« ご褒美 | トップページ | 夢の後先 »

2009年10月 9日 (金)

恋人

 

「こんにちわ♪」

俺のアパートのドアを叩いた女の子が誰なのか、即には判らなかった。
「ヨシカズ君かい?」
ようやくの事で俺が家庭教師をしていた男の子の名前が浮かんできた。

「入って良い?」とニッコリ微笑まれると、どうして良いか解らなくなってしまっていた。
彼女=彼?は俺の腕の下を潜って、開いたドアから中に入ってしまっていた。
三和土に女物のサンダルが揃えられて置かれていた。これまでの俺の生活では考えられない光景であった。

「割りと綺麗にしてるのね♪」ヨシカズはフローリングに空きスペースを見つけると、クッションを敷いてその上に座った。左右に足先を開いた女の子座りが様になっていた。
「どうしたんだい、突然こんな所に来て。それよりも、その格好はどうしたんだい?」

何を聞いて良いか解らずに口走る俺の質問を聞き、ヨシカズは人差し指で自分の顎を指して首を傾けた。
(可愛い!!)俺には彼が女の子にしか見えなくなっていた。
「ここに来たのは先生が暇を持て余してるんじゃないかと思って。ボクも先生に会いたかったしね♪」
そう、大学受験が終わってしまえば家庭教師は用済みになる。ヨシカズの所も先週で終わりになっていた。
「四月になれば、晴れて先生の後輩になれるでしょ?でも、たんなる先輩後輩の関係より、もっと親密な関係になりたかったんだ♪」
「し、親密な関係って…」
「もちろんコイビト関係だよ。でも、先生は男同士って事を気にすると思って、格好だけでもらしくしようって。何たって、大学には制服はないでしょ?何を着ても咎められないって良いよね♪」と胸の膨らみを強調するように腕を組んだ。

「そ、その胸はどうしたんだ?」
「今はシリコンパッドだけど、本物が良かったらホルモンでも整形でもボクは構わないからね。先生はどの位の大きさが好みなの?」
「大き過ぎるのはなァ…、って何を言わすんだ。俺はノーマルだ。ちゃんと女の子と付き合いたいんだ!!」
「でも今は…と言うより、これまでずっとフリーだったんでしょ?だから、ボクがちゃんとした女の子になれば何も問題はないでしょ♪」
「そ、そう言う問題ではないんだが…」
「ボク、ちゃんとした女の子になるよ。手術だってするし、戸籍も変えてもらうから。」
「だから…」
「今でも女の子の代わりはできるよ。ちゃんと練習してきたもの♪」
と、俺のズボンのベルトに手を掛けてきた。

「よ、よせよ!」とは言うものの、見た目は可愛い女の子のヨシカズに、俺のペニスは硬くなっていた。
マニキュアを塗った指がチャックを下ろし、トランクスの中から勃起したペニスを取り出していた。真っ赤に塗られた唇が俺のペニスを呑み込んでゆく。
舌と口蓋で巧みに刺激を与えてくれる。あっと言う間に、俺は最初の一発を放ってしまった。

「う、上手いじゃないか。」と言う俺に
「へへん♪」と自慢気に笑みを浮かべる。
「下のお口も試してみる?」とスカートをたくし上げて見せた。
「お、おい…」
俺はヨシカズを止めるべきであったが、ココロの片隅に期待するものが生まれていたのを感じていた。
彼女はスカートの中からショーツを抜き取っていた。スカートを捲り尻を突き出してきた。
「今は本物じゃないけど、ちゃんとできるようにしているから♪」と両手で尻の穴を広げてみせた。
俺の目は、ソコに釘付けにされていた。
菊口がヒクヒクと蠢いている。早く来てと俺を誘っているのだ。
俺のペニスは既に十分な硬さを取り戻していた。

俺はヨシカズの中に没していた。
実際、俺はまだ女の子とシた事がない。最初のSEXの相手がヨシカズであったのは、俺にとり幸せだったのだろうか?
「ねぇ、ほとんど違わないでしょ?」と聞かれ、「あ、ああ…」としか答えられなかった自分が情けなかった。

 

「んあん♪ああ~ん♪」ヨシカズは女のように喘いでいた。
俺の動きに快感が得られるのか、腰を振って応えてくれる。その行為が俺のペニスに更に刺激を与えてくる。
「い、行くぞ。」俺は我慢の限界に達していた。
「ああ、良いわよ。キテ♪」
俺は一気に放出した。
「あ、あ~~~ん!!」とヨシカズもイッたようだ。

俺はヨシカズから離れると、ぐったりと床に寝転んだ。
「ね♪良かったでしょ?」とヨシカズが俺の顔を覗き込んだ。

「練習して来たって言ったよな?どこで、どうやってやったんだ?」俺は先ほどから気になっていた事を聞いてみた。
「もちろんウチで練習したんだよ。パパが最後まで指導してくれたんだ。」
「パパって、お前の親父さんかい?もしかして、親父さんのモノを?」
「当然でしょ。実際にヤッてみなければ解らない事がいっぱいあるんだもの。」
(な、何ていう父親なんだ)
「お母さんは知ってるのかい?」
「もちろん、ママには内緒だよ。でも、ママとは一緒にお洋服やお化粧道具を揃えてもらったけどね♪」
俺はもう、何も言えなくなっていた。
「だから、今日は帰らなくても大丈夫なんだ。ネェ、もう一度シよう♪」
そう言って、ヨシカズは俺の上に跨ってきた。再び口で俺のモノを硬くさせると、騎乗位になって填め込んでいった。

 

最期は狭い俺のベッドに全裸で抱き合って眠っていた。
裸になっても、俺はヨシカズが「男」に見えなくなっていた。パッドを外した胸は平らだし、女性特有の腰のくびれもなかった。
ただ、股間だけは巧妙にペニスを隠していた。畳み込んで特殊な接着剤で女性の割れ目のように加工してあるそうだ。クンニすると、尿道口から先走りの雫が溢れ出てきて、ヨシカズの股間が愛液で濡れたようになるのだった。

ベッドの上では俺の腕を枕にしていた。
互いに向き合っているが、俺に見えるのはヨシカズの頭だけだった。肩まで垂れた髪はカツラではなく、自毛を伸ばしたそうだ。
女の子のような甘い香りが俺の鼻をくすぐっていた…

 

 

大学の入学式からヨシカズは堂々と女の子の格好で現れてきた。
新しい友達も(女の子ばかりのようだが)できたようだ。ヨシカズは最初のうちに自分が「男」であると告げていた。更に俺の「彼女」となっていると解ると、女の子達もヨシカズを同性として扱ってもらえるようになったようだ。
ヨシカズが俺の「彼女」である事は、女子の間だけでなく、男子にも伝わっているようだ。もっとも、男子にはヨシカズが「男」である事まではあまり伝えられていないので、「可愛い彼女」がいるという事でかなり羨ましがられている。

「ヒロアキさん♪」と授業を終えたヨシカズが俺の腕に絡みついてきた。学内ではもう見慣れた光景となってしまったようで、誰も気にする様子がなかった。
「今日はもう終わりでしょ?買い物に付き合ってくれない♪」と言うヨシカズに反対する理由もなかったので、俺達は近くのショッピングモールに向かった。

ヨシカズの向かった先は下着売り場だった。
もちろん、女性用のである。
最近はホルモン剤の効果でヨシカズの胸が膨らんできていた。シリコンパッドがなくても十分女の胸に見えるのは良いのだが、その胸に合うブラジャーが無かったのだ。
店員にサイズを測ってもらい、陳列されている中を物色し始めていた。その間の俺は場違いな場所に迷い込んでしまった羊のようにおとなしくしていた。
時々ヨシカズが声を掛けてくる。「ねえ、似合う?」とブラとショーツのセットを持って来る。
適当に「似合う、似合う。」と言っていると、「少しは真剣になってよ。そうだ、ヒロアキも着けるようになれば真剣になるよね?」と半分キレかけてしまった。

下着を買った後はアウターを見てまわった。
「アルバイトすれば色々買えるけど、ヒロアキと一緒にいられなくなるからなぁ…」とヨシカズは試着した服を元に戻していた。
「同棲してるから、多少は自由になるお金があるけど、ホルモンとかは欠かせられないからね♪」と寂しげな顔をする。
「じゃあ、一緒に働けるアルバイトでも探そうか?」
「ボクの事がバレたらヒロアキにも迷惑が掛かっちゃうよ。それに、一緒のバイトって言っても、こうして手をつないでいられる訳じゃないからね♪」

アルバイトの話はそれで終わったが、俺の中にはわだかまりが残っていた。

 

 
数ヶ月が過ぎた。
俺はヨシカズへのプレゼントを手に入れ、意気揚々と帰ってきた。
が、ドアは開いているものの、部屋は真っ暗だった。
部屋の真ん中にヨシカズがポツンとしゃがんでいた…
「どうしたんだ?照りも点けずに…」俺は腫れ物を触るように声を掛けた。
「…無くなってた…」
「何が?」
「ヒロアキには内緒にしてたけど、バイトしてたんだ。ようやく目標額に達したんでお店にいったら、その服が無くなってたんだ。昨日まではちゃんとあったんだヨ!!」と涙目を向けられる。

「それってコレか?」俺はプレゼントの包みを差し出した。
「この包装紙、アノ店のじゃない?」ヨシカズは俺の手から奪うように取り去っていった。

「コレ…何でヒロアキが?」
「お前が欲しそうにしてたからね♪」
「バカ…。ボクより先に買わないでよ!せっかくバイトして貯めたんだから。無駄になっちゃうじゃない!!」
「それよりも早く着てみないか?」このままだと俺が口撃され続けそうだったので、慌ててヨシカズの意識を逸らせた。
「似合う?」ヨシカズの問いに俺は「ああ。」と答えた。
一瞬ヨシカズの顔が歪んだ。
その結果は翌日まで解らなかった…

 

 
「ヒロアキ♪これはボクからのプレゼントだよ。アルバイトして貯めたお金で買ったんだから、ちゃんと着てくれるよね♪」
とヨシカズが手渡したのは、昨日俺が買ってきたのと同じ包装紙だった。
ヨシカズは昨日ブレゼントした服を着ていた。包みの中から出てきたのは、それと同じ柄になっていた。
「ボクとお揃いだよ。ペアルックで食事に行こうよ♪」とヨシカズは悪戯っぽい笑みを浮かべた。
ペアルックとは言っても、あの店には男物は置いていなかった筈だ。
「サイズは背丈で合わせているけど、胸元がだぶつくからコレで調整してね♪」ヨシカズは以前使っていたシリコンパッドをブラジャーと一緒に手渡してきた。

 
結局、俺はヨシカズに逆らう事はできず、女装して食事にでかけた。
途中、街角でナンパ男達に声を掛けられた。ヨシカズが対応し、その場は逃れられた。
「ほら、ちゃんと女の子に見られているから心配ないよ。」と言われ複雑な心境になった。

食事はよく行く店なので、味は知っていたが、口紅が気になっていつもとは違う味に感じていた。
「口紅がほとんど落ちてるわよ♪」と、食後に女子トイレに連れていかれ、化粧直しをさせられた。

食事の後はいつものように、しばらく街を散歩してからホテルに入った。
いつもと違うのは、散歩の途中にナンパ男達から散々声を掛けられること、いつにも増してチラシが配られること。
「こんなの、女の子なら普通よ♪」とヨシカズは笑って言った。

そして、もう一つ。
女の子同士(?)でホテルに入るのが珍しいのか、路往く人が一瞬目を止めていた。

 

中に入ってしまえば、いつもと同じ…
と思っていたが、そうはいかなかった。完全にヨシカズに主導権を握られてしまった。
服を着たままベッドに倒れ込む。ヨシカズが上になり、俺のバストを服の上から揉み上げた。
「喘いでみて♪」と言うヨシカズに、それは出来ないと言うように首を反らした。
その先には鏡があり、揃いの服を着た二人の女の子=俺達=の絡んでいる様子が写されていた。
ヨシカズが俺の股間に脚を割り込ませた。膝を押し上げ、興奮状態の俺の股間を刺激した。
「あっ、ああん…」

思わず、俺は喘いでいた。
「そうよ、そんなカンジ♪」ヨシカズは股間への刺激にタイミングを合わせてバストを揉むので、鏡の中の俺はバストを揉まれて喘いでいるように見えた。

俺はM字に脚を開いていた。俺もヨシカズも裸だったが、俺はシリコンパッド入りのブラを、ヨシカズはペニスバンドを装着していた。
シチュエーションはいつもの逆である。
俺の股間に起立するモノを除けば、見た目はレズビアンの絡みである。
「貴女の処女を戴くわね♪」
そう言ってヨシカズは俺の中に侵入してきた。
「んあん…あああん♪」
俺は女のように喘ぐだけだった…

 

 

 

「隠さなくても良いわよ。好きなヒトが出来たんでしょ?」
ヨシカズに詰め寄られ、俺は「うん…」と認めてしまっていた。
ヨシカズには悪いが、やはり本物を味わってしまうと偽物では満足できなくなってしまったのだ。
「良いのよ別に。あたしもそろそろ彼の所に転がり込もうと思っていた所なの。」
ヨシカズはギュッと俺を抱き締めた。

 

ヨシカズが出ていった後、電話が鳴った。
「うん。いつでも大丈夫よ。ぁあ、あたしもよ。愛してるわ♪」
彼からのデートの誘いだった。
俺はいそいそとクローゼットに詰まったドレスの中から、明日着ていく服を選び始めていた…

« ご褒美 | トップページ | 夢の後先 »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 恋人:

« ご褒美 | トップページ | 夢の後先 »

無料ブログはココログ