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2009年7月19日 (日)

幸せの赤い靴 -3-

-3-
 
箱根に向かう特急電車に乗っていった。端から見れば女の独り旅である。
電車の中で宿を探した。数日の滞在であるが、靴が脱げない状態では和室の旅館は避けなければならない。安めのホテル仕様の宿が予約できた。
一息つく間もなく、電車は小田原の駅に着いていた。タクシーで宿まで送ってもらう。

チェックインは偽名を使った。悪いとは思ったが、この姿で男の名前は不審がられる。さすがに住所は正直に書いておいた。
部屋に入りると、ベッドの上に浴衣が置かれていた。それも、画一的な「旅館の浴衣」ではなく、赤地に百合の花が描かれた女性用の浴衣だった。
巾広の帯もセットになっている。着慣れない娘の為に着付けの冊子が添えられていた。
これなら俺でも着られるかも…と、鞄を放り投げて浴衣に袖を通してみた。

冊子に書かれた通りに着てゆくと、初めての俺でも何とか観られるくらいのできばえになった。穿いていた靴はいつの間にか赤い鼻緒の下駄に変わっていた。
ボ~ンと窓の外から音が聞こえた。見ると夕闇の空に花火が上がっていた。部屋の窓からは立木が邪魔をして良く見えないようだった。俺は浴衣のまま部屋を出ていった。
フロントで団扇を配っていた。ビューポイントも一緒に教えてもらった。
下駄を鳴らして河原に向かう。まだ、そう多くの観客はいないようだ。空いているベンチに腰を下ろすと、次の花火が打ち上げられた。
いつの間にかベンチは満席となり、立ち見の人も多くなっていた。花火が上がる度に拍手と歓声が上がる。俺も雰囲気に呑まれて「タマヤ~!カギヤ~!!」と叫んでいた。

 
花火が終わると集まっていた人々が三々五々と離れて行く。俺は河原を通り抜けてゆく風が心地良くて、しばらくベンチに座っていた。
「お一人ですか?」初老の上品そうな男が声を掛けてきた。
「え?ぁ、はい。」と、俺は答えてしまっていた。
「花火も良いですが、静かな河原もまた風情がありますね♪」と男は俺の隣に腰を下ろした。「東京の方ですか?」と続けて聞いてくる。俺は「ええ。」とだけ答えておいた。
「私は山梨の生まれですが、全国を転々としていました。それでも東京が長かった所為か、何故か箱根に来ると落ち着くのですよ。」と男は空を見上げた。
 
話の流れで、俺は男に食事ご馳走になった。そのままの流れで男の宿にもついていった。玄関で下駄を脱ぎ、畳敷の廊下を進んでゆく。
部屋に入ると卓の上に急須があったので、お茶を入れてあげた。
男が俺の隣に座った。
その手が肩に廻る。もう一方の手で卓を部屋の隅に追いやった。俺の口が男の唇に塞がれる。
頭の中がボーッとしてきた。いつの間にか帯が解かれ、胸がはだけていた。男の手がブラをずらして直に乳房を揉みしだいていた。
甘美な刺激が俺の全身から力を抜き去ってゆく。俺はゆっくりと畳の上に横たえられた。
「あぁん♪」俺の口から愛らしい吐息が漏れていた。胸を揉んでいた手の指が、先端の蕾を弄び始めた。
もう一方の手は腰から太股を撫であげてゆく。今まで感じた事のない快感に翻弄されていた。
ジッ!!と俺の股間から音がしたように聞こえた。それが想像上の音だとしても、俺の股間には顕著な変化が現れていた。

俺は濡れていた。

男の手がショーツの中に入ってくる。割れ目に指を這わせ、濡れ具合を確かめているようだ。
「良いよね?」
それが何を意味するか判っていたのは俺の男の意識であった。女として、これから俺がどうされるかなど想像できてはいなかった。
それでも俺は首を縦に振っていた。
「ここでは不味いな。場所を変えよう。」と男はその年には似合わない逞しい腕で俺を抱きあげていた。
隣の部屋には布団が敷かれていた。俺はその上にそっと下ろされた。

俺はショーツしか着けていなかった。
男の手が最後の一枚を剥がそうとした。
「恥ずかしいわ。暗くして…」俺の言葉に部屋の明かりを消し、隣の部屋との境の襖が閉ざされた。
俺は腰を浮かせ、男がショーツを脱がすのを手伝った。俺の上に男が伸し掛かってきた。素肌が触れ合う。男の肌の暖かさに心が癒される…

俺の脚が持ち上げられた。
男の腰が俺の股間に割り込んでくる。逸物の先端が俺の股間に触れていた。
「いくよ♪」
男の優しい声とともに俺の内に異物が侵入してきた…

 

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