない。
いつの間にかスケスケのネグリジェを着せられ、天蓋付きのベッドに寝かされたのだ。もしかしたら、男にお姫様だっこされて運ばれてきたのかも知れない…
「お召し変えを…」とメイドが用意した服を着せてもらう。こんな屋敷であるのだ。俺が妊婦でなければ、どんなドレスを着せられたか、判ったものではない。
ゆったりとしたマタニティに包まれ、食堂に案内された。さすがに朝食は質素なものだった。

執事を先導に、今日も公園にやってきた。
ベンチに座っていると、砂場で遊んでいた女の子の一人がテトテトとやってきた。
「昨日はどこに行っていたの?ココで待っててって言ったのにィ!!」

一瞬、何の事か理解できなくなっていたが、即に俺が今、何故ここにいるかを思い出した。
「君が昨日の…この体のヒトなんだね?」
「あたしが聞いているのは、何で待っててくれなかったかってこと!!」
「それは…」
「まあ、理由を聞いたからって、どうにでもなる訳じゃないけどね♪アナタが元に戻れたのは昨日のうちだけだったのよ。あたしは別に構わないけど、あんたにはあたしの代わりにその子を産んでもらう事になるわね。」
「…」
俺はこの女の子が何を言っているのか、理解できていなかった。
「今度会う時は、また別の姿かも知れないけど、生まれたら顔くらいは見せてね♪」
と言って女の子は俺の視界から消えていた。

「あっ…」
呼び止めようとしたが、女の子の姿はもう、公園のどこにもなかった。
「如何されました?」
どこからともなく、執事が現れ、俺に声を掛けてきた。
俺は執事を見た。
「お、女の子はどっちに行った?」ダメ元で聞いてみた。が…
「女の子ですか?」
「そう、さっきまでココにいた。」
「はて?奥様はこちらにまいりましてからずっとお独りでしたよ。奥様にはどなたも近づけないようにしております。」

執事の答えの全てを理解できる程、俺の頭は落ち着いてはいなかったが、このまま彼女を待っていても無駄である事は判った。

「帰ります」
俺は執事にそう言い、そのまま屋敷に戻っていった。

代役(2/2)

俺は分娩室に運び込まれた。
月が満ちたのだ。
俺はこの姿のまま臨月を迎えていた。
分娩台の上、これ以上もない痛みの中で、俺の股間から赤ん坊が産まれ出ていった。

一瞬後、あたりが静寂に包まれた。
赤ん坊の産声ばかりか、俺のまわりを取り囲む機器の音、人々の息使いさえ遮断されていた。
「ご苦労様。あたしの代わりに産んでくれて。」
声のした方を見る。
そこには助産婦に抱かれた赤ん坊がいた。
ギョロリとした目で俺を見ると、ニヤリと笑った。
「もう用は済んだわ。あなたを解放してあげるわね♪」

 

 

音が戻ってきた。
と同時に出産の痛みが俺を襲ってきた。
俺は痛みに腹を抱え、その場に蹲っていた…

「どうしました?」と男の声がした。
「ぁあっ。」と俺は顔を上げた。
そこにあったのは、なつかしい「俺」の顔だった。目の前に「俺」がいるという事は俺は今だ「俺」ではないという事なのか?俺はまだ女の姿のままだと言うのか?
「俺…わ、私は誰に見えますか?」
そう言って、自分は何を聞いているのかと自己嫌悪に陥る。
「大丈夫ですか?」と「俺」が声を掛けてくる。この「俺」には何の罪もないのだ。
やっとの事で俺は笑顔を返してやった。
「大丈夫です。ありがとう。」そう言って立ち上がる。今の俺はいまだ「女」であったが、妊婦ではなかった。お腹に胎児のいる感覚に馴れていたので、立ち上がった拍子に少しふらついた。
「俺」が時計を見ている。たぶん、いつもより一時間以上も早い筈だ。しばらく考えた後、
「近くにお店があります。そこで休みましょう。」と言ってきた。
「ありがとう…」
俺は「俺」に連れられて、近くの喫茶店に入っていった。

 

 

「あん、ああ~ん♪」
俺はベッドの上で嬌声をあげていた。
俺を抱いているのは「俺」である。「俺」の勃起したペニスに俺自身が貫かれているのだ。

俺は訳が判らなくなっていた。
喫茶店で落ち着いた後、俺がしばらく過ごした屋敷に向かった。
…が、そこにあったのは廃工場の錆び付いた鉄骨の骨組みだった。
あの公園にも行った。
二日間彼女を待ち、その後も何度か散歩に訪れたのだ。が、彼女を待って座っていたベンチの場所には、自動販売機が置かれていた。
そこには、俺が妊婦として過ごした事を連想されるものが、ことごとく失われていた。

それ以上に
…今日は何時なのだろうか?

「俺」の行動を見る限り、俺が彼女の代わりをさせられた「その日」としか思えなかった。
俺が「妊婦」として過ごした「時間」さえもが失わされてしまったというのだろうか?

 
途方に暮れ、泣き乱れている俺に「俺」はずっとつきあってくれていた。
日も暮れた。「俺」に誘われるまま食事をした。「俺」にしてみれば、小洒落たレストランだった。
好い雰囲気のまま、アルコールが入り、ホテルに誘われた。
今の俺が「俺」好みの容姿をしている事に思い至った。ここまでしてくれた「俺」に何か応えてやらなければと思い、誘われるがままにベッドに入ったのだ。

「あん、ああん♪」
俺のあげる媚声は、何もサービスしている訳ではない。本当に気持ち好かったのだ。
そう言えば、妊婦でいた間も男に抱かれた事はなかった。そもそも、彼女の「夫」なる男とは顔を合わせたことさえなかった。
出産を経験したにもかかわらず、これが俺の「初体験」に他ならなかった。

「あああ、ああ~ん♪」
次々と快感が襲ってくる。
その先に快感の頂きが見えてきた。
「ぁあ…、イクゥ~、イッちゃうよォ…」
俺のうわごとに「俺」が反応する。
責めたてる勢いが一段上がる。
そして「俺」にも変化があった。
「お、俺も…出そう…」
「ぁあ、出して頂戴。あたしのナカに♪」
「い、いくよ…」
「ええ♪」

「俺」の精液が勢い良く俺の膣に放たれたのを感じると同時に、俺は絶頂に達し、気を失っていた。

 

 

その部屋には俺独りしかいなかった。
しかし、俺は俺自身とSEXした事は確かな事なのだろう。
床の上には、男と女の服が一着づつ、脱ぎ散らかされていた。
そして俺の股間は、俺自身の精液と愛液の混ざった名残に汚されていた…

2010年11月 2日 (火)

あしながおじさん

ttp://w1.oroti.org/~adulttsf/futaba/futaba.php?res=334
にUPしてしまいましたが、
これに触発されて書いたモノを「奈落の部屋」にUPしました。

あしながおじさん

最高の快楽

「きゃーーーっ!!」
悪夢の中で、俺は女のような悲鳴をあげていた。

気が付くと俺はベッドの上で上半身を起こし、両手で顔を覆っていた。
「大丈夫?辛いようなら安定剤を出すわよ。」
女医の優しい声が届く。
「だ、大丈夫…」
俺はそう言って、大きく深呼吸した。
と、同時に俺が「俺」でない事に気付く。
視線を下ろすと、ピンク色のパジャマに包まれたバストが、俺の深呼吸に合わせてゆっくりと上下しているのだ。

車道に飛び出した俺は、走ってきたトラックに潰され即死した。
そして、俺の魂は近くでその光景を見ていた女の子に憑依した。
が、女の子の脳にはその光景が焼きついていた…
俺は、俺自身が潰される所をまざまと夢に見て、うなされていたのだ。

「なら、良いんだけど…」
と、声を掛けてくる女医…女医の姿をしたそいつが全ての元凶の「悪魔」であった。

 

 

そもそも、この悪魔との付き合いは一ヶ月ほど前の事だった。
ヒキコモリだった俺は、一日中PCでネットに繋がっていた。面白い(主に性的な意味で)動画や画像を集めてきては紹介するブログを立ち上げている。
アクセス数はそこそこあり、わずかなりとも広告収入を得る事ができた。

これを何に使うか…

勿論、その時点の俺は童貞であった。ヒキコモリであるから、当然「彼女」とかもいない。ソープとかも考えたが、自ら行動に出てはヒキコモリとは言えなくなる。
そこで俺はダッチワイフを購入する事にした。なかなか気に入ったものが見当たらずに、あちこちうろついていたが、突如として俺のストライクゾーンにバシッと填まったのが見つかった。
後になって思えば、どこをどう経由してきたかなどわからない場所であり、アドレスも控えてなかったので、もう一度そこに辿り着く事もできないのだ。
にも拘わらず、俺は購入手続きを済ませてしまっていた。価格がとてつもなく安かったから…と言うよりは、既にその時点で奴=悪魔に魅入られていたに違いない。

モノは翌日の午前中には配送されてきた。
包装を解き、説明書も読まずに彼女にむしゃぶり付いていた。
寸暇を惜しまずに裸になると、彼女の股間にイチモツを突っ込んでいた。
(気持ち良い…)
それしか言いようがなかった。必死で腰を突き入れる。ローションも何も塗り込んでいないのに、滑らかに挿抜が繰り返せた。更にはクチュクツュと卑猥な音もたて始めたのだった。
「あっ!!イクッ…」
一気に昇り詰めた俺は、溜まりきった精液を彼女の中に放出した。

それが契機だった。
ふと見ると、彼女の目が見開かれていた。
もともと目は開いていたのだが、今の彼女の目は生気に…というよりは妖しい悪意に輝いていたのだ。

彼女の腕が上がる。その腕は俺を抱き締めていた。
ぐいと引き寄せられる。
生暖かい吐息が顔にかかる。
そして、唇が重なった。
彼女の舌が俺の舌に絡み付く。唾液が混ざり合い、強く、強く吸い取られていった。
「契約は成された。」
美しい声が彼女の口に浮かぶ。
「復活の代償に、お主には最高の快楽を提供してやろう♪」
そう言って彼女は体を入れ替えると、俺の股間に顔を埋め、萎えかけた俺のペニスを口に咥えたのだった。

悪魔は確かに俺に快感を与えてくれた。俺はまさに寝食を忘れ、快感に浸っていた。
が、主導権は常に悪魔の方にあった。
「ココでヤるのも飽きてきたな。場所を変えよう。その為には何か着るものが必要だな♪」
悪魔はダッチワイフとしてココに来たのだ。常に全裸の状態で俺に快楽を与え続けている。
当然着るものなど持っていない。悪魔は俺に服を買わせたのだ。
服が届くまでに、また数回イかされる。
悪魔は届いた服を着、一緒に買った化粧品で化粧をする。
見た目は普通の「女」に見えた。
「お前も、とっとと服を着るんだ!!」
こうして二人連れだって近くの公園に向かった。
昼間の公園は小さな子供達とその母親であろう女達であふれていた。母親達はお喋りに夢中になっているが、一部の子供達は場違いなカップル=俺達が、これから何をするのかと見つめていた。
「こっちよ♪」
と奴は公衆トイレに向かった。
「ここで?」
連れ込まれたのは女性用の個室だった。
「禁断の場所での情事って萌えるでしょ?それに、声も出せない制限付き♪奥様方は気付かないでしょうけど、純真なお子様の中には不審に思い、親に報告する子もいる筈よ。警察に通報されたら一巻の終わりよね♪」
「そんなぁ…」
「だから、絶対に声を出さないでね♪」
そう言うなり、ズボンのチャックを降ろして俺の息子を引きずり出すと、甘美な刺激を与え始めた。

それは、想像以上に興奮した。俺はドアに手を突いた彼女の背後から、スカートを捲り上げて尻から挿入した。
歯を食いしばり、声が漏れないようにする。そうする事で快感が内に篭もり、純度を高めるように練りあげてゆく。
極限にまで高められた快感が一気に放出される。
俺の意識は、その一瞬、ホワイトアウトしていた。

 

「今日はあの公園に一人で行ってて。大丈夫♪ちゃんとあとから行くから。」
ヒキコモリの筈の俺が、その日は一時的にではあるが、一人で外出する事になった。
行き先は最近良く行く公園なので、多少は気が楽だった。

「お兄さん♪」
と声を掛けてきた娘がいた。高校生くらいだろうか?
しかし、俺にはこんな娘は記憶になかった。
「わからんのも無理はないな。今回は趣向を変えて、この娘に憑依してみた。いつもと違う身体とスるのも一興だろう♪」
つまり、彼女は悪魔に操られていると言う事か。
何れにしろ、俺に選択権がある筈もない。彼女に導かれるまま、近くのホテルに入っていった。
「ぅ痛ッ!!」
彼女の顔が痛みに歪む。彼女の肉体はダッチワイフのように男を悦ばす名器を備えている訳ではない。そもそも、性的にも未熟なのであろう、彼女の膣は狭く、きつかった。
「どうやら、お主がハジメテであったようだ♪」
ひとしきり彼女の中に快感を吐き出した後、彼女が股間から指に絡めとった体液には、血のように赤いモノが混ざっていた。
「しょ、処女だった?」
「何も、お主が気に病む事はあるまい?」
そうは言われても、俺は罪悪感に圧し潰されていた。
結局、その後はどうやっても俺の息子は勃つことはなかった。とうとう悪魔もあきらめ、彼女の身体の汚れを隅々まで綺麗に落とし、情事の痕跡を完全に消し去ってから、元に戻してやったようだ。

 

 
精神的なダメージはかなり大きかったようだ。その夜の悪魔の責めにも、俺の息子は回復の兆しも現れなかった。
「彼女の処女を奪ってしまった事を罪と思うなら、お主の処女を差し出して償うしかあるまい?」
と悪魔が俺の前に仁王立ちになって、そう言った。
彼女の股間には、ペニス状のモノがそそり立っていた。
「処女…って、俺は男だよ?」
「男にも股間に穴があるだろう?使われた事のない穴は処女であろうが?」
彼女は俺に抗議する暇も与えず、組敷いていた。脚が立てられ、股間を広げられる。
「力を抜いているんだぞ。」
ぬ"ッと俺の内に入り込んできた。
嫌悪感しかあり得ない筈なのに…俺は快感を感じてしまっていた。その証拠に、あれだけビクともしなかった俺の息子が勢いを取り戻していた。
一旦最奥まで突き入れられたモノが、ゆっくりと引き抜かれる。粘膜が擦られ、快感が沸き起こる。が、全てが抜きとられると同時に、快感が止まる。
「あっ、ダメッ…」
と、俺は腰を突き上げていた。
「どうしたんだい?コレが欲しいのなら、そう言いな♪」
悪魔がニヤリと嗤っている。嫌な筈なのに、俺の肉体はソレを求めていた。否、俺は既にその快感の虜となっていた。

 

 
「良く似合っているぞ。」
鏡越しに悪魔はそう言った。
俺は今、奴に着せるために買った、女物の服を着せられていた。所謂もなく「女装」である。不精で伸びていた髪は女に見えるようにカットされ、元の顔が解らないくらいに化粧を施されていた。
「似合っていようが、いまいが関係ないだろう?」
「お主は快感を得たいと願った。だから与えてやっているのだ。お主は言われた通りにしていれば良いのだ。」
とスカートの中に手を入れ、俺の尻の穴を刺激した。
「アンッ!!」
思わず艶声をあげてしまう。
「忠告しておく。人前では声は出さない事だな♪声を聞けば、即にお主が変態女装者だと知れてしまうな。」
俺は何か言う暇も与えられずに、外に追い出されてしまった。

 
打ち合わせ通りに公園に向かったが、慣れない靴…男がこんなにかかとの高い靴に経験がある方がおかしい…は歩き難い、風が吹けば即に下着が見られてしまうスカート…俺が彼女のセクシーさを際立たせようと選んだのだ…は風がなくともチョットした動きだけで中が見えてしまいそうだ。
いろいろと気を使いながらの移動は、いつもよりはるかに時間が掛かってしまった。

「ヨォ!!」
公園の入り口で若い男が俺に向かって手を挙げていた。

悪魔の憑依した男なのだろう。
「女の子は支度に時間が掛かるというからな♪待ちくたびれてはいるが、お主の可愛らしい姿を見られただけで報われるな♪」
奴は俺を抱き寄せると、即座にキスをしてきた。
「じゃあ、早速行くか♪」
俺が何の反応もできないうちに歩きだす。
「ほら♪」
追いついた俺に肘を突き出す。
「女の子は彼氏に腕を絡めて歩くものだろう?」
俺は言われるがまま、奴ね肘が作る三角形の隙間に腕を通した。
二人の体が密着すると、奴の腕が俺の偽乳を圧迫した。
(ドクリ!!)
心臓が大きく脈打った。何故か全身が暖かくなる。
「良い顔をするようになったな♪」
奴が道路脇の店のショーウィンドウに写った俺を見てそう言った。
そこには、文句の付けようのない男女のカップルが写っていた…

 

いつものホテルに入っていった。
奴は鼻歌を歌いながらシャワーを浴びている。俺はしばらく女の子のままでいるように言われていた。
部屋の中の壁が鏡になっていて、ベッドの上を写している。今、そのベッドには一人の女の子が座っていた。
その女の子は俺自身なのだ。…しかし、良く見るとその女の子は少々女の子らしくない。男のように脚を広げて座っていた。スカートの中が丸見えになっている。
俺は慌てて脚を閉じ、スカートの乱れを直した。
そうしていると、鏡の中の女の子は本物の女の子にしか見えない…
バスルームのドアが開き、奴が入ってきた。腰にバスタオルを巻くこともせず、全裸でやってくる。その股間には立派な逸物が屹立していた。
「さあ、可愛い仔猫ちゃん?いっぱい気持ち良くしてあげるね♪」
とキスされただけで、俺はボーッとなっていた。
「その前に、少しだけ準備が必要なんだ。仔猫ちゃんの可愛い舌で、こいつを濡らす必要があるんだ♪」
俺の前に奴が逸物を突き付けてきた。本来であれば、同性の、男のペニスなど舐められるものではない。が、俺の意識には霞が掛かっているかのように、それを正常に認識してはいなかった。
舌を伸ばし、肉棒の腹に触れた。スーッと唾液を塗り付ける。別の面を塗るために、手を添えた。指先にピクピクと血管が脈動しているのが感じられた。
「咥えてごらん♪」
俺が奴の先端を舐めていると、そう言ってきた。
「勿論、仔猫ちゃんのお口は処女なんだろう?」

「処女」というキーワードに俺の動きが停止する。
が、奴は俺の後頭部に掌を充てると、奴のペニスを強引に俺の口に押し込んできた。
「おお、良いぞ。お主は口でも快感を感じられるだろう?」
そう言われると、喉の奥から快感が全身に広がっていった。
「良い感じだ。ご褒美をあげよう。」
ドクリと奴のペニスが震える。喉の奥に何かが出され、それが口の中に広がっていった。
「それが男の精液だ。美味いだろう?」
そう言われた途端、俺の口の中のモノは甘い蜂蜜のように感じられた。

奴のペニスに残った残梓を舐め取ると、四つ這いにさせられた。
スカートが捲られる。奴がショーツのシミを見つけた。
「良い娘だ、もう濡らしているね♪でも、これからもっといっぱい濡らしてあげよう。」
俺のナカに奴が入った瞬間から、俺は強烈な快感に嬌声を上げ続けていた…

 

 

「あん、あふん♪」
俺は悪魔の腕の中で悶えていた。
俺は「女」のように犯られる事でしか快感を得られなくなってしまっていた。
奴に言われなくとも、自ら女装して抱かれる事が常になっていた。
膝の上に抱えられ、ブラジャーの中に手を入れられている。
「もう、胸は完全に融合しているようだね♪」
悪魔が俺の胸に付けた偽乳は、剥がれることなく俺の皮膚と一体化していた。当然、皮膚感覚はある…というより、その乳首は快感の供給元として、殊更に敏感だった。ブラジャーで乳首を覆っていないと、下着に擦れて激しい痛みを訴えてくるほどだ。それほどに敏感な乳首は、悪魔の手に掛かれば無限とも思える快感がもたらされるのだ…

「あん、ああん♪あ~~~ん!!」
俺は奴の腕の中で、女のように喘ぎ、悶えてしまう。俺は「男」なのに…
しかし、股間には悪魔の逸物を咥えている。ペニスは勃起するものの、その先端からはダラダラと愛液にも似た透明な液体を溢れさせるだけで、精液の放出される気配はまったくなかった。
「凄いでしょう?オンナノコの快感は♪」
今の俺に、それを否定する事はできなかった。
「お胸でこれだけの快感が得られるのよ♪オマンコに挿れられたら、本当に昇天してしまうかもね?」
俺はゴクリと唾を飲み込んでいた。
オンナノコはこれよりもっと凄い快感を感じているというのか??
「ねぇ、本物のオンナノコになってみない?」
悪魔が囁いた…

 
悪魔の指示に従い、俺が車道に飛び出した所までは覚えていた。
気が付くと俺は病院のベッドの上にいた。
鏡を見た。
そこに写っていたのは「俺」ではない。「俺」の肉体は既に失われているのだ。
俺はオンナノコになっていた。鏡に写っているのは高校生くらいの女の子の顔だった…

この顔には見覚えがあった。そんな昔ではない。
俺が悪魔と出会い、初めて悪魔が他人に憑依して現れたときの女子高生だ。
俺は悪魔に導かれるまま、彼女の処女を奪ってしまったのだ。

その時の俺=あたしの「記憶」が甦る…

悪魔に憑依されたあたしは何もできなかった。
ホテルに入り、男の人の服を脱がせてゆく。初めてまじまじとペニスを見た気がする。
あたしも服を脱いでベッドに仰向けになった。その時はまだ前技などという言葉も知らなかったのだろう。ただ、ベッドの上で膝を立て、股間を開いているだけだった。
男の人は、いきなり伸し掛かってきた。屹立したペニスを一気に挿入してきた。
「ぅ痛ッ!!」
痛み…肉体的な破瓜の痛みと、処女でなくなってしまったという精神的な痛みとに翻弄される。
その間も、男の人は気持ち良いのだろう。陶酔した表情であたしを見ていた。

それは「俺」の顔だった。俺は俺自身に貫かれていた。
痛みしかない。快感とは程遠く、俺の精液が俺の膣に放たれた時には嫌悪感しか存在しなかった…

 

 
「落ち着いたようね?じゃあ、お楽しみを始めようかしら♪」
悪夢から目覚めた俺に女医が近づいて来る。彼女の白衣の前が異様に膨らんでいた。
前がはだけられ禍々しい男根が晒け出された時、俺の肉体が思いも寄らない反応を示した。
(ジュンッ!!)
股間に溢れるものがある。「愛液」だ。この肉体が本物の「女」である証…
股間に手を伸ばすと「男」のシンボルは跡形もなく、濡れそぼったクレバスが存在した。
「あ、あん♪」
俺の媚声は、愛らしいオンナの声になっていた。
「そうだ。それがお主の肉体だ。本物のオンナの肉体だ。思う存分、快感を享受するがよい。」
股間に伸びた俺の手を外し、悪魔のペニスが俺の「膣」に押し入って来た。
「ああ…イイ…」
「痛くはないだろう?お主の処女は、既にお主自身で破ってしまったのだからな♪」
奴の言う通り痛みはなかった。俺は快感にだけ支配されていた。
ほとんど時間を掛けずに俺は初めての絶頂を迎えるた。
その時、俺はどんな淫声をあげたのかは記憶にない。
俺は絶頂を迎えると同時に、意識を手放していたのだった。

 

 

 
 

「どうだ?最高の快楽を得られただろう?」
俺が目覚めたのを知って、奴が現れた。
「お主との契約もこれで終わりだ。その肉体で思い通りの快感を存分に味わうが良い。」
女医の顔から、徐々に悪魔の表情が消えてゆく。
「最後に面白いコトを教えてやろう。その娘は妊娠している。勿論、その父親はお主自身だ。精々、大切に育ててやるんだな♪」

 
誰もいない「俺」の部屋でゴトリと音がした。
奴の成れの果て…ダッチワイフ…が床に転がっていた。

復讐?

「あんたのようなキモヲタ君には用はナイの。鏡を見てから出直してらっしゃい!!」
それは手酷いフラレ方だった。何もそこまで云う必要は無いんじゃないか?と食ってかかろうとも思ったが、自他共に認めるヘタレの俺にそんな事ができる筈もない。悔しさを「メビウスの壷」に発散し、異次元の彼方に投棄するしか遣りようがなかった。

が、そのメビウスの壷に捨てた俺の想いを拾ってきた「悪魔」がいた。そんなモノが存在するなど、俺の理解を遥かに超えた事態ではあったが起ってしまったのは現実であった。
「お前は、その女に復讐をしたいのだな?宜しい、手伝ってやろう。その女をお前の言いなりにさせる良い方法がある。」
「だ、代償は俺の…命…という事か?」
「お前は命が惜しいか?」
「復讐ができるのならくれてやっても構わない。」
「そうか、その程度に安売りされているモノであるなら、対価としては役不足だな。」
「では、何を対価とするんだ?」
「丁度退屈していたのでな♪暇潰しに面白いモノでも見せてもらえばそれで良い。」
「それが、俺の復讐する様だと言うのか?」
「まあそうだが、お前が簡単に復讐を遂げてしまっては面白くない。色々と仕掛けをさせてもらう。」
「仕掛け?」
「面白くするためにな♪仕掛けの詳細はその都度説明してやる。で、お前は楽しませてくれるのかな?」
「復讐ができるなら、なんだってするぞ!!」
「契約は成立だな。それでは、最初の仕掛けだ。お膳立てはこちらでしてやる。その女の目の前で死んで来い♪」

 

 

「きゃーーーっ!!」
気が付くと、俺は女のような悲鳴をあげていた。

脳裏に残っていたのは、トラックに潰され、弾け飛んだ人間の血、肉だった。
しかし、その光景は「俺」自身が見たものである筈がなかった。トラックに圧し潰されたのは、他ならぬ、この俺自身なのだから…
そう。今の俺は「俺」ではない。トラックに潰された「俺」は確実に即死していた。
が、俺の魂は悪魔の力で昇天することなく、近くでその光景を見ていたやつに憑依していた。
俺の憑依したそいつは、俺を手酷く振った…俺が復讐のターゲットとした女だった。
憑依した事で、悪魔が言った文字通りに俺は「この女を俺の言いなりにさせる」ことができるようになった。…まさか、こんな方法とは思わなかったが…

「どうだ?女の肉体には慣れたかな♪」
と、悪魔が問いかけてきた。俺が答えられないでいると、
「では、お楽しみのための次の仕掛けだ。コレ。何だかわかるか?」
と奴が見せたのは、大人の玩具のピンク・ローターだった。
「これには電池は入っていない。」
ほらと一旦中を開けて見せた。
「電池はないが、この中にはその女の魂が入っている。スイッチを入れると、電池もないのにブルブルと震えるだろう?この女の魂が元の肉体に戻りたと主張してるのだよ。そうまでして帰りたがっているのだ。彼女の望みもまたを叶えてやろうと思う。」
そう言って、奴は俺をベッドに押し倒した。
パジャマのズボンとショーツが剥ぎ取られる。俺は何の抵抗もできないまま、震えるローターを股間に押し込まれていた。
「あ、ああん♪」
ローターの振動が快感をもたらした。俺は無意識のうちに、女のような喘ぎ声をあげていた。
「さて、仕掛けの説明だが…この状態でお前がイくと、女の魂とお前の魂が24時間だけ入れ替わる…元に戻ることになる。但し、女の方がその肉体で達すると経過時間に拘わらずにお前の魂が戻ってくるようになっている。」
奴は「悪魔」だ。だから、奴がそう言うなら、そうなるに違いない。
それがどんなに荒唐無稽なものであっても、だ。
「女が男とシている最中…女が達する最もポピュラーなシチュエーションだな?…に達した瞬間に、その肉体にお前の魂が戻るのだ。つまり、お前は男に貫かれた状態で意識を取り戻す事になる。」
「あ、悪趣味なっ!!」と非難しても、相手は悪魔である。
「お前は、その女を言いなりにさせる事ができるのだ。契約に誤りはないだろう?」
俺は何も言い返す事ができなかった。

それよりも、俺の膣に入れられたローターが動きを激しくしてきた。それに従い快感が増してゆく。
「あん、ああん♪」俺は我知らずうちに、艶めかしい喘ぎ声をあげていた。
その淫声が俺の男の意識を刺激し、更に快感を高めてゆく。このままではイッてしまう?
俺は慌ててローターを抜き取ろうとした。が、股間に当てた俺の手は、それ以上動こうとしない。
「お前には、そのローターを自分意思で取り出すことができない。また、抜け落ちないように努力するよう条件付けをしておいた。」
意識しないでいると、俺は自らの手で、ローターを更に奥に押し込むよう、そしてより快感が得られるように動いていた。
「あっあっ、ああ~~!!」
快感が高まり、俺はイッてしまった…

 

気が付いた時、俺は携帯を手に、机の上に伏せていた。
目を開けると可愛らしい目覚まし時計が見えた。時計のカレンダーが一日が経過している事を告げていた。
ゆっくりと上体を起こした。俺の顔は机の上に広げられた本の上に乗っていたようだ。良く見ると、本は日記帳だった。好奇心も相まって、日記に書かれているものを読み始めた。


何なの?!
ゼンゼン記憶が飛んじゃっている!!

目の前で…
交通事故、バラバラになった男…そいつが以前あたしに振られた腹いせに…こんな事をするなんて…

あたしが部屋で意識を取り戻した時、あたしの前に居た男は悪魔だと言った。部屋に見知らぬ男がいたら、即座に叫んだりして取り乱す筈なのが、落ち着いて話を聞けたのは、そいつが何らかの魔法を掛けていたとするのがもっともらしいとも思えた。

で、死んだ男があたしに復讐しようと取り憑いているらしい。
奴が目覚めている間の記憶があたしにはない…何をされているか不安になる。
独りではいたくない!!
ヒロシ!!
何で連絡くれないのよ!!!!

彼女は、今俺が手にしている携帯で何度も「ヒロシ」と連絡を取ろうとしたのだろう。しかし、時間切れとなり、この肉体は再び俺のものとなったのだ。
携帯の履歴を見てみると、確かに「ヒロシ」に電話したりメールしたりしているが、彼からは何の音沙汰もないようだ。
多分、その「ヒロシ」と言う男が彼女の現在の彼氏なのだろう。携帯の画像を検索すると「ヒロシ」と思われる男が彼女と一緒に写っているのが幾枚か見つかった。
(どうやったら、こいつ等の関係を壊してやれるだろうか?)
俺は復讐の具体策を二人の仲を裂く事に決めた。

「ふあ~~…」
不意に欠伸が漏れた。彼女は「彼女」でいる間、一睡もできなかったに違いない。身体には疲れが溜まっているようだ。俺としても肉体の欲求には逆らえない。
(起きてからシャワーを浴びれば良いか♪)
俺は服を着たまま、ベッドに転がり込んでいた。

 

 
ブーン!!
音は机の方からした。
携帯を手に取るが、携帯の音ではなかった。引き出しを開ける… そこでピンク・ローターが唸っていた。
俺の手は、無意識のうちにソレを手に取ると、自らの股間に押し込んでいた。再び快感に襲われるが、慣れてきたのか、なんとかイかずに済みそうだった。
窓の外には既に朝日が降り注いでいた。俺は眠る前に決めた通り、シャワーを浴びてサッパリすると、彼女の服を身に着けていった。
ブラを着け、ショーツを穿く…が、股間に在るモノを考え、生理用のショーツにナプキンを貼り付けて穿く事にした。
イく事は我慢できても、ソコを刺激され続ければ、染みだす愛液もある程度の量になる筈だった。また、生理用のショーツは締め付けも強いので、膣からローターが出てくるのも抑えられそうだ。

ブラウスにベストを羽織る。スカートの下はストッキングに包まれている。男の服とは全く勝手が違う事を思い知らされた。
次に、化粧に取りかかった。
男の俺が化粧の方法など知る由もない筈が、身体が勝手に動いてゆく。俺自身が意識的に介入しなければ、惰性的な日常生活は問題ないと言う事なのだろうか?

頭の中をぐるりと見渡すと、そこかしこに「彼女」の記憶が散らばっているのが判った。俺が魂と一緒に俺自身の記憶を持ち込んでいるが、魂にだけ記憶が存在している訳でもなさそうだ。そもそも、人間の脳には記憶する仕組みを持っているのだ。彼女の記憶がそこに残っていても不自然な事などないのだ。

化粧が終わると、鏡の中には見慣れた彼女の顔が写っていた。さっきまで鏡に写っていた顔に違和感があったのは素面だったからだと、今更のように気付かされた。

 

俺は外に出ると「ヒロシ」のアパートに向かった。
「俺」としてはスカートもハイヒールも初めてである。多分、俺が自力で歩こうとすれば、不自然極まりない状態になっていた筈だ。が、彼女の記憶に任せてしまえば、勝手にふさわしい格好で歩いてくれる。歩き慣れた路を軽快に進んでゆく。そもそも、俺は「ヒロシ」が何処に住んでいるのかさえ知らなかったのだ。

 

 
「ヒロシ」のアパートに向かう途中で携帯が鳴った。「ヒロシ」からだった。
「ごめん、ごめん。何度も電話してくれたみたいだね?オレ、昨夕は飲み過ぎで正体不明だったらしいんだ。今も二日酔いで、ようやく起きあがった所なんだ。」
「そうなんだ…」
奴から電話が来るなどとは想定もしていなかった俺は、何とかそう応えた。
「ねぇ、メシ作りに来てくんない?」
「な、何をバカな事言ってるのよっ!! 勝手に餓死してなさい。」
と、俺は怒りに任せて通話を切っていた。
が…
何故か、奴の所に向かう足は止めていなかった。…それどころか、気が付くと、食材を詰めたレジ袋を抱えていたのだ。

「ヒロシ」のアパートに着くと、勝手知ったるでエプロンを着けて台所に立っていた。
俺自身、久しく台所などには立った事もない。当然、他人に食わせられる料理など作れる筈もない…
ここは「彼女」の記憶に頼るしかないのだろう。俺が俺の意思を放棄してやると、身体はテキパキと料理を作り出していった。

「ハイ。どうぞ♪」
テーブルの上に料理が並んでいた。到底、俺自身が作ったモノとは思えないできだ。
「美味そうだな♪」
奴が箸を手に、豪快に口の中に放り込んでゆくのを見ていると、何故かほっこりとした幸せな気持ちになっていた…

「ぁあ、食った。食った後には運動だな?」
とさっさと食器をシンクに運び、テーブルを畳むと床一面にクッションを撒き散らした。
「何ボーッと立ってるんだよ。お前も準備して来たんだろ♪ 何か?その股間で唸ってるのは、オレのソラミミか?」
俺は殆ど忘れ掛けていたが、俺の膣の中では女の魂が入ったローターが蠢いているのだ。俺はその感覚に慣れてしまったのだろうか?
が、奴に言われ意識してしまうと、途端にソコから快感が沸き上がってきた。
「ぁあ、ああん♪」
奴は俺を抱き締めると、スカートのファスナーを下ろし、足元に脱ぎ落とさせた。
背後に周り、上半身を脱がせにかかる。その間にも、微妙に乳房を刺激していた。
ブラのカップから乳房を掴み出す。硬く尖った乳首に吸い付いてきた。ザラザラとした舌が俺の乳首を刺激してきた。
「あん♪あああん…」
全身から力が抜けてゆく。崩れ落ちる俺を抱き止めながら、奴は俺を組み敷いていった。
「ほう?いつも以上に敏感じゃないか♪」
ローターの振動には慣れてきたが、他人に触れられ、責めたてられるなど経験した事がない。ましてや、今は敏感な女の肉体なのだ…

「あん!!あああ、あ~~ん♪」
俺は一気に昇り詰めていった。
その快感の頂点で、フッと意識が途絶えていた。

 

 
「お前、ストーカーなんだってな?」
気が付くと奴がそう声を掛けてきた。
俺の頭は快感に揺さぶられ、イマイチ正常に考える事ができないでいた。
「どうだい?男の癖にオマンコを責められてヒイヒイ言うのは?」
俺の膣には奴のペニスが填められていた。そこは愛液と精液が混ざったモノでぐしょぐしょになっていた。
「あん、ああん♪」俺の口からは喘ぎ声しか出て来なかった。
「そうかい?そんなに気持ち良かったのか。なんなら、このままオレの彼女にならないか?良い思いを沢山させてヤルぜ♪」
「お、俺が彼女…?」
「その肉体はオレとの相性がばっちりなんだ。けどよ、最近何かとうるさくなってきたんだ。あんたなら、男が何を考えているか解るだろう?」
俺は奴が何を言っているのか理解できていなかった。

俺の膣の中で、奴が再び硬く、大きくなっていった。
「あん、ああん♪」俺は喘がずにはいられなかった。
「あんたは素直にオレに突かれていれば良いんだ。」
「あっあん!!」俺は喘ぎながら、首を縦に振っていた。
「よい娘だ。ご褒美をあげよう♪」
その後、俺は数え切れないくらい、奴にイかされ続けた…

 

 

気が付いたとき、俺の膣には何も入っていなかった。
無意識のうちにローターを探していた。
「アレは処分しておいた。その肉体はあんたのモノだ。そして、あんたはオレのオンナになるんだ♪」
「お、俺…が、オンナ?」
俺…あたし…意識が混沌としていた。
「何も思い詰める必要はないんだ。あんたはその肉体の欲求に素直になっていれば良いんだ。」
「カ・ラ・ダ?」
オンナの肉体の奥…
そこにあるのは子宮…
「疼いてる?おれ/あたしのナカ…で…」
そう…あたしはオンナなのだ!!
「欲しいのか?」とヒロシ。
「うん♪あたしのナカに…一杯ちょうだい♪」
あたしは脚を広げ、割れ目の奥までも見せつけるかのように腰を突き上げた。
「よい娘だ♪」ペロリと彼がソコを舐め上げてくれた。
「ひゃう~ん♪」あたしは快感に身を捩る。
「もっと、もっとイッパイ頂戴♪」
「良いとも。欲しいだけ射してあげるよ♪」
あたしは全てを忘れて、快感の中にのめり込んでいった。

« 2010年10月 | トップページ | 2010年12月 »

無料ブログはココログ