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2010年8月 8日 (日)

ドール(2/2)

目に映ったのは、見慣れた俺の部屋ではなく、ビジネスホテルの天井だった。
俺はイッた筈なのに、元には戻っていなかった。俺の股間には、指が挟まったまま、僅かではあるが快感♪を生み出していた。
試しに、もう一度イッてみたが、何も変わらなかった。

背筋が寒くなる。
俺はこのまま、セクサドールの中に閉じ込められてしまったのではないのか?
即に俺の部屋に戻りたかったが、福岡と東京の距離は縮まりようもない。明日の朝イチバンの飛行機が良いか?…そもそも、セクサロイドは飛行機に乗れるのだろうか?…
新幹線の時刻を確認する。始発まではまだ何時間もある。
が、眠ろうにも眠る事ができない。
試しに、もう一度イこうかとしたが、一向に頂に届こうとはしなかった。
時計の針はなかなか進まない。

耐え切れずにチェックアウトしてしまった。

外はまだ暗かった。
ホテルのロビーにあった地図を見ながら駅に向かう。
近道と思った公園を横切っていると…
「どうしたの?そんなに急いで♪」
若い男の声とともに行く手が遮られた。
「カレシに振られたのかい?」と背中側からも声がした。
「オレ達なら、カレシの替わりに優しくイかしてあげるヨ♪」
「まあ、アンタには拒否する権利はナイみたいだけどネ。」
男達は慣れた手つきで俺の自由を奪っていった。口を塞がれ、両手が括られた。
そのまま茂みの中に連れ込まれる。
どこの通路からも死角になった場所に、レジャーシートが敷かれていた。別に花見をする訳ではない。
その上に俺を転がすと、スカートの中に手を入れ、ショーツを毟り取った。
「おいおい?余りの怖さに濡らしてしまったのかと思ったら、こいつは淫汁でぐちょぐちょじゃないか♪トンだ淫乱お嬢さんだね。」
「それじゃあ、遠慮なくイタダキますか?」
最初の男が俺の太股を抱えると、一気に突っ込んできた。

俺は今、「俺」以外の男に犯られている。
「俺」であれば、単なるマスタベーションと考える事で気を紛らわす事ができた。が、この状態は、どこから見ても「レイプ」である。
俺の股間には赤の他人のペニスが突き立てられているのだ。

が、そのペニスに俺は感じ始めていた。
代わる代わる突かれるにつれ、俺は喘ぎ声を、嬌声をあげ始めていた。
そして…
「イク~~~ッ!!」
と叫び、本当にイッてしまった。

俺が快感の余韻に浸っていと、いつの間にか男達の姿は見えなくなっていた。
空は白み始めていた。
そろそろ早朝マラソンの人達が公園に集まってくるのだろう。
俺は立ち上がると、捲れ上がったスカートを降ろし、服の乱れを整えた。
下生えの間に落ちていたショーツを拾ったが、泥まみれで穿けそうになかった。

そのまま駅に向かい東京行きののぞみに乗った。
気持ちばかり焦るが、東京に着くのは五時間後なのは変えようもない。
ぼーっと車窓を眺めている内に、いつの間にか眠ってしまっていた…

 

 

 

ドアの向こうから物音が聞こえてくる事はなかった。
隠しておいた鍵を取り出し、ドアを開けた。
その向こうは懐かしい「俺」の部屋だった。
その真ん中に「俺」が寝ていた。
「俺」の姿を見た途端、自分が「何者」であるかを思い出した。
「俺」のために届けられた「セクサロイド」だ。「セクサロイド」の役割は所有者=「俺」に性的快感を与えること…
「俺」の傍らに座ると、「俺」のペニスを手に取っていた。萎えたペニスは口に咥えると、硬さを取り戻してくる。
十分な硬さを回復した所で「俺」の上に跨った。ショーツを穿いていないので、服を着たままでも問題はない。股間の割れ目に導き、腰を降ろしてゆくと、膣の中に収まっていった。
「快感」というよりは「安らぎ」を覚えた。腰を揺すると、膣の中でペニスが使命を思い出したかのように、快感を与え始めた。
「あん、あああん♪」
オンナの艶声が、再び「俺」の部屋を満たしていった。

 

目に映ったのは「俺」の部屋の天井だった。
が、感慨に更けるより先に、猛烈な「空腹感」に襲われた。
「何か、食い物を作ってくれないか?」
傍らのセクサロイドに声を掛けると、彼女は服を脱ぎ、どこからか取り出したエプロンを、エプロンだけを全裸の肉体にまとわせて台所に向かっていった。

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