« 幸せの赤い靴 -5- | トップページ | 幸せの赤い靴 -3- »

2009年7月19日 (日)

幸せの赤い靴 -4-

-4-
 
気がつくと、俺はホテルのベッドで寝ていた。
股間に手を充てると、ショーツが湿り気を帯びている。その奥の秘洞は、男のモノに満たされていた余韻を残していた。
ふと足元を見る。

俺は素足だった。

赤い鼻緒の下駄は壁際に揃えられていた。
(靴が脱げている?)
俺はベッドから降り立ち、鞄の中からシャツとズボンを取り出してみた。
シャツに袖を通したが、それはブラウスになる事はなかった。ズボンもスカートにならない。何が起こったのだろう?
鏡には男物のシャツとズボンを穿いた素面の女がいた。

 
時計を見ると、男との約束の時間が近づいていた。
出掛けに販売員に売りつけられた(でも、俺としては気に入っている)女物の服を着た。当然だが、勝手に化粧がされる筈もない。俺は他の女性と同じように鏡の前に化粧品を並べ、自分の顔に塗り込んでいった。
男から電話が入った。「あと少しだから下で待っててもらえます?」と答えて、俺は鏡の中の自分の姿をチェックした。
一点を除き問題はなかった。
問題は靴である。壁際には赤い鼻緒の下駄に並んで、あの赤い靴が置かれていた。もう一度穿いて、再び脱げる保証はない。
しかし、下駄で行く訳にもいかない。それに、下では彼が待っているのだ…

俺は赤い靴を履いた。

 

登山電車に揺られて箱根の奥に向かってゆく。終点の先にはケーブルカーが待っていた。更にロープウェイを乗り継いでゆくと、眼下に芦ノ湖が見下ろせた。
「綺麗ね♪」俺が景色に見入っていると、彼が湖に浮かぶ船を指した。「次はアレに乗ろう。」

水面を渡る風が俺の髪をなびかせる。
「気持ち良い!!」俺が両手を広げると「タイタニックかい?」と聞かれた。「何それ?」と返すと「いや、いいんだ…」と何故かしょんぼりしている彼が、どこか可愛いと思ってしまった。

箱根の関所跡を巡り、湖畔のレストランで食事をした。
美術館で絵画に親しみ、夕暮れまで湖の脇を散策した。
俺はごく自然に彼の腕に身体を寄せていた。

彼が立ち止まる。俺が彼を見上げると、彼の顔が近づいてきた。
俺はそのまま、ゆっくりと瞼を閉じた。
彼の腕が俺を抱き締める。
俺の口が彼の唇で塞がれる。俺が閉じていた唇を開くと、彼の舌が入り込んできた。
俺もまた彼を抱き締め、彼の口から甘露を吸い取ってゆく。全身に疼きが始まる。股間がしっとりと潤みを帯びてきた。
「だめ…立ってられない…」もたれ掛かる俺を彼はしっかりと抱き止めてくれた。「君は感じ易いんだね♪」
フッと首筋に息を吹きかけられただけで、俺は「ああぁん♪」と艶めかしい媚声をあげてしまうのだった。

俺達はタクシーでホテルに戻っていた。
即にも服が脱がされた。下着も外される。熱気を帯びた肉体は寒さを感じない。
俺は四つ這いになって彼の下に行く。頭を撫でてくれた彼の太股に子犬のように頬を擦り寄せた。
「良い?」と尋ねながらも、俺は彼のズボンのベルトを外していた。チャックを下ろすと「男」の匂いが漂ってきた。
トランクスの中から彼の逸物を引き出した。指先で感触を愉しんだ後、おもむろに口に含んだ。
口蓋と舌先で弄んでいると、次第に硬さを増してくる。俺の口の中がペニスに溢れる。
納め切らなくなり、一旦口を離した。年齢を感じさせない逞しさで、ソレは俺の目の前で反り返っていた。
俺は口を近づけた。今度は舌先だけで責めあげた。シャフトの部分だけでなく、袋の裏側まで舐めあげた。
先端に戻り、鈴口に舌を這わせた。充血してはち切れそうな尖端を唾液まみれにした。
しかし、それは俺の唾液だけではなく、鈴口から漏れてきた彼の先走りも含まれているみたいだった。
再び先端を口の中に入れた。太いストローを使っている感じで吸い上げていると「ううっ」と彼がうめいた。
ドクリと塊がシャフトを上ってくる。そして、俺の口の中に彼の精が吐き出されていた。
ゴクリと喉を鳴らして飲み込んだ。
「良いのかい?」と彼
「貴方のだから平気よ。」と俺…
「じゃあ今夜はサービスしてあげなくちゃな♪」

俺は彼の上に跨っていた。
今夜の俺は昨夕のような受身ではなく、積極的に快楽を求めていた。どうすれば一番感じるか?試行錯誤を繰り返した。様々な体位を試し、何度も絶頂を経験した。
「あん、ああん♪」俺は嬌声を上げ、自らの手で乳首を摘み上げた。前後左右に腰を振り、快感のボリュームを上げていった。

 

« 幸せの赤い靴 -5- | トップページ | 幸せの赤い靴 -3- »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 幸せの赤い靴 -4-:

« 幸せの赤い靴 -5- | トップページ | 幸せの赤い靴 -3- »

無料ブログはココログ