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2009年6月26日 (金)

夏合宿

 
暑い!!

叫んでも何が変わると言う訳でもない。エアコンも扇風機もない旧校舎で合宿することになったのは、勿論「金がない!」からに他ならない。
虫が飛び込んでくるのも厭わずに窓を全開にしているが、暑く重たい空気は一向に流れでてゆく気配がない。床の上に毛布を敷いただけの所にザコ寝していたが、執拗な暑さに皆も目を醒ましていた。

「プールに入らないか?」と誰かが言った。「水着なんか持ってきてないぜ。」「こんな夜中に誰が見てるって言うんだ?俺達だけなら素っ裸でも問題ないだろ?」
話はまとまり、俺達はプールの前に来た。が、プールに続く更衣室の入り口が頑丈なチェーンと鍵で閉ざされていた。フェンスをよじ登ぼろうかと思案していると、「こっちは開いてるぞ!」との声。
何故か女子更衣室側の入り口には鍵が掛かっていなかったのだ。
禁断の園に足を踏み入れてゆく。明かりは灯せないので、薄暗い中を進んでゆく。
「どおせなら、ココで脱いでいっても良いんじゃないか?」
俺達は一斉に服を脱ぎ始めた。

「何だコレは?水着じゃないか?それも人数分あるぞ♪」
手渡しで送られてきたのは女子のスクール水着だった。
誰も、何も言わず水着に足を通していた。

 

「ああ、気持ちイイ♪」「生き返ったミタイ。」
プールに女の子達の声が漂う。
「そうよ。アタシ達は生き返ったのよ♪この水着が着られている限り、アタシ達はこの世に戻っていられるの。思う存分生身の肉体を楽しみましょうネ♪」
プールから上がった娘はプールサイドに横たわると、淫らな行為をシ始めた。独りでスる者もあれば、互いに慰め合う娘達もいた。

 

やがて、空が白み始める。
悦びに満足し疲れた体は眠りについていた。そして、夜が明けるとともに、闇の世界の魂は肉体から切り離され、元の世界に引き戻されてゆく。
後に残された肉体とともに「彼等」が目覚めた…

「お、おい!皆、起きろ!!」
最初に気づいた奴が声を上げた。
「えっ?誰?」と次に気づいた奴が聞く。と同時に「な、何?この声?」と自分の声に違和感を感じる。
「俺が判るか?」と声のする先を見ると、そこには見知らぬ女の子が居た。「誰?」との問いに「自分の体を見てみな?」と言われ、視線を落とした。
膨らんだ胸に手を当てる。「ある?」そして股間に手を伸ばす。

「ない?!」

 
やがて次々と水着姿の女の子達が起き上がり、同じ言葉を繰り返した。

 

*****

女子水泳部が遠征中にバスの転落事故に合い全員が死んだのは、もう何年も前の事であった。それ以来、この学校に女子水泳部は存在しない。

プールで発見された謎の女の子達が合宿中の男子生徒であったと判明し、元の姿に戻れないとも宣言された。性別は変わってしまったがこの学校の生徒である事には間違いないと、学校もそのまま受け入れることに落ち着いた。
しかし、彼(彼女?)等が女子水泳部を復活させたか、それとも、今まで以上に怠惰な部活動に励んだかは…

読者諸氏の想像に任せたいと思う。

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コメント

夏の夜の幻想かはたまた強き願いの具現化か?
これから暑くなりますが、熱に犯され徘徊しないように気を付けないとね。

臨改学校・・なんてのもありですよね。
異性を理解するために、臨時に異性に改変するっていうのも。^^

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