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2010年9月18日 (土)

エプロンを着たら…(後)

「これ、本当にお前が作ったのか?」
美味しそうにお弁当を頬張る浩司を見ていると、幸せな気分になる。
「料理は好きだし、母さんにも色々教えてもらったからね。」
「良く出来たお母さんだ。お前、良い嫁さんになるぞ♪」
「そ、そんなぁ…」と誉められて頬を赤く染め…
「だ、誰が嫁さんになるだ!!僕はお嫁さをを貰うの♪」
公園にはレジャーシートを広げて、僕たちと同じように昼食を食べてる人達が大勢いた。そんな中で「僕は男だ!!」と叫ぶ訳にもいかず、当たり障りのない範囲で抗議するしかなかった。

「じゃあ、次は膝枕な♪」
と、お弁当を全て平らげて広くなったシートにゴロリと寝転がると、頭を僕の膝に乗せてきた。
クークーと即に寝息が聞こえる。
騒がしさが消え、木陰に流れる風が、遠くではしゃぐ子供達の声を囁くように届けてきた。
(こんなのも、良いのかなあ?)
大きく深呼吸すると、木々の間を流れてきた風と共に、幸せが胸いっぱいに満たされてゆくような気がした。

 
チュッ♪
唇が音をたてていた。
気が付くと、目の前に浩司の顔があった。
「これでキスもゲットだな♪」
と笑っている。
(今のが僕のファースト・キス?)
「な、何だよいきなり!!少しはこっちにも準備させろよな。今のはナシだ。もう一度だ!!」
「別に俺は構わないぜ。何度でもやってやる…が、何だよそれは?全然色気がないじゃないか。少なくとも、目は閉じておけよ。」
僕はファースト・キスの決定的瞬間を見ていたかったが、言われた通りに瞼を降ろす(が、少しだけ薄目を開けておいた)。
浩司の腕が僕の背中に回され、斜めになって顔が近づいてくる。…そして、唇が重なった…。見ていようと思ったが、いつの間にか目を閉じてしまっていた。その分、神経が唇に集中する。
湿り気を帯びた唇が触れ合う。少し開いた口の中から、空気が吸い取られてゆく。
その次に、浩司の舌が侵入してきた。僕の舌に触れ、上顎に触れ、歯の裏を撫であげてゆく。唾液が絡まり、それもまた吸い取られてゆく。
頭の中がボーッとしてきた…

「じゃあ、次行こうか?」
いつの間にかシートが片付けられ、浩司に手を引かれて、僕は立ち上がった。

映画館に行き、喫茶店でお茶を飲み、ショッピング・モールを散策した後、ゲームセンターでゲームをした。
「少し疲れたね。休憩して行こう♪」
外はもう陽が暮れていた。街の建物はきらびやかな電飾に飾られていた。
「疲れたろう?少し横になると良い。」
部屋の真ん中にあるベッドに導かれた。
「楽になった方が良いよ♪」
エプロンが外され、ドレスのファスナーが降ろされていった。
僕は下着姿でベッドに寝転がった。

シャワーの音がしている。浩司が使っているのだろう。
(僕も浴びようかな?)
ベッドの上でうとうとしながら、そんな事を考えていた。
しばらくして、音が止み、バスタオルで身体を拭きながら浩司が出てきた。
「あ、起きていた?」
と浩司が僕に声を掛ける。
「キャッ!!」
何故か、僕は叫び両手で顔を覆っていた。
覆った手の指の隙間から彼を窺う。肩にバスタオルを掛け、仁王立ちになり僕を見ていた。
「何やってるんだ?まぁ、女の子らしくて可愛いから良いけど♪」
(女の子らしい?)
僕が指の間で見つめていたのは、浩司の股間…ペニスだった。
興味がない訳ではない。が、あからさまに興味を示すのはハシタナイ…
ハシタナイって…これって女の子の感覚じゃないのか?僕は身体だけではなく、考え方まで女の子になってしまったのか?

「お前もシャワー浴びてくるか?」
と言われ、先ほどまで僕が考えていた事だったのを思い出した。
シャワーの湯滴が肌を打つ。心地よい刺激にゆったりとした気分になる。
胸の谷間を流れ落ちた水流が、股間を撫であげてゆく。経験した事のない快感が、そこから伝わってくる。
(これがオンナノコの身体…オンナノコの敏感なトコロ…)
自然と指が、股間に伸びてゆく…
「ぁ…」
がくがくと膝が折れ、タイルの床にしゃがみ込んでしまった。
指先がちょっとだけ触れただけだった。
(なんて強烈な快感なんだ…)
息を整え、立ち上がった。ふらつく身体でシャワーを止めた。
壁に寄り掛かるようにして、バスタオルを身体に巻き付けた。
「もう少し休ませて。」とベッドに倒れ込む。
浩司のにやついた顔が目に入ったが、僕にはそれを気にしている余裕がなかった。

「本当♪理想通りだよ。」
ベッドの端に浩司が腰を降ろした。
「ぁん♪」
浩司の手が、僕の首筋に触れた。くすぐったさに、変な声をあげてしまった。
「止めてよ。変な所、触らないでよぅ。」
「別に嫌がってる風には見えないんだけどなぁ…」
確かに嫌じゃない。くすぐったいけど気持ち良い…
だけど、この快感に流されてしまったら、自分がどうなってしまうか想像もできなかった。
「あん、ああん♪」
浩司に触れられて、僕が発する声は、どう見ても女の喘ぎ声だった。
キュン、と下腹部の内で疼くものがあった。乳首が勃っている。股の間に湿り気が出てきた。
(今の僕は、女のようにカンジていると言う事なのか?)

僕が抵抗しないでいると、浩司の触れ方が大胆になってきた。
首筋から二の腕に留まっていた手が、胴体に移ってきた。脇腹から腰、お臍の周り、太股からふくらはぎ…
様々な部位を触れてまわるが、大事な所には触れないでいた。それでも、そこかしこに性感帯があったようで、僕は快感に悶えまくっていた。

ようやく、浩司の手が胸に辿り着いた。
それでも乳首に触れたのは最後の最後。じっくりと乳房を揉みあげ、僕の快感を十分に引きずり出してからだった。
「もっと、もっと♪」と、僕はせがんでいた。
「何が欲しいんだい?」
「解っている癖に、意地悪なんだから♪」
「ちゃんと言わなきゃ解らないよ。」
「僕を…、僕をもっとカンジさせて♪」
「こうかい?」と言って、乳首を口に含み、吸いあげた。
「あん、ああん♪」と僕は悶える。
「それも良いけど、もっと他のもの……下…も弄って欲しいの…」
「良いのかい?」と浩司。
僕は「うん」と頷いた。
僕の股間は、既にヌルヌルに濡れてしまっていた。

浩司がベッドの上に上った。俺の脚の間に割り込み、股間を開かせた。
「すごいな、コレは♪」
彼が指摘したのは、股間を濡らした愛液の量に違いない。
「み、見ないでよぅ!!」
しかし、僕の抗議は口だけでしかなかった。本当に嫌なら、膝を閉じるなり、掌で隠すなりの行動をした筈である。
僕は只、股間をさらけだし、陰唇をヒクつかせているだけであった。

「見ちゃだめなのかぁ…。なら、ヤるしかないな♪」
「え?」
浩司の言った意味を理解するより先に、現実があった。
ヌルリと僕の中に入り込んで来る。
僕の内に足りないモノが満たされてゆく感じ…幸せな気分に満たされてゆく。
浩司が腰を動かすと、僕の中でペニスが動きまわり、様々な刺激を与えてくれる。それらは全て快感となって、津波のように僕の意識に打ち寄せてくる。
「あぁ、ああ、ああ~~ん♪」
無意識のうちに、僕は嬌声をあげていた。

 

 

僕はエプロンを着けて、浩司の家の台所に立っていた。
「何ができるのかなぁ~」
と浩司の首が台所を覗き込む。
「それは、できてからのお楽しみだって言ったでしょう。向こうで静かにTVを見て待ってて頂戴!!」
そう言って浩司を下がらせると、まな板の上の食材に包丁を入れ始めた。

今夜は浩司の両親が旅行で留守にしているらしい。良い機会だから、家で手料理を作ってもらえないかとの浩司の頼みを断れる筈もなく、ノコノコやってきた僕だった。
さっそくエプロンが渡される。それも、着ている服を脱いで、エプロンだけで調理しろと言う。
「裸エプロン」というやつだ。浩司の気持ちも解らないではないので、調理中は邪魔をしない事を条件に、やってやる事にした。

最初はカレーでも作って済まそうかとも思ったが、予想以上に浩司が大人しかったので、肉じゃがに変更した。
ご飯も炊け、わかめの酢の物と、きんぴらゴボウの小鉢を付けて今夜の夕食が出来上がった。
裸エプロンのまま、食卓に着く。
浩司はもの凄い勢いでご飯を食べすすむ。あっと言う間に三杯もご飯をお替わりしてしまった。
「お袋のより美味しいぞ♪これから毎日、作ってくれないか?」
「無茶を言うなよ。いくら近いといっても、食事の度にこの家に来るのは大変だよ。

「じゃあ、この家で一緒に住めば良い♪」
「何か、それってお嫁さんに来るみたい…」
「嫌か?」

「…僕は、男に戻るんだよ…」

「本当に戻りたいのか?」
浩司の言葉が、僕の頭の中でこだましていた。
そして…
「違うかも…」
僕はそう呟いていた。
浩司と一緒に過ごしてきた日々…男同士の親友としての日々より、より濃厚だった男と女の恋人としての日々がそこにあった。

「戻らなくても良い…」
僕は浩司を見つめた。
「このまま、女の子のままでいたい…」
浩司が微笑んでいる。
「僕…僕が浩司のお嫁さんになっても良いの?」

「何を今更言ってるんだ。俺の伴侶はお前しか考えられないと言っているだろう?」
浩司の言葉に、僕の目が霞む…
何故か、涙が、次から次へと僕の目から溢れてゆくのだった。

「俺と結婚してくれるね?」
浩司が聞いてくる。
僕はゆっくりと口を開き、はっきりと宣言した。

「ハイッ♪」

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