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2009年11月14日 (土)

戦い(5/5)

俺の銃は赤黒く変色していた。それでも、俺を男に戻す事はできてくれた。
しかし…
男に戻れたにもかかわらず、俺の中にもやもやした不満が残っていた。それは日を追う毎に大きくなっていった。

目の前で戦いが始まっていた。二人の女が拳銃を撃ち合っている。
この街では当たり前の風景である。
勝負が付いたようだ。勝者は快感に顔を赤らめ凱旋していった。後に残ったのは精が尽き果て地面によこたわっている敗者の姿だった。
彼女の周りに何人かの女が集まってきた。彼女の受けたダメージを確認するとともに、手に握られた銃の状態も見ていた。
「ホテルに行って休みましょうか?」と女が声を掛けた。彼女は支えられながらも、自分の足でその場を立ち去っていった。
「もし、事故が起こり彼女が無垢の女になっていたら、彼女等の手で施設に連れて行かれる。」
その声に振り向くと奴が立っていた。
「どうしてここに?」
「君の事が心配でね♪」と奴はにやつくように笑った。
「こいつが君の事をえらく気に入ってしまってね。」と奴に寄り添って立っていた彼女がほんのりと顔を赤くした。
「君の戦いが終わったら、少しの時間で良いから彼女の相手をしてもらいたくてね。」
「残念だったね。今日の戦いは俺ではなかったみたいだ。」
「それはどうかな?さっきの彼は既に変身を解いているよ。だから、もう戦う事は可能なんだ。」
と俺の目の前に銃口を晒した。と、同時に俺は「敵」の存在を感じた。
俺の手に銃が飛んできた。股間から銃が失われ、俺は女になった。俺は闇雲にトリガーを引いていた。
「無理しない方が良いですよ。穢れている間に大分脆くなってますからね♪」
俺の白銀の弾は奴の遥か手前で地面に落ちていた。俺の精力をありったけ注ぎ込もうとしたが、奴の言うとおり銃は耐えきれそうになかった。
「ど、どうすれば良いんだ?」
「君は何もできずに、僕に負けるだけだよ。」彼の打ち出した弾が再び俺を貫いた。
「これで勝負は着いたね♪じゃあ場所を変えよう。」

 

俺は再び彼女に組敷かれていた。
めくるめく快感が再び俺を飲み込んでいった。
「良かったら、このまま僕達と暮らさないか?」と奴が提案してきた。「君さえ良ければ僕が養ってあげるよ♪」
「このまま女でいろと?」
「君もそれを望んでいるんじゃないかな?」
彼はケースに仕舞っていた、赤黒く変色した俺の銃を取り出した。
「既に、こいつを撃つ事もできなくなっているのだろう?」
「か、返せよ。」
「男に戻りたいと言うのかい?今度戻ったら、次はいつ女になれるか解らないよ。もしかしたら、一生訪れないかも知れない。」
彼の言葉に俺は一瞬で固まった。
「その快感を手放してしまって後悔しないかい?」
俺の決心が揺らぐ。
その心の動きに合わせるかのように、銃の形が崩れてゆく。
「ほら、自分の心に正直になりなさい♪」

俺は…

-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-
「アンシーズ」に触発された感じです。

剣を使った話しは以前「;最強の剣」で書いていますので、獲物は拳銃にしました。
イメージ的には「けんぷファー」の茜ですかね?

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コメント

何度も読み楽しんでいたら気になるのこと
「施設」で何をしているのかな?

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