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2009年1月24日 (土)

 
純也は暗い夜道をとぼとぼと歩いていた。

「おい!」
不意に声を掛けられ、振り向いたが誰もいない。暗いとは言え、月あかりだけでも十分認識可能な明るさがある。が、純也は声の主を見つけることは出来なかった。
「おい!」再び声がする。
「誰? 僕を呼んでいるの?」純也は声のする方に向かって言った。「そうだ、そこにはお前しかおるまい?」「誰なのですか?姿を現してください!!」
純也は声のした方に目を凝らしたが、何も見つからなかった。「今ここで姿を現すのは叶わないのだ。私は遥か遠くにいて、お前の心に直接語り掛けている。」
「心に?! 超能力??」「超能力か…お前の世界ではそのように表現されるのだな?私は単に魔法と呼んでいる。」
「僕に何の用があるのですか?」声の説明は純也の理解の外にあった。ならば早々に用件を聞いてしまった方が良いと結論付けたのだった。
「姫を匿って欲しい。」
「無理ですよ!!」と即答したが「頼めるのはお前だけなのだ。これから姫をそちらに送る。」
「ち、ちょっと待ってよ!そんな一方的な…」と抗議する間にも純也の周囲が不可思議な光に包まれていった。

 

光が落ち着くと、そこには中世貴族風のドレスを着た愛らしい女の子が立っていた。
「ど、どうなっているの?」純也の発した疑問は、そのまま女の子の口からこぼれでてきた。
「え?!」女の子は驚きに口に手を充てた。
純也が把握できたのは、いつの間にか自分がドレスを着させられている事、靴もスニーカではなくかかとの高い靴であること…
彼には未だ自分の姿、顔を確認する術がなかった。

誰にも見られないように、足音を忍ばせてアパートの階段を昇った。二階の一番奥が純也の部屋だった。鍵は掛けていないので、そのままドアを開けて中に入る。
スカートが家具などに引っかからないようにする。靴を脱ぐのも一苦労だった。頭の上や耳に付けられた装飾品がシャラシャラと音を発てる。早く鏡を見たいと焦る心を落ち着かせる。
ユニットバスの狭い入り口にかさばる衣服とともに体を押し込んだ。一旦瞼を閉じ、洗面台に正面を向ける。
ごくりと唾を呑み込み、純也は瞼を開いた…

「誰?」
鏡に写っていたのは、着飾った女の子の顔だった。化粧とかいろいろされているとは思っていたが、そこには純也の面影は何一つ存在しなかった。
結い上げられ、ティアラの載せられた髪は綺麗な金髪であった。ふっくらとした頬のライン、ピンク色に塗られた唇は小さな口を更に愛らしくしている。
細く整えられた眉毛に形の良い額。スッと筋の通った鼻は高からず低からず。そして大きく見開かれた目にある瞳の色は澄んだ水色をしていた。

「誰なんだ?この娘は!!」純也は叫ぼうとしたが、声の言っていた言葉にその声を詰まらせた。
「この娘が姫なのか?」声の言っていた匿うと言う意味が、今の状態に結びついていった。「もしかして…」
と胸に手を充てる。造り物かとの一縷の望みを裏切って、胸の膨らみから充てがわれた手の感触が伝わってきた。純也はスカートの中に手を入れ、股間に触れてみた。
レースのフリルが施された女の子の下着の上からではあったが、そこには確かにオンナの秘裂が存在した。

「これが、この娘を匿うって事?」
声は「魔法」と言っていた。何が起きてもその一言で済ましてしまうのだろう。今の純也には現状を受け入れるしかない事も解っていた。
「取り敢えず、この邪魔なドレスを脱いでしまわないとな。」と、背中にある筈のファスナーに手を伸ばしたがそれらしきモノは見つからなかった。
純也は焦ったが、どうにもならない。助けを呼ぼうとしたが、携帯電話はこの姿に変わった時に着ていた服と一緒に失われてしまったようだ。

 
と、ドアをノックする音がした。
「純也、いるか?」その声は親友の正樹だった。純也はドレスに阻まれ身動きがとれずにいた。
ドアには鍵は掛けていなかった。物音を聞いて正樹が入ってくる。「だ、ダメ!!」純也の切迫した叫びは正樹の行動を速める事にしかならなかった。
「どうした?」と玄関に靴を脱ぎ捨て飛び込んでくる。叫び声のした場所を見る。
そこにはドレスに身動きがとれなくなった女の子がいた。
「ま、正樹~!」情けない声で呼ばれた。が、彼にはこの娘が誰だか解らない。ましてや、青い眼・金髪で艶やかなドレスを着ているのだ。
「とにかく、ここから出してくれないか?」
正樹は娘の願いをきいてやった。

「で、君は何者なんだ?ぁあ、日本語は解るよな?」娘を居間に運び、玄関のドアとユニットバスのドアを閉め、娘の前に座った正樹が問い詰める。
「僕が純也なんだ…と言っても信じてはもらえないと思うけど、本当の事なんだ。」
「まあ、信じろと言われても無理があるな。第一、純也は男だ。」
「とにかく、話を聞いて欲しい。」と純也はこれまでのいきさつを正樹に話した。
「まぁ、荒唐無稽な話だが、日本語ペラペラの外国の女の子がココにいるという事からして普通ではないよな。ましてや、こんなドレスを着てウロウロするような所でもない。それに、君の話し方は純也そのものだ。」
純也はそれを聞いてほっと胸を撫で下ろした。
「で、あそこで何をしていたんだい?」と正樹。「このドレスが邪魔なんで脱ごうとしたけど手に終えなくなってしまったんだ。」
「ちょっと見せてみろ。」と純也に背中を向かせた。「あぁ、この服は絶対に一人では脱ぎ着できないな。それこそ、お付きのメイドに手伝ってもらわないとな。なんたってお姫様なんだから。」
「蘊蓄は良いから、脱ぐのを手伝ってくれないか?」純也の頼みに正樹は素直に応じるのだった。

 

「ありがとう♪」ドレスだけでなく、結い上げた髪も解いてもらっていた。全ての装飾品を外し、身軽になった体で洗面台に向かう。石鹸で化粧を落としてようやく一息ついた。
「俺とお前の仲なんだが、少しは今の自分の状況を考えてくれないか?」と正樹。
「何か?」と無邪気な顔で答える。
「仮にも女の子なんだから、下着姿のままあぐらをかかないでくれないか?俺はそう長くは理性を保っていられそうにない。」
「何?その理性って。正樹の口からそんな言葉が出るとは思ってもいなかったよ。」
正樹の手が震えだし、顔が赤くなる。「だから、限界だと言っているだろう?お前はそうなっても良いのか?」純也は未だ理解できていないようだった。
「我慢は良くないよ。正樹の好きにして良いんじゃない?」
その言葉に正樹の中の堤防が決壊した。
「後で文句を言うなよな。半分はお前にも責任はあるんだからな。」
正樹は純也の上に伸し掛かっていった。唇を塞がれ、濃厚なキスの洗礼に純也の意識が混惑する。下着を剥ぎ取られ乳房を刺激されると、得体の知れない快感が湧き起こってくる。
「お姫様の乳首は綺麗だね。」とピンクのさくらんぼのような乳首が正樹の口に含まれる。舌先で嬲られ、甘噛みされる。
これまで経験したことのない刺激が、快感となって純也を襲う。「ああ…」純也の口から甘い喘ぎが漏れる。
「感度が良いんだね。」と今度は下が剥がれる。純也の股間に正樹の指が触れる。割れ目に添って指が這わされる。刺激を与えると、次第に潤んでくる。
クチュクチュと淫卑な音が立ち始める。「濡れてきたね。」と正樹が囁く。彼の指は純也の奥にまで差し込まれていた。
純也はソコから与えられる刺激に媚声をあげ、体を悶えさせていた。朦朧とした意識の中で、必死に抵抗しているモノがあった。
「駄目、それ以上は…」ソレは純也の中に残っていた「男」の意識だった。「女」としてイッてしまうことで「男」としての自我が崩壊してしまうのではないかと恐れている。
「何がダメなんだい?お前のソコはもの欲しそうにヒクヒクしてるぞ。」正樹は股間から掬い取った淫汁を純也の唇に刷り込んだ。
「それじゃあ、ご希望通りに真打ち登場といきますか♪」正樹は体勢を整えた。純也の脚を抱えて股間を広げさせる。純也は抵抗することなく、正樹にされるがままにしていた。

「あっ!!イタイ!!」

正樹が侵入すると同時に純也が悲鳴をあげた。「痛い、イタイ、いた~い!!」
「おお、心も体も処女という訳ですか。大丈夫。すぐに慣れるよ。」正樹は委細構わず挿入を続けた。
純也は無意識のうちに正樹のペニスを締め付ける。それは正樹を更に逞しくし、それが快感となって純也にフィードバックされてくる。いつしか、快感が痛みを圧し、純也は再び喘ぎ声を上げ始めた。

「あ、あ、イク…」純也の喘ぎに呼応するように、正樹も達しようとしていた。
「お、俺もいくぞ!」と最後の一突きを入れ、正樹は純也の膣に己の精を放出した。
同時に純也も嬌声を発し、果てていた。

 
まどろみの中で純也は目覚めた。
正樹の逞しい腕に抱かれている自分が、オンナであることを再確認した。股間の疼痛が処女でなくなったことを伝えてくる。後悔はしていない。この腕に包まれている幸福感は他に替え難いものであると解っている。
「お目覚めですか?お姫様♪」正樹の声が心地よい。
「あっ、待って!もう少しこのままで…」モゾモゾと起き上がろうとする正樹を純也が引き留める。
「お姫様のおおせのままに。」と軽くキスをする。それだけで純也は幸せな気持ちになっていた。

 

自堕落な日々が続いた。純也はオンナの快感に目覚め、欲望のままに正樹を求める。正樹もまた、純也の欲求を阻止することはできなかった。
お姫様の姿の純也を外に出せば目立ってしまう。必然的に純也は監禁状態となる。その不自由さを考えると、正樹は純也の求めるものを断ることができなかった。

ある日、純也が身体の不調を訴えてきた。それが悪阻の症状と似ていることに気付いた。正樹には十分思い当たる節がある。純也との行為で避妊などは考えた事がなかったのだ。元は男だといえ、今の純也は女性の器官を完璧なまでに保有しているのだ。正樹も純也もそこまでは思い至らなかった。特に、純也は何も判っていない。
正樹が「生理はあったか?」と聞いても、何の事か理解していない。理解していなくとも、生理があれば何らかの異変があった事に気付く筈だ。
純也が妊娠している可能性はかなり高い。先ずは妊娠検査薬で判定する。予想通り、妊娠しているようである。が、こんなお姫様の姿の純也を連れて、病院に行く事など問題外である。仮に行ったとしても、純也の保険証など使える筈もない。
正樹はこのまま、この部屋で子供を生ませる事にした。

ネットで情報を集める。必要な機材を揃えてゆく。その間にも、純也の胎は刻々と膨らみを増していった。
胎児が成長するにつれ、純也にも母性が目覚めてきたようである。最初は女の服を着るのも嫌がっていたが、腹を冷やしてはいけないと判るとマタニティドレスを躊躇わずに着ていた。
やがて臨月を迎える。
正樹は純也の胎から元気な女の子を取り出していた。
赤ん坊の泣き声が部屋の中に響き渡る。
「よくやった。頑張ったね。」
正樹は純也に声を掛けた。
「うん」そう応えた純也の目には大粒の涙が浮かんでいた。

 

「おい!」
純也の耳に懐かしい声が響いた。
「あなたですか?」
「そうだ。姫を匿ってもらってありがとう。ようやくこちらも落ち着きを取り戻した。
これで姫を連れて帰れる。」
そして一瞬の沈黙が訪れた後、
「何故、姫が二人いる?」
「この子は僕の娘です。あなたの「姫」ではありません。」
「も、もしや… 貴様、姫を傷物にしおったか?」
「まぁ、僕の責任でもありますが、何も言わずに「姫」を押しつけていったのはあなたの方でしょ?預かった僕が「姫」をどうしようとあなたの知った事ではない筈だね。」
再び声が沈黙した。
「それでも、姫は戻してもらう。」と声がすると純也の周囲が不可思議な光に包まれていった。

光が落ち着くと、そこには純也と正樹の二人だけが残っていた。
純也の腕に抱かれていた「姫」もその姿を消していた。
「連れていかれちゃったの?」純也が正樹を見る。「ふたりともね。」と正樹。
「僕達の赤ちゃんが…」純也の目から涙が落ちてゆく。
「また作れば良いよ。今度は「姫」の子ではなく、純也の子をね。」
正樹は純也を抱き締めた。
純也は「純也」に戻っていたが、その身体は女のままであった。
「ぁあん♪」
正樹の手が純也の感じる所を攻め始めていた。
二人の間に再び命が宿るのも、そう遠くない未来であると容易に想像がついた。

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コメント

いつもは読み専門だけど奈落さん自信なさそうなので、応援カキコミ
私てば複合フェチで「姫」は女性化&妊娠で満足出来ました。

これ以上ないほどの安全な預け方だったのでしょうが・・・・・声の主、考えが甘かったんですね。
でも、姫を預かったお礼が・・・コレでいいのか、二人が幸せならば^^

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