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2009年5月31日 (日)

交差点

交差点は人生の分岐点…
 

交差点(1/7)

僕は交差点で信号待ちをしていた。
ふと見ると、綺麗な女の娘が道路脇の公園から出てくるところだった。その娘は真っ直ぐ前を見ながら、広めの歩道を横切ってゆく。
このまま進めば、車道に出てしまう。公園の関係車両のためにガードレールはなかった。
彼女には行き交うクルマが見えていないのだろうか?気が付くと、僕は彼女に向かって走り出していた。

「あぶない!!」
僕は彼女と車道の間に割り込んだ。
彼女は立ち止まり、僕を見上げた。「どうしたの?」と無邪気に問いかけられた。
「君は自殺する気なのか?このまま進めば、クルマに轢かれてしまうだろう?」
「大丈夫。あたしは生きてないから、死ぬことはないわ。」と答える彼女に、係わらなければよかったかな?との内なる声が囁いていた。
「とにかく、この道は横断禁止なんだ。渡るなら、あっちの信号のある横断歩道を使わなくちゃね。」と、先ほどまで僕のいた交差点を示した。
「そうなの?」と言うなり彼女は90度身体を回転させると、交差点に向かって歩き始めた。

「まだ赤だよ。」
いきなり渡ろうとする彼女の前に腕を出して止めた。一度係わってしまった以上、この先も見過ごす訳にもいくまい。「ねえ、どこまで行くつもりなの?」と、取り敢えず聞いてみた。
「○○大学」と答えが返ってきた。それは偶然なのか、僕の目的地と一致していた。「僕もそこに行く所なんだ。一緒に行こうか?」そう言うと、彼女が僕を見た。
「一緒の方が効率が良いのですね。あなたに依存がなければ、そのようにします。」何とも難しげな表現であったが、こちらの意は通じたようだったので「僕の方は問題ないよ。」と答えた。
「それでは、融合します。」と、彼女の目が輝いた…

「それではナビゲートを開始してください。」と彼女の声がした。
しかし、それは僕の耳に届いたものではなく、直接頭の中に伝わってきていた。どういう事かと辺りを見回したが、彼女の姿はどこにもなかった。
「あたしはここにいます。ナビゲートを!!」と再び彼女の声。
と、前の信号が青に変わった。
「渡って良いのですね?」と彼女。と同時に僕の足が勝手に動きだしていた。

道を渡った先には店のショウウィンドウがあった。ガラスに辛うじてではあるが交差点の様子が映っている。僕はその中に彼女の姿を認めた。
ガラスに近寄る。彼女の姿が大きくなる。…そして、そこには「僕」の姿は映っていなかった。
視線を下ろす。
僕が着ていた服は先程まで彼女が着ていたものと同じだった。もちろん僕には女装の趣味はない。第一、いつの間に着替えられるというのだろうか?
結論…僕は「彼女」になっていた…

「ナビゲートを続けて欲しい。」と彼女の声がした。とにかく、大学まで行くのが先決のようだった。大学まで行けば何か解るのだろうか?
「教授が説明してくれるでしょう。」と彼女が答えてくれた。

交差点(2/7)

程なく、大学の構内に入った。
「教授って言ってたけど、どこの学部なんだい?」構内にはいくつかの校舎が並んでいる。だいたい学部毎になっているので、学部が入るべき建物が特定される。「考古学です。考古学の嶋田教授の所に行ってください。」
考古学とは、殊更僕には縁のなかった分野であった。当然、そちらの校舎には一度も足を踏み入れた事がない。しかし、同じ大学の建物である。構造に大した違いはないと、嶋田教授の部屋を探し始めた。

その部屋は最上階の一番奥まった所にあった。
「やあ、戻ったね。」人の良さそうな初老の男がそこに居た。「嶋田教授です。」とコメントが入る。
「椅子に座って待っててくれ。」と言われ、入り口脇のソファに向かおうとすると、「そこではありません!白いカーテンの奥です。」と彼女の指示が出る。
部屋の中を見渡すと、その一角が白いカーテンで仕切られていた。
そこには確かに「椅子」があったが、それは普通の椅子ではなかった。背もたれや肘掛けの脇から電極が垂れ下がっている。頭の所には電線がぐるぐる巻かれたヘルメットがあった。およそ「考古学」には似つかわしくない。
「カーテンを閉めて。」
その椅子の異様さに固まっていた僕に、彼女が次の行動を促す。
「服を脱いで椅子に座って。」
服を脱ぐって、裸になること?
今は僕が彼女なんで、僕が服を脱ぐことは彼女が裸になるということで、彼女は女の娘で、女の娘の裸を僕に見せることになって…
僕が躊躇していると、肉体の主導権が彼女に奪われていた。
カーテンが閉じられ、さっさと服を脱いでゆく。下着も脱いで完全な裸になって椅子に座っていた。
体の主導権が再び戻ってきていた。既に裸になってしまっているので、今更服を着ようとは思わなかったが…隠さなくて良いの?…とそっと聞いてみた。
「隠すって?…そうか、局部を隠すのが恥じらいというものなのか…問題ない。教授はあたしを造った人だし、こうやって診察を受けるのも毎日の事だ。」

と、カーテンが開き嶋田教授が入ってきた。教授が僕の…彼女の体に触れると、スイッチを切ったように体から力が一気に抜けていった。
何もできない間に、電極が体中に貼り付けられた。ヘルメットが装着され、しばらくするとブーンと微かな唸り音が始まった。
椅子から出たケーブルが繋がった機械の前に教授が座っていた。
「なに?」と声を上げ、慌ただしく機械を操作し始めた。しばらくすると、目の端に見えていたモニタに「僕」の学生証に貼られている写真が映しだされていた。

「春日純也君か…」と教授が僕の顔を覗き込んだ。「素体の実験に巻き込んでしまい申し訳ない。解っている範囲で説明するから、服を着てあっちのソファで待っていてくれ。」電極を外し、教授が体に触れると、再び体に力が戻ってきた。
教授に何か言おうとしたが、その前にカーテンを閉め出ていってしまった。

服を着るとしたら、今までこの娘が着ていたものしかない。「奥にあたしのクローゼットがありますよ。」と言われたが、どうせ女物しかない筈である。
脱いだ時の手順を思いだしながら、逆の手順で身に着けていった。一通り着終わりソファに座っていると、教授がマグカップにコーヒーを淹れて持ってきた。

「春日純也君だったね。」と教授。僕は「はい」と答えるしかなかった。
「ここが考古学の研究室とはなかなか思えないだろうね。」僕は何と言って良いか解らずそのまま教授の話を聞く事にした。
「その体…素体は、私の知人の科学者から貰い受けたものだ。しかし、電子頭脳にあたる所には遺跡から出土した奇石が置かれている。そう、その奇石からは電気信号のようなものが出ていて、どうやら古代の記憶が封印されているらしいという事になったのだ。あの椅子を使って、太古の記憶を引き出そうとしているんだ。」
「それが、この状態とどういう関係があるんでしょうか?」
「わからん♪」
僕は二の句が継げなかった。「奇石はこれまでも何らかの形で記憶を収集してきたのだ。一つの可能性として、今の君のように接触してきた知的生命体を自らに取り込む事によって記憶の収集を行っていたとも考えられる。」
「はぁ…」
「しかし、それも一つの仮説でしかない。だから、奇石から君を分離することは、今の時点ではできないとだけ言っておく。
「しばらくはこの姿でいろと?」
「すまない。ご家族には私からも説明させてもらう。それに、単位の方も講義にでれば君の名前でカウントされるようにしておいたからね。」
「って、この姿で講義に出ろと言うんですか?」「流石に私も講義にでていない人間に単位をやる訳にもいかないんでね。そうだ、これが君の新しい学生証だ。」と一枚のカードが渡された。「春日純子」と記された学生証には彼女の顔写真が貼り付けられていた。
「クレジットの方には月々10万を入れさせてもらう。それで生活に必要なモノは揃えられるだろう。」僕は教授の言葉を上の空で聞いていた。頭の中では教室に現れた見知らぬ女の娘を質問攻めにする野郎達の姿が浮かんでいた。その中心にいる女の娘は僕自身であった。

彼女のクローゼットから数枚の着替えを取り出した。教授の手配したタクシーでアパートに戻った。一人暮らしだし、隣近所との付き合いもないので、この姿になった事を説明する必要がないと、多少は気分が楽になっていたが、僕はドアの前で立ち尽くしてしまった。
鍵がないのだ…

奇石に取り込まれた際、僕の体は手にした鞄を含め、全て消されてしまっていた。ズボンのポケットに入れてあった鍵も例外ではない。「鍵がないと入れないのか?」と彼女が問いかけてきた。映画ならヘアピンを鍵穴に入れてしばらくすると鍵が開いてしまう…が、それはあくまでも作り話である。
「別に難しくはないと思うよ。あなたはその鍵をイメージする事に集中していれば良い。」と僕の手は頭からヘアビンを抜きとっていた。
僕の手が、その細い指先が器用にヘアピンを曲げてゆく。その形は僕のあやふやな記憶にもかかわらず、正確に鍵の形を描き出していた。
「こんなものかな。差し込んでみて?」と促され、ヘアピンを鍵穴に挿し、回した。
カチャリと音がして鍵が開いていた。

交差点(3/7)

彼女の本体は遺跡から発掘された奇石だった。もちろん、その時点では性別などは持っていない。
奇石を電子頭脳の代わりとして使うための器である素体の造形が、女性型をしていたことで、素体の自意識を女性として持たせる事にしたのだ。
奇石自体はそもそも生物ではない。が、そこに記憶された情報は知的生物…すなわち各時代の人間達から得てきたものである。女とはどういう生き物であるかは知り尽くしている。
本来、素体には殆ど皮膚感覚がないのだが、奇石はその僅かな感覚から、本来の感覚を再現してしまっていた。すなわち、僕が素体に触れれば僕の頭に本物の女性が感じるのと同じ感覚を伝えてくるのだ。

僕は風呂場で固まってしまっていた。

 
夜になり、当然のように風呂を沸かしていた。姿がどうであろうと、夜になれば晩メシを作って食い、風呂に入り、ベッドで眠るものなのだ。
素体にはそれらの行為は必要ないと言われても、これが僕のポリシーであり、こうする事で自分が人間であり続けることができると確信していた。
だから、寝る前にいつものように風呂に入ったのだ。多少は恥ずかしさもあったが、既に一度教授の前で裸になっていたのだ。風呂に入るために裸になる事は何の問題もなかった。
いつものように手足を洗った。
そこまでは何ともなかった。しかし、泡立てた石鹸を乗せた掌を股間に充てた途端、事態は一変した。
僕の股間は女の娘のものだったのだ。男の時とは全く異なる感覚がもたらされたのだ…

僕は自分が女になってしまった事を実感していた。
そこにはペニスはなく、深い溝が刻まれていた。AVで見た画像が再現される。女はここに男のペニスを受け入れるのだ。膣の中でベニスが動きまわると、女は快感に悶えるのだ。AVの女優と自分自身が重なっていった。
そのまま固まっていた僕の内股を、とろりと流れ落ちるものがあった。すぐに愛液だと解った。指先をその奥に誘われる。快感が沸き起こり、スッと脚の力が抜けていった。
ペタリと洗い場の床に尻を付いてしまっていた。脚がM字に広がる。その中心に僕は指を立てていた。
掌で膣口全体を刺激する。立てた指は膣の中を動き回る。快感がエスカレーションしてゆく。

やがて僕は絶頂を迎えていた。

 

気がつくと僕はベッドの上にいた。
だぶだぶのパジャマは本来の僕のもの…「男」の匂いがそこから漂ってきていた。ズボンの中に手を入れる。穿いていたパンツは女物だった。
風呂場での痴態が思い出された。初めての「女」の快感であった。僕は女としてイッてしまったようだ。
僕が意識を失っている間に彼女が体を拭き、パジャマを着せ、ベッドまで連れてきたのだろう。
何故、僕に主導権を渡すのだろう?彼女は何でも自分で行動できるように思える。

「それは違います。」と彼女の声がした。「あたしは単なる道具にしか過ぎません。素体という肉体を与えられても、あたしは電子頭脳の代替でしかありません。そもそも、この素体もあたしの記憶を引き出すための道具です。しかし、あなたは人間です。自意識をもった知的生物です。それはあたしと融合したからといって、変わるものではありません。あなたが自意識を保有している限り、道具であるあたしは、可能な限りあなたのお役に立つべく行動するように規定されています。」
「良いよ。僕=春日純也という男はもう存在しないんだから、後は君の好きにやってもらいたいね。」「あなたは現在、春日純子という女性として存在していることになっています。ですから、あたしの勝手にはできません。」
「僕は女になんかなりたくないんだ!!」僕はベッドの上で大の字になって叫んだ。
「それはあなたが女性の素晴らしさを認識していないからでしょう?先ほどの快感にしても、まだ氷山の一角にもなっていません。」「だから何だと言うんだ?」「あたしの記憶から、あなたに女性の素晴らしさを教えてあげます。」

彼女の宣言と同時に、僕の脳裏に彼女の記憶にある「女の快感」が再現された。僕はそれを自分自身の経験として反芻することになった。
僕は逞しい雄に貫かれ、歓喜に体を硬直させていた。絶妙な愛撫にボクの体は骨が抜けたように溶けてゆく。愛する男と一体となった悦びに、あたしは何度もイき続けていた…
記憶の中のあたしは、愛に満たされた女以外の何者でもなかった…

交差点(4/7)

朝が訪れていた。
あたしは起き上がると身支度を整えていった。ピンクのブラにお揃いのショーツ。フリルの沢山付いたブラウスに、下はレザーのミニスカート。軽くお化粧して、今日の講義のテキストをカバンに入れ、サンダルを履くと大学に向かった。

交差点で信号待ちをしていると、何かがおかしいと警告する気配があった。そう言えば、この交差点で何かがあった筈…
信号が変わり、歩き始めたけど、あたしの頭の中は何かを思いだそうと必死になっていた。
渡り切ったところに、お店のショウウィンドウがある。そのガラスは交差点の様子を映している。その中には当然のように、あたしの姿もあった。
何かが気に掛かる。あたしはガラスに近寄った。ガラスに映るあたしの姿が大きくなる。…これは本当に「あたし」の姿なの?

それは「僕」の姿じゃない!と微かに声がした。

ガラスに映る「あたし」はピンクのブラウスを着て、レザーのミニスカートを穿いていた。
あたしの姿にどこかおかしな所はない?「大丈夫よ。あなたはどこから見ても可愛い女の娘よ。」内なる声が囁く。
ボクが「女の娘」?「それが最大の「誤り」だよ。」と別の声がする。どこから見ても女の娘にしか見えない。男だったと言われても、その痕跡はどこにもない…

そう、「僕」は女の娘なのだ…

「泣いているの?」彼女の声が聞こえてきた。僕の頬に雫の跡が残っていた。
僕は自分が女であることを受け入れるしかなかった。この交差点で彼女に出会った時点で、それは運命付けられていた。「男」の僕は失われ、今ここにいるのは「女」の僕なのだ。

 
ここ数日の記憶が蘇る。ショックで意識を失っていた「僕」は、いつの間にか春日純子という女の娘として受け入れられていた。
「何も問題はなかったでしょう?」彼女の言葉を否定することはできなかった。
僕はもう一度、ガラスに映った女の娘=ボクを見た。
そう、これが今のボクなのよね。
そう自分に言い聞かせて、ボクは大学に向かって歩き始めた。

 

「おはよう♪」
声を掛けてきたのは親友の武藤大樹だった。「あ、おはようさん。」と返すと大樹の顔が「おや?」と歪む。
「純也か?元に戻ったのか?」
大樹には彼女が全てを話していた。ボクの「記憶」には、他の学友からの好奇の接触から守ってくれた大樹の姿があった。
「ああ、なんとか自分を取り戻すことができたみたい。」と肩を並べて校舎に入った。
教室に入ると学友達の視線が集まった。ボクはスッと大樹の後ろに廻っていた。
「よっ!!」と大樹が彼等に声を掛けた。ボクは大樹の後ろに隠れたままだった。大樹の背中が広く、逞しく見えた。
ボク等は、彼等から離れた席に座った。
「オッス♪」と女性の声がした。このクラスでは紅一点の宍戸加代子だった。これまで、ほとんど会話もした事もなかったのだが「女同士」となったことで、何かと世話を焼いてくれる。
「お、おはよう…」と返事だけはした。
「何か、昨日と雰囲気違うじゃん?」との宍戸さんに「ああ、純也の意識が戻ったんだ。」と大樹が応じた。
「へぇ、今は春日君なんだ。でも、春日君てこんなにはオドオドしていなかったんじゃない?」そう言われて、何故かボクは大樹の腕にしがみついていた。
「まぁ、自分が女だと認識できたと言う事じゃないか?何事にも慎重になっている。」「まあ、春日君でも純子ちゃんでも関係ないわ。女の子同士、仲良くやりましょ♪」とボクの隣に座り込んだ。

講義に入ってしまえば男も女もない。ボクは一学生として講義に集中した。

交差点(5/7)

その日は最後の講義まで三人一緒だった。宍戸さんともうちとけ、一緒にトイレに行く事もあった。
「純ちゃんは武藤君の事どう思ってるの?」「どうって?」「もちろん恋愛感情はあるのかって事♪」
「大樹とは親友だよ。姿はこんなになったけど、ボクと大樹は男同士の友情しかないよ。」「そう?」と宍戸さんの目が悪戯っぽく輝いた。
「なら、武藤君の彼女に立候補しても良いのね?」

「ダメ!!」
とボクは叫んでいた。
 
 
ボクは二人と分かれて、考古学の嶋田教授の所に来ていた。
毎日の日課となっているのだ。服を脱ぎ、椅子に座り電極が貼り付けられる。
「おや、春日君の意識が目覚めたんだね。」悟られないようにしていたが、機械は騙せないようだ。
「判りました?」「奇石との結合に変化が見られる。情報がスムーズに取り出せられるようだ。」と教授はモニタに没頭し、いつもより長い時間、拘束されていた。
「また明日も頼むよ。」と言われ、解放されたのは、深夜に近い時間になっていた。

校内には誰もいない。閉ざされた正門の脇の通用口から外に出た。
もちろん、街を歩く人もいない。いつもはひっきりなしに大通りを行き交うクルマもまばらになっている。交差点の信号機がボタンを押さないと変わらないようになっていた。
道路脇の公園の中も所々に闇が生まれ、女の子が一人で足を踏み入れるには危険な感じがした。
ボクは遠回りでも、明るめの道を選んで帰ることにした。

 
部屋に戻ると、すっかり「女の子の部屋」になった自分の部屋を眺め回した。
記憶では確かにボク自身が買い揃えたものばかりである。玄関に並んだ靴も、クローゼットの服も…箪笥の中の下着も…全てボクが買ってきたものばかりだ。
どこか居心地の悪い気もするが、今更元の男の子の部屋に戻しても違和感がある。ボクはフローリングの床に腰を降ろした。無意識のうちに胡座ではなく、女の子座りをしていた。
クッションを両腕で抱えて、今日の事を思い返してみる。
「純ちゃんは武藤君の事どう思ってるの?」宍戸さんの声が聞こえる。
「なら、武藤君の彼女に立候補しても良いのね?」
なんでボクは「ダメ」なんて言ってしまったのだろう?本当の所、ボクは大樹の事をどう思っているのだろう?
「好き?」
ドクリと胸がな鳴った。
「それはもう、恋愛感情以外の何物でもないな♪」彼女の声がした。
でも、ボクは男だし…
「今のあなたは女よ。」
 …

「大樹…」

ボクはそう呟いていた。

交差点(6/7)

ボクは再びあの交差点に来ていた。
彼女と出会った所。ボクが意識を取り戻した所。
ボクは道を渡った先には店のショウウィンドウに自分の姿を映してみた。そこにいるのは春日純子という女の娘でしかない。ガラスに映る景色に視線を移した。そこには幾人かの女の娘も映っていた。
今のボクは彼女達と何の違いもないのだろう。一人で歩いている娘、女友達と二人連れ、ボーイフレンドと腕を組んでいる娘…
ボクの脳裏に大樹の姿が浮かんでいた。
あの女の娘と同じように大樹と腕を組んで歩いている自分がそこにあった。
大樹とデート?
お茶を飲んで、映画を見て、公園を散歩して、食事をして…
少しお酒も飲んで、ちょっと気持ちが良くなって、疲れたねって言ってホテルに行って…
ボクが大樹を見上げると、大樹もボクを見つめている。
大樹の腕がボクを包み込み、大樹の顔が近付いてくる。
濃厚な接吻…
ボクは全身がとろけてしまう。
「良いね?」と大樹。ボクがウンと首をふると、背中のファスナーが下ろされて行く。ワンピースが足元に落ちて、下着姿のボクが晒される。大樹の腕がボクの脇に入り、お姫様ダッコされた。
そのまま、ゆっくりとベッドに下ろされる。いつの間にか大樹も裸になっていた。ブラのカップがずらされ、溢れ出たバストを大樹の太い指が優しく揉みあげてゆく。
先端の蕾が弄られると、ボクは「ハアン♪」と喘ぎ声を上げていた。
既に股間は濡れ始めていた。大樹の手がショーツを下ろしてゆく。ボクも腰を振り脱がされるのを助けた。
大樹の指がボクの股間を撫で上げてゆく。
「あん、ああん♪」ボクの口からヨがり声があがった。
「行くよ。」と大樹。「キテ♪」とボク…
大樹の腰がボクの脚の間に割り込んでくる。彼のペニスの先端がボクの股間に触れていた。すぐに目的の場所が見つかり、ペニスはそこに入っていった。
「あ、あ、ああ!!」ボクの中に大樹が入って来るのが判った。何もかもが満たされてゆく。そして、そこから生まれる快感にボクは酔い痴れるのだった…

「…純也?」
耳元で大樹の声がした。
「ひゃん♪」一瞬で現実世界に引き戻された。
ここは交差点にある店のショウウィンドウの前。そのガラスはボクの後ろに立つ大樹の姿を映していた。
「何やってるんだ?こんな所で。」
「な、何でもないよ。」と誤魔化したが、わざとらしさは充分であった。
「まあ良いや。なあ、暇なら茶でも付き合わないか?」
と大樹。
何?あれは予知夢?
「良いよ♪」

ボクは大樹と並んで歩いていた。すこしづづ彼の横に近付いてゆく。
彼の腕にボクの肩が触れた…
「ほら♪」と大樹は脇を開けてくれた。ボクはすかさず、そこに腕を絡めた。
「な、何かデートみたいだね?」
「俺はそのつもりなんだけどな♪」
彼の言葉に、ボク…あたしはあたしの気持ちに素直になろうと決めた。

交差点(7/7)

 
「何があったのかな?」
嶋田教授が言った。
「どうしたんですか?」あたしが聞くと、「奇石が消えてしまった。」
「どういう事ですか?」
教授はあたしの身体から電極を外し始めた。
「もう、ここに来なくても良いよ。奇石だけでなく、素体自体も変質してしまっている。奇石が失われた事は残念だが、それ以上に私は君に謝罪しなければならないようだ。奇石が失われたという事は、もうそこから過去の記憶を引き出せないと同時に、融合してしまった君自身を分離させる事も不可能となってしまったんだ。君はこの先の一生を春日純子という一人の女性として人生を全うすることになる。」
「あたしには良く判らないんですが、どうなったという事なんですか?」
「素体の電子頭脳の代わりをしていた奇石は、もう無機物ではなくなってしまった。俗な表現では生体脳と言われるが、既に人間の脳そのものとなっている。そして、その器であった素体も生体化している。君はもう、普通の人間と何も変わらない肉体を有しているのだ。皮膚の下に流れている体液は、疑似血液ではなく、本物の血が流れている。骨も筋肉も、それが人工物であった形跡はどこにも見当たらない。更に言えば、君は妊娠して子供も産めるようになっている筈だ。君はもう、完璧な女なのだ。」

あたしに判ったのは、あたしが子供を…大樹の子供を産むことが出来ると言う事。あたしは、自分が純也という男であった事など、ほとんど忘れかけていた。
いえ、あたしの頭の中には女の子として成長してきた記憶が詰まっている。
これが造られたものだとは信じられないくらい。その、どこにも純也という男の子は存在しない。
七五三で着た赤い着物も覚えている。毎年、ママとお雛さまを飾っていた。仲の良かった美知子、中学の時の淡い初恋、去年の夏は浴衣を着て花火を見たでしょう?

 

あたしは交差点に立っていた。
何故か涙が零れ落ちてゆく。
赤い信号が青に変わった。

歩き始める。

その先に…大樹がいた。

メモ

今回は行き当たりばったりの作品ばかりで、意味の取れない箇所が多々あると思います。

ご容赦くださいm(_ _)m

未来惑星(1)

医師の調合した薬液が俺の体内を巡り始めた。
明日の朝には変化が現れるという。俺はベッドの上でゆっくりと目を閉じた…

 

「ダイをヤるのはニキか?」コウが瞳をギラつかせて言った。「ああ。」と俺が答える。「ミニはコウなんだろう?」
コウは当然のように俺の問いには答えず、前を向いた。「いくぞ。」の声と伴に俺達は闇の中から躍り出た。
各自が目当ての「女」を組伏せる。時間は限られていた。俺達は憤り勃つ逸物を前技もなしで突き入れた。
「女」達の悲鳴が上がる。しかし、それは恐怖や痛みからのものではない。条件付けられた彼女等は、男を受け入れると同時に歓喜に満たされ、悦感に嬌声をあげるのだった。

俺達が「女」を抱くことはほとんどない。
「優良種」が優先されるのも理解はできる。が、俺達三流・四流の男が「女」を抱くには、それこそ宝くじの一等に当たるくらいの確率しかないのは不公平の極みである。だから、俺達は「女」達を急襲し、ヤり逃げるしかないのだ。
もちろん、これは違法な行為である。捕まれば、当然のように罰が与えられる。

そう。今の「俺」のように…

 
身体に満たされた薬液は、俺を「女」に変えてゆく。翌日からは調教が始まった。女の快感に漬け込まれ、男に抱かれて悦ぶように条件付けられる。
一通りの調教が終わると、煽情的なドレスを着せられて「女」達の中に放り込まれた。

俺の知っている、ミニやダイも居た。彼女達は俺の事を知っているのだろうか?ためらいつつも二人に挨拶しに近づいた。「ニキといいます。お世話になりますので、よろしく。」と手を伸ばした。
その時、「女」達に叫び声が上がった。
振り向くと男達が襲いかかってきていた。先頭にはコウいた。真っ直ぐにこちらに向かってくる。彼の目当ては常にミニだった。
コウがミニに飛び掛かる。ねじ伏せ、股間を開かせた。

俺は彼等の行為を最後まで見ることはできなかった。別の男が俺の上にのし掛かってきたのだ。
「新入りだな?」男がにやりと笑う。俺は条件付けられた通りに、男に股を開いていた。
彼等には「余裕」がない。彼の逸物が一気に「俺」を貫いた。
俺は歓喜に絶叫をあげていた…

 

 

嵐が去っていった。
俺は快感の余韻に浸っていた。
俺の胸に触れてくる手があった。
その手は官能的に俺の胸を撫で上げる。
「ああん♪」俺は甘い吐息を漏らしながら、その手の持ち主を見た。
ミニだった。
「あなた、コウと一緒にいたヒトでしょ?」その言葉に冷や汗が出そうになるが、即に彼女の手から与えられる悦感にとろけてしまう。
「そうそう。アタシもヤられたわよね♪」とダイも加わってきた。「どう?オトコにヤられた感想は♪」と太腿を摩りあげてきた。
「あん♪ああ~ん…」俺は答えるより先に快感の喘ぎ声を漏らすことしかできなかった。
「アレが本物のオトコなのよね。条件付けがあってもなくても、もうアレなしではいられないでしょう?」
俺の頭に残っていた「男」の意識が必死になって否定していたが、「女」の肉体がそれを簡単に無視していた。
「あなたはもう、アタシ達と一緒なのよ。この素晴らしい快感に全てを委ねてごらんなさいな♪」ミニが俺の乳房の先端を摘み上げた。ダイの指が俺の秘裂に割り込んでくる。
「女」の快感が再び襲ってきた…

未来惑星(2)

 
ハルマゲドン(最終戦争)の終焉は特殊なウィルスによりもたらされた。
全ての雌を死に至らしめるソレは、雌雄を分かつ全ての生物に感染していった。海の生物も、陸の生物も、空の生物も。全て等しく、そのかたわれを失った。
当然、雌がいなければ子孫が残せない。その種が絶滅すれば、その種を糧とする生物も余命をまっとうできない。
生態系が一気に瓦崩していった。

 

人類は英知を集結した。
先ずは食料問題を解決した。動植物に頼らない栄養源を確保した。工場からは休みなく「食料」が供給されるようになった。
次に手を付けたのは「種の保存」であった。

彼等は男性の遺伝子を持ったまま、子宮を保有し、胎児を宿すことのできる「薬」を開発した。しかし、誰を「女」にするかは討議が重ねられた。
彼等の命題は「優良種」…すなわち、自分達の「子孫」を残す事であった。誰もが「女」になることを拒絶した。
一時的に「女」になるのであれば、好奇心の強い奴は何人か出てくるかも知れない。が、この「女」は子孫を残す義務があるのだ。
普通の女性でも、妊娠・出産は命懸けのものである。本来は「男」である肉体を強制的に「女」にして妊娠させるのだ。
机上では何も問題はないと出ているが、やはり不測の事態というものを否定しきれなかった。

 

「俺がやる。」
最期に手を挙げたのは、最年少の新実剛だった。彼は隣に立っていた同僚のコウネル・ワトソンに振り向いた。「コウ。俺のパートナーになってくれないか?」
赤髪の美丈夫は新実の顔をマジマジと見つめた。「良いのか?」ワトソンはやっとの事でそれだけを言った。

 

新実はその名をミニと変え、ワトソンの精子を受け入れた。
ミニの子宮に胎児が確認された時には盛大なパーティが開かれた。冷凍保存されていた天然の食材が僅かばかりではあるが振る舞われた。
やがて臨月を迎えた。
ワトソンは自らの手で、彼とミニの子を取り上げることになった。

ここ数年来の久々の赤ん坊であった。

しかしミニ一人では到底、種を維持する事はできない。
結局の所、若い罪人を洗脳するという事に落ち着いた。

「女」達も増えてゆき、その子供達も逞しく成長していった。
ミニは病床につく夫の手を握っていた。
「もう、お前しか残っていないな。」年老いた手がミニの艶やかな黒髪を撫でた。「とうとう、お前達が年を取らなくなった事が解明できなかったな。そう、息子達を教育しても俺達と同じ能力を持たせられなかった。」
彼は大きくため息を点いた。
「薬の処方と新たな社会の仕組みだけが残されてしまったな。」
彼はゆっくりと瞼を開けた。
「俺の人生は、君と君の子供達への謝罪で綴られているようだ…
 すまなかった…」

彼の手から力が抜け落ちた。
「コウッ!!」ミニは何度も夫の名を呼び続けただろう。
だが、彼の目が再び開かれることはなかった。

 

 

 
「何してたの?」
ダイが声を掛けてきた。ミニは漆黒のドレスを着て「研究所」から出てきたのだ。
「今日は夫の命日だからね。」と微かに微笑む。
「あなた、子供産んだ事があるんだ。あたしとは付き合い長いけど、その前?」
「そうね♪」と曖昧に答える。
「彼等が来たようね。」とミニが視線を挙げた先で「女」達の悲鳴が上がっていた。

未来惑星(3)

 
今日は何もない一日だった。

ここに来てかなり日が経つが、コウ達に襲撃される以外にこの場所に「男」達が現れる事はなかった。
元々「女」は優良種の子孫を残す為に造られたものなのだ。普通の男が「女」を抱く機会はほとんどないとされている。
しかし、ここの「女」達がコウ達以外の「男」に抱かれているようには見えなかった。コウ達が来ない日は「女」達は互いに肉体を慰めあい、快感に浸る毎日を送るのだった。

「何を考えているのかしら?」と声を掛けてきたのはミニだった。
俺は素直に思った事を口にしていた。
「それならば…」とミニは研究所を見学する事を薦めてくれた。
俺は躊躇した。
そこには医師がおり、俺を「女」にするとともに「女」としての条件付けをされた所なのだ。そこには負のイメージしかなかった。
「あなたは優良種の存在に疑いを持ったのではなくて?」
俺はミニを見た。「そこに優良種の男がいるんですか?」
「あなたは優良種に抱かれたい?」ミニは訳アリに微笑んだ。
「俺の意識はまだ男のままです。条件付けられているので、男に抱かれればそれなりの反応をしてしまいますが、普通の状態で抱かれたいと思うことなどありません。」
「こだわっているのね♪でも、そんなあなただから研究所の裏を見せてあげられるのよね。」「裏…ですか?」

俺達は研究所の地下へと降りていった。
そこには人の気配がまるでなかった。「そう、今、研究所の地下にはあたし達しかいないわ。そして、これが「優良種」達…」と凍ったビンの列を示した。
「これって…」俺は絶句してしまった。
「そう。今、この世には「優良種」は一人も存在していないの。人工受精の為に保存しているのよ。」
「あなたは何者なんですか?そもそも、何で俺をここに連れて来たんですか?」

「先ずは、あたしの事ね。あたしはここの最高責任者と思って良いわ。研究所では、「女」への転換と条件付けを行っているだけではなく、妊娠した「女」達の保護、妊娠・出産の支援、生まれた子供の育児・養育等が行われているわ。そしてそれらはみな「女」達の手で行われている…適材適所で様々な仕事をさせているの。」
次の部屋に案内された。
そこには研究所内の各所に設置されたカメラの映像が映しだされていた。
「育児は大変よね。母性も必要とされるので、そこで働く「女」達は出産経験者が多いわ。知性が高く、手先が器用な人には医師に、機械に強い人には洗脳装置を担当してもらっているの。」「洗脳?」「いわゆる条件付けね。男の意識のまま、他の男に抱かれる場合、何かしらのトラブルが起こることは目に見えていたの。だから「女」に転換させると同時に「女」としての振る舞いを洗脳装置で教え込ませているの。これも、あたしの作り上げたシステムの一つよ。」
次の部屋に進む。
「ここが研究室。これまで、あたし一人でことこつと研究を続けていたのだけれど、限界を感じていたの。そんな中であなたに会ったのよ。優良種の遺伝子を色濃く残している。知性も相応にある。現時点ではあなたが最も適任と考えられたわ。」
「そのために俺を「女」にしたのか?」

「あたしの年齢、判るかしら?」と突然質問された。「若いよね。どんなに年を取っていても30代だろう?」「さっき、このシステムを作ったのはあたしだと言ったでしょう?もうとっくに百歳を超えているわ。」
「「女」は年を取らないの。だから、この事は限られた人にしか話していないわ。そして、その人達は外部の男達とは接触させないようにしているの。もし、この事が漏れたら男達はこぞって「女」になろうとするでしょう?それは永遠の命を手に入れたようなものですからね。」
彼女は机の上の端末に触れた。
「ここには、あたしが研究してきた全てがあるの。あなたには、この研究を引き継いでもらいたいの。」
「俺に?」
「あなたなら出来るわ。そして、あたし達に掛けられた呪縛を解いて頂戴。
 …この、永遠に生き長らえる宿命を…」

俺は研究室に独り残されていた。
「俺に何をさせたいんだ!!」叫んでも聞く人はだれもいない。
定期的に配られる食事を採る以外に出来る事は彼女の研究に触れる事しかない。
何もしない事にも飽きた俺は机の上の端末の前に座っていた…

 

 
「どう?」とミニが現れた。
俺は寝食を忘れて端末に見入っていたようだ。頭の中で塩基の配列がグルグル回っていた。「少しは息抜きも必要よ。」とミニは俺をベッドに誘った。「あたしを抱いて良いわよ。」と俺の前で服を脱いでゆく。この世界の始めから存在していた「女」が手招きする。
見た目には若い女でしかない。俺の中の「男」が応じる。彼女の上に被さり、乳房を愛撫し始めていた。
「あん、ああん♪」乳首を弄ぶと喘ぎ声が上がる。
「急がなくても良いのよ。「時間」はたっぷりあるのだから…」
彼女の手が俺の股間を撫で上げていた。
とろりとした蜜が俺の股間からも滴り落ちていた。

未来惑星(4)

 
俺がこの研究室に来てからどのくらい経ったのだろうか?
幾度か、それらしき物質を見つけミニに報告したが、彼女からの応えは芳しいものではなかった。どのように評価しているかは聞いていないが、研究所の別室には俺と同じように研究を続けている人がいるのだろう。

「この間の試験で面白い結果が出たわよ。」
と、いつもは「気分転換」と称して睦事に使われるベッドに呼び寄せられた。
「これ見て♪」彼女がスカートを捲くり上げると、彼女の下着を着けていない股間が露わになる。
と、そこには有り得ないものがあった。
「数時間だけど、ペニスを生やす事が出来るのよ。」

ミニの声は遠くに去っていった。
俺に課せられた条件付けが復活していた。俺の前には「男」のペニスがあった。俺の目はそこから離せなくなっていた。
「彼」の前に跪き、両手で優しく差し上げていた。
俺はゆっくりとペニスを口の中に入れていた。舌と口蓋で奉仕する。
「んあっ、ダメ♪ 出ちゃう~」
ミニが喘いだ。
俺の口の中が精液で満たされた。

続いて俺は服を脱いだ。脱力してベッドに横たわるミニの上に跨がっていた。
萎えたペニスも教えられたように手で刺激してやると、逞しく復活していった。
俺の股間に導いてゆく。
久しぶりに俺の膣がペニスで満たされていた。
腰を振り、最大限の快楽を「男」に与える。「女」はそう条件付けられているのだ。

「あっ、ううっん!!」と再びミニが喘ぐ。
俺の中にミニの精液が迸っていた。
俺もまた快感に嬌声を上げ、そのまま意識を失っていた。

 

 
「妊娠しているようね。」
ミニがそう俺に告げた。当然の事ながら、その胎児は俺とミニの子供である。
その子の性別が「女」である事が判明したのはそれから暫くしてからであった。

「新しいシステムが必要になりそうね。」
俺は研究室から離れ、地上の陽の光の元で生活する事になっていた。
妊婦は他にもいたが、彼女達からも隔離され、特別な扱いを受けている。
「順調に育っているわね。この娘はちゃんと年を取る本物の女の子なのよね。彼女達が順調に育っていけば、もう「女」を作る必要もなくなるわね。」

ミニは精力的に行動を開始した。
「女」に変える薬は全て処分されていた。完全に処分された後に「女」の秘密が公開された。永遠の命を欲した一部の男達が研究所を襲撃したが、成果を上げることはなかった。
ペニスを生やす薬も、俺達の娘が成人する頃には同様に廃棄される事になっている。全てが新しいシステムの元で活動を開始していた。

 

古い文献を参考に「教会」が建てられた。
オルガンの音と伴に扉が開かれた。
ミニが俺達の娘の手を引いてバージンロードを歩いて来た。
祭壇の前には何代目かの「コウ」が立っていた。
司祭役の「女」が娘をコウに引き渡す。
「これより、婚礼の儀式を行う。」
司祭が高らかに宣言した。

新たな世界の第1日目が 今、始まるのだ。

囚われの日々

 
明日になればきっと良い事がある…

俺はそう信じて日々の責め苦に耐えていた。
理由は判らない。夜道を歩いていた所、不意に数人の男達に取り囲まれた。抵抗らしい抵抗も出来ぬままに、拉致され、ここに監禁されて数週間が経つ。
意識を失っている時があるので正確な日数は判らない。その意識を失った度に俺は肉体を改造されていた。

最初にペニスが切り取られ、股間に新たな穴が穿たれた。気が付いた時には俺の膣に男のペニスが挿入されていた。
M字に脚を広げさせられ、息苦しさとともに目覚めた俺に男が言った。「すぐに慣れるさ。快感が欲しくて、お前の方からねだるようになれば、ここから出れる日も遠くないさ。」
次に意識を失っていた間にバストが造られていた。股間だけでなく、胸も責められるようになった。
次に声帯に手が加えられた。女のような声しか出せなくなると同時に、快感に対して喘ぎ声をあげるのを我慢できなくなっていた。
全身が脱毛され、脱色された。不要な脂肪が吸引され、腰にはくびれも生まれていた。
顔にも整形が施されているようだ。

明日になればきっと良い事があると信じて、俺は日々の責め苦に耐えていた。しかし、俺の意志とは別に、既に肉体は全てを快楽として受け入れるようになっていた。男達が現れただけで、股間を愛液で濡らすのだった。
俺は俺自身の意志を除けば、完璧な娼婦であった。自ら腰を振り男を誘う。淫らに肢体をくねらせて、男を奮い勃たせる。暑く潤った蜜壷に導き、最後のひと雫までも呑み取るように、咥え込んだ「男」に快感を与えるのだった。
「男」であるという意志だけが俺を苦しめている。俺は、ただ解放される事を望み「女」として男達に抱かれることを甘んじて受け入れていた。

 
久しぶりに意識を失っていた。
気が付くと、そこはいつものベッドの上ではなかった。狭い箱のようなものの中に入れられている。
エンジン音と振動の具合から、車でどこかに移動しているようだ。信号待ちもないようなので、高速を使用しているのだろう。
俺の着ている服もいつもと違っていた。商売女のようなきらびやかなドレスではなく、どこか野暮ったさが感じられる。化粧も施されていたが、いつも俺自身でしているようなものとは違い、かなり控えめなものであった。
箱の中で身動きがとれず、闇の中で見て確認することもできなかったが、触覚や嗅覚を使ってそこまでの事は把握した。

車はパーキングエリアに入っていったようだ。食事の為か車内には人の気配はなかった。俺は音が出るのも気にせずに、箱の前面を思い切り押し上げた。
ミリミリと音がし、浮き上がった蓋の隙間から明かりが差し込んできた。二度、三度と繰り返すと、隙間が広がり、蓋がずらせる程になった。
広く開いた隙間から抜け出す。車は1BOXのようだ。スカートが絡まないように注意しながら、運転席に回り込む。当然、キーはないので車を動かす事はできないが、車から出る事は可能だ。
レストランの位置を確かめ、トラックやバスを楯にして車から離れてゆく。幸いにも、ヒールのない靴だったので走るのに苦はない。(もっとも、体力は格段に低下しているので、以前のつもりで全力疾走を続ける訳にはいかない。)
高速道路脇の一般道に出た。どのように追っ手が来るか解らないが、とりあえず街のある方を目指すことにした。

できれば服を変えたかった。今着ているのは女子高生が着るようなセーラー服である。街中でも目立つが、このような田舎道では確実に追跡者に優位を与える。

チリンチリン!!
不意に後ろから自転車のベルがした。「どうした、こんな所で?」振り返ると地元の警察官だった。どう反応すれば良いか迷っていると
「いくら天気が良くても、サボリはイカンぞ♪」俺は「すいません。」と反射的に頭を下げていた。
「送ってやるから、後ろに乗りなさい。」と荷台を示した。横向きに座り、警察官の腰に手を廻し体を密着させた。
ペダルを漕いでしばらくすると、俺の鼻に「男」の汗の匂いが届いてきた。調教された俺の肉体が反応する。腰に廻した手が彼の股間に移動しようとするのを必死で押しとどめていた。

「着いたぞ。」と校門の前で自転車が止まった。校内にはセーラー服の娘がいた。同じようなデザインなので間違えたのだろう。しかし、これは絶好の隠れ蓑でもある。俺は咎められる事なく校舎に入っていった。
女子高生の格好はしていても、俺はこの学校の生徒ではない。当然、授業時間に居るべき教室もない。校内をうろつくよりは医務室に居場所を確保しようと、俺はスリッパを進めた。

「あなた、どのクラスの娘でしたっけ?」女校医が椅子の上から俺に問い掛けた。
「わたしは…」俺は努めて不審がられないように応えた。「監禁されていたのです。隙をついて逃げてきたのです。」
女医は「それは大変だったわね。ここに居れば大丈夫よ。疲れているでしょう?」と奥のベッドに導いていった。

終業のチャイムが鳴っていた。
「どう、落ち着いた?」と女医がやってきた。「残念だけど、夜まであなたをここに置いておく訳にはいかないの。」と彼女は俺を椅子に座らせた。
手元のPCの画面を俺に見せた。「あなた、3年C組の須永薫さんね。」そこには最後の整形で与えられた、今の俺の顔と同じものが映っていた。
「あなたは今日もお休みで、お家に連絡しても、ちゃんとベッドで寝ていると言ってきたわ。どういう事だと思う?」そう聞かれても、俺が答えを持っている筈もない。
「あなたは監禁されていたと言ったわね。それはどれくらい?」
俺は慎重に言葉を選んだ。
「わたしは須永薫ではありません。この顔は監禁されている間に整形されたものです。」
しばしの沈黙の後「でも、その服は須永さん自身のものよね。」「知りません。気が付いたら着せられていました。」「で、都合良くこの学校に転がり込んできたの?」「ここに来れたのは偶然です。おまわりさんが制服を見て、ここまで連れてきてくれたんです。」

「とりあえず、話はここまでにしましょう。後はあたしの家で聞かせてくれないかしら?いつまでも校内に居るわけにもいかないし、あなたも行くところなどないのでしょ♪」
俺は闇に隠れるように女医の車の後ろに乗り込んだ。外から見られないよう、シートの隙間に潜みながら外を窺ってみた。校門の脇に俺を乗せてきた車があった。下校してゆく生徒の中に俺がいないか必死になって探しているのだろう。

女医の家に上がり込んだ俺は、彼女の貸してくれた部屋着に着替えていた。
「あなたは須永薫さんではないのね?」彼女はベッドの端に座り、椅子に座った俺を見つめて言った。
「はい。荒唐無稽に聞こえますが、わたしの話しを聞いてもらえますか?」彼女はこれまでの経緯を口を挟まずに聞いてくれた。
「でも、何で俺に須永薫の顔を与えたんでしょうか?あれだけ調教して…何で高校生なんかに?」
「それは、薫がそれなりの実績を持っていたからに他ならないわ。あたしも、たまに医務室のベッドで男性教師とヤッているのを見たことがあるわ。噂では理事長も相手にしてるって。」
「み、乱れてる…」
「女子高生と言っても、肉体はもう一人前のオンナなのよ。一度SEXにのめり込んでしまえば関係ないわ。それはあなたも自覚している事でしょう?」
俺はそれを否定することはできなかった。
「で、あなたは本当に男の人だったの?よかったら、看せてくれないかしら。」
ここまで話しては見せない訳にもいくまい。相手は医師の資格を持つ人間である。単なる好奇の目ではなく、専門家として何かを見つけ出してもらえるだろう。
俺は服を脱ぎ、股間を曝け出した。

「はうっ!!」
いきなり敏感な所が責められた。
「な、なにを…」「調教されてきたんでしょう?それとも、この程度じゃ感じないのかしら?」と、俺の膣に指を突っ込んできた。
「あ、ああん♪」条件反射的に俺は喘いでいた。すでに股間には愛液が溢れていた。「良い声で啼くのね♪」彼女の手には巨大な男根を模したバイブレータが握られていた。「薫もこれでヒイヒイ言っていたわね。」
「あがうっ!」股間が張り裂けそうになる。しかし、痛みは俺に快感として伝わってくる。「まだまだ、これからよ♪」バイブにスイッチが入れられた。バイブは俺の膣のなかで唸りをあげ、暴れ始めた。
「あん、ああん。イ、イイ… もっと…」俺は快感に我を忘れて悶え、喘いだ。
「そうよ。薫ちゃんはイチバンの淫乱女子高生なのよ。こいつで快感を得られる貴女は薫ちゃん以外の何者でもないわ。」
俺は女医の手で何度も絶頂に導かれた。その度に俺が「須永薫」であると言い聞かせてゆく。
「ああん…チンポ頂戴♪ あたしのおマンコに、いっぱい精液を入れて欲しいのぉ…」

 
あたしは半分壊れてしまっていた。
授業が終わると医務室に向かう。既にショーツは愛液でぐしょぐしょに濡れていた。「今日もよろしくな♪」と男の人が入ってきた。
校長先生だ。
「おチンポ勃ってる?」あたしはズボンのベルトを外し、パンツの中から萎びたペニスを取り出していた。「さあ、頑張って頂戴ね♪」あたしはペニスの先端にキスをすると、そのまま口の中に咥え込んだ。
それは、ゆっくりと体積を増してくる。
(もっと、もっと大きくなって頂戴。あたしにいっぱい快感を与えてね♪)

明日の事なんてもうどうでも良いの。
今、あたしに快感を与えてくれる男性があたしの全て…
さぁ、早く挿れて頂戴♪

望んだモノは…

「望むモノは何だ?」
煙とともに壷の中から出てきた魔神はそう言った。

 

僕達は顔を見合わせた。
「代償は何だ?!」和樹が魔神に向かって言った。「俺達の望みを叶える代償として、何を要求する?」
頭の回転が早く、物知りの和樹だからそう言えるんだ。僕だったら何も考えずに(可愛いガールフレンドが欲しい)って言ってしまっていただろう。
「そうか。可愛いガールフレンドとな?宜しい。叶えてやるぞ。」と魔神。
「なっ!!考えを読まれた?」と和樹。
僕は何が何だか判らずに、魔神の煙に包まれていた。

煙が晴れた後には、魔神も和樹もいなかった。そこには、魔神の入っていた壷を抱えた、僕好みの可愛い女の子がいるだけだった。
壷には栓がされ、さらに女の子の手で押さえ込まれていた。その女の子の目は怒ったように僕を睨みつけている…

これが、僕と香月の最初の出会いだった。

 

魔神の能力で「僕の可愛いガールフレンド」になってしまった和樹は、今も僕と一緒にいる。
「可愛い」というキーワードの所為で、香月はアノ時から成長が止まってしまっていた。若作りとかという範疇ではない、三十路を向かえても十代の服を着て違和感がない。逆に年相応の格好ができないので、僕と一緒でなければ生活に不自由することも多々あったのだ。
だから、香月とは長年生活を共にしている。

香月は元がどうあれ、女である。男と女が一つ屋根の下で暮らしていて、何もない事はない。当然のように大人の男女の関係にはなっていた。が、僕らは夫婦にはなれなかった。
「ガールフレンド」のキーワードが香月との間を友達以上にしてくれないのだ。
僕と香月が結婚しようにも、彼女は戸籍上は男性のままだった。性別再判定のために病院に行くには、成長しない身体が邪魔をしていた。
成長しない身体は病気にもならないが、子供が産めないようにもなっていた。いくら励んでも妊娠する事がないのだ。子供が出来れば僕達の関係も変わるのだが、それさえも阻止されていた。

このまま、僕一人が歳老い、朽ち果ててゆくのだろうか?愛らしい姿のまま、残される香月はどうなってしまうのだろうか?
全ては僕の不用意な行動から始まったのだ。壷の蓋を開け、魔神を呼び出したのも。和樹を女に変えてしまったのも…

僕は香月の留守にアノ壷を掘り出してきた。魔神を呼び出す前に、もう一度僕の望みを整理した。
「僕は香月と一緒に歳老いていきたい!!」

 

ピ、ピ、ピッ!
携帯が鳴っていた。この音は香月の携帯だ。何で僕が香月の携帯を持っているのか不思議に思いつつ、鞄から取り出した。発信元は僕の携帯だった。
訳も判らずに出てみると「こらっ!!何てコトをしたんだ?すぐに家に戻って来い。」と若い男の声??
戻ってみると、昔のままの和樹がそこに居た。
「和樹?元に戻れたのか?」とぼくが声を掛けるが「バカ野郎!お前は自分が何をしたのか判っているのか?」と怒鳴られた。
「な、何怒ってるのよ?」ボクは和樹の顔を見上げた。
「お前は魔神を呼び出して、何を願ったんだ?」
「魔神?」そう言えば、そんな事をしたような、しないような…
「あたし、わかんない…」何故か、目に涙があふれてきた。
「バ、バカヤロウ…」和樹はそう言って、優しく抱き締めてくれた。

 

 
今日、あたしは和樹のお嫁さんになる。お腹の中には新しい命も宿っていた。
結婚と同時にあたしの名前も正式に「香月」となる。

和樹が不安そうな顔であたしを見ていた。「あたしは、最高に幸せよ♪」と満面の笑みを浮かべると
「バカ、心配掛けんなよな♪」と和樹。
「バカじゃないモン!!」とあたしが頬を膨らませると、プッと和樹が笑った。

教会の鐘の音が青空に吸い込まれていった。
 

2009年5月 4日 (月)

合わせ鏡

 

深夜の合わせ鏡は魔物を呼ぶ…

何が出て来るか解らぬまま、フリマで買った古めかしい鏡をフローリングの部屋の中央に向かい合わせて置いた。呪文とかはいらないようだ。僕は時計の針が午前二時を指すのを待っていた。
部屋の照明を消しても、部屋の中の家電製品のLEDがあちこちで灯っている。真っ暗闇を作るのは難しいが、これはこれで妖げな効果がでている。
ロウソクがなかったので懐中電灯に古めの電池を入れ明る過ぎないようにして時計の針が進むのに注視していた。

午前二時

僕は鏡の間に立った。
鏡には僕が写っている。前を向いた僕、後ろを向いた僕。幾重にも重なった「僕」の隙間に魔物が顔を出していないか、一生懸命に探した。
乏しい灯火が作る中途半端な闇の中にソレが居そうな気がした。目を凝らす。覗き込もうとすると、鏡に額をぶつけてしまう。頭を動かさないようにして探し求める。垂れてきた前髪を掻き上げる。まとわりつく髪を邪魔に感じて、ポケットに入っていたゴムでまとめておいた。
部屋の中の温度が上昇しているのだろうか?額から汗が落ちてきていた。ハンカチを出して汗を拭う。温度はまだまだ上がりそうだった。
シャツのボタンを外してゆく。鏡に写る姿を見ながらだと、左右が反転していて指が上手く動かない。
シャツを脱いだが、まだ暑い。下着を脱ごうと手を掛ける。(?)その時、違和感があった。どこか間違っている。
下着にしているTシャツを脱いだが、まだ、何かを体に着けている感じが残っていた。それに、脱いだのもTシャツではないようだ。

鏡の中の「僕」は確かに上半身裸になっている。短く刈り込んだ髪の毛が垂れてくるなどありえない。
が、
僕の後ろ、背中を向けている人物は長い髪をゴムで束ねていた。更に、その肩にはベージュ色の紐が掛かり、胸の周りの同色のベルトにつながっている。
(これはブラジャー?)
後ろに振り向くと、そこにはブラジャー姿の女性がいた。彼女は僕に見られて騒ぐ訳でもなく、瞳を大きく見開いていた。
そう、彼女が驚く筈はない。さっきから至近距離で僕の背中を見ていた筈だ。

(…?!)

この部屋に居るのは「僕」だけだ。僕は合わせ鏡の間に立っているのだ。だとすると、目の前にいる女性は「誰」なんだ?
僕が口を開けると彼女も口を開けた。右手を上げると、彼女は反対側の左手を上げた。まるで鏡に写っているように…

僕は両手を胸に充てた。彼女も同じようにブラの上に両手を置いている。僕がブラの隙間から豊かな乳房を取り出すと、彼女も同じ事をする。
乳房の先端にサクランボのような乳首があった。それを摘んでやると「ああんっ」と女の吐息が漏れた。
快感が僕の体を通り抜けていった。股間が熱を持つ。片方の手を下に伸ばした。スカートをたくしあげ、下着の上から股間に触れてみた。
微かに濡れている。更にショーツの縁に指を掛け、その中に掌を滑り込ませた。僕の手の下に女の秘部があった。割れ目に這わした中指が染み出てくる愛液に触れていた。
隙間の中に指を潜りこませた。

「あ!!!!」

指の腹が敏感な所に触れた。頭の中で閃光が爆発した。脚から力が抜ける。ストンと床に尻が落ちる。体が鏡に触れ、ゆっくりと鏡が倒れてゆく…

どだん!!

必要以上に大きな音を発てて鏡が床に転がった…

 

 

放心状態の僕が気を取り戻したのは、それからどれくらいの時間が経ってからだろう。時計を見るのを思い出して確認した時には、既に四時を回っていた。
立ち上がり、部屋の明かりを点けた。フローリングの床の上に倒れた鏡。対になる方は少し向きを変えていた。
「クシュン」とくしゃみが出た。熱気が去った部屋の中はいつも以上に冷たくなっていた。床の上に僕の脱いだシャツ等が落ちている。僕は上半身裸であった事を思い出した。
下着と思われるものを一枚拾い上げた。Tシャツではなく、肩の所が紐になっている。
それを手にした「僕」が鏡に写っていた。

キャミソールを手にした「女」の姿が…

無題

 

俺が見下ろしている「女」は俺自身だった。
俺の中の女々しい部分を抜き出して実体化させたのだ。先ほどから女々しく泣き続けている。
「ほら、立てよ!!」と腕を引いた。俺の中の女々しさはこの程度だったのかと思うくらい、女の背は低かったがプロポーションはなかなかのものがあった。

俺も女も、今は何も身に着けていない。だから、俺の股間は素直に反応していた。
俺は女を抱き締めた。最初は緊張してか、身体を堅くしていたが、それも徐々にほぐれていった。と同時に彼女の腹に押しつけられた俺の息子の存在を意識していた。
ジュッと膣壁に淫汁が染みだしていた。「女」は俺自身であるので、その肉体で感じているものを俺の肉体と同様に感じることができるのだ。
俺は「俺」を抱き締める腕の力を強めた。俺の胸に「女」の乳房が押しつけられた。
女はその身体を俺に委ねるようにもたれかかってきた。
俺は一旦身体を離し、彼女を抱え上げた。脇の下と膝裏に腕が廻されている。俺は女の腕を俺の首に絡めた。
俺が覗き込むように女を見ると、女の瞳には俺自身の顔が写っていた。

俺は女をベッドに運んだ。女は即にも脚を広げる。女の股間は期待にあふれて、グショグショに濡れていた。
俺の息子もいつになく逞しく勃っていた。
言葉はいらなかった。俺は女の股間に真っ直ぐに突き入れていた。と同時に俺の胎に侵入してくる異物を感じていた。
「あん、ああん♪」女が喘ぎ声を上げる。その声とともに快感がアップする。俺は腰をグラインドさせながら、女を喘がせ続けた。
快感が津波のように押し寄せてくる。
「ああん♪あん…」俺は喘ぎながら、男の腰に捻りを入れた。そこから新しい快感が生まれる。
「もっと…もっと頂戴♪」男の身体も女の身体も動かしているのは「俺」なのだが、そう言わずにはいられなかった。

「ハア、ハア…」と男の息が上がってきた。俺は男の身体をベッドに寝かせ、その上に跨った。彼は俺の男らしさの象徴である。息は切れても、股間のモノだけは雄々しく勃ち続けている。
俺の膣に枯れるまで精液を絞りとられても、まだ勃っているのだろう。しかし、女の快感は限度を知らない。自分が疲れれば、再び男に頑張ってもらうだけだ。

俺は男の上に跨り、更なる高みを目指して腰を振っていた。
「うっ…あっくぁ…」男が変なうめきを上げた。顔を見ると白目を剥き出している。
(あっ、来る♪)
俺は久々にペニスを昇って来るモノがある事を感じた。
それは最期の爆発であった。
結合部からあふれ出た精液に赤いモノが混ざっていた。
俺はゆっくりと身体を離した。

男のペニスが委縮してゆく。それと同時に男の身体自体も萎えたようにしおれていった。その皮膚が老人のように干からびてゆく。
「男」の身体が文字通り崩れていった。燃え滓となった灰のようなものがベッドの上に残っていた。
俺の中にあった男らしさが燃え尽きてしまった。
それは、俺の目の前でゆっくりと消えていった。

 

女になったアタシは、ベッドの上に座り、永遠に失われた「俺」に涙を流し続ける事しかできなかった。

一夜限りの…

 

「ああん♪もっと、もっとかき回して頂戴!!あたしのナカをぐちゃぐちゃにしてェ~」
俺の下で悶えているコイツがさっきまで「男」だったって信じられるかい?俺の手に掛かればあんただって即に「女」の快感の虜になれるぜ♪
遠慮はいらないぜ。最初にちょっとだけ痛みを我慢するだけで「女」の肉体が手に入るんだ。もちろん、「女」の快感もちゃんと味わえるさ。俺のテクニックがあれば、何度でもイかせてやるぜ♪もう「俺なしでは生きていけない!!」ってくらいにな♪
心配ない。明日になれば元の冴えないサラリーマンに戻っているさ。

それとも、一生「女」になってチンポを咥えていたいか?別に俺はどちらでも構わないぜ。
もっとも、常に俺が相手をしてやれる訳ではないがね♪俺の体はヒトツしなかないんだからな。他に女になりたい奴がいれば、そいつに「女」の快感を教えてやらなくてはならないからな。それに、無料で飯を喰わせてやる訳にもいかないんでね。「女」として何か稼いでもらわないといけない。
それでも良ければ、一生「女」にしてやるぜ。

ほう、一晩だけ?
良いぜ。だが、そう言って「男」に戻っていった奴は一人もいなかったなぁ。まあ、最後にもう一度確認するから、考え直しな♪
先ず、そっちに風呂があるから、体を洗ってきな。別に体毛を剃る必要はないぜ。そんなのは後でその気になった時で構わないさ。

おぅ、出てきたな。服は明日までいらないから、こちらで預かっておいたよ。先ずはバストからだな。鏡を見ながらにするかい?
どうだい?本物そっくりだろう?ちょっとやそっとでは外れないし、境目も解らないだろ?皮膚感覚もちゃんとある。もっとも、そうでなくちゃ「女」の快感は得られないからな♪
次は股間の処理だ。悪いがベッドに寝てくれないか?鏡は股間の変化が良く解るように向きを変えてやるよ。これは「Vスキン」と言って女の股間を造ってくれるんだ。これを着ける時に痛みがあるんだ。そう言いながら、俺は「Vスキン」を男のペニスに被せた。「Vスキン」には更に股間全体を被うための付属物が付いている。玉袋を包み込み、終端のカプセルを尻の穴に押し込む。カプセルの中には薬が仕込まれていて、薬が溶け出すと男の股間が劇的に変化してゆくのだ。
「Vスキン」は専用の剥離剤で剥がせばちゃんと元に戻るらしい…が、俺はこれまで戻りたいと言った奴に出会ったことがない。皆が皆、女の快感の虜になり「一生女でいたい」と言い出すのだ。

股間の変化が落ち着いた事を確認すると、俺はもう一つのアイテムを取り出した。胸と股間が「女」になってしまえばそれで十分なのだが、初心者は容姿が気になるらしい。「痩身スキン」は透明な全身タイツのようなもので、全身を引き締めるとともに、ムダ毛を目立たなくしてくれる。

最後にロングのカツラを被せ、俺の得意なメイクでより女らしく仕立ててやる。
もちろん、化粧の最中は鏡を見せない。全てが完了した所で鏡の前に立たせるのだ。
「これが…ボク?」
何度も聞いたセリフが繰り返される。声は男のままなので、仕上げに「替露飴」を渡してやる。飴を飲み込むと、喉仏が縮んで行き、すっきりとした首筋が生まれる。
「あ、ああ~」と自分の声を確かめている。それは愛らしい女の声に変わっていた。

「さあ、始めようか♪お嬢さん。」と声を掛けると「お嬢さん?」と聞き返してくる。「あんたは、どこから見ても可愛い女の子だ。それとも、旦那と読んでもらいたいのかい?」奴は戸惑っている。「その姿になったんだから、女になりきってしまった方が良いぜ。どうせ一夜限りなんだろう♪そうだな、上司と不倫しているOLなんて設定が良いんじゃないか?」と用意していたOLの制服を渡した。
服を着た所でOL風に髪を纏めてやる。奴はうっとりとタイトスカートから伸びるストッキングに包まれた脚を撫であげていた。

「佐々木クン?」と俺が声を掛けると奴はキョトンと振り返った。「ほら、胸のネームプレートに佐々木夕子と書かれているだろう。今から君は佐々木夕子だ。」
「ボクが佐々木夕子?」「今は女の子なんだから、あたしとかにしな♪」「あたしは佐々木夕子?」と照れながら言うのが初々しい。
「そうだ。じゃあ、これが台本だ。とは言ってもほとんどアドリブだから、覚えるのは最初の所だけだ。」と紙を折り畳んだだけの「台本」を手渡した。
奴は三回ほど黙読してテーブルに台本を置いた。「ねえ、あたしの事、愛してくれているんでしょ?」俺の方に向きながら、最初のセリフを口にした。
「もちろん、佐々木クンの事は大事に思っているさ。」「イヤッ。夕子って呼んで!!」と俺に抱きついてくる。「あたしは貴方なしでは生きていけないの。」と強引に俺の唇に吸い付いてくる。
俺は彼女を抱き締めた。「ぁあん…」彼女は唇を放し、小さく喘いだ。抱き締められたことでバストが刺激されたのだろう。
「後悔はしないな?」俺は片手を離し、彼女の首筋にある性感帯を刺激してやった。「ええ。ぁぁ…後悔はぁん♪しイィないわあ~ん」と、俺の腕の中で必死に台本通りのセリフを言おうとしていた。
俺は纏めていた髪を解き放した。そのまま彼女をベッドの上に押し倒す。「どうだい♪感じるだろう?」俺はアドリブを入れながら、ブラウスのボタンを外しブラの上から彼女の乳房を揉みしだいた。
「ブラジャーの感触はどうだい?男では味わえないものだろう?」その言葉に彼女が一瞬凍りつく。が、俺がブラの中に手を差し入れ乳首を刺激してやると、「はあ~ん♪」今まで以上の艶声をあげるのだった。
彼女の瞳が潤み始めている。俺が太股を撫でると、彼女の顔が戸惑いの表情を浮かべた。「濡れてきたろう?それはお前の肉体が正真正銘の女だという証だ。」俺はタイトスカートの中に手を差し延べた。
「だめ…」とスカートの上から俺の手を押さえつける。「おや、夕子ちゃんは俺に抱かれなかったんじゅないのかい?」と言ってやるとすぐに抵抗を止めた。
「これが、あんたの割れ目だ。」ストッキングの上から秘部の上に手を置き、指を押し込んだ。「この奥の膣に俺の太い逸物を突っ込んでやるからな♪」
俺はストッキングとショーツを引き下ろした。脚を開かせると、スカートが擦り上がってゆく。彼女の股間が俺の前に晒された。「ほう、もう物欲しげに肉襞がヒクヒクしてるぜ。お前は根っからの淫乱女だったんじゃないか?」俺が指で撫でると肉襞は絡みつくように蠢いてきた。
「蜜もたっぷり溜まっているな。先ずは最初の一発をお見舞いしてやろう。」俺はズボンを脱ぎ硬くなったペニスを膣口にあてがった。

台本の設定では既に何度も情事を繰り返している二人ではあるが、初めて「女」を経験する奴自身は意識も肉体も処女のままである。処女膜こそないがそこは未だ男を受け入れた事のない、未開の領域である。出来立ての彼女の膣は硬く狭い。初めてと言う事で体がこわばっている事もあり、そこに俺のモノを押し込むのだから、当然痛みを伴う。
「あ゛あっ!!」と痛みに叫ぶ。が、即に快感の嬌声に変わっていった。
薬が効いて、痛みが快感に変わっているのだ。俺は一気にペニスを押し込んでいった。
快感を覚えると膣は硬さが取れ、造られたものではあるが名器の片鱗を見せ始める。俺の下で快感に悶える「夕子」は無意識のうちに俺のペニスに快感を与えるよう締め付けてくる。「さあ、行くぜ♪」俺は数回、激しく腰を揺すり、最初の一発を彼女の奥にぶち込んでやった。

 

 
OLの制服を脱ぐ頃には、もう台本の設定はいらなくなっていた。彼女は快感に飢えた牝獣となっていた。俺の上に跨り、自ら俺のペニスを抜き差ししている。髪を振り乱し、空いた手で乳房を揉み、乳首を責めたてる。彼女は何度も何度も繰り返し絶頂を体験していった。
しかし、彼女は未だ俺の「奥義」の洗礼を受けていない。
頃合いを見て、俺は彼女を下にした。「女の快感にも慣れてきたかな?でも、こんなものじゃ終わらないぜ。これからたっぷり、俺のテクニックを味わせてやる。」俺の指が彼女の性感帯を刺激しただけで「あひっ!!」と声を上げ、新たな快感に女は一瞬で意識を失うのだった。

彼女は失神を繰り返しながら、更なる高みを経験してゆく。「女」の快感が彼女に意識に次々と刻みこまれてゆく。もう、この快感なしでは生きて行けなくなっている筈である。
「ああん♪もっと、もっとかき回して頂戴!!あたしのナカをぐちゃぐちゃにしてェ~」さっきまで「男」であった彼女が、俺の下で悶えている。「女」の快感の虜になり、もう元に戻る事など考えられなくなっている。
「さあ、今日はもうお終いの時間だ。」俺は彼女の耳元に囁いて、身体を離した。「だめぇ~!!もっと、もっとォ~♪」彼女の股間が俺を追うようにせり上がってくる。
「あんたが頼めば、明日も明後日も相手をしてやるよ。」俺がそう言うと彼女は不満ながらも、一縷の希望を得たように瞳を輝かせた。
俺はいつもの決まり文句を口にする。

「では、最後にもう一度確認する。今夜一晩だけで元に戻るか、一生「女」になっていたいか。さぁ、どっちだ?」

2009年5月 1日 (金)

眠らせて♪

「どうしたの?優等生の結城君がこんな所に…」
校医の草笛光子が声を掛けた先には、周囲を気にするように立っている結城真の姿があった。「あのぉ、睡眠薬ってもらえるんですか?」震える声でそう言った彼の姿を見て、光子の瞳が妖しく輝いていた。

「この所、全然眠れないんです。もうすぐ期末試験だというのに、勉強にも集中できないんです。」彼のすがるような視線に、光子は心の中で舌嘗めずりしていた。
「薬に頼ってはだめよ。ストレスが溜まっているのね。スポーツとかで発散できないの?」そう言いながら、医務室の奥に導いていった。
「スポーツは好きではないし、寝不足で体力も限界です。」
「そうなんだ♪」と彼をベッドの上に座らせた。「じゃあ、RPGでもしてみようか?」
「ゲームですか?」「ゲームだけど、パソコンやゲーム機は使わないわ。空想するの。自分が別の人物になって行動してみるの。今の自分自身を忘れて、その人になりきってごらんなさい♪」
「別の人物って言っても…」「そうね、シチュエーションをはっきりさせておかないとね。ここはマンションの一室。あたしはその部屋の住人でイケメンの実業家。」
「イケメン…て、男性なんですか?」「そうよ。できる限り現実から離れた存在になりきるとストレスも発散しやすいのよ。」と彼の上着を脱がし、ワイシャツの襟を立ててスカーフを巻いた。
「だから、貴方には女の子をやってもらうわ。彼の妹で高校生のマコトちゃん♪貴女は兄妹だけど兄のことを恋慕っているの。ほら、おにいちゃんって言ってごらんなさい♪」「で、できませんよ。そんな事…」
「これは治療なの。」とマコトの隣に腰を降ろした。「ボクはマコトが何を考えているか解っている。しかし、ストレスを溜め込むのは良くないなぁ。ボクに任せて。素直な気持ちを出してごらん♪」
マコトのシャツのボタンが外されてゆく。「女の子なんだから、もっと甘えて良いんだよ。」マコトの胸が撫でられる。
「ぁあん…」マコトの口から甘い吐息のかけらがこぼれ出た。「さあ、おにいちゃんに全てを委ねてごらん♪」

マコトは執拗な愛撫に抗うことはできなかった。寝不足に頭が朦朧としている所に、経験したことのない快感が追い打ちを掛け、彼の思考力を奪い去っていた。「マコトはボクの妹なんだから、ボクの事はおにいちゃんて呼ぶんだよ。」
マコトは言われるがまま繰り返していた。「おにいちゃん?」「そう♪良い娘だ。」愛撫を続けながら服が脱がされてゆく。「マコトはボクの事を愛しているんだよね?女の子は愛してる男の人には抱いてもらいたいんだ。マコトはボクに何をしてもらいたい?」
「…抱いてください?」「そうだね♪マコトはボクに抱かれたいんだよね?」そのままマコトはベッドに押し倒された。

「あん、あああん♪」マコトは止めどなく喘ぎ声をあげていた。続けられる愛撫による快感が、打ち寄せる波のようにマコトを洗ってゆく。
「怖くはないよ。力を抜いて♪」マコトの脚が抱えられた。すでに、全ての衣服は剥ぎ取られていた。「マコトは可愛いね♪」脚が大きく開かれ、股間の穴に指が突き立てられた。「これはマコトのオマンコ。ボクのペニスで更に気持ち良くなるよ。」挿入された指がマコトの胎内で蠢きだす。
「あぁ、あぁ、ああああ!!」更なる快感にマコトの喘ぎは嬌声に変わる。意識が途切れだす。マコトは絶頂に向かって駆け上っていった。

 

真が目を覚ました。
「どお、気分は。ゆっくり眠れたかしら?」光子は真の顔を覗き込んだ。「顔色も良くなっているわね♪」
真は光子の顔を見返した。「おにいちゃん?」と声を掛け、そう言った自分に戸惑っていた。
「ゲームはもう終わりよ。でも貴方が望めば、いつでもおにいちゃんになってあげるわ♪」光子は畳んでおいた真の服を差し出そうとして、一瞬ためらった。
「それとも、まだ続けたい?」光子の手がロッカーに伸びていた。この中には女子の制服が下着等とともに一式仕舞われているのだ。
「おにいちゃんと一緒にいたいの…」マコトはベッドを降り立った。
「夜はおにいちゃんのベッドで眠らせてね♪」

描く

「どうした?最近、元気ないじゃないか。」
アキラがキャンバスに筆を走らせながら俺に言った。「睡眠不足かな?夜、寝てはいるんだけど、眠りが浅いのか眠った気がしないんだ。」そう答えたが、実は彼には言えない事情がその先に続いていたのだ。
アキラに絵のモデルを頼まれた事には何の不都合もないのだが、モデルを始めてから、毎夜、変な夢を見るようになったのだ。
夢の中でも、俺はアキラの絵のモデルをしていた。それだけなら、昼間の行動がそのまま夢に現れただけと言えたのだが、夢の中の俺はスカートを穿いていたのだ。学生服ではなく、女子の制服を着て椅子に座っているのだ。
最初は大人しく椅子に座っていたが、次の日からはアキラを誘惑し始めるのだった。最初はスカートの中が見えるか見えないかのように脚を組変えたり、膨らんだ胸…俺の胸は女の子のように膨らんでいた…を強調するように腕を組んだりするだけだった。
しかし、その行動は日々エスカレートしていった。スカーフを外し、胸元を見せつける。スカートをたくし上げてショーツを露にする。自ら胸を掴み、揉みあげる。両脚を広げ、ショーツの上から指で女陰の形をなぞってゆく。
制服を脱ぎ、ブラジャーとショーツだけになって椅子の上で身悶える事までするが、夢の中の俺は、アキラに直接触れようとはしない。それ所か、一歩たりとも椅子から離れないのだ。

昨夕の俺は、とうとう全裸になっていた。俺は自分の肉体が成熟した「女」であることを彼に見せつけていた。胸を揉みしだくと、乳首が硬く尖ってゆく。股間に充てた手が割れ目に沈み込み、熱い雫を汲み出してみせた。俺は「女」の快感に喘ぎ声を上げ、淫らに肢体をくねらせていた。
俺の耳にはアキラの動かす筆の音しか聞こえなかった。その筆先で俺の性感帯を撫であげてくれ!その太い筆の柄を俺の○んこに突っ込んでくれ!!
俺の望みは叶えられないまま、俺は自らの手で快感を貪り続けた。頭の中に靄が掛かったように、意識が途切れてゆく。快感だけが高みに向かって上昇してゆく。俺は頂に達すると同時に意識を失っていた。

「ぉぉぃ…ダイジョウブカァ…」遠くからアキラの声がする。
俺は床の上に倒れていたようだ。身体を起こし、アキラを見上げた。
「寝不足だと言うのに無理をさせてしまったかな?」とアキラが手を差し伸べた。「ううん。何ともないわ。大丈夫よ。」俺はアキラに支えられ立ち上がると、スカートの乱れを直した。
「今日はもうこれ位にしておこう。」とアキラは筆を片付け始めた。覗き込んだキャンバスに描かれた少女が俺自身であることに疑いはなかった。
「あと、どれくらいで完成するの?」「ああ、もうほとんど完成しているんだ。」と傍らのスケッチブックを取り上げた。
パサリと一冊のノートが床に落ちた。開かれたページには学生服を着た男の俺と、全裸の女体を淫らに見せつけている女の俺が描かれていた。
アキラが慌てて拾い上げる。
「アキラ。何なのよ、ソレは?」俺はノートを手にした彼の腕を掴んで言った。
「もう少しで完成するんだ… そうすれば、君は僕のモノになる。このノートに描かれた事は全て現実となる筈なんだ!!」
俺はノートを取り上げ、開いて見た。

そこには、夢に出てきた「俺」が日を追って描かれていた。次第に淫らになっていく「俺」、痴態がエスカレートしてゆく。股を開き、椅子の上で自ら慰め達しようとしている「俺」が描かれていた。
「この次はどうなるの?」俺は空白のページを開いた。「僕に抱かれている君が描かれる筈だった。そうすれば、君は僕の女として定着することになっていた。」
「それは残念ね。貴方にはアタシの言う通りに描いてもらうわね♪」

 

アキラがキャンバスに最期の一筆を描き込んだ。「これで良いのでしょ?」俺はアキラの下に歩み寄り、キャンバスを覗き込んだ。
そこには全裸の俺の姿が描かれていた。もちろん、股間の女陰も忠実に再現されている。「良く描かれているわ。ご褒美をあげましょうね♪」
俺はアキラを押し倒すと、制服のスカートの中から硬く勃起したペニスを引き出した。俺はアキラの上に跨ると、自らの濡れた股間に導いていった。
「どお?気持ち良い?」俺は下半身に力を入れアキラのペニスを締め上げた。
「ああん♪凄く良いです。アキラはいつまでもお姉様のモノですゥ~」ペニス以外は、すっかり女の子になったアキラが愛らしい声で喘ぎ始めた。
もう一枚の「俺」の絵を描かせながら、俺はアキラを俺好みの女の子に変えさせてやった。俺は女の快感を手放したくなかったが「男」に抱かれることなど考えたくもなかったのだ。
俺の中でアキラのペニスが蠢いた。俺もまた「女」の快感に身を捩らせていた。「アキラはいつまでも、可愛いアタシのドレイよ。さあ、もっと腰を動かして頂戴♪」

描かれたモノが全て現実となるという魔法のノートで女同士となった俺達は、果てることのない快感の宴に興じ続けていた…

V(2/2)

気がつくと、既にヒロ子は身支度を終えていた。俺はベッドから身を起こし、自分の肉体を確認した。俺の胸にはいまだ小振りのバストがあり、股間からはペニスが消えていた。
「ブラジャー貸してあげようか?」俺が胸の膨らみに手を充てていると、ヒロ子が言った。「俺は男だぜ。そんなもの着けられるか?」
「なら、女の子になっちゃう?お化粧して、ウィッグして、喉の突起を消せば十分女の子として通用するわよ♪」「ば、馬鹿!何考えているんだ。」と言いつつも、俺は髪を伸ばした自分の姿を想像してしまっていた。

「コレ、外してくれよ。」と胸の肉塊を押し上げた。
「似合うと思ったんだけどなぁ♪」とヒロ子は俺の胸に手を伸ばすと、双つの乳首を同時に押し込んだ。疑似バストはポロリと俺の胸から剥がれ落ちた。ヒロ子は元の球体の形にして、それを紙袋に戻した。
「こっちはどうすんだよ?」と俺は股間を指し示した。ヒロ子は再び紙袋の中を覗き、一本のチューブを取り出した。
「Vスキンは専用の剥離剤が必要なの。脚を広げてくれない?」と俺の股間にチューブから絞り出したクリームを塗り込んでいった。スキンが白濁し、皮膚との境目がはっきりすると同時に自ら剥がれだしていった。
「三分程そのままでいてね。」スキンは周囲から剥がれてゆき、膣の中も変化していった。膣壁と一体となっていたものが剥がれると、それは異物として感じられるようになる。膣の中の異物は張り形のように俺の内に存在していた。
「時間ね♪」とヒロ子がスキンを引き剥がしていった。俺の膣から抜きとられた部分はペニスの形になっていた。その内側にはヒロ子が出した精液の残骸が溜まっていた。
ヒロ子は普通のスキンをかたすように、口を縛りティッシュにくるんでゴミ箱に捨てた。
俺は股間を覗き込んだが、装着時のような劇的な変化は現れなかった。「だいたい一晩で元に戻るって言うから、夕方くらいじゃないかな?」
「それまで、このままなのか?」俺の股間はスキンの被いがなくなっただけで、ペニスが戻ることはおろか、膣口は開いたまま、その奥にはそのまま膣が残されていた。「生活には殆ど支障はないでしょ♪オシッコもちゃんと出てくるから…でも、立ったままするのは無理ね…」テヘッと舌を出して笑うヒロ子には、もう何も言えなかった。
俺はトランクスを穿き、ズボンに足を通した。ベルトを締め、チャックを上げる。ズボンの前が平らになっていた。膨らみのない違和感に戸惑うが、今更どうしようもない。
シャツを着て身支度が整った。「大丈夫よ。どこもおかしくはないわ。」とのヒロ子の評価でなんとか納得した。

 
ヒロ子と別れて自分のアパートに戻った。トランクスの粗い生地に股間が痛みを発していた。ドアを閉めるとすぐさま、下半身を解放した。
手鏡を持ち出して股間を映し出してみた。そこには、ペニスが元に戻ろうとしている…というよりは、クリトリスが肥大化しただけの…状況が見て取れた。
コレが擦れて痛みを発しているのは解った。しかし、このままでは完全にペニスが復活しない限り身動きが取れない。トランクスに触れさせないようにするには…股間に折り畳むことはできないだろうか?
俺はソレを後ろに折り曲げた。ソレは旨い具合に股間の割れ目の中に挟まった。
更に、スルリと未だ塞がれていない膣口にその先端を潜り込ませてしまった。「ぁあん♪」昨夜の快感を思いだし、小さく喘いでしまった。
俺の肉体は俺が思っていた以上に昨夜ね快感を記憶していた。股間が濡れ始める。女の器官が感度を上げる。快感が刺激となって、ペニスになりきれていないクリトリスが勃起しようとしていた。
折り畳まれ、膣の中に潜り込んだソレに血液が集まってゆく。ソレは膣の中で膨れあがり、硬さを増してゆく。膣はその異物をペニスとして認識していた。
昨夜のように快感を得ようと収縮運動を始める。ソレが更に硬さを増すと、更なる快感が生じてくる。
俺の頭にはソレを抜こうという考えは浮かばず、股間に充てた掌はどのような刺激を与えれば快感が増すかを試行錯誤していた。

未だペニスになりきれていないソレは、快感の絶頂が来ても精液を発射させることはなかった。従って、萎えることもなく俺の膣に刺激を与え続けていた。
幾度かの絶頂を迎えては、次の高みへと誘うように刺激を与え続けていた。朦朧とした意識の中で、ただ快感だけを追い求めていた。
気が付くと、外は夕暮れに紅く染まっていた。ヒロ子の話では、そろそろ俺の体も元に戻っている筈だった。
「女」の快感も捨て難いが、俺は「男」を捨てる気はなかった。股間は日中の行為のまま、裸であった。
そこに手を伸ばす。いつもの存在がソコに在った。ホッとため息をつく。更に裏側に廻すと、袋の中に玉の存在が確認できた。と、同時に袋の一部におかしな所があるのにも気づいた。
会陰部…袋の合わせ目が閉じていないのだ。それは膣口のように肉襞を覗かせていた。
俺はソコに指を差し込んでみた。

アノ快感が甦る。

じんわりと俺の指を濡らすものがあった。下腹部に力を入れると肉壁が指を圧し包む。確かにそれは膣そのものであった。

俺は指を動かした。
変わらぬ快感が俺を呑み込んでいった…
 

 

 

 

後日談

ヒロ子には、「昼間にナニか入れっぱなしにしていたんじゃないの?」と一蹴された。
俺の股間の開口部は依然として塞がれることはなかった。「今度Vスキンが手に入ったら元に戻せるかもね♪それまでは、そのままで我慢することね。」
とは言うもののヒロ子には一向にVスキンを購入する気はないようで、別のアイテムを手に入れては俺の股間で遊ぶのが常となっていた。

俺の中に新型のバイブが挿入されていた。ヒロ子がスイッチを入れるとウネウネと動き出した。「こっちからの操作で動きが変えられるのよ♪」とキーを叩くとバイブの動きに変化が生じた。「ああん♪」股間からの快感に俺は悶え、喘ぎ声を上げた。
俺の股間では復活したペニスが硬く勃起しているが、それは最初のうちだけのこと。女の快感に晒されるうちに次第に萎えてゆき、股間に没してしまうのだ。
頃合いと見たヒロ子がペニスバンドを使い、俺のもう一つの穴に挿入してきた。二本の性具に嬲られながら、俺は快感に翻弄されてゆく。嬌声を上げ、愛液を撒き散らしながら、俺はイかされ続けた…

V(1/2)

「ねぇ、面白いのがあったんで買っちゃった♪」とヒロ子。
SEXの合間に話題にするからには、当然ソノ手の物であることは容易に想像がついた。「で、そいつを使ってみたい…っていう事か?」
「うん♪」と応える無邪気な笑みに逆らう事は難しかった。「勝手にすれば良い。」とヒロ子の身体を放し、俺はごろりと仰向けに転がった。
隣ではガサガサと紙袋を裂いて目的のモノを引きずり出していた。
「じゃ~ん!!」と効果音を口にしてヒロ子が俺の前に広げたのは、ペニスバンドと呼ばれる器具であった。
「これって、女の子でも射精時の快感が体験できるんだって♪」ヒロ子はウキウキとソイツを自分の股間に装着していった。
紙袋から出した時は結構な大きさを保っていたように見えたが、ヒロ子の股間に装着されると、かなり委縮してぶら下がってしまっていた。
「ねえ、大きくしてくれない?」とヒロ子が俺の上に跨ってきた。「そんなモノ、俺が触れるか?自分で何とかしろよ。」と言うと、「いつもはアタシがやってあげてるでしょ?たまにはやってみても良いんじゃない?」と疑似ペニスの先端を俺の顔に押しつけてきた。
「しょうがないなぁ。」とヒロ子の股間に手を伸ばした。

ちょっと触れただけで、そいつはピクリと反応した。(面白い♪)と思ってしまったのが最初の誤りであったのだろうか?「ぁあん♪ナニこれ?気持ち良い!!」と喘ぐヒロ子に乗せられ、硬くなり、上を向いたソレを擦っていた。
「あっ!!」
一瞬、ヒロ子の喘ぎが止まる。握ったペニスの中を塊が昇ってくる。それが何であるのかを把握するまでに、一瞬のタイムラグがあった。

ビシャリ!

俺の顔面にまともにソレを受けてしまった。生暖かい粘液が俺の額から降りてくる。匂いもまた、本物そっくりであった。「これが射精なのね。確かに気持ち良いけど、出したらそれっきりなのね。」ヒロ子は俺の顔に付いた疑似精液をティッシュで拭い取っ手くれた。
「もう一回良い?」とヒロ子。射精した直後だというのに、彼女のモノは衰えを見せていない。俺は催眠術に掛かったように、彼女の股間に手を伸ばした。「ねぇ、今度は口でシてくれない?」ヒロ子の手が俺の後頭部を引き寄せる。意識の奥で必死に警告音が鳴っていたが、俺は口を開き、彼女のペニスを呑み込んでいた。
俺の口の中をペニスが往復する。「こっちの方が感じるのね♪」ペニスの先端が俺の喉の奥に触れる度にヒロ子は恍惚の表情を浮かべるのだった。
「あぁ、来るわ♪」再び精液が昇って来た。「今度は全部、飲んでみて♪」彼女は射精と同時に俺の口からペニスを抜いていった。
俺の口は精液で満たされていた。

ゴクリ

俺は喉を鳴らしてソレを飲み込んでいた。

 

 
「こうなると、あそこも使ってみたいわよね♪」俺は何の疑問も抱かずにヒロ子に従っていた。
「このVスキンを使えば貴方も快感を得られるわよ。」と紙袋から取り出したものを俺のペニスに被せた。それはただのスキンではないらしく、下端から更に会陰部を被うようになっていた。そして、その終端が肛門に挿入された。「薬が効くまで、少し痛みがあるらしいから、しばらく我慢してね♪」
肛門に挿入されたカプセル状のモノは坐薬らしく、薬液がすぐ様下半身に浸透してゆくようだ。スキンが収縮し、ペニスを締め上げる。会陰部を被ったスキンが陰嚢を腹腔内に押し上げる。薬に反応した括約筋が腹の中の臓器の位置を微妙にずらしてゆく。
やがて、股間に裂け目が生じた。会陰部のスキンが肉襞を形作る。収縮するスキンに押さえ込まれたペニスが裂け目の中に没してゆく。小さくなった亀頭だけが裂け目の端にその姿を残していた。
スキンは皮膚と一体となったように、その境目が失われていった。本来の陰毛がスキンを透過して生えてきていた。そこにスキンの存在を示すものは何もなかった。そこにあるのは紛うことなき女の股間であった。が、俺がその事を知るのはしばらく先の事であった。

ふっと痛みが消えた。

「初めてだから、ローションを塗っておこうね。」ひんやりとした液体が痛みに火照った股間を癒す。俺は何かが奇怪しいと感じていたが、それを特定する事ができなかった。
ヒロ子が俺の脚を抱えるようにして彼女の腰を俺の股間に割り込ませてきた。
「行くね。」と更に股間を近づける。彼女のペニスの先端が俺の股間に触れた。そして、ぐいと俺の中に異物が侵入してきた。Vスキンが造った股間の裂け目の中にヒロ子のペニスが挿入されたのだ。
「ああ、気持ち良いわ。暖かくてねっとりとして、適度に締め付けてくる。」
俺はヒロ子が何を言っているのか、ほとんど理解できていなかった。
「動かすわね♪」と腰を前後に揺らし始めた。俺の膣の中をヒロ子のペニスが行き来しているのだ。俺はようやく状況が飲み込めてきた。が、それを拒否するかどうかを考えるより先に、クリトリスが刺激され、強烈な快感を俺にもたらしてきた。快感に晒された俺の脳は思考を停止していた。
俺の体は更なる快感を求めて悶えていた。ヒロ子の腰の動きに合わせて腰を捻る。ヒロ子のペニスが俺の膣の中で複雑な動きを見せる。膣壁が刺激されると愛液が染み出る。
卑猥な音が股間から発せられる。
「い、良いわ…」ヒロ子の動きが更に激しさを増す。

そして…

俺の中に大量の精液が放出されていた。

 

ヒロ子はぐったりと俺の上に被いかぶさっていた。萎んだペニスが俺の中から抜け落ちてゆく。俺は愛液とともにヒロ子の精液が股間に滴り落ちるのを感じながら、快感の余韻に浸っていた。
手を伸ばすとヒロ子の手に触れた。指先が絡み合う。ヒロ子は俺の手を彼女の股間に誘った。
そこには萎えたペニスがあった。俺の指がペニスに絡み付かされた。何もしないのに、俺の手の中でペニスは硬く、大きくなっていった。
「今度はあなたが上になってみない?」俺は体を起こすとヒロ子の裸体を見下ろした。いつもなら、脚を広げるとそこに女陰が晒される。しかし、彼女の股間はペニスバンドに被われてしまっていた。
勃起したペニスの上に跨った。俺の股間の膣口にその先端が触れていた。
先ほどは主導権はヒロ子にあり、俺はただ貫かれただけだった。今度は、俺が、俺の意思でコレを迎え入れるのだ。
俺は貫かれた時の快感を思い出していた。ペニスが膣を満たす充足感、クリトリスが刺激されて発する痺れるような快感、精液が膣の奥に打ちつけられる感覚…
俺はゆっくりと腰を降ろしていった。
「あ、ああん♪」貫かれる快感に女のように喘ぎ声をあげてしまった。

「自分からペニスを咥え込んで、ヨがってるの?あなたって本当は淫乱女だったのね♪」ヒロ子は紙袋から何かを取り出した。「サービスでこれも付けてあげるわ。」と取り出した球体を半分に割った。それを一つづつ俺の胸に貼り付けた。
俺の胸に小振りではあるが、乳房ができた。その先端の乳首が硬く尖っていた。「ぁあん♪」ヒロ子が乳首を摘みあげた。
乳首からの刺激と股間からの刺激が共鳴する。快感に悶えると、更なる刺激に快感が増幅してゆく。「ほら、もっと腰を振りなさいな。膣の締め付けも忘れないでね。」ヒロ子に言われるまでもなく、俺は快感を求めて肉体をコントロールしていった。「ああん♪ああん!!」次第に絶頂が垣間見えてくる。「ああ、イクゥ~」頭の中が白い靄に被われていった。
「だめよ、まだイっちゃ!」ヒロ子に命じられ、俺はイこうとするのを必死で我慢した。「イク時は一緒よ♪」とヒロ子も自ら腰を揺り動かし始めた。
ビクビクと俺の膣の中でペニスが脈動を始めた。俺は下半身に力を入れ、ペニスを圧した。「そう…イイわ…」ヒロ子の息が粗くなる。
「ぁあ…、イクッ!!」と叫ぶとヒロ子は俺の膣に精液を放出した。それが引き金となって、俺も一気に昇り詰める。「あ、あ~~~~!!」
俺は嬌声を上げると同時に意識を失っていた。

脱出

 

「さあ、どれを着ますか?」
俺の前に並べられたのは、きらびやかな女物のドレスの列だった。既に追っ手の掛かっている状況で、この館から脱出するには別人に変装するしかない…とは言え、女装だけはしたくはなかった。
「早く選ばないと、時間が無くなります。」と俺を急かすのは、俺の脳に埋め込んだ機械脳だ。様々な可能性をシュミレートし、現状で最適な行動をアドバイスしてくれる。が、今はうるさいだけのガラクタにしか思えなかった。
「時間切れです。あなたに選択肢はありません。」
俺が制止しようとするより早く、シックな緑色のドレスを手にしていた。機械脳が暴走を始めてしまった。勝手に優先ランクを上げ、俺からの命令を保留状態に陥れていた。
俺の肉体は機械脳の指示でさっさとドレスに着替えてゆく。俺なら躊躇したであろう、女物の下着もためらいなく着けていた。鏡の前に座ると、並んでいた化粧品から適切なモノを選び、俺の顔に塗りつけてゆく。
見る間に俺の顔は「女」になっていった。

 

「ここで間違いないな?」
俺が機械脳に確認すると「問題ない」と返事が来た。
変装のおかげで、怪しまれずに館の内部を移動する事はできたが、慣れない靴と脚に絡むスカートには苦慮させられた。しかし労せずして、俺は抜け道があるという地下室に辿り着いていた。
四方の壁は何の変わりもないように見えた。機械脳の指示は正面の壁だった。壁に掌を押しつけ左右に動かすと、くるりと壁全体が反転した。その先には、地下道が闇の中に続いていた。
すぐにも変装を取りたかったが、闇の中ではどうする事もできない。
片手を壁に当ててゆっくりと進んだ。急ごうにも足元は掘ったときのままであり、慣れない靴を履いているので、すぐにも転びそうになるのだ。
やがて薄明かりが見えてきた。生い茂った蔦が出口を覆い隠していた。隙間から、辛うじて外の明かりが漏れてきていたのだ。

 
眩しさに目をしばたいた。辺りが見えてきた。

!!

俺の周りを囲むように、人の壁ができていた。そして、その中央には俺が最も会いたくなかった男がいた。「お嬢さん、どちらに行かれるのでしょうか?」その薄笑いを浮かべた顔は、俺の正体を知っての台詞である事を物語っていた。
「そのドレス、貴女にとても良く似合っていますが、それは館の中での事。このような所では泥にまみれて、その愛らしさも半減してしまいますよ。」
俺は囲いのどこかに隙がないか探したが、奴の指示にはぬかりはなかったようだ。
「ここはアイツに従うしかないでしょう。いずれは何処かにチャンスが見つかりますよ。」機械脳の楽天さには呆れるが、今は他に選択肢がないのは確かだった。
「判った。投降する。」俺が両手を上げると、「そうですね。女の子は素直が一番です。」と奴はあくまでも俺の事を女の子扱いする。奴が目配せすると人の壁は崩れ、俺達の前に馬が連れられてきた。
俺は奴の腕に抱えられると馬の背に上げられた。続いて奴も馬に跨る。「先に行くぞ。」と手綱を引いた。不安定な馬の背中から落ちそうになり、俺は不本意ながら奴の腰に腕を廻す。
「走ります。しっかり掴まっていてください。」奴に言われ腕に力を入れる。当然のように奴と俺の身体が密着する。俺の尻が奴の股間に触れる。薄布越しに奴の股間のモノを認識してしまった。
馬の駆る振動とは別のリズムでソレは脈動していた。奴のような男であれば、その逸物で幾人もの女を征服してきたであろう。
ジュンと俺の股間から染みでてくるものがあった。「準備はできています。いつでも彼に抱いてもらえますよ。」機械脳が伝えてきた。「準備って何だ??俺は男に抱かれる趣味はないぞ!!」
「この状況で館に着けば、当初の約束に従いアナタは彼の所有物になります。アナタは彼の望む通りにするしかありません。もし、あなたがソレを拒絶しようとすれば、機械脳が強制介入することになります。」
「もし、俺が怪我をするのも顧みず、ここで手を放そうとしたら?」「アナタがそれを実行する事は不可能です。既に、意識の一部に介入させていただいてます。」
「そ、そうなの?アタシは本気よ。気に入らなかったらすぐに手を放すわよ!!」とは言ったものの、アタシは何を拒絶しようとしていたのか思い出せなくなっていた。

 
馬が館に着いた。
先に降りた彼が手を伸ばす。図らずも、アタシは彼の腕の中に転げ落ちていった。アタシは彼の腕に抱かれたまま、館に入ると階段を上り、手近の客間に入っていった。
その先にはベッドがあった。アタシは当然のようにその上に降ろされた。アタシの本能が警告を発し続けている。すぐにでもこの場を離れたかったが、手足が言うことを聞いてくれない。
「解らないことは何でも教えてあげますよ。」機械脳が言ってくる。「うるさいわね。少し黙っててくれない?」と言って、ようやく手足が思うように動かせないのが機械脳の所為であることに思い至った。
「さぁ、早速だが、俺にも良い思いをさせてくれないか?」と彼がアタシの前に立っていた。アタシの手がズボンの中から彼のペニスを引き出していた。口を開き、フェラチオを始めた。やり方はみんな機械脳が教えてくれる。アタシはうっとりと彼のペニスに舌を絡めていた。
「なかなか上手いな。じゃあ、今度は俺がアンタを気持ち良くしてやるよ。」そう言ってアタシをベッドに押し倒した。スカートの中から下着が剥ぎ取られる。それは、既に十分湿り気を帯びていた。「ほう♪準備は万全だな。」アタシの中に彼が侵入してくる…

 カラ~ン

その時、どこかで缶が蹴飛ばされる音がした。
「さぁ、行きましょうか?」機械脳が俺に呼びかけてきた。奴はあの音とともに姿を消していた。俺は再び元の姿に戻っている。
「今度はどこから脱出すれば良い?」
俺は機械脳の情報を頼りに、再びこの館からの脱出を図った。

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