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2009年2月20日 (金)

設定A~G

 

おにいちゃんが死んでしまいました。

交通事故であっけなく…
あたしがまだ小さい時に両親とも死んでしまっていたので、あたしはおにいちゃんに育てられました。おにいちゃんはあたしの唯一の家族。兄であり、パパであり、ママでした。
今日、小雨の降る中、あたしは伯母さんに引き取られて、住み慣れた我が家を離れます。
庭にはおにいちゃんの好きだった水仙の花が咲いていました。もうこれからは面倒みれなくてごめんね。新しいお家の庭でも水仙を咲かせてみるからね。

寂しくはないよ。
だって、おにいちゃんはあたしの中でずっと生き続けているんだから…

 

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※いくつかの設定を考えてみました。

 
(設定:A)
死んだ俺は妹に憑依した。これからの俺は妹に成りすまして生き続けるのだ。

(設定:B)
妹は本当は「弟」だったのだ。両親が死んでしまったので誰も咎める者はいなかった。
俺は弟にスカートを穿かせ、自分の事を「あたし」と言うようにさせた。俺は理想通りの「妹」を造りあげたのだった。
この先、真実を知った彼女はどうなるのだろう。

(設定:C)
妹は俺の性奴隷だった。毎晩、俺の精液を飲むのが日課となっていた。
ここ数日、俺の葬式やなにやらで精液が絶たれている。禁断症状が出てもおかしくはない。
今夜、伯父さんの体が保つか心配である。

(設定:D)
妹=女の子を育てるには、やはり大人の女性が近くにいなければ駄目だ。
そう決心した俺は黒魔術により、伯母さんの肉体に転移した。「俺」は死に、伯父さんを説得して妹を引き取る事に成功した。
が、その引き換えに俺は毎夜、伯父さんに抱かれる事になってしまった。男として同性に抱かれる嫌悪感はあったが、伯母さんの肉体はそれ以上の快感を与えてくれた。

(設定:E)
「貴女は本当は男の子なのよ。」そう言って伯母さんに憑依した俺は、妹=弟の股間に施したタックを外してやった。
弟の股間に可愛らしいおちんちんが現れた。「あたし…男の子なの?」と戸惑う弟。
「これが証拠よ♪それに貴女が女の子なら、もう生理も始まっていないとね?」
「それは個人差があるって…」「貴女の肉体にはそう言う仕組みは備わっていないのよ。貴女に備わっているのはこっちの方…」俺はおちんちんの先端を刺激してやった。
「あん♪あぁん…」愛らしい声を上げる。「気持ち良いでしょ?」俺はそれを口に含んだ。
それはゆっくりと硬さと大きさを増していった。先走りの雫が漏れていた。
「準備は良いようね。」俺はショーツを引き下ろし、スカートをまくり上げてその上に腰を下ろしていった。

(設定:F)
死んだ俺は妹に憑依した。
俺は部屋で裸になり、女の子の体を探索していた。幼いとはいえ、妹の肉体は一人前の「女」となっていた。
「ナニをしているんだい?」いつの間にか部屋に伯父さん入ってきていた。いや、彼は伯父さんではない!!
「お兄ちゃん♪独りで弄ってるより、男の人にヤってもらう方が何倍も気持ち良いのよ。」妹が伯父さんに憑依していたのだ。
この体を熟知している妹に、俺は翻弄され続けた。喘ぎ、悶え、何度もイかされた。前から後ろから、伯父さんのペニスが俺を貫き、快感を刷り込んでゆく。
俺は妹の手で、淫らな性奴隷へと調教されてゆくのだった。

(設定G)
死んだ俺は妹に憑依した。妹とは言っても、本当は「弟」だった。俺は弟にスカートを穿かせ、理想通りの「妹」に造りあげたのだった。
俺は部屋で裸になり、股間のタックを外してみた。情けない程乏しいペニスがそこにあった。男として使い物になるのかと弄っいた。
「どうしたんだい?」いつの間にか部屋に伯父さん入ってきていた。いや、彼は伯父さんではない!!
「お兄ちゃんは女の子なんだから、そんなはしたない格好をしていちゃ駄目だよ♪」妹が伯父さんに憑依していたのだ。
「お兄ちゃんは裸の女の子が男の人の前でどうしたら良いねか知ってるよね?」それは、俺が「妹」に教え込んだ事の一つだ。
妹はズボンのチャックを下ろすとパンツの中からペニスを引き出した。それは既に硬く勃起していた。
「ほら、尻を出せ!!」大人の男の力には抗うことも出来ず、腰を掴まれ引き寄せられた。
「イッ?!」お尻の穴にソレが侵入してきた。「俺」の調教で拡げられていたので、受け入れの際に痛みを伴う事はなかったが、精神的なダメージは相当なものである。
「お兄ちゃん♪女の子はもっと感じるものでしょ?」もちろん、この肉体は「女の子」ではない。そこから快感など湧いて来る筈もない。
「じゃあ、大っきなクリちゃんにサービスしてあげるね♪」とペニスを刺激し始めた。強制的に快感が起きてくる。いつしか俺は女の子のように喘いでいた。
「可愛いわよ、お兄ちゃん♪適度に締め付けて、あたしももうすぐイッちゃいそう。」俺は快感に支配され、妹の言葉を理解することができなかった。
快感のうねりが押し寄せてくる。「ぁあん…イ、イッちゃう♪」俺はあり得ない言葉を口走っていた。
「さあ、フィニッシュよ!!」と大きく股間が突き上げられる。俺の中に精液が放出される。ビクビクと四肢が痙攣する。快感が爆発した…
それは、初めて経験する自らの射精を伴わない絶頂であった。

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「早いものだね。もう成人なんだ…」
鏡に写る振り袖姿の娘は十二分にオトナの色香をまとわせていた。
「お嫁に行くのも、そう遠い日ではないのでしょうね。」

窓の外、庭の水仙は今年も花を咲かせるのでしょう…

妖精の魂

俺は「妖精」だった。

いつからそうなったのかは、もう記憶の彼方に追いやられてしまっている。それ以前は、ごく普通の成人男性であった事は確かだ。
それが、何故「妖精」…それも、女の体になってしまったのだろうか?

俺は今、ある男に飼われている。彼ならば理由を知っているかもしれない。が、彼には俺の「言葉」は届かなかった。
俺が喋っても、まるで犬猫が吠えている、あるいは小鳥がさえずっているかのような反応しか見せない。俺は彼の言葉を理解できるのだから、意思の疎通はできる筈と思っている。
彼が「俺」という人格を認めてくれれば…という前提があるが…

 
彼にとり、俺は鑑賞用のペットにしか過ぎないのである。餌を与えていれば、美しい羽と愛らしい「女」の肢体をこころゆくまで鑑賞できるのだ。
その「餌」の前には俺の「肉体」が言うことを利かなくなる。まるで麻薬のように「俺」と彼を結びつけている。
「餌」とは彼の精液であった。俺の「男」の意識は精液など触れることさえためらわれるのだが、その芳香の前に俺の肉体は、それこそ全身精液まみれになり、嬉々としてその「餌」をむさぼるっているのだ。

 

男は俺に様々な芸を仕込もうとする。できなければ鳥籠に入れられ、餌を絶たれる。「妖精」は空腹で死ぬような事はないのだが、禁断症状に悩まされる事になる。
男の言う言葉の意味は解るのだが、それを行うことに伴う恥ずかしさが先に立ち、俺はなかなか男の言う通りには出来なかった。
しかし、餌を絶たれるとそうも言っていられなくなる。羞恥心を抑えつつ、恥ずかしいポーズを取ってやると、男は拍手して喜ぶのだった。
「芸」は次第にエスカレーションしてゆく。胸の膨らみを強調させるポーズだけだったものが、ストリップの女優さながらに動き回る事を求められた。
芸に併せて次々と新しいコスチュームも用意された。当然のように次第に露出度が上がり、デザインも官能的なものになっていった。
男は自らが楽しむだけでなく、仲間を集めては俺の「芸」を見せびらかすのだった。そんな時のご褒美は、当然のことながら彼のお仲間のモノも追加される。いつもの2倍も3倍もの精液に浸っていると、いつの間にか「芸」の恥ずかしさも吹き飛んでしまう。
サービスのポーズを決めてやると、更に精液が追加される。けど、どんなにお仲間が入れ替わっても、彼の精液が一番お美味く感じられるのは、最初に浴びたのが彼のモノだったからだろうか?

 

 
今日の芸はかなり柔軟さを求められた。「妖精」の肉体であるからこそ可能な方向に関節を曲げることになった。
背中を反らせ、開いた股間に頭を挟む。両手をクロスさせ、足首を掴む。その隙間に羽を差し込み、体を宙に浮かせる。
鏡に写る姿は、羽を生やした球体であった。開かれた股間は秘部が剥き出しになっている。
「良くできた。ご褒美だよ。」男は俺を宙に浮かせたままズボンを下ろした。

「そうだ♪」男は俺を掴むと風呂場に行った。湯船の上空に俺を漂わせる。男は少し離れて自分自身をしごき始めた。
しばらくして彼がうめくと、俺に向かって精液が発射された。が、それは的であろう「俺」を大きく外れていった。
自由に動ければ追いつくこともできないではないが、今の俺の状態ではどうする事もできなかった。
結局、彼の試みは風呂場の壁を汚すだけで終わってしまった。
しかし、それで済まされては俺の方が収まらない。必死にご褒美をねだると、彼は小皿に風呂場の壁から取ってきたモノを盛ってきた。
「ほらよ。」
机の上に転がされ、身動きができないままの俺の股間に、精液をからませた指を擦り付けてきた。屈辱的な行為にも拘わらず、俺の股間はヒクヒクと震え、精液を膣に取り込もうとしていた。

 

 
「よう!」と肩を叩かれた。振り向くと知り合いの男が立っていた。「そんな人形に構ってばかりいないで、外に出て健全に生身の女の子と付き合わないか?」
視線を戻す。テーブルの上、俺の手の中には妖精のフィギュアがあった。身体を反らせ、球のようになっていた。顔には満ち足りた笑顔が浮かんでいる?

俺は??

俺は「妖精」ではない。生身の人間だった。
「女の子と付き合う?」振り向いた先に奴がいた。俺の手からフィギュアが落ちた。
男が俺を見ていた。男の顔を見ていると「乾き」を覚える。そう、俺は彼に求めるものがあったのだ。
「ご褒美…ご褒美は?」俺は彼をペッドに押し倒していた。ベルトを外しパンツの窓を開けると芳香に包まれる。萎えたペニスを引き出し、両手を添えた。
「ご褒美もらうね♪」俺は男のペニスを口に含んでいた。舌で先端を弄っているとペニスは次第に硬くなってきた。嬉しくなり、俺は背中の羽を広げた。人間の身体では宙に浮くことはできないが、俺の意識は天井近くまで舞い上がっていた。
先走りの雫が染みでてくる。口の中でストロークを繰り返していると、やがて彼も限界を迎えた。俺の口の中に甘露が広がる。白い粘液に口の中が満たされる。ごくりと飲み込むと、乾きが癒される。
もっと、もっとご褒美が欲しい。その為には何をすれば良いか?そう、新しい芸を見せれば良い。俺は大きく体を反らした…

ゴキッ

人間の肉体は「妖精」とは違った。
ショックで気を失っていたようだ。俺が押し倒した男の姿はもうどこにもなかった。
俺は床に落ちたフィギュアを取り上げた。
「もう一度…」俺は額をフィギュアの額に押しつけた。
「もう一度、俺の魂をこのフィギュアに入れてくれ!!」


 

目覚めると、そこは異世界だった。「妖精」達の棲む、現実ではない世界…
俺は美しい女の姿をした「妖精」であった。
 

妖精の餌

俺は気を失っていたらしい。
体中に粘液の干からびた残祉がこびりついていた。シャワーでも浴びたいところであるが、今の俺にはどうする事もできそうになかった。
今の俺は、身長が20cm程しかなかった。もちろん、普通の意味での「人間」ではあり得ない。人間のミニチュアのような身体に羽の生えている姿は「妖精」と呼ばれている。
羽を広げれば宙を飛ぶこともできるが、身体の大きさに比例して、持てる力も激減していた。
つまり、ドアのノブに手を掛けることはできても、それを回してドアを押し開く事ができないのだ。そもそも、ノブ自体が両腕で抱えなければならないくらい大きいのだ。
俺は机の上にあったティッシュを引き出して、身体に付いた汚れを削ぎ落とすことで妥協した。

 
俺は羽を広げると、一旦天井近くまで昇った。部屋全体を俯瞰する。ベッドと造り付けのクローゼット、机の上には工具が散らかっていた。
入り口のドアの近くには鏡があり、その隣のドアの向こうはバスルームなのだろう。未練はあったが、先ずは目的のものを見つけなければならない。
それはゴミ箱の中に放り込まれていた。ゴミとは言っても、紙屑ばかりである。その一番上に俺の「服」が落ちていた。
スーッと舞い降りて、服を拾い上げる。机の上に並べて置く。全てが揃っているのを確認し、下着から着始めた。
俺のような「妖精」が裸でいても、誰も咎めはしないだろう。しかし、俺の意識はまだ「人間」である。全裸で人前に出ることには躊躇がある。
服を着たことで人心地ついた俺は、次の行動に移ることにした。まずは、この部屋からの脱出である。
非力な「俺」が窓やドアを開ける事は不可能である。だれかに開けてもらうしかないが、この部屋の男に見付かれば、簡単には逃がしてもらえないだろう。
彼に見付からずに逃げ出す方法を考える。もし俺が数cm程度の虫のような大きさであれば、コートのポケットにでも潜り込めたかも知れない。
とりあえず、どこかに身を隠すのは正解のようだ。彼が探しても見付からず、いざと言うときにはすぐに逃げ出せる場所はないかと探してみた。
が、そうそう見付かるものでもない。そうこうしているうちに、ドアの外に近づく足音があった。
俺は慌てて、壁に掛かっていたコートの中に身を隠した。

ガチャリ。
無頓着にドアが開けられた。その隙を突けば出られたかも知れないが、俺は隠れるのに必死だった。その事に気付いた時には、ドアはピタリと閉められていた。
俺はコートの影で息を殺していた。

男は部屋の中をぐるりと見渡した。「ほう、逃げたか?いや、まだこの中にいるのだろう。ならば…」
男はニヤリと笑みを浮かべるとおもむろにズボンを脱ぎ落とした。「いつまで耐えられるかな?」
男はパンツの中から彼の逸物を取り出した。男の匂いが漂ってくる。
俺の「肉体」が反応していた。コートの隙間から中を窺うのだが、その視線が彼のペニスに釘付けになる。そこから放出された精液に塗れて歓喜していた昨夜の自分がフラッシュバックする。
「妖精」としての存在が俺の意思を上まろうとしていた。妖精の「女」の肉体が股間に蜜を溜めてゆく。乳首が硬く尖り、肉欲に体が打ち震える。
男が肉棒をしごき始めた。すぐに硬さを増し、先走りの汁が先端に染み出てきた。
俺は俺の肉体を押さえ切れなくなっていた。勝手に羽を広げ、浮き上がろうとする。
花蜜に誘われる蜂のように、彼の股間に飛んでいこうとする。
糸を引いて汁が床に落ちようとしていた。
「ダメ~!!」
俺はそう叫ぶと同時に飛び出していた。
雫は俺の手の中に落ちてきた。濃厚な芳香に眩暈がする。コクリと喉を鳴らして飲み込んだ…

気が付くと、俺は再び彼のペニスに抱きついていた。舌先で精液の残りを舐め取っていると、男の指が俺の股間から愛蜜を掬い取ってゆく。男はそれを美味しそうにしゃぶり尽くす。
そこには快感の連鎖が産まれていた。

 

俺はその部屋から外に出る事を許されるようになっていた。
しかし、ここを離れてどこかに行くことは出来なかった。俺の意思がそれを欲しても、肉体がそれを拒絶する。いつしか、俺の頭もそれを考えることを止めてしまっていた。

街路樹の木の葉と遊んでいると、ピューと彼の口笛がした。
俺は急いで飛んで帰る。開け放たれた窓から、彼の股間にダイブする。
チャックを開け、パンツの中からソレを取り出す。
快感の連鎖が再び始まる。
俺は芳香に包まれて、至福の一時に思いを馳せていた。

妖精の檻

この世界には「妖精」しかいなかった。

妖精は皆、若い女の姿をしていた。老人も子供もいない。美しい姿で老いることもなく、永遠の時間の中で過ごしていた。

 

この世界がどこに存在するかは俺の知る由もなかった。だが、空に在る二つの太陽が、ここが俺の知る世界の何れでもないことを教えてくれる。
俺がこの世界で目覚めて、最初に見たのが窓の外の二つの太陽だった。夕闇に沈もうとする紅い太陽は、異世界である事を強調するかのように、幻想的な光景を見せつけていた。

この世界で目覚めた俺が「俺」でないと気付くのは、更に時間を要した。
この世界に存在するのは「妖精」だけである。当然、俺もまた「妖精」の姿となっていたのだ。「妖精」すなわち、若い女の姿である。
それは見た目だけではない。女としての全ての器官が備わっていた。俺は女の姿であると知ると同時に「女」としての快感も知ることとなった。
妖精の羽で宙に浮きながら感じる体験には、何とも言えないものがあった。

 

妖精の羽は宙を飛ぶことができる。どのような理屈かは解らないが、羽を広げれば、羽ばたかずとも宙に浮く事ができる。コツさえ覚えれば容易に舞い飛ぶことができる。
しかし、この世界は意外と狭かった。存在している妖精は50人程度。この館を中心に皆集まって暮らしている。
館を離れてしばらくゆくと、高い塀に取り囲まれていた。もちろん羽を広げて飛んでしまえば塀の高さは関係ない。が、塀の上には見えない障壁があった。
それは延々と天まで続いていた。試しに、障壁の上端を探しに昇っていったが、息苦しくなってきて引き返さざるを得なかった。
景色は延々と続くのだが、この障壁の所為で俺達は籠の鳥と同じだった。

その時、ゾクリと悪寒が走った。

誰かに観られている?
そう、美しい鳥を鑑賞するように、妖精を見えない檻に入れどこからか鑑賞している者がいるのどはないのか?その視線は俺の美しい羽とオンナの肉体を嘗めるように観ているのだ。

男だった時には感じたことのない恐怖心に捕らわれた俺は、一目散に館に戻ると、ベッドの中で丸くなって震え続けていた。

 

 

 

 
巨大な手が天空から降りてきた。
俺を押し潰そうとするかのように迫って来る。逃げ場が失われてゆく。俺は壁際に身を寄せ、最期の刻を待った。
二本の指が伸びてきた。背中の羽が摘まれた。
その瞬間、体から一気に力が失われた。抗おうとしても、手足をばたつかせることもできない。
手は俺を摘んだまま、引き上げられていった。
館が遠ざかる、花畑が遠ざかる、森の木々が遠ざかる。
いつしか、俺は壁の上、障壁の境界を越えていた。

空の色が変わった。
上空は空ではなかった。蛍光灯が填められた天井に見えた。
俺を摘んだ手の持ち主が確認できた。手の大きさにふさわしい巨人だった。不精髭を生やした肥満体の男であった。
彼は異世界の生物には見えなかった。その大きささえ度外視すれば、彼は普通の人間の男であった。
元の俺と同じように、普通の服を着ていた。一瞬、元の世界に戻ったかと錯覚する。部屋は男の大きさに見合った広さがあった。その大きさを無視すれば、辺りの調度も見知ったものばかりであった。
そう、俺自身が昆虫であったならば、その昆虫の視点では元の世界はこう見えるであろう。俺は異世界に放り込まれたのではなかった。身長20cm程の「妖精」の体に封じ込められただけなのだ。

男はピンセットで俺の服を剥がし始めた。身動きの取れない俺はされるがままであった。あっと言う間に下着姿にされる。俺の着ていた下着は黒のブラジャーと揃いのショーツだった。
「なかなかセクシーなモノを着ているじゃないか♪」男はにたりと笑って言った。
男は器用にピンセットを操り、俺の胸からブラを外した。男はピンセットの先端で俺の乳首を突ついた。
微妙な力加減に俺の肉体が反応してしまう。むず痒さに身を捩ろうとしても体は何も動かせない。全ての反応が一箇所に集中する。
ジクリ
体の中でそんな音がした。
「ほう、感度は良いようだな。もうアソコはぐっしょりなんだろう?パンツの染みもすごい事になっているぞ♪」それは、男の言っている通りだった。俺の股間は既に愛液でぐっしょりと濡れていた。布地が吸いきれなくなった分が内股を滴り落ちてゆく。
「おっと、勿体ない♪」と男が落ちて行く雫を舐め上げた。「妖精の雫は甘くて美味いぞ!!」
男は再びピンセットを動かすとショーツを剥ぎ取った。脚を広げさせられ、男の舌が太股を舐めまわる。
そして、男は俺の股間に吸い付いた。チュウチュウと俺の胎内から愛液を吸い出してゆく。体中を悪寒が走るが、同時に股間からえもいえぬ快感が広がってゆく。
淫声も上げられずに俺は絶頂に達せられた。

「う~ん。良い娘だ♪」男は彼の吸引プレイにイッた俺の姿を見て、満足げにそう言った。
「ご褒美をあげよう。君達の大好物だよ♪」俺は不思議に思った。妖精はあまり食事を採らない。これまで好物があるなどとは聞いたことがなかった。
「ちょいと待ってな。」
男は俺の行動を制限していた羽から手を離した。逃げようと羽を広げる。上昇しようと、大きく羽を揺らそうとした時、堪らなく良い香りが漂ってきた。
肉体が俺の意思を無視して、その香りの元へと向かおうとしていた。
その先に居たのは、あの男だった。男はソファに座っていた。見苦しいばかりに、ズボンを降ろした股間をさらけ出している。
だが、香りの元はそこだった。男の股間には萎えたペニスがぶら下がっていた。食中花に誘き寄せられる昆虫のように、俺は男の股間に吸い寄せられていった。
妖精の肉体は俺の意思に反して、男のペニスにしがみついていた。その先端から漂ってくる香りに、俺の思考能力がどんどん低下してゆく。
俺はその先端を舐め始めていた。男のペニスが勢いを取り戻してきた。俺は全身を使ってペニスを刺激した。
やがて、香りの源がそこから射出される。
俺は全身でそれを受け止めていた…

 

妖精の庭

ここが異世界であることはすぐに分かった。

俺を看てくれていた女の耳が長く先端が尖っていることや、背中に羽が生えている事などは、緑色の髪や紫の瞳が些細な事にしか思えないくらいだ。
それが、彼女だけの突然変異だとしてここが異世界であることを否定しようとも、窓の外の空に二つの太陽を見て、まだこれが異世界でないと言い張る事はできないだろう。
妖精のような容姿が彼女だけのものではない事は、この部屋に訪れた人々を見ればすぐにでも分かった。しかし、それだけではなかった。俺の姿もまた彼女達と同じ「妖精」となっていたのだ。

「起きれますか?」
俺が目覚めたのに気づき、彼女が声を掛けてきた。「医師がもう体を起こしても大丈夫だと言っていました。」
「良いのか?じゃあ…」と体を起こしてみた。

診察の時以外は手足を拘束され、自ら寝返りをする事も禁じられていたのだ。違和感があり、体のバランスが取り辛かったのは、拘束されていた事で手足の筋肉が鈍ってしまったのだろうと思っていた。が、起き上がったことで初めて、俺は自分の身に起きていた異変に気付かされた。

「鏡はあるかな?」
息を落ち着かせて、彼女に尋ねた。
「ちょっと待ってて♪」と彼女が部屋から出ると同時に、俺は細くなった手を胸に当てた。寝間着の胸を押し上げている膨らみが、俺自身のものであることを確認した。
袷を押し広げて胸元を覗き込むと、そこには寝間着の胸を押し上げていた存在=女のような胸の膨らみが存在した。
形の良い釣り鐘形の肉塊の先端に愛らしい乳首が載っかっていた。垂涎もののバストではあるのだが、これが自分の胸に付いているとなると話は変わってくる。
もう一箇所、大事な所も変わっている事が感じられた。手を伸ばし、それを確かめようとした所で「お待たせ♪」と彼女が部屋に入ってきた。

「これが俺?」
予想はしていたが、鏡に映った俺の顔は、彼女達と同じ妖精の顔であった。
「そう、それが今の貴女よ。この世界で生きるのに、過去はいらないわ。昔の事など、全て忘れてしまった方が良いわよ♪」
「そ、そんな……お、俺は男なんだぞ…」
「男って何のことかしら?この世界にいるのは私達妖精だけよ。」「それでも何で女なんだ?」「ですからここには妖精しか…」
俺は「まさか?」と思った。しかし、この世界で合った妖精達はみな美しい女性の姿をしていた。この世界には男は存在しないのか?

「では聞く。妖精とはどういう存在なのか?どうやって子孫を残す?」彼女は少し考えた後、「過去の世界とは比較すべきではないわ。」
彼女は窓の外を見た。「ここには子供も老人もいません。男や女というものと同様に、そういう概念がないのです。皆、この姿で存在を始め、死とともに存在が失われます。」
「存在を…始める?」「他の世界から辿り着いた魂が、ここに肉体を得て存在が始まります。その姿は皆等しく妖精の姿となるのです。」
「では、君も?」「過去は忘れました。貴女も早く忘れた方が良いですよ。何でしたら、お手伝いしましょうか?」と彼女は妖しい笑みを浮かべた。

「…ひとりにして欲しい…」俺がそれだけ言うと、彼女は音もなく部屋から出ていった。
ベッドの柵に手を掛け、ゆっくりと立ち上がってみた。バランスが取れない理由が判っていれば、対処のしようもある。女の肉体と背中の羽をイメージできれば問題はない。
俺は壁にあった姿見に自分の身体を映してみた。寝間着を結いた紐を解き、スルリと寝間着を床に落とす。下着は着けていなかったので、妖精の裸体がそこに映し出された。
目の前にあるのは紛れもない女の肉体であった。それも官能的な肉付きをしている。
「男」の意識が性的な興奮を覚える。が、反応する筈の男性自身はどこにもなかった。興奮は俺の頬を紅潮させ、女の顔に艶っぽさを加える。
恥ずかしさに無意識のうちに胸と股間を隠そうと腕が動く。
「あんっ♪」
愛らしい淫声が俺の喉から漏れた。腕が乳首に触れたのだ。これまで感じた事のない快感に、思わず淫声をあげてしまった。
「女はこんなにも感じるのか?胸でこれだけ感じるのなら、股間の秘所からはどれだけの快感が得られるのか?」
股間を隠していた手が肌に触れてきた。中指が曲げられ、秘裂に潜り込もうとする。

「!!!!!!」

俺の叫びは声にはならなかった。強烈な快感が俺を打ちのめす。既に立ち続けていることはできなかった。がくりと膝を付き、崩れるように床に身を横たえた。
股間に差し込んだ指が濡れていた。俺の股間が女のように愛液をあふれさせている。ソコからもたらされる快感に、女のように喘いでいる自分がいる。
「あん、ああ~ん♪」俺の声もまた「女」のものだった。俺は自分が女となっている事を認めざるを得なかった。

オンナの快感が俺の脳を揺さぶる。「過去の事など忘れてしまいなさい。」彼女の言葉が頭の中にこだましている。
「男だった事など、いつまで引きずっているの?貴女はもう女なのよ。さあ、女の快楽に委ねてしまいなさい!!」
混沌とした意識の中で、俺はオンナである事を受け入れた。

 

 

悦感が体中に広がってゆく。硬く委縮していた背中の羽が広がってゆく。

浮遊感♪

俺は宙に浮かんでいた。
羽の動きにつられて部屋の中を漂っている。羊水の中の胎児になったかのような心地よさ。
押しては引く波のように、繰り返し快感の波に洗われる。徐々に、快感のボルテージが上がってゆく。

「ぁぁ、ああ、ああ~~っ♪」

いつしか、窓をくぐり抜け庭の上を浮遊していた。
庭には色とりどりの花が咲き乱れている。
その上に

飛沫となった
「俺」の愛液が
降り注がれていた…

 

妖精の鳥籠

連作のようで、連作になっていないような…

1.妖精の庭
  気が付いたら美しい妖精達だけの世界にいた… という話
2.妖精の檻
  その世界が造り物であった事が判明する
3.妖精の餌
  そこから逃げようとする話
4.妖精の魂
  結局は…

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