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2010年3月26日 (金)

掴まれた秘密(1/3)

俺は無意識のうちに、自分の胸に手を伸ばしていた。
そこには、暖かく弾力のあるモノがあり、それに触れる事で、俺は落ち着きを取り戻すのだ。

しかし、その物体は決して「お守り」の類ではない。それは、俺の肉体の一部であり、そして、通常は男性の胸には存在しない筈のモノ…乳房…であった。

最初は俺自身の肉体の変化に戸惑っていたが、こうやって胸に手を当てて、ゆったりと揉んでやると気持ちが落ち着いてくる。その事が解ってからは、俺は自分の肉体の変化を受け入れる…とまではいかないが、それを無視できる位にはなっていた。

仕事に煮詰まった時、人間関係が上手くいかなかった時、俺は胸に手を入れる。
揉んでいると何もかもを忘れさせてくれる。
次第に乳首が勃起し、感度が増してくる。「ああん♪」と切ない吐息がこぼれてくると、ジクジクと股間が潤んでくる。
ズボンのチャックを下ろしてパンツの中に指を差し込む。既に俺の股間からは指の侵入を阻む邪魔者は姿を消していた。しっとりと濡れた谷間に指先を進ませてゆく。
淫汁が指にからみつく。
指先が温かな肉壁に圧し包まれるのを感じると同時に、俺は自分の内に侵入してくるモノの存在を感じていた。

「あん、ああん♪」
俺の口を突いて出るのは、女の媚声以外の何物でもなかった。
やがて快感の荒波が、俺を高みへと押し上げてゆく。一旦引いては、再び俺を放り上げる。
俺は絶頂に達する。
頭の中が真っ白に塗り潰され、快感の引き潮に身を任せ、表現し難い浮遊感の中に漂う。

やがて、自らの指だけでは満足できなくなってくる。
胎内の疼きを鎮めるモノが欲しくなる。俺は枕の下からバイブレータを引き出した。
男根を擬した棒状の部分を股間に当てがう。ローションは不要だ。俺の淫汁だけで充分に滑りが良くなる。
そのまま、俺の中に挿入してゆく。それは指よりもはるかに太く、その存在感を俺に伝えてきた。

充分に呑み込んだ所でスイッチを入れる。
俺の中でバイブが蠢き始めた。
「ああん、あん、ああん♪」快感に身を悶えさす。空いた手で胸を掴み揉み上げる。
「ああん♪イクゥ…イッちゃう~!!!!」

俺は快感に満たされ、ベッドの中に沈んでゆくのだった…

 

 
俺の肉体が「女」になっている事を知る者は誰もいない。
仕事に出かける時の俺は男物の服を着て、胸の膨らみも目立たないように押さえている。
声も女声にならないように気をつけている。尤も一人称は「俺」のままだったので、口調を気にする必要はなかった。

それでも、少しでもバレないように他人との接触は極力避けていた。仕事時間内は打ち合わせ等をパスする訳にもいかないが、アフター5の誘いはすべてバスしていた。その所為で、付き合いが悪いと言われるようにもなった。
アフター5を断っているのは、同僚に酒が入るとやたらに触りまくる奴がいるからだ。そいつは、男だろうが女だろうが構わずに触ってくるのだ。目立たないようにはしているが、胸に触れられれば、そこが普通でない事はすぐに判ってしまう。

しかし、そんな努力もいつかは破綻する。
その日は運悪く事故で電車が遅れてしまったのだ。
普段なら余裕で新聞も読めるのだが、遅れを取り戻そうと強引に乗り込んで来る人々ですし詰め状態になってしまった。
俺は腕も動かす事もできずに、人の間に挟まってしまった。そして、俺の前に立っていたのは偶然にも、同僚の女の子だった。
俺の胸が彼女の背中に押し付けられた。電車が揺れる。その間に彼女が振り返った。
そこに俺の顔を認め、驚いた表情を浮かべた。その顔は俺の胸が膨らんでいる事をはっきりと確認したと言っているようであった。

駅に着き、人の流れに圧されて彼女とは離れ離れになってしまった。仕事場に着いても、なかなか話をする機会がない。
ズルズルと5時を回ろうとしていた。

掴まれた秘密(2/3)

「この後、付き合ってもらえませんか?」
彼女の誘いがデートの誘いなどではない事は容易に想像が付いた。俺には断る術がなかった。「来なければ、今朝の事を痴漢行為だったと言い触らしますよ。」と付け加えられたな尚更である。
連れて来られたのはカラオケBOXだった。
「ここなら良いでしょう?」と彼女。
注文したドリンクを受けとると俺に正対した。
「アナタのカラダ、見せてもらうわね♪」とシャツのボタンを外していった。俺は下着にしているTシャツの下に体型補整用のコルセットのようなものを着けている。これで胸の膨らみを目立たなくしているのだ。
「結構立派なのね♪」彼女は俺の上半身を裸にすると、剥き出しにされた俺の乳房をじっくりと鑑賞していた。
「コレだけのモノを隠しているなんてもったいないわよ。それに、ちゃんとした下着を着けないと形も悪くなってしまうわ。」と彼女がブラウスを脱ぎ始めた。
「な、何をするんですか?」とは言ったものの、俺は指一本動かす事ができなかった。
彼女は自らのブラジャーを外した。彼女の胸から豊かな膨らみが無くなった。カップの中から詰め物を外し、俺の胸にあてがう。ストラップを肩に掛け、背中のフックが閉じられた。
「どお?」と聞かれた。その意味はすぐに判った。カップに収まった俺の乳房は居心地の良い場所を見つけたように大人しくしている。それなりにあった質量が肩紐に分散されている。
「何か…楽。」一言で言えばそうなる。
「でしょう。肉体に合ったものを着けるのが一番なのよ♪」と、彼女は脱いだキャミソールとブラウスを俺に着させた。替わりに、彼女は俺のTシャツとワイシャツを身に着けていった。
「下も交換しましょう♪」とズボンが脱がされた。さすがにパンツまでは手を出さなかったが、靴下も脱がされ膝丈のストッキングを履かされた。
スカートのジッパーが上げられた。スカートの中を除けば、首から下はごく普通のOLの姿になった。
「これでお化粧すれば、完全に女の子ね♪」とバッグから出した化粧品をテーブルの上に並べた…

 
「これが俺か?」
見せられた鏡に写っていたのは、どこから見ても女の子だった。
「もうちょっと、らしく喋ったら?声も無理して低くしてるんでしょ?」
「だからって、すぐに女の喋りなんてできるかよ。」
「…可愛くなったんだから、少しぐらいサービスしてくれても…」と彼女はぶつぶつ言っていた。

結局、その後はカラオケを歌いまくった。
高い声が簡単に出るようになっていたので、自然と女性歌手の歌が多くなっていった。女物の服を着ている所為か、すんなりと元歌の歌手に成きって歌っていた。
彼女とデュエットもした。俺の方が高い声が出るようなので、彼女が低音パートを歌った。しまいには、男女のデュエット曲を歌っていた。
彼女が男性パートを歌う。男装しているので、全く違和感がない。女性のアタシは彼に抱かれるような格好で歌う。
「♪ギュッと~、抱き締めて~」とアタシが歌いきると、歌の通りに彼が抱き締めてくれた。

 

アタシ達はそのままホテルに向かっていた。
馴れないハイヒールに転びそうになるところを彼が抱き止めてくれた。アタシは転ばないように彼の腕に縋った。胸の膨らみが彼の腕に押しつけられる。
彼の顔を見上げると、何故かニヤニヤ笑っていた。

ホテルの部屋のドアを閉めると、不意に抱き抱えられた。俗に言うお姫さまだっこでベッドに運ばれた。
これから始まる事に期待して、すでに股間は濡れ始めていた。
ベッドの上で服を着たまま彼が伸し掛かってきた。彼の掌が太股を這い上がってくる。アタシはそれを拒むことはしなかった。
スカートの中、パンツの隙間から彼の指が侵入してくる。
「濡れてるんだね♪」
アタシは彼の頭を胸の谷間に導いていった。ブラウスのボタンが外れ、ブラのカップがずらされる。硬くなった乳首が晒されたと思ったら、すぐに温かいものに包まれた。
チュウチュウと吸われると、自然に「アアン♪」と喘ぎ声が漏れてしまう。
左右の乳首を交互に吸われている間にパンツを脱がされていた。彼もズボンを脱ぎ、剥き出しの下半身をアタシの股間に割り込ませてきた。
硬くなったペニスの先端がアタシの入り口を求めて彷っている。そっと左手を伸ばし、導いてあげた。
スルリと中に入ってきた。「ムムッ」と彼がうめいている。アタシ以上にケイケンがないのだろう。少しでも動けば、彼がイッてしまいそうな感じがした。
アタシだって本物は初めてだけど、オナニーでイメージトレーニングはできている。
更に男の人は、出してしまえばそれで終わりみたいな所があるから、アタシが気持ち良くなるまでイッてもらっては困るのよね。

落ち着いたのか、彼がゆっくりと動き始めた。機械ではない生身の肉棒は、複雑な動きがないにもかかわらず、アタシをこれまで以上に感じさせてくれた。
「ああん♪イイ…」
アタシは素直な気持ちを口にしていた。その声に反応して、彼の動きが激しくなった。
「あぁ、何かクル…」彼がうめいた直後、ペニスの中を塊が昇ってきた。
それがアタシの膣に放たれたと同時に、アタシもまた絶頂に達し、快感の中に意識を没していた…

 

 
…俺の頭を撫でる手があった。
「可愛かったわよ♪」と俺が目覚めたのに気付いた彼女が耳元で囁いた。
女に成りきってしまっていた事が思い出された。女のように快感にあえぎ恥態を晒していたと思うと、恥ずかしさに押し潰されそうになる。股間に意識が向くと、そこにはまだペニスが挟まっているような気がした…

俺はようやく、事の異常に気がついた!!
「何で貴女にペニスがあるんだ?」

「あなたの肉体が女になったのと同じように私の肉体はどんどん男になってったのよね。」と再び勢いを取り戻してきたペニスを俺の太股に押し付けてきた。
「だから、あなたの変化も手に取るように判ったわね。膨らんできた胸を隠す努力や、高くなってゆく声に戸惑う様は見ていて可愛かったわ。」と、俺の胸に手を伸ばしてきた。
「そんなあなたを見ていたら、私の中に芽生えた男の感情が抑え切れなくなってきたの。だから、口実をつけてあなたに付き合ってもらう事にしたの。」
首筋を刺激され、俺は「あん♪」と艶声を発していた。
「もう、ふたりとも無理をしない方が良いのよ。私は男性として、あなたは女性として認められましょうよ。ね?女でいた方があなたも良いでしょう?」
彼女の指が、俺の股間を撫であげていった。
俺は「あああん♪」と喘ぎ、彼女の手を押さえた。彼女の指が割れ目の中に入り込んでくる。
「それが貴女の返事なのね?」
俺は再び快感の波に呑まれていった…

 

掴まれた秘密(3/3)

俺は真新しい制服に包まれていた。
「とっても似合うよ。」と目の前の若い男が言った。彼もまた、真新しいスーツを着ていた。
これは、一週間の試行の評価の結果である。勿論、俺の評価ではない。彼女の男としての仕事の能力が評価されたのだ。
その結果、彼女は目出たく男性社員として迎え入れられた。逆に俺の能力では、俺は会社に不要と見做されてしまった。
が、彼女を迎え入れるついでに会社に残してもらえることになった。但し、女子社員として…
だから今、俺が着ているのはOLの制服であった。
「いつでも寿退社して良いからな♪」と、制服を渡す際に人事部長が囁いていた。

更衣室を出て職場のドアを開けた。部長に促され、皆の前に並ばされた。
「今日から、男として皆さんと一緒に仕事させてもらいます。よろしくお願いします。」と元気に挨拶する彼女=彼に続いて、俺も何か言うように促され「これまでと変わらずにお願いします…」とだけ言った。
パラパラと拍手があり、儀式が終わる。彼女=彼は昨日までの俺の席に颯爽と向かっていった。俺は机の列の最端に用意された席に付いた。
「貴女は何もしなくて良いからね。これでも読んで暇潰ししててね♪」と最も若い女の子から女性向け雑誌が手渡された。
今週は締め日があるので、新人には構っていられないという事だ。
パソコンはおろか、電話の一台もない机の上に俺は雑誌を広げていた。

「お昼、一緒にどう?」と声を掛けられた。俺は女の子達にぐるりと囲まれて、近くの喫茶店に座っていた。
「で、彼とはどこまでいったの?」と単刀直入に問われた。
「カミングアウトするからには、ヤルコトはヤッているんでしょ?」
俺は答えられずに下を向いてしまった。頬のあたりが熱くなっている。その真っ赤になった顔を見れば「やっぱりね」と見透かされる。
早々にその場を離れようと、さっさと食事を片付けたが、なかなか放してくれそうもなかった。
そこに、
「やあ、みんな元気してる?」と割り込んできた男がいた。
「済まないけど、彼女貸してくれないかな?」と清々しい笑顔を振りまく。
「あら、彼氏のご登場ね?」
「彼の頼みならね♪」
と、今度は俺を押し出すように立ち上がらせた。
「お勘定はあたしたちで出しとくから、今度ジックリと顛末を聞かせてね♪」の言葉を背に俺達は喫茶店を後にしていた。

「な、何の用だよ?」と俺は歩きながら彼に聞いた。
「午前中、暇にしてたみたいだからね。貴女に宿題をあげようと思って…」と近くのスーパーに入っていった。
「カゴを持ってて♪」と俺にカゴを押しつけ、化粧品のコーナーに向かった。最初から買うモノを決めていたのか、次から次へと品物をカゴに放り込んでいった。
「当面はこれで間に合うよな。貴女はオンナなんだから、身だしなみには気を付けないとね。使い方は雑誌にも出てるから参考にしてみてね。マニキュアくらいなら職場の自席で研究してても問題ない筈だよ。」
会社に戻ると、マニキュアと除光液、口紅をポーチに移し、レジ袋の化粧品達はロッカーに仕舞った。

その日の午後は爪を弄って過ごす事になった。
終業のチャイムが鳴る頃には、自分でもかなり満足できるくらいに綺麗に塗る事ができるようになった。
「どんな感じになった?」と聞いてきた彼に綺麗になった爪を見せた。
「良い感じじゃない♪」と褒めてくれた。何か言われるかな?とビクビクしていたが、その一言で気持ちが楽になった。
「明日は頑張って、お化粧に挑戦するんだな。一応、女子は素面不可って事になっているからね♪」
何故か明日は有給休暇をもらえる事になっていた。今日の爪の仕上がり具合から、まる一日あれば何とかなりそうな気がしていた。

 
鏡の中には特訓の成果が写し出されていた。レディース・スーツを身にまとい、真っ赤なルージュを引いた俺は、どこから見ても完璧なOLだった。
満員電車に揺られて会社に向かう途中で、お約束通りに痴漢に遭遇した。「ぁぁん…」と小さく喘いでやると、更に激しく攻めたててきた。
それなりにテクニックを持っているようで、俺は次の駅までの間、快感に揺られて過ごす事になった。

「おっ、今日は一段と美人だね♪」と彼に褒められ嬉しくなる。
「良かったら今夜付き合わない?」と早速のお誘いにOKを返した。
今日も仕事らしい仕事はなかったが、彼との夜が待ち遠しくて、あっと言う間に一日が過ぎ去っていった。
エスコートされてレストランで食事をした。いつもなら平気なワインも、少し飲んだだけで酔いが廻ってきた。
「上のラウンジで、もう少し飲もうか?」
俺はただ頷くだけだった。

エレベータを降りると、すぐに窓際の席に案内された。
「キレイ…」思わず口に出てしまうほど、街の輝きが夜の闇にキラキラと浮かんでいた。
「夜景より、今夜の君の方が輝いて見えるよ♪」
俺の中で酔いが一気に加速していった…

 

俺はベッドの上で全裸になっていた。
彼が覆い被さってくる。
「愛してるよ♪」
その一言に、蕩けてしまう。
彼の掌で胸の膨らみを揉まれただけで、もう何も考えられなくなる。

そして…
彼がアタシの中に入ってきた…

ピンクの携帯電話(1/2)

「この特性シリコンパットは、お前の体内に女性ホルモンを供給し続けると同時に男性ホルモンの活動を押さえ込む働きがある。つまり、お前の肉体は徐々に女に変わってゆくのだ。」
専用の接着剤だと言う液体が胸に塗られ、ヒヤリとする。その上に女性のバストを模したシリコンパットが押しつけられた。
俺の胸にブラジャーが巻かれ、前面のフックが掛けられると、俺の胸に女のような谷間ができあがっていた。

「無理に取ろうとするなよ。専用の剥離剤で取らなければ大変な事になるからな。」
「ど、どうなると言うんだ?」
「まず、お前の男性機能は一気に破壊される。ものの数日で股間のモノは朽ち落ちてしまうだろう。胸には醜い傷跡が残る。お前は男でなくなると同時に女として生きるにも辛い状態となるのだ。」
「そ、そんな…」
「我々の指示に忠実に従ってくれれば、即に外してやる。良いかな?」
俺は答えに詰まったが、シリコンパットは思った程大きくなさそうだ。ブラの効果で大きく見せているだけの事に気付いた。
この程度の膨らみならば誤魔化す事もできる。奴等の話に乗るフリをして隙を見て逃げ出す事ができれば、何食わぬ顔で元の生活に戻れるに違いない。
更には、コレを外す手立ても見つかるかも知れない。
「わ、判った。」と俺が言うと、
「指令はこの携帯を通じて行う。」とピンク色の携帯が渡された。

「先ずは、その身体に見合った格好をする事だな。」と女物の衣服が手渡された。
ブラと揃いのショーツを穿かされる。ストッキングが脚を覆い、ブラウスが胸の膨らみを強調する。タイトスカートにハイヒールを履かされると、首から下は「女」にしか見えなかった。
次に化粧台の前に座らされた。セミロングのカツラが被せられた。眉毛が細く整えられ、ファンデーションで肌が白く滑らかにされる。
刷毛で陰影が付けられ、目の周りと唇がしっかりと造り込まれると、鏡の中に写るのはどこから見てもひとりの「女」でしかなかった。
「喋るとボロが出るから、気を付けるんだぞ。」
「ああ。」と答えた俺の声は、華麗な姿に似合わない「男」の声であった。

 
ピロロロロッ
と携帯が鳴った。
「おお、早速の仕事か。頑張って来るんだぞ♪」と、ケープを外して俺を立ち上がらせた。
メールを開く。こいつとは別の奴が指示を出しているのだろう。
<入り口にタクシーを呼んである。目的地に着いたら指示があるまで立っていろ。>
これだけでは何をさせられるのか判らない。指示に従い待っていたタクシーに乗り込む。
中身はどうであろうと、見かけは「女」である。何とか女らしい所作でシートに座った。
運転手は何も言わず車を走らせた。

車はしばらく走ると、とある駅のロータリーに滑り込んだ。
「到着しましたよ。オブジェの前で待っているようにとの伝言です。」とドアが開かれた。
既に料金は支払われているのだろう。俺を降ろすと即にタクシーは離れていった。
駅前の待ち合わせ場所として使われているのだろう。オブジェの周囲には待ち人を待つ人がパラパラといた。
俺もまた、オブジェの近くに立った。駅ビルのガラスに辺りの様子が写っていた。そこに写る俺は、単なる人待ちの女でしかなかった。

「お姉さん♪カレシと待ち合わせ?」
若い…いかにも軽そうな二人組の男が俺に声を掛けてきた。いわゆるナンパなのだろう。
喋る事のできない俺は無視を決め込んだ。が、
「さっきからずっとでしょう?スッポかされたんだよ♪」
確かにここに来て、それそろ一時間近くになる。
「時間を守れない奴なんて放っておいて、オレ達と楽しいコトしない?」と執拗に迫ってくる。
既に退路は断たれている。女のように叫べば何とかなるかも知れない。
しかし、俺にはそれは出来なかったし、彼等も俺の事を「叫ぶこともできないか弱い女」と見下しているようだ。

「ごめ~ん♪待たせちゃって。」とそこに、女の声が割り込んできた。
俺の腕がグイと引かれ、男達の壁から取り出された。呆気に取られる男達を残し、近くのブティクに連れ込まれた。
「あんた大人しそうだから、あんな奴等につけ込まれるのよ。少しはガンと言ってやらなくちゃ。」
どうやら俺はこの女性に助けられたようだ。喋れないので、お礼の代わりに頭を下げた。
「だから、少しは声を出しなさいよ。喋れない訳じゃないでしょ?」
(実はそうなんです)と言う事も出来ずにいると…
「ひャん!!」と、俺の口から女の叫び声が出ていた。
彼女に尻を撫でられ、咄嗟に叫んでいたのだ。
「ほら、声は出るじゃない。」
確かに出た。それも女のようなかん高い叫び声だった。
もしかして、今の俺は女のような声を出せるようになっているのか?
「ぁー、ありがとう…ござい…ました…」
ゆっくりと、高さを確認しつつ、声を出してみた。ちゃんと女の声になっていた。

彼女はこの店のオーナーで、俺の事を見ていられずに声を掛けてくれたらしい。
ここまで親切な彼女を騙し続けて良いものか?と思っている所に…
ピロロロロッ
と携帯が鳴った。

ピロロロロッ
と携帯は鳴り止まない。
今度はメールではなく、通話なのだろう。受電ボタンを押し、携帯を耳に当てた。
「おい、どこに居るんだ?オブジェの所に立ってろと言ったろ?」その声は近くにいる彼女にも届いていたようだ。
店のガラス越しに外を見ると、人相の悪い男がオブジェの所から誰かを探すように辺りを見廻していた。
「い、行かなくちゃ…」俺が立ち上がろうとすると、
「あいつ、あんたの何なの?」と腕を引かれた。
「尋常でない関係なようだけど、出来るなら行かない方が良いわよ。」
俺は彼女の優しくかつ意志の強い瞳を覗き込んでいた。彼女は本当に俺の事を心配してくれているのだ。
「おい!!聞こえてるのか?」と男の声が響く。
彼女は俺の手から携帯を奪っていた。
「貴方に彼女は渡さないわ。」と言い、切ってしまった。

ピロロロロッ
と即にも再び携帯が鳴り出した。
彼女は委細かまわず、携帯の電源を落としてしまった。
「あんな男の元になんか戻っちゃ駄目よ。帰る所がないんなら、あたしの所に居たら良いわ。」
「良いのですか?見ず知らずの…私にそこまでして…」
「何を今更♪あたしがあんたを気に入ったの。それで十分でしょ?」彼女の向けてくれた笑顔に、俺はこれまでの事を話す事にした。

 

ピンクの携帯電話(2/2)

「そうなんだ…」と彼女は言った。
「でも、良く言ってくれたわ。改めてよろしく♪」と握手を求めてきた。
「あたしは里沙。あなたは…って、名前を聞いてもその姿で男の名前はナイわよね。あなたの事は美沙って呼ぶ事にするわ。」
「美沙…ですか?」
「あたしの遠縁の従妹って事にしましょ♪ お店も手伝ってくれると助かるわ。」
「お、俺。男ですよ。お客さん大丈夫ですか?」
「何言ってるの?美沙は女の子でしょ?何も問題ないじゃない。ほら、こっちに来てご覧なさい。」とフィッティングルームに連れ込まれた。

あっと言う間に服が脱がされてしまっていた。
彼女は、ブラの上からシリコンパットに手を充て具合を見ていた。
時間の経過によるものなのか、胸に貼り付けられたパットは肌色に染まり、本物のバストのように見えている。
「境目も解らないわね。本気で専用の剥離剤でないと手に負えないようね。」とブラを外してバストを露にした。

「ぁあん♪」不意に乳房の先端を摘まれ、その刺激に俺は思わず声をあげてしまった。
「可愛い声ね?」と里沙が言う。それよりも、摘まれた刺激が伝わってきた事に、何か危険なものを感じていた。
「結構スタイルも良いじゃない。ウエストもくびれていて…本当に男だったの?」
今の俺はショーツとストッキングしか身に着けていなかった。下着で矯正されている訳でもないのに、俺の腰は女のようにクッキリとくびれができていた。
バストも当初より大きくなっていないか? それ以前に、乳首はこんな形をしていたか?その触り心地は決してシリコンなどではない!!
「形の良いお臍ね?」俺の後ろに回った里沙が鏡越しに俺の裸体を見ていた。腰から廻された手が、俺の腹の上で臍の穴を弄んでいる。
俺の腹には体毛が密生していた筈だが、今は見る影もない。これも全て奴が言っていた女性ホルモンの所為なのだろうか?
里沙の手がストッキングの縁から中に滑り込んできていた。更にショーツの中に入り、俺の股間に指を這わせた。

(?!?!?)

里沙が指を送ると、指先が俺の胎の中に潜ってゆく。そこに、女の割れ目があるとでも言うのだろうか?
俺は、男にある筈のない「穴」から侵入してくる異物を感じていた。

クチュクチュと淫靡な音が聞こえていた。
「ぁあ、ああ~ん♪」
彼女が与えてくる刺激に、俺は女のように喘いでいた。
「美沙って感じ易いのね♪」と里沙が俺の耳に息を吹きかけた。
「あんっ!!」膝から力が抜け、ガクガクと崩れ落ちていく。
何がどうなっているのか…俺の頭は混乱を極めていた。
「信じられないわね。オマタをこんなにグショグショにしてしまう美沙が男だったなんて♪だけど、あたしは信じているわよ。美沙が嘘をつけない娘だって解ってるから。」

乱れた呼吸が落ち着くまで、俺はフィッティングルームの床に座り続けていた。
里沙が置いておいてくれたショーツに穿き替え、元通りに服を着て店に戻った。
里沙がガラス越しに外を見ていた。声を掛けると、
「あいつも諦めたようよ。いなくなって大分経つみたい。」と教えてくれた。

「本当に良いのか?」俺が尋ねる。
「何が?」
「男の俺をここに居させるって事…」
「男…ね?今夜が楽しみだわ♪」と答え、里沙は笑みを浮かべた。

 

 

「美沙ちゃん。」と里沙さんに呼ばれた。
「は~い♪」と畳んでいた商品を脇に置いて里沙さんの所に向かった。
「フィッティングルームを使うから、店番よろしくネ♪」と里沙さんはお客様(まだ高校生くらいだよね?)と一緒に奥に向かった。
ああ言って消えた時には、中でナニが行われるのかは想像に難くない。しばらくして女の子らしい色っぽい喘ぎ声が聞こえてきた。
彼が男の子であるのは判っていた。里沙さんも前から目を付けていたようだ。
(大丈夫よ。里沙さんの手に掛かれば、即に綺麗になれるから…)
アタシは心の奥で彼=彼女にエールを送ってあげた。

 
ピロロロロッ
と携帯の鳴る音がした。引き出しを開けるとピンク色の携帯がメールの着信を知らせていた。
「これってアタシのだよね?」
それは奴等から渡された携帯に違いなかった。何気なくメールを開く…
<残金の入金を確認した。生理が来れば奴はもう元に戻る事はない。以降、我々から接触する事はないだろう。>
(あれ?)何かが引っかかった。そう言えばこの間、アタシも生理が来たけれど…
「奴」ってアタシの事?

 
例え、それがアタシの事だとしても関係ないわよね♪
アタシは里沙さんと一緒にいて幸せなのだから。
もしかしたら、あの娘も一緒に3人で暮らす事になるかも知れない。

アタシは3人で絡み合う姿を想像し、ほんのりとショーツを濡らしていた。

就活セット

「就活用のスーツが欲しいんですが、こういう所初めてなんで…」
「それでしたら就活用のセットがあります。スーツの他にシャツや靴もお安くなってますよ♪」
女性店員のノリの良い応対に
「じゃあ、それでお願いします。」と即答してしまっていた。

サイズが計られ、試着室に連れて行かれた。
「裾を見ますから、ズボンを穿いてみて下さい。その後で靴のサイスも見ますから、靴下も履き替えておいて下さいね♪」
と紺色のズボンと黒い薄手の靴下が渡された。
僕はジーンズを脱ぎ、スポーツソックスを脱いで、まずは靴下を履いてみた。
靴下はハイソックスかと思っていたが、以外と伸びて膝の上にまで達してしまった。
ズボンで隠れる所なので大きな問題ではないので、店員さんへの確認は後回しにして次のズボンに取り掛かった。
ベルトを締め、用意ができた事を伝えると、早速やってきた。手にしたハンガーを壁に掛け、裾を調整してクリップで止めた。
「長くありませんか?」と僕が言うと
「これで良いのです。任せてください。」と取り合ってくれない。この分では靴下の件も無視されるに違いない。
「靴を見てきますから、シャツを替えて上着を着てみてくださいね。」と言って離れていった。
僕はカーテンを閉め、ワークシャツを脱ぐと彼女が置いていったワイシャツの袖に手を通した。
「あぁ;」
またか…と言う思い。シャツのボタンが左右逆に付いている。多分…いや、間違いなくこれは女性用のシャツである。
当然のように「問題ありません」と言う店員さんの声が頭の中を往復していた。
無駄な事は止めておこうと、僕はそのまま、慣れない手で何とかシャツのボタン留めた。

「良いですか?」と店員さんの声。
カーテンを開けると革靴が揃えられていた。パンプスでも履かされるかと思ったが、流石にそれはないようだ。
「少し歩いてみて下さいな♪」と言われてバックヤードの通路を歩いてみた。
思ったより踵が高いのでバランスが取り難い。ズボンの裾が長めなのも頷ける。
「良いみたいです。」踵の高さも慣れ次第だと自分を納得させてそう言うと、
「少し時間が掛かりますけど、お持ち帰りしますか?」と聞いてきた。
「下の階に休憩所がありますから。ドリンクもサービスですし、理容室も併設していますので、髪型も整えてはいかがでしょうか?」と割引券が渡された。
割引券に釣られて「持ち帰り」を選択すると、
「いそいで仕上げちゃいますね。」と彼女は脱いだ傍からカーテン越しにズボンを抜き取ると、いそいそ行ってしまった。
元に着替えようとしたが、着てきた服がない。
文句を言おうにも、彼女はいない。見ると、替えのボトムは存在していた。が、それはどう見てもスカートであった。

 
その時、足元に紙が落ちているのに気付いた。「お着替えは階下の理容室で預かっています。」
何も履かずにパンツ姿を見られるのと、スカート=女装するのとを天秤に掛けてみた。
バックヤードには人の気配はなかった。階段もすぐ近くにある。見られても一瞬である。
どちらが誤魔化しやすいか?

僕はスカートを履いて階段を降りていった。

 

休憩所は無人だった。
その隣に理容室の扉があった。中には店員とおぼしき人が一人いるだけだった。
「すみません、こちらに着替えが届いてると聞いたんですが…」僕は扉から首だけ突っ込んでそう言った。
「ああ、就活セットの方ですね。そちらのカーテンの奥に用意してあります。」そう言われ、そそとカーテンの内側に滑り込んだ。
そこにはベッドがあり、カゴの中に寝間着のようなものが入っていたが、僕の服はどこにも見当たらなかった。
「全身マッサージがサービスとなっています。カゴの中の服に着替えたら、声を掛けてくださいね♪」
ああ、サービスなのか…と、その流れで僕はカゴの中の服に着替えていた。

塗り込められたオイルの香の所為か、マッサージが始まると即に僕はうとうとし始めていた。
マッサージの心地よさて相まって、頭がぼーっとしていた。
いつの間にか、僕は椅子に座っていた。

瞼を開くと向かい側に女の子が座っていた。
軽く会釈したが、同じタイミングで彼女も頭を下げていた。二人して照れ笑いを浮かべていた。

「いかがですか?髪を少し明るめに染めさせていただきました。ムダ毛も綺麗に処理できていると思います。」と、理容室の人が声を掛けてきた。
しかし、声は後ろから聞こえるのだが、彼女は僕の前に座っている女の子の後ろのから近付いて来ていた。
ようやく、僕の前にあるのが「鏡」であることに気付いた。
と同時に向かいに座っていた娘は、鏡に写った僕自身に他ならないことを知った。

唇に指を当てた。鏡の中の娘も左右逆だが、同じ動きをしている。
指先に触れた唇には口紅が塗られていた。鏡の中の娘が僕自身だと判らなかったのには、化粧の効果もあったのだろう。
しかし、鏡の中の女の子が綺麗にお化粧されているという事は、僕の顔に化粧が施されているという事でもあるのだ。

 
「お待たせしました♪」と次に入ってきたのは売り場の店員だった。スーツの入った袋を持ってきていた。
「さあ、こちらへ…」とケープが外され、全身を写す姿見の前に立たされた。
ピンクのワンピースを着た可愛らしい女の子がそこに立っていた。
「これなら、どんな就活もOKね♪」と彼女達の声が合わさる…
「あ、あの… どんなって言われても、僕は男ですから、この格好では…」
と、僕はようやくソレを言う事ができた。

「……」

彼女達はしばらくの間、顔を見合わせていた。
そして、
売り場の店員が持っていた、スーツの入った袋と大きな紙袋が手渡された。
「紙袋の方に着てきた服と、セットの小物が入っています。」
「こ、今回はカットモデルという事で、一式を無料でサービスさせていただきます。」
0円と打たれたレシートが理容室の店員から渡された。

「頑張ってくださいね~♪」
僕はこの格好のまま、押し出されるようにして彼女達に見送られた。

 

 

「ねえ、彼女?」
と僕に声を掛けてくる男がいた。
「芸能界に興味ない?タレントになってみたいと思ったコトない?」

(就職できるなら、何でも良いかな?)
自棄になっていた僕は、男に向かって言った。
「よろしければ、お話を聞かせてもらえますか?」

こうして、僕の就職活動が始まったのだ。

 

あたしは誰?(1/4)

目の前に立っていたのは「俺」だった。
しかし、そこには鏡がある訳ではない。
俺ではないもう一人の「俺」が、そこに立っているのだ。

 

何が起きたかは解らない。一瞬のうちに辺りが白い光に包まれていた。
得体の知れない振動が魂を揺さぶる。肉体は石化したかのように、指一本動かす事ができない。
振動は俺の魂を肉体から切り離そうとしていた。肉体の感覚が薄れてゆく。周りの音が遠退き、ノイズの中に埋もれてゆく。
視界に靄がかかり、色を失ってゆく。灰色の世界が漆黒に染め上げられる。
五感が失われていた。

しかし、ふと目を使わずに辺りを見る事ができる事に気付いた。
肉体を介さずに空間を把握しているようだ。それを無意識のうちに「見る」という感覚に置き換えていた。
俺は「魂」として存在しているようだった。
俺は俺の肉体から離れてみた。
肉体は3Dの映像のようだった。容易に肉体から抜け出てゆく。振り返ると、そこに「俺」がいた。

これが今の俺の置かれている状況だった。

 

辺りを見ると「俺」以外にも様々な人がその場に石像のように立ち尽くしていた。
すぐ脇には可愛い女子高生が立っていた。俺は好奇心に逆らう事はできず、その娘の傍らに移動していた。

手を伸ばす。
彼女の肉体もまた3Dの映像のようてある。簡単に俺の手を彼女の中に呑み込んでしまった。

俺は彼女の背後に回り、彼女の脚に俺の脚を重ねた。
手のポーズも同じにし、頭を重ね、同じ方向を向いた…

ふと、眩暈のようなものを感る。そして、騒めきが聞こえた。
耳だけではない。五感が復活していた。魂が肉体をまとっている。融合し、肉体と魂が同じものとして感じられる。
辺りを包んでいた白い光は消えていた。いつもの光景が戻っている。
石像のようだった人々も動きだしていた…
ただ一体を除いて。

「俺」は未だ、その場に立ち尽くしていた。

 

俺は「俺」に近づき触れてみた。暖かく、血は通っているようだ。
しかし、このままでは何かの拍子に倒れてしまう。怪我をするかも知れない。
俺は近く見つけたベンチの端に鞄を置くと「俺」をベンチに座らせようした。
石像のような「俺」であったが、本物の「石」となっている訳ではない。
しかし、成人男性の質量は、いかんせん、この肉体には負荷が大きかった。
それでも、ベンチのところまで引きずっていった。

座らせようとしたが、腰を曲げる事ができない。
仕方なく、ベンチの上に横たえる事にした。
俺も疲れたので座ろうとしたが、ベンチは鞄を枕に「俺」が占拠している。
かと言って近くに座るところもない。俺は「俺」の頭を持ち上げ、その隙間に座る事にした。端から見れば膝枕をしている格好になる。
今の俺は「可愛い女子高生」にしか見えない。そんな娘に膝枕してもらえるなど「俺」にはあり得ない事象であった。

 

まあこれで、なんとか俺も一息つける。
今の自分の状況を確認する余裕がでてきた。鞄を「俺」の胸の上に置き、中を確認してみた。
ノートには「3-2 広瀬美香」と名前が書いてあった。
パスケースには彼女の学生証が入っていた。学校名も書いてある。制服の感じから思っていた通り、北高の生徒だった。
鞄の中には鏡もあった。そこに写っていたのは学生証の写真と同じ…より、少し大人びた…顔があった。

俺は本当に「広瀬美香」という女の子になってしまったのだろうか?
意識を凝らすと、胸を締め付けるブラジャーの感覚を感じられた。制服の上から胸に手を当てる。服の下にブラジャーのカップがある。更にその下には、確かに「女の子の膨らみ」が存在した。
下の方も確認したかったが、太股の上には「俺」の頭が乗っている。下半身に意識を凝らすと、スカートの下の下着がトランクスなどではない事がわかる。
更に意識を凝らす。股間にあるべきモノの存在は一向に感じられない。逆に、その隙間に熱気がこもり、汗をかきだしたような感じがした。
俺は何かを否定したくなり、「俺」の頭を抱えるとギュッとその後頭部を股間に押しつけていた。

あたしは誰?(2/4)

いつの間にか、あたりは暗くなっていた。
多分、さっきのように白い光に包まれないと元に戻る事もできないのではないのだろうか?俺の中ではそう結論付けられていた。
それまでは、俺が「広瀬美香」なのだ。だから、今は「美香」として行動しなければならないのだろうか?

俺は「俺」の服から携帯を取り出した。

「もしもし、あたしは広瀬美香と申します。大木寿人さんですね?」わざわざ聞かずとも寿人の声は判っている。しかし「美香」はそれを知ってはいないのだ。
「工藤晃良さんが大変なんです。すぐに来てもらえないでしょうか?」自分の事を他人事のように話すのは恥ずかしかったが、今は親友の寿人に頼るしかない。
俺が場所を告げると「すぐ行くから。」と言い、奴には似合わない「ありがとう。」と続けて通話が切られた。
その「ありがとう」という言葉に、俺の心臓がドキリと鳴動した。
(何なんだ、この感じは?)これはまるで「恋する少女」のようではないか?確かに、今の俺の姿は「少女」である。
まさか、肉体の性別に俺の意思が引きずられているとでも言うのだろうか?この先、元に戻れずにいると、この俺が女のように考え、女のように行動するようになってしまうのか?
俺は両腕で体を抱いてブルブルと震えていた。

 
バタンと音がした。
音のした方を見ると、いつの間にかそこに寿人のクルマが止まっていた。近づいてくる人影は寿人…
ホッとすると同時に、何故か目から涙が落ちてきていた。
「良かったら、一緒に僕の家に来て晃良がどうなったのか話してくれないか?」
俺は首を縦に振り「俺」を抱えてクルマに乗り込む寿人の為にドアを開けてやっていた。

 

クルマは寿人の家に着いた。
「俺」を降ろし、寝室のベッドに横たえると、俺達は居間に移動した。
寿人がホットココアを注いでくれた。俺としてはコーヒーを飲みたかったが、見た目は女子高生である。奴もその辺を考えたのだろう。思っていた以上に美味しかったので、奴の選択はあながち間違ってはいなかったようだ。

「晃良は何と言っていた?君の知っている事を教えてくれないか?」寿人が聞いてきた。
俺は… 俺は俺の体験した事を素直に話す事に決めた。
「その瞬間、何が起きたか解らなかった。一瞬のうちに辺りが白い光に包まれていた。」
寿人の前では「美香」を装う事は難しいし、俺はこれから俺が「工藤晃良」である事を語ろうとしているのだ。
「得体の知れない振動が魂を揺さぶり、魂を肉体から切り離そうとした。周りの音が遠退き、視界に靄がかかる。五感が失われたと思った次の瞬間、辺りを見る事ができる事に気付いた。その時はもう、魂は肉体から切り離されていたんだ。」
寿人が俺を見ている。俺は口調など一切気にせずに先を続けた。
「そこには様々な人が石像のように立っていた。すぐ脇には可愛い女子高生がいた。俺は好奇心に逆らう事はできず、その娘の肉体に魂を重ねた。」
俺は寿人の瞳を覗き込んで言った。
「その時、光が消えた。そして、俺はこの娘になった。寿人。俺が晃良なんだ!!」

寿人は大きく息をついた。
「信じられない話しだ。が、お前が晃良だという事は間違いなさそうだ。それに、この騒動の一端も見えてきたようだ。」
「騒動?」
「ああ、お前はそれ所ではなかったんだよな。巷ではお前のその肉体と同じように動かなくなった人が、ほぼ同時に何人も現れたんだ。皆が皆、そうなった訳でもないのに、質の悪い伝染病か何かのように、町中パニックのようになっているんだ。」
「知らなかった…」
「結局は、その光の所為で魂が抜けてしまったと言う事なのだな。お前のように魂の行き先が判っていれば、元に戻せる可能性もあるというものだ。」
「すぐには戻れないのか?」
「無茶を言うなよ。俺は可能性があると言っただけだ。今の状況では元に戻れないと覚悟しておいた方が良かも知れないな。」
「なっ?戻れない?? 俺にこの先、広瀬美香という女の子として生きて行けと言うのか?」
「戻れなければ、そうするより他にあるまい? 今のお前はだれが見ても愛らしい女の子だよ。それに、お前がその姿でお前自身であると主張してみろ?彼女の両親は何と思うだろうな?」

俺の脳裏には彼女の両親の悲しむ姿が写し出されていた。
「パパ…ママ……」
俺は無意識のうちに呟いていた。

 

「おお、そうだ。お前は今未成年の女の子だったんだな。もう、夜も遅い。ご両親が心配しているだろう。電話の一本でも入れておいてあげなければな♪」
「俺の親は心配などしないぞ。」
「お前のじゃない。美香ちゃんのだ。電話番号判るか?」
「えっ? あぁ…」突然聞かれて口を突いたのは、俺が知る筈のない美香の家の電話番号だった。

「すいません。長々と引き留めてしまいまして。即に送っていきます。」と寿人が電話の向こうの人に向かって深々と頭を下げていた。

再び寿人のクルマに乗り、美香の家に向かった。
「俺はどうすれば良いんだ?」
「お前の事を美香の両親に言うかどうか、と言う事か? 先ずは正直に言っておいた方が良いだろう。その時点で拒絶されたら、このクルマで帰ることはできる。」
美香の家は意外と近く、寿人とはそれ以上の話はできなかった。

 
父親は何も言わなかった。
「美香は元に戻れるのでしょうか?」母親は心配顔で寿人に尋ねる。
俺は寿人を振り返った。
「今は何とも言えません。」寿人は正直に答えるしかなかった。
「私も研究者の端くれです。お嬢さんと私の親友を元に戻すべく努力します。」

寿人の真摯な態度が功を奏したのか、俺はこの家に置いてもらえる事になった。
もちろん、美香として振る舞う事が絶対条件だった。
そして、美香として学校に通った後、寿人の所で元に戻るための研究を手伝う事が加わる。
寿人は毎日、美香を送り届けるとともに、研究の成果を報告する事になった。

あたしは誰?(3/4)

美香としての生活は何とかなるようだった。
日常の事は体が覚えているというのだろうか、無意識に任せていれば美香として行動してくれる。
俺が意識的に行動する時には、美香の記憶にアクセスして奇怪しくないか確認するようにしている。
そんなこんなで、問題は起きていないようだ。

俺は今日も寿人の家に立ち寄った。
最初の数日はいろいろと調べられたが、その後はかなり暇をしている。とは言っても暇なのは俺だけで、寿人は何かと忙しくしている。
現時点での最大の問題は「俺」の肉体だった。魂が抜けているとはいえ、肉体は生きているのだ。肺は呼吸し、心臓は血液を廻し続けている。
点滴で栄養も補給している。しかし、「俺」の肉体はどんどん衰弱していった。魂が存在していない事が問題らしい。
美香や俺(魂)の事は二の次に「俺」の肉体をなんとかしようと必死になっていた。

そんな彼の傍らで暇潰しに雑誌を読んだり、気が向けばコーヒーを淹れたりしていた。
「あぁ、ありがとう。」と寿人が手を休めてコーヒーを受けとる。
「退屈じゃないか?」と聞かれたので、
「大丈夫だよ。これを読んで暇を潰してるから。」と読んでいた雑誌を見せた。
「お前、それを読んでいるのか?」と寿人が不思議そうな顔をする。
「クラスの皆も読んでるって。結構面白いよ。」

「それって、もろ女子高生向けの雑誌じゃないのか?」
「そうだけど?」
と答えると、何故か寿人は頭を抱え込んだ。

「どうしたの?」と彼の顔を覗き込むと、寿人は顔を上げ
「お前の部屋のベッドの下に積まれていたのは何だったけ?」
と、唐突な質問をしてきた。

「え?ママがうるさいから綺麗にしてるよ?」
「美香のじゃない。工藤晃良のベッドの下だ。」
あぁ、確かにあそこには…
「輸入モノのグラビア誌だったよね。金髪のお姉さんが裸になってて…」

何故か言葉を詰まらせていた。グラビアの女性は股を開き、無修正の性器を晒していた。手には男のイチモツを握り、口にも咥えて…
目の前にその映像が浮かんだ途端、ボッと音が聞こえるくらい俺の顔は真っ赤に染まっていた。

「やはり、女性化が相当進んでいるようだな。女性化というよりは美香ちゃんと融合していっていると言う事か?」
「どういう事?」
「簡単に言えば、工藤晃良という人格が薄れてきているという事だ。」
「俺は自分が工藤晃良だと認識できているよ。」
「しかし、広瀬美香としても存在している。」
「それは、この肉体が美香だから、生活する上では美香になってないといけないからね。」
「では聞くが、俺とお前は男同士か?」

 
「あ、イヤ!!」
俺は女の子のように叫んでいた。突然、肩を捕まれたのだ。何で叫んでしまったのだろう?
「ご、ごめん…」と叫んだ事を寿人に謝る。しかし、
「お前が謝る必要はないんだ。しかし今の一瞬、お前は晃良ではなく美香だったのだろう?多分、今のお前は意識していないと工藤晃良でいられないのではないか?」
言われれば、そのような感じもする。が…
「俺は工藤晃良だ。体は女でも心は男のままだ。」
「では聞くが、美香でいる事はイヤか?」
「イヤって?」
「聞き方が悪かったかな?美香のフリをするのは苦痛か?」
「べつに?前にも言ったが、無意識にしてれば美香として行動できるし、美香の記憶も自由に読む事ができる。」
「無意識…か…」
と寿人はそう呟いて沈黙してしまった。

 

 

「ひとつ実験して良いか?」
「な、何だよ?」
「ちょっと催眠暗示を掛けさせてくれないか?」
「何をしたいんだ?意識がない時にエッチしようとか考えてるんじゃないのか?」
「晃良とは違うよ。お前の美香ちゃんとの融合度合いを確認するんだ。」
「ま、まあ良いか…」と寿人に促され、ソファに腰を降ろした。
「ゆっくり息をして…吸って…吐いて…気持ちを楽にして…先ずは美香ちゃんの過去に遡っていくね。」

俺は寿人の言葉に従い、美香の記憶を辿っていった。

  …高校生の現在…
  …中学はセーラー服だった…
  …着物を着ての初詣…
  …プールで感じた男の子達の視線…
  …小学校の卒業式…
  …初めてのブラジャー…
  …初恋は実習の先生…
  …浴衣を着て皆で踊った盆踊り…
  …お雛様を飾った…
  …鬼のお面を付けて逃げ回るパパ…
  …白いお髭を付けてプレゼントをくれたサンタのパパ…
  …枕元で絵本を読んでくれるママ…
  …ママの子守歌を聞くと、
       あたしは
         即に眠ってしまう…

あたしは誰?(4/4)

「…ゃん、美香ちゃん。」
誰?あたしを呼ぶのは?
それは男の人の声。でもパパじゃない…ああ、寿人か…
「ん~~っ♪」と伸びをする。どうやら、いつの間にかソファで寝てしまっていたようだ。
「もう帰る時間?」とあたしが聞くと、寿人が何か不思議そうな顔をしている。
「あたしの顔、何か付いてる?」
「それは大丈夫だ。時間もまだある。それよりも美香ちゃんに聞いておきたい事があるんだ。」
「何?」
「目が覚めた時、何か違和感はなかった?どこか不自然だとか。」
「そんな事ないよ。まあ、いつもより気持ち良い感じがしたくらいかな?」
「じゃあ、工藤晃良と名前を知ってるか?」
「あれっ?誰だっけ。知ってる筈なんだけど思い出せないヨ♪」
「そうか…」と言葉を切る。
「じゃあ、最後の質問だ。君と俺の関係は何だったかな?」
「当たり前じゃない。親友でしょ…て、男と女の間で親友はないか。それに歳も離れてるのにね。友達よりも親密な関係…ズバリ!! 恋人よね♪」

何故か、寿人があたしの恋人だっていう事が、たった今確定したような気がした。
あたしがまだ高校生だからって言って肉体的な関係はないけど、一緒に旅行だってしたよね?

「ああ、工藤晃良って人、あたし達が旅行に行った時に一緒だった人でしょ?どこかオタクっぽい感じの人♪」
「いや、彼の事はもう良いんだ。それより、もう時間だから送っていこう。」
って、何かはぐらかされた気がする…

 

いつもは玄関で別れるのに、今日はパパとママに話があるって上がり込んでいた。
あたしを部屋に追いやって何か深刻な話を始めていた。
あたしは部屋に入るとクローゼットを開けた。あとでもう一度寿人に合う時に、いつもの制服じゃ味気ないものね♪
休みの日に会う時には私服だけど、今夜はもう少しオシャレしてみたい感じ。ベッドの上に広げてあれこれ悩んだ末、ピンクのフワフワ・ワンピースに決めた。

「美香~、寿人さんが帰るわよ~」とママが呼んでくれた。
「は~い♪」と返事して、もう一度鏡に写しておかしくないか確かめた。
「す~みと♪」と彼に抱きつく。
「美香。親の目の前で何ですか、はしたない。」とパパ。
「じゃあ見てなければ良いのよね♪」とあたしはサンダルを履くと寿人の腕を引っ張った。
「それではお休みなさい。」という寿人の挨拶もそこそこに玄関の扉が閉められた。
「どう?この服。可愛いでしょ?」とモデルのように回転した。
「お前が選んだのか?」
「結構悩んだんだけどね。お化粧もしてみたんだよ。」と顔を見せる。
「可愛いよ♪」と寿人の顔に笑みが浮かぶ。
「ありがと♪」とあたし。そして、あたしの顔を覗き込むようにしている寿人の首に腕を回した。

寿人の顔を近づける。
少し首を傾げて、もっと引き寄せる。
あたしは瞼を閉じて、寿人の唇に触れた…
寿人の腕があたしの背中に廻った。そのままギュッと抱き締められる。
(良いよね♪)
あたしが舌を伸ばすと、寿人の舌が絡み付いてきた…

 

それから数日後、工藤晃良さんのお葬式が行われた。あたしは寿人と一緒に親族の席の後ろに座っていた。
納棺にも立ち会った。菊の花を彼の耳元に置いてあげた。
「ありがとう」と寿人が言った。

 

 

「パパ、ママ。今日まで育ててくれてありがとう。」
あたしはウェディングドレスに包まれていた。
「幸せになるのよ。二人分の…」
「小夜子…」パパがママに声を掛けた。
「その事は美香には…」
「そうね。寿人さんは良い人だから、すべてを任せられるわね。」
ママの目がウルウルしているのが判った。

あたしは今日、あたしの二十歳の誕生日に寿人のお嫁さんになります。
「どんな事があっても、君を愛し、守ってあげるからね。」
そう言ってくれた寿人が祭壇の前で待っている。あたしがパパの腕に手を掛けると、大きな木製の扉が開いた。
その向こうには、彼に向かって真っ直ぐに敷かれたバージンロードが待っていた…

あたしは誰?(おまけ)

気がつくと、目の前に寿人の顔があった。

「あれ?ここはどこだ?」
そこがベッドの上である事は解った。内装からホテルの一室であろう事も想像できる。
ここがどこにあるホテルで、何でここにいるのか?
それを確認したかった。が、それ以上に確認したい事があった。

下腹部に感じる異物は何だ?何故、俺はこんなにも股を広げている?何で寿人が俺の上に伸し掛かっている?

「寿人?」と俺が声を掛けると、寿人は何か不思議そうな顔をした。
それ以前に、俺の声がおかしい。俺の声ではないような高い…女のような…声だった。
「あ、あ~~。」
確かに俺の声ではない。

「晃良、喘ぐんなら、もう少し色っぽくやってもらえないかな?」
「あ、喘ぐって?」
「ま、まあ落ち着け。お前の質問に答えてやるから。ここはハワイだ。俺は、新妻の美香ちゃんと新婚旅行中。そして今、まさに新婚初夜の儀式の真っ最中だったところだ。」
「なら、何で俺はここに?」
「まだ、記憶が安定していないみたいだな。お前は美香ちゃんに憑依した事さえ忘れてしまったようだな?」
「憑依って?」
「ま、まあ即に判る事だな。今のお前は俺の妻となった旧姓広瀬美香その人だ。」
「な?」
「言ったろう?今、俺達は初夜の儀式の真っ最中なんだ。色っぽく喘げないなら、少し黙っていてくれないか?」

そう言われて俺が黙ると、寿人は腰を動かし始めた。と同時に下腹部の異物が同じように動いている。

「ま、待て。何をしているんだ?」
「いや、待てないね♪だから、黙ってろと言ったろ。俺は今、美香ちゃんとエッチの真っ最中なんだから。」
「美香ちゃんて?」
「お前の事だよ。ほら、奥まで当たってるだろう?」と言うと、異物が俺の胎の奥の壁に当たった。
「あっ、あああん♪」何故か艶めかしい声が俺の口からこぼれていった。
「どうだい♪気持ち良いだろう?」俺の胸の先で、乳首がプルリと震えた。
俺は俺の胸に男にはありえない肉塊がある事を発見した。これでは、俺はまるで「女」じゃないか?男に組敷かれ、股間にペニスを咥え込んで…

ようやく、俺は異物の正体に辿り着いた。俺の股間には膣が存在し、その中に寿人のペニスが入り込んでいるのだ。

 

俺の「女」の肉体が、快感を求めていた。快感は寿人の行為から産まれてくる。だから…
「ぁあ、もっとシてくれ…」
俺は寿人に求めていた。そして自ら腰を振り、快感を追いかけていた。
「なら、余計な事は言うな。素直に快感に身を任せていろ。」
寿人の動きが激しくなった。
「あん。ああん。あん♪」
女である事を受け入れた事で、肉体の感度が数段にアップしたようだ。俺の口からは途切れることなく、女の淫声が紡がれてゆく。
その淫声は俺の快感を増幅させるとともに、寿人のペニスを元気付かせていた。

快感が重なり合い、更なる高みへと「俺」を押し上げてゆく…
「お、俺…このままイッちゃうのか?」
「ああ、イかせてやるよ。マイ・ハニー♪」
「あ、ああ…イク?イクの? ああ、ああ、ああ~~~ん!!」
俺の膣に寿人のザーメンが放たれたと同時に、俺は嬌声をあげ、絶頂に達していた…

 

 

あたしの髪を撫でているのは、愛しい旦那様の暖かな掌だった。
「あたし、イけたの?」と聞くと
「ああ、可愛かったよ♪」と応えてくれた。
「もう一回シようか?」と彼…
あたしは「うん」と答えて、彼の唇に吸い付いていった…

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